JP5568420B2 - 水洗い式の電気かみそり - Google Patents

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Description

本発明は、水洗い可能な電気かみそり、なかでも、ヘッド部の毛屑室に通じる給排水用の開口を洗浄時に限って開放できるようにした水洗い式の電気かみそりに関する。
毛屑室に通じる給排水用の開口を開閉する構造を備えた電気かみそりは、たとえば特許文献1に開示されている。そこでは、外刃ホルダーの左右側面および前面に、毛屑室に通じる3個の開口が形成してあり、外刃ホルダーに装着したカバーを揺動開閉することにより3個の開口を同時に開放し、あるいは同時に閉止できる。水洗い時には、前面の開口から洗浄水を導入し、左右側面の開口および外刃の刃穴から洗浄水と毛屑を排出する。カバーは、前壁と、前壁の両側端から後方へ伸びる左右一対の側壁とでコ字状に構成してあり、両側壁の前側の下隅がピンで揺動可能に軸支してある。
本発明の電気かみそりにおいては、ヘッド部に装着した化粧ケースの着脱動作に連動して、ヘッド部の内部に設けた撹拌体の姿勢を待機姿勢と駆動姿勢に切り換えるが、この種の切り換え構造は、たとえば特許文献2で見ることができる。そこでは、回転自在に軸支されたブラシを内刃フレームで昇降自在に案内し、ブラシ全体をばねで内刃へ向かって押し上げ付勢している。外刃ホルダーをヘッド部に装着した状態では、ブラシが外刃ホルダーでばねの付勢力に抗して押し下げられて、内刃から離れた状態に保持される。また、外刃ホルダーを洗浄位置まで開放した状態では、ブラシがばねで押し上げられて内刃の下周面に外接する。この状態で内刃を回転駆動することにより、ブラシを連れ回り回転させながら水洗い洗浄できる。
特開昭59−11885号公報(第2頁右欄1〜4行、第3図) 特開2001−190872号公報(段落番号0061、図1)
特許文献1の電気かみそりによれば、カバーを開放揺動することにより、3個の開口を同時に開放して、外刃を内刃に密着させた状態のままで水洗い洗浄できる。しかし、毛屑や皮脂を前面の開口から導入した洗浄水で洗い流すだけであるので、内刃や外刃などに膠着した状態の毛屑や皮脂を十分に洗浄できない。また、カバーが外刃ホルダーで揺動自在に支持してあるので、ひげそり時に誤ってカバーを開放することがあり、そうした場合に毛屑室に溜まっていた毛屑が開口から噴き出すおそれがある。
その点、特許文献2の電気かみそりによれば、内刃を回転駆動し、さらにブラシを連れ回り回転させながら水洗い洗浄するので、内刃に付着した毛屑や皮脂をより確実に除去できる。また、洗浄時には、外刃ホルダーを洗浄位置まで中途開放した状態で洗浄するので、内刃から分離した状態の外刃の内面にも、洗浄水を行き渡らせることができる。毛屑室内の洗浄水を回転する内刃で強制的に撹拌しながら水洗い洗浄するので、外刃の内面など内刃近傍の周辺部分は洗浄できるが、毛屑室の内周面や底面など、内刃から離れた位置に付着している毛屑や皮脂を洗い流すのが難しい。
本発明の目的は、可動刃(内刃)や固定刃(外刃)はもちろん、毛屑室の内周面や底面に付着している毛屑や皮脂をも洗浄し除去できる電気かみそりを提供することにある。
本発明の目的は、毛屑室内における洗浄水を可動刃と撹拌体とが協同して撹拌できるようにし、毛屑室の隅々まで撹拌水流を行き渡らせて、毛屑室の内部に露出する洗浄対象を確実に洗浄できる電気かみそりを提供することにある。
本発明に係る電気かみそりは、図2に示すように、グリップ部1とヘッド部2とからなる本体部3を備えている。ヘッド部2は、可動刃33・44・59・133・136と固定刃32・43・58・132・135を有する切断部18と、可動刃33・44・59・133・136を駆動する駆動構造を備えた駆動部19と、ヘッド部2に対して着脱される化粧ケース20を含む(図1参照)。切断部18の周囲には、切断部18の内部の毛屑室21に通じる通水開口27が設けてある。ヘッド部2に装着した化粧ケース20で通水開口27を覆い隠し、あるいはヘッド部2から化粧ケース20を取り外して通水開口27を開放でき、開放された状態の通水開口27から洗浄水を毛屑室21の内部に導入して水洗い洗浄することを特徴とする。この場合の切断部18は、ロータリー式の切断刃と往復動式の切断刃のいずれの形態であってもよく、ロータリー式の切断刃と往復動式の切断刃との双方を備えるものであってもよい。
毛屑室21の内部に、可動刃33・44・59・133・136と協同して洗浄水を撹拌する撹拌体26を配置する。化粧ケース20をヘッド部2から取り外した状態において、撹拌体26を可動刃用の駆動構造で駆動できるようにする。
切断部18は、往復動式の切断刃ユニット6・131A・131Bを含む。撹拌体26は、待機位置(図1に示す状態)と、駆動位置(図9に示す状態)との間を往復変位できるように支持され、ばね54で駆動位置へ向かって付勢する。図8に示すように、撹拌体26は、一群のフィン49を備えた撹拌ベース48と、駆動位置において往復動式の切断刃ユニット6・131A・131B用の駆動構造に連結される連結部52と、化粧ケース20がヘッド部2に装着される動作に連動して、撹拌体26を駆動位置から待機位置へ切り換える操作部50とを備えている。化粧ケース20をヘッド部2から取り外した状態において、撹拌体26が駆動位置へ変位して、連結部52が往復動式の切断刃ユニット6・131A・131B用の駆動構造に連結され、撹拌体26を往復駆動できるようにする。
往復動式の切断刃ユニット6・7・131A・131Bを設ける場合の具体例を列挙すると次の通りとなる。図1に示すように、本体部3の上面、すなわちヘッド部2の上面に往復動式の切断刃ユニット6を設け、さらに本体部3の側面に往復動式の切断刃ユニット7を設ける。ここでは切断刃ユニット6の前後にはロータリー式の切断刃ユニット(ロータリー刃)5A・5Bが設けられている。あるいは、本体部3の上面、すなわちヘッド部2の上面に限って往復動式の切断刃ユニット6を設ける。あるいは、本体部3の側面に限って往復動式の切断刃ユニット7を設ける。さらに、図13に示すように、往復動式の切断刃ユニット131A・131Bを短毛剃りのメイン刃5として、これを切断部18とする。その場合に、本体部3の側面に往復動式の切断刃ユニット7を設けることができる。
隣接するフィン49で挟まれる空間に臨む撹拌ベース48の面壁に、洗浄水および毛屑の通過を許す通口51を開口する(図8参照)。
切断部18は、切断部フレーム22を含んでユニット部品化する。ユニット部品化された切断部18を、駆動部19に対して着脱可能に装着する。
ユニット部品化された切断部18の切断部フレーム22に撹拌体26を組み付ける。
駆動部19とユニット部品化された切断部18との間に、駆動部19に装着した切断部18を分離不能にロック保持する第1ロック構造106を設ける(図6参照)。駆動部19の外面に第1ロック構造106をロック解除操作する第1解除体111を設ける。駆動部19と化粧ケース20との間に、駆動部19に装着した化粧ケース20を分離不能にロック保持する第2ロック構造107を設ける。駆動部19の外面に第2ロック構造107をロック解除操作する第2解除体125を設ける。化粧ケース20を駆動部19から取り外した状態においてのみ、第1解除体111を駆動部19の外面に露出させる。
