JP5567651B2 - 広告配信管理装置および広告配信管理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、広告配信管理装置および広告配信管理方法に関する。
近年、インターネットなどのネットワークの飛躍的な普及に伴い、ネットワークを介した広告配信が盛んに行われている。かかる広告配信の一つの形態として、広告配信の対象となるページ(以下、広告配信対象ページと記載する)内の一定スペースに画像や映像などを用いて広告を表示するディスプレイ広告が知られている。
ディスプレイ広告では、広告主によって指定されたユーザ属性(性別、年齢、興味など)を有するユーザに対して広告配信を行うことによって、効果的な広告配信が行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−238020号公報
上述した広告配信では、広告配信対象ページへアクセスしたユーザのユーザ属性が広告主によって指定されたユーザ属性である場合に、広告が配信される。そのため、将来の広告配信先となる配信対象ユーザをそのユーザ属性を含めて将来ログとして予測し、かかる将来ログに基づいて広告主からの注文を受け付けることが望ましい。
しかし、将来の広告配信先となる配信対象ユーザが複数のユーザ属性を有する場合、広告配信の注文に対する配信対象ユーザの割り当て方によっては、広告主からの新たな注文に対する受け付けが難しくなる場合がある。
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、広告配信の注文に対する配信対象ユーザの割り当てを適切に行うことができる広告配信管理装置および広告配信管理方法を提供することを目的とする。
本願に係る広告配信管理装置は、将来の広告配信先として予測される複数の配信対象ユーザのユーザ属性を含む情報を記憶する予測情報記憶手段と、ユーザ属性および配信数を指定した複数の注文要求を取得する取得手段と、前記複数の注文要求のそれぞれで指定されるユーザ属性および配信数に基づき、前記注文要求に未割り当ての配信対象ユーザが有する所定のユーザ属性の数が最大化するように前記複数の注文要求に対して前記配信対象ユーザを割り当てる割当手段とを備えることを特徴とする。
実施形態の一態様によれば、広告配信の注文に対する配信対象ユーザの割り当てを適切に行うことができる広告配信管理装置および広告配信管理方法を提供することができる。
図1Aは、実施形態に係る広告配信管理処理の説明図(その1)である。 図1Bは、実施形態に係る広告配信管理処理の説明図(その2)である。 図2は、実施形態に係る広告配信管理装置の構成を示す図である。 図3は、広告情報テーブルの一例を示す図である。 図4は、ユーザ情報テーブルの一例を示す図である。 図5は、アクセスログテーブルの一例を示す図である。 図6は、将来ログテーブルの一例を示す図である。 図7は、ユーザ属性の延べ総数の求め方を説明するための図である。 図8は、ユーザ属性パターンの属性内容とユーザ数との関係の一例を示す図である。 図9は、注文要求に対して割り当てられるユーザ属性パターンに属する配信対象ユーザの数の割り当て例を示す図である。 図10は、実施形態に係る広告配信管理装置の広告配信管理処理フローを示す図である。 図11は、実施形態に係る広告配信管理装置の割り当て処理フローの一例を示す図である。
以下に、本願に係る広告配信管理装置および広告配信管理方法を実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る広告配信管理装置および広告配信管理方法が限定されるものではない。また、以下においては、「データベース」を「DB」と記載するものとする。
〔1.広告配信管理処理〕
まず、実施形態に係る広告配信管理処理について説明する。図1Aおよび図1Bは、実施形態に係る広告配信管理処理の説明図であり、かかる広告配信管理処理によって広告主からの注文要求に対する配信対象ユーザの割り当てが適切に行われる。
図1Aに示すように、実施形態に係る広告配信管理システムは、広告配信管理装置1、情報配信装置2、広告主端末3およびユーザ端末4を有する。広告配信管理装置1、情報配信装置2、広告主端末3およびユーザ端末4は、互いに通信ネットワーク5を介して接続される。通信ネットワーク5は、例えば、インターネットなどのIP(Internet Protocol)ネットワークである。なお、広告主端末3やユーザ端末4はそれぞれ複数存在するが、図1Aでは説明の便宜上省略している。
広告主端末3は、広告配信を希望する広告主の端末装置であり、所定のユーザ属性を有するユーザのユーザ端末4に対して配信したい広告の注文を行う注文要求を広告配信管理装置1に対して行う。具体的には、広告主端末3は、注文主が広告配信対象ページへの掲載を望む広告情報、広告情報の配信先として指定されるユーザ属性の情報、および、広告情報の配信数の情報を含む注文要求を広告配信管理装置1へ送信する。広告情報として、例えば、バナー広告、テキスト広告、動画広告などの2次元コンテンツや3次元コンテンツなどがある。
ユーザ端末4は、広告配信管理装置1および情報配信装置2へアクセスするユーザの端末装置である。情報配信装置2は、ユーザ端末4からアクセスがあった場合、例えば、Webページなどの広告配信対象ページをユーザ端末4へ送信する。広告配信対象ページには、広告情報のURL(Uniform Resource Locator)が含まれており、ユーザ端末4は、かかるURLに基づいて、広告配信管理装置1に対して広告要求を送信する。
なお、広告情報のURLは、広告配信管理装置1のURLではなく情報配信装置2のURLとすることもできる。この場合、ユーザ端末4は、広告情報のURLに基づいて、情報配信装置2に対して広告情報を要求する。かかる要求を受信した場合、情報配信装置2は、広告配信管理装置1に対して広告情報の送信要求を行う。広告配信管理装置1は、情報配信装置2からの送信要求に対応する広告情報を情報配信装置2へ送信する。情報配信装置2は、広告配信管理装置1から広告情報を受信すると、かかる広告情報をユーザ端末4へ送信する。
