JP5569679B2 - トーショナルダンパ - Google Patents

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本発明は、例えば自動車のエンジンのクランクシャフト等、回転軸に発生する捩り振動を吸収するトーショナルダンパに関する。
自動車等のエンジンのクランクシャフトに、回転に伴って生じる捩り振動(回転方向の振動)の振幅増大による不具合の発生を防止するため、このクランクシャフトにはトーショナルダンパが取り付けられる。
図4に示されるように、この種のトーショナルダンパ100は、内径ボス部101aが不図示のクランクシャフトの軸端に取り付けられるハブ101と、そのリム部101bの外周側に同心的に配置された質量体102と、これらハブ101と環状の質量体102とを弾性的に連結するゴム材料又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料からなる弾性体103とを備える。
弾性体103及び質量体102からなるばね−質量系(副振動系)には、所定の捩り方向固有振動数が設定されている。すなわちトーショナルダンパ100は、クランクシャフトの捩り振幅が最大となる所定の振動周波数域において、捩り方向に加振されることによって弾性体103及び質量体102からなるばね−質量系が共振し、その振動変位によるトルクが入力振動によるトルクと逆方向へ生じることによって、動的吸振効果を発揮するものである(例えば下記の特許文献1参照)。
特開2003−56645号公報
しかしながら、従来のトーショナルダンパ100は、振動のエネルギを熱として消費させる振動減衰作用が、弾性体103の変形に伴って生じる内部摩擦にのみ依存されているため、エンジンの回転によって一定の減衰しか与えることができず、したがって高回転域で捩れ角(円周方向の振幅)が大きくなる捩り振動を効率よく低減させることが困難であるといった問題があった。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、高回転域での振動減衰機能を向上させたトーショナルダンパを提供することにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、請求項1の発明に係るトーショナルダンパは、回転軸に取り付けられるハブと、前記ハブに同心的に装着された円筒状のベアリングと、外周面が前記ベアリングの内周面と摺動可能に配置された円周方向複数の質量体と、前記ハブに圧入嵌着されたスリーブと、前記各質量体の内周面と前記スリーブの外周面の間に一体に加硫接着され、前記スリーブと各質量体を径方向及び円周方向移動可能に連結する弾性体とを備えるものである。
上記構成において、各質量体とこれをハブに圧入嵌着されたスリーブに円周方向移動可能に連結している弾性体は、所定の振動周波数域で捩り振動方向へ共振するばね−質量系を構成し、動的吸振効果を発揮するものである。また、前記各質量体は、捩り方向への振動変位に伴いベアリングの内周面と摺動することによって入力振動に対する摩擦減衰を生じ、前記各質量体は前記弾性体によって径方向へ移動可能に連結されていることから、回転数の上昇に伴ってベアリングの内周面に対する前記各質量体の接触荷重が増大し、したがって前記摩擦減衰は高回転域ほど大きくなる。
請求項1の発明に係るトーショナルダンパによれば、ベアリングの内周面に対する質量体の接触荷重が遠心力によって変化するので、ベアリングと質量体の摺動により生じる摩擦減衰が回転数と共に変化し、高回転域で捩れ角が大きくなる振動に対する減衰性を向上することができる。また、このトーショナルダンパは、ベアリングをハブに取り付け、質量体に弾性体を介して連結されたスリーブをハブに圧入嵌着することによって組み立てることができる。
本発明に係るトーショナルダンパの好ましい実施の形態を、軸心を通る平面で切断して示す断面斜視図である。 図1のトーショナルダンパを正面側から見た図である。 エンジンの回転数によるクランクシャフトの捩れ角の変化を、従来のトーショナルダンパを用いた場合と本発明のトーショナルダンパを用いた場合とで比較して示す線図である。 従来のトーショナルダンパの一例を、軸心を通る平面で切断して示す断面斜視図である。
