JP5567244B2 - 魚類ストレプトコッカス・ディスガラクティエを抗原とする不活化ワクチン - Google Patents

魚類ストレプトコッカス・ディスガラクティエを抗原とする不活化ワクチン Download PDF

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Description

本発明は、ブリ属に分類される魚における魚類ストレプトコッカス・ディスガラクティエ(Streptococcus dysgalactiae、以下S. dysgalactiaeという)感染症を予防するワクチンとその製造方法に関する。加えて、本発明は少なくとも抗原の1つとして魚類S. dysgalactiaeを含有するブリ属魚類における各種細菌感染症やウイルス感染症を予防することが可能な多価ワクチンとその製造方法に関する。
カンパチやブリは、アジ科ブリ属に属し、我が国における主要な養殖対象魚として九州や四国地方を中心に盛んに養殖され、それらの生産量は海面養殖魚の中で最も多い。一方、そのような海面養殖の現場においては様々な伝染性疾病が発生し、養殖産業に甚大な被害をもたらしている。
ブリ属魚類の養殖現場で発生し、経済的被害をもたらしている伝染性疾病としては、魚類S. dysgalactiae、ラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garvieae、以下L. garvieaeという)、ビブリオ・アングイラルム(Vibrio anguillarum、以下V. anguillarumという)、ノカルジア・セリオレ(Nocardia seriolae、以下N. seriolaeという)、マダイイリドウイルス(Red sea bream iridovirus)、類結節症原因菌(Photobacterium damselae subsp. piscicida)、細菌性黄疸原因菌(Bacterial hemolytic jaundice)、ウイルス性腹水症原因ウイルス(Yellowtail ascites virus)などを原因病原体とする感染症が挙げられる。
これらの病原体のうち魚類S. dysgalactiaeは最も近年になって出現したグラム陽性球菌で、本菌による感染症は、主には出荷サイズのカンパチにおいて、水温が上昇する8〜10月に発生し、感染魚の商品価値を著しく下げるのみならず感染魚を死に至らしめるためカンパチ養殖産業における被害は非常に大きい。また、最近では、ブリ養殖の場においても同感染症による被害が出ている。
ブリ属魚類で流行が発生している感染症のうち、L. garvieae、V. anguillarum、およびマダイイリドウイルスによる感染症に対しては有効なワクチンが開発され、市場に流通している。しかしながら、魚類S. dysgalactiae感染症に対するワクチンについては、未だ、学術的な知見も皆無であり、販売目的のワクチンのみならず研究レベルでのワクチンも全く開発されていない。従って、ブリ属魚類の養殖の場からは、魚類S. dysgalactiae感染症の予防に有効なワクチンが切望されている。
哺乳類においては、例えばブタ、ウシ、トリなどのS. dysgalactiae感染症が知られてはいるが、上述のように、魚類S. dysgalactiaeは最も近年になって出現したものであって学術的な知見はなく、魚類S. dysgalactiaeが哺乳類のS. dysgalactiaeと同じ細菌として分類されているわけではなく、細菌分類学的にも未同定で詳細はわかっていない。
したがって、哺乳類のS. dysgalactiae感染症に対するワクチンは種々検討されている(例えば、特表2006−503803号公報)ものの、上述のように細菌分類学的に未同定であることに加え、魚類の場合には液性免疫の主体がIgMであって、哺乳類で液性免疫の主体をなすIgGの産生能を欠如することから、哺乳類用のワクチンを応用することはできない。
本発明者らは、魚類S. dysgalactiae感染症の予防を実現すべく鋭意検討した結果、不活化した魚類S. dysgalactiaeを抗原としたワクチンがブリ属魚類における魚類S. dysgalactiae感染症に対して予防効果を有することを見出し、本発明の魚類S. dysgalactiae感染症予防ワクチンを開発するに至った。
特表2006−503803号公報
