JP5569416B2 - ドライエッチングガスおよびドライエッチング方法 - Google Patents
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Description
項1 CF3CF=CFCF=CF2及び/又はCF2=CFCF=CF2からなるドライエッチングガス。
項2 CF3CF=CFCF=CF2及び/又はCF2=CFCF=CF2をHe、Ne、Ar、Xe、Kr、O2、CO及びCO2か
らなる群から選ばれる少なくとも1種のガスと混合してなるドライエッチングガス。
項3 CF2=CFCF=CF2及びCF3CF=CFCF=CF2からなる群から選ばれる少なくとも1種のガスプラズマで、酸化シリコン膜及び/又は窒化シリコン膜をレジスト、シリコンに対して選択的にエッチングする方法。
項4 CF2=CFCF=CF2及びCF3CF=CFCF=CF2からなる群から選ばれる少なくとも1種とHe、Ne、Ar、Xe、Kr、O2、CO及びCO2からなる群から選ばれる少なくとも1種のガスの混合ガス
プラズマで、酸化シリコン膜及び/又は窒化シリコン膜をレジスト、シリコンに対して選択的にエッチングする方法。
項5 ウェハー温度を制御することにより、エッチングガス由来のポリマーをレジスト開口部位置に選択的に堆積させながら、CF2=CFCF=CF2及びCF3CF=CFCF=CF2からなる群から選ばれる少なくとも1種のエッチングガスプラズマでエッチングすることを特徴とするレジストパターンよりも微細なコンタクトホールを形成する方法。
項6 二重結合を二つ有する一般式(1):
CaFbHc(1)
(a=4〜7、b=1〜12、c=0〜11、b+c=2a-2を示す。)で表される化合物を少なくともひとつ
含むドライエッチングガス。
項7 CF2=CFCF=CF2、CF2=CFCF2CF=CF2, CF2=CFCF2CF2CF=CF2などからなるパーフロロメ
チル基-CF3を有しない二重結合を二つ持つ化合物、
CF3CF=CFCF=CF2、CF3CF=CFCF=CFCF3, CF2=CFCF2CF=CFCF3、
CF3CF=C(CF3)CF=CF2などからなる二重結合に直接結合したCF3CF部分と二重結合を二つ持
つ化合物、
CF2=C(CF3)CF=CF2, CF2=C(CF3)C(CF3)=CF2, CF2=CFCF(CF3)CF=CF2、
CF2=CFCF2C(CF3)=CF2 、CF2=CFCF=C(CF3)2などからなる主鎖から分岐したパーフロロメチ
ル基-CF3を有する二重結合を二つ持つ化合物及び
CF3CF2CF=CFCF=CF2, CF2=C(CF2CF3)CF=CF2などからなるパーフロロメチル基-CF3よりも大きい基を有する二重結合を二つ持つ化合物
からなる群から選ばれる少なくとも1種のガスからなるドライエッチングガス。
項8
CF2=CFCF=CF2とCF2=CFCF2CF=CF2、
CF2=CFCF=CF2とCF3CF=CFCF=CF2、
CF2=CFCF=CF2とCF2=C(CF3)CF=CF2、
CF2=CFCF=CF2とCF2=C(CF3)C(CF3)=CF2、
CF2=CFCF2CF=CF2とCF3CF=CFCF=CF2、
CF2=CFCF2CF=CF2とCF2=C(CF3)CF=CF2、
CF2=CFCF2CF=CF2とCF2=C(CF3)C(CF3)=CF2、
CF3CF=CFCF=CF2とCF2=C(CF3)CF=CF2、
CF3CF=CFCF=CF2とCF2=C(CF3)C(CF3)=CF2、
CF2=C(CF3)CF=CF2とCF2=C(CF3)C(CF3)=CF2又は
CF3CF=CFCF=CFCF3とCF2=C(CF2CF3)CF=CF2
のいずれかの組み合わせからなるドライエッチングガス。
項9 さらに希ガス、不活性ガス、NH3、H2、炭化水素、O2、酸素化合物、ハロゲン化合
物、HFC(Hydrofluorocarbon)及び二重結合を持つPFC(perfluorocarbon)ガスからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む項1、2、6〜8のいずれかに記載のドライエッチングガス。