以下、本発明に係るトーショナルダンパの好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、この実施の形態を、軸心を通る平面で切断して示す断面斜視図、図2は、図1のトーショナルダンパを正面側から見た図である。なお、以下の説明において、「正面」とは図1における左側であって車両のフロント側、「背面」とは図1における右側すなわちエンジン側のことである。
この実施の形態のトーショナルダンパは、不図示のエンジンのクランクシャフトに固定される金属製のハブ1と、このハブ1に同心的に装着されたドライベアリング2と、このドライベアリング2の内周面と接触可能に配置された円周方向複数の質量体3と、各質量体3を前記ハブ1に径方向及び円周方向移動可能に連結する弾性体4とを備えるものである。なお、ドライベアリング2は請求項1に記載されたベアリングに相当する。
詳しくは、ハブ1は、鉄系又はアルミニウム系等の金属の鋳物からなるものであって、クランクシャフトの軸端への固定部である軸孔11a及びキー溝11bが形成されたボス部11と、その正面側の端部から外径方向へ延在された円盤部12と、その内径寄りの位置から正面側へ延在された内周筒部13と、円盤部12の外径端部から正面側へ延在された外周筒部14とを有する。外周筒部14の外周面には、ポリV溝14aが形成され、補機へ動力を伝達するための不図示の無端ベルトが巻き掛けられるようになっている。
ドライベアリング2は、PTFE(四フッ化エチレン)やカーボンなど、自己潤滑性を有する材料からなり、潤滑油などによる液体潤滑が全くない乾燥状態で使用されるすべり軸受で、円筒状に形成されており、ハブ1における外周筒部14の内周面に挿入状態に保持されている。
質量体3は鉄系等の金属で製作されたものであって、円環を後加工によって円周方向3箇所(120°間隔)で切断した円弧状の湾曲形状に形成され、外周面3aがドライベアリング2の内周面と同等の曲率半径の円筒面をなしている。そしてこれら各質量体3は、円周方向両端がスリットSを介して互いに近接対向した状態で、ドライベアリング2の内周側に配置されている。また、ドライベアリング2と対向する各質量体3の外周面3aの円周方向両端には、R面の面取り3bが施されている。
弾性体4は、例えば耐熱性、耐寒性及び機械的強度に優れたゴム状弾性材料(ゴム又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料)からなるものであって、ハブ1の内周筒部13の外周面に圧入嵌着された金属製のスリーブ5の外周面と、これに径方向に対向する各質量体3の内周面との間に、一体的に加硫接着されている。
弾性体4と質量体3からなるばね−質量系の捩り方向の共振周波数は、弾性体4の円周方向剪断ばね定数と、質量体3の円周方向慣性質量によって、クランクシャフトの捩れ角が最大となる所定の振動数域、言い換えればクランクシャフトの捩り方向共振周波数と同調されている。
また、上述のように質量体3は環状をなすものではなく円周方向へ分割されているため、回転による遠心力を受けると、弾性体4の引張弾性に抗して外径方向へ変位することができる。このため非回転状態では、質量体3は弾性体4の拘束力によってドライベアリング2の内周面との間に微小な隙間が形成された状態に保持されるが、所定の回転数以上では、外周面3aが前記ドライベアリング2の内周面と密接されるようになっている。
なお、弾性体4は、各質量体3の間の部分に外周側からえぐられた溝4aが形成されており、この溝4aによって、質量体3毎に独立したばねを構成している。
上述の構成を備えるトーショナルダンパは、ドライベアリング2をハブ1における外周筒部14の内周に挿入して装着し、質量体3と弾性体4とスリーブ5の一体成形物をハブ1の内周筒部13と外周筒部14の間の環状空間へ挿入すると共に、前記スリーブ5を、ハブ1の内周筒部13の外周面に圧入嵌着することによって組み立てられる。
このとき、質量体3の外周面3aはドライベアリング2の内周面に対して隙間嵌めとなるので、スリーブ5をハブ1の内周筒部13の外周面に圧入嵌着する過程で、質量体3の外周面3aとドライベアリング2の内周面との間で摩擦抵抗を生じることはなく、したがって組立作業を容易に行うことができる。