本発明は、上述の背景技術において記載した障害や課題を克服すべくなされたものであって、未だ全く開発されていない、ブリ属魚類における致死的な感染症である魚類S. dysgalactiae感染症を予防する単価ワクチンおよびその製造方法を提供することを目的とする。
また本発明は、魚類S. dysgalactiae感染症、L. garvieae感染症、およびV. anguillarum感染症に対して十分な防御免疫を同時に賦与できる魚類S. dysgalactiae、L. garvieae、およびV. anguillarumを抗原とする多価の不活化ワクチンおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の感染症予防ワクチンは、ブリ属魚類に接種することによりブリ属魚類における魚類S. dysgalactiae感染症を予防することが可能なワクチンで、不活化した魚類S. dysgalactiaeを抗原として含有することを特徴とする。
本発明のワクチン製造方法は、魚類S. dysgalactiaeの菌体凝集を避けるために滅菌精製水を溶剤として均一に懸濁する工程を含み、実用性と安定性を兼ね備えた剤型のワクチンを提供することを特徴とする。
すなわち、本発明のワクチン製造方法は、不活化・沈澱した魚類S. dysgalactiaeの菌体を凝集させることなくワクチン用抗原として用いることができるよう、一般的にはワクチン被接種個体における浸透圧の低下や抗原の不安定さを懸念して使用されない滅菌精製水を溶剤として最終剤型を整えることを製造工程に組み込んだユニークな魚類S. dysgalactiae感染症予防ワクチンの製造方法であることを特徴とするものである。
さらに、本発明の別の感染症予防ワクチンは、魚類S. dysgalactiae感染症、L. garvieae感染症、およびV. anguillarum感染症に対して十分な防御免疫を同時賦与できる魚類S. dysgalactiae、L. garvieae、およびV. anguillarumを抗原とする多価の不活化ワクチンであることを特徴とする。本発明の多価ワクチンは、ノカルジア・セリオレ(Nocardia seriolae)、マダイイリドウイルス(Red sea bream iridovirus)、類結節症原因菌(Photobacterium damselae subsp. piscicida)、細菌性黄疸原因菌(Bacterial hemolytic jaundice)、ウイルス性腹水症原因ウイルス(Yellowtail ascites virus)の一種もしくは複数種を抗原としてさらに含有しても良い。
本発明の魚類S. dysgalactiae感染症予防ワクチンは、これまで予防できなかったブリ属魚類の致死的な感染症である魚類S. dysgalactiae感染症を予防することができ、養殖産業における経済的効果は大きく、また、社会的貢献度は非常に高い。
加えて、本発明の魚類S. dysgalactiae、L. garvieae、およびV. anguillarumを抗原とする3価の不活化ワクチンは、1回の接種で魚類S. dysgalactiae感染症、L. garvieae感染症、およびV. anguillarum感染症を同時に予防できることから、これら3種の疾病を予防する場合に養殖現場で予想されるワクチン接種の煩雑さ、すなわち、L. garvieaeとV. anguillarumとを抗原とする2価の市販ワクチンと本発明の不活化魚類S. dysgalactiaeワクチンとの両方を注射しなければならないという煩雑さを解消する点で、養殖業者への寄与度は非常に高い。
ワクチンの製造においては、その安定性や浸透圧の問題を考慮して等張液を用いるのが通常である。本発明者らは、しかしながら、等張液を用いて不活化した魚類S. dysgalactiaeを抗原としたワクチンの調製を試みた時、菌体が速やかに凝集してしまうというこれまでに全く報告例のない事象に遭遇した。
すなわち、魚類S. dysgalactiaeが形成する菌塊は、ワクチンの溶剤として汎用されている培地、緩衝液、生理食塩水などの塩を含む溶液には溶解せず、不活化ワクチンを魚に注射する際に一般的に使用されているφ0.4(27G) x 3 mmやφ0.5(25G) x 4 mmの水産用注射針(連続注射器用:富士平工業株式会社製)を装着した連続注射器内に詰まってしまい、ワクチン用抗原として使用することができなかったのである。
