JP5574947B2 - 中空構造形成方法及び中空構造体 - Google Patents
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例えば、特許文献1には、冷却板本体に冷媒の通路となる溝を機械加工により形成した後、この冷却板本体の溝を覆うように蓋を取り付けることで冷却板を製造する方法が記載されている。
上記中空構造形成方法によれば、蓋を用いることなく、被加工物のみから中空構造体を製造することができるので、部品点数が減り、コストを削減できる。また、機械加工によって形成された溝を有する溝付き板に溶接又は接着により蓋を固定する場合とは異なり、蓋の溶接又は接着のための大きなスペースを隣接する中空部の間に設ける必要がない。よって、隣接する中空部の間のスペースを小さくすることができ、中空構造体をコンパクト化できる。
また、被加工物の軟化した材料を受け入れる溝部を被加工物自体に設けることで、プローブによって押しのけられた軟化材料が被加工物の表面から突出しないので、中空部形成後の研削加工が不要である。
また、プローブによって押しのけられた軟化材料を受け入れる溝部を裏当て部材に設けることで、溝部を形成するための被加工物自体の機械加工が不要となり、コストを削減できる。なお、裏当て部材は、繰り返し使用してもよい。
また、機械加工によって形成された溝を有する溝付き板に溶接又は接着により蓋を固定する場合とは異なり、蓋の溶接又は接着のための大きなスペースを隣接する中空部の間に設ける必要がないから、隣接する中空部の間のスペースを小さくすることができ、中空構造体をコンパクト化できる。
第1実施形態に係る中空構造形成方法について説明する。図1は、第1実施形態の中空構造形成方法によって中空構造を形成する様子を示す斜視図である。
被加工物1への中空部2の形成は、以下の手順で行う。
したがって、被加工物1のみから中空構造体を製造することができるので、部品点数が減り、コストを削減できる。また、機械加工によって形成された溝を有する溝付き板に溶接又は接着により蓋を固定する場合とは異なり、蓋の溶接又は接着のための大きなスペースを隣接する中空部2の間に設ける必要がない。よって、隣接する中空部2の間のスペースを小さくすることができ、中空構造体をコンパクト化できる。
また、機械加工によって形成された溝を有する溝付き板に溶接又は接着により蓋を固定する場合に比べて、製造工程を簡略化できる。さらに、被加工物1が薄い平板であっても、中空部2を容易に形成できる。
第2実施形態に係る中空構造形成方法について説明する。本実施形態に係る中空構造形成方法では、被加工物1の表面4に溝部を予め設ける点を除けば、第1実施形態の中空構造形成方法と同様である。したがって、ここでは第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
また、被加工物1の軟化した材料を受け入れる溝部6を被加工物1に設けることで、プローブ14によって押しのけられた軟化材料が被加工物1の表面4から突き出さないので、中空部2の形成後の研削加工が不要である。
また、プローブ14の根元側には凹凸16が設けられていないから、被加工物1の表面4近傍では軟化した材料の塑性流動が凹凸16によってプローブ14の根元側に指向されることはない。よって、被加工物1の表面4近傍の軟化材料をショルダー12で押さえつけて、被加工物1の表面4におけるバリの発生を防止することが容易になる。
図4は、溝部6の断面積と、プローブ14が押しのけた部分の断面積との関係を示す図である。同図に示すように、被加工物1の表面4に予め設けた溝部6の断面積をAgr1とし、プローブ14が押しのけた部分の断面積をApr1としたとき、Agr1≧Apr1の関係が成立することが好ましい。なお、ここでの「プローブ14が押しのけた部分の断面積Apr1」とは、プローブ14が被加工物1に押し込まれた状態(図3(b)参照)における、溝部6の底面よりも下側のプローブ14の断面積をいう。
これにより、プローブ14で押しのけた部分の断面積Apr1に相当する体積の軟化材料を全て溝部6で受け入れることができるから、中空部2のサイズ(断面積)は少なくとも断面積Apr1を下らない。よって、プローブ14の先端側の形状(断面積)の変更により、プローブ14で押しのけた部分の断面積Aprを適宜調節することで、中空部2のサイズを所望の範囲に設定できる。
第3実施形態に係る中空構造形成方法について説明する。本実施形態に係る中空構造形成方法では、被加工物1の裏面側に裏当て部材を配置して中空部2の加工を行う点を除けば、第1実施形態の中空構造形成方法と同様である。したがって、ここでは第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
そして、工具10を回転させながら被加工物1の表面4に押し付けて、摩擦熱によって被加工物1を軟化させて、プローブ14を被加工物1に押し込む。プローブ14の被加工物1への押し込みは、図5(b)に示すように、ショルダー12が被加工物1の表面4に接触するまで行う。なお、プローブ14の被加工物1への押込み時、被加工物1の軟化した材料はプローブ14の周囲に押しのけられ、その一部が溝部22を埋める。
プローブ14を被加工物1に押し込んだ状態で、中空部形成予定線に沿って(すなわち、溝部22に沿って)、工具10を被加工物1に対して相対移動させて、軟化した被加工物1の材料をプローブ14によって押しのけて、図5(c)に示すように中空部2を形成する。なお、裏当て部材20の溝部22の反転形状の突出部24は、後で研削加工によって除去してもよい。
