JP5577521B1 - 加圧浮上式スカム分離処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】目詰まりの発生なくしてスカムの回収を効率化することができるようにした加圧浮上式スカム分離処理装置を提供すること。
【解決手段】収集したスカム含有汚水を加圧式空気溶解装置100により発生する水とともに浮上分離槽2内に噴出させてスカムを浮上させるとともに浮上したスカムを掻揚スクリュウ17と傾斜状に設置され、スカム取込口20はケーシングにおける傾斜方向下部の下周りにおいて開設されて浮上してくるスカムを斜面ガイド付きスカムガイドを介して取り込み可能に構成されている加圧浮上式スカム分離処理装置において、浮上誘導手段は収集したスカム含有汚水と加圧により空気を溶解させる加圧式空気溶解装置により発生する水とを混合したものをスカム取込口へ向けて噴上げてスカムを浮上させる単管状の浮上誘導パイプを備えていることを特徴とする。
【選択図】図4
【解決手段】収集したスカム含有汚水を加圧式空気溶解装置100により発生する水とともに浮上分離槽2内に噴出させてスカムを浮上させるとともに浮上したスカムを掻揚スクリュウ17と傾斜状に設置され、スカム取込口20はケーシングにおける傾斜方向下部の下周りにおいて開設されて浮上してくるスカムを斜面ガイド付きスカムガイドを介して取り込み可能に構成されている加圧浮上式スカム分離処理装置において、浮上誘導手段は収集したスカム含有汚水と加圧により空気を溶解させる加圧式空気溶解装置により発生する水とを混合したものをスカム取込口へ向けて噴上げてスカムを浮上させる単管状の浮上誘導パイプを備えていることを特徴とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、加圧浮上式スカム分離処理装置に関する。
収集したスカム含有汚水を浮上分離槽に導入するに当って加圧によりエアーを溶解させた水を伴って減圧下で噴出させてスカムの浮上を促進させることにより浮上したスカムを上部より排出するようにした加圧浮上方式は既に知られている技術である。そうした技術に関連するものとして、特許文献1に開示された技術がある。
上記特許文献1による技術は、浮上したスカムを加圧浮上濃縮槽(浮上分離槽)に設けられたスカム排出トラフに向けて掻寄せるスクレーパと、前記加圧浮上濃縮槽の槽壁上部で、かつ、湾曲中心位置がその加圧浮上濃縮槽側に位置するように形成された湾曲面と、回転軸を有するとともに、その回転軸に羽根を有する、前記スクレーパで掻寄せられたスカムを前記スカム排出トラフに排出する前記湾曲面近くに設けられた排出機と、前記排出機の回転軸を回転駆動するとともに、その回転数を調整する機能を有する駆動源と、を有することを特徴とする。
このスカム加圧浮上濃縮装置は、浮上したスカムを加圧浮上濃縮槽から排出するとともにこれらのスカムを遠く離れたスカム処理施設へ円滑に搬送できるようにしたものであるが、ここで浮上させたスカムを排出する手段は、掻寄板を外周に突設したチェーンであるスクレーパと、湾曲面に添って運動する掻上羽根付きで回転軸回りを回転する排出機とでなり、排出機からのスカムをスカム排出トラフへ排出するようにしたものであり、従って、浮上したスカムは水分を充分に含んでおりそれをそのまま排出するため、スカム処理施設への搬送に無駄な電力を消費し、しかも搬送先でスカムと水分とを分離する必要が出てくる。
このスカム加圧浮上濃縮装置は、浮上したスカムを加圧浮上濃縮槽から排出するとともにこれらのスカムを遠く離れたスカム処理施設へ円滑に搬送できるようにしたものであるが、ここで浮上させたスカムを排出する手段は、掻寄板を外周に突設したチェーンであるスクレーパと、湾曲面に添って運動する掻上羽根付きで回転軸回りを回転する排出機とでなり、排出機からのスカムをスカム排出トラフへ排出するようにしたものであり、従って、浮上したスカムは水分を充分に含んでおりそれをそのまま排出するため、スカム処理施設への搬送に無駄な電力を消費し、しかも搬送先でスカムと水分とを分離する必要が出てくる。
そうした問題、即ち、浮上分離槽で浮上するスカムを圧縮作用で水切りしながら掻揚排出することにより排出後の搬送を省エネのもとに可能とししかも搬送先でのスカムと水分との分離工程を極力簡略化することができるようにした加圧浮上式スカム分離処理装置を本出願人は先に提案した(特願2012−185838)。
その提案内容の一つは、図1ないし図3の実施形態として示されている。