項10 さらにHe、Ne、Ar、Xe、Krからなる群から選ばれる希ガス、N2からなる不活性ガス、NH3、H2、CH4、C2H6、C3H8、C2H4、C3H6などからなる炭化水素、O2、CO、CO2、(CF3)2C=O、CF3CFOCF2、CF3OCF3などからなる酸素化合物、CF3I、CF3CF2I、(CF3)2CFI、CF3CF2CF2I、CF3Br、CF3CF2Br、(CF3)2CFBr、CF3CF2CF2Br、CF3Cl、CF3CF2Cl、(CF3)2CFCl、CF3CF2CF2Cl、CF2=CFI、CF2=CFCl、CF2=CFBr、CF2=CI2、CF2=CCl2、CF2=CBr2などからなるハロゲン化合物、CH2F2、CHF3、CHF3、CF3CHF2、CHF2CHF2、CF3CH2F、CHF2CH2F、CF3CH3、CH2FCH2F、CF2=CHF、CHF=CHF、CH2=CF2、CH2=CHF、CF3CH=CF2、CF3CH=CH2、CH3CF=CH2などからなるHFC(Hydrofluorocarbon)及びCF2=CF2、c-C5F8などからなる二重結合を持つPFC(perfluorocarbon)ガスからなる群から選ばれる少なくとも1種のガスを含む項1、2及び
6〜10のいずれかに記載のドライエッチングガス。
項11 項1、2及び6〜10のいずれかに記載のドライエッチングガスのガスプラズマで、酸化シリコン膜及び/又はシリコンを含有する低誘電率膜などのシリコン系材料をエッチングすることを特徴とするドライエッチング方法。
項12 項1、2及び6〜9のいずれかに記載のドライエッチングガスのガスプラズマで、CF+イオンを主とするイオン群と密度の低いフルオロカーボンポリマー膜を形成する高
分子ラジカルとのバランスをとって酸化シリコン膜及び/又はシリコンを含有する低誘電率膜などのシリコン系材料をエッチングすることを特徴とするドライエッチング方法。
系ではウエハー温度をコントロールすることによりレジストパターンよりも微細なコンタクトホールを形成できる。
カーボン膜の密度を調整してエッチングすることができる。一般的には、密度が高いフルオロカーボンポリマー膜を形成するラジカルとエッチング効率の高いCF3 +イオンとの組み
合わせ、密度が低いフルオロカーボンポリマー膜を形成するラジカルとエッチング効率の低いCF+イオンとの組み合わせができるようなプラズマでエッチングすると良好な結果が
得られる。
い分子組み合わせである。これらのガスのガス流量比や圧力比を変えることで実現できる。
イクロローディング効果という)が生じにくい。
一般式(1):
CaFbHc(1)
(a=4〜7、b=1〜12、c=0〜11、b+c=2a-2を示す。)で表される化合物を少なくとも1種をからなる。好ましい一般式(1)の化合物として、具体的には、以下の化合物が例示される。
CF2=CFCF=CF2, CF2=CHCF=CF2, CHF=CFCF=CF2, CF2=CHCH=CF2,
CF2=CFCF2CF=CF2 , CF2=CHCF2CF=CF2 , CF2=CFCHFCF=CF2 ,
CF2=CHCF2CH=CF2 , CF2=CFCH2CF=CF2 ,
CF2=CFCF2CF2CF=CF2 , CF2=CHCF2CF2CF=CF2 , CF2=CFCHFCF2CH=CF2 , CF2=CHCHFCF2CF=CF2 , CF2=CHCF2CF2CH=CF2 , CF2=CFCH2CF2CF=CF2 , CF2=CFCHFCHFCF=CF2 が好ましい。
CF3CF=CFCF=CF2、CF3CF=CHCF=CF2、CF3CH=CFCF=CF2、
CF3CF=CHCH=CF2、CF3CH=CFCH=CF2、
CF3CF=CFCF=CFCF3, CF3CF=CHCF=CFCF3, CF3CH=CFCF=CFCF3, CF3CF=CHCH=CFCF3, CF3CH=CHCF=CFCF3,CF3CH=CFCF=CHCF3,
CF2=CFCF2CF=CFCF3, CF2=CHCF2CF=CFCF3, CF2=CFCHF2CF=CFCF3,
CF2=CFCF2CF=CHCF3, CF2=CHCF2CH=CFCF3, CF2=CFCH2CF=CFCF3,
,CF2=CHCF2CF=CHCF3, CF2=CFCHFCF=CHCF3,
CF3CF=C(CF3)CF=CF2, CF3CF=C(CF3)CH=CF2 , CF3CH=C(CF3)CF=CF2 ,
CF3CH=C(CF3)CH=CF2が好ましい。
CF2=C(CF3)CF=CF2, CF2=C(CF3)CH=CF2 , CF2=C(CHF2)CF=CF2 ,
CF2=C(CHF2)CH=CF2,CF2=C(CH2F)CF=CF2,
CF2=C(CF3)C(CF3)=CF、
CF2=C(CHF2)C(CF3)=CF2, CF2=C(CHF2)C(CHF2)=CF2,