広告配信管理装置1は、注文要求の受け付け処理、受け付けた注文要求に対するユーザ属性の割り当て処理、注文要求で指定された広告情報の配信を実行する処理を行うことによって、広告配信の注文の受け付けから配信までの処理を実行する。
広告配信管理装置1は、将来の広告配信先として予測される複数の配信対象ユーザのユーザ属性を含む情報を将来ログとしてDBに記憶しており、かかる将来ログに基づいて、注文要求の受け付け処理およびユーザ属性の割り当て処理を実行する。
図1Aに示す例では、将来ログとして、配信対象ユーザ6a〜6eのユーザ属性を含む情報がDBに記憶されている。配信対象ユーザ6aはユーザ属性A、B、Cを有し、配信対象ユーザ6bはユーザ属性Aを有し、配信対象ユーザ6cはユーザ属性A、C〜Eを有し、配信対象ユーザ6dはユーザ属性B、D、Eを有し、配信対象ユーザ6eはユーザ属性B〜Dを有する。
広告配信管理装置1は、広告主端末3から送信される注文要求を取得し、かかる注文要求に対して配信対象ユーザを割り当てる。広告主端末3から送信される注文要求には、上述のように、広告情報の配信先として指定されるユーザ属性(以下、指定ユーザ属性と記載する)の情報と、広告情報の配信数(以下、指定配信数と記載する)の情報とが含まれている。
広告配信管理装置1は、複数の注文要求を一つの単位として、配信対象ユーザの割り当て処理を行う。具体的には、広告配信管理装置1は、複数の注文要求のそれぞれの指定ユーザ属性および指定配信数に基づき、注文要求に未割り当ての配信対象ユーザが有する所定のユーザ属性の数が最大化するように、複数の注文要求に対して配信対象ユーザを割り当てる。以下、注文要求に未割り当ての配信対象ユーザを未割り当てユーザと記載する場合がある。
例えば、図1Bに示すように、指定ユーザ属性が「属性A」、かつ、指定配信数が「2」である注文要求7aと、指定ユーザ属性が「属性D」、かつ、指定配信数が「1」である注文要求7bが広告主端末3から広告配信管理装置1へ送信された場合を考える。また、上記所定のユーザ属性(以下、適切度判定用属性と記載する)が、「属性B」、「属性C」、「属性D」であるとする。
注文要求7aの指定ユーザ属性である「属性A」を有する配信対象ユーザ6a、6cを注文要求7aに割り当て、注文要求7bの指定ユーザ属性である「属性D」を有する配信対象ユーザ6eを割り当てた場合、未割り当てユーザが有する属性A〜Eの数は、それぞれ「1」、「1」、「0」、「1」、「1」である。したがって、未割り当てユーザが有する適切度判定用属性(属性B〜D)の総数(以下、未割り当てスコアと記載する)は「2」である。
一方、注文要求7aの指定ユーザ属性である「属性A」を有する配信対象ユーザ6a、6bを注文要求7aに割り当て、注文要求7bの指定ユーザ属性である「属性D」を有する配信対象ユーザ6dを割り当てた場合、未割り当てユーザが有する属性A〜Eの数は、それぞれ「1」、「1」、「2」、「2」、「1」である。したがって、未割り当てユーザが有する適切度判定用属性(属性B〜D)の総数である未割り当てスコアは「5」である。
複数の注文要求7a、7bに対して配信対象ユーザを割り当てた場合の未割り当てスコアが最大となるのは、配信対象ユーザ6a、6b、6dを割り当てた場合である。したがって、広告配信管理装置1は、複数の注文要求7a、7bに対して配信対象ユーザ6a、6b、6dを割り当てる。
このように、広告配信管理装置1は、未割り当てスコアが最大となるように、複数の注文要求に対して配信対象ユーザを割り当てる。未割り当てスコアは未割り当てユーザが有する適切度判定用属性の数であることから、適切度判定用属性として、例えば、注文要求で指定される頻度が高いユーザ属性を設定することによって、将来の注文要求に対する受け付け可能性を増加させることができ、販売機会の損失を抑制することができる。
なお、適切度判定用属性は、複数のユーザ属性のうち一部のユーザ属性として説明したが、全てのユーザ属性を適切度判定用属性とすることもできる。例えば、注文要求7a、7bに対して配信対象ユーザ6a、6c、6eを割り当てた場合、未割り当てスコアは「4」である。一方、注文要求7a、7bに対して配信対象ユーザ6a、6b、6dを割り当てた場合、未割り当てスコアは「7」である。
このように全てのユーザ属性を適切度判定用属性とすることで、注文要求に対する配信対象ユーザの割り当て可能なユーザ属性の総数を増加させることができる。したがって、この場合でも、将来の注文要求に対する受け付け可能性が増加することから、販売機会の損失を抑制することができる。
以下、上述した広告配信管理処理を実行する広告配信管理装置1について、具体的構成および具体的処理の内容について図面を参照して説明する。
〔2.広告配信管理装置1の構成〕
図2は、実施形態に係る広告配信管理装置1の構成を示す図である。図2に示すように、広告配信管理装置1は通信部10と、広告情報DB11と、ユーザ情報DB12と、過去ログDB13と、将来ログDB14と、制御部15とを有する。さらに制御部15は、広告配信部21と、将来ログ予測部22と、受付部23と、割当部24とを有する。
通信部10は、NIC(Network Interface Card)等のインタフェースである。制御部15は、通信部10および通信ネットワーク5を介して、広告主端末3やユーザ端末4との間で各種の情報を送受信する。広告情報DB11、ユーザ情報DB12、過去ログDB13および将来ログDB14は、例えば、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、光ディスク等の記憶装置である。
制御部15は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。また、制御部15は、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)によって内部の記憶装置に記憶されたプログラムがRAMを作業領域として実行されることで、広告配信部21、将来ログ予測部22、受付部23および割当部24として機能する。なお、制御部15の構成は、かかる構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