このトーショナルダンパは、ハブ1のボス部11の軸孔11aにおいて、不図示のボルト及びキーによってクランクシャフトの軸端に固定され、エンジンの駆動によって、このクランクシャフトと共に回転されるものである。そして、クランクシャフトの回転時に、ハブ1を介して入力される捩り振動の周波数が、クランクシャフトの振幅が極大となる帯域付近になると、質量体3と弾性体4によって構成されるばね−質量系が、入力振動と異なる位相角をもって共振し、また、各質量体3は同形同大で質量が互いに等しいため、各質量体3はあたかも互いに連続しているかのように併進的に振動変位し、その共振によるトルクが入力振動のトルクと逆方向に生じることによる動的吸振効果を発揮する。一方、このような入力振動や共振によって、ハブ1の内周筒部13の外周面に嵌着されたスリーブ5と各質量体3が捩り方向へ相対変位すると、その間で弾性体4が繰り返し剪断変形を受けることによって内部摩擦を生じ、すなわち振動エネルギを熱として消費させる振動減衰作用を生じる。このため、クランクシャフトの捩り振動のピークを有効に低減することができる。
ここで、質量体3には回転による遠心力が作用するが、クランクシャフトの低回転時にはこの遠心力が小さいので、弾性体4の弾性によってドライベアリング2の内周面との間に微小な隙間が存在する状態に保たれる。したがって各質量体3と弾性体4からなるばね−質量系の共振の振幅が損なわれず、良好な動的吸振効果を得ることができる。
そして、クランクシャフトの回転数が上昇していくと、これに伴って、質量体3に作用する遠心力が増大するので、質量体3を拘束している弾性体4の弾性に抗して各質量体3が外径方向へ変位し、やがて各質量体3の外周面3aがドライベアリング2の内周面と密接される。このため、捩り振動方向への質量体3の振動変位に伴ってドライベアリング2の内周面と摺動するようになり、振動エネルギを摩擦熱として消費させる摩擦減衰作用を生じる。また、さらなる回転数の上昇(遠心力の増大)に伴って、各質量体3の外周面3aとドライベアリング2の内周面との接触荷重が増大するので、上述の摩擦減衰作用も増大する。
したがって、図3に、エンジンの回転数によるクランクシャフトの捩れ角の変化を、従来のトーショナルダンパを用いた場合と本発明のトーショナルダンパを用いた場合とで比較して示すように、ある回転数域より高回転になると、本発明のトーショナルダンパでは、弾性体4の剪断変形に伴い生じる内部摩擦による減衰作用のほか、ドライベアリング2と質量体3の密接摺動による摩擦減衰が加わるので、弾性体のもつ減衰力にのみ依存した従来のトーショナルダンパよりも、クランクシャフトの捩れ角を大きく低減することができる。
また、各質量体3の外周面3aの円周方向両端には、R面の面取り3bが施されているので、ドライベアリング2の内周面との摺動過程で質量体3が「かじり」を起こすことがなく、このため各質量体3の捩り方向の振動変位が妨げられず、しかもドライベアリング2の内周面の摩耗や損傷を抑制することができる。
なお、上述の形態では、非回転状態では各質量体3の外周面3aとドライベアリング2の内周面との間に隙間が存在し、所定の回転数以上において各質量体3の外周面3aがドライベアリング2の内周面に密接されるものとしたが、各質量体3の外周面3aとドライベアリング2の内周面は、初期状態で互いに密接されていても良い。
また、質量体3は図示のような3分割形状に限らず、4分割以上であっても良く、円環を後加工により切断するほかにも、成形により製作することもできる。
1 ハブ
13 内周筒部
14 外周筒部
2 ドライベアリング
3 質量体
3b 面取り
4 弾性体
5 スリーブ
S スリット

Claims (1)

  1. 回転軸に取り付けられるハブと、前記ハブに同心的に装着された円筒状のベアリングと、外周面が前記ベアリングの内周面と摺動可能に配置された円周方向複数の質量体と、前記ハブに圧入嵌着されたスリーブと、前記各質量体の内周面と前記スリーブの外周面の間に一体に加硫接着され、前記スリーブと各質量体を径方向及び円周方向移動可能に連結する弾性体とを備えることを特徴とするトーショナルダンパ。
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