JP5575114B2 - シュウ酸エスシタロプラムを含む粒状物 - Google Patents

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Description

本発明は、特に小さな平均粒径を有するシュウ酸エスシタロプラムと、少なくとも1種の充填剤を含む粒状物に関する。また、本発明は、前記粒状物の製造方法、並びに前記粒状物を含む錠剤又はカプセル、及び/又は前記粒状物を圧縮して錠剤を形成することによって、あるいはカプセルのシェル内に前記粒状物を充填することによって得られる錠剤又はカプセルに関する。さらに、本発明は、抑鬱障害の治療又は予防における前記粒状物及び/又は前記錠剤又はカプセルの使用に関する。
シタロプラム(1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボニトリル)は、特許文献1及び特許文献2に最初に開示された。シタロプラムは、シナプス間隙から神経細胞へのセロトニンの再取り込みを選択的に阻害する選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)に属する。そのため、シタロプラムは抗鬱剤及び抗不安剤として主に使用されている。平均投与量は20mg/日である。シタロプラムは臭化水素酸塩及び塩酸塩の形で市販されている。
特許文献3は、シタロプラムの(S)鏡像異性体の製造を開示している。シタロプラムの(S)鏡像異性体は、エスシタロプラム((S)−1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボニトリル)と呼ばれている。エスシタロプラムは、シタロプラムの薬理学的に活性な鏡像異性体である。シタロプラムの代わりにエスシタロプラムを使用することにより、薬理作用を得るために必要な投与量をかなり減少させることができる。(R)−シタロプラムは抗鬱作用を有していないだけではなく、エスシタロプラムの作用をむしろ阻害することが報告されている(非特許文献1〜3)。
シタロプラムの代わりにエスシタロプラムを使用することにより、薬理作用を得るために必要な投与量をかなり減少させることができるだけではなく、(R)−シタロプラムによる望ましくない副作用を回避することができる。シタロプラムと同様に、エスシタロプラムは抗鬱剤及び抗不安剤として主に使用されている。平均投与量は10mg/日である。エスシタロプラムはシュウ酸塩の形で市販されている。
特許文献4は、医薬剤形として、シュウ酸エスシタロプラムを通常の医薬賦形剤と共に直接圧縮することによって得られた錠剤を開示している。シュウ酸エスシタロプラムは特定の平均粒径以上の場合にのみ直接圧縮することができるため、その過程では少なくとも40μm、好ましくは50〜200μm(開示されている実施例では163μm)の平均粒径を有するシュウ酸エスシタロプラムの結晶粒子を使用している。これらの粒子は、特許文献4に開示された特定の結晶化工程によって得ている。
しかしながら、先に述べたように、エスシタロプラムは比較的少量(特にシタロプラムよりもかなり少ない投与量)で投与しなければならないため、特許文献4に開示されているような大きな粒径のシュウ酸エスシタロプラムの結晶粒子を使用する場合には、これらの大きな活性成分粒子を所望に応じて錠剤又は錠剤を形成するために圧縮される材料中に均一に分散させることができず、各錠剤中の活性成分含有量の信頼性が低下すると共にエスシタロプラムの生物学的利用性に悪影響を与えるという問題がある。
シュウ酸エスシタロプラムを大きな結晶粒子の形で使用する場合、特に活性成分の溶解、すなわち放出が遅れる結果、生物学的利用性が損なわれ、体内への活性成分の取り込みが遅くなり、所望の薬理作用の発現も遅れることになる。エスシタロプラムの作用(特に抗不安作用)は体内への吸収後に迅速に開始するため、全てのSSRIと同様にエスシタロプラムは数週間後にのみ抗鬱作用を十分発揮するという事実にかかわらず、このこともエスシタロプラムに関連する。また、大きな結晶粒子の活性成分は、完全に溶解せずに結晶になるため、活性成分が全体に放出されず、むしろ大きい結晶の一部がそのままの状態で胃腸管を通過することになるので、正確な活性成分の投与量の信頼性が損なわれることになる。
本願発明者らは、造粒により、圧縮して錠剤を形成することができる状態又はカプセルのシェル内に充填することができる状態とした小さい及び/又は微細な活性成分粒子を使用することにより、上述した活性成分の不均一な分散の問題や、生物学的利用性が損なわれるという問題を回避することができることを見出した。
しかしながら、医薬物質の造粒時に、酸素、熱及び/又は湿気の影響によって医薬物質の分解産物がその造粒中に生成し、活性物質の含有量が減少すると共に、医薬品に望ましくない不純物を含むことになったり、医薬品の保存安定性が減少するという問題が生じる。
