JP5570862B2 - 管継手 - Google Patents

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Description

本発明は、管継手に関するものである。
化粧品や医薬品等のように品目の種類が多い製品を製造する場合、複数品目の製品を1つの製造設備を用いて製造することが行われる。この種の製造設備では、1つの品目の製造が終わると、必ず、製造設備において流体を流す経路を洗浄する。洗浄の際には、流路内に残っている液剤、薬液、雑菌を完全に排出するとともに、流路内の滅菌処理も行われる。洗浄の対象は、1つの装置の内部流路だけでなく、複数の装置間を繋ぐチューブや配管等の外部流路も含まれる。そして、外部流路(チューブや配管等)の洗浄を行うときには、外部流路と、外部流路を接続するための管継手を外し、それらの内部を洗浄する。このような用途に用いられる管継手では、チューブの着脱のし易さが求められるが、これに好適な管継手として、特許文献1に記載されているものがある。
この管継手は、継手本体に操作部材を収容するとともに、継手本体の内周に、操作部材に形成した保持片の外周が係合されるテーパ状の締付け部を設けた構造になる。チューブを操作部材に奥深く挿入してから引き戻すと、チューブとの摩擦により操作部材が移動し、それに伴って、保持片が締付け部の傾斜により縮径してチューブを締め付けるので、チューブが抜止め状態となる。また、この状態からチューブを外す際には、操作部材を押し込み操作する。すると、保持片が締付け部による縮径状態から解放され、この保持片によるチューブの保持も解除されるので、あとはチューブを引き抜けばよい。
特開平6−193787号公報
この管継手の内部を洗浄する際には、管継手の内部に洗浄液を流し、その洗浄液の流れの勢いによって管継手内の液剤を洗い流すのであるが、管継手の内部に収容されているOリングは、継手本体の内周の段差状に凹んだ溝状部分に位置している。そのため、Oリングの表面のうち洗浄液の流路に面している部分は、洗浄されるが、Oリングの表面のうち継手本体の内壁面側に面している部分や狭い隙間に面している部分は、洗浄液が回り込み難いために完全に洗浄されない。また、継手本体の内壁面のうち狭い部分も完全に洗浄することが難しい。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、洗浄のし易い管継手を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、管状部材の挿入が可能な筒状をなす継手本体と、前記管状部材が貫通可能な筒状をなし、操作面を前記継手本体の外部に露出させた状態で、前記継手本体に対して軸線方向への相対変位を可能に取り付けられた操作部材と、前記継手本体内に収容され、挿入された前記管状部材の外周に対し弾性的に当接することで、前記管状部材を抜止めする保持片と、前記継手本体内に形成したシール溝に収容され、前記継手本体の内周と前記管状部材の外周とに液密状に密着するシール部材とを備え、前記操作面を押して前記操作部材を軸線方向へ変位させると、前記保持片が径方向外側へ変位して前記解除部材から解離することで、前記管状部材に対する抜止めが解除されるようになっており、前記継手本体が、前記シール部材の収容位置の近傍において軸線方向に分離可能であり、且つ合体可能な第1部品と第2部品とを備えて構成されている管継手であって、第1部品の前端部内周に形成され、前記第1部品の前端面に開放された形態であって前記操作部材の一部を収容する収容空間と、前記第1部品の内周に形成され、前記第1部品の後端面に開放された形態の連結空間と、前記第1部品の内周に形成され、前記収容空間と前記連結空間とを仕切るように径方向内側へ壁状に突出した形態の壁状部と、前記第2部品の内周に形成され、前記第2部品の前端面に開放された形態であって、前記シール部材を収容可能な段差状凹部とを備え、前記第1部品と前記第2部品は、前記連結空間内に前記第2部品の前端側部分を収容するように組み付けられて合体されていて、前記第1部品と前記第2部品が合体した状態では、前記壁状部が前記段差状凹部の前面の開口を塞ぐことにより、前記継手本体の内周に前記シール溝が構成されているところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記第1部品と前記第2部品を合体した状態では、前記操作面が、前記第1部品における前記第2部品とは反対側である前端部から露出しており、前記第2部品の内周には、前記シール部材を液密状に密着させるためのシール面が形成されているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記継手本体の軸線方向における前記シール溝の寸法が前記シール部材よりも小さいところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記操作面は、前記継手本体の軸線に対して傾斜したテーパ状をなしているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
