JP2015167825A - 高周波コイル及び磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

高周波コイル及び磁気共鳴イメージング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】受信コイルを構成するループコイルの数や配列を容易に変更することができる高周波コイルを提供する。
【解決手段】高周波コイル500は、同一形状のループコイルユニット502を複数備え、前記ループコイルユニットの数及び配列の少なくとも一方を任意に変更できるように構成される高周波コイルであって、前記各ループコイルユニットは、互いを着脱することができる溝部、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は高周波コイル及び磁気共鳴イメージング装置に関する。
磁気共鳴イメージングは、静磁場中に置かれた被検体の原子核スピンをラーモア周波数のRF信号で磁気的に励起し、この励起に伴って発生する磁気共鳴信号(MR信号)から画像を再構成する撮像法である。
近時の磁気共鳴イメージング装置では、受信コイル(高周波コイル)を被検体の周囲に配置し、この受信コイルで受信したMR信号を後段の信号処理系で処理する形態のもの多くある。
また、受信コイルとして、複数のループコイルユニットから構成される方式のものが各種提案されている(例えば、特許文献1等)。
特開2008−154933号公報
特許文献1等が開示する受信コイルでは、患者の体表面に沿って配置できるように、それぞれのループコイルユニットにある程度の可撓性を持たせている。この種の受信コイルでは、受信コイルを患者の体表面に密着させることができ、受信コイルと患者との間の距離を低減することが可能となるため、S/Nを高めることができる。
しかしながら、従来の受信コイルは、受信コイルを構成するループコイルの数や配列が固定されているため、患者の体型や、受信コイルを設置する患者の部位によっては、患者の体表面に沿って十分に密着させることができなくなる。例えば、大人の体型に合わせた受信コイルを小さな子供に使用しようとすると、その子供にとっては大き過ぎるため、受信コイルと子供の体表面の間に空間ができ、S/Nの低下をもたらすことになる。これを避けようとすると、例えば、子供用、大人用、或いは肥満体用、というように、複数の種類の受信コイルを用意する必要がある。
そこで、受信コイルを構成するループコイルの数や配列を容易に変更することができる受信コイル、及びそれを備えた磁気共鳴イメージング装置が要望されている。
本実施形態の高周波コイルは、同一形状のループコイルユニットを複数備え、前記ループコイルユニットの数及び配列の少なくとも一方を任意に変更できるように構成される高周波コイルであって、前記各ループコイルユニットは、互いを着脱することができる溝部、を備えたことを特徴とする。
実施形態の磁気共鳴イメージング装置の全体構成例を示す構成図。 被検体の周囲に配置される高周波コイル一例を示す図。 実施形態の高周波コイルの利点を説明する図。 ループコイルユニットの数と配列とを夫々異ならせて構成した高周波コイルのいくつかの例を示す図。 ループコイルユニットの形状及び構造の一例を示す図。 2つのループコイルユニットが互いに連結された状態を示す図。 4つのループコイルユニットが互いに連結された状態を示す図。 連結したループコイルユニットの離脱を防止するストッパの一例を示す図。 実施形態の高周波コイルで用いているデカップリング技術を説明する図。 各ループコイルユニットからケーブルで外部に磁気共鳴信号を出力する各種形態を説明する図。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
(1)全体構成
図1は、本実施形態の高周波コイル500を具備する磁気共鳴イメージング装置1の全体構成を示すブロック図である。実施形態の磁気共鳴イメージング装置1は、磁石架台100、寝台200、制御キャビネット構成品300、コンソール400、高周波コイル500等を備えて構成される。
磁石架台100は、静磁場磁石10、傾斜磁場コイル11、WB(Whole Body)コイル12等を有しており、これらの構成品は円筒状の筐体に収納されている。寝台200は、寝台本体20と天板21を有している。
一方、制御キャビネット構成品300は、静磁場用電源30、傾斜磁場電源31(X軸用31x、Y軸用31y、Z軸用31z)、RF受信器32、RF送信器33、シーケンスコントローラ34等を備えている。また、コンソール400は、プロセッサ40、記憶部41、表示部42、入力部43等を有するコンピュータとして構成されている。
