JP5568528B2 - 電力線通信システム - Google Patents
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この通信装置によれば、インピーダンス素子を備えることにより、負荷駆動時に負荷で発生する雑音が電源線に流入することを抑制し、かつ、負荷駆動時に電源線を介して通信信号が負荷に流入すること(つまり、通信信号が減衰すること)を抑制するようになっている。
また、この通信装置においては、インピーダンス素子と電源回路との間に電圧変動を抑制するバイパスコンデンサが接続されている。
これに伴い、例えばバッテリなどの蓄電装置によって外部電源が構成されている場合には、負荷駆動などで必要とされる所望の蓄電量を確保することができない虞がある。
これにより、電力線通信回線の無通信状態で通信装置が動作状態になることを防止し、通信装置の作動に要する電力消費を削減することができる。
これにより、蓄電手段の蓄電量が所定閾値以上であるか否かに応じて通信装置の休止/動作の状態を切り替えることができ、休止から動作の状態への移行、または動作から休止の状態への移行を、アナログ電子回路により実現することができ、システムの構成に要する費用が嵩むことを防止しつつ、電力線通信回線の無通信状態で通信装置が動作状態となることを的確に防止し、通信装置の作動に要する電力消費を削減することができる。
これに伴い、スレーブ通信ノードおよびマスター通信ノードの各重畳信号成分検出手段は電力線通信回線に重畳された信号成分を検出し、例えばスレーブ通信ノードおよびマスター通信ノードの各蓄電手段の蓄電量は所定閾値以上となって、スレーブ通信ノードおよびマスター通信ノードの各通信装置は動作状態となる。そして、この動作状態は、マスター通信ノードからトークンの送信が継続されている状態において維持される。
これにより、スレーブ通信ノードから送信される起動要求信号によって休止状態のマスター通信ノードを起動することができ、システムの構成に要する費用が嵩むことを防止しつつ、電力線通信回線の無通信状態で通信装置が動作状態となることを的確に防止し、通信装置の作動に要する電力消費を削減することができる。
そして、スレーブ通信ノードの通信装置は、動作状態において遅延手段から出力された遅延したワンショットパルスを起動要求信号の送信要求信号として、このワンショットパルスのパルス幅に応じた送出期間に亘って起動要求信号を送信する。
これに伴い、スレーブ通信ノードから送信された起動要求信号を受信したマスター通信ノードの通信装置は、動作状態への移行に要する所定遅延時間の経過後に所定周期でのトークンの送信を開始する。
なお、起動要求信号の送出期間は、ワンショットパルスのパルス幅に応じた期間(例えば、同等の期間など)に限定されず、ワンショットパルスのパルス幅に無関係の期間であってもよい。
すなわち、操作者の所定入力操作に応じたワンショットパルスの出力が停止された以後であっても、トークンの送信期間がマスター通信ノードの通信装置の起動に要する所定遅延時間よりも長い場合には、スレーブ通信ノードの通信装置は、所定遅延時間とトークンの送信期間との和(所定遅延時間+送信期間)の期間に亘って動作状態を継続する。そして、スレーブ通信ノードの通信装置は、この期間の終了後に休止状態に移行する。
これにより、システムの構成に要する費用が嵩むことを防止しつつ、電力線通信回線の無通信状態で電力線通信装置が動作状態となることを的確に防止し、電力線通信装置の作動に要する電力消費を削減することができる。
本実施の形態による電力線通信システム10は、例えば車両のドア内に設けられてドアロックの制御に係る通信を行なう通信システムなどであって、図1に示すように、マスター通信ノード11と、少なくとも1つのスレーブ通信ノード12と、各通信ノード11,12を接続する直流電力線による直流電力線通信回線13とを備えて構成されている。
例えば、マスター通信ノード11は送受信権データをなすトークン(周期的なデータ通信をタイムトリガ方式の通信プロトコルによって制御するための信号)を一定周期で直流電力線通信回線13に送信する。そして、スレーブ通信ノード12はトークンを受信して、トークンに含まれる識別情報が予め記憶している固有の送信識別情報または受信識別情報と一致した場合にのみ直流電力線通信回線13でデータを送受信する。
そして、直流電力線通信回線13の無通信状態では直流電力線通信回線13の電圧は直流電圧であり、直流電力線通信回線13の通信状態では直流電圧に交流の重畳信号成分が重畳されている。
なお、電力線通信装置21は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのロジック回路で構成され、重畳信号成分検出部22は、例えばアナログ電子回路で構成されている。
そして、マスター通信ノード11の電力線通信装置21は、動作状態において、直流電力線通信回線13の直流電圧に重畳させる重畳信号成分としてトークンおよびデータを送信すると共に、スレーブ通信ノード12から送信されるデータを受信する。