この加圧浮上式スカム分離処理装置において、1は浮上分離装置で、上方を開放状とし上からみて矩形槽とした浮上分離槽2を備える。浮上分離槽2は、槽本体3と分離槽5とを仕切り壁4を介して有し、これら槽本体3と分離槽5内には、レベルHまで汚水6および分離水7が溜められる。8は連通管で、槽本体3と分離槽5とをつなぐパイプで、前後端にフィルター9を備えて浄化された水が分離水7として分離槽5内に導入されるようになっている。10はオーバーフロー口で、前記水位Hを決めるもので、その水位Hは可動堰により上下に調節可能としてもよい。分離槽5内の分離水7は、このオーバーフロー口10を通じて外部に排出される一方、分離槽5の底部からは、給水ポンプ12の作動により給水管11を通じて分離水7が引き抜かれ後述する加圧式空気溶解装置45に導入されるようになっている。
その提案内容の一つは、図1ないし図3の実施形態として示されている。
この加圧浮上式スカム分離処理装置において、1は浮上分離装置で、上方を開放状とし上からみて矩形槽とした浮上分離槽2を備える。浮上分離槽2は、槽本体3と分離槽5とを仕切り壁4を介して有し、これら槽本体3と分離槽5内には、レベルHまで汚水6および分離水7が溜められる。8は連通管で、槽本体3と分離槽5とをつなぐパイプで、前後端にフィルター9を備えて浄化された水が分離水7として分離槽5内に導入されるようになっている。10はオーバーフロー口で、前記水位Hを決めるもので、その水位Hは可動堰により上下に調節可能としてもよい。分離槽5内の分離水7は、このオーバーフロー口10を通じて外部に排出される一方、分離槽5の底部からは、給水ポンプ12の作動により給水管11を通じて分離水7が引き抜かれ後述する加圧式空気溶解装置45に導入されるようになっている。
槽本体3内の下部には、減圧弁を兼ねた複数のノズル13を備える供給管14が槽本体3の前後方向に軸心を向けるようにして単一本あるいは複数本配備されている。槽本体3と分離槽5とでなる浮上分離槽2の上部には、スカム排出装置であるスクリュウコンベア17が約15度傾斜した状態で固定設置されている。スクリュウコンベア17は、内径約300mmの円筒状をなすケーシング18を備えるとともに、このケーシング18の傾斜方向下部一端(テール側)は、閉止したものとされて槽本体3の前側(図1の左側)に固定支持される一方、傾斜方向上部一端(ヘッド側)は、同じく閉止したものとされて浮上分離槽2の後側(図1の右側)に張り出した状態で固定されている。
20はスカム取込口で、ケーシング18の傾斜方向下部一端から傾斜方向上方へ離れた下周り位置に下からみると矩形の開口として形成されたもので、汚水6上に浮上してくるスカムSを取り込むのに適応した位置に設けられている。22はスクリュウ軸(あるいはパイプ)で、ケーシング18の中心を通りその両端は軸受で回転自在に支持されるとともに、同スクリュウ軸22の外周には掻揚スクリュウ23が設けられている。掻揚スクリュウ23は、板をラセン状にしたスクリュウ本体23aを備え、この本体23aは、上端がケーシング18の上部端から70cm程度手前に端部があるように形成されている。
本体23aのスカム取込口20に対応する長さ以上の長さLに亘る周縁部には、前記傾斜方向上方へ向けて突出する掬い揚げ突条23bがラセン帯板として一体に設けられている。ここで、図1、図2および図3の19はスカムガイドを示す。浮上分離槽2の槽本体3は、その上方を開放したままにしてその槽内全面が水面となるようにして汚水6を溜めておきそこにスカムSを浮上させる方式にしておくと、スカム取込口20へのスカムSの取り込みは消極的なものになる。そこで、汚水6から微細気泡とともに浮上してくるスカムSをスカム取込口20に確実かつ積極的に取り込めるようにスカムガイド19を設けたものである。
スカムガイド19は、図3にその詳細を示すように、前・後の斜面ガイドa、bおよび左・右の斜面ガイドcによる逆四角錐状のものとされて槽本体3内に周縁を隙間なく接することで固定されている。これら4面の斜面ガイドa〜cの上部中央には、四角な連通筒eが一体に設けられている。
この連通筒eは、左右の傾斜板状の対向壁fと前後の壁g、hとを有する上下貫通状の筒部となっており、対向壁fは、図3のケーシング18のスカム取込口20の外縁に添って溶接されるように構成される一方、前後のうち前側の壁gは低く後側hを高くしてその上側に半円より短い円弧形の嵌合受溝i、jを形成することで、これら嵌合受溝i、jにスカム取込口20の前後の外縁部が嵌まり込んで溶接されるようになっている。このように連通筒eがスカム取込口20の外縁に適合することで、浮上してきたスカムSが途中で詰まったりすることなく取り込まれることになる。図1および図2におけるHは、汚水6の水面を示し、この水面Hは、連通筒eの嵌合受溝jの溝底高さ程度とされている。