そこで、本発明者らは、この問題点を解決すべく鋭意検討した結果、通常ワクチン製造用の溶剤としては用いられない滅菌精製水に菌体を均一に懸濁することにより、ワクチンの抗原として魚類S. dysgalactiaeを使用する際に障害となった菌の凝集という現象を克服し、市販に供することが可能な魚類S. dysgalactiae感染症ワクチンの製造方法を発明するに至った。
また、これまでに1回の注射でL. garvieae感染症およびV. anguillarum感染症を同時に予防する2価ワクチンは開発されているが、1回の注射でL. garvieae感染症とV. anguillarum感染症に加えて魚類S. dysgalactiae感染症をも同時に予防する3価のワクチンは開発されていない。
そのように3価のワクチンが開発されていない要因としても、本発明者らが遭遇した問題、すなわち、不活化したL. garvieaeとV. anguillarumとを抗原とした2価のワクチンに不活化した魚類S. dysgalactiaeを第3の抗原として混合した時、魚類S. dysgalactiaeの不活化菌体が凝集してしまったことが挙げられる。
本発明者らは、鋭意検討の結果、不活化した魚類S. dysgalactiaeの菌体に加えて、不活化したL. garvieaeとV. anguillarumについても滅菌精製水を溶剤とすることで、魚類S. dysgalactiaeの菌体を凝集させることなく、L. garvieae感染症とV. anguillarum感染症に加えて魚類S. dysgalactiae感染症をも効果的かつ安定的に予防することが可能な3価ワクチンを作製することに成功し、本発明を完成するに至った。
本発明の不活化魚類S. dysgalactiaeワクチンの製造工程において、抗原とする魚類S. dysgalactiaeを凝集させない溶剤としては滅菌精製水を用いることができるが、菌体凝集の原因と考えられる塩類を含有しない溶剤で、なおかつワクチン抗原としての菌体の安定性および免疫原性を保持できる溶剤であれば滅菌精製水に限定するものではない。
本発明の不活化魚類S. dysgalactiaeワクチンの製造方法において、魚類S. dysgalactiaeの菌体を滅菌精製水に置換・懸濁させる工程は、連続遠心機を用いて沈査とした魚類S. dysgalactiaeの菌体を滅菌精製水に懸濁することで実施することができるが、限外ろ過器を用いて菌体外液を培地から滅菌精製水に置換する方法など、他の方法によっても実施することができる。
本発明の不活化魚類S. dysgalactiaeワクチンにおいて、抗原とする魚類S. dysgalactiaeの不活化方法としてはホリマリン処理法を用いることができるが、抗原性を損わない方法であればこの方法に限定されず、例えば、バイナリーエチレンイミン(binary ethylenimine)処理法や紫外線照射法であっても良い。
また、本発明において魚類S. dysgalactiaeを不活化するホルマリン濃度は0.2〜0.3 vol%とすることができるが、抗原性を損わず、魚類S. dysgalactiaeの不活化が十分に行える濃度であれば、0.2〜0.3 vol%以外の濃度であっても良い。
本発明の不活化魚類S. dysgalactiaeワクチンの溶剤として用いることができる滅菌精製水には、製造工程中および製造後における当該ワクチンの無菌性を保持するために0.1〜0.3 vol%程度のホルマリンを添加することができるが、同様の目的のためにはホルマリン以外の抗菌作用を持つ薬剤であっても、ワクチン接種魚およびそれを食した人に安全であれば添加することができる。
本発明の不活化魚類S. dysgalactiaeワクチンのブリ属魚類における有効性は、ワクチン注射したカンパチやブリなどのブリ属魚類に分類される魚に対する攻撃用魚類S. dysgalactiae株を用いた攻撃法で確認することができる。すなわち、例えば、当該ワクチンを腹腔に注射するワクチン注射群のカンパチ、および滅菌精製水のみまたは0.2〜0.3 vol%のホルマリンを含有する滅菌精製水を注射する対照群のカンパチに適当菌数の攻撃用魚類S. dysgalactiae株を腹腔内注射して攻撃し、その後、両群における供試魚の生残率を統計学的に比較解析し、ワクチン注射群での供試魚の生残率が対照群での供試魚の生残率に比較して有意に高い時、本発明の不活化魚類S. dysgalactiaeワクチンが魚類S. dysgalactiae感染症の予防に有効であることを確認することができる。
