JP5566041B2 - コイル装置および磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

コイル装置および磁気共鳴イメージング装置 Download PDF

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Description

本発明は、磁気共鳴信号を受信するためのコイル装置、および磁気共鳴イメージング装置に関する。
磁気共鳴イメージング装置で被検体を撮影する場合に使われるコイルとして、バタフライコイルが知られている(特許文献1参照)。
特開平06-0343617号公報
バタフライコイルは、ループ面の水平方向に広い感度分布を有しているので、被検体のRL方向(左右方向)に広範囲で撮影したい場合によく使われている。
しかし、バタフライコイルとループコイルとの組み合わせでは、パラレルイメージング法の撮影に適していないという問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑み、パラレルイメージングに適したコイル装置を提供することを目的とする。
上記の問題を解決する本発明のコイル装置は、
第1のループ面を有する第1のコイルエレメントと、前記第2のループ面を有する第2のコイルエレメントとを備え、前記第1のコイルエレメントには、前記第2のコイルエレメントに流れる電流とは反対回りの電流が流れるように構成された第1のコイルと、
第3のループ面を有する第3のコイルエレメントと、前記第4のループ面を有する第4のコイルエレメントとを備え、前記第3のコイルエレメントには、前記第4のコイルエレメントに流れる電流とは反対回りの電流が流れるように構成された第2のコイルと、
を有するコイル装置であって、
前記第1のループ面、前記第2のループ面、前記第3のループ面、および前記第4のループ面は、実質的に同一面に位置しており、
前記第1のループ面および/又は前記第2のループ面が、前記第3のループ面と前記第4のループ面との間に位置している。
本発明では、第1のコイルの第1のループ面および/又は第2のループ面が、第2のコイルの第3のループ面と第4のループ面との間に位置している。このような構成によって、第2のコイルでは高いコイル感度が得られない領域において、第1のコイルが高いコイル感度を得ることができ、パラレルイメージングを実行することができる。
また、第1のコイルが有する第1のコイルエレメントおよび第2のコイルエレメントは、電流が反対回りに流れるように構成されており、第2のコイルが有する第3のコイルエレメントおよび第4のコイルエレメントも、電流が反対周りに流れるように構成されている。したがって、第1のコイルおよび第2のコイルを、ループコイルと組み合わせることによって、クワドラチャ受信を行うことが可能となる。
第1の実施形態の磁気共鳴イメージング装置1の概略図である。 被検体8と2つのコイル装置4および14との位置関係を示す図である。 コイル装置4の斜視図である。 コイル筐体13に収容されている2つのバタフライコイル40および50と絶縁シート60とを示す斜視図である。 バタフライコイル40、50、および絶縁シート60を分割して示した斜視図である。 バタフライコイル40を示す図である。 エレメント片40a、40b、および40cの構造を説明する図である。 エレメント片40e、40f、および40gの構造を説明する図である。 エレメント片40dの構造を説明する図である。 エレメント片40hの構造を説明する図である。 バタフライコイル40に流れる電流の説明図である。 バタフライコイル50を示す図である。 エレメント片50a、50b、および50cの構造を説明する図である。 エレメント片50d、50e、および50fの構造を説明する図である。 バタフライコイル50に流れる電流の説明図である。 バタフライコイル40の2つのループ面42および44と、バタフライコイル50の2つのループ面52および54との相対的な位置関係の説明図である。図4の平面図である。 gファクターの数値を計算するときに使用するシミュレーション条件を説明する図である。 gファクターの数値を計算するときに使用するシミュレーション条件を説明する図である。 gファクターの数値を計算するときに使用するシミュレーション条件を説明する図である。 gファクターの数値を計算するときに使用するシミュレーション条件を説明する図である。 gファクターを計算する面を示す図である。 gファクターの計算結果を示す図である。 第2の実施形態におけるバタフライコイル400および500の平面図である。 バタフライコイル400および500を分離して示した斜視図である。 バタフライコイル400の2つのループ面402および404と、バタフライコイル500の2つのループ面502および504との相対的な位置関係の説明図である。 第3の実施形態のコイル装置24の図である。 バタフライコイル40および50とループコイル80との位置関係を表す平面図である。