スクリュウ軸22の傾斜方向上部周りには、圧縮受盤26が装備されている。圧縮受盤26は、掻揚スクリュウ23によって掻き揚げられてくるスカムを圧縮したのち排出口35から排出するように反発バネ33を備えて進退自在なものとされている。排出口35には、搬送コンベア36上のコンテナ37内に圧縮済みのスカムを落とし込むためのシュート38が設けられている。図1の40は減速モーターである駆動源(駆動手段)で、伝導手段41を介してスクリュウ軸22を図2の矢印方向に回転駆動させるようになっている。
図1における45は加圧式空気溶解装置で、複数の空気溶解槽46…を備える。各空気溶解槽46には、並列式の入側配管47を通じて前記給水管11が連通されるとともに、出側配管48とそれをまとめた合流管49を通じて前記供給管14に連通式に接続がなされている。各空気溶解槽46の入側と出側には自動弁50,51が設けられている。
空気溶解槽46内には、その下部一側寄りに空気ノズル53が設けられ、循環仕切板54の周りを空気が循環運動しながら内水に空気が溶解するようになっている。空気ノズル53は、各空気パイプ55を通じてブロア56またはコンプレッサーなどの給気手段に接続されている。また、空気パイプ55のそれぞれには空気自動弁57が制御自在に設けられている。
60は汚水受槽で、沈澱池や濃縮槽などからの収集されたスカム含有汚水61が導入されてくる。同受槽60と前記合流管49との間は汚水供給管62で接続され、その管上には汚水ポンプ63が設けられている。
空気溶解槽46内には、その下部一側寄りに空気ノズル53が設けられ、循環仕切板54の周りを空気が循環運動しながら内水に空気が溶解するようになっている。空気ノズル53は、各空気パイプ55を通じてブロア56またはコンプレッサーなどの給気手段に接続されている。また、空気パイプ55のそれぞれには空気自動弁57が制御自在に設けられている。
60は汚水受槽で、沈澱池や濃縮槽などからの収集されたスカム含有汚水61が導入されてくる。同受槽60と前記合流管49との間は汚水供給管62で接続され、その管上には汚水ポンプ63が設けられている。
この加圧浮上式スカム分離処理装置の作用を説明する。入側自動弁50(空気あるいは電動作動式)を開放したもとで、給水ポンプ12を運転して分離槽5内の分離水7を一方の空気溶解槽(加圧水タンク)46へ供給する。次に、一方の空気溶解槽46に対応する自動弁57を開くとともにブロア56あるいはコンプレッサを運転して空気ノズル53によって微細化空気を空気溶解槽46内に噴入することにより一方の空気溶解槽46内の圧力を高めかつ内水を循環流とすることにより微細空気を内水に溶解させる。
その後、汚水ポンプ63を運転してスカム含有汚水61を汚水供給管62まで送ると、それと同時に一方の空気溶解槽46に対応する出側自動弁51を開き、それによりスカム含有汚水と空気の溶解した加圧水とを混合させ、その混合したものが、合流管49および供給管14からノズル13…を通じて浮上分離槽2の槽本体3内に減圧された形で送り込まれる。
その後、汚水ポンプ63を運転してスカム含有汚水61を汚水供給管62まで送ると、それと同時に一方の空気溶解槽46に対応する出側自動弁51を開き、それによりスカム含有汚水と空気の溶解した加圧水とを混合させ、その混合したものが、合流管49および供給管14からノズル13…を通じて浮上分離槽2の槽本体3内に減圧された形で送り込まれる。
送り込まれた混合水からの微細気泡はスカムを付着して浮上してゆく。浮上したスカムSは、スカムガイド19による斜面ガイドにより円滑に案内されながらスカム取込口20に取り込まれ、掻揚スクリュウ23に付した掬い揚げ突条23bによる掬い揚げ機能により確実に掬い揚げられることになる。掬い揚げられたスカムSは、反発バネ33に抗して圧縮受盤26を押上げてゆき、脱水作用を受けたのち排出口35よりシュート38へと排出される。
