JP5574714B2 - 伝熱促進管の製造方法、伝熱促進管用型、伝熱促進管、熱交換器、核融合炉、及び中性粒子入射加熱装置 - Google Patents

伝熱促進管の製造方法、伝熱促進管用型、伝熱促進管、熱交換器、核融合炉、及び中性粒子入射加熱装置 Download PDF

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Description

本発明は、伝熱促進管の製造方法、伝熱促進管用型、伝熱促進管、熱交換器、核融合炉、及び中性粒子入射加熱装置に関する。
冷凍機や空調機や一般冷却装置に使用する熱交換器の冷却管として、あるいは核融合炉受熱機器やその周辺装置の受熱機器及び熱交換器等に使用される高熱負荷機器の除熱のための冷却管として、表面に所定形状のフィンが形成された伝熱促進管が用いられる(例えば、特許文献1または2参照)。
このような伝熱促進管の製造方法として、例えば表面が平滑な素管である管材を予め用意し、溝形状を形成するための型やダイスを内部に入れて引き抜きながら管内面に転造加工する方法や、機械加工にて内面に溝形状を直接切削加工する方法、さらに溝形状に対応する凹凸が形成された型棒やダイス棒を管内部に挿入しながら転造加工する方法が知られている。管外面への溝形状形成も同様に、管自体が潰れない様に内部に心金を入れ、外面に型を押し当てて溝形状を形成させる方法や切削加工する方法が用いられている。
特開2001−296096号公報 特開平5−141890号公報
しかしながら上述の技術では以下の問題がある。すなわち、機械加工による切削加工では、特別な機械加工機を用意して単品毎に加工する必要があり、溝形状を形成する際の処理効率が悪いという問題がある。また、例えば除熱性能を高めるためにリード角を小さくする場合には引き抜き時にフィンの崩れが生じやすいという問題が生じる。また、例えば内径の小さい管の内面を長尺サイズの管に対して機械加工する場合には処理の複雑化や処理時間がかかるという問題がある。さらに、型棒やダイス棒の挿入による転造加工では、素管内径の元形状寸法の管理を厳しくする必要があり、フィン形状の完成度が素管の寸法に大きく依存してしまうため、特別に仕上げた素管を用意する必要がありコスト増大の要因となるという問題がある。
このため、容易かつ効率的に製造できる伝熱促進管の製造方法、伝熱促進管用型、伝熱促進管、及び熱交換器が要望される。
本発明の一形態に係る伝熱促進管の製造方法は、管材の対象面に、所定形状を成す型の対向面を対向させた状態で、静水圧を付与し、前記対向面の形状を前記対象面に転造する静水圧工程を備え、前記静水圧工程を高温条件で行う熱間静水圧工程とし、前記管材の対象面を前記型の対向面に倣う形状に変形させ、前記型はその外周面に所定のフィン構造に対応する凹凸形状を有する柱状部材であって、前記管材の内側の空間に前記型を軸方向に沿って挿入した状態で、前記静水圧工程を行うことにより、前記管材の内周面に前記凹凸形状に対応するフィンが形成されることを特徴とする。
本発明の他の一形態に係る伝熱促進管は、前記伝熱促進管の製造方法で製造されたことを特徴とする。
本発明の他の一形態に係る伝熱促進管用型は、成形対象となる管材の内側に配置され、の外面に成形形状に対応する凹凸形状を有する型であって、前記管材の軸方向に移動可能な中子部と、前記中子部の周りに配置される分割可能な複数の部材と、を備え、前記複数の部材は、前記中子部を前記軸方向に引き抜いた後、前記管材の内周面から離間するように前記管材の径方向内側に移動可能に構成されたことを特徴とする。
本発明の他の一形態に係る熱交換器は、前記伝熱促進管と、前記伝熱促進管の近傍に配される熱交換対象と、を備え、前記伝熱促進管内の媒体と、前記熱交換対象の間で熱交換を行うことを特徴とする。