CF2=C(CH2F)C(CF3)=CF2,
CF2=CFCF(CF3)CF=CF2 , CF2=CHCF(CF3)CF=CF2 , CF2=CFCH(CF3)CF=CF2 ,
CF2=CFCF(CF3)CH=CF2 , CF2=CHCH(CF3)CF=CF2 ,
CF2=CHCF(CF3)CH=CF2 , CF2=CFCH(CF3)CH=CF2 ,
CF2=CFCF2C(CF3)=CF2, CF2=CHCF2C(CF3)=CF2, CF2=CFCHFC(CF3)=CF2,
CF2=CFCH2C(CF3)=CF2,CF2=CHCHFC(CF3)=CF2,
CF2=CFCF=C(CF3)2 , CF2=CHCF=C(CF3)2 , CF2=CFCF=C(CHF2) (CF3) ,
CF2=CHCH=C(CF3)2 , CF2=CFCF=C(CF3)(CH2F)が好ましい。
CF3CF2CF=CHCH=CF2, CF3CF2CH=CHCF=CF2, CF3CF2CH=CFCH=CF2,
CF2=C(CF2CF3)CF=CF2, CF2=C(CF2CF3)CH=CF2, CF2=C(CHFCF3)CF=CF2,
CF2=C(CHFCF3)CH=CF2が好ましい。
aは4〜7の整数、好ましくは4〜6である。
bは1〜12の整数、好ましくは3〜12である。
cは0〜11の整数、好ましくは0〜4である。
CF2=CFCF=CF2、CF2=CFCF2CF=CF2, CF2=CFCF2CF2CF=CF2;
二重結合に直接結合したCF3CF部分と二重結合二つ持つ化合物
CF3CF=CFCF=CF2、CF3CF=CFCF=CFCF3, CF2=CFCF2CF=CFCF3,
CF3CF=C(CF3)CF=CF2;
主鎖から分岐したパーフロロメチル基-CF3を有する二重結合を二つ持つ化合物
CF2=C(CF3)CF=CF2, CF2=C(CF3)C(CF3)=CF2,CF2=CFCF(CF3)CF=CF2、
CF2=CFCF2C(CF3)=CF2 、CF2=CFCF=C(CF3)2;
パーフロロメチル基-CF3よりも大きい基を有する二重結合を二つ持つ化合物
CF3CF2CF=CFCF=CF2, CF2=C(CF2CF3)CF=CF2;
で表される化合物を少なくとも1種;
或いは、
好ましくは、炭素数が5以下の
CF2=CFCF=CF2、CF2=CHCF=CF2、CHF=CFCF=CF2、CF2=CHCH=CF2,
CF2=CFCF2CF=CF2, CF2=CHCF2CF=CF2, CF2=CFCHFCF=CF2 ,
CF2=CHCF2CH=CF2, CF2=CFCH2CF=CF2,
二重結合に直接結合したCF3CF部分と二重結合二つ持つ化合物
CF3CF=CFCF=CF2、CF3CF=CHCF=CF2、CF3CH=CFCF=CF2、
CF3CF=CHCH=CF2、CF3CH=CFCH=CF2、
主鎖から分岐したパーフロロメチル基-CF3を有する二重結合を二つ持つ化合物
CF2=C(CF3)CF=CF2, CF2=C(CF3)CH=CF2 , CF2=C(CHF2)CF=CF2 ,
CF2=C(CHF2)CH=CF2,CF2=C(CH2F)CF=CF2,
さらに好ましくは、
パーフロロメチル基-CF3を有しない二重結合を二つ持つ化合物
CF2=CFCF=CF2、CF2=CFCF2CF=CF2,
二重結合に直接結合したCF3CF部分と二重結合二つ持つ化合物
CF3CF=CFCF=CF2
主鎖から分岐したパーフロロメチル基-CF3を有する二重結合を二つ持つ化合物
CF2=C(CF3)CF=CF2,
特に好ましくはCF3CF=CFCF=CF2及び/又はCF2=CFCF=CF2を含むエッチングガスである。
じやすい。ただし、CF3CFからはCF3 +が多く発生する。もう一つのフラグメントは二重結
合を持っているので安定化し大きなフラグメントのまま存在しやすい。例えば、CF2=CFCF=CF2では左右対称な二重結合なのでCF2とCFCF=CF2に解離し、CF3CF=CFCF=CF2は非対称で
あるので、CF3CF=CFCFとCF2あるいはCF3CFとCFCF=CF2に解離する。このとき生じる比較的大きなフラグメントCF3CF=CFCF、CFCF=CF2は、これらに由来する比較的大きな、例えばCF3CF=CFCF、CFCF=CF2のようなラジカルを生じる。これらのラジカルは構造上大きく、エッチング中に堆積するフルオロカーボンポリマー膜は立体構造を形成しやすい。そのため堆積したフルオロカーボンポリマー膜は、粗く密度の低い膜になる。