図1は、第1の実施形態の磁気共鳴イメージング装置1の概略図である。
磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI(Magnetic
Resonance Imaging)装置と呼ぶ)1は、コイルアセンブリ2と、テーブル3と、コイル装置4および14と、制御装置5と、入力装置6と、表示装置7とを有している。
コイルアセンブリ2は、被検体8が収容されるボア2aと、超伝導コイル2bと、勾配コイル2cと、送信コイル2dとを有している。超伝導コイル2bは静磁場B0を印加し、勾配コイル2cは勾配パルスを印加し、送信コイル2dはRFパルスを送信する。
テーブル3は、クレードル3aを有している。クレードル3aは、z方向および−z方向に移動するように構成されている。クレードル3aがz方向に移動することによって、被検体8がボア2aに搬送される。クレードル3aが−z方向に移動することによって、ボア2aに搬送された被検体8は、ボア2aから搬出される。
コイル装置4および14は、被検体8の腹部を挟むように取り付けられている。2つのコイル装置4および14が受信したMR(Magnetic Resonance)信号は、制御装置5に伝送される。
制御装置5は、コイル制御手段5aおよび信号処理手段5bを有している。
コイル制御手段5aは、入力装置6から入力された撮影命令に従ってパルスシーケンスが繰り返し実行されるように、勾配コイル2cおよび送信コイル2dを制御する。信号処理手段5bは、コイル装置4および14からのMR信号を処理し、画像を再構成する。
入力装置6は、オペレータ9の操作に応答して、制御装置5に種々の命令などを伝送する。
表示装置7は、画像などを表示する。
図2は、被検体8と2つのコイル装置4および14との位置関係を示す図である。
2つのコイル装置4および14は、被検体8の腹部8aを挟むように設置されている。第1の実施形態のコイル装置4および14は、被検体8をパラレルイメージング法を用いて撮影するのに適したコイルである。この理由について説明するために、先ず、コイル装置4および14の構造について説明する。尚、2つのコイル装置4および14は、同一構造であるので、以下では、一方のコイル装置4の構造についてのみ説明する。
図3は、コイル装置4の斜視図である。
コイル装置4は、コイル筐体13を有している。コイル筐体13には、2つのバタフライコイル(8の字コイル)40および50と、絶縁シート60とが内蔵されている。
図4は、コイル筐体13に収容されている2つのバタフライコイル40および50と絶縁シート60とを示す斜視図、図5は、バタフライコイル40、50、および絶縁シート60を分離して示した斜視図である。
バタフライコイル40は、絶縁シート60の下面60aに取り付けられており、一方、バタフライコイル50は、絶縁シート60の上面60bに取り付けられている。以下に、バタフライコイル40およびバタフライコイル50の構造について順に説明する。
図6は、バタフライコイル40を示す図である。図6(a)はバタフライコイル40の平面図、図6(b)はXY面内の断面図である。
バタフライコイル40は、8本のエレメント片40a〜40hと、絶縁シート45とを有している。以下に、8本のエレメント片40a〜40hおよび絶縁シート45の構造について説明する。
図7は、エレメント片40a、40b、および40cの構造を説明する図である。
図7では、バタフライコイル40のうち、エレメント片40a、40b、および40cを実線で示しており、残りのエレメント片40d〜40hおよび絶縁シート45は破線で示してある。
エレメント片40a、40b、および40cは、ZX面に位置している。エレメント片40aはZ軸方向に延在しており、エレメント片40bはZ軸およびX軸に対して斜めの方向に延在しており、エレメント片40cはX軸方向に延在している。エレメント片40aはエレメント片40bに繋がっており、エレメント片40bはエレメント片40cに繋がっている。エレメント片40a、40b、および40cは、コンデンサなどの電子部品と導線との組み合わせによって構成されているが、図7では、説明の便宜上、エレメント片40a、40b、および40cは、簡略化して示されている。
次に、エレメント片40e、40f、および40gの構造を説明する。
図8は、エレメント片40e、40f、および40gの構造を説明する図である。