ドイツ特許第2657013号 米国特許第4,136,193号 米国特許第4,943,590号 国際公開第WO03/011278号
C.Sanchez,K.P.Bogeso,B.Ebert,E.H.Reines,C.Braestrup,Psychopharmacology 174(2004),163−176 N.Moore,H.Verdoux and B.Fantino,Int.Clin.Psychopharmacol.20(2005)131−137 M.E.Mansari,O.Wiborg,O.Mnie−Filali,N.Benturquia,C.Sanchez,N.Haddjeri,Int.J.Neuropsychopharmacol.10(2007)31−40
本発明の課題は、活性成分が均一に分散され、その結果素晴らしい生物学的利用性を有し、さらに製造時に生じる不純物が最小にされたシュウ酸エスシタロプラムのための医薬剤形を開発することにある。
本発明は、100μm未満の平均粒径を有するシュウ酸エスシタロプラム粒子と、少なくとも1種の充填剤を含む粒状物であって、充填剤は、充填剤の全質量に対して少なくとも50質量%のラクトースを含み、セルロースを含まない粒状物に関する。
活性成分である「シュウ酸エスシタロプラム」として、エスシタロプラムとシュウ酸塩の両方を含むあらゆる化合物が挙げられ、特に、エスシタロプラムとシュウ酸塩を等モル比で含む塩並びにそれらのあらゆる水和物、溶媒和物及び多形体が挙げられる。
また、「平均粒径」という用語は粒径分布の中央値を意味し、粒径分布は、例えばSympatec Helos装置を使用し、レーザ回折によって1バールの分散圧で測定することができる。
本発明において使用するシュウ酸エスシタロプラムは、100μm未満の平均粒径を有し、特には0.5μmを超え、100μm未満、好ましくは0.6μm〜60μm、より好ましくは0.6μm〜40μm、さらに好ましくは0.6μm〜40μm未満、さらに好ましくは0.6μm〜30μm、さらに好ましくは0.6μm〜20μm、さらに好ましくは0.6μm〜20μm未満、さらに好ましくは0.7μm〜15μm、最も好ましくは0.8μm〜10μmの平均粒径を有する。
本願発明者らは、造粒する材料中の充填剤を適切に選択することにより、造粒中における活性成分分解産物の生成を減少させ、従って粒状物中の不純物を減少できることを確立した。特に好適な充填剤としては、例えばラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール等の糖及び糖アルコール、例えば澱粉、特にトウモロコシ澱粉、コメ澱粉、ジャガイモ澱粉、コムギ澱粉等の高分子充填剤、例えばリン酸カルシウム等の無機充填剤が挙げられる。
充填剤の粒径は、本発明に係る粒状物における適切な均質性を確保するために大き過ぎてはならない。充填剤の平均粒径は、好ましくは200μm以下である。
充填剤としてラクトースを使用することが特に好ましく、微結晶性セルロースは充填剤としてあまり好適ではないことが判明している。従って、本発明の特定の実施形態では、粒状物は、充填剤を10量%未満含有し、好ましくは5量%未満、より好ましくは2量%未満、さらに好ましくは1量%未満含み、及び最も好ましくは微結晶性セルロースを含まない。
また、上記充填剤の混合物を使用することもできる。好ましくは、充填剤混合物の少なくとも1つの成分はラクトースである。充填剤は、いづれも充填剤の量に対して、少なくとも50量%のラクトースを含むことが好ましく、より好ましくは少なくとも60量%、さらに好ましくは少なくとも70量%、さらに好ましくは少なくとも80量%、最も好ましくは少なくとも90量%のラクトースを含むことが好ましい。
また、本発明は、上述した粒状物の製造方法にも関する。これに関連して、上記定義及び説明はこの製造方法にも当てはまる。
本発明の粒状物は、様々な造粒技法を使用して得ることができる。造粒技法としては、湿式造粒法と乾式造粒法の2つが挙げられる。
好ましい実施形態では、湿式造粒法を使用する。湿式造粒法としては、バインダーを使用するペースト造粒法と、溶媒または溶媒蒸気を使用する「クラスト造粒法」(独語:Krustengranulierung)又は「バインダレス造粒法」が挙げられる。
好適な実施形態では、バインダーを使用する湿式造粒法を採用する。予期せぬことに、造粒中における活性成分分解産物の生成を防止するために決定的に重要なことは、バインダー選択ではなく、充填剤の選択である
ことが判明した。