本発明に係る伝熱促進管の製造方法、伝熱促進管用型、伝熱促進管、熱交換器、核融合炉、及び中性粒子入射加熱装置によれば、伝熱促進管を容易かつ効率的に製造することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る伝熱促進管のセット工程の状態を一部切欠して示す側面図。 同伝熱促進管のセット工程後の状態を示すAA断面図。 同伝熱促進管の設置工程を示す説明図。 同伝熱促進管のHIP処理後の状態を一部切欠して示す側面図。 同伝熱促進管のHIP処理後の状態を示すBB断面図。 同伝熱促進管の除去工程後の状態を一部切欠して示す側面図。 同伝熱促進管の除去工程後の状態を示すCC断面図。 同実施形態に係る熱交換器を示す説明図。 本発明の第2実施形態に係る成形型の構成を一部切欠して示す側面図。 同成形型の組み付け状態を示すDD断面図。 同成形型の分解状態を示すDD断面図。 本発明の第3実施形態に係る伝熱促進管の除去工程の状態を一部切欠して示す側面図。 本発明の他の実施形態にかかる成形型の組み付け状態を示す断面図。 同成形型の分解状態を示す断面図。 本発明の他の実施形態にかかる成形型の組み付け状態を示す断面図。 同成形型の分解状態を示す断面図。 本発明の他の実施形態にかかる成形型を示す斜視図。 本発明の他の実施形態にかかる成形型を示す斜視図。 本発明の他の実施形態にかかる熱交換器としての核融合炉を示す説明図。 同核融合炉のダイバータを示す説明図。 本発明の他の実施形態にかかる熱交換器としての中性粒子入射加熱装置を示す説明図。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態にかかる伝熱促進管10aの製造方法、成形型20、伝熱促進管10a、及び熱交換器40について、図1乃至図8を参照して説明する。なお、各図において説明のため、適宜、構成を拡大、縮小または省略して概略的に示している。図中矢印X,Y及びZはそれぞれ互いに直交する3方向を示す。
ここでは一例として内周面にフィン構造として凹凸形状11aを有する伝熱促進管10aの製造方法を示す。
伝熱促進管10aの製造方法は、管材10内に伝熱促進管用成形型としての成形型20(型)をセットするセット工程と、セット後に管材10をHIP装置30内に設置する設置工程と、HIP装置30内にてHIP処理(熱間静水圧処理)を行い成形型20の形状を管材10に転造するHIP工程(熱間静水圧工程)と、HIP処理後に管材10から成形型20を除去する除去工程と、を備える。
図1は、セット工程において管材10内に成形型20を挿入した状態を示し、管材10の一部を切欠して示す側面図である。図2はそのAA断面図である。
セット工程において、予め用意した管材10の内部に成形型20を挿入する。管材10は銅材または銅合金からなり、内面及び外面が平滑な円管形状の素管である。管材10は例えば外径d1:φ13mm(公称)、内径d2:φ8mm(公称)、肉厚t1:2.5mm、長さl1:2m程度に構成されている。
成形型20は、その外周面21に螺旋状に連続するねじ形状の山22及び溝23を有する凹凸形状24を成し、例えばステンレス等の管材10とは異なる材質で構成されている。成形型20は例えば直径d3:φ8mm(公称)程度、長さは管材10と同じl1:2m程度の円柱状に構成されている。ここでは、一例として一般用メートルねじのM8ねじを想定し、図4に示すように、管軸心c1に直交する管径軸r1に対する螺旋状の山22及び溝23の螺旋方向h1の角度で定義されるリード角βが、tanβ=P/(πD2)から(P:ピッチ,D2:有効径)、β≒3.168deg程度となるねじ形状に設定されている。また、成形後の取り外しを容易とするため、凹凸形状24,11aの頂部は、鋭利な形状ではなく、滑らかな曲面状になっている。
図1及び図2に示すように、HIP処理前において、管材10の内径d2は成形型20の外径d3よりも僅かに大きく設定され、セット工程では成形型20を図中X方向に沿う軸方向に移動させながら管材10内に挿入できるようになっている。
このセット工程の状態では、対象面となる管材10の内周面11は、対向面となる成形型20の外周面21に対向しており、その間には隙間25が形成されている。
ついで、成形型20と管材10との隙間25を真空排気した状態で、例えば電子ビーム溶接などの方法で長さ方向(X方向)両端部を封止し、図3に示すHIP装置30に複数本設置する。