図11に示すように、第1ロック構造106は、それぞれ切断部フレーム22と係合するロック爪113を備えた前後一対のロック枠108と、両ロック枠108の少なくとも一端どうしを連結する連動レバー109と、両ロック枠108をロック付勢するロックばね110と、ロックばね110の付勢力に抗して一方のロック枠108をロック解除操作する第1解除体111を含む。第1解除体111でロック解除操作される原動側のロック枠108のロック解除方向と、従動側のロック枠108のロック解除方向とを逆向きに設定する。
本体部3の上面、および本体部3の側面のそれぞれに、往復動式の切断刃ユニット6・7・131A・131Bを設ける。モーター16の回転動力を往復動力に変換して、往復動式の両切断刃ユニット6・7・131A・131Bの可動刃59・66・133・136を駆動する振動子90を、平行に配置した第1ガイド軸96と第2ガイド軸97で往復スライド自在に案内する(図1参照)。第1ガイド軸96の近傍に、往復動式の一方の切断刃ユニット6・131A・131Bの可動刃59・133・136を駆動する第1駆動軸94を設ける。第2ガイド軸97の近傍に、往復動式の他方の切断刃ユニット7の可動刃66を駆動する第2駆動軸95を設ける。
モーター16の回転動力を往復動力に変換するカム構造を、第1ガイド軸96と第2ガイド軸97の間の振動子90の下面に設ける。
駆動部19を構成するヘッドフレーム73の内部に振動子90を収容する。第1駆動軸94および第2駆動軸95のそれぞれは、ヘッドフレーム73に設けた第1開口101および第2開口102を介してヘッドフレーム73の外面へ突出する。第1駆動軸94と第1開口101との間、および第2駆動軸95と第2開口102との間を、それぞれ第1シール体103と第2シール体104で水密状にシールする。
切断部18は、ロータリー刃5Aを含む。モーター16とロータリー刃5Aの可動刃33との間に、モーター16の回転動力を可動刃33に伝動するギヤ伝動構造を設ける。図3に示すようにロータリー刃5Aは、固定刃32、可動刃33、可動刃ギヤ82と、これらを支持する傾動フレーム34と、傾動フレーム34を待機位置へ向かって復帰付勢する復帰ばね35(図5参照)とを備えている。傾動フレーム34は、ギヤ伝動構造の終段ギヤ81の中心軸の回りに傾動可能に支持されて、可動刃ギヤ82が終段ギヤ81と噛み合う状態のままで前後傾動できる。
図10に示すように、傾動フレーム34の傾動基端部分を、終段ギヤ81を軸支するボス85の軸受穴88に係合した傾動軸87で軸支する。傾動軸87の外側面を、終段ギヤ81を含むギヤ伝動構造の外側面を覆う側面カバー25で抜け外れ不能に受け止める。
傾動フレーム34の前面を、傾動フレーム34に固定した前面カバー23で覆う。前面カバー23の内面に、固定刃32を下向きに引っ張り付勢して回転刃に密着させるための弾性ピース38を配置する(図6参照)。
ヘッド部2に設けたギヤ伝動構造は、モーター16の回転動力をヘッドフレーム73の片方の側部へ向かって伝動する横伝動系と、横伝動系の動力を受け継いでロータリー刃5Aの可動刃33へ伝動する縦伝動系とで構成する。図5に示すように、切断部フレーム22の両側に立設した側壁29のうち、片方の側壁29の外面に沿って縦伝動系のギヤ群を配置する。撹拌体26は、待機位置と、駆動位置との間を往復変位できるよう撹拌軸53で軸支されて、ばね54で駆動位置へ向かって付勢してある。撹拌体26は、一群のフィン49を備えた撹拌ベース48と、駆動位置において往復動式の切断刃ユニット用の駆動構造に連結される連結部52と、化粧ケース20がヘッド部2に装着される動作に連動して、撹拌体26を駆動位置から待機位置へ切り換える操作部50とを備えている。化粧ケース20をヘッド部2から取り外した状態において、撹拌体26が駆動位置へ変位して、連結部52が往復動式の切断刃ユニット用の駆動構造に連結され、撹拌体26を撹拌軸53に沿って往復駆動できる。撹拌体26を支持する撹拌軸53は、切断部フレーム22の両側壁29を橋絡している。
本発明においては、切断部18と、切断部18の可動刃33・44・59・133・136を駆動する駆動部19と、ヘッド部2に対して着脱される化粧ケース20などでヘッド部2を構成し、切断部18の周囲に毛屑室21に通じる通水開口27を設けるようにした。また、化粧ケース20をヘッド部2に対して着脱することにより、通水開口27を化粧ケース20で覆い隠し、あるいは開放できるようにして、開放された状態の通水開口27から洗浄水を毛屑室21の内部に導入して水洗い洗浄できるようにした。
上記のように、化粧ケース20をヘッド部2から取り外した状態では、切断部18の周囲の通水開口27を大きく露出する状態で開放できるので、毛屑室21に対する洗浄水の導入や排出を確実に行なえる。また、可動刃33・44・59・133・136を駆動しながら洗浄を行なうことにより、毛屑室21に導入した洗浄水を可動刃33で強制的に撹拌して、毛屑室21の隅々まで撹拌水流を行き渡らせることができる。これにより、可動刃33・44・59・133・136や固定刃32・43・58・132・135に付着している毛屑や皮脂はもちろん、毛屑室21の内周面や底面に付着している毛屑や皮脂にも、撹拌水流を作用させて確実に洗浄し除去できる。
また、洗浄時には、可動刃33・44・59・133・136と固定刃32・43・58・132・135をひげ剃り時と同じ状態、たとえば両者が互いに密着した状態、あるいは僅かな隙間を介して隣接する状態のままで洗浄を行なう。このように、ひげ剃り時と同じ状態のままで可動刃33・44・59・133・136を駆動しながら洗浄を行なうと、可動刃33・44・59・133・136や固定刃32・43・58・132・135に付着あるいは膠着している毛屑や皮脂を、互いに強制的に掻き落としながら洗浄できる。したがって、毛屑などを単に洗浄水で洗い流すだけであった従来の電気かみそりに比べて、毛屑や皮脂をより確実に洗浄し除去して、可動刃33・44・59・133・136や固定刃32・43・58・132・135、あるいは毛屑室21の内部を清潔な状態に保持できる。
毛屑室21の内部に撹拌体26を設け、この撹拌体26を可動刃用の駆動構造で駆動できるようにすると、可動刃33・44・59・133・136を駆動しながら洗浄を行なうとき、可動刃33・44・59・133・136と撹拌体26とが協同して、毛屑室21に導入した洗浄水を強制的に撹拌しながら洗浄できる。これにより毛屑室21の内部における洗浄水の流動状態を複雑にして、さらに確実に毛屑室21の隅々まで撹拌水流を行き渡らせることができる。したがって、可動刃33・44・59・133・136や固定刃32・43・58・132・135はもちろんのこと、毛屑室21の内部に露出する撹拌体26や周囲の壁などの洗浄対象を確実に洗浄できる。
往復動式の切断刃ユニット6・131A・131Bを含む切断部18において、化粧ケース20を取り外した状態において撹拌体26が駆動位置へ変位して、その連結部52を先の切断刃ユニット用の駆動構造に連結させると、洗浄前に撹拌体26を駆動位置へ切り換える手間を省くことができる。したがって、洗浄時には化粧ケース20をヘッド部2から取り外して、開放された通水開口27から洗浄水を導入するだけでよく、洗浄に要する手間を省くことができる。また、往復動式の切断刃ユニット6・131A・131B用の駆動構造を利用して、撹拌体26を往復駆動するので、撹拌体26を駆動するための駆動構造を別途設ける必要がなく、その分だけヘッド部2の構造を簡素化して低コスト化できる。さらに、撹拌ベース48に設けた一群のフィン49で洗浄水を撹拌軸53に沿って一斉に撹拌するので、毛屑室21内のより広い範囲にわたって洗浄水を撹拌して、撹拌された水流を毛屑室21の隅々までさらに的確に行き渡らせて、洗浄効果を向上できる。
