以下、図を参照しながら、この発明の装置、方法、プログラム、システムの一実施の形態について説明する。この発明は、世界各国で同様に実施可能なものであるが、以下においては説明を簡単にするため、日本に来た外国人観光客等のために、日本において実現する場合を例にして説明する。
[システムの概要と装置の構成例]
図1は、この発明のシステムの一実施の形態が適用された案内サービス仲介システムの概要を説明するための図である。案内サービス管理サーバ装置(以下、単にサーバ装置と記載する。)1は、予め決められた属性情報を有する仮想的な参加者(以下、ボットと記載する。)を所定のSNS(Social Networking Service)に参加させ、当該ボットを通じて、案内人(以下、ナビゲーターと記載する。)の募集や被案内人である外国人旅行者等(以下、ユーザーと記載する。)からの案内要請に応じた案内人の仲介を行う。
具体的に、サーバ装置1は、図1において、SNS−A、SNS−Bが示すように、所定のSNSに対して、二重線のブロックで示したように、予め決められた属性情報を有するボットを参加させる。図1において、中国語用ボットC1、C2、英語用ボットE1が、サーバ装置1によって、SNS−A、SNS−Bに参加させたボットの一部を示している。
中国語用ボットC1は、中国語で東京都内を案内できるナビゲーターを募集し、中国語で東京都内の案内を要請するユーザーに対して、案内可能なナビゲーターを仲介する役目を担う。図1において、ナビゲーターAC11、AC12、…は、中国語用ボットC1がSNS−Aに開示した、「中国語で東京都内の案内が可能な人」という友人条件を含む属性情報等に応じて、中国語用ボットC1と友人関係を成立させたナビゲーターを示している。すなわち、SNS−Aにおいて他の参加者(ボット以外の参加者)が中国語用ボットC1と友人関係を成立させることは、中国語用ボットC1をSNSに参加させているサーバ装置1に対して当該他の参加者がナビゲーター登録されることを意味する。換言すれば、ナビゲーターAC11、AC12、…は、中国語用ボットC1を通じてサーバ装置1に対してナビゲーター登録されたSNS−Aの参加者である。
また、中国語ユーザーUC11、UC12は、中国語を用いるユーザーである。そして、中国語ユーザーUC11、UC12、…は、例えば、旅行会社等のサービスの1つとして、予めSNS−Aにおいて中国語用ボットC1と友人関係が成立しているSNS−Aのアカウントが貸与されるものである。すなわち、予めSNS−Aにおいて中国語用ボットC1と友人関係が成立しているSNS−Aのアカウントが貸与された中国語ユーザーUC11、UC12、…は、中国語用ボットC1をSNSに参加させているサーバ装置1に対してユーザー登録されている者である。そして、当該中国語ユーザーUC11、UC12、…は、中国語用ボットC1に対して中国語ナビゲーターの要請が行える。
同様に、中国語用ボットC2は、中国語で京都府内を案内できるナビゲーターを募集し、中国語で京都府内の案内を要請するユーザーに対して、案内可能なナビゲーターを仲介する役目を担う。図1において、ナビゲーターAC21、AC22、…は、中国語用ボットC2がSNS−Aに開示した、「中国語で京都府内の案内が可能な人」という友人条件を含む属性情報等に応じて、中国語用ボットC2と友人関係を成立させたナビゲーターを示している。すなわち、ナビゲーターAC21、AC22、…は、中国語用ボットC2を通じてサーバ装置1に対してナビゲーター登録されたSNS−Aの参加者である。
また、中国語ユーザーUC21、UC22は、中国語を用いるユーザーである。中国語ユーザーUC21、UC22、…は、例えば、旅行会社等のサービスの1つとして、予めSNS−Aにおいて中国語用ボットC2と友人関係が成立しているSNS−Aのアカウントが貸与されるものである。すなわち、中国語ユーザーUC21、UC22、…は、中国語用ボットC2をSNSに参加させているサーバ装置1に対してユーザー登録された者である。そして、当該中国語ユーザーUC21、UC22、…は、中国語用ボットC2に対して中国語ナビゲーターの要請が行える。
同様に、英語用ボットE1は、英語で東京都内を案内できるナビゲーターを募集し、英語で東京都内の案内を要請するユーザーに対して、案内可能なナビゲーターを仲介する役目を担う。図1において、ナビゲーターAE11、AE12、…は、英語用ボットE1がSNS−Aに開示した、「英語で東京都内の案内が可能な人」という友人条件を含む属性情報等に応じて、英語用ボットE1と友人関係を成立させたナビゲーターを示している。すなわち、ナビゲーターAE11、AE12、…は、英語用ボットE1を通じてサーバ装置1に対してナビゲーター登録されたSNS−Aの参加者である。
また、英語ユーザーUE11、UE12は、英語を用いるユーザーである。英語ユーザーUE11、UE12、…は、例えば、旅行会社等のサービスの1つとして、予めSNS−Aにおいて英語用ボットE1と友人関係が成立しているSNS−Aのアカウントが貸与されるものである。すなわち、英語ユーザーUE11、UE12、…は、英語用ボットE1をSNSに参加させているサーバ装置1に対してユーザー登録されている者である。そして、当該英語ユーザーUE11、UE12、…は、英語用ボットE1に対して英語ナビゲーターの要請が行える。
また、図1において、ナビゲーターBC11、BC12、…、ナビゲーターBC21、BC22、…、ナビゲーターBE11、BE12…は、上述と同様にして、中国語用ボットC1、C2、…、英語用ボットE1、…が、SNS−Bにおいて募集したナビゲーターを示している。換言すれば、ナビゲーターBC11、BC12、…、ナビゲーターBC21、BC22、…、ナビゲーターBE11、BE12…は、中国語用ボットC1、C2、…、英語用ボットE1、…を通じて、サーバ装置1に対してナビゲーター登録されたSNS−Bの参加者である。すなわち、中国語用ボットC1、C2、…、英語用ボットE1、…等は、種々のSNSに参加して、主に言語と地域で既定される友人条件に合致したナビゲーターを募集する(広く呼びかけて集める)ことができる。
なお、図1においては、SNS−AとSNS−Bとのそれぞれに、3つのボットしか示していない。しかし、各SNSには、対応言語は同じでも対応地域が異なる種々のボットや、対応地域が同じでも、対応言語が異なる種々のボットを参加させることができる。
そして、図1において、中国語ユーザーUC11が貸与を受けたアカウントを用いてSNS−Aにログインし、SNS−Aに使用言語と現在位置が特定可能な案内要請を投稿することにより、中国語用ボットC1に対して中国語で都内某所の案内を要請(要求)したとする。中国語用ボットC1は、中国語ユーザーUC11からの案内要請に応じて、中国語で都内某所の案内が可能なナビゲーターを探している旨の投稿をSNS−A、SNS−Bに行う。これにより、中国語用ボットC1は友人関係にあるナビゲーターにユーザーからの当該案内要請を仲介して、各ナビゲーターに対して案内を依頼する。そして、SNS−Aの参加者であるナビゲーターAC11が、中国語用ボットC1に対して、中国語ユーザーUC11の案内要請に対応可能である旨の投稿をSNS−Aに行うことにより応答してきたとする。この場合、中国語用ボットC1は、当該ナビゲーターAC11を案内要請元の中国語ユーザーUC11に仲介する。
この実施の形態においては、案内要請元のユーザーと案内を行うナビゲーターとが、同じSNSの参加者である場合には、当該SNSで提供されている、P2P(Peer to Peer)技術を応用した無料音声通話サービスを利用した音声通話による案内サービスを提供する。このため、中国語用ボットC1は、案内要請元の中国語ユーザーUC11に貸与されたアカウントをSNS−Aに投稿することにより、ナビゲーターAC11に通知し、中国語ユーザーUC11とナビゲーターAC11との音声通話手段を仲介する。
なお、この場合の投稿は、SNS−Aが提供するいわゆるダイレクトメッセージ機能を用いて、ナビゲーターAC11用の所定の投稿場所に中国語ユーザーUC11に貸与されたアカウントを含むメッセージを投稿する。SNSにおけるダイレクトメッセージ機能は、目的とする相手先に割り当てられた投稿場所にメッセージ情報を投稿する機能である。このダイレクトメッセージ機能を用いることにより、この例の場合、投稿者(ボット)と当該投稿場所が割り当てられた投稿先の者(ナビゲーターAC11)だけが、当該投稿されたメッセージを参照することができる。
そして、ナビゲーターAC11は、図1において点線矢印で示すように、投稿された案内要請元のアカウントを用いてSNS−Aにおいて利用可能な無料音声通話サービスを利用し、中国語ユーザーUC11にダイアリングして通話回線を接続する。そして、音声による案内サービス(道案内)を行う。このようにして、中国語ユーザーUC11に対して、ナビゲーターAC11による音声による案内サービスが提供される。
また、図1において、中国語ユーザーUC12が貸与を受けたアカウントを用いてSNS−Aにログインし、SNS−Aに投稿を行うことにより、中国語用ボットC1に対して中国語で都内某所の案内要請を行うようにしたとする。中国語用ボットC1は、中国語ユーザーUC12からの案内要請に応じて、中国語で都内某所の案内が可能なナビゲーターを探している旨の投稿をSNS−A、SNS−Bに行う。これにより、中国語用ボットC1は友人関係にあるナビゲーターに当該案内要請を仲介して、各ナビゲーターに対して案内を依頼する。そして、SNS−Bの参加者であるナビゲーターBC12が、中国語用ボットC1に対して、中国語ユーザーUC12の案内要請に対応可能である旨の投稿をSNS−Bに行うことにより応答してきたとする。この場合、中国語用ボットC1は、当該ナビゲーターBC12を案内要請元の中国語ユーザーUC11に仲介する。