磁石架台100の静磁場磁石10は、概略円筒形状をなしており、被検体(患者)の撮像領域であるボア(静磁場磁石10の円筒内部の空間)内に静磁場を発生させる。静磁場磁石10は超電導コイルを内蔵し、液体ヘリウムによって超電導コイルが極低温に冷却されている。静磁場磁石10は、励磁モードにおいて静磁場用電源30から供給される電流を超電導コイルに印加することで静磁場を発生し、その後、永久電流モードに移行すると、静磁場用電源30は切り離される。一旦永久電流モードに移行すると、静磁場磁石10は長時間、例えば1年以上に亘って、大きな静磁場を発生し続ける。なお、静磁場磁石10を永久磁石として構成しても良い。
傾斜磁場コイル11も概略円筒形状をなし、静磁場磁石10の内側に固定されている。この傾斜磁場コイル11は、傾斜磁場電源(31x、31y、31z)から供給される電流によりX軸,Y軸,Z軸の方向に傾斜磁場を被検体に印加する。
寝台200の寝台本体20は天板21を上下方向に移動可能であり、撮像前に天板21に載った被検体を所定の高さまで移動させる。その後、撮影時には天板21を水平方向に移動させて被検体をボア内に移動させる。
WBコイル12は全身用コイルとも呼ばれ、傾斜磁場コイル11の内側に被検体を挟んで対向するように固定されている。WBコイル12は、シーケンスコントローラ34からの指示に基づいてRF送信器33から伝送されるRFパルスを被検体に向けて送信する。また、WBコイル12は、前記RFパルスの送信に応じて被検体から放出される磁気共鳴信号(MR信号)を受信する。このようにWBコイル12は、送受兼用のコイルとして機能する。
一方、磁気共鳴イメージング装置1は、WBコイル12の他、図1に示すように被検体の周囲に近接して配置される高周波コイル500を有しており、この高周波コイル500も、被検体からのMR信号を受信する。
WBコイル12や高周波コイル500で受信したMR信号は、RF受信器32によってベースバンドのデジタル信号であるMR信号(生データ)に変換され、シーケンスコントローラ34に伝送される。
シーケンスコントローラ34は、コンソール400による制御のもと、傾斜磁場電源31、RF送信器33をそれぞれ駆動することによって被検体のスキャンを行う。そして、シーケンスコントローラ34は、スキャンの結果得られる生データをRF受信器32から受け取ると、その生データをコンソール400に送信する。
コンソール400は、MRI装置1全体を制御する。具体的には、検査技師等のマウスやキーボード等(入力部43)の操作によって撮像条件その他の各種情報や指示を受け付ける。そして、プロセッサ40は、入力された撮像条件に基づいてシーケンスコントローラ34にスキャンを実行させる一方、シーケンスコントローラ34から送信された生データに基づいて画像を再構成する。再構成された画像は表示部42に表示され、或いは記憶部41に保存される。
(2)高周波コイル
図2は、被検体の周囲に配置される高周波コイル500の一例を示す図である。実施形態の高周波コイル500は、同一形状のループコイルユニット502を複数備えて構成されている。図2では、体軸方向に4列、体軸と直交する方向に6列で配列され、合計24個のループコイルユニット502から構成される高周波コイルを例示している。また、高周波コイル500は、全体として可撓性を有しており、この可撓性により、被検体の体表面に密着させて高周波コイル500を設置することができる。
実施形態の高周波コイル500は、高周波コイルを構成する各ループコイルユニット502の形状及び寸法をすべて同一とし、ループコイルユニット502の数や配列を任意に、かつ、簡単な操作で変更できるという特徴を有する。
図3は、この構成の高周波コイル500の利点を説明する図である。例えば、体格の大きな大人を撮像する場合には、図3(a)に示すように、体軸と直交する方向を6列のループコイルユニット502で構成した高周波コイル500を使用する。一方、体格の小さな子供等を撮像する場合には、図3(b)に示すように、体軸と直交する方向を6列から4列に変更し、4列のループコイルユニット502で構成した高周波コイル500を使用する。
このように、撮像対象の被検体の体の大きさに合わせて、ループコイルユニット502の数を変更することにより、大人に対しても子供に対しても、体表面に密着して撮像できる高周波コイル500を得ることができる。また、同じ大人であっても、胸部や下肢部では体表面の大きさが異なる。このような場合にも、撮像部位に応じてループコイルユニット502の数や配列を変更することにより、それぞれの撮像部位の体表面に密着して撮像できる高周波コイル500を得ることができる。