また、プローブ14によって押しのけられた軟化材料を受け入れる溝部22を裏当て部材20に設けることで、溝部22を形成するための被加工物1自体の機械加工が不要となり、コストを削減できる。なお、裏当て部材20は、繰り返し使用してもよい。
また、プローブ14の根元側に凹凸16が設けられていないことから、被加工物1の表面4近傍では軟化した材料の塑性流動が凹凸16によってプローブ14の先端側に指向されることはない。よって、被加工物1の表面4近傍の軟化材料はその場に滞留し、中空部2の上壁が確実に形成される。
図6は、溝部22の断面積と、プローブ14の先端側の凹凸16が設けられた範囲の断面積との関係を示す図である。同図に示すように、裏当て部材20の溝部22の断面積をAgr2とし、プローブ14の先端側の凹凸16が設けられた範囲(図5(b)に示す長さL)の断面積をApr2としたとき、Agr2≧Apr2の関係が成立することが好ましい。これにより、プローブ14が押しのけた軟化材料のうち、凹凸16によってプローブ14の先端側に向かって塑性流動する軟化材料を全て溝部22で受け入れることができる。よって、プローブ14の先端側の凹凸16が設けられた部分の断面積に対応するサイズの中空部2を確実に形成できる。
図7は、先端が溝部22内に到達する長さを有するプローブ14の構成例を示す図である。同図に示すプローブ14は、その全長L2がt<L2<(t+d)の関係を満たす。ここで、tは被加工物1の厚さであり、dは溝部22の深さである。このように先端が溝部22内に到達する長さを有するプローブ14を用いることで、溝部22周辺を含む広範囲の被加工物1の材料が軟化するので、プローブ14によって押しのけられた軟化材料の溝部22に向かう塑性流動が促進される。
2 中空部
4 表面
6 溝部
10 工具
12 ショルダー
14 プローブ
16 凹凸
20 裏当て部材
22 溝部
24 突出部
Claims (8)
- 被加工物に押し込まれるプローブと、該プローブの付け根に設けられ前記被加工物の表面を押さえ付けるショルダーとを有する工具を用いて、前記被加工物に中空構造を形成する中空構造形成方法であって、
前記工具を回転させながら前記被加工物に押し付けて摩擦熱によって前記被加工物を軟化させ、前記ショルダーが前記被加工物に接触するまで前記プローブを前記被加工物に押し込むプローブ挿入工程と、
前記プローブが前記被加工物に押し込まれた状態で、前記工具を回転させながら、中空部形成予定線に沿って前記工具を前記被加工物に対して相対移動させて、前記プローブによって前記被加工物の軟化した材料を押しのけて中空部を形成する中空部形成工程とを備え、
前記中空部形成工程では、前記プローブによって前記軟化した材料を前記被加工物の裏面側に押しのけることを特徴とする中空構造形成方法。 - 被加工物に押し込まれるプローブと、該プローブの付け根に設けられ前記被加工物の表面を押さえ付けるショルダーとを有する工具を用いて、前記被加工物に中空構造を形成する中空構造形成方法であって、
前記工具を回転させながら前記被加工物に押し付けて摩擦熱によって前記被加工物を軟化させ、前記ショルダーが前記被加工物に接触するまで前記プローブを前記被加工物に押し込むプローブ挿入工程と、
前記プローブが前記被加工物に押し込まれた状態で、前記工具を回転させながら、中空部形成予定線に沿って前記工具を前記被加工物に対して相対移動させて、前記プローブによって前記被加工物の軟化した材料を押しのけて中空部を形成する中空部形成工程とを備え、
前記プローブ挿入工程の前に、前記中空部形成予定線に沿って前記被加工物に溝部を形成する溝部形成工程をさらに備えることを特徴とする中空構造形成方法。 - 前記プローブの表面には、前記プローブの周辺の軟化した前記被加工物の材料を前記プローブの根元側に向けて塑性流動させる凹凸が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の中空構造形成方法。
- 前記凹凸は、前記工具の回転方向と同一方向のねじであることを特徴とする請求項3に記載の中空構造形成方法。
- 前記プローブ挿入工程の前に、前記被加工物の軟化した材料を受け入れる溝部が形成された裏当て部材を前記被加工物の裏面側に配置する裏当て部材配置工程をさらに備え、
前記裏当て部材の溝部は、前記中空部形成予定線に沿って設けられており、
前記中空部形成工程では、前記プローブによって前記被加工物の裏面側に押しのけられた前記軟化した材料を前記裏当て部材の前記溝部に受け入れることを特徴とする請求項1に記載の中空構造形成方法。 - 前記プローブの表面には、前記プローブの周辺の軟化した前記被加工物の材料を前記プローブの先端側に向けて塑性流動させる凹凸が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の中空構造形成方法。
- 前記凹凸は、前記工具の回転方向と逆方向のねじであることを特徴とする請求項6に記載の中空構造形成方法。
- 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の中空構造形成方法により形成された中空部を有する中空構造体。
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