この実施の形態においては、案内要請元のユーザーと案内を行うナビゲーターとが、異なるSNSの参加者である場合には、無料音声通話サービスを利用するためのソフトウェアがインストールされた端末装置間で無料音声通話が可能となるサービスを利用する。当該無料音声通話サービスもまたP2P技術を応用したものであり、基本的にSNS−A内において提供される無料音声通話サービスと同様のものである。しかし、同じSNS内に参加していなくても利用可能なものである。
このため、後述もするがナビゲーターが使用するナビゲーター端末装置とユーザーが利用するユーザー端末装置には、当該無料音声通話サービスを利用するためのソフトウェアがインストールされ、当該無料音声通話サービスを利用するための無料音声通話用IDが割り当てられているものとする。この場合、中国語用ボットC1は、案内要請元の中国語ユーザーUC11が用いるユーザー端末装置にインストールされている無料音声通話ソフトウェアで用いられる無料音声通話用IDをSNS−Bに投稿することにより、ナビゲーターBC12に通知し、中国語ユーザーUC12とナビゲーターBC12との音声通話手段を仲介する。
なお、この場合の投稿もまた、SNS−Bが提供するいわゆるダイレクトメッセージ機能を用いて、ナビゲーターBC12用の所定の投稿場所に中国語ユーザーUC12の無料音声通話用IDを含むメッセージを投稿する。そして、ナビゲーターBC12は、図1において点線矢印で示すように、無料音声通話ソフトウェアを用い、中国語ユーザーUC12にダイアリングして通話回線を接続し、音声による道案内を行う。この場合、ナビゲーターBC12が用いる案内端末装置と中国語ユーザーUC12が用いるユーザー端末装置とは、無料音声通話サービスを利用するためのソフトウェアを通じて、無料音声通話サービスに対してログインしており、通話回線が接続可能な状態にあるものとする。このようにして、中国語ユーザーUC12に対して、ナビゲーターBC12による案内サービスが提供される。
このように、サーバ装置1は、所定のSNS上において、ナビゲーターとユーザーとを結び付けたり、また、SNSを越えて、ナビゲーターとユーザーとを結び付けたりすることができるものである。そして、各ナビゲーターは、自己の端末装置を用いて、また、各ユーザーは、例えば旅行会社等から借り受ける携帯型の端末装置を用いて、所定のSNS上で投稿や投稿の参照を行ったり、案内サービスを提供したり、案内サービスの提供を受けたりする。以下においては、ナビゲーターが用いるナビゲーター端末装置2とユーザーが用いるユーザー端末装置3の構成例と、サーバ装置1の構成例について説明する。
なお、上述したように、この実施の形態においては、外国人旅行者であるユーザーがSNS−Aに投稿を行うことによって、友人関係にあるSNS−AのボットC1、C2、…、E1、…に対して、案内要請を行う環境が整えられている。この場合、ユーザーが主に用いる言語(使用言語)と案内地域とに応じて、ボットが特定され、そのボットと友人関係が成立しているアカウントがユーザーに貸与される。すなわち、中国語を主に用いる東京近郊が案内地域のユーザーには、中国語用ボットC1と友人関係があるアカウントが貸与される。また、中国語を主に用いる京都近郊が案内地域となるユーザーには、中国語用ボットC2と友人関係があるアカウントが貸与される。
そして、ユーザーの中には、東京を観光した後に京都を観光するなどといった異なる地域を観光する場合もある。このような場合には、友人関係にあるボットを通じて目的とする他の案内地域を担当するボットの紹介を受けて、当該目的とする案内地域を担当するボットと友人関係を成立させる。これにより、新たに友人関係を成立させた目的とする案内地域を担当するボットを通じて、目的とする案内地域についてのナビゲーターの要請を行うことができる。すなわち、東京近郊が案内地域である中国語用ボットC1に対して、京都近郊を案内地域とするボットの紹介を要請して、京都近郊が案内地域となる中国語用ボットC2の紹介を受ける。そして、中国語用ボットC2と新たに友人関係を成立させて、当該中国語用ボットC2に対して京都近郊の案内が可能なナビゲーターを要請することができる。このように、ボットを通じての他のボットの紹介も可能である。
[ナビゲーター端末装置2、ユーザー端末装置3の構成例]
図2は、ナビゲーター端末装置(案内人端末装置)2とユーザー端末装置(被案内人端末装置)3について説明するための図である。図2において、ナビゲーター端末装置2(1)、2(2)、…は、中国語用ボットC1と友人関係を成立させたナビゲーターAC11、AC12、…が用いるものである。また、ユーザー端末装置3(1)、3(2)、…は、中国語用ボットC1と友人関係にあるアカウントが貸与された中国語ユーザーUC11、UC12、…が用いるものである。
なお、ナビゲーター端末装置2(1)、2(2)、…のそれぞれは、その基本的な構成は同じである。このため、以下においては特に区別して示す場合を除き、ナビゲーター端末装置2(1)、2(2)、…を総称してナビゲーター端末装置2という。また、その他のボットと友人関係を成立させる他のナビゲーターが用いるナビゲーター端末装置もまた、ナビゲーター端末装置2(1)、2(2)、…と同様に構成されるものである。また、ユーザー端末装置3(1)、3(2)、…のそれぞれは、その基本的な構成は同じである。このため、以下においては特に区別して示す場合を除き、ユーザー端末装置3(1)、3(2)、…を総称してユーザー端末装置3という。また、その他のボットと友人関係にある他のユーザーが用いるユーザー端末装置もまた、ユーザー端末装置3(1)、3(2)、…と同様に構成されるものである。
そして、ナビゲーター端末装置2としては、パーソナルコンピュータ、タブレット型端末装置、スマートフォン等と呼ばれる高機能携帯電話端末など、通信機能を持つ種々の端末装置を用いることができる。ナビゲーター端末装置2は、図2の上端側に基本構成をブロック図で示したように、8つの基本的な機能を備える。通信I/F21は、インターネット4等を通じて受信した信号を自機が処理可能なデータに変換して取り込む。また、通信I/F21は、送信用の種々のデータをプロトコルに準拠した信号に変換してインターネット等のネットワークに送出する。制御部22は、ナビゲーター端末装置2の各部を制御するものであり、図示しないが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)がCPUバスを通じて接続されて構成されたコンピュータ装置である。
記憶装置23は、この実施の形態においては、ハードディスクドライブ(以下、HDDと略称する。)である。記録装置23は、記録媒体としてハードディスクを備え、種々のアプリケーションプログラムや種々の処理により得られたデータ等のハードディスクへの書込み/記録保持/読み出し/削除を行う。なお、記録装置23には、上述もした無料音声通話サービスを利用するためのソフトウェアもインストールされている。操作部24は、キーボードやマウス(ポインティングデバイス)等からなり、ユーザーからの操作入力を受け付けて、受け付けた情報を制御部22に供給する。表示処理部25は、制御部22の制御の下、後述の表示部26に表示する種々の表示画像を形成する映像信号を形成し、これを表示部26に供給する。表示部26は、表示処理部25からの映像信号の供給を受けて、これに応じた画像を自己の表示画面に表示する。
投稿処理部27は、制御部22の制御の下、通信I/F21を通じて、ログインしたSNS−Aに対して種々のメッセージ等を投稿する処理を行う。通話処理部28は、制御部22の制御の下、通信I/F21を通じて受信する相手先からの音声データを復号して音声信号に変換し、これを受話器としてのスピーカ28Rに供給する。また、通話処理部28は、送話器としてのマイクロホン28Sによって収音したナビゲーターの音声を、音声データに変換し、通信I/F21を通じて相手先に送信する。
このような構成を有するナビゲーター端末装置2が、ナビゲーターからの指示に応じて、SNSを通じて所定のボットと友人関係を成立させ、当該ボットを通じて案内要請が仲介されることにより、案内の依頼を受ける。そして、仲介を受けた案内要請に応じて、当該ナビゲーターか案内が可能であるときには、当該ナビゲーターの指示に応じて、案内が可能である旨を投稿する。そして、ナビゲーター端末装置2は、ボットを通じての要請(依頼)に応じて、無料音声通話サービスを利用し、ナビゲーターが案内要請元のユーザーに対して音声により案内を行えるようにする。
一方、ユーザー端末装置3としては、持ち運ばれて利用されるものであるため、タブレット型端末装置やスマートフォン等と呼ばれる高機能携帯電話端末など、通信機能を持つ種々の携帯型の端末装置を用いることができる。この実施の形態において、ユーザー端末装置3は、例えば、高機能携帯電話端末である。この例の場合、ユーザー端末装置3は、例えば旅行会社などからユーザーに対して貸与されるものである。そして、ユーザーに貸与されたユーザー端末装置3は、当該ユーザーが主に用いる言語を使用言語とするように設定されて用いられる。もちろん、ユーザーが自国から持ち込んだり、日本において購入したりした高機能携帯電話端末に、必要な情報やソフトウェアの提供を受けて、これらを登録して用いるようにしてもよい。
そして、ユーザー端末装置3は、図2の下端側に基本構成をブロック図で示したように、9つの基本的な機能を備える。無線通信部31は、インターネット4等(携帯電話網を含む)を通じて受信した信号を自機が処理可能なデータに変換して取り込む。また、無線通信部31は、送信用の種々のデータをプロトコルに準拠した信号に変換してインターネット等のネットワークに送出する。制御部32は、ユーザー端末装置3の各部を制御するものであり、図示しないが、CPU、ROM、RAMがCPUバスを通じて接続されて構成されたコンピュータ装置である。