バインダーとしては、医薬分野で通常使用されているどんなバインダーも使用することができ、例えば、糖(特にスクロース)、澱粉(特にトウモロコシ澱粉、コメ澱粉、ジャガイモ澱粉、コムギ澱粉)等の高分子バインダー、ゼラチン、トラガント、セルロースエーテル(特にヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HMPC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン(ポリビドン又はポビドンとも呼ばれ、特にコポビドン)が挙げられる。HPMC又はコポビドンをバインダーとして使用することが好ましい。本発明に係る粒状物においてバインダーは2〜10量%の含有量で含まれることが好ましい。
活性成分分解産物の生成を防止するために、造粒中、充填剤の量に対して、10量%未満の微結晶性セルロースが造粒する材料中に存在することが有利であり、好ましくは5量%未満、より好ましくは2量%未満、さらに好ましくは1量%未満であり、最も好ましくは全く微結晶性セルロースが造粒する材料中に存在しないことが有利であることが判明した。
造粒は、バインダーを使用し、続いて流動床乾燥を行う湿式造粒法によって行うことが好ましい。湿式造粒は、混合造粒機(高速混合機)内で行うことが好ましい。この場合、造粒機内において活性成分を充填剤(複数可)と予め混合した後、バインダー溶液を使用して造粒する。あるいは、乾燥粉末状で予混合物にバインダーを添加することもでき、液体(例えば、水)のみを使用して造粒を行うこともできる。
また、本発明は、本発明に係る粒状物の医薬剤形に関する。考慮すべき本発明に係る医薬剤形は、特に錠剤及びカプセルである。ただし、経口懸濁剤用の粉末として、あるいは溶液(特に注射液又は注入液)を製造するために、本発明に係る粒状物を使用することができる。本発明に係る粒状物は、それ自体を本発明に係る医薬剤形としてそのまま使用することもできる。
本発明に係る医薬剤形は、通常の医薬賦形剤(特に崩壊剤又は崩壊促進剤)、ドライバインダー、流動性調節剤、潤滑剤、付着防止剤、膜形成剤、可塑剤及び/又は色素をさらに含むことができる。
崩壊剤としては、医薬分野において通常使用されているどんな崩壊剤も使用することができる。崩壊剤は造粒後に添加することが好ましく、体内における粒状物の溶解を促進するための粒状物の外相の構成成分である。崩壊剤としては、澱粉及び澱粉誘導体(特にトウモロコシ澱粉、コメ澱粉、ジャガイモ澱粉及びコムギ澱粉)、ポリビニルピロリドン(特に架橋ポリビニルピロリドン)、及びカルボキシメチルセルロースナトリウム又はクロスカルメロースナトリウム(特に低置換カルボキシメチルセルロースナトリウム)が挙げられる。クロスカルメロースナトリウムを崩壊剤として使用することが好ましい。崩壊剤は本発明に係る粒状物中に3〜6量%含有されることが好ましい。
ドライバインダーとしては、医薬分野において通常使用されているどんなドライバインダーも使用することができる。ドライバインダーは造粒後に添加することが好ましく、粒状物の圧縮性を向上させるための粒状物の外相の構成成分である。ドライバインダーとしては、マンニトール、セルロース(特に微結晶性セルロース)、及びリン酸カルシウムが挙げられる。微結晶性セルロースをドライバインダーとして使用することが好ましい。
流動性調節剤としては、医薬分野において通常使用されているどんな流動性調節剤も使用することができる。流動性調節剤は造粒後に添加することが好ましく、粒状物の流動特性を最適化するための粒状物の外相の構成成分である。コロイダルシリカを流動性調節剤として使用することが好ましい。本発明に係る粒状物において流動性調節剤は0.1〜2量%で含有されることが好ましい。
潤滑剤としては、医薬分野において通常使用されているどんな潤滑剤も使用することができる。潤滑剤は造粒後に添加することが好ましく、錠剤化される粒状物と打錠具との間の摩擦を減少させるための粒状物の外相の構成成分である。潤滑剤としては、脂肪酸(特にステアリン酸)、脂肪酸と二価金属の塩(特にステアリン酸マグネシウム及びアラキジン酸カルシウム)、脂肪アルコール(特にステアリルアルコール)、ステアリルフマル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール及びタルクが挙げられる。ステアリン酸マグネシウムを潤滑剤として使用することが好ましい。本発明に係る粒状物において潤滑剤は0.1〜5量%含有されることが好ましい。
膜形成剤としては、医薬分野において通常使用されているどんな膜形成剤も使用することができる。膜形成剤としては、セルロース誘導体(特に、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロースとも呼ばれる)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、及びフタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ポリアクリレート及びポリメタクリレート(特に、Eudragit E、NE、L、S、RL、及びRS)、ビニルポリマー(特に、ポリビニルピロリドン及び酢酸フタル酸ポリビニル)、及び天然膜形成剤(特にシェラック)が挙げられる。ヒプロメロースを膜形成剤として使用することが好ましい。