空気溶解槽46が複数槽設けられていると、スカム含有汚水が多量化した場合に活用される。即ち、スカム含有汚水が通常量の場合には、一方の空気溶解槽46のみで充足できるが、多量化した場合にはそれだけでは応じきれないので、他方の空気溶解槽46も並行して運転し、図例の2本槽の場合には、一方の空気溶解槽46において給水から加圧溶解をしさらに排出運転がなされる間それに時間差をもって並行して他方の空気溶解槽46において同じ給水→加圧溶解→排出運転をすることで排出工程を連続して行うことができるものである。例えば、一方の空気溶解槽46からの排出が終わるタイミングに他方の空気溶解槽46からの排出開始タイミングを略合わせることで行われる。3本以上の空気溶解槽46を構成した場合も同様のタイミングを設定する。
ところで、図1に示す加圧浮上式スカム分離処理装置においては、スカム含有汚水と空気の溶解した加圧水との混合でなる汚水を、槽本体3に横向きに通した供給管14に列状に配備の複数のノズル13…を通じて槽本体3内の広い横断面域に線上分散状になるようにして汚水を噴き上げることでスカムSを浮上分離させるようにしていたので、広い横断面域の何処をとってみてもスカムSの浮上分離作用が活発さのない弱いものになってしまい、しかもスカム取込口に集中させて浮上させるのでなく同取込口から離れたところにまで亘るようにしてスカムSを浮上させるのでそれらのスカムSは取込口まで浮上して移行するのに一定の時間がかかってしまうことなどにより、スカムSは完全に浮上状態を維持して取込口を通じて直ぐに取り込まれるのでなく、その殆どは沈降現象を発生することになって、スカムSの浮上分離が速くかつ多量に得られず、その結果、その後のスクリュウコンベア17による排出を含む全体の流れとしてスカム回収の効率化が図れないという問題が出てきた。また、ノズル13による汚水の噴き出し方式は目詰まりを発生するおそれもあり、前記スカムの回収効率の低下の要因にもなっていた。
本発明は、こうした問題を解決しようとするものであり、目詰まりの発生なくしてスカムの回収を効率化することができるようにした加圧浮上式スカム分離処理装置を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、収集したスカム含有汚水を加圧により空気を溶解させる加圧式空気溶解装置により発生する水とともに浮上誘導手段により浮上分離槽内に噴出させてスカムを同浮上分離槽内に浮上させるとともに浮上したスカムをスカム排出装置により排出するように構成し、前記スカム排出装置は、掻揚スクリュウとスカム取込口付きケーシングおよび掻揚スクリュウ用回転駆動手段とを有し、前記ケーシングは、浮上分離槽において傾斜状に設置されてその傾斜方向下部が浮上分離槽に支持される一方傾斜方向上部が水面より高い浮上分離槽外に位置してケーシングに形成した排出口を通じて掻き揚げスカムを排出可能とされるとともに、前記スカム取込口は、ケーシングにおける傾斜方向下部の下周りにおいて開設されていて浮上してくるスカムを斜面ガイド付きスカムガイドを介して取り込み可能に構成されている加圧浮上式スカム分離処理装置において、前記浮上誘導手段は、前記収集したスカム含有汚水と加圧により空気を溶解させる加圧式空気溶解装置により発生する水とを混合したものをスカム取込口へ向けて噴上げてスカムを浮上させる浮上誘導パイプを下部を流入側とし上端を流出側とした縦向きの単管状のものとして浮上分離槽 の槽本体底面に備えるとともに、該浮上誘導パイプの上側に離れて対応しかつスカム取込口より下方に離れて対応する位置には、そのパイプ上端開口からの浮上分を拡散させる拡散促進盤が逆円錐形あるいは部分球形をなすものとして配置されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、収集したスカム含有汚水を加圧により空気を溶解させる加圧式空気溶解装置により発生する水とともに浮上誘導手段により浮上分離槽内に噴出させてスカムを同浮上分離槽内に浮上させるとともに浮上したスカムをスカム排出装置により排出するように構成し、前記スカム排出装置は、掻揚スクリュウとスカム取込口付きケーシングおよび掻揚スクリュウ用回転駆動手段とを有し、前記ケーシングは、浮上分離槽において傾斜状に設置されてその傾斜方向下部が浮上分離槽に支持される一方傾斜方向上部が水面より高い浮上分離槽外に位置してケーシングに形成した排出口を通じて掻き揚げスカムを排出可能とされるとともに、前記スカム取込口は、ケーシングにおける傾斜方向下部の下周りにおいて開設されていて浮上してくるスカムを斜面ガイド付きスカムガイドを介して取り込み可能に構成されている加圧浮上式スカム分離処理装置において、前記加圧式空気溶解装置は、上下を閉