記憶装置33は、この実施の形態においては、記録媒体として不揮発性メモリを備えたものである。そして、記録装置33は、種々のアプリケーションプログラムや種々の処理により得られたデータ等の不揮発性メモリへの書込み/記録保持/読み出し/削除を行う。なお、記録装置33にも、上述もした無料音声通話サービスを利用するためのソフトウェアがインストールされている。
操作部34は、後述する表示画面に貼付されたタッチパネルやユーザー端末装置3に設けられたハードウェアキー等からなり、ユーザーからの操作入力を受け付けて、受け付けた情報を制御部32に供給する。表示処理部35は、制御部32の制御の下、後述の表示部36に表示する種々の表示画像を形成する映像信号を形成し、これを表示部36に供給する。表示部36は、表示処理部35からの映像信号の供給を受けて、これに応じた画像を自己の表示画面に表示する。GPS部37a、GPSアンテナ37bは、自機の現在位置を測位するためのものである。
投稿処理部38は、制御部32の制御の下、無線通信部31を通じて、ログインしたSNSに対して種々のメッセージを投稿する処理を行う。通話処理部39は、制御部32の制御の下、無線通信部31を通じて受信する相手先からの音声データを復号して音声信号に変換し、これを受話器としてのスピーカ39Rに供給する。また、通話処理部39は、送話器としてのマイクロホン39Sによって収音したユーザーの音声を、音声データに変換し、無線通信部31を通じて相手先に送信する。
このような構成を有するユーザー端末装置3は、予め所定のボットと友人関係を成立させたアカウントの提供を受けて、これが記録装置33に設定されている。そして、ユーザー端末装置3は、ユーザーからの指示に応じて、案内要請をSNSに投稿することにより、友人関係にあるボットに対して案内を要請する。そして、詳しくは後述するがボットによって特定されたナビゲーターからのアクセスに応じて、無料音声通話サービスを利用して、当該ナビゲーターにより音声案内サービスの提供を受けることができるようにする。
[案内サービス管理サーバ1の構成例]
次に、サーバ装置1の構成例について説明する。図3は、サーバ装置1の構成例を説明するためのブロック図である。図3に示すように、サーバ装置1は、接続端子101、通信I/F102、制御部110、記録装置120、ユーザー情報ファイル130を備える。また、サーバ装置1は、多言語辞書DB141、地図DB142、キャラクタDB143、シナリオDB144を備える。ここで、「DB」との文言は、データベースの略称である。さらに、サーバ装置1は、ボット参加処理部11、ナビゲーター募集処理部12、ナビゲーター情報ファイル13、案内依頼処理部14、課金処理部15を備える。
接続端子101は、インターネット等のネットワークへの接続端部を形成する。通信I/F102は、インターネット4等を通じて受信した信号を自機が処理可能なデータに変換して取り込む。また、通信I/F102は、送信用の種々のデータをプロトコルに準拠した信号に変換してインターネット等に送出する。制御部110は、サーバ装置1の各部を制御するものであり、図3に示すように、CPU111、ROM112、RAM113がCPUバス114を通じて接続されて構成されたコンピュータ装置である。記憶装置120は、記録媒体としてハードディスクを備え、種々のアプリケーションプログラムや種々の処理により得られたデータ等のハードディスクへの書込み/記録保持/読み出し/削除を行うハードディスクドライブ(HDD)である。
ユーザー情報ファイル130は、例えばハードディスクなどの大容量記録媒体内に作成され、旅行会社等からユーザー端末装置3を借り受けるユーザーに関する情報を記憶保持する。なお、ユーザー情報ファイル130への情報の登録は、ユーザーへのユーザー端末装置3の貸与時に行われる。図4は、ユーザー情報ファイル130の格納データの例を説明するための図である。この実施の形態において、ユーザー情報ファイル130には、ユーザー毎に、図4に示す情報を記憶保持する。
図4において、SNSアカウントは、旅行会社等により既に取得されている所定のSNSに参加するためのものであり、所定のボットと友人関係が成立しているもの、すなわち、所定のボットをSNSに参加させているサーバ装置1に対してユーザー登録がされているものである。また、ユーザー氏名は当該SNSアカウントが貸与されたユーザーの氏名であり、言語種別は当該ユーザーが主に用いる言語の種別(種類)を示すものである。
また、携帯電話番号は、当該ユーザーが借り受けたユーザー端末装置(高機能携帯電話端末)3に割り当てられている携帯電話番号である。また、無料通話用IDは、上述した所定のソフトウェアがインストールされた端末装置間において、無料音声通話サービスを利用するために予め取得された無料音声通話サービス用の識別情報である。その他の情報として、例えば、借り受けたユーザー端末装置3の利用料や後述する有料の案内サービスを利用するなどした場合の利用料等の決済情報(クレジットカード番号等)が記憶保持される。
多言語辞書DB141は、例えば、SNS上に投稿された様々な言語のメッセージを翻訳するための様々な言語の言語情報(辞書情報)を記憶保持する。地図DB142は、この実施の形態においては、少なくとも日本国内の詳細な地図情報であって、地名等の地図注記が多言語で表された多言語地図情報を記憶保持する。また、地図DB142には、例えば衛星写真などの画像や道路から撮影した画像なども、地図と同様に、緯度、経度に対応付けて記憶保持されている。
キャラクタDB143は、各SNSに参加させるボットについての予め決められた属性情報(人格(キャラクタ)に関する情報)を記憶保持する。図5は、キャラクタDB143の格納データの例について説明するための図である。図5に示すように、キャラクタDB143には、中国語用ボットC1、中国語用ボットC2、…、英語用ボットE1、…、韓国語用ボットK1、…で示されるボット毎に、参加SNS(ボットを参加させるSNSを特定する情報)、プロフィール、友人条件などの属性情報が登録される。プロフィールは、氏名、性別、年齢、出身地、居住地、得意分野等の情報である。
なお、図5に示した属性情報は一例である。この実施の形態において、ボットについての必須の属性情報は、使用言語(ナビゲーション言語)、案内地域、分野(レジャー施設、温泉、買い物等)の情報となる。なお、属性情報に分野を示す情報を含めることにより、お土産の購入を目的としているユーザーには、買い物をする場所に詳しいナビゲーターを仲介するといったより適したナビゲーターの仲介が可能になる。
また、友人条件は、ボットが、友人関係を成立させる他の参加者(ボット以外の参加者)に対する条件情報である。この実施の形態におけるボットは、所定の言語で所定の地域について案内可能なナビゲーターを募集することが重要な役割の1つである。このため、友人条件としては、所定の言語に堪能で、所定の地域に詳しいことが友人条件とされる。
すなわち、図5に示した例の場合、中国語用ボットC1は、中国語に堪能で、東京都の地理に詳しい友人(他の参加者)を集めて、ナビゲーターのコミュニティを形成する。なお、東京都の地理に詳しいといっても、東京都の全地域に詳しい必要は無く、東京都の一部の地域に詳しい人でもよい。この点は、他の地域についても同様である。また、中国語用ボットC2は、中国語に堪能で、京都府の地理に詳しい友人(他の参加者)を集めて、ナビゲーターのコミュニティを形成する。同様に、英語用ボットE1は、英語に堪能で、東京都の地理に詳しい友人(他の参加者)を集めて、ナビゲーターのコミュニティを形成し、韓国語用ボットK1は、韓国語に堪能で、東京都の地理に詳しい友人(他の参加者)を集めて、ナビゲーターのコミュニティを形成する。
このように、ボット毎に予め決められる(設定される)友人条件によって、ボットを中心にしてどのようなナビゲーターのコミュニティを形成するかを決めることができる。換言すれば、友人条件によって、形成するコミュニティの性格(特性)を定めることができる。したがって、友人条件の設定の仕方により、種々のコミュニティを形成するボットを構成することができる。
シナリオDB144は、キャラクタDB143に属性情報が設定され、1以上のSNSに参加するボットのそれぞれが、参加したSNSの他の参加者との間で会話を行うためのシナリオ情報を記憶保持する。当該会話は、ボットが、他の参加者から情報を収集したり、他の参加者に対して情報を提供したりするために行うものである。また、ボット毎にシナリオ情報が用意され、設定された人格に応じた会話を行うことができるようにされる。また、この実施の形態においては、例えば、中国語用ボットC1、C2は中国語で、英語用ボットE1は英語で、韓国語用ボットは韓国語で会話を行うことができるように、それぞれの言語でシナリオが作成されている。
ボット参加処理部11は、図5に示したように属性情報が設定された1以上のボットを、目的とする1以上のSNSに参加させる。この場合、図5に示した予め設定された属性情報を参加するSNS上に公開(開示)して、ボットが当該SNSにおける識別情報(アカウント)を取得し、当該SNSに参加することになる。
ナビゲーター募集処理部12は、1以上のボットを通じて、当該SNSに開示した各ボットの属性情報(プロフィールや友人条件)を参照して、友人になることを要求してきた他の参加者からの当該要求を受け付ける。また、ナビゲーター募集処理部12は、必要に応じてナビゲーターを募集するメッセージを参加したSNSに投稿してナビゲーターを募集する。そして、ナビゲーター募集処理部12は、友人になることを要求してきた他の参加者との間にSNS上において友人関係を成立させることにより、当該他の参加者をナビゲーターとし、ナビゲーターに関する情報をナビゲーター情報ファイル13に記録する。このように、ナビゲーター募集処理部12は、ボットが参加したSNSにおいて、ナビゲーターを募集し、応募してきた参加者をナビゲーターとして登録する機能を実現する。