本発明の管継手の内部を洗浄する際には、第1部品と第2部品を分離し、各部品を別々に洗浄すればよい。2つの部品を分離した状態では、一方の部品の端面の近傍にシール部材が位置するので、シール部材を外して洗浄することが可能である。
<請求項2の発明>
シール部材を密着させるシール面を、操作面が露出している第1部品にではなく、第2部品の内周に形成している。これにより、第1部品と第2部品の隙間を通ってシール部材まで到達したとしても、その水は、シール面よりも第2部品の内部側へ流れることはなく、第1部品の内周と管状部材の外周との隙間を通り、第1部品の操作面側の端部から継手本体の外部へ流出する。したがって、継手本体の外部の水が、管状部材の流路内に浸入する虞はない。
<請求項3の発明>
第1部品と第2部品を合体した状態では、シール溝内に収容されたシール部材が、シール溝の内面の間で継手本体の軸線方向に挟まれて弾性変形する。これにより、継手本体の外部の水が、第1部品と第2部品の隙間を通ってシール部材に到達したとしても、その水が、シール部材よりも内周側へ浸入する虞はない。
<請求項4の発明>
操作面はテーパ状をなしているので、操作面の最大外径が小さくても、操作面の面積を大きく確保することができる。これにより、小型化と作業性の向上を両立させることができる。
実施形態1において第1部品と第2部品を分離した状態をあらわす断面図 第1部品と第2部品を合体した状態をあらわす断面図 管継手にチューブを接続した状態をあらわす断面図 接続したチューブの抜止めを解除した状態をあらわす断面図 実施形態2において第1部品と第2部品を分離した状態をあらわす断面図 第1部品と第2部品を合体した状態をあらわす断面図
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図4を参照して説明する。本実施形態の管継手Aは、化粧品や医薬品等のように品目の種類が多い製品を製造するための製造設備(図示省略)において、装置間を繋ぐチューブB(本発明の構成要件である管状部材)を接続する手段として用いられる。製造設備では、複数品目の製品の製造が行われ、1つの品目の製造が終わると、必ず、製造設備において流体を流す経路を洗浄する。洗浄の際には、チューブBと、管継手Aを外して、それらの内部を洗浄する。
管継手Aは、継手本体10と保持片24と操作部材27とOリング35(本発明の構成要件であるシール部材)とを備えて構成されている。この管継手Aは、機器(図示省略)内の流路に、円筒形をなす合成樹脂製のチューブBを接続するためのものである。継手本体10には、その前方(図1〜図4における左方)からチューブBの後端部が挿入されて接続されるようになっている。また、継手本体10の後端部は機器(図示省略)の流路に接続されるようになっている。
継手本体10は、金属(ステンレス、真鍮など)製であって、全体として軸線を前後方向に向けた円筒状をなしている。継手本体10の後端部外周には、管継手Aを機器に接続するための雄ネジからなる機器接続部13が形成されている。継手本体10の外周のうち前端部に近い位置には、平面状に面取りした第1治具係合部14が形成され、継手本体10の外周のうち機器接続部13の前方に隣接する位置には、平面状に面取りした第2治具係合部15が形成されている。
管継手Aの内部を洗浄する際には、管継手Aの内部に洗浄液を流し、その洗浄液の流れの勢いによって管継手A内の液剤を洗い流すのであるが、管継手Aの内部に収容されているOリング35は、継手本体10の内周の段差状に凹んだ溝状部分に位置している。そのため、Oリング35の表面のうち洗浄液の流路に面している部分は、洗浄されるが、Oリング35の表面のうち継手本体10の内壁面側に面している部分や狭い隙間に面している部分は、洗浄液が回り込み難いために完全に洗浄されない。また、継手本体10の内壁面のうち狭い部分も完全に洗浄することが難しい。
そのため、本実施形態では、継手本体10を、筒状の第1部品11と、筒状の第2部品12とを分離可能に組み付けることによって構成している。また、継手本体10には、筒状のストッパ20と、筒状の抜止めリング21とが組み付けられている。第1部品11の外周には、上記第1治具係合部14が形成されている。第2部品12の外周には、上記機器接続部13と第2治具係合部15が形成されている。
