JP5569281B2 - プラズモン励起センサを用いるアッセイ方法及びプラズモン励起センサを有するキット - Google Patents
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Description
工程(b):該アナライトを固定したプラズモン励起センサに、第二のリガンドと複数の蛍光色素前駆体とにより修飾された微粒子である蛍光色素前駆体リガンド複合体を接触させ、該第二のリガンドを介して該第一のリガンドに該複数の蛍光色素前駆体を固定して該蛍光色素前駆体顕色剤と反応させることにより、蛍光色素を得る工程、
工程(c):該金属部材に励起光を照射することで該蛍光色素を励起し、励起された該蛍光色素から発光された蛍光量を測定する工程。
本発明に係るプラズモン励起センサは、少なくとも、金属部材と、第一のリガンドと、蛍光色素前駆体と発色反応を起こす蛍光色素前駆体顕色剤とを備えている。
本発明に係るアッセイ方法において、プラズモン励起センサ11の構造を支持する基板を用いる場合は透明基板111が好ましく用いられる。本発明において、基板として透明基板111を用いるのは、後述する金属膜112への光照射をこの基板を通じて行うからである。
本発明で透明基板111の一例として用いられる透明平面基板は、通常、ガラス製、またはポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、シクロオレフィンポリマー(COP)などの光学樹脂製の透明平面基板である。
本発明で透明基板111として用いられる一体化構造体ブロックは、金属膜形成用平面、プリズム部およびサンプル保持部を含む。この一体化構造体ブロックは、金属膜形成用平面とプリズム部とが一体化された構造を有しており、この金属膜形成用平面は、プリズム部における光反射面に位置する。また、一体化構造体ブロックは、この金属膜形成用平面を囲うように連続的に形成された側面構造を有しており、この側面構造と金属膜形成用平面とからなる凹部がサンプル保持部を構成している。すなわち、金属膜形成用平面はサンプル保持部の底面を構成し、側面構造はサンプル保持部の側面を構成する。本発明で透明基板111として一体化構造体ブロックを用いる利点としては、プラズモン励起センサの交換が容易となることから、アナライト検出のハイスループット化が可能となる点、および、金属膜形成用平面とプリズム部とが一体化された構造により金属膜形成用平面とプリズム部との界面における入射光の反射を抑制できる点にある。
本発明における金属部材は、光源からの照射光により表面または局在プラズモン励起を生じさせる役割を有する。金属部材としては、例えば金属膜または金属微粒子を用いることができる。
本発明の図1で説明するアッセイ方法では、この金属膜112による蛍光色素22の金属消光を防止することを目的として、誘電体からなるスペーサ層を形成することが望ましい。このスペーサ層は、金属膜112上であり、金属膜112の上記透明基板11と接していないもう一方の表面に形成される。
自己組織化単分子膜(Self Assembled Monolayer:SAM)113は、金属膜112、あるいは必要により金属膜112上に形成された前記スペーサ層上に形成される。本発明のアッセイ方法では、後述するアナライト及び蛍光色素前駆体を後述する第一のリガンド12および第二のリガンド21を介して金属膜112(あるいは、その上に形成したスペーサ層)に固定した状態で、蛍光量の測定を行うが、このとき、第一のリガンド12を、SAM113を介して金属膜112に固定する。すなわち、SAM113は、第一のリガンド12を金属膜112に固定する際の土台としての役割を有する。
本発明においては、第一のリガンド12を前記SAM113の形成後に得られるプラズモン励起センサに固定化しやすくすると共に、アナライトのプラズモン励起センサへの非特異的吸着を抑制することを目的として、上記SAM113上にカルボキシメチルデキストラン(CMD)、ポリエチレングリコールなどの親水性高分子からなるコーティング層を形成させてもよい。
本発明に係るアッセイ方法では、蛍光色素前駆体顕色剤を透明基板上に備える金属膜上に有する。当該顕色剤は、後述する蛍光色素前駆体と発色反応するものである。