整流回路32は、例えば、高域通過フィルタ31を通過した交流の重畳信号成分を整流して、整流により得られる整流信号を出力する。
これにより、蓄電回路33の下流側では整流回路32から出力された整流信号が平均化された平均電圧(整流後平均電圧)が印加される。
これにより、蓄電回路33の下流側に印加される平均電圧の信号を、平均電圧が所定の閾値以上となる状態をON、所定の閾値未満となる状態をOFFとするON/OFF信号としている。
信号出力部35は、例えば電力線通信装置21に給電を行なう安定化電源回路などであって、蓄電回路33の下流側に印加される平均電圧の信号をON/OFF信号として、低域通過フィルタ34を通過した直流電圧を電力線通信装置21に給電する際のON(給電)/OFF(給電停止)を切り替える。
そして、動作状態においては、直流電力線通信回線13の直流電圧に重畳する交流の重畳信号成分としてトークンおよびデータを所定のタイミングで周期的に送信、あるいは直流電力線通信回線13の直流電圧に重畳する交流の重畳信号成分としてデータなどを受信する。
なお、電力線通信装置41は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのロジック回路で構成され、重畳信号成分検出部42は、例えばアナログ電子回路で構成されている。
そして、スレーブ通信ノード12の電力線通信装置41は、例えば、休止状態においてマスター起動指令出力部43からワンショットパルスが出力された場合に動作状態に移行する。
整流回路52は、例えば、高域通過フィルタ51を通過した交流の重畳信号成分を整流して、整流により得られる整流信号を出力する。
これにより、蓄電回路53の下流側では整流回路52から出力された整流信号が平均化され、重畳信号成分(例えば、トークン)の受信中の期間に相当する時間幅を有する平均電圧(整流後平均電圧)が印加される。
これにより、蓄電回路33の下流側に印加される平均電圧の信号を、平均電圧が所定の閾値以上となる状態をON、所定の閾値未満となる状態をOFFとするON/OFF信号としている。
これにより、論理和の信号は、例えば、少なくとも平均電圧が所定の閾値以上となる状態またはワンショットパルスが出力されている状態をON、平均電圧が所定の閾値未満となる状態かつワンショットパルスが出力されていない状態をOFFとするON/OFF信号となる。
信号出力部56は、例えば電力線通信装置21に給電を行なう安定化電源回路などであって、論理和演算部54から出力される論理和の信号をON/OFF信号として、低域通過フィルタ55を通過した直流電圧を電力線通信装置41に給電する際のON(給電)//OFF(給電停止)を切り替える。
入力操作検出部62は、例えば操作部61から出力された信号に基づき、操作者の入力操作を検出し、検出結果に応じた信号を出力する。
このワンショットパルスのパルス幅(時間幅)は、例えば起動要求信号の送信期間に相当する時間幅であってもよいし、例えば起動要求信号の送信期間に関連する時間幅であってもよいし、例えば起動要求信号の送信期間に無関係であってもよい。
そして、この時点から所定の起動時間Tf後までの間に電力線通信装置41が動作状態に移行を完了し、電力線通信装置41の起動から所定の起動時間Tf後に電力線通信装置41からマスター通信ノード11に対して起動要求信号が送信される。
そして、動作状態においては、直流電力線通信回線13の直流電圧に重畳する交流の重畳信号成分として起動要求信号またはデータを送信、あるいは直流電力線通信回線13の直流電圧に重畳する交流の重畳信号成分としてトークンおよびデータを受信する。
次に、ステップS02において、スレーブ通信ノード12の電力線通信装置41はマスター通信ノード11の電力線通信装置21の起動を要求する起動要求信号を、直流電力線通信回線13の直流電圧に重畳させる重畳信号成分として送信する。
次に、ステップS04において、マスター通信ノード11の電力線通信装置21は、起動要求信号が検出された時点から起動を開始し、所定遅延時間Td後に動作状態への移行を完了して、トークンの送信を開始する。
次に、ステップS06において、スレーブ通信ノード12の電力線通信装置41は受信したトークンに応じてデータの送受信を開始し、例えばマスター通信ノード11に向けたデータを重畳信号成分として送信する。
そして、ステップS08において、マスター通信ノード11の電力線通信装置21は、例えばスレーブ通信ノード12に向けたトークンとデータとを重畳信号成分として送信する。
次に、ステップS09において、スレーブ通信ノード12の電力線通信装置41は、例えばマスター通信ノード11から送信された重畳信号成分としてデータを受信する。
これに伴い、直流電力線通信回線13の直流電圧に重畳する重畳信号成分としてのトークンがなくなることで、マスター通信ノード11およびスレーブ通信ノード12の各電力線通信装置21,41は動作状態から休止状態に移行する。