図3に示すHIP装置30は、所定の径を有する有底円筒形状のHIP容器31と、管材10を保持する保持部32と、HIP容器31を密閉する蓋材33と、HIP処理を行うHIP手段34と、を備えている。
HIP容器31内に複数本の管材10を直立状態で設置し、保持部32にて保持する。設置後、蓋材33を閉めてHIP容器31内を密閉する。さらに、HIP手段34にて、HIP容器31内にAr等の不活性ガスを充填させるとともに、所定の温度に保持して、静水圧を付与する、HIP処理を行う。
ここで、HIP処理条件は、管材10の対象面である内周面11が成形型20の対向面である外周面21に倣って変形しつつも、外周面21に対して接着されないような条件に設定する。例えば、管材10の材質が銅で、成形型20の材質がステンレスである場合には、銅とステンレスのHIP処理における接着条件に到達しないように設定する。一例として、銅とステンレスのHIP処理接着条件が圧力:100MPa、温度:850〜900度、処理時間:2時間とした場合には、このHIP処理接着条件から外れる条件でHIP処理を行う。
図4はHIP処理後の素管及び成形型20を一部切欠して示す側面図であり、図5はそのBB断面図である。図4及び図5に示すように、このHIP処理によって、管材10が、成形型20に接着されることなく、成形型20の形状に倣う形状となるように変形し、隙間25が埋まる。以上により、管材10の内周面11に、成形型20の外周面21の形状が転造される。すなわち、成形型20の螺旋状の山22に対応して管材10に螺旋状の溝13が形成され、成形型20の螺旋状の溝23に対応して管材10に螺旋状の山12が形成され、内周面11にスパイラルフィン(フィン構造)を構成する螺旋状の凹凸形状11aが形成される。
さらに、HIP処理後に成形型20を管材10から引き抜き除去することにより、図6及び図7に示すように、所望の形状の凹凸形状11aが成形された伝熱促進管10aが完成する。
以上の製造方法にて製造された伝熱促進管10aは、例えば図8に示すような熱交換器40に用いられる。熱交換器40は、熱交換対象としての容器41と、容器41に設置された伝熱促進管10aとを備えて構成されている。そして、この容器41内において伝熱促進管10aの外側を流れる第1の流体(媒体)42と、伝熱促進管10aの内側を流れる第2の流体(媒体)43とが熱交換するシステムとなっている。
本実施形態に係る伝熱促進管10aの製造方法、伝熱促進管用成形型20、伝熱促進管10a、及び熱交換器40によれば、HIP処理により成形型20の形状を管材10に転造するため、容易かつ効率的に伝熱促進管10aを製造することが出来る。
すなわち、HIP処理により転造するため、スパイラルフィンのリード角を小さく設定することが容易であり、除熱性能を向上できる。また小径長尺サイズの管材にも内面にスパイラルフィンを形成させることができ、任意のサイズの伝熱促進管10aを容易に製造することができる。このため利用範囲の拡大に繋がる。
管材10の内面を成形型20に沿うように変形させるので、スパイラルフィンの完成度が元素管である管材10の寸法に影響受けることがなく、利用できる管材10の条件が緩和できるとともに、伝熱促進管10aの信頼性を向上させることが可能となる。また、製造過程での歩留まりが向上し、安定した品質の製品を安価で大量生産することが可能となる。
HIP容器31に複数本の管材10を設置して同時にHIP処理できるため、安定した品質の製品を安価で大量生産することが可能となる。
また成形型20の形状を予め自由に設定し、その型に合わせて所望の形状を管材10の内面に転造できるため、形状を任意に決定することができ、機能や目的に応じた伝熱促進管10aを製作することが可能となる。
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態に係る伝熱促進管10aの製造方法について図9乃至図11を参照して説明する。本実施形態は、成形型20の構成及び除去工程以外については上記第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
