JP5571962B2 - 製紙用シュープレスベルト - Google Patents

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Description

本発明は、製紙機械のプレスパート、その他の類似機械において湿紙およびフェルトからの搾水性を向上させるために使用するシュープレスベルト(以下、単にベルトと言うことがある)に関し、特にシュープレスベルトのフェルト側表面に延設される溝形状に関する。
製紙においては、生産性を向上させるためにプレスパートにおいていかに湿紙からの脱水量を増やすかが大きな問題となる。プレス脱水量を多くする手段として、プレスロールの加圧を上げる、プレスロールの硬度を上げる、などの方法が取り入れられており、中でもシュープレスベルトを介在させて、プレスの際のロールとフェルトの間の加圧時間を長くし脱水効果を向上させる方法が近年多くなってきている。
さらに最近では、シュープレスベルトには搾水した水を効率よく排水するためにフェルト側表面に多数の溝を延設するものが増えてきている。たとえば、図1(特許文献1に記載)のものは、広巾ニッププレス(いわゆるシュープレス)に使用するベルト10の外周面8に複数の排水溝9を設けて、湿紙搾水性の向上を図っている。
溝形状としては、加工のし易さ、生産性、コスト等の点から、従来は矩形のものがほとんどであったが、特許文献2および3では溝底部を湾曲させたものが提案されている。
図2(特許文献2に記載)のものは、走行方向糸12と幅方向糸13からなる基布11に、ポリウレタン樹脂層14を設けたシュープレスベルトであって、そのフェルト側表面に排水溝16の溝底17が断面U字形を形成しているものである。断面をU字形とすることによって、シュープレスの脱水性(搾水性)と強度持続性のよいベルトを提供するもので、排水溝のランド部の端部は面取りされ、溝幅が0.5〜4mm、深さが0.5〜5mm、隣接する排水溝との間隔が1〜4mmで構成されている。特許文献3には、溝底部を湾曲させたものの他、溝の側壁が外側に向けて湾曲したものも示されている。
また図3(特許文献4に記載)のものは、シュープレスベルト18が樹脂被覆層19に複数の不連続な溝20が形成されており、該溝20はマシン方向に沿って矩形に形成されている特徴を持っている。そして該溝20の経方向の長さが、ロングニッププレスシュー部分の経方向長さより短い特徴を持っている。
このような不連続溝では、溝がロングニッププレスシューに完全に入ったときに、溝内の水に最大圧力が形成されるから、溝がその後プレスシューを脱したときに溝から水が噴出して圧力が急激に降下するように作用する。したがって、このような溝形状を有するシュープレスベルトでは、300〜800m/minの比較的低速度で操業される製紙機械において、搾水性が良くなるとされている。
実願昭57−147931号(実開昭59−54598号)のマイクロフィルム 実用新案登録第3104830号公報 特開2001−98484号公報 PCT WO2005/049917A公報
しかし特許文献4のシュープレスベルトでは、不連続溝の走行方向(MD方向)両端部が矩形となっているから、ベルトの使用中に溝端部の角部からクラックが発生し易かった。本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、製紙用シュープレスベルトにおいて、湿紙搾水性がよく、ベルトの溝端部の損傷(クラックや磨耗)が少ないベルトを提供することを目的とする。
本発明者らは、排水溝の溝形状を不連続溝とし、かつ一本の溝内の少なくとも一方の端部を半円弧状に形成したことによって上記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
本発明は、基本的には排水溝の不連続溝形状において、走行方向(MD方向)の端部の形状を工夫した製紙用シュープレスベルトに関する発明であり、以下の各技術を基礎とするものである。
(1) プレスロールとシューとの間に配置され、湿紙からの搾水を受容するフェルトを載置し、前記プレスロールに向かって高圧で押しつけられる製紙用シュープレスベルトであって、フェルト側表面に延設される排水溝が不連続溝であって、