撹拌ベース48の面壁に、洗浄水および毛屑の通過を許す通口51が開口してあると、一群のフィン49で撹拌された水流の一部を通口51を介して流動させて、撹拌ベース48の下方の領域へ撹拌水流を送給できる。したがって、撹拌ベース48と対向する毛屑室21の底壁などへも洗浄水を行き渡らせて、毛屑や皮脂を洗い流すことができる。また、ひげ剃り時には、可動刃33・44・59と固定刃32・43・58で切断された毛屑を通口51から落下させて、毛屑が撹拌ベース48やフィン49の表面に堆積するのを防止できる。
切断部フレーム22を含んでユニット部品化してある切断部18によれば、切断部18に設けた固定刃32・43・58・132・135と可動刃33・44・59・133・136の組み付け精度を、製造時の状態に維持し続けることができる。したがって、固定刃32・43・58・132・135と可動刃33・44・59・133・136によるひげ切断を常に的確に行なうことができる。因みに、洗浄や清掃のために固定刃と可動刃を分離できるようにした切断部構造においては、洗浄や清掃を行なうごとに、固定刃と可動刃の密着状態がばらつくことがあり、メイン刃の切れ味にばらつきを生じやすい。また、ユニット部品化された切断部18を駆動部19に対して着脱可能に装着すると、切断部18を駆動部19から取り外すことにより、両者の接合面に入り込んだ毛屑や皮脂を容易に除去して毛屑室21の内部を清潔な状態に保持でき、腐敗臭や異臭の発生を防止できる。
ユニット部品化された切断部18の切断部フレーム22に撹拌体26が組み付けてあると、切れ味が低下した切断部18を交換するとき、撹拌体26も同時に交換することができる。したがって、駆動部分が損耗し、あるいは劣化した攪拌体26を別途取り外し交換する手間が省ける。
駆動部19に装着した切断部18および化粧ケース20を、第1・第2の両ロック構造106・107でそれぞれ分離不能にロック保持し、通常の使用状態において、第1解除体111の外面を化粧ケース20で覆うようにすると、第1解除体111のロック解除操作を化粧ケース20で制限することができる。つまり、通常の使用状態において、第1解除体111が誤って操作されて、切断部18が駆動部19から分離するのを確実に規制できる。また、化粧ケース20を駆動部19から取り外した状態では、駆動部19の外面に露出する第1解除体111のロック解除操作を許すので、切断部18を駆動部19から分離して、両者18・19の接合面に入り込んだ毛屑などを洗浄して、ヘッド部2の衛生状態をさらに好適な状態に維持できる。
前後一対のロック枠108と、連動レバー109を主な構造体にして第1ロック構造106を構成し、ロック時あるいはロック解除時に各ロック枠108を互いに逆向きに移動させるようにすると、第1解除体111の切り換え動作を各ロック枠108に対して円滑に伝動できる。したがって、第1解除体111による第1ロック構造106の切り換え操作を適正に行なって、切断部18の駆動部19に対する着脱を的確に行なえる。因みに、四角枠状に形成したロック枠の全体を、第1解除体で一方向へ移動操作する場合には、第1解除体と連結された枠部分は確実に同行できるが、先の枠部分と対向する側の枠部分がこじれて十分に移動できないことがある。しかし、上記のように、各ロック枠108を互いに逆向きに移動させるようにすると、第1解除体111に連結されていない側のロック枠108がこじれるのを解消できる。
振動子90を、平行に配置した第1・第2の両ガイド軸96・97で往復スライド自在に案内すると、振動子90が往復スライドするときのストロークを常に一定にして、負荷の変動などによってスライドストロークが変化するのを解消できる。また、往復スライドするときの振動子90が、前後あるいは上下にぶれ動くのを両ガイド軸96・97で規制して、動力が振動子90の無駄な動きに費やされるのを防止できる。したがって、振動子90による動力変換をより適切に行なって、モーター動力の伝動効率を向上できる。さらに、第1ガイド軸96の近傍に第1駆動軸94を設け、第2ガイド軸97の近傍に第2駆動軸95を設けることにより、往復動式の切断刃ユニット6・7・131A・131Bの可動刃59・66・133・136を、伝動ロスのない状態で的確に往復駆動できる。
回転動力を往復動力に変換するカム構造を、第1ガイド軸96と第2ガイド軸97の間の振動子90の下面に設けると、振動子90のなかでも、両ガイド軸96・97で安定支持された部分において、カム構造による動力変換を行なえる。したがって、振動子90が前後あるいは上下にぶれ動くのを規制しながら、適切にしかも伝動ロスのない状態で動力変換を行なうことができる。
ヘッドフレーム73の内部に振動子90を収容し、第1・第2の両駆動軸94・95を第1・第2開口101・102を介してヘッドフレーム73の外面へ突出し、対応する各軸と各開口との間を第1・第2のシール体103・104で水密状にシールすると、毛屑などの異物がヘッドフレーム73の内部に進入するのを防止できる。したがって、ヘッドフレーム73の内部に設けたギヤ伝動構造や振動子90の動作が、毛屑などの異物によって阻害されるのを確実に防止できるうえ、ヘッドフレーム73内の振動子90におけるカムの叩打音や、ギヤ伝動構造のギヤ騒音が外部に漏れ出るのを第1・第2のシール体103・104で防止できる。
ロータリー刃5Aの固定刃32および可動刃33を傾動フレーム34で支持し、傾動フレーム34をギヤ伝動構造の終段ギヤ81の中心軸の回りに前後傾動可能に支持すると、ロータリー刃5Aをより小さな肌反力で傾動させながら、肌面の変化に円滑に追随させることができる。したがって、ロータリー刃5Aによるひげ切断を軽快に行なえる。
傾動フレーム34の傾動基端部分を、終段ギヤ81を軸支するボス85の軸受穴88に係合した傾動軸87で軸支し、傾動軸87の外側面を側面カバー25で抜け外れ不能に受け止めると、傾動フレーム34と終段ギヤ81をより精密に位置決めできる。したがって、終段ギヤ81と傾動フレーム34に設けた可動刃ギヤ82との噛み合い状態を好適化して、終段ギヤ81と可動刃ギヤ82との間の動力の伝動を動力ロスのない状態で的確に行なえる。また、傾動軸87の外側面を側面カバー25で覆うので、終段ギヤ81を含むギヤ伝動構造で発生するギヤ騒音が外部に漏れ出るのを、側面カバー25で抑止することができる。
傾動フレーム34の前面に前面カバー23を固定し、その内面に設けた弾性ピース38で固定刃32を引っ張り付勢すると、固定刃32を可動刃に対して常に密着させることができ、したがって前後傾動するロータリー刃5Aの切れ味を向上できる。また、前面カバー23の内面に弾性ピース38を配置するので、固定刃32と弾性ピース38の組み付け、および弾性ピース38と前面カバー23の組み付けを簡便に行なえる。