図9は成形型20の構成を一部切欠して示す側面図であり、図10はそのDD断面図である。図11は成形型20の分割状態を示す断面図である。
成形型20は、成形対象となる管材10の内側に配置され、その外周面21に成形形状に対応する凹凸形状24が形成された伝熱促進管用成形型である。ここではねじ山22及びねじ溝23が螺旋状に連続して形成されている。
図10に示すように、成形型20は、中央部分に配置され管材10の軸方向に移動可能な中子部51と、中子部51の周りを囲む第1部材52〜第5部材56と、を備えて構成されている。
中子部51は円柱状の芯部51aと芯部51aから径方向に突出する凸部51bとを一体に有し、軸方向に一様に構成されている。これらの中子部51及び第1部材52〜第5部材56は、互いに組み付け可能かつ分割可能になっている。
図9及び図10に示す組み付け状態において、第1部材52は凸部51bの外側に配置され、第2部材53〜第5部材56はそれぞれ芯部51aの周囲を囲むように接触して組み付いている。図11に示す第1部材52〜第5部材56の円弧面52a〜56aが組み付け状態において相まって成形型20の外周面21を形成し、それぞれの円弧面52a〜56aに形成される溝形状が螺旋状に連続するように配置されている。この円弧面52a〜56a以外の内側の壁52b〜56bはいずれも軸方向に延びている。
中子部51は軸方向に一様に形成され、軸方向に引き抜き可能に構成されている。また第1部材52〜第5部材56は中子部51を引き抜いた後に、管材10の内周面から離間するように管材10の径方向内側に移動可能になっている。さらに内側の壁52b〜56bが軸方向に延びているため、円弧面52a〜56aを管材10の内周面を離間させた状態で第1部材52〜第5部材56もそれぞれ軸方向に引き抜き可能である。
本実施形態に係る伝熱促進管10aの製造方法では、セット工程において、分割構造の成形型20を予め組みつけて一体化して、管材10内に挿入する。その後、第1実施形態と同様に設置工程、HIP処理工程を行う。HIP処理後において、成形型20と伝熱促進管10aとは、凹凸形状11aと凹凸形状24とが互いに嵌合して隙間なく密着している。このため、この状態では成形型20を軸方向に移動させることはできない。
本実施形態では、除去工程において複数の部材51〜56を互いに分割して軸方向に引き抜いて除去する。すなわち、HIP処理後の除去工程において、まず中央の中子部51を軸方向に移動して引き抜く。その後、第1部材52を中子部51が配置されていた空間の方に内側にずらして管材10の内周面11から離間させる。そうすると管材10の内周面11に成形により形成された凹凸形状11aと成形型20の外周面21に設けられた凹凸形状24とが互いに離間するので、軸方向の移動を邪魔することがなくなる。
したがって、第1部材52を軸方向にスムーズに引き抜くことが出来る。さらに、残りの複数の第2部材53〜第5部材56も同様に内側にずらして管材10の内周面11から離間させてから軸方向に引き抜くことにより、容易に成形型20の除去を行うことができる。
本実施形態に係る伝熱促進管10aの製造方法及び伝熱促進管用成形型によれば、以下のような効果が得られる。すなわち、分割構造の成形型20を用いることによって、HIP処理後の成形型20の取り外しの際に、成形型20自体を分解してから取り外すことにより、成形型20を伝熱促進管10a内部から容易に取り外すことが可能である。
例えば成形型20を回転させながら螺旋状の溝に沿って移動させて伝熱促進管10aから取り外す場合には成形誤差などにより取り外し時に溝形状を損傷させてしまう可能性があり、また引き抜きに長時間を要し、特に長尺の場合には引抜き困難となるという問題がある。また、凹凸形状が軸方向に連続しておらず周方向の複数の溝が独立した形状である場合等には、引き抜きは不可能である。本実施形態では成形型20を分割して管材10を離間させられるため、軸方向の移動を可能とし、容易かつ迅速な引き抜きが可能となる。また、HIP転造後に形成された伝熱促進管10aの溝形状を損傷させることもない。このため、製造後の伝熱促進管10aの品質及び信頼性も向上し、安定した形状の伝熱促進管10aを安価で大量生産することが可能となる。さらに、取り外した成形型20は再び組み立てて一体化して繰り返し利用できるので、製作コストの低減に繋がる。