ナビゲーター情報ファイル13は、例えばハードディスクなどの大容量記録媒体内に作成され、上述したように、ボットと友人関係を成立させることにより、ナビゲーターとなった他の参加者についての情報を記憶保持する。ナビゲーター情報ファイル13への情報の登録は、上述もしたように、ナビゲーター募集処理部12によって行われる。図6は、ナビゲーター情報ファイル13の格納データの例を説明するための図である。この実施の形態において、ナビゲーター情報ファイル13には、ボット毎、SNS毎に、友人になったナビゲーターに関する情報を記憶保持する。
図6において、ボット種別はナビゲーターを募集したボットを識別するための情報である。参加SNSはナビゲーターを募集したSNSを識別するための情報である。そして、ナビゲーター毎に、ナビゲーターのアカウント、報酬区分、ガイド登録番号、氏名、性別、年齢、出身地、居住地、案内可能地域、言語レベル等が記憶保持される。ナビゲーターのアカウントは、ボット(ボット)と友人関係を成立させることによりナビゲーターとなった当該他の参加者の当該SNSにおけるアカウントである。
報酬区分は、無償ナビゲーターか有償ナビゲーターかを示す情報である。ガイド登録番号は、有償ナビゲーターの場合に、所定の行政機関等に登録された有償ガイドの登録番号である。有償ガイドの場合には、所定の行政機関に登録された者しか報酬を得てガイド(案内)を行うことができないためである。このため、有償ナビゲーターの場合には、本人確認が行われると共に、ガイド登録番号が当該本人のものであることの確認が取れた場合にボットと友人関係を成立させ、ナビゲーターになることができる。
氏名、性別、年齢、出身地、居住地の各情報は、友人関係を成立させることにより、ナビゲーターになった当該他の参加者のプロフィール情報から取得される情報である。また、案内可能地域は、ナビゲーターとなった他の参加者から通知された案内可能地域を示す情報である。また、言語レベル等は、ナビゲーターとなった他の参加者から通知された情報であり、どの程度、所定の言語が堪能なのかを客観的に示す情報である。
図6に示した例の場合、中国語用ボットC1は、SNS−Aにおいては、アカウントが「ccccc…」である他の参加者と友人関係を成立させることにより当該他の参加者をナビゲーターにしている。当該ナビゲーターは、「無償」のナビゲーターであり、「氏名」が「○○○」で、「男性」、「25歳」で、「北京」出身で「東京都」に在住し、「新宿、渋谷、原宿」の地理に詳しく、中国からの留学生で中国語が母国語であることが把握されている。
また、図6に示した例の場合、中国語用ボットC1は、SNS−Bにおいては、アカウントが「ddddd…」である他の参加者と友人関係を成立させることにより当該他の参加者をナビゲーターにしている。当該ナビゲーターは、「有償」のナビゲーターであり、「ガイド登録番号」が「xxxxx…」であり、「氏名」が「□□○○」で、「女性」、「35歳」で、「神奈川県」出身で「東京都」在住であることが把握されている。さらに、当該ナビゲーターは、「港区、千代田区、品川区」の地理に詳しく、外国語大学の中国語学科を卒業し、中国への留学経験もあり、中国語のプロのガイドであることが把握されている。
このように、ナビゲーター情報ファイル13にナビゲーターに関する情報を蓄積しておくことにより、各ボットは、各SNSにおいて、どれだけの、どのようなナビゲーターを集めているのかを適切に管理し、把握することができる。
案内依頼処理部14は、ボットと友人関係にあるユーザーからSNSに投稿された案内要請が存在する場合に、当該ボットを通じて当該案内要請にマッチした複数のナビゲーターに対して案内(ガイド)を依頼するメッセージをSNSに投稿する。当該メッセージは、ユーザーからの案内要請に応じて形成されるナビゲーター用のメッセージであり、どこを何語で案内して欲しいのかを示す情報(使用言語と案内地域)を含むものである。
さらに、案内依頼処理部14は、SNSに投稿された当該ナビゲーター用のメッセージに応答したナビゲーターを案内要請元のユーザーに仲介する処理をも行う。具体的に案内依頼処理部14は、SNSが提供するダイレクトメッセージ機能を用いて、当該応答したナビゲーターの当該SNS上における所定の格納場所に、無料音声通話を行うための情報を投稿することにより、当該ナビゲーターを案内要請元のユーザーに仲介する。
なお、ユーザーとナビゲーターとが同じSNSに参加しており、当該SNSが無料音声通話サービスを提供している場合には、無料音声通話を行うための情報は、当該SNSにおける要請元のユーザーのアカウントである。また、ユーザーとナビゲーターとが同じSNSに参加していないか、また、同じSNSに参加していても、当該SNSが無料音声通話サービスを提供していない場合には、無料音声通話を行うための情報は、ユーザー情報ファイル130で管理されている要請元のユーザーの無料通話用IDを通知する。これにより、無料音声通話サービスを利用して、特定されたナビゲーターが要請元のユーザーに対して所定の言語で案内を行うことができる。
また、課金処理部15は、有料ナビゲーターが案内サービスを行うようにした場合に、当該有料ナビゲーターがナビゲーター端末装置2を通じて要請元のユーザーに案内サービスの提供を行った場合のログを収集する。そして、課金処理部15は、例えば、案内サービスの提供時間に応じた料金を算出し、これとユーザー情報ファイル130の当該ユーザーのクレジットカード番号などの必要情報と共に、クレジット会社に送信する処理を行う。
このような構成を有するサーバ装置1が、ボット毎に、言語別地域別のナビゲーターを募集し、ユーザーからの案内要請に応じて案内可能なナビゲーターからの投稿を要求し、案内可能なナビゲーターを案内要請元のユーザーに対して仲介する処理を行う。
[サーバ装置1、ナビゲーター端末装置2、ユーザー端末装置3の処理]
次に、上述した構成を有するサーバ装置1、ナビゲーター端末装置2、ユーザー端末装置3のそれぞれにおいて行われる処理について、フローチャートを参照しながら具体的に説明する。
[サーバ装置1におけるナビゲーター募集登録処理]
まず、サーバ装置1において行われるナビゲーター募集登録処理について説明する。図7は、当該ナビゲーター募集登録処理を説明するためのフローチャートである。この図7に示す処理は、制御部110がボット参加処理部11を制御して、キャラクタDB143の格納データに基づき、所定言語で所定地域の案内(ガイド)が可能なナビゲーターを募集するための1以上のボットを1以上のSNSに参加させた後に、制御部110において実行される。
近年、多くのSNSは、自サービスの利用促進などを目的として、種々の通信機器やWebページ等からの自サービスへの参加を容易にするための種々のAPI(Application Program Interface)を公開している。そこで、サーバ装置1の制御部110及びボット参加処理部11は、各SNSが公開しているAPIを利用して、キャラクタDB143に予め設定した属性情報を有する1以上のボットを1以上のSNSに参加させる。この後に、図7に示す処理が、制御部110において実行される。この図7に示す処理は、各SNSにおいて各ボットがログインしている状態にあるときに、各ボット毎に実行される。
そして、制御部110は、ナビゲーター募集処理部12を制御して、各SNSに参加させたボットを通じて、所定の言語で所定の地域の案内が可能なナビゲーターを募集し、その応募を受け付ける(ステップS101)。具体的に、ステップS101においては、SNSに開示したボットの属性情報(プロフィール情報や友人条件)を参照した他の参加者からの友人になることの要求を受け付ける。また、ステップS101においては、友人になる他の参加者が少ない場合においては、ナビゲーターを募集するメッセージを、ボットを通じて参加しているSNSに投稿する処理も行う。
そして、制御部110は、ボットが参加しているSNSにおいて、当該ボットに対して友人になることの要求があるか否かを確認する(ステップS102)。ステップS102の判別処理において、当該ボットに対して、友人になることの要求が無いと判別したときには、ステップS101からの処理を繰り返す。また、ステップS102の判別処理において、当該ボットに対して、友人になることの要求が有ると判別したとする。この場合、ナビゲーター募集処理部12は、要請元の他の参加者のプロフィール情報や投稿してきたメッセージ情報を確認するなどして、友人になるか否かを決定する(ステップS103)。また、ステップS103において、ナビゲーター募集処理部12は、友人になるか否かを決定するために必要な情報が不足している場合には、当該他の参加者に対して質問を行って、必要な情報を収集した後、その情報をも考慮して友人になるか否かを決定する。
そして、制御部110は、ステップS103の処理において、友人になることを決定したか否かを判別する(ステップS104)。ステップS104の判別処理において、友人になることを決定したと判別したときには、当該SNSに当該他の参加者を友人にする所定の処理を実行し、友人になった当該他の参加者に関する情報をナビゲーター情報ファイル13に登録する(ステップS105)。ナビゲーター情報ファイル13に登録される情報は、図6を用いて説明したように、当該他の参加者のプロフィール情報から取得される情報や質問することにより得られる情報、例えば、報酬区分、ガイド登録番号、案内可能地域、言語レベル等の情報である。