下記実施例において示すように、本発明の魚類S. dysgalactiae感染症予防ワクチン注射群のカンパチおよび対照群のカンパチについて、上記の病原性魚類S. dysgalactiaeを用いた攻撃試験を実施した結果、ワクチン注射群における供試魚の生残率はワクチン未注射の対照群における供試魚の生残率より高く、両生残率の間に統計学的有意差が認められたことから、当該ワクチンの魚類S. dysgalactiae感染症に対する予防効果が確認された。
本発明の不活化魚類S. dysgalactiaeワクチンが魚類S. dysgalactiae感染症に対して予防効果を発揮する最小有効抗原量は、後述の実施例に示した試験結果から、不活化前の菌数(colony forming unit、CFU)で1.2×108 CFU/0.1ml/ドース以下であることが明らかになったが、魚類S. dysgalactiae感染症を予防できる菌数であればこの菌数に限定されない。
本発明の不活化魚類S. dysgalactiaeワクチンはアジュバントを含有しないものとして製造することができるが、接種対象とするブリ属魚類の魚に対して安全であれば、アジュバントを含有させてもよい。用いることができるアジュバントとしては、ISA-763AVG(Seppic社製)やISA-708VG(Seppic社製)などのサケやマス用のワクチンに配合されているオイルアジュバントが例として挙げられる。
本発明の不活化魚類S. dysgalactiaeワクチンの抗原とする魚類S. dysgalactiae株としては、魚類S. dysgalactiae罹患カンパチから分離・同定したSD3M株を用いることができるが、本発明の感染症予防ワクチンに用いることができる株はSD3M株に限定されるものではなく、魚類S. dysgalactiae感染症の予防に十分な免疫をブリ属魚類の魚に賦与できる抗原性を示す魚類S. dysgalactiaeであればSD3M株以外の魚類S. dysgalactiae株でも良い。
本発明の不活化魚類S. dysgalactiaeワクチンは魚類S. dysgalactiaeだけを抗原とする単価ワクチンであっても良く、また、ブリ属魚類における複数種の感染症を同時に予防する多価ワクチンであっても良い。
本発明者らは、多価ワクチンとして魚類S. dysgalactiae、L. garvieae、およびV. anguillarumを抗原とした3価のワクチンを発明したが、この多価ワクチンは、魚類S. dysgalactiae単価ワクチンと同様に、滅菌精製水を溶剤として3種の不活化抗原を懸濁する工程を導入した製造方法で調製することができる。用いる溶剤としては、上述のように、菌体凝集の原因と考えられる塩類を含有しない溶剤で、なおかつワクチン抗原としての菌体の安定性および免疫原性を保持できる溶剤であれば滅菌精製水に限定するものではない。
本発明の3種混合不活化ワクチンのブリ属魚類における魚類S. dysgalactiae感染症、L. garvieae感染症、およびV. anguillarum感染症に対する予防効果は、不活化魚類S. dysgalactiaeワクチンの有効性の評価と同様に、抗原とした各々の細菌の病原性菌株を用いた攻撃試験を実施して評価することができる。
本発明の3種混合不活化ワクチンの抗原とする魚類S. dysgalactiae株、L. garvieae株、およびV. anguillarum株としては、それぞれSD3M株、KS-7M株およびKT-5株を用いることができるが、これらの株に限定されるものではなく、魚類S. dysgalactiae感染症、L. garvieae感染症、およびV. anguillarum感染症の予防に十分な免疫をブリ属魚類の魚に賦与できる抗原性を示す菌株であればSD3M株やKS-7M株やKT-5株以外の菌株でも良い。
本発明の多価ワクチンは、魚類S. dysgalactiae、L. garvieae、およびV. anguillarumを抗原とした3価のワクチンとすることができるが、これらの抗原に限らず、ブリ属魚類に感染症を起こすN. seriolae、マダイイリドウイルス、類結節症原因菌、細菌性黄疸原因菌、ウイルス性腹水症原因ウイルスなどの1種または複数種を抗原としてさらに含有する多価ワクチンであっても良い。
本発明の不活化魚類S. dysgalactiae感染症予防単価ワクチンおよび多価ワクチンは、注射用ワクチンとすることができるが、ワクチンの投与方法は注射に限られず、例えば餌にしみ込ませる経口投与法やワクチン液にブリ属の魚を浸す浸漬法であっても良い。