[第3実施形態]
次に本発明の第3実施形態に係る伝熱促進管10aの製造方法について図12を参照して説明する。本実施形態は、除去工程以外については上記第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。図12は本実施形態にかかる伝熱促進管10aのHIP処理後の状態を一部切欠して示す側面図である。
本実施形態にかかる伝熱促進管10aの製造方法においては、除去工程として、エッチング処理により成形型20のみを化学的に減肉又は溶融させて除去する。ここでは、管材10は銅で構成され、成形型20はステンレスで構成されているため、ステンレスのみを腐食させるエッチング剤60を用いてエッチング処理を行う。
すなわち、HIP処理後の状態において、図12に示すように材質の異なる成形型20と管材10とは、溝形状部分において互いに隙間無く密着しているため、このままでは容易に成形型20を除去することが困難であるが、エッチング剤60を導入することにより、ステンレス製の成形型20のみを化学的に減肉又は溶融させることにより、容易に除去することができる。
本実施形態によれば、製品である伝熱促進管10aに損傷を与えることなく成形型20を除去できるため、製作後の伝熱促進管10aの品質及び信頼性も向上し、安定した形状の伝熱促進管10aを安価で大量生産することが可能となる。
また、例えばHIP条件を誤って設定してしまって、管材10と成形型20とが接合してしまった場合であっても、双方は材質が異なるため、成形型20のみ腐食させる化学的薬品やエッチング方法等を用いることにより、製品である伝熱促進管10aに損傷を与えることなく成形型20を取り外すことが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
例えば、上記第2実施形態においては中子部51の芯部51aの一方側のみに凸部51b及び第1部材52aが形成される場合を例示したがこれに限られるものではない。例えば図13及び図14に示すように、芯部51aの両側に凸部51b及び第1部材52aが形成される構成であっても、図15及び図16に示すように4箇所に凸部51b及び第1部材52aが形成される構成であっても、上記第2実施形態と同様の効果を奏する。また、リード角βについても、上記実施形態に限られるものではなく、ねじサイズや適用規格によって、大きさは適宜変更可能である。
上記実施形態においては、管材10の内周面11フィン構造となる凹凸形状11aを転造する場合について例示したが、これに限られるものではなく、管材10の外周面に凹凸形状を転造する場合にも本発明を適用できる。
また、伝熱促進管10aに形成するフィンの形状は上記実施形態に限られるものではない。すなわち、上記実施形態においては螺旋状に凹凸形状が連続するねじ形状とした場合を示したが、例えばこの他に、図17に示す成形型120を用いて軸方向に沿う凹凸形状が形成される構成に適用しても、図18に示す成形型130を用いて周方向に沿う複数の凹凸形状が独立して軸方向に並列配置される構成に適用しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
また、上記第1実施形態においては、伝熱促進管10aの適用対象となる熱交換器40として一般的な冷却装置を例示したが、これに限られるものではなく、様々な装置に適用することが出来る。例えば、図19及び図20に示す核融合機器等にも本発明の伝熱促進管10aを適用可能である。