そして、ステップS105の処理の後、また、ステップS104の判別処理において、当該友人にはならないと決定したと判別した場合には、制御部110は、今回処理した友人になることの要求は現時点において最後の要求か否かを判別する(ステップS106)。ステップS106の判別処理において、最後の要求ではないと判別したときには、次の友人になることの要求について、ステップS103からの処理を行う。また、ステップS106の判別処理において、今回処理した要求が現時点において最後の要求であると判別したときには、ステップS101からの処理を繰り返す。
このようにして、サーバ装置1は、図7に示す処理を、各SNSに参加させたボット毎に実行し、ボット毎に、ナビゲーターを募集する。これにより、言語別、地域別にナビゲーターを集めることができる。そして、集めたナビゲーターは、対応するボットとSNSにおける友人関係が成立しているので、ボット毎に、ナビゲーターを管理することができる。すなわち、各ボットは、所定の言語で所定の地域の案内ができるナビゲーターを募集するので、言語別地域別にナビゲーターを集めてSNS上において管理することができる。
[ユーザー端末装置3の案内要請処理]
次に、ユーザー端末装置3の案内要請処理について説明する。図8は当該案内要請処理について説明するためのフローチャートである。ユーザー端末装置3の制御部32は、操作部34を通じて、案内要請処理を行うための所定の操作入力を受け付けると、図8に示す処理を実行する。当該所定の操作入力は、例えば、当該処理に対応付けられたアイコンやメニュー項目等を選択するものである。なお、図8に示すフローチャートの処理を実行するためのアプリケーションプログラムは、予めユーザー端末装置3の記録装置33に用意されているものとする。
そして、制御部32は、自機のユーザーに貸与されている所定のSNS用のアカウントを用いて、所定のSNSにログインする(ステップS201)。この実施の形態において、SNS用のアカウントはユーザー端末装置3の記憶装置33に登録されている。また、各アカウントに対応するパスワードが事前にユーザーに提供され、このパスワードを入力することにより、当該SNS用のアカウントを用いて所定のSNSにログインすることができるようになっている。
この後、制御部32は、GPS部37aを通じて、自機の現在位置を取得する(ステップS202)。そして、制御部32は、表示処理部35を制御して、所定のメッセージ入力画面を表示部36に表示し、ユーザーからのメッセージの入力を受け付ける(ステップS203)。ステップS203では、「○○駅への行き方が分かりません。教えて下さい。」、「レストラン○○の場所が分かりません。教えて下さい。」といった案内を要請する内容のメッセージが、当該ユーザーの使用言語によって入力される。
また、当該所定のメッセージ入力画面には、メッセージ入力が終了した場合に選択する「OK」ボタンや案内要請処理を終了させる場合に選択する「Exit」ボタンが設けられている。このため、制御部32は操作部34を通じて、それらの操作ボタンを通じての確認入力を受け付ける(ステップS204)。そして、制御部32は、「OK」ボタンが操作されたか否かを判別し(ステップS205)、「OK」ボタンが操作されていないと判別したときには、「Exit」ボタンが操作されたか否かを判別する(ステップS206)。
ステップS206の判別処理において、「Exit」ボタンは操作されていないと判別したときには、ステップS203からの処理を繰り返し、所定のメッセージ入力画面に対する操作入力の受け付けを続行する。ステップS206の判別処理において、「Exit」ボタンが操作されたと判別したときには、ステップS213の処理に進み、ログインした所定のSNSからログアウトして(ステップS213)、この図8に示す処理を終了する。
また、ステップS205において、「OK」ボタンが操作されたと判別したとする。この場合、制御部32は、投稿処理部38を制御し、ステップS202で取得した現在位置と、ステップS203で受け付けたメッセージ情報とを含む案内要請を形成して、これを無線通信部31を通じて当該SNSに投稿する(ステップS207)。これにより、友人関係にある当該SNSに参加している所定のボットが当該投稿を参照することができる。
この後、制御部32は、当該SNSに投稿される所定のボットからの投稿を取得し、表示処理部35を通じて表示部36に表示する(ステップS208)。このステップS208では、例えば、「ナビゲーターさんを探しています。少しお待ち下さい。」、「ナビゲーターさんが見つかりました。ナビゲーターさんからの連絡をお待ち下さい。」などの所定のボットからの投稿メッセージが表示される。また、例えば、ナビゲーターが見つからない場合には、「対応可能なナビゲーターさんが見つかりません。現在地付近の地図、画像で案内します。」といったメッセージが提供される場合もある。
また、他のSNSに参加しているナビゲーターが見つかった場合、ステップS208においては、「ナビゲーターさんが見つかりました。無料音声通話ソフトを実行して、ナビゲーターさんからの連絡をお待ち下さい。」といった、無料音声通話ソフトを実行して無料音声通話サービスに対してログインすることを指示する内容を含むメッセージが表示される場合もある。また、「有料のナビゲーターさんがいます。料金は10分で1000円です。有料のナビゲーターさんでもよろしいですか。」などのメッセージが投稿されてくる場合もある。
なお、所定のボットからの投稿は、要請元のユーザーの使用言語で表現されたものである。したがって、日本語で表現した上記のメッセージは、ユーザーの使用言語により表現されたものとなる。
そして、例えば、有料ガイドでもよいか否かの確認を求めるメッセージが所定のボットから提供されたとする。この場合、制御部32は、操作部34を通じて応答メッセージの入力を受け付けると共に、投稿処理部38を制御して応答メッセージを形成し、無線通信部31を通じて当該応答メッセージを当該SNSに投稿する(ステップS209)。
この後、制御部32は、無線通信部31を通じて受け付ける情報に応じて、無償、有償の音声案内サービスや地図や画像による案内サービスの提供を行う(ステップS210)。具体的に、無償、有償の音声案内サービスの場合には、制御部32は、ナビゲーターからのアクセスに応じて、無線通信部31及び通話処理部39を制御して、ナビゲーターの端末装置との間に通話回線を接続し、音声通話による案内を受けることができるようにする。また、地図や画像による案内サービスの場合には、制御部32は、無線通信部31を通じて、所定のボットから投稿された地図や画像を取得する。そして、取得した地図や画像を、表示処理部35を通じて表示部36に表示してユーザーに提供する。ユーザーは、表示された地図や画像を手がかりに目的地を目指すことができる。
そして、制御部32は、所定の終了操作を受け付ける(ステップS211)。所定の終了操作は、表示部36に表示された「Exit」ボタンを、操作部34を通じて選択する操作や予め決められた所定のハードウェアキーを操作するものである。そして、制御部32は、終了操作を受け付けたか否かを判別し(ステップS212)、受け付けていないと判別したときには、ステップS210からの処理を繰り返すようにして、案内サービスの提供を継続する。また、ステップS212の判別処理において、終了操作を受け付けたと判別したときには、ログインしているSNSからログアウトするなどの所定の終了処理を実行し(ステップS213)、この図8に示す処理を終了する。なお、無料音声通話サービスを用いていたときには、通話回線を解放する所定の処理などもステップS213において行われる。
このように、ユーザーが、ユーザー端末装置3を用い、所定のSNSに案内要請を投稿することにより、無料音声通話サービスを利用した無償ナビゲーターまたは有償ナビゲーターによる音声通話による案内サービスの提供を受けることができる。また、ナビゲーターが見つからない場合でも、地図やストリート画像等を用いた案内サービスの提供を受けることができる。
[サーバ装置1のナビゲーター仲介処理]
次に、サーバ装置1において行われるナビゲーター仲介処理について説明する。図9、図10は、当該ナビゲーター仲介処理について説明するためのフローチャートである。この図9、図10に示す処理は、1以上のSNSに対して、予め決められた属性情報を有する1以上のボットを参加させ、図7を用いて説明したナビゲーター募集処理を実行して、ある程度のナビゲーターが確保された後に、サーバ装置1の制御部110において実行される。
まず、制御部110は、通信I/F102を制御し、各SNSに参加させている各ボットと友人関係が成立しているアカウントが貸与されたユーザー(ユーザー登録されているユーザー)からの投稿を参照して確認する(ステップS301)。そして、ユーザーからの案内要請が有るか否かを判別し(ステップS302)、無いと判別した場合には、ステップS301からの処理を繰り返す。
また、ステップS302の判別処理において、ユーザーからの案内要請があると判別したとする。この場合、制御部110は、案内依頼処理部14を制御して、ユーザーからの当該案内要請を解析し、解析して得た情報を含むナビゲーター用のメッセージを形成して、これを当該案内要請に応じたボットを通じてSNSに投稿する(ステップS303)。具体的に、ステップS303において案内依頼処理部14は、案内要請元のユーザーの使用言語を特定する。使用言語の特定は、この実施の形態においては、当該案内要請を参照したボットがどの言語用のものかによって判別することができる。上述もしたように、この実施の形態においては、ユーザーの使用言語に応じて、どのボットと友人関係を成立させたアカウントをユーザーに貸与するかが決められるためである。
この他にも、案内要請を投稿してきたユーザーに貸与されたアカウントに応じて、ユーザー情報ファイル130の格納データを参照し、当該ユーザーの言語種別によって使用言語を特定することもできる。また、ユーザー端末装置3は、上述もしたように、スマートフォンなどと呼ばれる高機能携帯電話端末であるため、ユーザーからの案内要請に、ユーザー端末装置3において選択されている使用言語を示す情報を含めるようにすれば、その情報により案内要請元のユーザーの使用言語を特定することができる。