前記不連続溝の走行方向(MD方向)の端部の少なくとも一方が半円弧形状である、製紙用シュープレスベルト。
(2) 不連続溝が一本の溝内において、溝深さがほぼ同一である、(1)記載の製紙用シュープレスベルト。
(3) 不連続溝の溝底が半円弧形状であることを特徴とする、(1)または(2)に記載の製紙用シュープレスベルト。
(4) 不連続溝の走行方向(MD方向)溝長さが、プレスシューの幅(シューのMD方向長さ)より短い、(1)から(3)のいずれかに記載の製紙用シュープレスベルト。
(5) 不連続溝の走行方向(MD方向)溝長さが、プレスシューの幅の同等以上、2倍以下である、(1)から(3)のいずれかに記載の製紙用シュープレスベルト。
本発明によれば、排水溝を不連続溝とすることにより、ロングニッププレスシューの出口で、プレス圧の作用により水を強制脱水することができるため、比較的低速域で操業される抄紙機でもプレスで正常な脱水が可能となり、湿紙搾水性がよくなる。また、不連続溝の溝内でMD方向端部の少なくとも一方が半円弧形状であるため、該不連続溝の端部の損傷(クラックや磨耗)が少ない製紙用シュープレスベルトを提供できる。
従来のシュープレスベルトを示す図である。 従来の他のシュープレスベルトを示す図である。 不連続溝が形成された従来のシュープレスベルトを示す図である。 本発明の溝形成に使用する切削刃(ドリル)を説明する図である。 本発明の溝形成に使用する他の切削刃(ドリル)を説明する図である。 本発明の溝形状の第一の態様を示す図である。 本発明の溝形状の第一の態様の変形の態様を示す図である。 本発明の溝形状の第一の態様の別の変形の態様を示す図である。 本発明の溝形状の第二の態様を示す図である。 本発明の溝形状の第二の態様の変形の態様を示す図である。 本発明の溝形状の第三の態様を示す図である。 本発明の溝形状の第三の態様の変形の態様を示す図である。 クラック試験に使用する装置を示す図である。 搾水試験の概要を示す図である。
符号の説明
30,40:切削刃(ドリル)
31,41:切削刃(ドリル)の溝部
32:ドリルヘッド
32A:メインチップ刃
33:サブチップ刃
42:メインチップ
50,60,70,75,80,85:ベルト
51,61,71,76,81:不連続溝
52,62,63:端部
53:CMD方向ランド部
54:MD方向ランド部
82,87:溝底
S:試験片
CH:クランプハンド
PR:プレスロール
PS:プレスシュー
B:ベルト本体
N:ノズル
W:水流
Ft:トップ側フェルト
Fb:ボトム側フェルト
WS:湿紙シート
本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図4と図5は、本発明の製紙用シュープレスベルトの排水溝を形成(切削)するための切削刃(ドリル)の概略図である。
本発明では、回転する切削刃(ドリル)を使用してベルトのフェルト側表面に排水溝を形成するから、不連続溝の溝内でMD方向端部を半円弧形状の溝形状に溝加工することができる。
まず、図4のドリル30は螺旋状の溝部31の先端(ドリルヘッド32)に刃部を成すチップ刃(メインチップ刃32Aとサブチップ刃33)が設けられている。メインチップ刃32Aは、ドリルヘッド32の先端をドリルの直径方向に一直線状に横切るように配置され、またサブチップ刃33はドリルヘッド32の先端においてメインチップ刃32Aによって二分されて配置されている。このようなドリル30によって、本発明の不連続の溝形状は、溝底が平底の形状に加工することができる。
次に、図5のドリル40は螺旋状の溝部41の先端(メインチップ42)が凸状に形成されており、したがって図5のドリルによって、本発明の不連続の溝形状は、溝底が半円弧形状の形状に加工することができる。
本発明の排水溝を不連続溝とする方法について概略を説明する。本発明で使用する切削刃(ドリル)の必要本数を溝形成装置(図示せず)に設置し、溝加工すべきベルトのフェルト側表面(外周面)に該ドリルの先端を当接し、必要な溝深さまで切削する。このとき、円弧形状に切削されるから、切削すべき不連続溝の一方の端部は半円弧形状にすることができる。次にドリルの位置を一定に維持したまま、ベルトをMD方向に移動させて所定のMD方向溝長さまで切削する。そして、いったんベルトの移動を停止してからドリルの先端をベルト表面から遠ざける位置まで後退させて、一本の不連続溝が形成される。このとき、切削された不連続溝の他方の端部も半円弧形状になる。