従来の高周波コイル600は、図3(c)に示すように、ループコイルユニットの数を任意に変更することができない。このため、大人の体格に合わせた高周波コイル(例えば、6列のループコイルユニットで構成された高周波コイル)を使って子供を撮像しようとすると、高周波コイル600と子供の体表面の間に空間が生じ、この結果、S/Nの低下をもたらすことになっていた。
これに対して、実施形態の高周波コイル500では、ループコイルユニット502の数や配列を、操作者による簡便な作業で変更することができるため、図3(b)に示すように、子供の体表面に密着させることが可能となり、S/Nの低下を防ぐことができる。
図4(a)−図4(f)は、ループコイルユニット502の数と配列とを夫々異ならせて構成した高周波コイル500のいくつかの例を示す図である。これらの図のうち、図4(a)は、ループコイルユニット502単体を示す図である。ループコイルユニット502は、後述するように、その一部に溝部を有しており、この溝部に、隣接するループコイルユニット502を嵌合させることにより、互いをワンタッチ操作で着脱することができる。
図4(b)に示す高周波コイル500は、2つのループコイルユニット502を横方向に配列して構成したものである。図4(c)に示す高周波コイル500は、4つのループコイルユニット502を横方向に一列に配列して構成したものである。図4(d)に示す高周波コイル500は、同じく4つのループコイルユニット502を、横方向に2列、縦方向に2列配列して構成したものである。
図4(e)に示す高周波コイル500は、8つのループコイルユニット502を、横方向に2列、縦方向に4列配列して構成したものである。また、図4(f)に示す高周波コイル500は、16個のループコイルユニット502を、横方向に4列、縦方向に4列配列して構成したものである。
図4(b)乃至図4(f)からわかるように、これらの各高周波コイル500では、図4(a)に示すループコイルユニット502と同じ寸法、同じ形状のループコイルユニット502を、数と配列を異ならせて組み合わせたものである。
次に、これらの組み合わせを可能とするループコイルユニット502の具体的な構造、形状について説明する。
図5(a)及び(b)は、ループコイルユニット502の平面図であり、図5(a)は一方の面(以下、この面を表面と呼ぶ)を示す図、図5(b)は他方の面(以下、この面を裏面と呼ぶ)を示す図である。また、図5(c)は、図5(a)のX−X’断面図である。
ループコイルユニット502は、環状のループコイル550(図9参照)と、このループコイル550を収納する環構造のケース510とを有している。
上述した溝部はケース510の一部に形成され、互いに隣接する2つのループコイルユニットは、一方のループコイルユニット502のケースの一部を他方のループコイルユニットのケース溝部に挿入し又は前記溝部から抜き取ることにより、互いに連結され又は分離される。
より具体的には、ケース510は、図5(a)、(b)に示すように、8角環構造を有し、4つの硬質なハードケース512と、4つの柔軟性のあるソフトケース514とを備えて構成され、8角環構造を構成する8辺に、ハードケース512とソフトケース514とが交互に配置される。
ハードケース512は、比較的剛性の高い樹脂等で形成される。一方、ソフトケース514は、可撓性を有する材料、例えば、可撓性を有する発泡材等で形成される。
4つのハードケース512は、それぞれが薄い箱形状である。ループコイル550のコイル面と平行な側面であって、ループコイルユニット502の裏面に対応するハードケースの側面をハードケース512の裏面とし、この面と反対側の面をハードケース512の表面とするとき、図5(c)に示すように、ハードケース512の裏面に2つの溝部520が形成される。2つの溝部520は、3つの凸部521の間に形成される。一方、ハードケース512の表面はフラットであり溝部は形成されていない。
ハードケース512の裏面に形成された2つの溝部520の夫々は、ハードケース512の厚みTの約半分の深さDに形成される。また、溝部520の夫々の幅Wは、ハードケース512の短手方向の幅Wとほぼ同じに形成される。
ケース510に収納されるループコイル550は、例えば、環状のフレキシブルプリント基板(FPC)532と、その上に形成されるコイルパターン530として構成される。フレキシブルプリント基板532の厚みは、例えば0.2mm程度であり、可撓性を有する。一方、ソフトケース514も可撓性を有しているため、ループコイルユニット502は、全体として可撓性を有している。