これにより、直流電力線通信回線13の無通信状態で電力線通信装置21,41が動作状態となることを防止し、電力線通信装置21,41の作動に要する電力消費を削減することができる。
これにより、システムの構成に要する費用が嵩むことを防止しつつ、直流電力線通信回線13の無通信状態で電力線通信装置21,41が動作状態となることを的確に防止し、電力線通信装置21,41の作動に要する電力消費を削減することができる。
11 マスター通信ノード
12 スレーブ通信ノード
13 直流電力線通信回線(電力線通信回線)
21,41 電力線通信装置(通信装置)
22,42 重畳信号成分検出部(重畳信号成分検出手段)
31,51 高域通過フィルタ
32,52 整流回路(整流手段)
33,53 蓄電回路(蓄電手段)
54 論理和演算部(論理和演算手段)
55 低域通過フィルタ
56 信号出力部(電力供給手段、信号出力手段)
62 入力操作検出部(入力操作検出手段)
63 ワンショットパルス発生部(ワンショットパルス出力手段)
64 遅延回路(遅延手段)
Claims (4)
- 無通信状態の電圧が直流電圧であり、通信状態で前記直流電圧に信号成分として交流信号成分が重畳される電力線通信回線と、
前記電力線通信回線に接続された通信装置と、
前記電力線通信回線に重畳された信号成分を検出する重畳信号成分検出手段と、
前記通信装置の入力側に設けられて前記交流信号成分のみを通過させる高域通過フィルタと、
前記高域通過フィルタを通過した前記交流信号成分を整流して得られる整流信号を出力する整流手段と、
前記整流手段から出力された前記整流信号により充電を行なう蓄電手段と、
を備え、
前記通信装置は、
前記蓄電手段から出力される信号に応じて休止状態と動作状態とを切り替え、
前記休止状態において前記重畳信号成分検出手段により前記信号成分が検出された場合、または前記蓄電手段から出力される信号が前記蓄電手段の蓄電量が所定閾値以上であることを示す場合に前記動作状態となり、
前記動作状態において前記蓄電手段から出力される信号が前記蓄電手段の蓄電量が前記所定閾値未満になったことを示す場合に前記休止状態に移行する、
ことを特徴とする電力線通信システム。 - 前記通信装置および前記重畳信号成分検出手段をそれぞれ具備して前記電力線通信回線に接続されたマスター通信ノードおよびスレーブ通信ノードを備え、
前記マスター通信ノードは、前記信号成分として送受信権データをなすトークンを所定周期で前記電力線通信回線に送信し、
前記スレーブ通信ノードは、前記マスター通信ノードから送信された前記トークンを受信して、該トークンに基づき前記電力線通信回線において前記信号成分をなすデータの送受信を行ない、
前記スレーブ通信ノードは、前記マスター通信ノードの休止状態において前記信号成分として前記マスター通信ノードの起動を要求する起動要求信号を送信し、
前記マスター通信ノードは、前記スレーブ通信ノードから送信された前記起動要求信号を受信して、該起動要求信号に基づき前記所定周期での前記トークンの送信を開始し、
前記マスター通信ノードは、前記所定周期での前記トークンの送信を所定条件に応じて停止させることを特徴とする請求項1に記載の電力線通信システム。 - 前記スレーブ通信ノードは、
操作者の所定入力操作を検出する入力操作検出手段と、
前記入力操作検出手段により前記所定入力操作が検出された場合にワンショットパルスを出力するワンショットパルス出力手段と、
該ワンショットパルス出力手段から出力された前記ワンショットパルスを所定時間だけ遅延させて出力する遅延手段と、
前記ワンショットパルス出力手段から出力された前記ワンショットパルスと、前記重畳信号成分検出手段により前記トークンが継続的に検出されている検出時間と同等のパルス幅を有するトークン検出パルスとの論理和を演算して、演算結果のパルスを出力する論理和演算手段と、を備え、
前記スレーブ通信ノードの前記通信装置は、前記論理和演算手段から出力された前記パルスに応じて動作状態または休止状態となり、
前記動作状態において前記遅延手段から出力された前記ワンショットパルスに応じて前記起動要求信号を送信することを特徴とする請求項2に記載の電力線通信システム。 - 前記通信装置に電力を供給する電力供給手段と、
前記通信装置に対して休止状態または動作状態を指示する指令信号を出力する信号出力手段と、を備え、
前記通信装置は、前記電力供給手段から供給される電力の有無に応じて、または、前記信号出力手段から出力される前記指令信号の指示内容に応じて、休止状態または動作状態となることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1つに記載の電力線通信システム。
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