以上のように、ブリ属魚類における魚類S. dysgalactiae感染症に対して十分な防御免疫を賦与できる不活化魚類S. dysgalactiae感染症予防単価ワクチンおよび多価ワクチンを作出し、それらの有効性を証明した例はこれまでになく、本発明が最初である。
(1)不活化魚類S. dysgalactiae感染症予防ワクチンの製造方法
魚類S. dysgalactiaeの感染が疑われたカンパチから単離し、生化学的試験およびランスフィールドの群別試験によって魚類S. dysgalactiaeと同定した菌株をSD3M株と命名し、ワクチン製造用菌株として不活化魚類S. dysgalactiae感染症予防ワクチンの製造に用いた。
ソイビーン・カゼイン・ダイジェスト(SCD)液体培地を用いて25℃のファーメンター内で1.2X109 CFU/mlの菌数にまで増殖させたSD3M株の培養液100リットルに終濃度0.2vol%のホルマリンを添加し、25℃で48時間ゆっくり攪拌してSD3M株を不活化した。次いで、不活化したSD3M株菌液を連続遠心機で遠心して沈査とした後、0.2vol%のホルマリンを添加した滅菌精製水28リットルを沈査に加えて菌体を懸濁し、200mlずつ小分け分注した。
小分け分注した本ワクチン製造品における実質的な菌濃度は、遠心沈査を懸濁する際の滅菌精製水の液量を培養液量の1/5に減じて5倍濃縮したため、計算上6.0X109 CFU/mlとなった。
小分け分注した不活化魚類S. dysgalactiaeワクチン製造品は、少なくとも製造時から1年を経過した時点での肉眼観察でワクチン液の均質性が保持されていることが確認でき、加えて、同時期に実施した有効性試験においても、φ0.4 (27G) x 3 mmおよびφ0.5 (25G) x 4 mmの水産用注射針(連続注射器用:富士平工業株式会社製)を装着した連続注射器内にワクチン液が詰まるという不都合は生じず、さらに、下記の有効性試験においても供試魚に的確に注射することができたことから、長期間安定性を維持していることが証明された。
(2)不活化魚類S. dysgalactiae感染症予防ワクチンの有効性試験方法
不活化魚類S. dysgalactiaeワクチン小分け分注品の原液、0.2 vol%ホルマリン含有滅菌精製水で2.5倍希釈および5倍希釈した同ワクチンを供試した。また、対照として0.2 vol%ホルマリン含有滅菌精製水を用いた。平均体重約16gのカンパチ100尾を1群25尾とする4群に分け、各群の供試魚に原液ワクチン(原液ワクチン群)、2.5倍希釈ワクチン(2.5倍希釈ワクチン群)、5倍希釈ワクチン(5倍希釈ワクチン群)、および0.2 vol%ホルマリン含有滅菌精製水(対照群)のいずれかを0.1ml/尾で腹腔内注射し、2週間飼育観察して供試魚における本ワクチンの安全性を判定した。その後、各群の供試魚に魚類S. dysgalactiaeの攻撃株として04K01株(共立製薬株式会社内で魚類S. dysgalactiae罹患魚から分離した病原性魚類S. dysgalactiae株)を1x108 CFU/0.1ml/尾で腹腔内接種した。このようにして攻撃した各群の供試魚を2週間飼育観察し、供試ワクチンの魚類S. dysgalactiae感染症に対する予防効果を判定した。
(3)不活化魚類S. dysgalactiae感染症予防ワクチンの有効性試験結果
攻撃株04K01株で攻撃した後2週間が経過するまでに、対照群の供試魚は25尾のうち23尾が死亡し、その生残率は8%であった。一方、原液ワクチン群、2.5倍希釈ワクチン群、および5倍希釈ワクチン群の供試魚における生残率は、それぞれ84%、48%および56%であり、対照群での生残率に比べて高く、対照群での生残率と各ワクチン群での生残率の間で統計学的有意差が認められた(p<0.05、Fisherの直接確率計算法)。
以上の結果、本発明の不活化魚類S. dysgalactiaeワクチンが魚類S. dysgalactiae感染症の予防に有効であることが明らかになった。また、本有効性試験は本供試ワクチン製造後1年経過時に実施したことから、本発明の不活化魚類S. dysgalactiae感染症予防ワクチンの有効性は、少なくとも1年間は安定して維持されていることが明らかになった。