図19は核融合炉100を示す断面図であり、図20はダイバータのターゲット部を示す斜視図である。図19に示す核融合炉100において真空容器101はトーラス形状で構成されており、その真空容器101内にプラズマ102を閉じ込め核融合反応を起こさせる。真空容器101内に各種炉内機器が配置され、特に核融合反応後に生ずるHeなどを容器101外へ排気するためにダイバータ103が配置される。ダイバータ103には高エネルギーのHeなどが磁場で導かれ、ターゲット104にあたり熱エネルギーへ変換される。熱交換対象としてのターゲット104の熱負荷は例えば20MW/mもの高いものであり、通常は強制冷却方式が採用される。ターゲット104には冷却管105が設けられており、この冷却管105として本発明の伝熱促進管10aを適用可能である。すなわち、ターゲット104と伝熱促進管10a内を流れる媒体との間で熱交換が行われる。
また他の実施形態として、例えば図21に示すような中性粒子入射加熱装置200にも伝熱促進管10aを適用できる。中性粒子入射加熱装置200は、核融合装置にプラズマ追加熱機器として取り付けられ、イオンの引き出しを行うイオン源201と、中性化を逃れたイオンを回収するビームダンプ202と、イオン源201に設置されたイオン源排気系203と、ビームダンプ202に設置されたビームダンプ排気系204と、を備えている。この中性粒子入射加熱装置200において、中性化セルで中性化されずに残った高エネルギー水素イオンなどが、偏向電磁石の磁場により軌道を曲げられ、ビームダンプ202へダンプする。熱負荷は例えば10−20MW/mもの高いものであり、同様に強制冷却方式で冷却されることになる。熱交換対象としてのビームダンプ202は、冷却配管一本一本が整然と並べられているものがあり、それらの冷却配管として本発明の伝熱促進管10aを適用することができる。すなわち、ビームダンプ202と伝熱促進管10a内を流れる媒体との間で熱交換が行われる。
これらの核融合炉受熱機器をはじめとする高熱負荷機器では高い熱負荷を受けるが、本実施形態では伝熱促進管10aのリード角を小さくでき、高い除熱性能確保できるので、これらの高熱負荷機器にも対応できる。
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 管材の対象面に、所定形状を成す型の対向面を対向させた状態で、静水圧を付与し、前記対向面の形状を前記対象面に転造する静水圧工程を備えたことを特徴とする伝熱促進管の製造方法。
[2] 前記静水圧工程を高温条件で行う熱間静水圧工程とし、前記管材の対象面を前記型の対向面に倣う形状に変形させることを特徴とする[1]記載の伝熱促進管の製造方法。
[3] 前記型はその外周面に所定のフィン構造に対応する凹凸形状を有する柱状部材であって、
前記管材の内側の空間に前記型を軸方向に沿って挿入した状態で、前記静水圧工程を行うことにより、前記管材の内周面に前記凹凸形状に対応するフィンが形成されることを特徴とする[1]または[2]記載の伝熱促進管の製造方法。
[4] 前記型は、互いに分割可能な複数の部材を組み合わせて構成され、
前記複数の部材を組み付けた状態で前記静水圧工程が行われた後に、前記複数の部材を互いに分割して引き抜いて除去する除去工程を備えたことを特徴とする[1]乃至[3]のいずれか記載の伝熱促進管の製造方法。
[5] 前記静水圧工程後に、前記型を化学的に減肉又は溶融させて除去する除去工程を備えたことを特徴とする[1]乃至[3]のいずれか記載の伝熱促進管の製造方法。
[6] 前記型の外周面に沿って螺旋状に前記凹凸形状が連続して形成されたことを特徴とする[1]乃至[5]のいずれか記載の伝熱促進管の製造方法。
[7] [1]乃至[6]のいずれか記載の伝熱促進管の製造方法で製造されたことを特徴とする伝熱促進管。
[8] 成形対象となる管材の内側に配置され、その外面に成形形状に対応する凹凸形状を有する型であって、
前記管材の軸方向に移動可能な中子部と、
前記中子部の周りに配置される分割可能な複数の部材と、を備え、
前記複数の部材は、前記中子部を前記軸方向に引き抜いた後、前記管材の内周面から離間するように前記管材の径方向内側に移動可能に構成されたことを特徴とする、伝熱促進管用型。
[9] [7]記載の伝熱促進管と、
前記伝熱促進管の近傍に配される熱交換対象と、を備え、
前記伝熱促進管内の媒体と、前記熱交換対象の間で熱交換を行うことを特徴とする、熱交換器。