ギヤ伝動構造を横伝動系と縦伝動系とで構成し、片方の側壁29の外面に沿って縦伝動系のギヤ群を配置する電気かみそりにおいて、前後の撹拌体26を案内する撹拌軸53で両側壁29を橋絡すると、両側壁29の構造強度を増強できる。したがって、側壁29の外面に配置した縦伝動系を構成するギヤ群の噛み合い精度を向上できる。
本発明に係る電気かみそりのヘッド部を示す縦断側面図である。 電気かみそりの正面図である。 ヘッド部の周辺構造を示す側面図である。 ヘッド部の主に切断部を示す縦断正面図である。 切断部におけるギヤ伝動構造を示す一部破断側面図である。 一部を破断したヘッド部の分解正面図である。 化粧ケースの斜視図である。 撹拌体の詳細構造を示す横断平面図である。 撹拌体の駆動構造を示す一部を破断した分解側面図である。 傾動フレームの軸支構造を示す横断平面図である。 第1ロック構造を示す、一部破断平面図である。 傾動可能なロータリー刃の縦断側面図である。 別実施例に係るヘッド部の縦断側面図である。 別実施例に係る撹拌体を示す横断平面図である。 別実施例に係る撹拌体の動作を示す縦断側面図である。
(実施例) 図1ないし図11は、本発明を往復式の切断刃ユニットを備えたロータリー式の電気かみそりに適用した実施例を示す。本発明における前後・左右・上下とは、図2および図3に示す交差矢印と、矢印の近傍に表示した前後・左右・上下の表記に従う。図2および図3において電気かみそりは、グリップ部1とヘッド部2とからなる本体部3を備えており、本体部3の上面、すなわちヘッド部2の上面の主切断面4にメイン刃5とセンター刃(往復動式の切断刃ユニット)6を有し、本体部3の側面、本実施例では後側面にきわ剃り刃(往復動式の切断刃ユニット)7を備えている。側面とは、後側面以外に前側面、右側面、左側面を含んで解釈するものとする。したがって、きわ剃り刃(往復動式の切断刃ユニット)7は、本体部3の、前側面、右側面、左側面の何れかの面に配設することができる。メイン刃5は主に短毛を切断するものであり、センター刃6、およびきわ剃り刃7は、主に長毛やくせ毛を切断するものである。
グリップ部1は、片手で握ることができる中空のグリップケース10で構成されており、その前面にモーター起動用のスイッチボタン11と、モーター16の運転状態を切り換えるセレクトボタン12と、LED表示部13などが設けてある。グリップケース10の内部には、2次電池14や、制御回路の構成部品が実装された回路基板15などが収容してある。
ヘッド部2は、先に述べたメイン刃5およびセンター刃6を含む切断部18と、メイン刃5、センター刃6、およびきわ剃り刃7の可動刃33・44・59・66を駆動する駆動構造を備えた駆動部19と、駆動部19に着脱される化粧ケース20などで構成する。
(切断部の構造)
図3および図4に示すように切断部18は、切断部フレーム22を基本的な構造体にして、これにメイン刃5と、センター刃6と、前面カバー23および後面カバー24と、左右の側面カバー25と、前後一対の撹拌体26と、後述するギヤ伝動構造の縦伝動系などを組み付けて、1個のユニット部品として構成してある。切断部フレーム22は、ベース枠28と、ベース枠28の両側に立設される側壁29と、ベース枠28の後部に立設される後支持壁30(図1参照)などを一体に備えたプラスチック成形品からなる。
メイン刃5は、主切断面4の前側に配置される第1のロータリー刃5Aと、主切断面4の後側に配置される第2のロータリー刃5Bとで構成する。上記のようにユニット部品化された切断部18は、メイン刃5やセンター刃6の切れ味が低下した時点で、切断部18の全体が交換される。
図3に示すように、第1のロータリー刃5Aは、網刃からなる固定刃(外刃)32と、水平軸の回りに回転駆動される円筒籠状の可動刃(内刃)33と、これら両者32・33を支持する傾動フレーム34と、傾動フレーム34を待機位置へ向かって復帰付勢する復帰ばね35(図5参照)などで構成する。図12に示すように、傾動フレーム34は、L字状に形成される左右一対の傾動アーム36と、両傾動アーム36の後部どうしを橋絡する傾動枠37とを備えている。傾動フレーム34は、左右の傾動アーム36を前面カバー23の内面に固定することにより、前面カバー23と一体化してある。傾動アーム36の一方のアーム部の先端部分に可動刃33が軸支され、傾動アーム36の他方のアーム部が、後述する終段ギヤ81の中心軸の回りに傾動可能に支持してある。この軸支構造は、終段ギヤ81の軸支構造と関連があるので後述する。
上記のように、傾動アーム36を終段ギヤ81の中心軸の回りに傾動可能に支持することにより、第1のロータリー刃5Aの全体は、図5に示す待機位置から前方へ傾動できる。先に説明した前面カバー23は傾動フレーム34の前面に固定してあり、その内部に固定刃32を下向きに引っ張り付勢して可動刃33に密着させる弾性ピース38が配置してある(図1および図6参照)。弾性ピース38の左右には、一対の弾性片38aが一体に形成してある。外刃32の後端は、傾動枠37の後面に固定してある(図12参照)。
第2のロータリー刃5Bは、網刃からなる固定刃(外刃)43と、水平軸の回りに回転駆動される円筒籠状の可動刃(内刃)44とで構成する。可動刃44は、切断部フレーム22の左右の側壁29で回転自在に軸支してあり、その外直径は、第1のロータリー刃5Aの可動刃33の外直径より大きく設定してある。固定刃43の後端は、後面カバー24の内面に設けた弾性ピース45で可動刃44に密着する向きに付勢してあり、後面カバー24は切断部フレーム22の後支持壁30に固定してある。固定刃43の前端は、切断部フレーム22の前後中央に固定したセンターフレーム46に固定してある。符号47は、メイン刃5およびセンター刃6の外面を覆う保護キャップである(図1参照)。
上記のように、センター刃(往復式の切断刃ユニット)6の前後に、ロータリー刃(ロータリー式の切断刃ユニット)5A・5Bを設けると、長毛やくせ毛を切断刃ユニット(センター刃)6で切断しながら、短毛をロータリー刃5A・5Bで切断できる。つまりコンビ剃りを行なって、短時間で効果的なひげ剃りを行なうことができる。ロータリー式の切断刃ユニットが、センター刃6の前後いずれか一方に設けてある場合にも、同様にコンビ剃りを行なって、短時間で効果的なひげ剃りを行なうことができる。
(撹拌体の構造)
図1および図8に示すように撹拌体26は、左右に長い撹拌ベース48の上面に一群のフィン49を突設し、撹拌ベース48の両端から丸軸状の操作部50を突設したプラスチック成形品からなる。隣接するフィン49で挟まれる空間に臨む撹拌ベース48の面壁には、洗浄水および毛屑の通過を許す通口51が開口してある。前側の撹拌体26の通口51は、前後に隣接する状態で配置した四角形の穴で構成されており、後側の撹拌体26の通口51は、前後に隣接する状態で配置した四角形の穴と、溝状の切欠とを交互に形成して構成してある。前後の撹拌体26の対向縁の左右中央には、それぞれ四角形の連結爪(連結部)52が突設してある。後側の撹拌体26の通口51の一部を溝状の切欠で形成しておくと、撹拌体26の全体をたわみ変形させながら切断部フレーム22の側壁29の間に組み付けることができる。したがって、撹拌体26の切断部フレーム22に対する組み付けを簡便に行なえる。