4つのハードケース512のうちの1つには、プリアンプや整合回路などの電子回路540が収納される。図5(a)に示す例では、右上のハードケース512に電子回路540が収納されている。この電子回路540には、ループコイル550を構成するコイルパターン530の両端が接続される。
図6(a)、(b)は、上記の構造を持つ2つのループコイルユニット502(図6では、夫々を「コイル1」及び「コイル2」として示している)が互いに連結された状態を示す図である。図6(a)は平面図であり、図6(b)は図6(a)のX−X’断面図である。図6(a)に示すように、隣接する2つのループコイルユニット502は、ループコイル550のコイル面の一部が重なるように配置される。そして、隣接するループコイルユニット502の夫々のケース510が交差する2点で、互いのループコイルユニット502が嵌合する。
より具体的には、隣接するループコイルユニット502は、互いに厚み方向に反転させた向きで、コイル面の一部が重なるように配置される。図6(a)では、「コイル1」が表面、「コイル2」が裏面として図示されている。2つのループコイルユニット502は、ハードケース512の部分で連結され、図6(b)に示すように、コイル1のハードケース512の裏面にある溝部520の1つに、コイル2のハードケース512が、その表面を下にして嵌合する。
図6(a)からわかるように、連結部分において2つのハードケース512に向きは直交しており、また前述したように、溝部520の幅Wは、ハードケース512の短手方向の幅Wとほぼ同じに形成されている。したがって、一方のハードケース512に、他方のハードケース512を単に押し込むだけで、2つのループコイルユニット502を簡単に連結させることができる。また、一方のハードケース512から、他方のハードケース512を単に引き抜くだけで、2つのループコイルユニット502を簡単に分離することもできる。
なお、溝部520の側面とハードケース512の側面に小さな傾斜を持たせたり、或いは、嵌合部分に小突起を持たせたりすることにより、ハードケース512の弾性を利用したスナップイン構造にしてもよい。
また、前述したように、溝部520は、その深さDがハードケース512の厚みTの約半分になるように形成されている。このため、2つのハードケース512を嵌合させても、その嵌合部は面一となり、厚みTが維持された凸部のない平坦な面となる。また、この結果、隣接する2つのループコイル550のループ面を、段差のない同一平面に設定することができる。
図7(a)、(b)は、4つのループコイルユニット502(図7では、夫々を「コイル1」、「コイル2」、「コイル3」及び「コイル4」として示している)が互いに連結された状態を示す図である。図7(a)は平面図であり、図7(b)はそのX−X’断面図である。4つのループコイルユニット502は、いずれも同一形状、同一寸法のループコイルユニット502である。
2つのループコイルユニット502を組み合わせる場合、コイル1の連結部におけるハードケース512の2つの溝部520のうち、一方の溝部520は空いている(図6(b)参照)。4つのループコイルユニット502を組わせる場合、この空いている溝部520に、コイル4のハードケース512が嵌合することになる。その他の嵌合の形態は2つのループコイルユニット502を組み合わせる場合(図6)と同じである。
図6、図7から容易に理解できるように、ループコイルユニット502の数は、横方向及び縦方向に任意に増やすことができる。この結果、図4に例示したように、ループコイルユニット502の数及び配列の少なくとも一方を任意に変更できる高周波コイル500を構成することができる。
また、各ループコイルユニット502は、ハードケース512の溝部520に、連結の相手方のハードケース512を押し込み、或いは引き抜くといったワンタッチ操作により、着脱することができる。
連結される2つのループコイルユニット502は、溝部520の幅Wとハードケースの短手方向の幅Wを適切に設定して密に嵌合させることにより、互いが容易に離脱することを防止できる。また、嵌合部にスナップイン構造を採用することによっても容易な離脱を防止することができる。
しかしながら、高周波コイル500は全体として可撓性を有しており、被検体の体表に沿って設置されることを考慮すると、連結される2つのループコイルユニット502をより強固に連結する必要が生じる。このため、両者の離脱を防止するためのストッパを連結部に設けることが好適である。
図8(a)、(b)は、上記の目的で設けたストッパ523の一例を示す図である。ストッパ523は、例えば、支軸524と、支軸524周りに回動する棒片525とで構成される。図8(b)に示すように、支軸524を、例えば、ハードケース512(コイル1)の中央の凸部521に設ける。嵌合前は棒片525を破線の位置に退避させ、嵌合後は、棒片525を、実線の位置に移動させる。これにより、嵌合相手方のハードケース512が溝部520から離脱することを確実に防止することができる。