また、案内依頼処理部14は、ユーザーから投稿された案内要請に含まれる現在位置を示す情報を抽出する。これにより、使用言語と案内地域とが特定されるので、キャラクタDB143の友人条件を確認することにより、どのボットを通じて、ユーザーからの案内要請を仲介するかを特定できる。そして、案内依頼処理部14は、例えば、使用言語、現在位置、ユーザーからのメッセージを含むナビゲーター用のメッセージ(案内を依頼するメッセージ)を形成し、これを特定したボットを通じて当該SNSに投稿する。これにより、当該投稿を行ったボットと友人関係にあるナビゲーターが、当該ナビゲーター用のメッセージを参照することができる。
そして、制御部110は、ナビゲーター用のメッセージを投稿したボットを通じて、当該ボットと友人関係を成立させたナビゲーターからの投稿を参照する(ステップS304)。制御部110は、当該ボットと友人関係を成立させたナビゲーターからの案内が可能であることを通知する投稿があるか否かを判別し(ステップS305)、無いと判別したときには、タイムアップになったか否かを判別する(ステップS306)。このステップS306の判別処理は、図3には図示しなかったが、サーバ装置1が備える時間制御部がステップS303の投稿からの時間を計測し、所定時間(例えば3分)待ってもナビゲーターからの案内可能な旨の投稿が無い場合には、タイムアップであると判別する。
ステップS306において、まだタイムアップではないと判別したときには、ナビゲーターからの応答待ちであることを示すメッセージを形成し、これをステップS301において処理の対象となっている案内要請を参照するようにしたボットを通じて当該SNSに投稿する(ステップS307)。当該投稿は、当該ボットと友人関係が成立している案内要請元のユーザーが自己のユーザー端末装置3を通じて参照できる。そして、ステップS307の処理の後、制御部110は、ステップS304からの処理を繰り返し、ナビゲーター用のメッセージに対するナビゲーターからの投稿(応答)を待つ。
また、ステップS306において、タイムアップであると判別したときには、対応可能なナビゲーターは現時点においてはいないので、図10に示すステップS308の処理に進む。この場合、制御部110は、処理対象の案内要請を参照したボットを通じて、ナビゲーターは見つからず、地図やストリート画像等を用いた案内や案内所を紹介する旨の投稿を当該SNSに行う(ステップS308)。当該投稿は、ステップS301において現在処理の対象となっている案内要請を参照したボットを通じて行う。これにより、当該投稿は、当該ボットと友人関係が成立している案内要請元のユーザーが自己のユーザー端末装置3を通じて参照できる。この後、制御部110は、地図DB142に格納されている地図やストリート画像等を用いた道案内や案内所の紹介を行い(ステップS309)、図9に示したステップS301からの処理を繰り返す。
また、ステップS305において、ナビゲーター用の案内要請を投稿したボットと友人関係を成立させたナビゲーターからの案内が可能である旨の投稿があると判別したとする。この場合、制御部110は、案内が可能である旨の投稿をしてきたナビゲーターは無償ナビゲーターか否かを判別する(ステップS310)。当該判別は、ナビゲーター情報ファイル13の当該ナビゲーターについての報酬区分に基づいて判別することができる。
ステップS310の判別処理において、案内が可能である旨の投稿をしてきたナビゲーターは無償ナビゲーターであると判別したときには、制御部110は、案内依頼処理部14を制御して、当該無償ナビゲーターを、ボットを通じて案内要請元のユーザーに仲介する処理を行う(ステップS311)。ステップS311において、制御部110は、案内依頼処理部14を制御して、案内が可能である旨の投稿をしてきた無償ナビゲーターに対して、案内要請元の無料音声通話のための識別情報を含むメッセージを当該SNSに投稿する。これにより、案内が可能である旨の投稿をしてきた無償ナビゲーターに対して、案内要請元のユーザーに対して実際に案内を行うことを要請することによって、当該案内要請元のユーザーに対して当該無償ナビゲーターを仲介することができる。
なお、ステップS311の投稿は、案内が可能である旨の投稿をしてきた当該無償ナビゲーターと友人関係が成立しているボットを通じて行われ、この場合には上述したダイレクトメッセージ機能が用いられて投稿される。案内要請元の無料音声通話のための識別情報を含むためである。また、案内要請元の無料音声通話のための識別情報は、案内要請元のユーザーと特定したナビゲーターとが同じSNSに参加している場合には、当該ユーザーのアカウントであり、異なる場合にはユーザー情報ファイル130の格納データに含まれる予め取得された無料通話用IDである。
また、ステップS311においては、案内要請元のユーザーに対する、ナビゲーターが電話を掛ける旨のメッセージを形成し、これを当該SNSに投稿する処理も行われる。当該投稿は、ステップS301において処理対象の案内要請を参照したボットを通じて投稿する。これにより、当該投稿は、当該ボットと友人関係が成立している案内要請元のユーザーが自己のユーザー端末装置3を通じて参照できる。
これにより、当該無償ナビゲーターのナビゲーター端末装置2から要請元のユーザーのユーザー端末装置3に対して、無料音声通話サービスが用いられて通話回線が接続され、音声による案内が開始される。そして、ステップS311の処理の後には、制御部110は、ステップS301からの処理を繰り返す。
また、ステップS310の判別処理において、案内が可能である旨の投稿をしてきたナビゲーターは無償ナビゲーターではない(有償ナビゲーターある)と判別したとする。この場合、制御部110は、案内依頼処理部14を制御して、案内要請元のユーザーに対して、有償ナビゲーターによる案内サービスに切り替えてよいかを問い合わせる旨のメッセージを形成し、これを当該SNSに投稿する(ステップS312)。当該投稿は、ステップS301において処理対象の案内要請を参照したボットを通じて投稿する。これにより、当該投稿は、当該ボットと友人関係が成立している案内要請元のユーザーが自己のユーザー端末装置3を通じて参照できる。
そして、制御部110は、当該案内要請元のユーザーからの投稿を参照して確認する(ステップS313)。この後、制御部110は、図10のステップS314の処理に進み、要請元のユーザーからの応答が、有償ナビゲーターによる案内サービスへの切り替えを承諾したか否かを判別する(ステップS314)。ステップS314の判別処理において、有償ナビゲーターによる案内サービスへの切り替えを承諾していないと判別したとする。この場合、制御部110は、地図やストリート画像等を用いた案内処理あるいは案内所の紹介を行うようにし(ステップS308、ステップS309)、この後、図9に示すステップS301からの処理を繰り返す。
また、ステップS314の判別処理において、有償ナビゲーターによる案内サービスへの切り替えを承諾したと判別したとする。この場合、制御部310は、案内依頼処理部14を制御して、当該有償ナビゲーターを、ボットを通じて案内要請元のユーザーに仲介する処理を行う(ステップS315)。ステップS315において、制御部110は、案内依頼処理部14を制御して、案内が可能である旨の投稿をしてきた有償ナビゲーターに対して、案内要請元の無料音声通話のための識別情報を含む案内依頼メッセージを当該SNSに投稿する。これにより、案内が可能である旨の投稿をしてきた有償ナビゲーターに対して、案内要請元のユーザーに対して実際に案内を行うことを要請することによって、当該案内要請元のユーザーに対して当該有償ナビゲーターを仲介することができる。
なお、ステップS315の投稿は、案内が可能である旨の投稿をしてきた当該有償ナビゲーターと友人関係が成立しているボットを通じて行われ、この場合には上述したダイレクトメッセージ機能が用いられて投稿される。案内要請元の無料音声通話のための識別情報を含むためである。また、案内要請元の無料音声通話のための識別情報は、案内要請元のユーザーと特定したナビゲーターとが同じSNSに参加している場合には、当該ユーザーのアカウントであり、異なる場合にはユーザー情報ファイル130の格納データに含まれる予め取得された無料通話用IDである。
また、ステップS315においては、案内要請元のユーザーに対する、ナビゲーターが電話を掛ける旨のメッセージを形成し、これを当該SNSに投稿する処理も行われる。当該投稿は、ステップS301において処理対象の案内要請を参照したボットを通じて投稿する。これにより、当該投稿は、当該ボットと友人関係が成立している案内要請元のユーザーが自己のユーザー端末装置3を通じて参照できる。
これにより、案内が可能である旨の投稿をしてきた当該有償ナビゲーターのナビゲーター端末装置2から要請元のユーザーのユーザー端末装置3に対して、無料音声通話サービスが用いられて通話回線が接続され、音声による案内が開始される。そして、この場合、ナビゲーターは、有償のナビゲーターであるので、制御部110が課金処理部15を制御し、例えば案内サービスの時間に応じた課金処理を行う(ステップS316)。すなわち、ステップS316では、課金処理部15は、当該有償ナビゲーターのナビゲーター端末装置2の音声通話による案内サービス時のログを収集する。そして、当該音声通話による案内サービス時のログから案内サービス時間を特定し、この案内サービス時間に応じて案内サービス料金を算出して、当該ユーザーが通知した所定のクレジットカード会社に請求を行うといった一連の課金処理を行う。この後、制御部110は、図9に示したステップS301からの処理を繰り返す。