粗さRa(平均面からの偏差nm)と密度をAFMおよびFT-IRで測定した。表1に、これらの測定
結果をc-C4F8およびC3F6(構造CF3CF=CF2)の結果と比較して示した。FT−IRの吸光度はSEMで測定したそれぞれのフルオロカーボン膜の膜厚で規格化した。この値(任意単位、a.u.(arbitrary unit))は膜厚10Å(10原子層以下)中の結合数の比を示しており、これを膜密度として見積もることができる。また、表1にはプラズマのイオン比率(%)とフルオロカー
ボンポリマー膜の堆積速度も示した。
積させる。同じCF3CF=CF2よりCF3 +が少ないことから、CF3CF=CFCF=CF2はCF3CF=CFCFとCF2に優先的に開裂している。また、これらのガスプラズマで形成されるフルオロカーボンポリマー膜は密度が低く、粗い表面を有し、膜堆積速度も大きい。この様な結果はCF3CF=CFCF、CFCF=CF2に由来する高分子ラジカルが多いことを示している。
系材料を選択的にエッチングする場合では、被エッチング物質上にラジカルが堆積して重合したフルオロカーボンポリマー膜にイオンが入射しこれらの相互作用して形成されたエッチング反応活性層でエッチング反応が進行する。これに対して、レジストなどのマスクやシリコンなどの下地では反応活性層が形成されないのでフルオロカーボンポリマーが保護膜を形成する。従って、フルオロカーボン膜の前駆体であるラジカルとエッチング種であるイオン群とのバランスを取ることにより、エッチングの制御が可能となる。イオンと高分子ラジカルのバランスはエッチングガスの分子構造で制御できる。この制御を可能とするため、本発明で示した二重結合を二つ有するドライエッチングガスの主なものを例に挙げて大きく以下の四つに分類した。
CF2=CFCF=CF2、CF2=CFCF2CF=CF2, CF2=CFCF2CF2CF=CF2:
(2) 二重結合に直接結合したCF3CF部分と二重結合二つ持つ化合物;
CF3CF=CFCF=CF2、CF3CF=CFCF=CFCF3, CF2=CFCF2CF=CFCF3,
CF3CF=C(CF3)CF=CF2:
(3) 主鎖から分岐したパーフロロメチル基-CF3を有する二重結合を二つ持つ化合物;
CF2=C(CF3)CF=CF2, CF2=C(CF3)C(CF3)=CF2,CF2=CFCF(CF3)CF=CF2、
CF2=CFCF2C(CF3)=CF2 、CF2=CFCF=C(CF3)2:
(4) パーフロロメチル基-CF3よりも大きい基を有する二重結合を二つ持つ化合物;
CF3CF2CF=CFCF=CF2, CF2=C(CF2CF3)CF=CF2:
上述のように、表1に示したように、エッチング効率が低いCF+イオンとCFCF=CF2由来す
る高分子ラジカル(骨格の炭素が3個以上のラジカル)による密度の低いフルオロカーボン
ポリマー膜を形成する。すなわち、分子を大きくし、CF2=CFCF2CF=CF2, CF2=CFCF2CF2CF=CF2をエッチングガスに用いると、フルオロカーボンポリマー膜はさらに密度の低い膜を
形成する。エッチング効率の低いCF+と密度の低いフルオロカーボンポリマー膜により、
ダメージの少ないエッチングが可能になる。よってレジストなどのマスクやシリコンなどの下地に対してエッチング選択比を上げることができる。
上述のように、これらのラジカルは構造上大きく、エッチング中に堆積するフルオロカーボンポリマー膜は立体構造を形成しやすい。そのため堆積したフルオロカーボンポリマー膜は、粗く密度の低い膜になる。しかし、表1に示したようにCF3CFフラグメントからは
、エッチング効率が高いCF3 +を発生しやすく、CF3CFフラグメントに由来するラジカルに
より密度の高いフルオロカーボンポリマー膜を堆積させる。CF3CFの数が増えれば、CF3 +
イオンは多く発生し、フルオロカーボンポリマー膜の密度はさらに高くなる。膜密度が高い分、エッチング効率の高いCF3 +が多く発生しエッチングのバランスをとることができる。
は、枝分かれしているので,さらに大きな立体構造をもつラジカルを発生し、より密度の
低いフルオロカーボンポリマー膜を形成する。メチル基からはCF3 +イオンも発生しやすい。
マー膜を形成するラジカルとエッチング効率の小さいCF+イオンのバランスによるエッチ
ングを基本とする。これを基に、これらの(1)〜(4)の化合物を単独あるいは混合して使用する事により、被エッチング物質の材質に応じて、エッチング効率が低いCF+、エッチン