本発明に係るアッセイ方法では、上述した蛍光色素前駆体顕色剤により発色反応を示す蛍光色素前駆体が用いられる。
本発明に係るプラズモン励起センサチップ10は、透明基板111の上に金属膜112を形成することにより得られる。ここで、金属膜112上にSAM113を形成し、SAM113を有するプラズモン励起センサチップ10としても良い。
本発明に係るプラズモン励起センサは、金属部材と、第一のリガンドと、蛍光色素前駆体顕色剤を備えることを特徴としている。
本発明の図1に係るプラズモン励起センサ11では、上述したプラズモン励起センサチップ10のうち、金属膜を形成した側の表面に少なくともリガンドを結合させる。このリガンドは、プラズモン励起センサ11に、アナライト溶液中のアナライト31を固定させる目的で用いられるものである。
本発明のプラズモン励起センサ11において、プラズモン励起センサチップ10への、第一のリガンド12の結合態様は特に限定されるものではない。
本発明に係るアッセイ方法は、金属部材、第一のリガンド及び蛍光色素前駆体顕色剤を備えるプラズモン励起センサを用いるアッセイ方法であって、以下の工程(a)〜(c)を有することを特徴とする。
工程(b):該アナライトを固定したプラズモン励起センサに第二のリガンドと蛍光色素前駆体とを有する蛍光色素前駆体リガンド複合体を接触させ、該第二のリガンドを介して該第一のリガンドに該蛍光色素前駆体を固定して該蛍光色素前駆体顕色剤と反応させることにより、蛍光色素を得る工程、
工程(c):該金属部材に励起光を照射することで該蛍光色素を励起し、励起された該蛍光色素から発光された蛍光量を測定する工程。
本発明のアッセイ方法において、工程(a)は、上述したプラズモン励起センサにアナライト溶液を接触させて、該プラズモン励起センサに該アナライト溶液中のアナライトを固定する工程である。
本発明において、「アナライト溶液」とは、本発明のアッセイ法による測定対象となる種々のアナライトを含む試料をいう。
本発明において「アナライト」は、SAM113または金属膜112の表面に固定化された第1のリガンド12を特異的に認識され(または、認識し)結合し得る分子または分子断片を意味する。このような「分子」または「分子断片」として、例えば、核酸(一本鎖であっても二本鎖であってもよいDNA、RNA、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、PNA(ペプチド核酸)等、またはヌクレオシド、ヌクレオチドおよびそれらの修飾分子)、タンパク質(ポリペプチド、オリゴペプチドを含む)、アミノ酸(修飾アミノ酸も含む)、糖質(オリゴ糖、多糖類、糖鎖等)、脂質、またはこれらの修飾分子、複合体などが挙げられ、具体的には、AFP(αフェトプロテイン)、癌胎児性抗原等の腫瘍マーカー、シグナル伝達物質、ホルモンなどであってもよく、特に限定されるものではない。
本発明において、「接触」とは、プラズモン励起センサの少なくとも第一のリガンド12が固定化されている面の流路を送液中に浸漬している状態で、この送液中に含まれる対象物(アナライト)をこのプラズモン励起センサと接触させることを指す。この「接触」によって、第一のリガンド12とアナライト31とが結合したアナライト−リガンド複合体が形成される。工程(a)では、上記アナライト溶液とプラズモン励起センサとの「接触」は、流路中に循環する送液にアナライト溶液が含まれ、プラズモン励起センサの第一のリガンドが固定化されている面のみが該送液中に浸漬されている状態で、プラズモン励起センサとアラナイト溶液とを接触させる態様が好ましい。
本発明のアッセイ方法において、工程(b)は、上述の工程(a)で得られたアナライトを固定したプラズモン励起センサに、第二のリガンド21と蛍光色素前駆体24とを有する蛍光色素前駆体リガンド複合体20を接触させ、該第二のリガンド21を介して該第一のリガンド12に該蛍光色素前駆体24を固定して該蛍光色素前駆体顕色剤と反応させることにより、蛍光色素を得る工程である。図1を参照すると、蛍光色素前駆体リガンド複合体20がアナライト31を介してプラズモン励起センサ11と結合している。蛍光色素前駆体は蛍光色素前駆体顕色剤と発色反応を示し、蛍光色素へとなる。これにより、後述する工程(c)においてアナライト−リガンド複合体の生成量を蛍光の発光量の形で定量することが可能となる。