[10] 真空容器と、
前記真空容器内に配置されるダイバータと、
前記ダイバータに設けられたプラズマのターゲット部と、を備え、
前記ターゲット部近傍に[7]記載の伝熱促進管が配置されたことを特徴とする核融合炉。
[11] イオンの引き出しを行うイオン源と、
中性化を逃れたイオンを回収するビームダンプと、
前記イオン源に設置されたイオン源排気系と、
前記ビームダンプに設置されたビームダンプ排気系と、を備え、
前記ビームダンプに[7]記載の伝熱促進管が設けられたことを特徴とする中性粒子入射加熱装置。
10a…伝熱促進管、10…管材、11…内周面、11a…凹凸形状、
12…山、13…溝、20,120,130…成形型、21…外周面、22…山、
23…溝、24…凹凸形状、25…隙間、30…HIP装置、31…HIP容器、
32…保持部、33…蓋材、34…HIP手段、40…熱交換器、
41…容器(熱交換対象)、51…中子部、51a…芯部、51b…凸部、
52…第1部材、53…第2部材、54…第3部材、55…第4部材、56…第5部材、52a〜56a…円弧面、52b〜56b…壁、60…エッチング剤。

Claims (9)

  1. 管材の対象面に、所定形状を成す型の対向面を対向させた状態で、静水圧を付与し、前記対向面の形状を前記対象面に転造する静水圧工程を備え
    前記静水圧工程を高温条件で行う熱間静水圧工程とし、前記管材の対象面を前記型の対向面に倣う形状に変形させ、
    前記型はその外周面に所定のフィン構造に対応する凹凸形状を有する柱状部材であって、
    前記管材の内側の空間に前記型を軸方向に沿って挿入した状態で、前記静水圧工程を行うことにより、前記管材の内周面に前記凹凸形状に対応するフィンが形成されることを特徴とする伝熱促進管の製造方法。
  2. 前記型は、互いに分割可能な複数の部材を組み合わせて構成され、
    前記複数の部材を組み付けた状態で前記静水圧工程が行われた後に、前記複数の部材を互いに分割して引き抜いて除去する除去工程を備えたことを特徴とする請求項1に記載の伝熱促進管の製造方法。
  3. 前記静水圧工程後に、前記型を化学的に減肉又は溶融させて除去する除去工程を備えたことを特徴とする請求項1に記載の伝熱促進管の製造方法。
  4. 前記型の外周面に沿って螺旋状に前記凹凸形状が連続して形成されたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか記載の伝熱促進管の製造方法。
  5. 請求項1乃至のいずれか記載の伝熱促進管の製造方法で製造されたことを特徴とする伝熱促進管。
  6. 成形対象となる請求項5記載の伝熱促進管の前記管材の内側に配置され、その外面に成形形状に対応する凹凸形状を有する型であって、
    前記管材の軸方向に移動可能な中子部と、
    前記中子部の周りに配置される分割可能な複数の部材と、を備え、
    前記複数の部材は、前記中子部を前記軸方向に引き抜いた後、前記管材の内周面から離間するように前記管材の径方向内側に移動可能に構成されたことを特徴とする、伝熱促進管用型。
  7. 請求項5記載の伝熱促進管と、
    前記伝熱促進管の近傍に配される熱交換対象と、を備え、
    前記伝熱促進管内の媒体と、前記熱交換対象の間で熱交換を行うことを特徴とする、熱交換器。
  8. 真空容器と、
    前記真空容器内に配置されるダイバータと、
    前記ダイバータに設けられたプラズマのターゲット部と、を備え、
    前記ターゲット部近傍に請求項5記載の伝熱促進管が配置されたことを特徴とする核融合炉。
  9. イオンの引き出しを行うイオン源と、
    中性化を逃れたイオンを回収するビームダンプと、
    前記イオン源に設置されたイオン源排気系と、
    前記ビームダンプに設置されたビームダンプ排気系と、を備え、
    前記ビームダンプに請求項5記載の伝熱促進管が設けられたことを特徴とする中性粒子入射加熱装置。
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