図8では、バタフライコイル40のうち、エレメント片40e、40f、および40gを実線で示しており、残りのエレメント片40a、40b、40c、40d、および40h並びに絶縁シート45は破線で示してある。
エレメント片40e、40f、および40gは、ZX面に位置している。エレメント片40eはZ軸方向に延在しており、エレメント片40fはZ軸およびX軸に対して斜めの方向に延在しており、エレメント片40gはX軸方向に延在している。エレメント片40eはエレメント片40fに繋がっており、エレメント片40fはエレメント片40gに繋がっている。エレメント片40e、40f、および40gは、コンデンサなどの電子部品と導線との組み合わせによって構成されているが、図8では、説明の便宜上、エレメント片40e、40f、および40gは、簡略化して示されている。
次に、エレメント片40dについて説明する。
図9は、エレメント片40dの構造を説明する図である。
図9では、バタフライコイル40のうち、エレメント片40dを実線で示しており、エレメント片40a〜40cおよび40e〜40h、並びに絶縁シート45は破線で示してある。
エレメント片40dは、Z軸およびX軸に対して斜めの方向に延在している。エレメント片40dは、エレメント片40cとエレメント片40eとを接続している。
次に、エレメント片40hについて説明する。
図10は、エレメント片40hの構造を説明する図である。
図10では、バタフライコイル40のうち、エレメント片40hを実線で示しており、エレメント片40a〜40g、並びに絶縁シート45は破線で示してある。
エレメント片40hは、エレメント片40d(図9参照)と略直交する方向に延在している。エレメント片40hは、エレメント片40aとエレメント片40gとを接続している。
バタフライコイル40は、上記のように構成された8本のエレメント片40a〜40hを有している。
図6に戻って説明を続ける。
バタフライコイル40は、8本のエレメント片40a〜40hの他に、絶縁シート45を有している。絶縁シート45は、エレメント片40d(図9参照)とエレメント片40h(図10参照)とを絶縁するためのシートであり、エレメント片40dと40hとの間に位置している。
バタフライコイル40では、8本のエレメント片40a〜40hによって、略三角形状の2つの三角形コイルエレメント41および43が構成されている。
三角形コイルエレメント41は、エレメント片40a、40b、および40cと、エレメント片40dの一部と、エレメント片40hの一部との組み合わせによって構成されている。一方、三角形コイルエレメント43は、エレメント片40e、40f、および40gと、エレメント片40dの一部と、エレメント片40hの一部との組み合わせによって構成されている。三角形コイルエレメント41は、略三角形状のループ面42(斜線で示されている)を有しており、三角形コイルエレメント43は、略三角形状のループ面44(斜線で示されている)を有している。
バタフライコイル40は、上記のように構成されている。
次に、バタフライコイル40に流れる電流について説明する。
図11は、バタフライコイル40に流れる電流の説明図である。
図11には、バタフライコイル40の各エレメント片40a〜40hに流れる電流Iが示されている。電流Iが流れる場合、三角形コイルエレメント41には、反時計回りACに電流Iが流れるが、三角形コイルエレメント43には、時計回りCWに電流Iが流れる。一方、バタフライコイル40の各エレメント片40a〜40hに、図11に示す電流Iとは反対回りの電流が流れる場合、三角形コイルエレメント41には、時計回りに電流が流れるが、もう一方の三角形コイルエレメント43には、反時計回りに電流が流れる。したがって、三角形コイルエレメント41および43には、互いに反対回りの電流が流れる。
次に、もう一方のバタフライコイル50について説明する。
図12は、バタフライコイル50を示す図である。図12(a)はバタフライコイル50の平面図、図12(b)はXY面内の断面図である。
バタフライコイル50は、6本のエレメント片50a〜50fと、絶縁シート55とを有している。以下に、6本のエレメント片50a〜50fおよび絶縁シート55の構造について説明する。
図13は、エレメント片50a、50b、および50cの構造を説明する図である。
図13では、バタフライコイル50のうち、エレメント片50a、50b、および50cを実線で示しており、残りのエレメント片50d〜50fおよび絶縁シート55は破線で示してある。