(広告配信部21について)
広告配信部21は、ユーザ端末4から広告情報の配信要求があった場合に、ユーザ端末4のユーザが有するユーザ属性に応じた広告情報を広告情報DB11の広告情報テーブルから取得し、取得した広告情報を通信部10から配信要求元のユーザ端末4へ送信する。
図3は、広告情報DB11に記憶された広告情報テーブルの一例を示す図である。図3に示すように、広告情報テーブルには、「広告ID」毎に、「ユーザ属性」、「配信期間」、「配信数」および「広告情報」が関連付けられた情報が含まれる。
「広告ID」は、受け付けられた注文要求毎に割り当てられる識別情報である。「ユーザ属性」は、注文要求で指定されたユーザ属性(指定ユーザ属性)であり、「配信期間」は、注文要求で指定された広告情報の配信期間であり、「配信数」は、注文要求で指定された広告情報の配信数(指定配信数)である。また、「広告情報」は、注文要求で指定された広告情報である。
例えば、広告ID「O1」では、配信対象のユーザ属性が「車」であり、広告情報の配信期間が「2013年1月1日〜1月31日」であり、広告情報の配信数が「100回」であり、広告情報が「バナー広告Ya」であることを示す。なお、広告情報の配信期間内であっても広告情報の配信数が「100回」を超えた場合に、注文要求に対する広告情報の配信処理が終了する。
広告配信部21は、広告情報の配信要求を行ったユーザ端末4のユーザがユーザ属性「車」を有する場合、例えば、広告情報DB11の広告情報テーブルから広告ID「O1」の広告情報「バナー広告Ya」を取得し、配信要求元のユーザ端末4へ送信する。
ユーザ端末4のユーザが有するユーザ属性は、ユーザ情報DB12のユーザ情報テーブルに基づいて判定される。図4は、ユーザ情報DB12に記憶されたユーザ情報テーブルの一例を示す図である。図4に示すように、ユーザ情報テーブルには、「ユーザID」、「サイコグラフィック属性」、「デモグラフィック属性」などの情報を有する。
「ユーザID」は、ユーザ端末4を利用するユーザを識別するための識別情報である。かかる「ユーザID」は、例えば、広告配信管理装置1とユーザ端末4との間で送受信されるHTTPクッキー(HyperText Transfer Protocol Cookie)に設定されるユーザ識別情報に該当する。
「サイコグラフィック属性」は、ユーザの価値観、ライフスタイル、性格、嗜好などを示す情報である。かかる「サイコグラフィック属性」は、例えば、「車」、「化粧品」、「服」、「旅行」などの属性区分に分類される。図4に示す例では、属性区分毎に、ユーザの嗜好が相対的に高い場合に「1」が記憶され、それ以外の場合には「0」が記憶される。また、「サイコグラフィック属性」は、図4に示した属性区分の例に限られず、経済、政治、野球、サッカー、その他スポーツ、スイーツ、パソコン、白物家電、家具など様々な属性区分が含まれてもよい。
「デモグラフィック属性」は、人口統計学的なユーザの属性情報を示す。かかる「デモグラフィック属性」は、例えば、ユーザの「性別」、「年齢」などの属性区分に分類される。図4に示す「性別」には、ユーザが女性である場合には「1」が記憶され、ユーザが男性である場合には「2」が記憶される。また、「年齢」には、ユーザの年齢が記憶される。なお、「デモグラフィック属性」は、図4に示した属性区分の例に限られず、ユーザの職業、家族構成、年収、住所、出身地、学歴など様々な属性区分が含まれてもよい。
例えば、図4に示すユーザID「U1」のユーザがユーザ端末4から広告情報の配信要求を行った場合、かかるユーザのユーザ属性が「車」、「旅行」、「男性」、「21才」などであることを判定する。また、例えば、図4に示すユーザID「U2」のユーザがユーザ端末4から広告情報の配信要求を行った場合、広告配信部21は、かかるユーザのユーザ属性が「服」、「女性」、「44才」などであることを判定する。
また、広告配信部21は、広告情報の配信要求を行ったユーザのユーザIDを過去ログDB13のアクセスログテーブルに設定する。図5は、過去ログDB13に記憶されるアクセスログテーブルの一例を示す図である。
図5に示すように、アクセスログテーブルには、ユーザ端末4のユーザが広告配信管理装置1に対して広告情報の配信要求を行った日時とユーザIDとを関連付けた情報(以下、過去ログと記載する場合がある)が設定されるテーブルである。広告配信部21は、ユーザ端末4から広告情報の配信要求がある毎に、アクセスログテーブルを更新する。
(将来ログ予測部22について)
将来ログ予測部22は、過去ログDB13に記憶されたアクセスログテーブルに基づいて、将来の広告配信先として予測される複数の配信対象ユーザを判定し、判定した配信対象ユーザのユーザ情報を将来ログDB14の将来ログテーブルに設定する。
図6は、将来ログDB14に記憶される将来ログテーブルの一例を示す図である。図6に示すように、将来ログテーブルは、将来の所定期間に広告配信先として予測される配信対象ユーザに関する情報(以下、将来ログと記載する場合がある)が設定される。図6に示す将来ログテーブルには、「配信対象ID」、「割り当て状態」、「サイコグラフィック属性」、「デモグラフィック属性」などの将来ログの情報が含まれる。
「配信対象ID」は、配信対象ユーザ毎に割り当てられる識別情報である。かかる配信対象ユーザは、ユーザ情報DB12のユーザ情報テーブルに設定されるユーザとは異なる仮想的なユーザである。
「割り当て状態」は、注文要求に対して割り当てられた配信対象ユーザであるか否かを示す情報である。注文要求に対して割り当てられた配信対象ユーザである場合には「1」が記憶され、注文要求に対して割り当てられていない配信対象ユーザである場合には「0」が記憶される。
「サイコグラフィック属性」および「デモグラフィック属性」は、ユーザ情報DB12のユーザ情報テーブルと同様の項目である。なお、ユーザ情報テーブルに設定されているユーザを配信対象ユーザとして推定し、配信対象IDをユーザIDとすることもできる。この場合、「サイコグラフィック属性」および「デモグラフィック属性」の情報は、ユーザIDに基づいてユーザ情報テーブルから取得することができる。