付着防止剤としては、医薬分野において通常使用されているどんな付着防止剤も使用することができる。付着防止剤は成膜中に添加することが好ましく、コーティング中に錠剤が互いに付着することを防止するための膜の構成成分である。タルクを付着防止剤として使用することが好ましい。
可塑剤としては、医薬分野において通常使用されているどんな可塑剤も使用することができる。可塑剤は成膜中に添加することが好ましく、膜の構成成分である。ポリエチレングリコール(マクロゴールとも呼ばれる)を可塑剤として使用することが好ましい。
色素としては、医薬分野において通常使用されているどんな色素も使用することができる。色素は成膜中に添加することが好ましく、膜の構成成分である。酸化チタンを色素として使用することが好ましい。
本発明に係る医薬剤形(特に本発明に係る錠剤又はカプセル)は、本発明に係る粒状物を含む。本発明に係る錠剤は、特に、本発明に係る粒状物を圧縮して錠剤を形成することによって得ることができる。本発明に係るカプセルは、カプセルのシェル内に本発明に係る粒状物を充填することによって得ることができる。
錠剤としては、単純錠剤、トローチ、咀嚼錠、舌下錠、発砲錠、分散錠、多層錠、腸溶錠又はマトリックス錠を製造することができる。錠剤を形成するための圧縮は、錠剤圧縮のための通常の方法(特に、偏心プレス又はロータリプレスを使用する方法)によって行うことができる。特に、フィルムコート錠を製造することが好ましい。
カプセルとしては、硬ゼラチンカプセルを製造することができる。カプセルのシェル内の充填は、通常のカプセル充填方法によって行うことができる。
本発明に係る医薬剤形に使用されるシュウ酸エスシタロプラムの量は、所望の薬理作用に応じて決定し、従って、特に治療対象者の年齢、性別及び体重に依存する。本発明に係る医薬剤形におけるシュウ酸エスシタロプラムの通常の使用量は、例えば、エスシタロプラムとして2.5mg、5mg、10mg又は20mgである。
シュウ酸エスシタロプラムは、次表の粒径分布で使用した。
Figure 0005575114
D(0.1)、D(0.5)及びD(0.9)の値は、粒径分布において粒子の10%、50%及び90%以下がそれぞれ累積的に有する粒径を示す。従って、D(0.1)及びD(0.9)は、粒径分布の0.1分位数及び0.9分位数にそれぞれ対応し、D(0.5)は粒径分布の中央値に対応する。
Figure 0005575114
実施例及び参考例では、(i)製造直後、及び(ii)温度40℃及び湿度75%で1カ月保存後に生成した全不純物を測定した。
Figure 0005575114
これらの結果は、例えばラクトース等の適切な充填剤を選択することにより、造粒中における活性成分分解産物の生成を減少させ、その結果として本発明に係る医薬剤形中の不純物を減少させることができることを示している。同時に、本発明に係る医薬剤形の保存安定性が結果として向上する。

Claims (10)

  1. 100μm未満の平均粒径を有するシュウ酸エスシタロプラム粒子と、少なくとも1種の充填剤を含む粒状物であって、
    前記充填剤は、前記充填剤の全質量に対して少なくとも50質量%のラクトースを含み、セルロースを含まないことを特徴とする粒状物。
  2. 少なくとも1種のバインダーをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の粒状物。
  3. 100μm未満の平均粒径を有するシュウ酸エスシタロプラム粒子を少なくとも1種の充填剤と共に造粒する、粒状物の製造方法であって、
    前記充填剤は、前記充填剤の全質量に対して少なくとも50質量%のラクトースを含み、セルロースを含まないことを特徴とする粒状物の製造方法
  4. シュウ酸エスシタロプラム粒子を少なくとも1種の充填剤と共に湿式造粒する、請求項に記載の粒状物の製造方法。
  5. シュウ酸エスシタロプラム粒子を少なくとも1種の充填剤及び少なくとも1種のバインダーと共に湿式造粒する、請求項に記載の粒状物の製造方法。
  6. 請求項のいずれか1項に記載の方法によって製造される粒状物。
  7. 請求項1、2及びのいずれか1項に記載の粒状物を含むことを特徴とする錠剤。
  8. 請求項1、2及びのいずれか1項に記載の粒状物を圧縮することによって得られる錠剤。
  9. 請求項1、2及びのいずれか1項に記載の粒状物を含むことを特徴とするカプセル。
  10. カプセルのシェル内に請求項1、2及びのいずれか1項に記載の粒状物を充填することによって得られるカプセル。
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