エレメント片50a、50b、および50cは、ZX面に位置している。エレメント片50aはX軸方向に延在しており、エレメント片50bはZ軸方向に延在しており、エレメント片50cはZ軸およびX軸に対して斜めの方向に延在している。エレメント片50aはエレメント片50bに繋がっており、エレメント片50bはエレメント片50cに繋がっている。エレメント片50a、50b、および50cは、コンデンサなどの電子部品と導線との組み合わせによって構成されているが、図13では、説明の便宜上、エレメント片50a、50b、および50cは、簡略化して示されている。
次に、エレメント片50d、50e、および50fの構造を説明する。
図14は、エレメント片50d、50e、および50fの構造を説明する図である。
図14では、バタフライコイル50のうち、エレメント片50d、50e、および50fを実線で示しており、残りのエレメント片50a、50b、および50c並びに絶縁シート55は破線で示してある。
エレメント片50d、50e、および50fは、ZX面に位置している。エレメント片50dはX軸方向に延在しており、エレメント片50eはZ軸方向に延在しており、エレメント片50fはZ軸およびX軸に対して斜めの方向に延在している。エレメント片50dはエレメント片50eに繋がっており、エレメント片50eはエレメント片50fに繋がっている。エレメント片50d、50e、および50fは、コンデンサなどの電子部品と導線との組み合わせによって構成されているが、図14では、説明の便宜上、エレメント片50d、50e、および50fは、簡略化して示されている。
また、エレメント片50dは、エレメント片50cにも接続されており、エレメント片50fは、エレメント片50aにも接続されている。
バタフライコイル50は、上記のように構成された6本のエレメント片50a〜50fを有している。
図12に戻って説明を続ける。
バタフライコイル50は、6本のエレメント片50a〜50fの他に、絶縁シート55を有している。絶縁シート55は、エレメント片50c(図13参照)とエレメント片50f(図14参照)とを絶縁するためのシートであり、エレメント片50cと50fとの間に位置している。
バタフライコイル50では、6本のエレメント片50a〜50fによって、略三角形状の2つの三角形コイルエレメント51および53が構成されている。
三角形コイルエレメント51は、エレメント片50aおよび50bと、エレメント片50cの一部と、エレメント片50fの一部との組み合わせによって構成されている。一方、三角形コイルエレメント53は、エレメント片50dおよび50eと、エレメント片50fの一部と、エレメント片50cの一部との組み合わせによって構成されている。三角形コイルエレメント51は、略三角形状のループ面52(斜線で示されている)を有しており、三角形コイルエレメント53は、略三角形状のループ面54(斜線で示されている)を有している。
バタフライコイル50は、上記のように構成されている。
次に、バタフライコイル50に流れる電流について説明する。
図15は、バタフライコイル50に流れる電流の説明図である。
図15には、バタフライコイル50の各エレメント片50a〜50fに流れる電流Iが示されている。電流Iが流れる場合、三角形コイルエレメント51には、反時計回りACに電流Iが流れるが、三角形コイルエレメント53には、時計回りCWに電流Iが流れる。一方、バタフライコイル50の各エレメント片50a〜50fに、図15に示す電流Iとは反対回りの電流が流れる場合、三角形コイルエレメント51には、時計回りに電流が流れるが、もう一方の三角形コイルエレメント53には、反時計回りに電流が流れる。したがって、三角形コイルエレメント51および53には、互いに反対回りの電流が流れる。
図4および図5に戻って説明を続ける。
コイル装置4は、上記のように構成された2つのバタフライコイル40および50を有している。バタフライコイル40と50との間には、絶縁シート60が設けられており、バタフライコイル40および50は、絶縁シート60によって絶縁されている。
次に、バタフライコイル40の2つのループ面42および44(図6参照)と、バタフライコイル50の2つのループ面52および54(図12参照)との相対的な位置関係について、図16を参照しながら説明する。
図16(a)は、図4をY軸方向から見た平面図、図16(b)は、図16(a)のXY面内の断面図である。
図16(a)では、バタフライコイル40と50とを区別するために、バタフライコイル40には多数のドットが記されている。