将来ログ予測部22は、将来の所定期間に広告配信先となる配信対象ユーザの予測を、1年前の同時期のアクセスログや直前の所定期間のアクセスログなどから行うことができる。例えば、将来ログ予測部22は、直前の過去1ヶ月間に広告情報の配信要求を行ったユーザを将来の1ヶ月間の配信対象ユーザと推定することができる。
また、将来ログ予測部22は、アクセスログテーブルに設定された過去ログを統計処理することによって、将来の広告配信先となる配信対象ユーザの傾向を判定し、かかる判定結果に基づいて、将来ログを予測することもできる。この場合、例えば、天候や気温などの変動情報を加味して配信対象ユーザの傾向を判定するようにしてもよい。
なお、将来ログ予測部22は、予測した将来ログを将来ログテーブルに設定することができるが、外部装置から通信部10を介して取得された将来ログを将来ログテーブルに設定することもできる。
(受付部23について)
受付部23は、将来ログテーブルに設定された将来ログに基づいて、広告主端末3からの注文要求を受け付けるか否かを判定し、注文要求を受け付ける場合に、広告主端末3に対して注文受付応答を行う。
広告主端末3からの注文要求には、上述のように、指定ユーザ属性および指定配信数などの指定情報が含まれている。受付部23は、広告主端末3から注文要求があった場合、将来ログテーブルに設定された複数の配信対象ユーザのうち注文要求の指定ユーザ属性を有する未割り当てユーザの数をカウントする。受付部23は、かかるカウント結果が注文要求の指定配信数以上である場合に、広告主端末3からの注文要求を受け付ける。
例えば、受付部23は、指定ユーザ属性が「車」であり、指定配信数が「100」である注文要求を受信した場合、将来ログテーブルにおいて「車」の属性区分に「1」が設定されている配信対象ユーザの数をカウントする。そして、受付部23は、カウント結果が「100」以上である場合に、広告主端末3からの注文要求を受け付け、「100」未満である場合に、広告主端末3からの注文要求を受け付けない。
また、受付部23は、注文要求で指定される頻度が閾値以上ある2以上のユーザ属性の組み合わせを一つのユーザ属性(以下、結合ユーザ属性と記載する場合がある)としてカウントする。例えば、「服」および「旅行」の組み合わせが注文要求で指定される頻度が高い場合、受付部23は、「服」および「旅行」の組み合わせを一つのユーザ属性としてカウントする。
広告情報DB11の広告情報テーブルには受付部23によって受け付けた注文要求の情報が設定されており、かかる広告情報テーブルに基づき、受付部23は、注文要求で指定される頻度が閾値以上ある2以上のユーザ属性の組み合わせを判定できる。
例えば、受付部23は、広告情報テーブルに基づき、過去の注文要求で指定された配信数の合計を第1の合計値として求め、また、2以上のユーザ属性の組み合わせ毎に過去の注文要求で指定された配信数の合計を第2の合計値として求める。そして、受付部23は、第1の合計値に対する第2の合計値の比が所定閾値以上のユーザ属性の組み合わせを一つのユーザ属性としてカウントする。
「車」および「旅行」の組み合わせが注文要求で指定される頻度が高く、また、将来ログテーブルが図6に示す状態である場合、配信対象ID「F3」の配信対象ユーザのユーザ属性は、「車」や「旅行」ではなく「車&旅行」となる。
なお、注文要求で指定される頻度が閾値以上ある2以上のユーザ属性の組み合わせは、受付部23で判定するのではなく、外部装置などから別途ユーザ情報DB12に設定するようにしてもよい。
また、受付部23は、未割り当てユーザの数が所定値以下となった場合や結合ユーザ属性を有する未割り当てユーザの数が所定値以下となった場合などにおいて、結合ユーザ属性を複数のユーザ属性に分割することができる。これによりユーザ属性の総数を増加させることができ、その結果、結合ユーザ属性を指定した注文要求の受け付け可能性が低減するものの、他の注文要求の受け付け可能性を増加させることができる。
(割当部24)
割当部24は、受付部23で受け付けた注文要求に対し、将来ログテーブルに設定された配信対象ユーザを割り当てる。
具体的には、割当部24は、複数の注文要求に対する配信対象ユーザの割り当てを、複数の注文要求のそれぞれの指定ユーザ属性および指定配信数に基づき、注文要求に未割り当ての配信対象ユーザが有する所定のユーザ属性の数が最大化するように行う。
ここで、「所定のユーザ属性」は、上述した適切度判定用属性であり、例えば、広告配信管理装置1の管理者(以下、配信管理者と記載する)が広告配信管理装置1の操作部(図示せず)から設定することができる。配信管理者は、適切度判定用属性として、全てのユーザ属性を設定することもでき、また、一部のユーザ属性を設定することもできる。
また、割当部24は、配信管理者が広告配信管理装置1の操作部(図示せず)から行った設定に基づき、第1の割り当てモード、第2の割り当てモードおよび第3の割り当てモードのうち、いずれか一つの割り当てモードを実行する。
割当部24は、第1の割り当てモードが設定されている場合、新たな注文要求が受付部23によって受け付けられる毎に、広告情報テーブルに設定された全ての注文要求に対して配信対象ユーザを割り当てる処理(以下、全体処理と記載する場合がある)を繰り返し行う。
また、割当部24は、第2の割り当てモードが設定されている場合、配信対象ユーザを割り当てた注文要求への割り当てを維持した状態で、新たに取得した注文要求に対して配信対象ユーザを割り当てる処理(以下、部分処理と記載する場合がある)を行う。
また、割当部24は、第3の割り当てモードが設定されている場合、新たな注文要求に対して部分処理を行いつつ、所定のタイミング(例えば、注文要求が少ない夜間)で全体処理を行う。
以下、割当部24による割り当て処理について具体的に説明する。広告情報テーブルにn個の注文要求がある場合、注文要求Oi(1≦i≦n;iは整数、図3参照)を定義し、注文要求Oiの指定配信数を「o_i」とする。また、m個のユーザ属性パターンが設定される場合、ユーザ属性パターンPj(1≦j≦m;jは整数)を定義し、ユーザ属性パターンPjに属する配信対象ユーザの数を「p_j」とする。