本発明で用いられる蛍光色素前駆体リガンド複合体23は、第二のリガンド21と蛍光色素前駆体24とからなる。
本発明のアッセイ方法において、第二のリガンド21は、アナライト31に蛍光色素前駆体24による標識化を行う目的で用いられるリガンドであり、前記第一のリガンド12と同じでもよいし、異なっていてもよい。ただし、第一のリガンド12として用いる1次抗体がポリクローナル抗体である場合、第二のリガンド21として用いる2次抗体は、モノクローナル抗体であってもポリクローナル抗体であってもよいが、該1次抗体がモノクローナル抗体である場合、2次抗体は、該1次抗体が認識しないエピトープを認識するモノクローナル抗体であるか、またはポリクローナル抗体であることが望ましい。
本発明において、蛍光色素前駆体リガンド複合体20は、第二のリガンド21と蛍光色素前駆体24とからなるものであれば、その結合態様については特に限定されるものではない。ただ、プラズモン励起センサ11上に固定されたアナライト31に可能な限り多くの蛍光色素前駆体24を結合させることにより高感度測定を可能とする観点からは、蛍光色素前駆体リガンド複合体20が、蛍光色素前駆体24と第二のリガンド21とにより修飾された微粒子であることが望ましい。
(i)一次乳化工程において、水と混和しにくい適当な有機溶媒(O)に、混合脂質成分を含む第1の水相(W1)を分散させることによりW1/Oエマルションを形成させ、
(ii)引き続く二次乳化工程において、このW1/Oエマルションを、第2の混合脂質成分存在下適当な乳化方法を用いて第2の水相(W2)に分散させることによりW1/O/W2エマルションを形成させ、
(iii)その後、W1/O/W2エマルションに含まれる有機溶媒(O)を除去することにより、リポソームを形成することができる。例えば、膜乳化法が用いられる場合には、二次乳化工程で例えば所要の孔径を有するマイクロチャネルまたはSPG膜を用いることにより、W1/Oエマルションを第2の水相(W2)に分散させることができる。
本発明のアッセイ方法において、工程(c)は、該金属部材に励起光を照射して該蛍光色素を励起し、励起された該蛍光色素から発光された蛍光量を測定する工程である。
本発明で用いる励起光は、前記金属部材にプラズモン励起を生じさせることができるものであれば、特に制限がない。
本発明において、上記光学系は「駆動装置」の形で統合されていてもよい。本発明の駆動装置は、上記プラズモン励起センサを用いて、本発明を実施するためのものである。
さらに、工程(d)においては、上記工程(a)の前に測定した“ブランク発光シグナル”、上記工程(d)で得られた“アッセイ発光シグナル”、および何も修飾していない金属基板を流路に固定し、超純水を流しながらSPFSを測定して得られたシグナルを“初期ノイズ”としたとき、下記式(1a)で表されるアッセイS/Nを算出することができる:
アッセイS/N=|Ia/Io|/In (1a)
(上記式(1a)において、Iaはアッセイ発光シグナル、Ioはブランク発光シグナル、Inは初期ノイズである)。
アッセイS/N=|Ia|/|Ian| (1b)
(上記式(1b)において、Ianはアッセイノイズシグナル、Iaは上記式(1a)の場合と同様にアッセイ発光シグナルである)。
本発明に係るキットは、本発明のアッセイ方法に用いられることを特徴とするものであって、本発明のアッセイ方法を実施するにあたり、第一のリガンド12と蛍光色素前駆体リガンド複合体20とアナライト溶液とを除き必要とされるすべてのもの、例えば、1次抗体、抗原などのリガンド(すなわち、アナライト溶液中に含まれるアナライト31は、抗原とは限らず、抗体であってもよい。)とアナライト溶液と2次抗体とを除き必要とされるすべてのものを含むことが好ましい。