引続き、ベルトMD方向にランド(溝が形成されていない部分)長さまでベルトを移動した後、再び上記の溝切削を繰返す。そして同じ工程を繰り返してベルト周長すべてを切削する。切削刃(ドリル)は必要本数をベルトのCMD方向に沿って多列に設置することで、一回の切削動作によってベルト幅方向(CMD方向)に複数の不連続溝を形成できる。
なお、不連続溝とは、MD方向に溝形成のないランド部と、溝形成のある溝底部と、ランド部から溝底部へ、および溝底部からランド部へ至る境界部を有するものをいう。
本発明の溝形状について、まず第一の態様例を図6に示す。図6は本発明の製紙用シュープレスベルトのフェルト側表面の平面図である。ベルト50は走行方向(MD方向)に複数の不連続溝51が形成されており、図6における不連続溝51の端部52は半円弧形状である。そして、不連続溝51は隣接する溝との間でランド部53,54により離間している。ここでランド部53は、ベルト横断方向(CMD方向)のランド部であり、ランド部54はベルト走行方向(MD方向)のランド部である。
次に図7のベルト60は、不連続溝61の一方の端部62を半円弧形状(図7ではMD方向先端部)であり、他方の端部63は直角(図7ではMD方向後端部)に形成されている。
なお、これとは逆にMD方向先端部を直角に形成し、後端部を半円弧形状にしてもよい。またはこれらをランダムに形成してもよい。
両端を半円弧状にするか、一方のみを半円弧状にするかはシュープレスベルトの湿紙搾水性と、クラックや磨耗の発生やその程度によって適宜選択するとよい。
なお図6と図7では、MD方向端部の半円弧の直径と溝幅とはほぼ同一である。本発明では、図8のように、MD方向端部の半円弧の直径の方が溝幅より広く形成するものであっても良いが、この場合、MD方向溝長さを切削する切削刃(ドリル)よりも直径の大きい切削刃によって、MD方向端部の切削を行う必要がある。
本発明の溝形状の第二の態様例を図9と図10に示す。図9と図10は本発明の製紙用シュープレスベルトのMD方向断面図である。図9のベルト70の不連続溝71は一本の溝内において、溝深さがほぼ同一である、すなわち溝のMD方向の深さがほぼ一定に形成されている。他方、本発明では図10のベルト75のように、不連続溝76のMD方向の深さが端部で徐々に浅くなるように構成し、中央部で深くなるように形成されていてもよい。
図9のような不連続溝形状71では溝の蓄水容積が大きく、しかもプレスシュー内では閉鎖された溝に蓄積された水量に最大圧力が発生するから、プレス出口で蓄水が噴出し易くなってくるが、MD方向端部の角部でのクラックや欠損が発生する場合がある。一方、図10のベルト75のような不連続溝形状76では、溝の蓄水容積が小さくなる反面、MD方向端部でのクラックや欠損を抑制することができる。したがって何れの形状を採用するかはベルトの湿紙搾水性と、クラックや磨耗の発生やその程度によって適宜選択するとよい。
本発明の溝形状の第三の態様例を図11と図12に示す。図11と図12は本発明の製紙用シュープレスベルトのCMD方向断面図である。図11のベルト80の不連続溝81は、溝底82の形状が半円弧形状である。他方、本発明では図12のベルト85のように溝底87の形状を直角に形成することもできる。図11のような溝底が半円弧形状では、溝の蓄水容積が小さくなる反面、溝底のクラックや欠損を抑制することができる。図12のような溝底形状では、溝の蓄水容積が大きいが、溝底の角部でクラックや欠損が発生する場合がある。したがって何れの形状を採用するかはベルトの湿紙搾水性とクラックや磨耗の発生やその程度によって適宜選択するとよい。
本発明の溝形状の第四の態様例について説明する。本発明の第四の態様例は、不連続溝の走行方向(MD方向)溝長さが、プレスシューの幅より短い不連続の溝形状である。