撹拌体26は、切断部フレーム22の側壁29を橋絡する撹拌軸53で支持されて、待機位置と駆動位置との間を往復揺動でき、撹拌軸53の両端寄りに設けた4個のキックばね(ばね)54(図8参照)で、駆動位置へ向かって揺動付勢してある。撹拌体26が駆動位置に変位した状態(図9に示す状態)では、先の連結爪52がセンター刃(往復動式の切断刃ユニット)6用の駆動軸94に設けた駆動ピース55の係合凹部(連結部)56と係合する。したがって撹拌体26は、駆動軸94が駆動されるとき、その往復動力を受けて撹拌軸53に沿って、駆動軸94、および可動刃59の往復動方向と同じ方向へ往復駆動され、この往復動作で洗浄水を強制的に撹拌できる。なお、係合凹部56は、駆動軸94と一体に形成してあってもよい。このように攪拌体26は、攪拌軸53に、前後に往復揺動自在にかつ左右に往復動自在に支持されている。
撹拌体26を撹拌軸53を介して切断部フレーム22に組み付けた状態においては、図8に示すように、前後の撹拌体26の操作部50が切断部フレーム22の四隅部の外方に露出している。この露出部分を化粧ケース20で押し下げ操作することにより、図1に示すように、撹拌体26を駆動位置から待機位置へと切り換えることができる。また、切断部フレーム22の左右の側壁29どうしは、その上部どうしが第2のロータリー刃5Bの可動刃44によって橋絡され、さらにその下部どうしが前後一対の撹拌軸53で橋絡される(図8参照)。したがって、切断部フレーム22の構造強度を増強して、右方の側壁29の外面に配置した縦伝動系を構成するギヤ群の噛み合い精度を向上できる。
(センター刃およびきわ剃り刃の構造)
図1および図4に示すようにセンター刃(往復動式の切断刃ユニット)6は、スリット刃構造の固定刃58と、櫛歯構造の可動刃59と、可動刃59の下部に固定される受動ピース60と、可動刃59を固定刃58に押し付け付勢するばね61などで構成してある。センター刃6は、先に述べたセンターフレーム46を利用して切断部フレーム22に取り付けてある。受動ピース60はセンター刃6用の駆動軸(第1駆動軸)94に連結してある。これにより、駆動軸94の往復動力で可動刃59を左右に往復動できる。
図1および図3に示すようにきわ剃り刃(往復動式の切断刃ユニット)7は、グリップケース10の後面上部に固定したきわ剃りベース63に組み付けてあり、きわ剃りベース63で起伏自在に支持したきわ剃りフレーム64と、きわ剃りフレーム64の内面に配置したバリカン刃構造の固定刃65および可動刃66などで構成する。きわ剃り刃7の下部には、きわ剃り刃7を起伏操作するスライドノブ68が設けてあり、スライドノブ68を押し上げスライドすることにより、きわ剃り刃7をきわ剃りベース63の後方へ突出させて使用姿勢(図1に示す状態)に切り換えることができる。この使用姿勢においては、可動刃66に固定した受動ピース67がきわ剃り刃7用の駆動軸(第2駆動軸)95と係合するので、駆動軸95の往復動力で可動刃66を左右に往復動できる。
(駆動部の構造)
駆動部19は、モーター16の回転動力をメイン刃5の可動刃33・44に伝動するギヤ伝動構造と、モーター16の回転動力を往復動力に変換して、センター刃6およびきわ剃り刃7の可動刃59・66に伝動する往復動力伝動構造と、これらを収容するケース構造などで構成する。図1に示すように、駆動部19を構成するケース構造は、モーター16を収容するモーターホルダー70と、モーターホルダー70の上部に固定されるベース71およびカバー72と、これら両者71・72の上面を覆うヘッドフレーム73と、ヘッドフレーム73に締結されるヘッドベース74などで構成してある。駆動部19の全体は、グリップケース10の内部に設けた内フレームで移動可能に支持してあり、これによりヘッド部2は肌面の変化に追随しながら、グリップ部1に対して前後・左右・上下の各方向へ移動できる。なお、グリップ部1とヘッド部2とは移動可能に支持する必要はなく、グリップ部1とヘッド部2と固定された構造であってもよい。
モーター16とロータリー刃5A・5Bの可動刃33・44との間に、モーター16の回転動力を可動刃33・44に伝動するギヤ伝動構造が設けられている。ギヤ伝動構造は、カバー72の内部に配置されて、モーター16の回転動力をヘッドフレーム73の右端へ向かって伝動する横伝動系と、横伝動系の動力を受け継いでメイン刃5の可動刃33・44へ伝動する縦伝動系とで構成する。図4に示すように、横伝動系は、モーター16の出力軸の側から順に配置した第1ギヤ75および第2ギヤ76と、それぞれベベルギヤで構成した第3ギヤ77および第4ギヤ78とで構成する。図5に示すように、縦伝動系は、第4ギヤ78のギヤ軸に固定される第5ギヤ79と、第5ギヤ79に噛み合う第6ギヤ80と、第6ギヤ80に噛み合う終段ギヤ81と、第1・第2の各ロータリー刃5A・5Bの可動刃33・44の可動刃軸に固定される可動刃ギヤ82・83とからなる。縦伝動系の各ギヤ80〜83は、切断部フレーム22の右側の側壁29の外面に沿って配置してあり、これらのギヤ80〜83の外面は側面カバー25で覆われている(図4参照)。切断部18には、縦伝動系の各ギヤ79〜83のうち、ギヤ80〜83が組み込まれており、したがって、切断部18を駆動部19から分離する際には、これらのギヤ80〜83ごと取り外される。
先に説明したように、第1のロータリー刃5Aの傾動フレーム34は、終段ギヤ81の中心軸の回りに傾動可能に支持してある。詳しくは、図4、図5および図10に示すように、切断部フレーム22の右側の側壁29に膨出したボス85の周面で終段ギヤ81を回転自在に支持している。さらに、左右一対の側端カバー86に設けた傾動軸87を、ボス85の軸受穴88と、傾動アーム36のアーム部に設けた係合穴39に係合している。側端カバー86は傾動アーム36に対してビス89で締結してある。このように、第1のロータリー刃5Aの傾動中心を、ボス85および傾動軸87を介して、終段ギヤ81の回転中心と一致させることにより、可動刃ギヤ82と終段ギヤ81との噛み合い状態を維持したままで、第1のロータリー刃5Aを前後に傾動できる。傾動軸87が軸受穴88から抜け外れるのを防ぎ、同時に縦伝動系のギヤ群を保護するために、図10に示すように切断部フレーム22の右側の側壁29に側面カバー25をビス40で固定して、側端カバー86および傾動軸87の外側面を側面カバー25で受け止めている。
往復動力伝動構造は、モーター16の回転動力をカム構造および振動子90で往復動力に変換して、センター刃6およびきわ剃り刃7の可動刃59・66に伝動する。図1に示すようにカム構造は、第1ギヤ75の上面に設けた偏心ピン91と、振動子90の下面に凹み形成した前後に長い受動溝92とで構成する。カム構造は、後述する第1ガイド軸96と第2ガイド軸97の間で、モーター16の出力軸と振動子90との間に設けてある。このように、カム構造の前後を第1・第2の両ガイド軸96・97で軸支することにより、動作変換時に振動子90がスライド変位する向きを、両ガイド軸96・97に沿った左右方向へ厳密に規定して、動作変換時の動力損を小さくできる。
振動子90は、振動子本体93と、振動子本体93の前端上部に突設されるセンター刃6用の駆動軸(第1駆動軸)94と、振動子本体93の後端に突設されるきわ剃り刃7用の駆動軸(第2駆動軸)95とを一体に備えたプラスチック成形品からなる。振動子本体93は、ヘッド部2のカバー72に固定した前後一対でお互いが平行の第1・第2のガイド軸96・97で、左右方向へ往復スライド自在に案内してある。第1ガイド軸96で案内されるスライド穴98が丸穴で形成してあるのに対して、第2ガイド軸97で案内されるスライド穴99は前後に長い長円状に形成してある。これは、第1・第2のガイド軸96・97の軸間距離や平行度にばらつきがあるような場合でも、往復スライドする振動子90がこじれて大きな摩擦抵抗が生じるのを避けるためである。