バタフライコイル40は2つのループ面42および44を有しており、バタフライコイル50は2つのループ面52および54を有している。バタフライコイル40の2つのループ面42および44は、バタフライコイル50の2つのループ面52と54との間に位置している。バタフライコイル40とバタフライコイル50との間には、絶縁シート60(図4参照)が挟まれているが、図16では、図示省略されている。本実施形態では、バタフライコイル40の2つのループ面42および44と、バタフライコイル50の2つのループ面52および54が、実質的に同一面内(ZX面内)に位置するように、厚さの薄い絶縁シート60が使用されている。バタフライコイル40のループ面42は、バタフライコイル50のループ面52の内側に存在する部分42aと、ループ面52の外側に存在する部分42bとを有している。また、バタフライコイル40のループ面44は、バタフライコイル50のループ面54の内側に存在する部分44aと、ループ面54の外側に存在する部分44bとを有している。
また、バタフライコイル40および50を、X軸方向に3つの領域R1、R2、およびR3に分けた場合、各領域R1、R2、およびR3におけるバタフライコイル40および50のコイル感度は、概ね以下のように説明できる。
(1)バタフライコイル40のコイル感度
バタフライコイル40のループ面42および44の大部分は、領域R2に位置しているので、バタフライコイル40のコイル感度は、領域R2において高くなるが、領域R1およびR3において低くなる。
(2)バタフライコイル50のコイル感度
一方、バタフライコイル50のループ面52の大部分は、領域R1に位置しており、ループ面54の大部分は、領域R3に位置している。したがって、バタフライコイル50のコイル感度は、領域R2において低くなるが、領域R21およびR3において高くなる。
したがって、上記の(1)および(2)の説明から、バタフライコイル40では高いコイル感度が得られない領域R1およびR3においては、バタフライコイル50が高いコイル感度を有しており、一方、バタフライコイル50では高いコイル感度が得られない領域R2においては、バタフライコイル40が高いコイル感度を有していることがわかる。したがって、コイル装置4を使用することによって、X軸方向にパラレルイメージングで撮影をすることができる。また、2つのコイル装置4および14は、Y軸方向に並んでいるので(図2参照)、Y軸方向にパラレルイメージングで撮影をすることができる。以下に、2つのコイル装置4および14を用いることによって、X軸方向およびY軸方向にパラレルイメージングで撮影できることを証明するために、パラレルイメージングの評価指数であるgファクターの数値をシミュレーションで計算した。先ず、gファクターの数値を計算するときのシミュレーション条件について、図17〜図21を参照しながら説明する。
図17〜図21は、gファクターの数値を計算するときに使用するシミュレーション条件を説明する図である。
以下のシミュレーションでは、図17に示すように、バタフライコイル40および50のコイルセットS1と、バタフライコイル40および50のコイルセットS2とを用いて、ファントムPHを撮影するときのgファクターを計算した。図18には、図17をZ軸方向から見たときの図が示されており、図19には、図17をX軸方向から見たときの図が示されている。ファントムPHは、XY面の断面が楕円形状であり、ファントムPHのX軸方向の長さ340mm、Y軸方向の長さは200mm、Z軸方向の長さは178mmである。
2つのコイルセットS1およびS2は、Y軸方向に200mm離れている。尚、バタフライコイル40および50の寸法は、図20に示す通りである。ただし、バタフライコイル40および50の各エレメント片の幅Wは、無限小としている。次に、gファクターを計算する面について説明する。
図21は、gファクターを計算する面を示す図である。
gファクターを計算する面は、コイルセットS1の中央とコイルセットS2の中央とを貫くアキシャル面AXとした。
以下に、図17〜図21に示すシミュレーション条件でgファクターを計算した結果を説明する。
図22は、gファクターの計算結果を示す図である。
図22(a)は、アキシャル面AXのX軸方向に関するgファクターを示し、図22(b)はアキシャル面AXのY軸方向に関するgファクターを示している。図22(a)および(b)では、色が黒くなればなるほど、gファクターの値が小さく、パラレルイメージングに適していることを意味し、色が白くなればなるほどgファクターの値が大きく、パラレルイメージングには適していないことを意味する。一般的には、gファクターが、10以下であれば、パラレルイメージングに適していると考えることができる。図22(a)を参照すると、アキシャル面AXのX軸方向に関するgファクターの最大値Gmax=2.09である。したがって、2つのコイルセットS1およびS2は、X軸方向のパラレルイメージングにも適していることがわかる。また、図22(b)を参照すると、アキシャル面AXのY軸方向に関するgファクターの最大値Gmax=1.06である。したがって、2つのコイルセットS1およびS2は、Y軸方向のパラレルイメージングにも適していることがわかる。