なお、支軸524を、中央の凸部521ではなく、両端の凸部521に設けてもよい。また、ストッパ523の形状や構造も、図8(a)、(b)に限定されるものではなく、嵌合後の離脱を物理的に防止できるものであれば、種々の形態を取り得る。
ところで、ループコイルユニットを複数並べて構成する高周波コイルにおいては、隣接するループコイルユニット間での電磁的なカップリングを抑制すること、即ちデカップリングが重要である。
図9は、実施形態の高周波コイル500で用いているデカップリング技術を説明する図である。図9(a)では、各ループコイルユニット502のケース510は省略しており、図9(a)の太い実線は、ケース502に収納されるループコイル550を表している。
前述したように、高周波コイル500は、ループコイル550のコイル面の一部が重なるように配置される。このコイル面のオーバラップにより、縦方向に隣接するループコイル550間、及び縦方向に隣接するループコイル550間でデカップリングすることができる。図9の例では、コイル1とコイル4、コイル2とコイル3、コイル1とコイル2、及びコイル4とコイル3の各間で、デカップリングすることができる。このように、縦横に直交配置されたループコイル550間では、オーバラップ領域を設けることにより互いにデカップリングすることができる。
しかしながら、斜めに配置されたループコイル550の間ではオーバラップ領域を設けることができない。図9(a)に示す例では、コイル1とコイル3の間、及びコイル2とコイル4の間では、オーバラップ領域を設けることができない。
そこで、実施形態の高周波コイル500では、オーバラップ領域を設けることができないコイル間、即ち、斜め配置されたコイル間において、デカップリングコイル551を設ける構成としている。
デカップリングコイル551は、図9(a)に示すように、8角環状のループコイル550の8辺のうち、隣接するループコイル550とオーバラップしない辺(図9(a)において、斜めの向きの各辺)に設けられる。そして、向かい合うループコイル550において、デカップリングコイル551の互いの中心軸が概ね一致するように配置される。
図9(b)は、高周波コイル500の中心部分を拡大した図であるが、上記のような配置により、破線で示す磁束が、斜めに向かい合うループコイル550の間で互いに打ち消しあい、デカップリングされる。
なお、図9に示す例では、斜めの向きの各辺にそれぞれ1つのデカップリングコイル551を設けているが、デカップリングコイル551のターン数に制限がある場合等では、1つの辺に2つ、或いはそれ以上のデカップリングコイル551を設けても良い。
各ループコイル551で受信した磁気共鳴信号は、整合回路やプリアンプ等で構成される電子回路540に入力され、さらに、電子回路540に接続されるケーブルを介して外部に出力される。
実施形態の高周波コイル500は、ループコイルユニット502の数や並列を変更することができるため、各ループコイルユニット502からケーブルで外部に磁気共鳴信号を出力する方式も、各種の形態を取り得る。図10は、その例を示す図である。
図10(a)は、1つのループコイルユニット502に1つのケーブルを設けている形態を示している。この形態のループコイルユニット502を「1ループユニット」と呼ぶものとする。「1ループユニット」も高周波コイル500となり得る。
図10(b)は、4つのループコイルユニット502を組み合わせて高周波コイル500を構成している形態である。この形態は、4つの「1ループユニット」で構成されており、高周波コイル500には合計4本のケーブルが接続される。4本のケーブルは、図10(b)に示すように、その途中で束ねてもよい。
図10(c)は、複数のループコイルユニット502から出力される磁気共鳴信号を集結する集結ユニット560を具備する形態の高周波コイル500を示している。集結された信号は、集結ユニット560から1本のケーブルで外部に出力される。図10(c)は、4つのループコイルユニット502を組み合わせて1つの「4ループユニット」を構成している。図9(a)に示すように、4つのループコイルユニット502を縦横2列に配列した場合は、それぞれ電子回路540は中央部に集中する。したがって、中央部に集結ユニット560を配置することによって、余分なケーブルを追加することなく、集結ユニット560に4つの磁気共鳴信号を集結させることができる。
