JP5573977B2 - 鍛接管のフレア加工性の評価方法 - Google Patents
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Description
従来の鍛接管は、接合部の強度が低くて、強加工すると接合部を起点として割れが発生しやすいため、フレア加工のような用途に適用するには不十分な性能と言われてきた。
または、鋼帯のエッジ部(幅端部)を成形(エッジ成形)し、加熱炉にて全幅を加熱し、該加熱後の鋼帯を成形鍛接機で管状に連続成形しつつ、エッジ部に酸素又は空気を吹き付けて酸化熱により融点直下近傍の温度まで昇温させ、エッジ衝合・鍛接して製造する鍛接管をフレア加工に供する際の評価方法であって、
鍛接管接合部の渦流探傷で検出した渦電流を、肉厚を貫通した直径3.2mmのドリル孔を標準欠陥として検出した渦電流に対する百分率で表した渦電流の大きさA(%)が、管肉厚に対する接合部の肉厚方向長さの比(R1)を用いた下記<1>式で表される限界値A1以下であれば、その鍛接管はフレア加工を行っても前記接合部に割れが発生しないと判定することを特徴とする鍛接管のフレア加工性の評価方法。
A≦A1=12.5・R1+7.5‥‥<1>
[2] 前記渦電流の大きさA(%)が、管肉厚に対するビード部最大肉厚の比(R2)を用いた下記<2>式で表される限界値A2以下であることを特徴とする[1]に記載の鍛接管のフレア加工性の評価方法。
A≦A2=25・R2−6.25‥‥<2>
または、鋼帯のエッジ部(幅端部)を成形(エッジ成形)し、加熱炉にて全幅を加熱し、該加熱後の鋼帯を成形鍛接機で管状に連続成形しつつ、エッジ部に酸素又は空気を吹き付けて酸化熱により融点直下近傍の温度まで昇温させ、エッジ衝合・鍛接して製造する鍛接管をフレア加工に供する際の評価方法であって、
鍛接管接合部の渦流探傷で検出した渦電流を、肉厚を貫通した直径1.6mmのドリル孔を標準欠陥として検出した渦電流に対する百分率で表した渦電流の大きさA’(%)が、管肉厚に対する接合部の肉厚方向長さの比(R1)を用いた下記<3>式で表される限界値A3以下であれば、その鍛接管はフレア加工を行っても前記接合部に割れが発生しないと判定することを特徴とする鍛接管のフレア加工性の評価方法。
A’≦A3=50・R1+30‥‥<3>
[4] 前記渦電流の大きさA’(%)が、管肉厚に対するビード部最大肉厚の比(R2)を用いた下記<4>式で表される限界値A4以下であることを特徴とする[3]に記載の鍛接管のフレア加工性の評価方法。
A’≦A4=100・R2−25‥‥<4>
この接合部の強度を低下させる原因として、介在物が接合部に残留し、これが破壊の起点となって割れやすいことが言われている。
そこで、本発明者らは、ほぼ管全長にわたり接合部を直接調査する方法を検討し、比較的簡便な方法として渦流探傷を用いることとした。渦流探傷は、管に渦電流を与えて、介在物等の欠陥が存在した場合、その部分で渦電流が変化するため、この渦電流の変化を測定して介在物を検出するものである。
接合部の渦電流の大きさ(%)は、値が大きいほど介在物が多くて接合部が割れやすいことを示し、値が小さいほど介在物が少なくて接合部が割れにくいことを示す。
接合部の強度についてさらに詳細に述べると、管肉厚に対する接合部の肉厚方向長さの比が小さくなると接合部強度が低くなり、大きくなると接合部強度が向上するわけである。すなわち、フレア加工のような強加工においては、管端部およびその周辺が拡管されつつ円周方向に拡がっていく。その際、管端部およびその周辺では、円周方向に過大な張力が作用する。この張力は、管の肉厚が薄い部分に集中しやすいため、接合部の肉厚が薄い場合、すなわち、管肉厚に対する接合部の肉厚方向長さの比が小さい場合、接合部に応力集中して割れやすくなるわけである。
本発明に至るまでの検討過程において、製造した鍛接管の接合部分(鍛接管接合部)を渦流探傷し、測定した渦電流の大きさを、標準欠陥とした肉厚貫通の直径3.2mmのドリル孔に対する渦電流の大きさに対する百分率で表した値A(%)として求め、かつ、接合部の肉厚方向長さを測定し、かつ、該測定箇所に隣接した鍛接管部分をフレア加工して接合部の割れ発生有無を調査した。この調査結果を整理し、図2に示すとおり、管肉厚に対する接合部の肉厚方向長さの比(R1)を用いて下記<1>式で表される限界値A1以下の範囲のAであれば、その鍛接管は加工性に優れたものと、精度良く判定できることを把握した。