図1に示すように、センター刃6用の駆動軸94は、第1ガイド軸96の近傍に設けられ、きわ剃り刃7用の駆動軸95は、第2ガイド軸97の近傍に設けてある。このように、第1ガイド軸96の近傍にセンター刃6用の駆動軸94を設け、第2ガイド軸97の近傍にきわ剃り刃7用の駆動軸95を設けると、センター刃6およびきわ剃り刃7の可動刃59・66を、伝動ロスのない状態で的確に往復駆動でき、したがってくせ毛や長毛の切断を円滑に行なえる。
振動子本体93の大半の部分はヘッドフレーム73の内部に収容するが、センター刃6用の駆動軸94と、きわ剃り刃7用の駆動軸95とは、ヘッドフレーム73に開口した第1開口101および第2開口102を介して、ヘッドフレーム73の外面へ突出してある。毛屑や洗浄水がヘッドフレーム73の内部へ侵入するのを防ぐために、センター刃6用の駆動軸94と第1開口101との間を第1シール体103で水密状にシールし、さらにきわ剃り刃7用の駆動軸95と第2開口102との間を第2シール体104で水密状にシールしている。第1シール体103および第2シール体104はそれぞれ成形パッキンからなり、各駆動軸94・95の往復動作を吸収しながらシール機能を発揮できる。
(第1・第2のロック構造)
メイン刃5およびセンター刃6を含む切断部18の全体は、駆動部19の最上面に位置するヘッドフレーム73に対して着脱可能に装着してある。ヘッドフレーム73に装着した切断部18を取り外し不能にロック保持するために、これら両者の間に第1ロック構造106を設けている。さらに、駆動部19に装着した化粧ケース20を分離不能にロック保持するために、駆動部19と化粧ケース20との間に第2ロック構造107を設けている。
切断部18をヘッドフレーム73に装着した状態において、メイン刃5およびセンター刃6とヘッドフレーム73との間に毛屑室21が形成され、切断部18の周囲に毛屑室21に通じる通水開口27が設けられる。通水開口27は、毛屑室21の周囲を囲む壁に形成される開口を含むのはもちろんのこと、切断部フレーム22に組み付けた各部材間の隙間など、洗浄水が出入りできる空間の全てを含むこととする。この実施例においては、切断部フレーム22の周面のうち、前面カバー23、後面カバー24、側面カバー25で覆われていない四周面の下部に臨む開口および隙間の全てが通水開口27となる。
図11において、第1ロック構造106は、前後一対の直線棒状のロック枠108と、両ロック枠108の左端どうしをピン114aを介して連結する連動レバー109と、連動レバー109を介して両ロック枠108をロック付勢するロックばね110と、前側のロック枠108をロック解除操作するロック解除ノブ(第1解除体)111などで構成する。ロック枠108は、カバー72の内面の前後に配置されて左右スライドのみ可能に案内してあり、ロック枠108の上面の左右には、カバー72の上面に突出するロック爪113が一体に形成してある(図6参照)。
連動レバー109は、その前後中央がカバー72の内面に設けたピン114で軸支されてシーソ状に支持してあり、前側のロック枠108がロック解除ノブ111でロック解除操作されるとき、その移動動作を逆向きの移動動作に変換して後側のロック枠108に伝動する。つまり、ロック解除ノブ111でロック解除操作される原動側(前側)のロック枠108のロック解除方向と、従動側(後側)のロック枠108のロック解除方向とが逆向きになるように、前後のロック枠108を連動レバー109で連結している。そのため、前後のロック枠108に設けられるロック爪113の突出する向きは、左右逆にしてある。ロックばね110は圧縮コイル形のばねからなり、連動レバー109の後側のレバーアームとカバー72の内側壁との間に配置してある。切断部フレーム22のベース枠28には、ロック爪113と係合する4個のロック穴115が凹み形成してある。ロック解除ノブ111は、通水開口27の下方位置であって、ヘッドフレーム73の前面の通水開口27寄りに設けられるので、切断部18を洗浄する際に、意識することもなくロック解除ノブ111を同時に洗浄できる。
図4において、第2ロック構造107は、ヘッドベース74の両側に出没可能に組み付けられるロック解除ボタン(第2解除体)125と、ロック解除ボタン125の上部に突設されるロック爪126と、ロック解除ボタン125をロック付勢するロックばね127と、化粧ケース20に設けたロック凹部122などで構成する。左右のロック解除ボタン125を押し込み操作することにより、ロック爪126とロック凹部122の係合状態を解除して、化粧ケース20を駆動部19から取り外すことができ、この分離状態において、切断部18の周囲の通水開口27を開放して、図6に示すようにロック解除ノブ111を駆動部19の前面に露出させることができる。
(化粧ケースの構造)
図6および図7において化粧ケース20は、前壁116、後壁117、左側壁118、右側壁119、および前壁116の上縁に連続するカバー壁120を一体に備えた、上下面が開口する四周枠状のプラスチック成形品からなる。左右側壁118・119の内面の四隅部分には、先に説明した撹拌体26の操作部50を押し下げ操作する操作突起(操作体)121が形成され、これらの操作突起121の間に、第2ロック構造107のロック爪113と係合するロック凹部122が形成してある。後壁117の下縁の左右中央には第2駆動軸95との接当干渉を避ける切欠123が形成してある。
化粧ケース20を駆動部19に対して装着した状態では、その前壁116および後壁117の内面がヘッドフレーム73の前後の壁面で受け止められており、同様に左右側壁118・119の内面は、ヘッドフレーム73の左右の壁面で受け止められている。これにより、前壁116はヘッドフレーム73の前壁中央に設けたロック解除ノブ111の外面を覆い隠している。また、化粧ケース20を構成する全ての壁面116〜120によって切断部18の周囲の通水開口27が覆い隠されている。
(使用時の態様)
常態において、駆動部19の周側面は化粧ケース20で覆われており、切断部18の主切断面4は保護キャップ47で覆われている。ひげ剃り時には、保護キャップ47を取り外してメイン刃5、センター刃6、およびきわ剃り刃7でひげを切断する。切断部18の洗浄を行なう場合には、化粧ケース20を駆動部19から取り外して、毛屑室21の周囲の通水開口27を露出させ、この状態で毛屑室21に溜まった毛屑を洗い流す。このときの撹拌体26は、化粧ケース20による拘束が解除されるので、ばね54の付勢力を受けて駆動位置へ変位し、図8に示すように連結爪52がセンター刃6用の駆動軸94に設けた駆動ピース55と係合する。この状態では、一群のフィン49は上向きに突出して第1・第2の各ロータリー刃5A・5Bの下面と正対している(図9参照)。