図10(c)は、1つの「4ループユニット」から構成される高周波コイル500を例示しているが、図10(d)に示すように、複数の(図10(d)の例では、2つの)「4ループユニット」を組み合わせて高周波コイル500を構成することもできる。
以上説明してきたように、実施形態の高周波コイル500、及びこれを具備する磁気共鳴イメージング装置1によれば、高周波コイル500を構成するループコイルユニット502の数や配列を容易に変更することができ、被検体の体型や、撮像部位に適合させて、被検体の体表面に密着して設置することができる。この結果、高S/Nの信号を収集することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 磁気共鳴イメージング装置
500 高周波コイル
502 ループコイルユニット
510 ケース
512 ハードケース
514 ソフトケース
520 溝部
540 電子回路
550 ループコイル
551 デカップリングコイル
560 集結ユニット

Claims (10)

  1. 同一形状のループコイルユニットを複数備え、前記ループコイルユニットの数及び配列の少なくとも一方を任意に変更できるように構成される高周波コイルであって、
    前記各ループコイルユニットは、互いを着脱することができる溝部、
    を備えたことを特徴とする高周波コイル。
  2. 夫々の前記ループコイルユニットは、
    ループコイルと、
    前記ループコイルを収納する環構造のケースと、
    を有し、
    前記溝部は前記ケースの一部に形成され、互いに隣接する2つのループコイルユニットは、一方のループコイルユニットのケースの一部を他方のループコイルユニットのケース前記溝部に挿入し又は前記溝部から抜き取ることにより、互いに連結され又は分離される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の高周波コイル。
  3. 前記複数のループコイルユニットのうち、互いに隣接する2つのループコイルユニットは、前記ループコイルのコイル面の一部が重なるように配置され、
    前記互いに隣接する2つのループコイルユニットの夫々の前記ケースは、2つの交差点で夫々交差し、
    前記溝部は、前記ケースの前記2つの交差点に対応する位置に形成される、
    ことを特徴とする請求項2に記載の高周波コイル。
  4. 前記ケースは、8角環構造を有すると共に、4つの硬質なハードケースと4つの柔軟性のあるソフトケースとを備えて構成され、
    前記8角環構造を構成する8辺には、前記ハードケースと前記ソフトケースとが交互に配置され、
    前記溝部は、前記ハードケースに形成される、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の高周波コイル。
  5. 前記溝部は、前記ループコイルコイルのコイル面と平行な前記ハードケースの一方の側面に、前記ハードケースの厚みの略半分の深さに形成され、
    互いに隣接するループコイルユニットは、夫々のハードケースの部分で連結され、一方のハードケースの前記溝部に、他方のハードケースが、前記厚み方向に反転させた向きで嵌合される、
    ことを特徴とする請求項4に記載の高周波コイル。
  6. 前記ループコイルに接続される電子回路、をさらに有し、
    前記電子回路は、前記ハードケースに収納される、
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の高周波コイル。
  7. 前記ループコイルには、デカップリング用のコイルがさらに設けられている、
    ことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の高周波コイル。
  8. 前記ループコイルユニットの夫々には、前記ループコイルの受信信号を出力するケーブル、がさらに設けられている、
    ことを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載の高周波コイル。
  9. 複数の前記ループコイルから出力される受信信号を集結する集結ユニットと、
    前記集結された受信信号を、前記集結ユニットから出力するケーブルと、
    をさらに有することを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載の高周波コイル。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の高周波コイルを具備する磁気共鳴イメージング装置。
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