油浴を付した100mlの3頭フラスコをシールして乾燥窒素気流下でジメチルアニリン24.6gと無水塩化アルミニウム5gを加えて攪拌した。さらに、トリメリット酸無水物20gを加えて170℃に保ち、6時間加熱撹拌した。冷却後、塩酸を加え、内容物が全て溶けるまで加温溶解した。50mlの1M/l水酸化ナトリウムを滴下ロートで滴下して析出した個体を分取しメタノールから再結晶を行い19.6gの目的物を得た。NMRおよび質量分析法で目的物であることを確認した。
抗αフェトプロテイン(AFP)モノクローナル抗体(6D2、2.5mg/ml、ミクリ免疫研究所(株)製)を、市販のAlexa Fluor647ラベリングキット(Molecular Probes社製)により調製し、Alexa Fluor 647標識抗AFPモノクローナル抗体溶液を得た。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−カルボキシフタリドをロイコ体として用い、ロイコ体2mgを25mM MES(2−モルホリノエタンスルホン酸)バッファー(pH6.0)1mlに溶解後、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC:(株)同人化学研究所製)50mM、N−ヒドロキシコハク酸イミド(NHS:Thermo Scientific社製)50mMによりカルボキシル基を活性化させた。活性ロイコ体4ulを、1.4mg/ml抗αフェトプロテイン(AFP)モノクローナル抗体(6D2、ミクリ免疫研究所(株)製)、100ulに添加し(10当量)、室温で1時間反応させてロイコ色素を抗体に反応させた。反応後、遠心式限外ろ過(Millipore社製)により精製することで、ロイコ色素標識抗AFPモノクローナル抗体溶液を得た。得られた抗体溶液はタンパク質、蛍光色素濃度を吸光度測定器により定量後、4℃で保存した。
1.4mg/ml抗αフェトプロテイン(AFP)モノクローナル抗体(1D5、ミクリ免疫研究所(株)製)、25mM MESバッファー(pH6.0)1mlに、EDC50mM、NHS50mMを加えてカルボキシル基を活性化させた。4−アミノサリチル酸を顕色剤として用い、抗体溶液100ulに対して、5mMの顕色剤を4ul添加し(10当量)、室温で1時間反応させて顕色剤を抗体に結合させた。反応後、遠心式限外ろ過により精製することで、顕色剤標識抗AFPモノクローナル抗体溶液を得た。得られた抗体溶液はタンパク質濃度を吸光度測定器により定量後、4℃で保存した。
(工程1:金属膜の形成)
厚さ1mmのガラス製の透明平面基板「S−LAL 10」((株)オハラ製。屈折率〔nd〕=1.72)を、プラズマドライクリーナーでプラズマ洗浄した。プラズマ洗浄された基板表面に金属膜をスパッタリング法により形成した。金属膜の厚さは44〜52nmであった。
前記工程1により得られた透明基板を、10−アミノ−1−デカンチオールを1mM含むエタノール溶液に12時間以上浸漬し、金属膜の基板側ではない片面にSAM(Self Assembled Monolayer;自己組織化単分子膜)を形成した。この基板を、前記エタノール溶液から取り出し、エタノールおよびイソプロパノールでそれぞれ洗浄した後、エアガンを用いて乾燥させた。得られたSAM形成基板をカルボキシメチルデキストラン(名糖産業(株)製、分子量500万、置換度1.08)1mg/ml水溶液に浸漬した。更に、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC:(株)同人化学研究所製)、N−ヒドロキシコハク酸イミド(NHS:Thermo Scientific社製)をそれぞれ0.5mMになるように加え1.5時間室温で反応させ、アミノ基末端のSAMとデキストランのカルボキシル基とのアミドカップリングを行うことによりカルボキシメチルデキストランが固定化されたプラズモン励起センサ前駆基板を得た。反応終了後、1N/lの水酸化ナトリウムを基板表面に滴下し、室温で30分反応させることにより、活性化したカルボキシル基をカルボン酸に変換した。
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC:(株)同人化学研究所製)、N−ヒドロキシコハク酸イミド(NHS:Thermo Scientific社製)それぞれ100mMを含む25mM MES(2−モルホリノエタンスルホン酸)バッファー、10mM NaCl(pH6.0)混合液を、カルボキシメチルデキストランを固定した基板に滴下し、20分室温で反応させ、センサチップに組み込まれた前駆基板の表面に固定されたカルボキシメチルデキストランを活性エステル化した。