このように、サーバ装置1は、ユーザーのユーザー端末装置3からの案内要請に応じて、案内可能な無償または有償のナビゲーターを、案内要請元のユーザーに仲介する。また、案内可能なナビゲーターが見つからない場合には、地図やストリート画像等を用いた案内サービスや案内所の紹介を行うことができる。
[ナビゲーター端末装置2の案内要請受付処理]
次に、ナビゲーター端末装置2の案内要請受付処理について説明する。図11は当該案内要請受付処理について説明するためのフローチャートである。ナビゲーター端末装置2の制御部22は、操作部24を通じて、案内要請受付処理を行うための所定の操作入力を受け付けると、図11に示す処理を実行する。当該所定の操作入力は、例えば、当該処理に対応付けられたアイコンやメニュー項目等を選択するものである。なお、図11に示すフローチャートの処理を実行するためのアプリケーションプログラムは、予めナビゲーター端末装置2の記録装置23に用意されているものとする。
そして、制御部22は、自機のユーザーが予め取得している所定のSNS用のアカウントを用いて、所定のSNSにログインする(ステップS401)。この実施の形態において、SNS用のアカウントはナビゲーター端末装置2の記憶装置23に登録されている。また、各アカウントに対応するパスワードがナビゲーターであるユーザーによって予め決められており、このパスワードを入力することにより、当該SNS用のアカウントを用いて所定のSNSにログインすることができるようになっている。
なお、当該ナビゲーター端末装置2のユーザーは、図7を用いて説明したサーバ装置1によって行われるナビゲーター募集登録処理により、サーバ装置1が当該所定のSNSに投入した所定のボットとの間で友人関係が成立しているものである。すなわち、当該ナビゲーター端末装置2のユーザーは、当該所定のSNSにおいて提供されている手順に従って、通常通りのやり方で、所定のボットとの間に友人関係を成立させることにより、当該ボットを通じてサーバ装置1に対してナビゲーター登録されている。
そして、制御部22は、通信I/F21を通じて、自機の使用者(ナビゲーター)と友人関係が成立しているボットからの投稿を取得し、これを表示処理部25を通じて表示部26に表示する(ステップS402)。ボットからは、上述したようにユーザーからの案内要請に応じたナビゲーター用のメッセージ(案内を依頼するメッセージ)が投稿される場合があり、これをナビゲーター端末装置2の使用者(ナビゲーター)が見ることができるようにする。そして、制御部22は、操作部24を通じてユーザーからの操作入力を受け付ける(ステップS403)。ボットからの投稿がユーザーからの案内要請に応じたナビゲーター用のメッセージであり、これに応じることができる場合に、案内可能である旨を通知する投稿を行う必要があるためである。
そして、制御部22は、ステップS403において、受け付けた操作入力は、メッセージ入力を行うことを指示するものか否かを判別する(ステップS404)。ステップS404の判別処理において、受け付けた操作入力がメッセージ入力を行うことを指示するものであると判別したときには、制御部22は投稿処理部27を制御し、操作部24を通じて受け付けた情報に基づいて、案内可能である旨を通知するメッセージを形成し、これを当該SNSに投稿する(ステップS405)。これにより、当該投稿は友人関係にある当該ボットが参照することができるようにされ、ユーザーからの案内要請に応じたナビゲーター用のメッセージに対する応答(ナビゲーター候補のエントリ)とすることができる。
この後、制御部22は、友人関係にあるボットからのダイレクトメッセージによる自機の使用者への案内を要請する投稿を確認する(ステップS406)。そして、制御部22は、自機の使用者への案内を要請する投稿があるか否かを判別する(ステップS407)。ステップS407の判別処理において、自機の使用者への当該投稿は無いと判別したときには、タイムアップになったか否かを判別する(ステップS408)。このステップS408の判別処理は、図2には図示しなかったが、ナビゲーター端末装置2が備える時間制御部がステップS405の投稿からの時間を計測し、所定時間(例えば5分)待っても友人関係にあるボットからの投稿が無い場合には、タイムアップであると判別する。
ステップS408の判別処理において、まだタイムアップではないと判別すると、制御部22は、ステップS406からの処理を繰り返し、自機の使用者への当該投稿を待つようにする。また、ステップS408の判別処理において、タイムアップになったと判別すると、制御部22は、今回のナビゲーター用のメッセージに対するナビゲーターには選ばれなかったと判別し、ステップS402からの処理を繰り返す。
そして、ステップS407の判別処理において、自機の使用者への案内を要請する投稿が有ると判別したとする。この場合、制御部22は、ダイレクトメッセージ機能により通知され無料音声通話サービスを利用するための相手先の識別情報を用いて、案内要請元のユーザー端末装置3との間に通話回線を接続し、音声通話による案内サービスを提供する(ステップS409)。このようにして、ボットからの要請に応じたナビゲーター端末装置2を通じて、実際に案内を行うナビゲーターが案内要請元のユーザーに対して仲介される。当該案内サービスが終了すると、制御部22は、当該ナビゲーター装置2の使用者からの操作入力を受け付ける(ステップS410)。
この後、制御部22は、当該SNSからのログアウトを指示する操作入力を受け付けたか否かを判別する(ステップS411)。ステップS411の判別処理において、ログアウトを指示する操作入力を受け付けていないと判別したときには、受け付けた操作入力に応じた処理を実行し(ステップS412)、ステップS402からの処理を繰り返す。また、ステップS411の判別処理において、ログアウトを指示する操作入力を受け付けたと判別したときには、制御部22は、ログインした当該SNSからログアウトし(ステップS413)、この図11に示す処理を終了する。
また、ステップS404の判別処理において、受け付けた操作入力がメッセージ入力を行うことを指示するものではないと判別したときには、図11に示したように、ステップS411の判別処理からの処理を行う。これにより、ステップS403において、ログアウトを指示する操作入力を受け付けたときには、当該SNSからログアウトして(ステップS413)、図11に示す処理を終了することができる。また、ステップS403において、ログアウトを指示する操作入力を受け付けていないときには、受け付けた操作入力に応じた処理、例えば表示画面のスクロールなどの処理を行って(ステップS412)、ステップS402からの処理を行うようにすることができる。
このように、ナビゲーター端末装置2は、友人関係を成立させたボットからの投稿を当該ナビゲーター端末装置2の使用者が参照できるようにする。そして、当該ボットから投稿されたユーザーからの案内要請に応じたナビゲーター用のメッセージに応じて、案内可能である旨の投稿をすることにより、当該ナビゲーター用のメッセージに対して応答することができる。この後、当該ボットを通じて案内が要請された場合には、当該ボットからの情報に基づいて、案内要請元のユーザー端末装置3との間に通話回線を接続し、音声通話による案内サービスを提供することができる。
[実施の形態の効果]
(1)言語別地域別の無償、有償のナビゲーターの募集、(2)ユーザーからの案内要請の受け付け、(3)被案内人からの案内要請に応じた案内人への案内の依頼等を、全てSNSを通じて行うことができる。そして、案内要請元のユーザーの使用言語や現在位置(案内地域)に応じたナビゲーターを迅速にユーザーに仲介することができる。また、ナビゲーターは、SNSを通じて募集する態様とすることで、ナビゲーターを案内センターなどに固定的に集めておく必要も無く、安価に信頼性の高い案内仲介システムを構築することができる。
[変形例等]
上述した実施の形態においては、言語別地域別の複数のボットが、ナビゲーターとも、また、ユーザーとも友人関係を形成する場合として説明したが、これに限るものではない。例えば、ナビゲーター用のボットと、ユーザー用のボットとを別に設けるようにしてもよい。このようにした場合には、ナビゲーターの投稿をユーザーが参照できないようにすることができ、ユーザーの投稿をナビゲーターが参照できないようにすることができる。
なお、ナビゲーター用のボットとユーザー用のボットとを別に設ける場合と同様の効果を得るために、ボットのそれぞれが、ナビゲーター用のアカウントと、ユーザー用のアカウントとを使い分けるようにしてもよい。この場合には、ナビゲーター用のボットとユーザー用のボットとを別に設ける場合とは異なり、ボットに付与する属性情報を増やさなくても済む。
また、ナビゲーターを募集するためのボットは、言語別地域別に多数設けるが、ユーザーからの案内要請を受け付けるボットは1つだけでもよい。ユーザーからの案内要請に含まれる情報に応じて、使用言語や案内地域を特定することができ、これに応じて適切なボットをサーバ装置1において特定することができるためである。
また、ナビゲーターを募集するためのボットを各SNSに1つだけ設け、この1つのボットを通じて、言語別、案内地域別にナビゲーターを募集する構成とすることも可能である。この場合には、1の属性情報を有するボットが、募集条件を変えて、種々の言語、種々の地域のナビゲーターを募集することができる。また、1つのボットの属性情報を順次に変化させることにより、種々の言語、種々の地域のナビゲーターを順次に募集することもできる。