グ効率が高いCF3 +等のイオンやフルオロカーボンポリマー膜の密度を調整してエッチングすることができる。これらの化合物を単独で使用しても効果があるが、混合する事により、さらにイオンとラジカルの制御がし易い。一般的には、密度が高いフルオロカーボンポリマー膜を形成するラジカルとエッチング効率の高いCF3 +イオンとの組み合わせ、密度が低いフルオロカーボンポリマー膜を形成するラジカルとエッチング効率の低いCF+イオン
との組み合わせができるようなプラズマでエッチングすると良好な結果が得られる。この様に、フルオロカーボンポリマー膜の密度が高くなると、CF3 +を多く供給し、フルオロカーボンポリマー膜の密度が低くなるとCF+を多く供給するようにガス組成を制御したプラ
ズマでエッチングすることが重要である。
このガス組成の制御で最も効果的なのは、CF3CFフラグメントを有する分子とそうでない
分子との組み合わせである。かかる組み合わせは、これらのガスのガス流量比や圧力比を変えることで実現できる。
のCF2=C(CF3)CF=CF2, CF2=C(CF3)C(CF3)=CF2,
CF2=CFCF(CF3)CF=CF2、CF2=CFCF2C(CF3)=CF2 、CF2=CFCF=C(CF3)2
などが有効である。
CF3CF=C(CF3)CF=CF2などが有効である。
CF2=CFCF2CF=CF2, CF2=CFCF2CF2CF=CF2などが有効である。
(1)のCF2=CFCF=CF2と(1)のCF2=CFCF2CF=CF2
(1)のCF2=CFCF=CF2と(2)のCF3CF=CFCF=CF2
(1)のCF2=CFCF=CF2と(3)のCF2=C(CF3)CF=CF2
(1)のCF2=CFCF=CF2と(3)のCF2=C(CF3)C(CF3)=CF2
(1)のCF2=CFCF2CF=CF2と(2)のCF3CF=CFCF=CF2
(1)のCF2=CFCF2CF=CF2と(3)のCF2=C(CF3)CF=CF2
(1)のCF2=CFCF2CF=CF2と(3)のCF2=C(CF3)C(CF3)=CF2
(2)のCF3CF=CFCF=CF2と(3)のCF2=C(CF3)CF=CF2
(2)のCF3CF=CFCF=CF2と(3)のCF2=C(CF3)C(CF3)=CF2
(3)のCF2=C(CF3)CF=CF2と(3)のCF2=C(CF3)C(CF3)=CF2
(2)のCF3CF=CFCF=CFCF3と(4)のCF2=C(CF2CF3)CF=CF2
(1)のCF2=CFCF=CF2と(2)のCF3CF=CFCF=CF2、
(1)のCF2=CFCF2CF=CF2と(2)のCF3CF=CFCF=CF2
(2)のCF3CF=CFCF=CF2と(3)のCF2=C(CF3)CF=CF2
(2)のCF3CF=CFCF=CF2と(3)のCF2=C(CF3)C(CF3)=CF2
(3)のCF2=C(CF3)CF=CF2と(3)のCF2=C(CF3)C(CF3)=CF2
(2)のCF3CF=CFCF=CFCF3と(4)のCF2=C(CF2CF3)CF=CF2
などが挙げられる。
ン膜を形成する事から、レジストなどのマスクやシリコンなどの下地に対して、エッチング選択比が得やすくなる。また、Hを含んだガスは分子量が小さいため、エッチング装置
にガスとして供給しやすい利点もある。Hはコンタクトホールエッチングにおいてシリコ
ンなどの下地にはダメージ層を形成する問題もあるが、このような問題が生じないそれ以外のプロセス,例えば層間絶縁膜のエッチングなどでは、有効に使用する事ができる。ま
た、HとFを少ない数、例えば、ひとつあるいは二つ置き換えたようなる類似化合物は、置き換える前の化合物の性質をほとんど変えず、エッチング選択比向上と沸点低下の効果を持つ。これにより、ガスラインを加熱して供給しなければならなかった化合物も、加熱なしに容易に供給できるようになる。
の間に位置する単結合のF、すなわち=CFCF=のFを二つ置き換えて=CHCH=としたCF3CF=CHCH=CF2であっても、元のCF3CF=CFCF=CF2のエッチング特性をほとんど損なわず、エッチング選択比の向上や沸点低下の効果を付加する事ができる。
フラグメントもCF3CFとほぼ同様の効果を持つ。CF3 +イオンを多く発生し、CF3CHに由来するラジカルによる密度の高い膜を形成する効果を損なわない。
ジカル(骨格の炭素が3個以上のラジカル)をそれぞれ多く含んでいる。特にガス圧力が低