じた縦筒式の空気溶解槽を浮上分離槽の外部に独立した加圧水タンクとして配置し、該空気溶解槽には、通孔を有し槽内を横断する状態に受座を備えてその受座に錘式フラップ弁あるいはバネ式の開閉弁などの弁を下向きに付勢して閉止する状態で開閉自在に装備するとともに、空気溶解槽の下端には空気供給源が連通状に接続されまたその出口には空気溶解槽の下部内を横断する状態の空気微細化ユニットが配備されてそのユニットの上方には分離水の入側配管が連通される一方空気溶解槽の上部にはスカム含有汚水へ合流可能な配管である出側配管が連通状に接続されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、収集したスカム含有汚水を加圧により空気を溶解させる加圧式空気溶解装置により発生する水とともに浮上誘導手段により浮上分離槽内に噴出させてスカムを同浮上分離槽内に浮上させるとともに浮上したスカムをスカム排出装置により排出するように構成し、前記スカム排出装置は、掻揚スクリュウとスカム取込口付きケーシングおよび掻揚スクリュウ用回転駆動手段とを有し、前記ケーシングは、浮上分離槽において傾斜状に設置されてその傾斜方向下部が浮上分離槽に支持される一方傾斜方向上部が水面より高い浮上分離槽外に位置してケーシングに形成した排出口を通じて掻き揚げスカムを排出可能とされるとともに、前記スカム取込口は、ケーシングにおける傾斜方向下部の下周りにおいて開設されていて浮上してくるスカムを斜面ガイド付きスカムガイドを介して取り込み可能に構成されている加圧浮上式スカム分離処理装置において、前記加圧式空気溶解装置は、上下を閉じた縦筒式の空気溶解槽を浮上分離槽の外部に独立した加圧水タンクとして配置し、該空気溶解槽には、通孔を有し槽内を横断する状態に受座を備えてその受座に錘式フラップ弁あるいはバネ式の開閉弁などの弁を下向きに付勢して閉止する状態で開閉自在に装備するとともに、空気溶解槽の下端には空気供給源が連通状に接続されまたその出口には空気溶解槽の下部内を横断する状態の空気微細化ユニットが配備されてそのユニットの上方には分離水の入側配管が連通される一方空気溶解槽の上部にはスカム含有汚水へ合流可能な配管である出側配管が連通状に接続されていることを特徴とする。
上述したように請求項1に記載の発明は、収集したスカム含有汚水を加圧により空気を溶解させる加圧式空気溶解装置により発生する水とともに浮上誘導手段により浮上分離槽内に噴出させてスカムを同浮上分離槽内に浮上させるとともに浮上したスカムをスカム排出装置により排出するように構成し、前記スカム排出装置は、掻揚スクリュウとスカム取込口付きケーシングおよび掻揚スクリュウ用回転駆動手段とを有し、前記ケーシングは、浮上分離槽において傾斜状に設置されてその傾斜方向下部が浮上分離槽に支持される一方傾斜方向上部が水面より高い浮上分離槽外に位置してケーシングに形成した排出口を通じて掻き揚げスカムを排出可能とされるとともに、前記スカム取込口は、ケーシングにおける傾斜方向下部の下周りにおいて開設されていて浮上してくるスカムを斜面ガイド付きスカムガイドを介して取り込み可能に構成されている加圧浮上式スカム分離処理装置において、前記浮上誘導手段は、前記収集したスカム含有汚水と加圧により空気を溶解させる加圧式空気溶解装置により発生する水とを混合したものをスカム取込口へ向けて噴上げてスカムを浮上させる浮上誘導パイプを下部を流入側とし上端を流出側とした縦向きの単管状のものとして浮上分離槽の槽本体底面に備えるとともに、該浮上誘導パイプの上側に離れて対応しかつスカム取込口より下方に離れて対応する位置には、そのパイプ上端開口からの浮上分を拡散させる拡散促進盤が逆円錐形あるいは部分球形をなすものとして配置されていることを特徴とするので、目詰まりの発生なくしてスカムの回収を効率化することができるようにした加圧浮上式スカム分離処理装置を提供することができる。
図4は本発明の一実施形態を示している。この実施形態において浮上分離装置1は本発明である一部を除いて図1の従来例と同様であるので同様な部分については同一の符号を付して説明に代える。
浮上分離装置1に組み合わせて構成された空気溶解装置100は、縦丸(あるいは角)筒式の空気溶解槽(加圧水タンク)101を単一個備える。同空気溶解槽101は、その内底部に挿脱可能な状態で横断状をなす空気微細化ユニット102…を単層状に備え、コンプレッサあるいはブロアなどの空気供給源103から空気パイプ104・自動弁105などを通じて送られる空気を微細化するために設けられている。