また、ナビゲーターの募集をより効率的に行うため、登録サイトを用意し、サーバ装置1を運営する会社等のサイトのトップページのバナーから当該登録サイトに誘導する手段を設けておくようにしてもよい。当該登録サイトは、例えば、各種SNSが提供するAPI等を利用して各種のSNSのユーザアカウントの取得機能を備える。また、当該登録サイトは、例えば、使用言語や案内地域などの必要情報の入力を受け付けて、これに応じてサーバ装置1が各SNSに参加させたボットを紹介するなどの機能を持つものなどとすることができる。もちろん、既にいずれかのSNSに参加している人の場合には、当該参加済みのSNSのボットを紹介するようにすることができる。
また、種々のSNSに参加させている種々のボットを通じて、当該登録サイトに誘導することも可能である。すなわち、ボットが参加しているSNSの当該ボットのページ(SNSの掲示板、ウォール、ニュースフィードなどと呼ばれる投稿場所)に、ナビゲーターの登録サイトを紹介する投稿を行っておくことによって、閲覧者を当該登録サイトに誘導することができる。この場合のボットは、上述した使用言語と案内地域とが決められたボットに限るものではなく、種々の目的でSNSに投入されたボットを用いることができる。
また、上述した実施の形態においては、ユーザーが用いるユーザー端末装置3からの案内要請には、当該ユーザー端末装置3の現在位置を含めるようにした。しかし、現在位置自体をユーザーが目でみて認識する必要は無いことから、ハッシュタグを用いて表示しないようにしもよい。また、ボット側に現在位置通知用の専用アカウントを設けて、現在位置は当該専用アカウントに投稿するようにし、当該アカウントへの投稿は、ユーザー端末装置3やナビゲーター端末装置2において表示しないようにしてもよい。
また、上述した実施の形態においては、ユーザー端末装置3の現在位置は、当該ユーザー端末装置3に搭載されたGPS部37aを通じて測位されたものを用いるようにしたが、これに限るものではない。例えば、道路案内標識や電柱等に設けられた住所表示の記載内容をユーザー端末装置3の操作部34を通じて入力し、これを現在位置を示す情報として用いるようにしてもよい。また、図2に図示しなかったが、ユーザー端末装置3が備えるカメラ部を通じて、道路案内標識や電柱等に設けられた住所表示を撮影し、これを現在位置を示す情報として投稿し、サーバ装置1側において画像認識を行ってユーザー端末装置3の現在位置を特定するようにしてもよい。
また、香川県や徳島県では、多言語対応コールセンターが観光用に用意されている。このため、当該多言語対応コールセンターを所定のボットと友人関係にある1のナビゲーターとして登録するようにし、当該コールセンターをナビゲーターとして利用することもできる。
また、上述した実施の形態においては、ユーザーからの案内要請に応じたナビゲーター用のメッセージに対して、いち早く応答してきたナビゲーターをユーザーに仲介するようにした。しかし、これに限るものではない。無償、有償の複数のナビゲーターが、案内要請に応じたナビゲーター用のメッセージに対して応答してくる場合もあると考えられる。このため、複数のナビゲーターが応答してきたときには、無償のナビゲーターを優先して仲介し、無償のナビゲーターが存在せず、有償のナビゲーターが存在する場合には、当該有償のナビゲーターを仲介するようにしてもよい。また、複数の無償ナビゲーターや複数の有償ナビゲーターが案内可能あることを応答してきたときには、ナビゲーター情報ファイル13の格納情報に基づいて、より言語レベルの高いナビゲーターを仲介するようにするなどの対応を取ることもできる。
また、ユーザーが、まず案内要請を投稿する前に、無償ナビゲーターによる案内サービスを希望するか、無償ナビゲーターによる案内サービスを希望するか、あるいは、地図や画像による簡易な案内サービスでよいのかを選択し、選択された情報をも含めた案内要請を投稿する。そして、サーバ装置1側において、当該案内要請に含まれる条件にしたがって、無償ナビゲーターを優先的に紹介したり、逆に有償ナビゲーターを優先的に紹介したり、また、地図やストリート画像等を用いた簡易な案内サービスを初めに提供したりすることもできる。
また、無償、有償のナビゲーターによる無料音声通話サービスを用いた案内サービスを受けているときに、ユーザー端末装置3の操作部34を通じて所定の操作を行うことにより、例えば、サーバ装置1やインターネット上の地図サーバなどから、該当地域の地図情報や画像情報の提供を受けて、これを表示部36に表示して参照することもできる。また、ナビゲーター端末装置2においても、同様に、無料音声通話サービスを用いた案内サービスの提供中に、該当地域の地図情報や画像情報の提供を受けて、これを表示部26に表示して参照することもできる。
また、上述した実施の形態においては、無料音声通話サービスを用いて音声通話による案内サービスを提供するものとして説明したが、これに限るものではない。通常の携帯電話網を通じて通話を行う有料音声通話サービスを利用してもよい。この場合には、ボットは、図4に示したユーザー情報ファイルの案内要請元のユーザーに貸与されたユーザー端末装置の携帯電話番号を特定したナビゲーターにダイレクトメッセージ機能を用いて投稿すればよい。この場合、電話を掛けるナビゲーターが通話料を負担することになるが、当該通話料は、通話ログに基づいて算定し、要請元のユーザーがナビゲーターに支払うようにしたり、旅行会社がナビゲーターに支払うようにしたりすることにより、ナビゲーターが負担しなくてもよいようにすることができる。
また、上述した実施の形態においては、主に、ナビゲーターがユーザーに対して音声によって道案内を行う場合を説明したが、これに限るものではない。文字による案内も可能である。例えば、ユーザーが案内して欲しい目的地が「○○デパートに行きたい。」などのように明確である場合には、ユーザーの使用言語に応じた文章と地図情報とによって案内サービスを提供することもできる。具体的には、「提供する地図に記載した道順に従って移動下さい。」といったユーザーの使用言語に応じた文章(文字)と、目的地までの導線付きの地図画像とをユーザー端末装置3に送ることにより、ユーザーに対して案内サービスを提供することができる。
当該文字や地図画像による案内は、ナビゲーターが見つからない場合に有効である。この場合、地図情報は地図DB142に用意されているものを利用でき、また、案内用の文章は例えばシナリオDB144に用意しておくようにすればよい。また、ユーザーの近隣にある案内所などを案内する場合には、「○○駅西口改札を出て、右の角にある案内所でお尋ね下さい。」といった文章(文字)だけで簡易な案内を行うこともできる。
なお、ユーザーとナビゲーターとの間に友人関係を成立させて、相互にSNSに投稿を行うことによって、文字による情報交換を通じて道案内を行うようにすることもできる。この場合には、ナビゲーターが道案内以外の用途で利用されることがないようにするため、道案内の終了後においてナビゲーター側からSNSにおいて当該ユーザーとの間の友人関係を解消する手続を行うようにすればよい。
また、上述した実施の形態においては、ユーザーの使用言語として、中国語と、英語と、韓国語とを想定したが、これに限るものではない。タイ語、ベトナム語、フランス語、ドイツ語等の種々の言語用のボットを形成してももちろんよい。また、地域も種々の地域とすることができる。
また、日本在住の長い外国人で同国人を支援したい意思のある人、または今は母国に戻っているが日本在住が長く、日本の所定の地域に詳しい人、また、日本人で所定の言語について学び、少なくとも当該所定の言語で日常会話が可能であり、外国人を支援したいと考えている人など、ナビゲーターとなることができる能力を有するSNSの参加者は、比較的に大きな母数を有するものと考えられる。したがって、能力の高いナビゲーターを十分に集めることができる。
なお、多言語辞書141、地図DB142、キャラクタDB143、シナリオDB144は、ユーザー情報ファイル130やナビゲーター情報ファイル13と同様にハードディスクなどの記録媒体に形成される。そして、多言語辞書141、地図DB142、キャラクタDB143、シナリオDB144は、異なる記録媒体に形成することもできるし、また、同じ記録媒体上に形成することもできる。
[その他]
上述した実施の形態の説明からも明らかなように、案内サービス管理サーバ装置の参加処理手の機能は案内サービス管理サーバ装置1のボット参加処理部11が実現し、ナビゲーター募集手段としての機能はナビゲーター募集処理部12が実現し、案内要請取得手段の機能は通信I/F102及び制御部110が協働して実現している。また、案内依頼手段としての機能は、制御部110と案内依頼処理部14とが協働して実現している。また、案内サービス管理サーバ装置の承諾要求手段の機能は案内依頼処理部14が実現し、記憶手段の機能は地図DB142が実現し、情報提供手段としての機能は、制御部110と通信I/F102が実現している。
また、ナビゲーター端末装置の参加処理手段としての機能はナビゲーター端末装置2の通信I/F21及び制御部22が協働して実現し、募集投稿手段、案内可能投稿手段としての機能は、主に投稿処理部27が実現し、通話手段としての機能は通話処理部28が実現している。また、被ナビゲーター端末装置の参加処理手段としての機能は無線通信部31及び制御部32が協働して実現し、現在位置取得手段としての機能は主にGPS部37a、GPSアンテナ37bが実現し、案内要請投稿手段としての機能は投稿処理部38が実現し、通話手段としての機能は通話処理部39が実現している。
また、主に、図7及び図9、図10のフローチャートに示した処理は、この発明の案内サービス管理方法に対応するものである。また、主に、図7及び図9、図10のフローチャートに応じた処理を実行するプログラムが、この発明の案内サービス管理プログラムに対応するものである。また、図8に示したフローチャートに応じたプログラムが、ユーザー端末装置3で実行されるプログラムであり、また、図11に示したフローチャートに応じたプログラムが、ナビゲーターユ端末装置2で実行されるプログラムである。