く、CF3CF=や-CF3などを分子構造内に含まない場合はCF+を多く発生する。CF+イオンはエッチング効率が低いため、バイアス電力が多少高くてもレジストなどのマスクやシリコンなどの下地に与えるダメージが少なく、高いエッチング選択比が得られる。CF3CF=CFCF、CFCF=CF2フラグメントから発生するラジカルは、粗く密度の低いフルオロカーボンポリマー膜を形成する。この膜はレジストなどのマスクやシリコンなどの下地を保護しエッチング選択比を向上させるとともに、プラズマ中で被エッチング基板上に堆積し、基板に入射してくるCF+を多く含むイオン群との相互作用により、被エッチング物質(例えば酸化シリコン膜など)と密度の低い反応活性層(例えば酸化シリコン膜の反応活性層はSiCxFyOzのような層)を形成する。
る高分子ラジカル(骨格の炭素が3個以上のラジカル)との相互作用によるエッチングでは
、CF+のエッチング効率は低いが、フルオロカーボンポリマー膜の密度が低いため反応活
性層の密度も低い、イオンが反応活性層深くまで進入してエッチング反応が起こる。また、反応生成物はこれらの低密度の膜から容易に脱離するため、エッチング効率が低くても、エッチング速度の低下は起こらない。
体的には、HOSP(商品名、Honeywell Electronic Materials 社製)、FOx(商品名、 Dow Corning 社製)、Black Diamond(商品名、アプライドマテリアルズ社製)、コーラル(商品名、Novellus社製)などのlow−K膜(比誘電率が4以下の絶縁膜)などが例示される。また、これらのシリコン系材料は、塗布、CVD(Chemical Vapor Deposition)など方法で膜形成されることが多いが、これ以外の方法で形成した膜であってもよい。
ができ、また、希釈効果もある。この様な希ガスを併用することにより、フルオロカーボンラジカルやフルオロカーボンイオンのバランスをコントロールして、エッチングの適正な条件を決めることができる。
状が得られる。例えば、c-C4F8とArの混合ガスにさらにN2を併用して有機SOG膜の低誘電
率膜をエッチングした場合、c-C4F8とArとO2を併用した場合したよりもエッチング形状がよいことがS.Uno et al,Proc.Symp.Dry.Process(Tokyo,1999)pp215-220に報告され
ている。
シリコンなどの下地に堆積させ選択比を向上させる。また、HFCはそれ自体からもエッチ
ング種となるイオンを発生させる効果もある。
素化合物、ハロゲン化合物、HFC(Hydrofluorocarbon)及び二重結合を持つPFC(perfluorocarbon)ガスからなる群から選ばれる少なくとも1種(以下、「併用ガス成分」ということがある)を混合して使用することができる。
からFラジカルを取り除く効果があり、Fラジカルとレジストなどのマスクやシリコンなどの下地との反応を減らしエッチング選択比を向上させる。
サイド、CF3OCF3などのエーテルのような酸素を含んだ化合物を意味する。これらの酸素
化合物やO2を併用することで、過剰なフルオロカーボンポリマー膜を取り除くことができ、微細パターンでエッチング速度が低下すること(マイクロローディング効果という)を抑制し、エッチングがストップするのを防ぐ効果がある。
、CF2=CFBr、CF2=CI2、CF2=CCl2、CF2=CBr2などの化合物のようにフルオロカーボン分子
中のフッ素が、臭素、ヨウ素などと置換された化合物とする。フルオロカーボン分子中のフッ素を、塩素、臭素、ヨウ素に置換することにより、結合が弱くなるので高い電子密度と低い電子温度のプラズマを発生しやすくなる。
ング速度が増大する。電子温度が低く抑えられると過剰な解離を抑制でき、エッチングに必要なCF2ラジカルやCF3 +イオンなどを得やすくなる。この様な効果が最も大きいのがヨ
ウ素化合物である。特開平11-340211号公報、Jpn.J.Appl.Rhys. Vol.39 (2000) pp1583-1596などに示されているように、該ヨウ素化合物は低い電子温度のままで電子密度を上げ
やすく、これらの中にはエッチング効率の高いCF3 +を選択的に発生するものがある。
、Ar、Xe、Kr、N2、O2、CO、CO2及びCH2F2からなる群から選ばれる少なくとも1種である。より好ましい併用ガスは、Ar、N2、O2、COである。好ましいエッチング条件を以下に示す:
*ICP放電電力200−3000W、好ましくは400〜2000W;
*バイアス電力50−2000W、好ましくは100〜1000W;
*圧力100mTorr(13.3Pa)以下、好ましくは圧力50mTorr(6.65Pa)以下、より好ましく
は2〜10mTorr(0.266〜1.33Pa)
*電子密度109−1013cm-3好ましくは1010−1012cm-3