第1部品11の内周には、その前端部を同心円状に切欠するとともに、第1部品11の前端面に開放された形態の収容空間16が形成されている。第1部品11の内周には、収容空間16よりも後方の領域を同心円状に切欠するとともに、第1部品11の後端面に開放された連結空間17が形成され、この連結空間17の内周には、雌ネジからなる第1連結部18が形成されている。また、収容空間16と連結空間17との間には、第1部品11の内周から径方向内側へ同心円状に壁状に突出した形態の壁状部19が形成されている。
ストッパ20は、収容空間16の後端部に収容され、壁状部19の前面に当接した状態で第1部品11に取り付けられている。抜止めリング21は、収容空間16内におけるストッパ20よりも前方の領域に収容され、第1部品11の前端部の抜止部22とストッパ2との間で前後に挟まれることで、第1部品11に対して前後方向(継手本体10の軸線方向)における相対変位を規制された状態に保持されている。この抜止めリング21の内周には、段差状受け部23が形成されている。
このストッパ20と抜止めリング21が組み付けられた第1部品11には、保持片24も組み付けられている。保持片24は、円環形をなす本体部25と、本体部25から、周方向に一定間隔を空けた複数の食い込み片26を突出させた周知の形態のものである。各食い込み片26は、径方向内側であって、軸線方向においては斜め後方へ片持ち状に突出しており、径方向外方へ弾性変形し得るようになっている。この保持片24は、本体部25がストッパ20と抜止めリング21との間に挟み込まれた状態で、第1部品11に組み付けられている。
操作部材27は、円筒形をなす。操作部材27の内径は全長に亘ってチューブBの外径と同じかそれよりも僅かに大きい一定の寸法となっている。操作部材27の外周のうち前端部を除いた領域は小径部28となっており、小径部28の外周には、段差状係止部29が形成されている。操作部材27の外周の前端部は、小径部28よりも外径の大きい大径部30となっており、大径部30の前端面は、継手本体10の軸線に対して直角な平面からなる操作面31となっている。
かかる操作部材27は、その小径部28を抜止めリング21内に収容するとともに、大径部30(操作面31)を第1部品11の前方へ露出させた状態で、第1部品11に取り付けられている。取り付けられた操作部材27は、常には、小径部28の後端を保持片24の食い込み片26に対して前方から当接させるとともに、段差状係止部29を段差状受け部23に係止させることで、前後方向への大きく変位を規制された状態(つまり、第1部品11からの離脱を規制された状態)に保持されている。また、操作面31を押し操作して操作部材27を後方へ変位させると、操作部材27の後端が、食い込み片26を後方へ押して径方向外方へ弾性的に変位させるようになっている。
第2部品12の前端部外周には、雄ねじからなる第2連結部32が形成されている。第2部品12の内周の前端部には、同心円状に切欠した形態であって、第2部品12の前端面に開放された段差状凹部33が形成されている。この段差状凹部33の内周面はシール面34となっている。段差状凹部33内には、例えばフッ素ゴム等の弾性を有する材料からなるOリング35が収容されている。段差状凹部33の前後方向の寸法は、後述するOリング35の前後方向の寸法よりも少し小さい寸法である。第2部品12の内周のうち段差状凹部33の後方に隣接する領域は、操作部材27の内周の同じ径寸法の保持面37となっている。保持面37の後端部には、段差状に縮径した前止まり部38が形成されている。
第1部品11と第2部品12を組み付ける際には、Oリング35を第2部品12の段差状凹部33内に収容し、第1治具係合部14と第2治具係合部15に、夫々、治具(図示省略)を係合し、第1連結部18と第2連結部32を係合させて両部品11,12を回転させる。そして、第2部品12の前端面が壁状部19の後面に当接するとともに、第1部品11の後端面が第2治具係合部15の前面に当接した状態になれば、両部品11,12が同軸状に組み付けられ、継手本体10が構成されるととも、管継手Aの組み付けが完了する。
上記のようにして両部品11,12を合体させると、壁状部19が段差状凹部33の前面の開口を塞ぐことにより、継手本体10の内周にシール溝36が構成されるとともに、シール溝36内にOリング35が収容された状態となる。また、壁状部19の後面がOリング35に対して前方から当接して押圧し、これにより、シール溝36内に収容されたOリング35は、シール溝36の内面の間で継手本体10の軸線方向(前後方向)に挟まれて弾性変形し、Oリング35は、シール溝36の前側の内面と後側の内面に対して液密状に密着する。