本発明の不連続溝のMD方向溝長さは、前述のようにプレスシューの幅(シューのMD方向長さ)よりも短い方が、溝がロングニッププレスシュー内に完全に入り、閉鎖された溝に蓄積された水に、より強い最大圧力が発生するので好ましい。製紙機械のプレスパート用のシュープレスでは、プレスシューの幅は多種多様であるが、おおよそ50mm〜400mmの範囲にあるので、本発明の不連続溝のMD方向溝長さは、プレスシューの幅(シューのMD方向長さ)より短い40mm〜390mmの範囲内で設定することができる。
本発明の溝形状の第五の態様例について説明する。本発明の第五の態様例は、不連続溝の走行方向(MD方向)溝長さが、プレスシューの幅(シューのMD方向長さ)の同等以上、2倍以下である。
プレスシューの幅の同等以上、2倍以下の溝長さとして、50mm〜800mmの範囲内で設定することができる。
製紙機械の操業速度が800〜1000m/minの比較的中速度で操業される場合、ロングニッププレスシューをベルトの不連続溝が通過する時間が、低速度で通過する時間より短くなってくる。そこで、不連続溝のMD方向長さがプレスシューの幅の同等以上、2倍以下のものは、溝がロングニッププレスシュー内で完全に閉鎖された溝空間を作らないが、水の粘性効果によるダイラタンシー(レイノルズ現象)によって、蓄積された水にある程度強い圧力が作用するから、湿紙の搾水性はある程度保つことができる。
本発明の溝寸法は、溝幅が0.5〜2mm、溝深さが0.5〜2mm、隣接する排水溝とのランド部の間隔が1〜5mmの範囲で調整される。溝形成のないランド部の角部には、面取りを施すことで、角部の欠損や耳欠けを防止することができる。
本発明の溝配列は、図6のように均等に並列しても良いが、特許文献4のように配列を特定のパターンで形成しても良い。
本発明のシュープレスベルトについて、具体的に以下に示す工程により、実施例1〜9及び比較例1〜2を作成した。
工程1:無端状の基体を2本ロール間に掛け入れ、所定の張力で緊張させる。
工程2:基体の上から液状ポリウレタンを配置し、硬化させることにより基体のシュー側に樹脂層(ポリウレタン層)を形成する。
工程3:上記基体を反転してから、引続き基体の上から液状ポリウレタンを配置し、硬化させることにより基体のフェルト側に樹脂層(ポリウレタン層)を形成して、基体の表裏に樹脂層を有するシュープレスベルトを得る。
工程4:溝形成装置にドリルを複数本配置し、静止している上記シュープレスベルトのフェルト側表面にドリル先端を当接させ、フェルト表面に所定の不連続溝を形成する。
「比較例3」
従来の連続溝が形成されたシュープレスベルトについて、具体的に以下に示す工程により、比較例3を作成した。
工程1〜工程3:前記工程と同じ。
工程4:溝形成装置にチップソーを複数本配置し、MD方向に移動している上記シュープレスベルトのフェルト側表面にチップソー刃の先端を当接させ、フェルト表面に所定の連続溝を形成する。
なお、溝形状は次の範囲に調整する。
(1) 溝幅・・・1.2mm一定。
(2) 溝深さ・・溝深さが深い部分で1.5mmになること。
(3) CMD方向に隣接する排水溝とのランド部の間隔・・2.0mm一定。
(4) MD方向に隣接する排水溝とのランド部の間隔・・5.0mm一定
(5) 不連続溝のMD方向長さ・・図14の本テスト装置におけるプレスシューPSのシューの幅(シューのMD方向長さ)50mmに対して、短い40mmのものと、同等の50mmのもの、および長い90mmのものを作製した。
形成された不連続溝の形態を表1に記載した。
Figure 0005571962
<性能評価方法>
製造されたシュープレスベルトについては、以下の試験により性能を評価し、機能順を付けて総合評価する。
<クラック試験>
図13に示す装置を用いる。この装置は、実験片Sの両端が、クランプハンドCH、CHにより挟持され、クランプハンドCH、CHが、連動して左右方向に往復移動可能に構成されている。なお、この際、実験片Sに掛けられる張力は3kg/cm、往復速度は20cm/秒である。そして、実験片Sは、プレスロールRRと、プレスシューPSとにより加圧される。この際、プレスシューPSがプレスロールRR方向に移動することにより、実験片Sは加圧される。なお、この圧力は50kg/cmである。この装置により、不連続溝のMD方向端部またはその近辺にクラックが生じるまでの往復回数を測定する。なお、実験片Sの寸法はMD方向400mm(クランプハンドCH、CH間の長さに等しい)、CMD方向50mmである。実験片における評価面(フェルト側面)は、プレスロールRR側に向けられているものである。