「ユーザ属性パターン」は、例えば将来ログテーブルが図6に示す状態である場合、「車」、「化粧品」、「服」、「旅行」などの属性区分の組み合わせである。例えば、属性パターンを{車、化粧、服、旅行、・・・}で定義した場合、各属性パターンは、例えば、{1、0、0、0、・・・}、{0、1、0、0、・・・}、{1、1、1、0、・・・}などで表される。ユーザ属性パターンの数は、属性区分の数が例えば6個の場合、26個である。なお、注文要求Oiで指定される可能性がないものはユーザ属性パターンから除外することもできる。
割当部24は、下記式(1)、(2)を制約条件として、未割り当てスコアKPIを最大化するように、線形計画法を用いて、複数の注文要求O1〜Onに対してそれぞれ配信対象ユーザを割り当てる。なお、下記式(2)において、「a_i_j」は、注文要求Oiに対して割り当てられるユーザ属性パターンPjを有する配信対象ユーザの数であり、「c_j」は、ユーザ属性パターンPjを有する配信対象ユーザの数である。
Figure 0005567651
未割り当てスコアKPIは、注文要求O1〜Onに未割り当ての配信対象ユーザの数に基づくスコアであり、注文要求O1〜Onに未割り当ての配信対象ユーザが有する適切度判定用属性の延べ総数である。未割り当てユーザの数が「p」である場合、未割り当てユーザFk(1≦k≦p;pは整数)を定義し、未割り当てユーザFkが有する適切度判定用属性の数を「f_k」とすると、未割り当てスコアKPIは、下記式(3)により求められる。
Figure 0005567651
適切度判定用属性として全てのユーザ属性が設定されている場合、将来ログテーブルにおいて「割り当て状態」が「0」に設定された配信対象ユーザの「ユーザ属性の数」の合計である「ユーザ属性の延べ総数」が未割り当てスコアKPIである。
例えば、図6に示す将来ログテーブルにおいて、配信対象ID「F1」、「F3」、「F4」、「F6」の配信対象ユーザが注文要求O1〜Onに割り当てられておらず、その他の配信対象ユーザは注文要求O1〜Onに割り当てられているとする。
この場合、図7に示すように、配信対象ID「F1」、「F3」、「F4」、「F6」に対応する配信対象ユーザの「ユーザ属性の数」は、それぞれ「3」、「4」、「3」、「4」である。したがって、注文要求O1〜Onに未割り当ての未割り当てユーザFkの「ユーザ属性の数」の合計値である「ユーザ属性の延べ総数」は、図7に示すように、「13(=3+4+3+4)」であり、未割り当てスコアKPIは、「13」である。
なお、割当部24は、未割り当てユーザFkの「ユーザ属性の延べ総数」を未割り当てスコアKPIとして求めたが、未割り当てユーザFkの「ユーザ属性パターンの延べ総数」を未割り当てスコアKPIとして求めることもできる。
例えば、割当部24は、ユーザ属性パターンPj毎に、ユーザ属性パターンPjを有する未割り当てユーザFkの数「e_j」を求め、かかる数の合計を未割り当てスコアKPIとすることができる。例えば、割当部24は、下記式(4)を用いて、未割り当てスコアKPIを求めることができる。
Figure 0005567651
このように、割当部24は、複数の注文要求O1〜Onに対する配信対象ユーザの割り当てを、複数の注文要求O1〜Onのそれぞれで指定されるユーザ属性および配信数に基づき、注文要求に未割り当ての配信対象ユーザが有する所定のユーザ属性の数が最大化するように行う。
これにより、注文要求O1〜Onに対する配信対象ユーザの割り当ての選択肢を増加させることができ、将来の注文要求O1〜Onに対する受け付け可能性が増加することから、販売機会の損失を抑制することができる。
ここで、割当部24が、上記式(1)、(2)を制約条件とし、未割り当てスコアKPIを最大化するように、線形計画法を用いて割り当て処理を行う一例について説明する。図8は、ユーザ属性パターンPjの属性内容とユーザ数c_jとの関係の一例を示す図である。
図8に示すように、ユーザ属性パターンP1〜P6がそれぞれ、「車」、「化粧品」、「服」、「旅行」、「車&旅行」、「化粧品&服」であるとする。また、配信対象ユーザの数がそれぞれ図8に示すように設定されているとする。図8に示すように、ユーザ属性パターンを有する配信対象ユーザの数であるc_1〜c_6が、「9020」、「5302」、「2319」、「4287」、「4030」、「2900」であるとする。
ユーザ属性パターンを{車、化粧、服、旅行、・・・}で定義した場合、ユーザ属性パターンP1〜P6は、それぞれ{1、0、0、0}、{0、1、0、0}、{0、0、1、0}、{0、0、0、1}、{1、0、0、1}、{0、1、1、0}である。したがって、例えば、図6に示すユーザID「F8」の配信対象ユーザは、{1、0、0、0}であるユーザ属性パターンP1に設定され、図6に示すユーザID「F3」の配信対象ユーザは、{1、0、0、1}であるユーザ属性パターンP5に設定される。
割当部24は、上記式(1)、(2)を制約条件として、未割り当てスコアKPIを最大化するように、線形計画法を用いて、注文要求に対する配信対象ユーザの割り当てである「a_i_j」を設定する。ユーザ属性パターンPjの属性内容とユーザ数c_jとの関係が図8に示す状態であり、広告情報テーブルが図3に示す状態であるとすると、「a_i_j」の設定は例えば図9に示す状態になる。図9は、「a_i_j」の割り当て例を示す図である。
なお、上記式(1)は、各注文要求Oiに割り当てられる配信対象ユーザの総数が注文要求の指定配信数と一致することを制約条件とする。例えば、図9に示す注文要求O1では、指定配信数o_1が「100」であり、a_1_1〜a_1_6の合計が「100」になるように、a_1_1〜a_1_6が設定される。