浮上分離装置1に組み合わせて構成された空気溶解装置100は、縦丸(あるいは角)筒式の空気溶解槽(加圧水タンク)101を単一個備える。同空気溶解槽101は、その内底部に挿脱可能な状態で横断状をなす空気微細化ユニット102…を単層状に備え、コンプレッサあるいはブロアなどの空気供給源103から空気パイプ104・自動弁105などを通じて送られる空気を微細化するために設けられている。
そのため、ユニット102の1つの単位は、下側から順に粗目・中目・細目・微細目のように複数枚のメッシュを積層状に組み合わせて構成してあり、同ユニット102を、例えば、上下に複数(3層など)積層して微細化を確実化するようにしてもよい。尚、この空気溶解槽101は複数配列して、図4と同様の回路を並列に接続をして多くの汚水が発生した場合でも処理が可能になるように構成してもよい。
空気溶解槽101は、図4にその詳細を示すように、その内部の上部寄りに傾斜状で中央を通孔107とした上座面108を備えた受座109を環状に備えている。受座109の下部面110は上昇流を阻害しない逆円錐状をしている。上座面108上には、傾斜下側のヒンジ112に支持を受けて上下に開閉自在なフラップ弁113が装備されている。このフラップ弁113は、傾斜下側が薄く上側に行く程厚肉の金属盤とされているので、全体としては軽いが左回りの戻りモーメントはできるだけ大きく確保できるようにしてある。このフラップ弁113には錘を付してそのウエイト力を増減調節可能にしてもよい。その場合、空気溶解槽101の上部を開閉可能にしておく。
114はストッパで、フラップ弁113を垂直面より手前で止めて復帰可能にするためのものである。115は入側配管、116は出側配管で、入側配管115は、図4のように、給水管11から自動弁117を介して接続された配管で、空気溶解槽101の空気微細化ユニット102よりも下流側(図の上側)に連通している。出側配管116は、空気溶解槽101の上部に連通する。空気パイプ104からの空気は空気微細化ユニット102を通じて微細化されてあと空気溶解槽101の主部に導入され、フラップ弁113の閉止力の作用するもとで入側配管115からの分離水に過飽和溶解してのち、微細空気溶解水の圧力によりフラップ弁113が開いて出側配管116から排出される。合流管49には、汚水ポンプ63を介してスカム含有汚水61を圧送してくる汚水供給管62が接続されている一方、合流管49の末端には、槽本体3の底部に垂直に通された供給管111が接続されている。空気溶解槽101は縦筒状でその内部で分離水(供給水)が上昇しながら微細空気を過飽和溶解してゆくようにしているので、横筒式のものに比べてより多くの微細空気が容易に溶解してゆくものである。
尚、図6の右欄に示すように、ヒンジ112は右上がりに備えた受座109の傾斜上側に配置し、フラップ弁113を同ヒンジ112から下がり傾斜状に備えて開閉自在にしてもよい。このフラップ弁113は脱着可能なウエイト113aを備えてその重さの異なるものを交換自在にしたり同じウエイト113aであってもフラップ弁113の面に沿った移動調節により負荷モーメントを変更自在にすることができる。
図7は他の空気溶解装置120を示す。
121は空気溶解槽、122は空気微細化ユニット、123は空気パイプ、124は入側配管、125は出側配管を示す。126は受座で、その通孔127は樹脂などの軽い開閉弁128により開閉自在にしてある。開閉弁128は、バネ外ガイド129とバネ内ガイド130とで案内されたコイル状バネ131により弾発されて閉止される一方、下方からの微細空気溶解水の圧力により圧縮されて開閉弁128を開くようにする。開閉弁128は、その弁軸を前記バネ内ガイド130に進退自在に案内して安定な動作が確保されるようにしてある。図6および図7の入側配管115,124はユニット102,122よりも下流側に連通させているので、微細化済み後の空気が分離水に混合しやすくなる。空気溶解槽101は縦筒状でその内部で分離水(供給水)が上昇しながら微細空気を過飽和溶解してゆくようにしているので、横筒式のものに比べてより多くの微細空気が容易に溶解してゆくものである。