したがって、継手本体10の外部の水が、第1部品11と第2部品12との隙間(第1連結部18と第2連結部32との隙間、及び壁状部19の後面と第2部品12の前端面との隙間)を通ってシール溝36(Oリング35)に到達したとしても、その水は、壁状部19の後面とOリング35との隙間を通ってOリング35よりも内周側へ浸入する、ということがない。
チューブBを管継手Aに接続する際には、チューブBの後端部を前方から操作部材27内に挿入し、チューブBが前止まり部38に突き当たるまで、継手本体10内に挿入する。挿入の過程では、チューブBの外周が食い込み片26を径方向外側へ弾性的に押し広げ、チューブBの挿入が完了した状態では、食い込み片26が、その弾性復元力によりチューブBの外周に食い込み、チューブBが抜止め状態に保持される。また、Oリング35が、チューブBの外周とシール面34に対して液密状に密着するので、継手本体10の前方から水がチューブBの外周を伝ってOリング35(シール溝36)に到達したとしても、その水は、Oリング35においてそれ以上の後方(第2部品12の内部)浸入を阻止される。これにより、第2部品12内の流路及び機器の流路への浸水が防止される。
また、第1部品11と第2部品12を合体した状態では、操作面31が、第1部品11における第2部品12とは反対側である前端部から露出している。そこで、本実施形態では、Oリング35を密着させるためのシール面34を、操作面31が露出している第1部品11にではなく、第2部品12の内周に形成している。これにより、第1部品11と第2部品12の隙間を通ってOリング35に到達したとしても、その水は、シール面34よりも第2部品12の内部側へ流れることはない。そして、Oリング35に到達した水は、第1部品11の内周とチューブBの外周との隙間を通り、第1部品11の操作面31側の端部から継手本体10の外部へ流出する。したがって、継手本体10の外部の水が、チューブBの外周と第2部品12の内周との隙間を通ってチューブBの流路内に浸入する虞はない。
また、チューブBを管継手Aから外す際には、指で操作面31を前方から押し操作し、操作部材27を後方へ変位させる。すると、操作部材27の後端部が食い込み片26を径方向外方へ変位させるので、食い込み片26が、チューブBの外周から外れてチューブBに対する抜止めを解除する。この後は、チューブBを前方へ引き抜けばよい。
本実施形態の管継手Aは、継手本体10が、Oリング35の収容位置の近傍において軸線方向に分離可能であり、且つ合体可能な第1部品11と第2部品12とを備えて構成されている。したがって、管継手Aを洗浄する際には、第1部品11と第2部品12を軸線方向に分離すればよい。分離した状態では、Oリング35が、第2部品12の段差状凹部33内に残った(収容された)状態となる。この段差状凹部33は、第2部品12の前端面に開放されているので、Oリング35は第2部品12から簡単に外すことができる。外したOリング35は、単独で洗浄することができる。第1部品11と第2部品12の洗浄は、それらの部品11,12の内部に洗浄液を流すか、それらの部品11,12を洗浄液の中に浸せばよい。また、Oリング35を外した後は、第2部品12の内周面のうちOリング35によって隠れていた部分が露出した状態となるので、確実に洗浄することができる。
<実施形態2>
次に、本発明を具体化した実施形態2を図5及び図6を参照して説明する。本実施形態2は、操作部材39の大径部40及び操作面41を上記実施形態1の操作部材27とは異なる構成としたものである。その他の構成については上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
上記実施形態1では、大径部30が操作部材27の前端部に形成されていたのに対し、本実施形態2の操作部材39では、大径部40が操作部材39の前後方向における前端側の領域に亘って形成されている。したがって、小径部28は、操作部材39の概ね後半領域に亘って形成されていることになる。また、大径部40の外周は、後方(操作部材39を押し操作する際に操作部材39に押込力を付与する方向)に向かって次第に外径が増大するテーパ状の操作面41となっている。