尚、第1の実施形態のMRI装置は、2つのコイル装置4および14を有している。しかし、必ずしも2つのコイル装置4および14を備える必要はない。例えば、被検体8の脊椎を撮影したい場合は、コイル装置4のみを備えればよい。コイル装置4のみを用いても、アキシャル面AXのgファクターは10よりも十分に小さいので、Y軸方向にパラレルイメージングで撮影することができる。
また、第1の実施形態では、図16に示すように、バタフライコイル40のループ面42は、バタフライコイル50のループ面52の内側に存在する部分42aと、ループ面52の外側に存在する部分42bとを有している。しかし、バタフライコイル40のループ面42の全体が、バタフライコイル50のループ面52の外側に存在するようにしてもよい。同様に、バタフライコイル40のループ面44の全体が、バタフライコイル50のループ面54の外側に存在するようにしてもよい。
(2)第2の実施形態
第2の実施形態では、第1の実施形態におけるバタフライコイル40および50とは異なる構造を有するバタフライコイルについて説明する。
尚、第2の実施形態において、バタフライコイルの構造以外は、第1の実施形態と同じである。
図23は、第2の実施形態におけるバタフライコイル400および500の平面図、図24は、バタフライコイル400および500を分離して示した斜視図である。
図23では、バタフライコイル400と500とを区別するために、バタフライコイル400には多数のドットが記されている。
尚、バタフライコイル400と500との間には、絶縁シートが介在しているが、絶縁シートは図示省略されている。
バタフライコイル400は、7本のエレメント片400a〜400gと、絶縁シート405とを有している。絶縁シート405は、エレメント片400dと400gとを絶縁するものである。バタフライコイル400では、7本のエレメント片400a〜400gによって、略三角形状の2つの三角形コイルエレメント401および403が構成されている。三角形コイルエレメント401は、略三角形状のループ面402(斜線で示されている)を有しており、三角形コイルエレメント403は、略三角形状のループ面404(斜線で示されている)を有している。
もう一方のバタフライコイル500は、7本のエレメント片500a〜500gと、絶縁シート505とを有している。絶縁シート505は、エレメント片500aと500dとを絶縁するものである。バタフライコイル500では、7本のエレメント片500a〜500gによって、略三角形状の2つの三角形コイルエレメント501および503が構成されている。三角形コイルエレメント501は、略三角形状のループ面502(斜線で示されている)を有しており、三角形コイルエレメント503は、略三角形状のループ面504(斜線で示されている)を有している。
次に、バタフライコイル400の2つのループ面402および404と、バタフライコイル500の2つのループ面502および504との相対的な位置関係について、図25を参照しながら説明する。
図25(a)は、図23をY軸方向から見た平面図、図25(b)は、図25(a)のXY面内の断面図である。
図25(a)では、バタフライコイル400と500とを区別するために、バタフライコイル400には多数のドットが記されている。
バタフライコイル400のループ面402は、バタフライコイル500のループ面502の内側に存在する部分402aと、ループ面502の外側に存在する部分402bとを有している。また、バタフライコイル40のループ面404は、バタフライコイル500のループ面504の内側に存在する部分404aと、ループ面504の外側に存在する部分404bとを有している。
第2の実施形態でも、X軸方向において、バタフライコイル400のコイル感度が低くなる領域において、バタフライコイル500のコイル感度は高くなり、一方、バタフライコイル500のコイル感度が低くなる領域において、バタフライコイル400のコイル感度は高くなる。したがって、X軸方向にパラレルイメージングで撮影することができる。
尚、第1の実施形態では、バタフライコイル40および50が使用され、第2の実施形態では、バタフライコイル400および500が使用されている。一般的に、バタフライコイルはループコイルとの相性がよく、バタフライコイルとループコイルは、コイル間のカップリングが十分に小さくなるように組み合わせることが容易であるので、クワドラチャ受信を効率よく行うことができる。したがって、クワドラチャ受信を行いたい場合は、第1の実施形態の2つのバタフライコイル40および50に、ループコイルを組み合わせたり、第2の実施形態の2つのバタフライコイル400および500に、ループコイルを組み合わせてもよい。