*電子温度2−9eV好ましくは3−8eV
*ウェハー温度−40〜100℃、好ましくは−30〜50℃。
*チャンバー壁温度−30〜300℃、好ましくは、20〜200℃
レジストパターンよりも微細なコンタクトホールの形成は、ウェハー温度を制御することにより、エッチングガス由来のポリマーをレジスト開口部位置に選択的に堆積させてレジスト開口部を狭めさせながら、CF2=CFCF=CF2及びCF3CF=CFCF=CF2からなる群から選ばれる少なくとも1のエッチングガスを必要に応じてHe、Ne、Ar、Xe、Kr、O2、CO及びCO2か
らなる群から選ばれる少なくとも1種以上のガスと混合してエッチングすることにより達成できる。
ICP(Inductive Coupled Plasma)放電電力600W,バイアス電力200W,圧力3mTorr(0.399Pa)、電子密度8×1010−2×1011cm-3、電子温度5-7eVのエッチング条件で、環状c-C4F8,
C3F6(構造CF3CF=CF2)とC4F6(構造CF2=CFCF=CF2), C5F8(構造CF3CF=CFCF=CF2)で、Si基板上に約1μm厚さのSiO2膜を有し、さらにその上にホール直径0.21μmのレジストパターンを有する半導体基板をエッチングした時のエッチング速度と選択比を以下の表2に示した。
ICP(Inductive Coupled Plasma)放電電力600W,バイアス電力200W,圧力3mTorr(0.399Pa)のエッチング条件で、c-C4F8, C3F6(構造CF3CF=CF2)と直鎖C4F6(構造CF2=CFCF=CF2), 直
鎖C5F8(構造CF3CF=CFCF=CF2)の単独のガスプラズマでホール直径0.21μmのレジストパタ
ーンを有し、深さ約1μmのSiO2膜を有する半導体基板にコンタクトホールを形成するた
めにエッチングすると、c-C4F8, C3F6(構造CF3CF=CF2)では、ホール直径0.21μmのレジストパターン開口部が広がって0.43μm以上,アスペクト比2.4以下になるのに対して、直鎖C4F6(構造CF2=CFCF=CF2)では0.21μm, アスペクト比6.3、直鎖C5F8(構造CF3CF=CFCF=CF2)では、0.22μm,アスペクト比4.6でコンタクトホールの側壁がエッチングされないパターンをAr等を添加せずに形成できる。結果を表3に示す。
ホール直径0.21μmのレジストパターンにおいて、直鎖C4F6(構造CF2=CFCF=CF2)ガスプ
ラズマ(ICP放電電力600W,バイアス電力150W,圧力4mTorr(0.532Pa))で、ウェハーを-11℃
前後に冷却することにより、レジスト開口部に選択的にフルオロカーボン膜を堆積させ、ホール直径0.21μmのレジストパターンを小さくし、直径0.12μm,深さ0.95μm,アスペク
ト比7.9以上の微細コンタクトホールを形成することができる。
電力600W,バイアス電力200W,圧力7mTorr(0.931Pa))においても、ホール直径0.17μmのレ
ジストパターンから、直径0.13μm,深さ1.06μm,アスペクト比8.2以上の微細コンタクト
ホールを形成することができ、Ar添加量が少ない条件でも微細コンタクトホール形成が可能である。
スペクト比9.9以上の微細コンタクトホールを形成することができ、対電子ビーム描画用
レジスト選択比2.3、対シリコン選択比6.4得られ、O2を添加しても選択比が確保でき、微細コンタクトホールを形成できる。結果を表4に示す。
Claims (9)
- CF2=CHCF2CF2CF=CF2、CF2=CFCHFCF2CH=CF2、CF2=CHCHFCF2CF=CF2、CF2=CHCF2CF2CH=CF2、CF2=CFCH2CF2CF=CF2及びCF2=CFCHFCHFCF=CF2
からなる群から選ばれる化合物を少なくともひとつ含むドライエッチングガス。 - CF3CF=CHCF=CF2、CF3CH=CFCF=CF2、CF3CF=CHCH=CF2、CF3CH=CFCH=CF2、CF3CF=CHCF=CFCF3、CF3CH=CFCF=CFCF3、CF3CF=CHCH=CFCF3、CF3CH=CHCF=CFCF3、CF3CH=CFCF=CHCF3、