評価点A:クラック発生までの回数(単位;万回)が30万回以上であったもの。
評価点B:20万回〜30万回の範囲のもの。
評価点C:10万回〜20万回の範囲のもの。
評価点D:10万回以下であったもの。
<搾水試験>
図14に示す装置を使用して湿紙搾水テストを行う。本テスト装置は、プレスロールPRと対向する位置にベルト本体Bを配置するとともに、該ベルト本体Bをその内周側から前記プレスロールPRに圧迫するようにプレスシューPS(シューの幅;50mm)を配置する。また、前記プレスロールPRとベルト本体Bとの間には、ナイロン6による11dtexの短繊維を、坪量が1500g/mとなるようニードルパンチ法にて基布に植毛してなるトップ側フェルトとボトム側フェルトFを配置してなる。いま、ベルト本体Bを、プレスロールPRとプレスシューPSとのニップ圧が1000kN/mの下で800m/分の走行速度で走行させる。そして、前記プレスロールPR上にその上方に設置したノズルNから3kg/cmの圧力で15リットル/分で水流Wを噴射する。このときトップロールは水流Wの膜に覆われるとともに、該水流Wはトップ側フェルトFt及びボトム側フェルトFbに含浸された後、ベルト本体Bにも供給される。このような状態において、前記ボトム側フェルトFb上に、水分が70%含有されている湿紙シートWSを載置し、ニップを通過させ、通過後の湿紙シートWSの水分を測定する。
評価点A:湿紙水分が45%以下であったもの。
評価点B:45%〜49%の範囲のもの。
評価点C:49%〜53%の範囲のもの。
評価点D:53%以上であったもの。
<機能順位>
試験結果については、上記各試験のそれぞれの評価点を基に総合評価し、以下の機能順位を付与する。
評価点がすべてAのもの → 順位1位
評価点が1つAで他がBのもの → 順位2位
評価点がすべてBのもの → 順位3位
評価点に1つでもCがあるもの → 順位4位
評価点に1つでもDがあるもの → 順位5位
実施例1〜9及び比較例1〜3に係るシュープレスベルトについて、クラック試験、搾水試験を行い、性能を評価した。その結果を表2に示す。
Figure 0005571962
表2の結果によれば、実施例3と実施例7の溝形状が2つの評価試験についていずれも良好な評価が得られており、最もバランスよいものであった。
また、不連続溝のMD方向長さがプレスシューの幅と同等の実施例8では、それと対比できる実施例1に比べて搾水試験の評価が劣るものの、機能順位としては遜色のないものであった。さらに、不連続溝のMD方向長さがプレスシューの幅よりも長い実施例9では、実施例8に比べて搾水試験の評価は更に下がるが、連続溝形状を有する比較例3よりも機能順位としては良好であった。
本発明によるシュープレスベルトは、ベルトの使用中にクラックの発生が少なく排水能力の良いベルトを構成できるので、製紙機械のプレスパート、その他の類似機械において湿紙およびフェルトからの搾水性を向上するために使用するシュープレスベルトとしてきわめて有用である。

Claims (5)

  1. プレスロールとシューとの間に配置され、湿紙からの搾水を受容するフェルトを載置し、前記プレスロールに向かって高圧で押しつけられる製紙用シュープレスベルトであって、フェルト側表面に走行方向に延設される排水溝が不連続溝であって、
    前記不連続溝の走行方向の端部の少なくとも一方が半円弧形状である、製紙用シュープレスベルト。
  2. 不連続溝が一本の溝内において、溝深さがほぼ同一である、請求項1記載の製紙用シュープレスベルト。
  3. 不連続溝の溝底が半円弧形状であることを特徴とする、請求項1または2に記載の製紙用シュープレスベルト。
  4. 不連続溝の走行方向溝長さが、プレスシューの走行方向長さより短い、請求項1から3のいずれかに記載の製紙用シュープレスベルト。
  5. 不連続溝の走行方向溝長さが、プレスシューの走行方向長さの同等以上、2倍以下である、請求項1から3のいずれかに記載の製紙用シュープレスベルト。
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