(3)第3の実施形態
第3の実施形態では、第1の実施形態における2つのバタフライコイル40および50に、ループコイルを組み合わせたコイル装置について説明する。
図26(a)は、第3の実施形態のコイル装置24の外観図、図26(b)は、コイル装置24のコイル筐体13に内蔵されているコイルおよび絶縁シートを示す斜視図である。
コイル装置24は、図26(b)に示すように、バタフライコイル40および50並びに絶縁シート60を有している。第3の実施形態におけるバタフライコイル40および50並びに絶縁シート60は、第1の実施形態におけるバタフライコイル40および50並びに絶縁シート60と同一構造であるので、これらの説明は省略する。
コイル装置24は、更に、絶縁シート70およびループコイル80を有している。ループコイル80は、絶縁シート70を介して、バタフライコイル50に重なるように配置されている(図26(b)では、説明の便宜上、ループコイル80および絶縁シート70は、バタフライコイル50から分離して示されている)。
図27は、バタフライコイル40および50とループコイル80との位置関係を表す平面図である。尚、図27において、絶縁シート60および70は、図示省略されている。
図27に示すようにループコイル80を設けることによって、バタフライコイル40および50とループコイル80との間のカップリングが十分に小さくなるので、クワドラチャ受信を効率よく行うことができる。
また、第3の実施形態でも、バタフライコイル40および50を有しているので、X軸方向にパラレルイメージングを行うことができる。
尚、第1〜第3の実施形態では、略三角形のバタフライコイルが使用されているが、別の形状のバタフライコイル(例えば、四角形や円形のバタフライコイル)などを使用してもよい。また、第1〜第3の実施形態におけるバタフライコイルは、2つのループ面を有しているが、3つ以上のループ面を有するコイルを使用することもできる。
更に、第1〜第3の実施形態では、2つのバタフライコイル50が使用されているが、3つ以上のバタフライコイルを使用してもよい。また、コイル装置に、バタフライコイルやループコイル以外の別のコイルを更に備えてもよい。
1 MRI装置
2 コイルアセンブリ
2a ボア
2b 超伝導コイル
2c 勾配コイル
2d 送信コイル
3 テーブル
3a クレードル
4、14 受信コイル
5 制御装置
5a コイル制御手段
5b 信号処理手段
6 入力装置
7 表示装置
8 被検体
9 オペレータ

Claims (5)

  1. シートと、
    前記シートの表面に設けられた第1のコイルであって、第1のループ面を有する第1のコイルエレメントと、第2のループ面を有する第2のコイルエレメントとを備え、前記第1のコイルエレメントには、前記第2のコイルエレメントに流れる電流とは反対回りの電流が流れるように構成された第1のコイルと、
    前記シートの裏面に設けられた第2のコイルであって、第3のループ面を有する第3のコイルエレメントと、第4のループ面を有する第4のコイルエレメントとを備え、前記第3のコイルエレメントには、前記第4のコイルエレメントに流れる電流とは反対回りの電流が流れるように構成された第2のコイルと、
    前記第1のコイルおよび前記第2のコイルと協働してクワドラチャ受信を行う第3のコイルとを有するコイル装置であって、
    前記第2のループ面は、前記第1のループ面に対して第1の方向に位置しており、
    前記第3のループ面の少なくとも一部は、前記第1のループ面に対して前記第1の方向とは反対方向に位置しており、
    前記第4のループ面の少なくとも一部は、前記第2のループ面に対して前記第1の方向に位置する、コイル装置。
  2. 前記第3のループ面を前記シートの表面に対して垂直方向から見ると、前記第3のループ面の一部は、前記第1のループ面の内側に存在しており、
    前記第4のループ面を前記シートの表面に対して垂直方向から見ると、前記第4のループ面の一部は、前記第2のループ面の内側に存在している、請求項1に記載のコイル装置。
  3. 前記第3のコイルは、ループコイルである、請求項1又は2に記載のコイル装置。
  4. 請求項1〜のうちのいずれか一項に記載のコイル装置を有する磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記コイル装置を複数有する、請求項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
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