A≦A1=12.5・R1+7.5‥‥<1>
A’≦A3=50・R1+30‥‥<3>
このビード部の盛り上がりが大きいと、接合部の肉厚方向長さも増大しやすくて、断面の単位面積あたりの張力が小さくなって、応力集中が緩和され、接合部への過大張力の集中を緩和することができる。したがって、接合部だけでなく、その周辺のビード部においても肉厚を増加させることによって、フレア加工などの強加工における接合部周辺の応力集中を緩和できて、割れを充分防止できるわけである。
A≦A2=25・R2−6.25‥‥<2>
A’≦A4=100・R2−25‥‥<4>
さらに、サンプル本数を増やして<1>式、<2>式の信頼性を追跡調査し、次の結果を得ている。
・<1>式を満たさない場合、<2>式を満たすか否かによらず、フレア加工での割れ発生本数率は、約95%である。
・<1>式を満たし、<2>式を満たさない場合、フレア加工での割れ発生本数率は、約5%である。
・<1>式および<2>式を満たす場合、フレア加工での割れ発生本数率は、約0.6%である。
・<3>式を満たさない場合、<4>式を満たすか否かによらず、フレア加工での割れ発生本数率は、約98%である。
・<3>式を満たし、<4>式を満たさない場合、フレア加工での割れ発生本数率は、約3%である。
・<3>式および<4>式を満たす場合、フレア加工での割れ発生本数率は、約0.3%である。
2 スリットした鋼帯
3 ルーパー
4 エッジ成形機
5 加熱炉
6 成形鍛接機
7 ノズル
8 鍛接管(管)
Claims (4)
- 鋼帯のエッジ部(幅端部)を成形(エッジ成形)し、加熱炉にて全幅を加熱し、該加熱炉の出側で鋼帯のエッジ部を高周波加熱した後、該加熱後の鋼帯を成形鍛接機で管状に連続成形しつつ、エッジ衝合・鍛接して製造する鍛接管、
または、鋼帯のエッジ部(幅端部)を成形(エッジ成形)し、加熱炉にて全幅を加熱し、該加熱後の鋼帯を成形鍛接機で管状に連続成形しつつ、エッジ部に酸素又は空気を吹き付けて酸化熱により融点直下近傍の温度まで昇温させ、エッジ衝合・鍛接して製造する鍛接管をフレア加工に供する際の評価方法であって、
鍛接管接合部の渦流探傷で検出した渦電流を、肉厚を貫通した直径3.2mmのドリル孔を標準欠陥として検出した渦電流に対する百分率で表した渦電流の大きさA(%)が、管肉厚に対する接合部の肉厚方向長さの比(R1)を用いた下記<1>式で表される限界値A1以下であれば、その鍛接管はフレア加工を行っても前記接合部に割れが発生しないと判定することを特徴とする鍛接管のフレア加工性の評価方法。
A≦A1=12.5・R1+7.5‥‥<1> - 前記渦電流の大きさA(%)が、管肉厚に対するビード部最大肉厚の比(R2)を用いた下記<2>式で表される限界値A2以下であることを特徴とする請求項1に記載の鍛接管のフレア加工性の評価方法。
A≦A2=25・R2−6.25‥‥<2> - 鋼帯のエッジ部(幅端部)を成形(エッジ成形)し、加熱炉にて全幅を加熱し、該加熱炉の出側で鋼帯のエッジ部を高周波加熱した後、該加熱後の鋼帯を成形鍛接機で管状に連続成形しつつ、エッジ衝合・鍛接して製造する鍛接管、
または、鋼帯のエッジ部(幅端部)を成形(エッジ成形)し、加熱炉にて全幅を加熱し、該加熱後の鋼帯を成形鍛接機で管状に連続成形しつつ、エッジ部に酸素又は空気を吹き付けて酸化熱により融点直下近傍の温度まで昇温させ、エッジ衝合・鍛接して製造する鍛接管をフレア加工に供する際の評価方法であって、
鍛接管接合部の渦流探傷で検出した渦電流を、肉厚を貫通した直径1.6mmのドリル孔を標準欠陥として検出した渦電流に対する百分率で表した渦電流の大きさA’(%)が、管肉厚に対する接合部の肉厚方向長さの比(R1)を用いた下記<3>式で表される限界値A3以下であれば、その鍛接管はフレア加工を行っても前記接合部に割れが発生しないと判定することを特徴とする鍛接管のフレア加工性の評価方法。
A’≦A3=50・R1+30‥‥<3> - 前記渦電流の大きさA’(%)が、管肉厚に対するビード部最大肉厚の比(R2)を用いた下記<4>式で表される限界値A4以下であることを特徴とする請求項3に記載の鍛接管のフレア加工性の評価方法。
A’≦A4=100・R2−25‥‥<4>
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