また、上記式(2)は、各ユーザ属性パターンPjにおいて、注文要求Oiに割り当てられた配信対象ユーザの数がユーザ属性パターンPjを有する配信対象ユーザの数であるユーザ数c_jを超過しないことを制約条件とする。例えば、ユーザ属性パターンP1では、図8に示すように、ユーザ数c_jが「9020」であり、a_1_1〜a_n_1の合計が「9020」以下になる範囲で、a_1_1〜a_n_1が設定される。
割当部24は、第1の割り当てモードが設定されている場合、新たな注文要求が受付部23によって受け付けられる毎に、広告情報テーブルに設定された全ての注文要求に対する配信対象ユーザの割り当てを行う全体処理を繰り返す。かかる第1の割り当てモードでは、将来ログテーブルに設定された全ての配信対象ユーザが対象となる。
例えば、注文要求O1〜O10に対して配信対象ユーザを割り当てた後、新たな注文要求O11が受付部23で受け付けられたとする。この場合、割当部24は、注文要求O1〜O11に対し、上記式(1)、(2)を制約条件として、将来ログテーブルに設定された複数の配信対象ユーザから未割り当てスコアKPIを最大化するように配信対象ユーザを割り当てる。
このように第1の割当てモードでは、広告情報テーブルに設定された全ての注文要求に対する配信対象ユーザの割り当てを行う全体処理を繰り返すことから、注文要求全体に対する配信対象ユーザの割り当てを適切に行うことができる。
また、割当部24は、第2の割り当てモードが設定されている場合、配信対象ユーザを割り当てた注文要求への割り当てを維持した状態で、新たに取得した注文要求に対する配信対象ユーザの割り当て部分処理を行う。かかる第2の割り当てモードでは、新たな注文要求に対して割り当てる配信対象ユーザは、将来ログテーブルに設定された配信対象ユーザのうち、注文要求に未割り当ての配信対象ユーザである。
例えば、注文要求O1〜O10に対して配信対象ユーザを割り当てた後、新たな注文要求O11が受付部23で受け付けられたとする。この場合、割当部24は、注文要求O1〜O10に対する配信対象ユーザの割り当てを維持した状態で、注文要求O11に対する配信対象ユーザの割り当て部分処理を行う。すなわち、割当部24は、a_1_j〜a_10_jに対する配信対象ユーザの割り当てを変更することなく、a_11_jに対する配信対象ユーザの割り当てを行う。
このように第2の割り当てモードでは、新たな注文要求が受付部23によって受け付けられる毎に、配信対象ユーザを割り当てた注文要求への割り当てを維持しつつ、かかる新たな注文要求に対して配信対象ユーザを割り当てる。そのため、新たな注文要求に対する配信対象ユーザの割り当てを適切に行いつつ、割り当て処理の負荷を軽減することができる。
また、割当部24は、第3の割り当てモードが設定されている場合、新たな注文要求に対して部分処理を行いつつ、所定のタイミング(例えば、注文要求が少ない夜間)で全体処理を行う。
割当部24は、かかる第3の割り当てモードでは、新たな注文要求が受付部23によって受け付けられる毎に、かかる新たな注文要求に対する配信対象ユーザの割り当て処理を迅速に行うことから、将来ログテーブルの更新を迅速に行うことができる。これにより、次の新たな注文要求を受付部23で迅速に受け付けることができる。
しかも、割当部24は、第3の割り当てモードでは、第1の割り当てモードと同様に、広告情報テーブルに設定された全ての注文要求に対する配信対象ユーザの割り当てを行う全体処理を繰り返すことから、注文要求全体に対する配信対象ユーザの割り当てを適切に行うことができる。
このように、第3の割り当てモードでは、新たな注文要求が受付部23によって受け付けられる毎に配信対象ユーザの割り当てを部分処理によって行い、さらに、所定のタイミングで全体処理により配信対象ユーザの再割り当てを行う。これにより、注文要求に対する配信対象ユーザの割り当ての迅速性と精度を両立させることができる。
なお、第3の割り当てモードにおいて、全体処理を行うタイミングは、配信管理者が広告配信管理装置1の操作部(図示せず)から割当部24に設定することができる。例えば、配信管理者は、所定周期のタイミングが到来する毎(例えば、夜間の2時になる毎)に、上記全体処理を行うように割当部24に設定することができる。また、配信管理者は、新たな注文要求の数が所定数になる毎に、または、新たな注文要求のユーザ数の合計が所定数になる毎に、上記全体処理を行うように割当部24に設定することができる。
上述の実施形態では、線形計画法を用いて、注文要求に未割り当ての配信対象ユーザが有する適切度判定用属性の数が最大化するように複数の注文要求に対する配信対象ユーザの割り当てを行ったが、線形計画法以外の方法を用いることもできる。すなわち、複数の注文要求に対する配信対象ユーザの割り当てを、各注文要求の指定ユーザ属性および指定配信数に基づき、注文要求に未割り当ての配信対象ユーザが有する適切度判定用属性の数が最大化するように行うものであれば、線形計画法に限定されない。
〔3.広告配信管理装置1の処理フロー〕
次に、実施形態に係る広告配信管理装置1による広告配信管理処理の手順について説明する。図10は、実施形態に係る広告配信管理装置1の広告配信管理処理フローの一例を示す図である。
図10に示すように、広告配信管理装置1の制御部15は、広告主端末3からの注文要求を受信すると、将来ログテーブルに設定された将来ログに基づいて、広告主端末3からの注文要求を受け付けるか否かを判定する(ステップS11)。制御部15は、例えば、将来ログテーブルに設定された未割り当てユーザのユーザ属性のうち注文要求で指定されたユーザ属性の数をカウントし、かかるカウント結果が注文要求で指定された配信数以上である場合に注文要求を受け付けると判定する。
広告主端末3からの注文要求を受け付けると判定した場合(ステップS11;Yes)、制御部15は、注文要求に含まれる情報を広告情報テーブルに設定して広告情報テーブルを更新する(ステップS12)。なお、注文要求に含まれる情報には、ユーザ属性、配信期間、配信数および広告情報などが含まれており、これらの情報が広告情報テーブルに設定される。
次に、制御部15は、配信対象ユーザの割り当て処理を行う(ステップS13)。かかる割り当て処理は、注文要求で指定されたユーザ属性を有する配信対象ユーザを注文要求に対して割り当てる処理であり、例えば、図11に示すステップS21〜S27の処理であり、後で詳述する。