工程3で得られたプラズモン励起センサ基板のうちの抗体が結合された側の面に、測定領域を形成するための、流路長7mm、幅2mmの厚さ2mmのポリメチルメタクリレート(PMMA)製流路を載せた。このPMMA製流路には、送液導入用の穴(送液導入口)および送液排出用の穴(送液排出口)が形成されている。これらセンサ基板、およびPMMA製流路の積層物を外周部で圧着してビスで固定し、センサチップとした。
前記工程1〜4により製造された表面プラズモン励起センサに、まず、AFP(2.0mg/ml溶液、Acris Antibodies GmbH社)が0.1ng/mlとなるようPBSバッファー(pH7.4)で希釈した溶液を、5000μl/minにて25分間フローさせた。
実施例1において、工程3を下記のように変更した以外は実施例1と同様にして表面プラズモン励起センサを製造し、アッセイ発光シグナルおよびアッセイノイズシグナルを測定した。
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC:(株)同人化学研究所製)、N−ヒドロキシコハク酸イミド(NHS:Thermo Scientific社製)それぞれ100mMを含む25mM MES(2−モルホリノエタンスルホン酸)バッファー、10mM NaCl(pH6.0)混合液を、デキストランを固定した基板に滴下し、20分室温で反応させ、センサチップに組み込まれた前駆基板の表面に固定されたカルボキシメチルデキストランを活性エステル化した。
実施例1において、工程3〜5を下記のように変更した以外は実施例1と同様にして表面プラズモン励起センサを製造し、アッセイ発光シグナルおよびアッセイノイズシグナルを測定した。
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC:(株)同人化学研究所製)、N−ヒドロキシコハク酸イミド(NHS:Thermo Scientific社製)それぞれ100mMを含む25mM MES(2−モルホリノエタンスルホン酸)バッファー、10mM NaCl(pH6.0)混合液を、カルボキシメチルデキストランを固定した基板に滴下し、20分室温で反応させ、センサチップに組み込まれた前駆基板の表面に固定されたカルボキシメチルデキストランを活性エステル化した。
工程3で得られたプラズモン励起センサ基板のうちの抗体が結合された側の面に、測定領域を形成するための、流路長7mm、幅2mmの厚さ2mmのポリメチルメタクリレート(PMMA)製流路を載せた。このPMMA製流路には、送液導入用の穴(送液導入口)および送液排出用の穴(送液排出口)が形成されている。これらセンサ基板、およびPMMA製流路の積層物を外周部で圧着してビスで固定し、センサチップとした。
前記工程1〜4により製造された表面プラズモン励起センサに、まず、AFP(2.0mg/ml溶液、Acris Antibodies GmbH社)が0.1ng/mlとなるようPBSバッファー(pH7.4)で希釈した溶液を、5000μl/minにて25分間フローさせた。洗浄工程として、0.05%Tween20を含んだTBS溶液(pH7.4)を5000μl/minにて2分間フローさせた。
工程5を下記のようにした以外は比較例1と同様にして表面プラズモン励起センサを製造し、アッセイ発光シグナルおよびアッセイノイズシグナルを測定した。本比較例2ではサンドイッチアッセイの後に洗浄を行わずに短時間処理を試みたものである。
前記工程1〜4により製造された表面プラズモン励起センサに、まず、AFP(2.0mg/ml溶液、Acris Antibodies GmbH社)が0.1ng/mlとなるようPBSバッファー(pH7.4)で希釈した溶液を、5000μl/minにて25分間フローさせた。
11 プラズモン励起センサ
111 透明基板
112 金属膜
113 SAM
12 第一のリガンド
13 蛍光色素前駆体顕色剤
20 蛍光色素前駆体リガンド複合体