CF2=CHCF2CF=CFCF3、CF2=CFCHFCF=CFCF3、CF2=CFCF2CF=CHCF3、CF2=CHCF2CH=CFCF3、CF2=CFCH2CF=CFCF3、CF2=CHCF2CF=CHCF3、CF2=CFCHFCF=CHCF3、CF3CF=C(CF3)CH=CF2、CF3CH=C(CF3)CF=CF2及びCF3CH=C(CF3)CH=CF2からなる群から選ばれる化合物を少なくともひとつ含むドライエッチングガス。 - CF2=C(CF3)CH=CF2、CF2=C(CHF2)CF=CF2、CF2=C(CHF2)CH=CF2、CF2=C(CH2F)CF=CF2、CF2=C(CHF2)C(CF3)=CF2、CF2=C(CHF2)C(CHF2)=CF2、CF2=C(CH2F)C(CF3)=CF2、CF2=CHCF(CF3)CF=CF2、CF2=CFCH(CF3)CF=CF2、CF2=CFCF(CF3)CH=CF2、CF2=CHCH(CF3)CF=CF2、CF2=CHCF(CF3)CH=CF2、CF2=CFCH(CF3)CH=CF2、CF2=CHCF2C(CF3)=CF2、CF2=CFCHFC(CF3)=CF2、CF2=CFCH2C(CF3)=CF2、CF2=CHCHFC(CF3)=CF2、
CF2=CHCF=C(CF3)2、CF2=CFCF=C(CHF2)(CF3)、CF2=CHCH=C(CF3)2及びCF2=CFCF=C(CF3)(CH2F)
からなる群から選ばれる化合物を少なくともひとつ含むドライエッチングガス。 - CF3CF2CF=CHCF=CF2、CF3CF2CF=CFCH=CF2、CF3CF2CF=CHCH=CF2、CF3CF2CH=CHCF=CF2、CF3CF2CH=CFCH=CF2、
CF2=C(CF2CF3)CH=CF2、CF2=C(CHFCF3)CF=CF2及びCF2=C(CHFCF3)CH=CF2からなる群から選ばれる化合物を少なくともひとつ含むドライエッチングガス。 - 更に、He、Ne、Ar、Xe及びKrからなる希ガス;
N2からなる不活性ガス;
NH3及びH2からなるガス;
CH4、C2H6、C3H8、C2H4及びC3H6からなる炭化水素;
O2、CO、CO2、(CF3)2C=O、CF3CFOCF2及びCF3OCF3からなる酸素化合物;
CF3I、CF3CF2I、(CF3)2CFI、CF3CF2CF2I、CF3Br、CF3CF2Br、(CF3)2CFBr、CF3CF2CF2Br、CF3Cl、CF3CF2Cl、(CF3)2CFCl、CF3CF2CF2Cl、CF2=CFI、CF2=CFCl、CF2=CFBr、CF2=CI2、CF2=CCl2及びCF2=CBr2からなるハロゲン化合物;
CH2F2、CHF3、CH3F、CF3CHF2、CHF2CHF2、CF3CH2F、CHF2CH2F、CF3CH3、CH2FCH2F、CF2=CHF、CHF=CHF、CH2=CF2、CH2=CHF、CF3CH=CF2、CF3CH=CH2及びCH3CF=CH2からなるHFC(Hydrofluorocarbon)ガス、並びに
CF2=CF2及びc-C5F8からなる二重結合を持つPFC(perfluorocarbon)ガス
からなる群から選ばれる少なくとも1種の併用ガスを含み、
前記二重結合を二つ有するエッチングガス成分の少なくとも1種を流量比10%程度以上、
前記併用ガス成分の少なくとも1種を流量比90%程度以下使用する、
請求項1〜4のいずれかに記載のドライエッチングガス。 - 請求項1〜5のいずれかに記載のドライエッチングガスのガスプラズマで、酸化シリコン膜及び/又は窒化シリコン膜をレジスト又はシリコンに対して選択的にエッチングする方法。
- ウェハー温度を制御することにより、二重結合を二つ有するエッチングガス由来のポリマーをレジスト開口部位置に選択的に堆積させながら、請求項1〜5のいずれかに記載のドライエッチングガスのガスプラズマでエッチングすることを特徴とするレジストパターンよりも微細なコンタクトホールを形成する方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のドライエッチングガスのガスプラズマで、酸化シリコン膜及び/又はシリコンを含有する低誘電率膜のシリコン系材料をエッチングすることを特徴とするドライエッチング方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のドライエッチングガスのガスプラズマで、CF+イオンを主とするイオン群と密度の低いフルオロカーボンポリマー膜を形成する高分子ラジカルとのバランスをとって酸化シリコン膜及び/又はシリコンを含有する低誘電率膜のシリコン系材料をエッチングすることを特徴とするドライエッチング方法。
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