121は空気溶解槽、122は空気微細化ユニット、123は空気パイプ、124は入側配管、125は出側配管を示す。126は受座で、その通孔127は樹脂などの軽い開閉弁128により開閉自在にしてある。開閉弁128は、バネ外ガイド129とバネ内ガイド130とで案内されたコイル状バネ131により弾発されて閉止される一方、下方からの微細空気溶解水の圧力により圧縮されて開閉弁128を開くようにする。開閉弁128は、その弁軸を前記バネ内ガイド130に進退自在に案内して安定な動作が確保されるようにしてある。図6および図7の入側配管115,124はユニット102,122よりも下流側に連通させているので、微細化済み後の空気が分離水に混合しやすくなる。空気溶解槽101は縦筒状でその内部で分離水(供給水)が上昇しながら微細空気を過飽和溶解してゆくようにしているので、横筒式のものに比べてより多くの微細空気が容易に溶解してゆくものである。
尚、図7の右欄に示すように、前記左側の空気溶解装置120とは逆様態様の装置120にしてもよい。即ち、空気溶解槽121の上部内に空気微細化ユニット122を備えて上端から空気パイプ123を経由して圧縮空気を導入するとともに、ユニット122の下側には分離水を供給可能に構成してある。受座126と開閉弁128とは空気溶解槽121の下部側に配置し、この場合はバネ131を吊上げて支持するため吊りバー132を横架して設けてある。出側配管125は開閉弁128の出側である下部に連通している。
一方、浮上分離装置1の槽本体3内には、同本体3の底面を介して図5のような丸形で単管状の浮上誘導パイプ135が垂直に立設され、その上端開口はスカム取込口20に向くように設定されている。浮上誘導パイプ135の上端とスカム取込口20とは同心とされているが、完全同心を基準にしてそれから多少偏心した関係のものはここに同心状という概念に含まれるものとする。浮上誘導パイプ135の上端部には図5のような逆円錐状をした拡開部136が形成されていて20m/sec前後の速度で噴上げ浮上した汚水が急速に拡がることでスカムSを発生しやすくするようにしてある。137は逆円錐形あるいは部分球形をした拡散促進盤で、浮上誘導パイプ135の上端開口より直上に対向配置されており、これにより、浮上してくる汚水を急速に拡散させてスカムSを多量にかつ確実に発生させるようにしてもよい。尚、パイプ135は内径200〜300φとされ取込口20と略同一径あるいは100φ程度細くされる。
111は前記供給管で、合流管49の末端を構成するとともに浮上誘導パイプ135の下部中央内に垂直に臨み、合流水が浮上誘導パイプ135内に噴出され浮上されるようになっている。この場合、図5の左欄のように、供給管111は、1本あるいは複数本として螺旋流を発生可能なように槽本体3の底面に対し斜めに指向させてもよい。浮上後の拡散に伴うスカムSの発生効果が上がる。また、浮上誘導パイプ135については、図5の右欄のように四角などの角筒状にしてもよい。角筒状の浮上誘導パイプ135に左欄の螺旋流発生用の供給管111を組み合わせれば螺旋流が発生するとともに上昇途中で螺旋流の抑えられた直上流化して浮上しスカムSの拡散が抑えられながら集塊状に発生して回収効率を高めることができる。
尚、図4に示すように、オーバーフロー口10については、丸孔でなく上下に長い長孔状にして、そのフロー高さを変え得る可変型仕切板138を昇降調節自在に備えてレベルHを変更可能にしておくことができる。このようにレベルHを変え得るようにしておくと、スカム取込口20へのスカムSの発生状況を制御してより好ましい形でスカムSを得ることができるようになる。
尚、浮上誘導パイプ135は、図4の実線のように上下に直管状になっているが、仮想線のようにエルボ状になっていてもよい。仮想線の部分が供給管の部分とされることもある。また、図8および図9に示すように、槽本体3の底面から丸あるいは四角形などの角筒状をした浮上誘導パイプ140を立設して、その上端開口をスカム取込口20に同心状に対応させることでスカムSをスカム取込口20に集束的に発生し取り込まれるように構成したもので、特に、スカムSの発生に積極的に拡散作用を持たせるため浮上誘導パイプ140内に螺旋ガイド141を備えるとともに供給管142も斜めに臨むように配備したものである。尚、中心パイプ143の上端には、図9に仮想線で示すように、螺旋流を拡大流としてスカムSの発生をさらに助長するための拡散ガイド144を備えてもよい。