チューブBを管継手Aから外す際には、指で操作面41を前方から押し操作し、操作部材39を後方へ変位させる。すると、操作部材39の後端部が食い込み片26を径方向外方へ変位させるので、食い込み片26が、チューブBの外周から外れてチューブBに対する抜止めを解除する。この後は、チューブBを前方へ引き抜けばよい。操作面41を押し操作するときに、その手はチューブBを握った状態となっているので、操作面41を押し操作する作業と、チューブBを引き抜く作業を、手を持ち替えることなく、ワンアクションで行うことができる。また、操作面41は、継手本体10の軸線に対して傾斜したテーパ状をなしているので、操作面41の最大外径が小さくても、操作面41の面積を大きく確保することができる。これにより、小型化と作業性の向上を両立させることが実現されている。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、第1部品と第2部品を分離したときにシール部材が第2部品側に残るようにしたが、両部品を分離したときにシール部材が第1部品側に残るようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、第1部品と第2部品を合体させた状態で、シール部材が、シール溝の前後両内面の間で継手本体の軸線方向に挟まれて弾性変形するようにしたが、両部品を合体させた状態で、シール部材がシール溝の前後両内面の間で挟まれないようにしてもよい。
(3)上記実施形態では、管状部材を合成樹脂製のチューブとしたが、管状部材は、保持片よりも軟質の金属材料からなるパイプであってもよい。
(4)上記実施形態では、楔状の食い込み突起を管状部材の外周に食い込ませることによって管状部材を抜止めしたが、保持片を管状部材に食い込ませず、保持片と管状部材との間の摩擦抵抗によって管状部材を抜止めしてもよい。
(5)上記実施形態では、操作部材と保持片とを別体の部品としたが、保持片を操作部材に一体に形成してもよい。
(6)上記実施例では、第1部品と第2部品を分離した状態で外せる部品がOリングだけであったが、Oリングに限らず、他の部品(ロック用の保持片等)も外せるようにしてもよい。このようにすれば、外した部品も確実に洗浄できるとともに、外した後の部品の内部も確実に洗浄することができる。
A…管継手
B…チューブ(管状部材)
10…継手本体
11…第1部品
12…第2部品
24…保持片
27…操作部材
31…操作面
34…シール面
35…Oリング(シール部材)
36…シール溝
39…操作部材
41…操作面

Claims (4)

  1. 管状部材の挿入が可能な筒状をなす継手本体と、
    前記管状部材が貫通可能な筒状をなし、操作面を前記継手本体の外部に露出させた状態で、前記継手本体に対して軸線方向への相対変位を可能に取り付けられた操作部材と、
    前記継手本体内に収容され、挿入された前記管状部材の外周に対し弾性的に当接することで、前記管状部材を抜止めする保持片と、
    前記継手本体内に形成したシール溝に収容され、前記継手本体の内周と前記管状部材の外周とに液密状に密着するシール部材とを備え、
    前記操作面を押して前記操作部材を軸線方向へ変位させると、前記保持片が径方向外側へ変位して前記解除部材から解離することで、前記管状部材に対する抜止めが解除されるようになっており、
    前記継手本体が、前記シール部材の収容位置の近傍において軸線方向に分離可能であり、且つ合体可能な第1部品と第2部品とを備えて構成されている管継手であって、
    第1部品の前端部内周に形成され、前記第1部品の前端面に開放された形態であって前記操作部材の一部を収容する収容空間と、
    前記第1部品の内周に形成され、前記第1部品の後端面に開放された形態の連結空間と、
    前記第1部品の内周に形成され、前記収容空間と前記連結空間とを仕切るように径方向内側へ壁状に突出した形態の壁状部と、
    前記第2部品の内周に形成され、前記第2部品の前端面に開放された形態であって、前記シール部材を収容可能な段差状凹部とを備え、
    前記第1部品と前記第2部品は、前記連結空間内に前記第2部品の前端側部分を収容するように組み付けられて合体されていて、
    前記第1部品と前記第2部品が合体した状態では、前記壁状部が前記段差状凹部の前面の開口を塞ぐことにより、前記継手本体の内周に前記シール溝が構成されていることを特徴とする管継手。
  2. 前記第1部品と前記第2部品を合体した状態では、前記操作面が、前記第1部品における前記第2部品とは反対側である前端部から露出しており、
    前記第2部品の内周には、前記シール部材を液密状に密着させるためのシール面が形成されていることを特徴とする請求項1記載の管継手。
  3. 前記継手本体の軸線方向における前記シール溝の寸法が前記シール部材よりも小さいことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の管継手。
  4. 前記操作面は、前記継手本体の軸線に対して傾斜したテーパ状をなしていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の管継手。
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