次に、制御部15は、ステップS13の割り当て処理の結果に基づき、将来ログテーブルの更新を行う(ステップS14)。具体的には、制御部15は、将来ログテーブルに設定された配信対象ユーザのうち、注文要求に対して割り当てた配信対象ユーザの「割り当て状態」を「1」に設定し、注文要求に対して割り当てない配信対象ユーザの「割り当て状態」を「0」に設定する。
その後、制御部15は、通信部10を介して注文受付応答を広告主端末3へ送信し(ステップS15)、広告配信管理処理を終了する。一方、ステップS11において、広告主端末3からの注文要求を受け付けないと判定した場合(ステップS11;No)、制御部15は、通信部10を介して注文拒否応答を広告主端末3へ送信し(ステップS16)、広告配信管理処理を終了する。
次に、ステップS13の割り当て処理の一例について、図11を参照して具体的に説明する。図11は、実施形態に係る広告配信管理装置1の割り当て処理フローの一例を示す図である。
図11に示すように、広告配信管理装置1の制御部15は、配信対象ユーザの割り当て処理を開始すると、第1の割り当てモードに設定されているか否かを判定する(ステップS21)。第1の割り当てモードに設定されていると判定すると(ステップS21;Yes)、制御部15は、上述した全体処理による配信対象ユーザの割り当てを行う(ステップS22)。
ステップS21において第1の割り当てモードに設定されていないと判定すると(ステップS21;No)、制御部15は、第2の割り当てモードに設定されているか否かを判定する(ステップS23)。第2の割り当てモードに設定されていると判定すると(ステップS23;Yes)、制御部15は、新たな注文要求に対して上述した部分処理による配信対象ユーザの割り当てを行う(ステップS24)。
ステップS23において第2の割り当てモードに設定されていないと判定すると(ステップS23;No)、制御部15は、第3の割り当てモードに設定されていると判定し、新たな注文要求に対して上述した部分処理による配信対象ユーザの割り当てを行う(ステップS25)。
ステップS25の処理が終了すると、制御部15は、前回行った全体処理の後に受け付けた注文要求が所定数となったか否かを判定する(ステップS26)。注文要求が所定数となったと判定すると(ステップS26;Yes)、制御部15は、上述した全体処理による配信対象ユーザの割り当てを行う(ステップS27)。
注文要求が所定数となっていないと判定した場合(ステップS26;No)、または、ステップS22、S24、S27の処理が終了した場合、制御部15は、配信対象ユーザの割り当て処理を終了する。
〔4.変形例〕
上述の実施形態では、受付部23は、広告主端末3から注文要求がある毎に、受け付け処理を実行したが、例えば、注文要求で指定されるユーザ属性の重複がない場合、複数の注文要求単位で受け付け処理を行うこともできる。また、受付部23は、例えば、注文要求で指定されるユーザ属性の重複がない場合、注文要求で指定されるユーザ属性が重複しなくなったときに受け付け処理を行うこともできる。
また、上述の実施形態では、説明を分かり易くするために、将来の広告配信先を予測する対象期間と注文要求の配信期間とを同一のものとして説明した。しかしながら、将来の広告配信先を予測する対象期間と注文要求の配信期間とは同一でなくてもよく、例えば、将来の広告配信先を予測する対象期間を1日単位とし、注文要求の配信期間を1日単位で設定してもよい。この場合、割当部24は、例えば、1日単位の配信対象ユーザで割り当て処理を行うことができる。
また、上述の実施形態では、注文要求に対する処理について説明したが、制御部15は、広告主端末3からキャンセル要求を受け付けることもできる。この場合、割当部24は、受付部23で受け付けた新たな広告配信のキャンセル要求に対し、未割り当てスコアKPIが最大となるように全体処理を実行する。
また、上述した実施形態では、第1〜第3の割り当てモードを配信管理者が設定することとしたが、広告配信管理装置1における負荷状態に応じて変更することができる。例えば、制御部15は、広告配信管理装置1の処理負荷が高いときには、第2の割り当てモードを実行し、広告配信管理装置1の処理負荷が低いときには、第1の割り当てモードを実行する。
また、上述した実施形態では、制御部15は、第1および第3の割り当てモードにおける全体処理を、全ての注文要求を一つの処理単位としたが、指定配信数の合計が所定数の注文要求を一つの処理単位として上述した全体処理を行ってもよい。
また、制御部15は、未割り当てユーザが所定数以下になるまでは別の割り当て方法によって配信対象ユーザの割り当てを行い、未割り当てユーザが所定数以下になった場合に、かかる未割り当てユーザを対象に第1〜第3の割り当てモードを実行することができる。「別の割り当て方法」として、制御部15は、複数の配信対象ユーザのうち広告配信の注文要求に未割り当て配信対象ユーザのユーザ属性の延べ総数の減少が最小となるように、新たな広告配信の注文要求に対して配信対象ユーザを割り当てる。かかる「別の割り当て方法」では、第1〜第3の割り当てモードに比べて処理負荷を軽減することができる。
なお、上述の実施形態では、制御部15は、未割り当てユーザに基づいて求めた未割り当てスコアが最大化するように複数の注文要求に対して配信対象ユーザを割り当てたが、未割り当てスコアが最大化するように割り当て処理を行えばよい。例えば、制御部15は、注文要求に割り当てた配信対象ユーザに基づいて求めた割り当て済みスコアが最小化するように複数の注文要求に対して配信対象ユーザを割り当てることもできるようにしてもよい。かかる割り当て済みスコアは、所定のユーザ属性を有し、かつ、注文要求に割り当て済みの配信対象ユーザの延べ総数である。かかる割り当て済みスコアは、例えば、所定のユーザ属性を有する配信対象ユーザの延べ総数から割り当てスコアを減算しても求めることができる。