本有効性試験結果から、魚類S. dysgalactiae SD3M株を製造用菌株としたワクチンのカンパチにおける最小有効抗原量は、有効性が認められた5倍希釈ワクチンにおける抗原量(不活化前菌数)である1.2X108 CFU/0.1ml/ドース以下であることが判明した。
一方、本供試ワクチン接種後2週の飼育期間中に供試魚における臨床観察上の異常や摂餌状態の異常は観察されず、本発明の不活化魚類S. dysgalactiae感染症予防ワクチンがカンパチに対して安全であることが明らかになった。
(4)魚類S. dysgalactiae、L. garvieae、およびV. anguillarumを抗原とした3種混合不活化ワクチンの製造方法
魚類S. dysgalactiae SD3M株、L. garvieae KS-7M株、およびV. anguillarum KT-5株をそれぞれ100リットル、20リットル、および20リットルのSCD液体培地中、25℃のファーメンター内で増殖させた。次いで、増殖させた各菌株に終濃度0.2〜0.3 vol%のホルマリンを添加し、25℃で24〜48時間攪拌しながら各菌株を不活化した。次に、不活化した各菌液を連続遠心機で遠心して沈査とした後、各菌体の沈査にそれぞれ18リットル、1リットル、および1リットルの滅菌精製水を加えて懸濁した。最後に、各菌体懸濁液を混合し(体積比90:5:5)、混合した菌体懸濁液を200mlずつ小分け分注した。
この小分け製造品における魚類S. dysgalactiae SD3M株画分の不活化前菌濃度は1.2×109CFU/mlであったが、上記のように、遠心沈査を懸濁する際の滅菌精製水の液量を培養液量より減じたため、小分け製造品における実質的な菌濃度は6.0X109 CFU/mlとなった。一方、L. garvieae KS-7M株およびV. anguillarum KT-5株の小分け製造品における実質的な菌濃度は、それぞれ2×109CFU/mlと2×109CFU/mlとなった。
本3種混合不活化ワクチンの製造用菌株として用いたL. garvieae KS-7M株およびV. anguillarum KT-5株は、共に市販されているブリ用2種混合ワクチン(ピシバック注ビブリオ+レンサ、共立製薬株式会社製)の製造用株として使用されている。
本3種混合不活化ワクチンは、製造から約1年が経過した時点においてもφ0.4 (27G) x 3 mmおよびφ0.5 (25G) x 4 mmの水産用注射針(連続注射器用:富士平工業株式会社製)を装着した連続注射器内にワクチン液が詰まるという不都合は生じず、さらに、下記の有効性試験においても供試魚に的確に注射することができたことから、長期間安定して剤型を維持していることが証明された。
(5)魚類S. dysgalactiae、L. garvieae、およびV. anguillarumを抗原とした3種混合不活化ワクチンの有効性試験方法
上記のように製造した魚類S. dysgalactiae、L. garvieae、およびV. anguillarumを抗原とした3種混合不活化ワクチンを、1群10〜27尾とした3群のカンパチ(平均体重約20〜31g)にそれぞれ0.1mlずつ腹腔内注射し、その後2週間飼育観察して供試魚における本ワクチンの安全性を判定した。その後、各群の供試魚に対して、魚類S. dysgalactiaeの攻撃株(04K01株)、L. garvieaeの攻撃株(KS-7C株)、およびV. anguillarumの攻撃株(OK-0301株)のいずれかをそれぞれ1x108 CFU/0.1ml/尾、1x106 CFU/0.1ml/尾および1x106 CFU/0.1ml/尾で腹腔内接種した。このようにして攻撃した3群の供試魚を2週間飼育観察し、供試ワクチンの魚類S. dysgalactiae感染症、L. garvieae感染症、およびV. anguillarum感染症に対する予防効果を判定した。対照群としては3群(1群10〜27尾、平均体重約20〜31g)を用意し、各対照群のカンパチに0.3 vol%ホルマリン含有滅菌精製水を0.1mlずつ腹腔内注射した。
(6)魚類S. dysgalactiae、L. garvieae、およびV. anguillarumを抗原とした3種混合不活化ワクチンの有効性試験結果
魚類S. dysgalactiae画分の有効性試験においては、魚類S. dysgalactiae攻撃株04K01株で攻撃した後2週間が経過するまでに対照群の供試魚は27尾のうち27尾が死亡し、その生残率は0%であった。一方、供試ワクチンを注射した群における生残率は78%であり、対照群での生残率に比べて高く、対照群での生残率と供試ワクチンを注射した群での生残率の間で統計学的有意差が認められた(p<0.05、Fisherの直接確率計算法)。