さらに、図10は他の実施形態を示すもので、浮上誘導パイプ147を上部拡大状でなく逆に絞り型にしてスカム取込口20に向かうように同心状に立設配置して供給管148に接続するとともに、浮上誘導パイプ147内には、加速化するための内パイプ149を同心状に固定して、供給管148からの汚水が筒状空間をできるだけ速く上昇して一旦絞ってのち逆に急速な拡散化作用を得ることによって多くのスカムSが確実にかつ集塊状に発生するようにしたものである。尚、浮上誘導パイプ147の上端縁にはV字あるいはU字などの切り欠き150によりスカムSの発生を助長するようにしてあるがそれは省略することがある。また、前記のように絞られた浮上汚水の拡散を助けるため拡散盤151を備えることができる。浮上汚水を真上に発生させる場合には、この拡散盤151を省略する場合もある。
尚、供給管148は、図10に仮想線で示すように、浮上誘導パイプ113内に斜めに連通させて螺旋流を発生させ得るようにしてスカムSの発生をより多くかつ確実に発生させるようにしてもよい。
尚、供給管148は、図10に仮想線で示すように、浮上誘導パイプ113内に斜めに連通させて螺旋流を発生させ得るようにしてスカムSの発生をより多くかつ確実に発生させるようにしてもよい。
1…浮上分離装置 2…浮上分離槽 3…槽本体 5…分離槽 17…スクリュウコンベア 20…スカム取込口 22…スクリュウ軸 23…掻揚スクリュウ 35…排出口 40…駆動源(駆動手段) 100,120…加圧式空気溶解装置 101、121…空気溶解槽 135,140,147…浮上誘導パイプ。
Claims (2)
- 収集したスカム含有汚水を加圧により空気を溶解させる加圧式空気溶解装置により発生する水とともに浮上誘導手段により浮上分離槽内に噴出させてスカムを同浮上分離槽内に浮上させるとともに浮上したスカムをスカム排出装置により排出するように構成し、前記スカム排出装置は、掻揚スクリュウとスカム取込口付きケーシングおよび掻揚スクリュウ用回転駆動手段とを有し、前記ケーシングは、浮上分離槽において傾斜状に設置されてその傾斜方向下部が浮上分離槽に支持される一方傾斜方向上部が水面より高い浮上分離槽外に位置してケーシングに形成した排出口を通じて掻き揚げスカムを排出可能とされるとともに、前記スカム取込口は、ケーシングにおける傾斜方向下部の下周りにおいて開設されていて浮上してくるスカムを斜面ガイド付きスカムガイドを介して取り込み可能に構成されている加圧浮上式スカム分離処理装置において、前記浮上誘導手段は、前記収集したスカム含有汚水と加圧により空気を溶解させる加圧式空気溶解装置により発生する水とを混合したものをスカム取込口へ向けて噴上げてスカムを浮上させる浮上誘導パイプを下部を流入側とし上端を流出側とした縦向きの単管状のものとして浮上分離槽の槽本体底面に備えるとともに、該浮上誘導パイプの上側に離れて対応しかつスカム取込口より下方に離れて対応する位置には、そのパイプ上端開口からの浮上分を拡散させる拡散促進盤が逆円錐形あるいは部分球形をなすものとして配置されていることを特徴とする加圧浮上式スカム分離処理装置。
- 収集したスカム含有汚水を加圧により空気を溶解させる加圧式空気溶解装置により発生する水とともに浮上誘導手段により浮上分離槽内に噴出 させてスカムを同浮上分離槽内に浮上させるとともに浮上したスカムをスカム排出装置により排出するように構成し、前記スカム排出装置は、掻揚スクリュウとスカム取込口付きケーシングおよび掻揚スクリュウ用回転駆動手段とを有し、前記ケーシングは、浮上分離槽において傾斜状に設置されてその傾斜方向下部が浮上分離槽に支持される一方傾斜方向上部が水面より高い浮上分離槽外に位置してケーシングに形成した排出口を通じて掻き揚げスカムを排出可能とされるとともに、前記スカム取込口は、ケーシングにおける傾斜方向下部の下周りにおいて開設されていて浮上してくるスカムを斜面ガイド付きスカムガイドを介して取り込み可能に構成されている加圧浮上式スカム分離処理装置において、前記加圧式空気溶解装置は、上下を閉じた縦筒式の空気溶解槽を浮上分離槽の外部に独立した加圧水タンクとして配置し、該空気溶解槽には、通孔を有し槽内を横断する状態に受座を備えてその受座に錘式フラップ弁あるいはバネ式の開閉弁などの弁を下向きに付勢して閉止する状態で開閉自在に装備するとともに、空気溶解槽の下端には空気供給源が連通状に接続されまたその出口には空気溶解槽の下部内を横断する状態の空気微細化ユニットが配備されてそのユニットの上方には分離水の入側配管が連通される一方空気溶解槽の上部にはスカム含有汚水へ合流可能な配管である出側配管が連通状に接続されていることを特徴とする加圧浮上式スカム分離処理装置。
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