つぎに、ヘッド部2を斜め下向きにした状態で流水を通水開口27に流しかけながら、スイッチボタン11をオン操作して、メイン刃5およびセンター刃6の可動刃33・44・59を駆動し、同時に撹拌体26を往復駆動する。このとき、第1・第2の各ロータリー刃5A・5Bにおいては、可動刃33・44が固定刃32・43に密着した状態のままで回転駆動されるので、両者の密着面およびその周辺部分に付着している毛屑や皮脂などが、強制的に掻き落とされて洗い流される。また、回転駆動された可動刃33・44によって、毛屑室21内に流入した洗浄水が撹拌され、周囲に跳ね飛ばされる。センター刃6の可動刃59によっても、同様に洗浄水が撹拌され周囲に跳ね飛ばされる。さらに、振動子90で往復駆動される撹拌体26のフィン49によって、毛屑室21の底面近傍の洗浄水が撹拌され、周囲に跳ね飛ばされる。
上記のように、毛屑室21内における洗浄水を可動刃33・44と撹拌体26で協同して撹拌し、毛屑室21の隅々まで撹拌水流を行き渡らせるようにすると、可動刃33・44や固定刃32・43に付着した毛屑や皮脂を、確実に洗浄し除去できる。また、毛屑室21の内部に露出する撹拌体26や周囲の壁などに付着した毛屑や皮脂を、確実に洗浄して除去でき、センター刃6においても、同様に可動刃59や固定刃58に付着した毛屑や皮脂を確実に洗浄できる。洗剤を含む洗浄水中にヘッド部2を浸漬して洗浄を行なう場合には、撹拌作用によって発生した泡で皮脂などの分解を促進できるので、さらに効果的に洗浄を行なえる。
洗浄が終了したら、メイン刃5およびセンター刃6の可動刃33・44・59と撹拌体26を空転させて、洗浄水を跳ね飛ばして水気を切る。さらに、切断部18の周囲に付着した水分を拭き取って、毛屑室21の内部を乾燥させる。こののち、化粧ケース20を再び駆動部19に装着して、切断部18の周囲の通水開口27とロック解除ノブ111を化粧ケース20で覆い隠す。化粧ケース20を駆動部19に装着する過程では、化粧ケース20の内面に設けた操作突起121が、撹拌体26の操作部50に接当して、撹拌体26の全体をキックばね54の付勢力に逆らいながら撹拌軸53の回りに上向きに揺動させて、待機姿勢に保持する。そのため、連結爪52は駆動ピース55の係合凹部56から分離して、振動子90から撹拌体26への動力伝動を遮断する。
以上のように構成した電気かみそりによれば、可動刃33・44・59を駆動しながら洗浄を行なうことにより、毛屑室21に導入した洗浄水を可動刃33・44・59と撹拌体26とで強制的に撹拌しながら洗浄できる。このとき、可動刃33・44・59は、その周辺の洗浄水を可動刃33・44の回転方向へ撹拌し、撹拌体26は撹拌軸53に沿って左右方向へ撹拌する。したがって、毛屑室21の内部に複雑な撹拌水流を形成して、毛屑室21の隅々まで撹拌水流を行き渡らせることができ、可動刃33・44・59や固定刃32・43・58はもちろんのこと、毛屑室21の内部に露出する撹拌体26や周囲の壁などの洗浄対象を的確に洗浄できる。
また、駆動軸94と駆動軸95と振動子本体93を一体に備えた振動子90で、センター刃6およびきわ剃り刃7の可動刃59・66を同時に往復駆動するので、ヘッド部2における往復動力伝動構造が複雑になるのを避けながら、センター刃6ときわ剃り刃7を的確に駆動できる。
(別実施例) 図13ないし図15は、本発明に係る電気かみそりの別実施例を示す。そこではメイン刃5を前後一対の往復動式の切断刃ユニットで構成する点と、撹拌体26を単一の部材で構成する点とが、先の実施例に係る電気かみそりと異なっている。
詳しくは、図13に示すように、メイン刃5を前側の第1のレシプロ刃(往復動式の切断刃ユニット)131Aと、後側の第2のレシプロ刃(往復動式の切断刃ユニット)131Bとで構成する。第1のレシプロ刃131Aは、網刃からなる固定刃(外刃)132と、スリット刃からなる可動刃(内刃)133と、可動刃(内刃)133を支持する可動刃台134などで構成する。同様に、第2のレシプロ刃131Bは、網刃からなる固定刃(外刃)135と、スリット刃からなる可動刃(内刃)136と、可動刃(内刃)135を支持する可動刃台137などで構成する。第1のレシプロ刃131Aの固定刃132の前端と、第2のレシプロ刃131Bの固定刃135の後端は、それぞれ切断部フレーム22に固定してあり、前者の固定刃132の後端と後者の固定刃135の前端は、それぞればね146で押し下げ付勢される緊張枠147に固定してある。
第1・第2の両レシプロ刃131A・131Bの可動刃台134・137は、それぞれ切断部フレーム22で左右スライドのみ可能に支持してあり、その左右中央に往復動力を受け継ぐ受動部138・139が設けてある。前後の可動刃133・136を同時に駆動するために、振動子90の第1駆動軸94に駆動ピース140を連結し、駆動ピース140の前後に設けた駆動ピン141・142を先の受動部138・139に係合している。
図14に示すように撹拌体26は、平面視がH字状の撹拌ベース48と、撹拌ベース48の上面に突設される前1列、後1列のフィン49と、撹拌ベース48の前端左右に設けた三角形状のカム片からなる操作部50とを備えている。撹拌体26は、ヘッドフレーム73で前後スライド自在に支持されて、圧縮コイル形のばね54で前方の駆動位置へ向かってスライド付勢してある。撹拌ベース48の前後中央には、左右に長い逃穴145と連結穴(連結部)52とが逆T字状に形成してある。
化粧ケース20を駆動部19に装着した状態では、図13に示すように、化粧ケース20の内面左右に設けた操作突起(操作体)121が操作部50に接当して、撹拌体26をばね54の付勢力に抗して後方の待機位置に位置保持している。また、化粧ケース20を駆動部19から取り外した状態では、図15に示すように、操作突起121による操作部50の拘束が解除されるため、撹拌体26はばね54で前方の駆動位置へスライド変位して、連結穴52が第1駆動軸94と係合する。したがって、第1・第2の両レシプロ刃131A・131Bを左右方向に往復駆動しながら水洗い洗浄するとき、同時に撹拌体26を両レシプロ刃131A・131Bと同じ方向に往復駆動して毛屑室21内の洗浄水を撹拌することができる。他は先の実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
以上のように、本発明に係る撹拌構造は、メイン刃5がロータリー構造であるか、レシプロ構造であるかに関係なく広く適用できる。また、上記の別実施例では、メイン刃5が第1・第2の両レシプロ刃131A・131Bで構成してある場合について説明したが、メイン刃5は1個の往復動式の切断刃ユニットで構成してあってもよい。
上記2つの実施例を含めた電気かみそりの構成は、以下の態様で実施することができる。
グリップ部1と、グリップ部1の上部に設けられるヘッド部2からなる本体部3を備える。本体部3の上面に、可動刃59・133・136と固定刃58・132・135を含む往復動式の切断刃ユニット6・131A・131Bを設け、本体部3の側面に、本実施例では後側面に、可動刃66と固定刃65を含む往復動式の切断刃ユニット7を設ける。本体部3の上部、すなわちヘッド部2に、モーター16の動力を往復動力に変換して本体部3の上面および側面にある前記可動刃59・66・133・136を往復駆動する振動子90を設ける。本体部3の上部、すなわちヘッド部2に、複数個のガイド軸96・97を前後に平行に設ける。振動子90の振動子本体93を、平行に配置した複数個のガイド軸96・97で往復スライド自在に支持(案内)する。側面とは、後側面以外に前側面、右側面、左側面を含んで解釈するものとする。したがって、きわ剃り刃(往復動式の切断刃ユニット)7は、本体部3の、前側面、右側面、左側面の何れかの面に配設することができる。