21 第二のリガンド
22 蛍光色素
23 蛍光色素リガンド複合体
24 蛍光色素前駆体
31 アナライト
Claims (21)
- 金属部材、第一のリガンド及び蛍光色素前駆体と発色反応を起こす蛍光色素前駆体顕色剤を備えるプラズモン励起センサを用いるアッセイ方法であって、以下の工程(a)〜(c)を有することを特徴とするアッセイ方法。
工程(a):該プラズモン励起センサにアナライト溶液を接触させて、該プラズモン励起センサに該アナライト溶液中のアナライトを固定する工程、
工程(b):該アナライトを固定したプラズモン励起センサに、第二のリガンドと複数の蛍光色素前駆体とにより修飾された微粒子である蛍光色素前駆体リガンド複合体を接触させ、該第二のリガンドを介して該第一のリガンドに該複数の蛍光色素前駆体を固定して該蛍光色素前駆体顕色剤と反応させることにより、蛍光色素を得る工程、
工程(c):該金属部材に励起光を照射することで該蛍光色素を励起し、励起された該蛍光色素から発光された蛍光量を測定する工程。 - 前記金属部材の表面にSAMが形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアッセイ方法。
- 前記SAMの表面にデキストランが固定されていることを特徴とする請求項2に記載のアッセイ方法。
- 前記蛍光色素前駆体顕色剤は、前記金属部材に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のアッセイ方法。
- 前記蛍光色素前駆体顕色剤は、前記SAMに固定されていることを特徴とする請求項2に記載のアッセイ方法。
- 前記蛍光色素前駆体顕色剤は、前記デキストランに固定されていることを特徴とする請求項3に記載のアッセイ方法。
- 前記蛍光色素前駆体顕色剤は、前記第一のリガンドに固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のアッセイ方法。
- 前記金属部材は、金属膜であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のアッセイ方法。
- 前記金属部材は、金属粒子であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のアッセイ方法。
- プラズモン励起センサは基板を備え、前記金属粒子は該基板に分散されていることを特徴とする請求項9に記載のアッセイ方法。
- 前記アナライト溶液は、血液、血清、血漿、尿、鼻孔液及び唾液から選ばれる少なくとも1種の体液であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のアッセイ方法。
- 金属部材、第一のリガンドおよび蛍光色素前駆体と発色反応を起こす蛍光色素前駆体顕色剤を含むプラズモン励起センサと、
第二のリガンドおよび複数の蛍光色素前駆体により修飾された微粒子である蛍光色素前駆体リガンド複合体と、
を備えたことを特徴とする、キット。 - 前記金属部材の表面にSAMが形成されていることを特徴とする請求項12に記載のキット。
- 前記SAMの表面にデキストランが固定されていることを特徴とする請求項13に記載のキット。
- 前記蛍光色素前駆体顕色剤は、前記金属部材に固定されていることを特徴とする請求項12に記載のキット。
- 前記蛍光色素前駆体顕色剤は、前記SAMに固定されていることを特徴とする請求項13に記載のキット。
- 前記蛍光色素前駆体顕色剤は、前記デキストランに固定されていることを特徴とする請求項14に記載のキット。
- 前記蛍光色素前駆体顕色剤は、前記第一のリガンドに固定されていることを特徴とする請求項12〜14のいずれか一項に記載のキット。
- 前記金属部材は、金属膜であることを特徴とする請求項12〜18のいずれか一項に記載のキット。
- 前記金属部材は、金属粒子であることを特徴とする請求項12〜18のいずれか一項に記載のキット。
- プラズモン励起センサは基板を備え、前記金属粒子は該基板に分散されていることを特徴とする請求項20に記載のキット。
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