また、上述の実施形態においては、全体処理として、広告情報テーブルに設定された全ての注文要求に対する配信対象ユーザの割り当てを行うが、一部の注文要求に対して配信対象ユーザを割り当てるようにしてもよい。例えば、割当部24は、新たな注文要求が受付部23によって受け付けられる毎に、広告情報テーブルに設定された注文要求のうち受け付け時期が新しい所定数の注文要求に対する配信対象ユーザの割り当てを行う。この場合、割当部24は、所定のタイミング(例えば、夜間の2時になる毎)で、広告情報テーブルに設定された全ての注文要求に対する配信対象ユーザの割り当てを行うようにする。
〔5.効果〕
実施形態にかかる広告配信管理装置1において、将来ログDB14(予測情報記憶手段の一例に相当)が、将来の広告配信先として予測される複数の配信対象ユーザのユーザ属性を含む情報を記憶し、受付部23(取得手段の一例に相当)が、ユーザ属性および配信数を指定した複数の注文要求を取得し、割当部24(割当手段の一例に相当)が、複数の注文要求に対する配信対象ユーザの割り当てを、複数の注文要求のそれぞれで指定されるユーザ属性および配信数に基づき、注文要求に未割り当ての配信対象ユーザが有する適切度判定用属性(所定のユーザ属性)の数が最大化するように行う。
かかる構成により、広告配信の注文に対する配信対象ユーザの割り当てを適切に行うことができ、将来の広告配信の注文要求に対する受け付け可能性の減少を抑制できることから、販売機会の損失を抑制することができる。
また、実施形態にかかる広告配信管理装置1において、割当部24が、受付部23によって取得した新たな注文要求を含む複数の注文要求のそれぞれで指定されるユーザ属性および配信数に基づき、新たな注文要求に対する配信対象ユーザの割り当てを、配信対象ユーザを割り当てた注文要求への割り当てを維持した状態で行う。
かかる構成により、新たな注文要求に対する配信対象ユーザの割り当てを適切に行いつつ、割り当て処理の負荷を軽減することができる。
また、実施形態にかかる広告配信管理装置1において、割当部24が、受付部23によって新たな注文要求が取得される毎に、当該新たな注文要求を含む複数の注文要求に対して配信対象ユーザの割り当てを行う。
かかる構成により、注文要求全体に対する配信対象ユーザの割り当てを適切に行うことができ、将来の広告配信の注文要求に対する受け付け可能性の減少を精度よく抑制することができる。
また、実施形態にかかる広告配信管理装置1において、割当部24が、配信対象ユーザを割り当てた複数の注文要求に対して、所定のタイミングで、配信対象ユーザの再割り当てを行う。
かかる構成により、注文要求に対する配信対象ユーザの割り当ての迅速性と精度を両立させることができる。
また、実施形態にかかる広告配信管理装置1において、割当部24が、広告配信の注文要求で指定される頻度が閾値以上ある2以上のユーザ属性の組み合わせを一つのユーザ属性として配信対象ユーザを割り当てる。
かかる構成により、注文要求で指定される頻度が閾値以上ある2以上のユーザ属性の組み合わせでユーザ属性を注文要求に対して割り当てることができ、これにより、将来の広告配信の注文に対する受け付け可能性を増加させ、販売機会の損失を抑制できる。
〔6.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
上述した広告配信管理装置1は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。また、広告配信管理装置1および情報配信装置2を一つのサーバコンピュータで実現してもよい。
1 広告配信管理装置
2 情報配信装置
3 広告主端末
4 ユーザ端末
5 通信ネットワーク
10 通信部
11 広告情報DB
12 ユーザ情報DB
13 過去ログDB
14 将来ログDB
21 広告配信部
22 将来ログ予測部
23 受付部
24 割当部

Claims (5)

  1. 将来の広告配信先として予測される複数の配信対象ユーザのユーザ属性を含む情報を記憶する予測情報記憶手段と、
    ユーザ属性および配信数を指定した複数の注文要求を取得する取得手段と、
    前記複数の注文要求のそれぞれで指定されるユーザ属性および配信数に基づき、前記注文要求に未割り当ての配信対象ユーザが有する所定のユーザ属性の数が最大化するように前記複数の注文要求に対して前記配信対象ユーザを割り当てる割当手段と、
    を備えることを特徴とする広告配信管理装置。
  2. 前記割当手段は、
    前記取得手段によって取得した新たな注文要求を含む前記複数の注文要求のそれぞれで指定されるユーザ属性および配信数に基づき、前記新たな注文要求に対する前記配信対象ユーザの割り当てを、前記配信対象ユーザを割り当てた前記注文要求への割り当てを維持した状態で行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の広告配信管理装置。
  3. 前記割当手段は、
    前記取得手段によって新たな注文要求が取得される毎に、当該新たな注文要求を含む複数の注文要求に対して前記配信対象ユーザの割り当てを行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の広告配信管理装置。
  4. 前記割当手段は、
    前記配信対象ユーザを割り当てた前記複数の注文要求に対して、所定のタイミングで、前記配信対象ユーザの再割り当てを行う
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の広告配信管理装置。
  5. コンピュータが実行する広告配信管理方法であって、
    ユーザ属性および配信数を指定した複数の注文要求を取得するステップと、
    前記複数の注文要求のそれぞれで指定されるユーザ属性および配信数に基づき、将来の広告配信先として予測される複数の配信対象ユーザのうち前記複数の注文要求に割り当てる配信対象ユーザを、前記注文要求に未割り当ての配信対象ユーザが有する所定のユーザ属性の数が最大化するように選択する割当ステップと、
    を含むことを特徴とする広告配信管理方法。
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