上記のように、振動子90の振動子本体93を平行に配置した複数個のガイド軸96・97で往復スライド自在に支持(案内)すると、振動子90が往復スライドするときのストロークを常に一定にして、負荷の変動などによってスライドストロークが変化するのを解消できる。また、往復スライドするときの振動子90が、前後あるいは上下にぶれ動くのを両ガイド軸96・97で規制して、動力が振動子90の無駄な動きに費やされるのを防止できる。したがって、振動子90による動力変換をより適切に行なって、モーター動力の伝動効率を向上できる。
振動子90の振動子本体93を、第1ガイド軸96と第2ガイド軸97で往復スライド自在に支持(案内)する。モーター16の回転動力を往復動力に変換するカム構造を、第1ガイド軸96と第2ガイド軸97の間の振動子90の下面に設ける。カム構造は、偏心ピン91と受動溝92とで構成される。
上記のように、動力変換のためのカム構造を、第1ガイド軸96と第2ガイド軸97の間の振動子90の下面に設けると、振動子90のなかでも、両ガイド軸96・97で安定支持された部分において動力変換を行なえる。したがって、振動子90が前後あるいは上下にぶれ動くのを規制しながら、適切にしかも伝動ロスのない状態で動力変換を行なうことができる。
第1ガイド軸96の近傍に、往復動式の一方の切断刃ユニット6・131A・131Bの可動刃59・133・136を駆動する第1駆動軸94を設ける。第2ガイド軸97の近傍に、往復動式の他方の切断刃ユニット7の可動刃66を駆動する第2駆動軸95を設ける。
上記のように、第1ガイド軸96の近傍に第1駆動軸94を設け、第2ガイド軸97の近傍に第2駆動軸95を設けると、往復動式の可動刃59・66・133・136と振動子90とを、より短い距離で連結しながら、各駆動軸94・95の基部を各ガイド軸96・97で常に安定した状態で案内できる。したがって、第1・第2の両駆動軸94・95が、前後あるいは上下にぶれ動くのを両ガイド軸96・97で規制して、各可動刃59・66・133・136を、伝動ロスのない状態で的確に往復駆動できる。
振動子本体93に、第1・第2の両ガイド軸96・97で案内されるスライド穴98・99を設ける。スライド穴98・99のひとつを、両ガイド軸96・97の軸間距離のばらつきを吸収する長穴で形成する。
上記のように、スライド穴98・99のひとつを長穴で形成すると、第1・第2のガイド軸96・97の軸間距離や平行度にばらつきがあるような場合でも、長穴からなるスライド穴99でばら付を吸収できる。これにより、往復スライドする振動子90がこじれて、こじれた部分に大きな摩擦抵抗が生じるのを解消しながら、振動子90を常に円滑に往復駆動できる。
振動子90をヘッドフレーム73に収容する。第1駆動軸94および第2駆動軸95は、それぞれヘッドフレーム73に設けた第1開口101および第2開口102を介してヘッドフレーム73の外面へ突出してある。第1駆動軸94と第1開口101との間、および第2駆動軸95と第2開口102との間を、それぞれ第1シール体103と第2シール体104で水密状にシールする。
上記のようにヘッドフレーム73の内部に振動子90を収容し、第1・第2の両駆動軸94・95と、第1・第2開口101・102との間を第1・第2のシール体103・104で水密状にシールすると、毛屑などの異物がヘッドフレーム73の内部に進入するのを防止できる。したがって、ヘッドフレーム73の内部に設けた振動子90の動作が、毛屑などの異物によって阻害されるのを確実に防止できるうえ、ヘッドフレーム73内の振動子90におけるカムの叩打音等が外部に漏れ出るのを第1・第2のシール体103・104で防止できる。
上記の実施例では、撹拌体26を撹拌軸53に沿って直線状に往復駆動したが、その必要はなく、撹拌体26は1個の軸の回りに揺動駆動することができる。撹拌体26は、撹拌ベース48の上下面のそれぞれにフィン49を設けることができる。撹拌体26は、毛屑室21の内部の少なくとも前後いずれか一方に配置してあればよい。第1ロック構造106におけるロック枠108は、その両側端を左右一対の連動レバー109で連結してあってもよい。
1 グリップ部
2 ヘッド部
3 本体部
4 主切断面
5 メイン刃
5A 第1のロータリー刃
5B 第2のロータリー刃
6 センター刃(往復動式の切断刃ユニット)
7 きわ剃り刃(往復動式の切断刃ユニット)
18 切断部
19 駆動部
20 化粧ケース
21 毛屑室
22 切断部フレーム
26 撹拌体
27 通水開口
32・43 メイン刃の固定刃
33・44 メイン刃の可動刃
48 撹拌ベース
49 フィン
50 操作部
58 センター刃の固定刃
59 センター刃の可動刃
65 きわ剃り刃の固定刃
66 きわ剃り刃の可動刃
90 振動子
94 第1駆動軸
95 第2駆動軸
96 第1ガイド軸
97 第2ガイド軸
132 第1のレシプロ刃の固定刃
133 第1のレシプロ刃の可動刃
135 第2のレシプロ刃の固定刃
136 第2のレシプロ刃の可動刃

Claims (2)

  1. グリップ部(1)とヘッド部(2)とからなる本体部(3)を備えており、
    ヘッド部(2)は、可動刃(33・44・59・133・136)と固定刃(32・43・58・132・135)を有する切断部(18)と、可動刃(33・44・59・133・136)を駆動する駆動構造を備えた駆動部(19)と、ヘッド部(2)に対して着脱される化粧ケース(20)を含み、
    切断部(18)の周囲には、切断部(18)の内部の毛屑室(21)に通じる通水開口(27)が設けられており、
    ヘッド部(2)に装着した化粧ケース(20)で通水開口(27)を覆い隠し、あるいはヘッド部(2)から化粧ケース(20)を取り外して通水開口(27)を開放でき、開放された状態の通水開口(27)から洗浄水を毛屑室(21)の内部に導入して水洗い洗浄でき、
    毛屑室(21)の内部に、可動刃(33・44・59・133・136)と協同して洗浄水を撹拌する撹拌体(26)が配置されており、
    化粧ケース(20)をヘッド部(2)から取り外した状態において、撹拌体(26)を可動刃用の駆動構造で駆動できることを特徴とする水洗い式の電気かみそり。
  2. 切断部(18)は、往復動式の切断刃ユニット(6・131A・131B)を含み、
    撹拌体(26)は、待機位置と、駆動位置との間を往復変位できるように支持され、ばね(54)で駆動位置へ向かって付勢されており、
    撹拌体(26)は、一群のフィン(49)を備えた撹拌ベース(48)と、駆動位置において往復動式の切断刃ユニット(6・131A・131B)用の駆動構造に連結される連結部(52)と、化粧ケース(20)がヘッド部(2)に装着される動作に連動して、撹拌体(26)を駆動位置から待機位置へ切り換える操作部(50)とを備えており、
    化粧ケース(20)をヘッド部(2)から取り外した状態において、撹拌体(26)が駆動位置へ変位して、連結部(52)が往復動式の切断刃ユニット(6・131A・131B)用の駆動構造に連結され、撹拌体(26)を往復駆動できることを特徴とする請求項1に記載の水洗い式の電気かみそり。
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