L. garvieae画分の有効性試験においては、L. garvieae攻撃株KS-7C株で攻撃した後2週間が経過するまでに対照群の供試魚は23尾のうち22尾が死亡し、その生残率は4%であった。一方、供試ワクチンを注射した群における生残率は100% (23/23尾)であり、対照群での生残率に比べて高く、対照群での生残率と供試ワクチンを注射した群での生残率の間で統計学的有意差が認められた(p<0.05、Fisherの直接確率計算法)。
V. anguillarum画分の有効性試験においては、V. anguillarum攻撃株OK-0301株で攻撃した後2週間が経過するまでに対照群の供試魚は10尾のうち9尾が死亡し、その生残率は10%であった。一方、供試ワクチンを注射した群においては10尾中1尾のみが死亡し、その生残率は90%であり、対照群での生残率に比べて高く、対照群での生残率と供試ワクチンを注射した群での生残率の間で統計学的有意差が認められた(p<0.05、Fisherの直接確率計算法)。
以上の結果、本発明の3種混合不活化ワクチンが魚類S. dysgalactiae感染症、L. garvieae感染症、およびV. anguillarum感染症の予防に有効であることが明らかになった。また、本有効性試験は本供試ワクチン製造後1年経過時に実施したことから、本発明の3種混合不活化ワクチンの有効性は少なくとも1年間は安定して維持されていることが明らかになった。
一方、本供試ワクチン接種後2週の飼育期間中に供試魚における臨床観察上の異常や摂餌状態の異常は観察されず、本発明の3種混合不活化ワクチンがカンパチに対して安全であることが明らかになった。
なお、本発明のワクチンの抗原とする魚類S. dysgalactiae SD3M株は、平成18年4月20日付けで独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託番号FERM P-20893として寄託されている。

Claims (5)

  1. 魚類ストレプトコッカス・ディスガラクティエ(Streptococcus dysgalactiae)の不活化した菌体を精製水に懸濁する工程を含む、魚類ストレプトコッカス・ディスガラクティエ感染症予防ワクチンを製造する方法。
  2. 請求項1に記載の方法により製造される、魚類ストレプトコッカス・ディスガラクティエ(Streptococcus dysgalactiae)を抗原として含有するストレプトコッカス・ディスガラクティエ感染症予防ワクチン。
  3. 魚類ストレプトコッカス・ディスガラクティエ(Streptococcus dysgalactiae)、ラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garvieae)、およびビブリオ・アングイラルム(Vibrio anguillarum)の不活化した菌体を精製水に懸濁する工程を含む、魚類ストレプトコッカス・ディスガラクティエ感染症、ラクトコッカス・ガルビエ感染症およびビブリオ・アングイラルム感染症予防ワクチンを製造する方法。
  4. 請求項3に記載の方法により製造される、魚類ストレプトコッカス・ディスガラクティエ(Streptococcus dysgalactiae)、ラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garvieae)、およびビブリオ・アングイラルム(Vibrio anguillarum)を抗原として含有する感染症予防ワクチン。
  5. ノカルジア・セリオレ(Nocardia seriolae)、マダイイリドウイルス(Red sea bream iridovirus)、類結節症原因菌(Photobacterium damselae subsp. piscicida)、細菌性黄疸原因菌(Bacterial hemolytic jaundice)、ウイルス性腹水症原因ウイルス(Yellowtail ascites virus)の一種もしくは複数種をさらに含有する、請求項2または4に記載の感染症予防ワクチン。
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