JP7224792B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、磁気共鳴イメージング装置に関する。
従来、磁気共鳴イメージング装置は、静磁場中に置かれた被検体に高周波磁場を印加し、当該高周波磁場の影響によって被検体から発生した磁気共鳴信号に基づいて被検体内の画像を生成する装置である。このような磁気共鳴イメージング装置において、被検体から発生する磁気共鳴信号を受信するために用いられる高周波コイルとして、複数のコイルによって構成されたアレイコイルが知られている。
国際公開第2014/208501号
本発明が解決しようとする課題は、受信用アレイコイルによって受信される磁気共鳴信号の信号対雑音(Signal To Ratio:SN)比を高めることである。
実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置は、複数の受信用コイルによって構成された受信用アレイコイルを備える。前記受信用アレイコイルに含まれる各受信用コイルは、コイル素子と、前記受信用コイルの同調周波数を所望の周波数に同調する第1の同調用素子と、当該第1の同調用素子に並列に接続されたスイッチ素子及び第2の同調用素子の直列回路とを有する。前記スイッチ素子は、送信時には前記第1の同調用素子と前記第2の同調用素子との間を切断し、受信時には前記第1の同調用素子と前記第2の同調用素子との間を導通させる。前記複数の受信用コイルのうちの少なくとも一部の隣接する受信用コイルは、互いにデカップリングされている。
図1は、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の構成例を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係る受信用アレイコイルの構成例を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係る受信用アレイコイルの構成例を示す図である。 図4は、第1の実施形態に係る受信用アレイコイルに含まれる各受信用コイルの構成例を示す図である。 図5は、第1の実施形態に係る送信用コイルと受信用コイルとのカップリングを示す概念図である。 図6は、第1の実施形態に係る送信用コイルと受信用コイルとのカップリングを示す概念図である。 図7は、第1の実施形態に係る受信用アレイコイルに含まれる各受信用コイルの具体的な構成例を示す図である。 図8は、第1の実施形態に係る受信用アレイコイルにおける受信用コイルのデカップリングを示す図である。 図9は、第1の実施形態に係る受信用アレイコイルにおけるデカップリング手段の一例を示す図である。 図10は、第1の実施形態に係る受信用アレイコイルにおけるデカップリング手段の一例を示す図である。 図11は、第2の実施形態に係る受信用アレイコイルにおけるデカップリング手段の一例を示す図である。 図12は、第2の実施形態に係る受信用アレイコイルにおけるデカップリング手段の他の例を示す図である。 図13は、第2の実施形態に係る受信用アレイコイルにおける受信用コイルの配置例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、磁気共鳴イメージング装置の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の構成例を示す図である。
例えば、図1に示すように、本実施形態に係る磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging:MRI)装置100は、静磁場磁石1、傾斜磁場コイル3、シーケンス制御回路4、傾斜磁場コイル駆動回路5、寝台6、送信回路7、送信用コイル8、受信用アレイコイル9、受信回路10、データ収集回路11、計算機12、インタフェース13、及び、ディスプレイ14を備える。
静磁場磁石1、傾斜磁場コイル3、及び送信用コイル8は、それぞれ中空の略円筒状(円筒の中心軸に直交する断面の形状が楕円状となるものを含む)に形成されており、静磁場磁石1の内側に傾斜磁場コイル3が配置され、傾斜磁場コイル3の内側に送信用コイル8が配置された状態で架台(図示は省略)に固定されている。ここで、送信用コイル8の内側に形成される空間が、撮像時に被検体2が配置される撮像空間となる。
静磁場磁石1は、被検体2が配置された撮像空間に静磁場を発生させる。具体的には、静磁場磁石1は、当該静磁場磁石1の内側に位置する撮像空間に静磁場を発生させる。例えば、静磁場磁石1は、略円筒状に形成された冷却容器と、当該冷却容器内に充填された冷却材(例えば、液体ヘリウム等)に浸漬された超伝導磁石等の磁石とを有する。なお、例えば、静磁場磁石1は、永久磁石を用いて静磁場を発生させるものであってもよい。
傾斜磁場コイル3は、静磁場磁石1の内側に配置されており、被検体2が配置された撮像空間に傾斜磁場を発生させる。具体的には、傾斜磁場コイル3は、当該傾斜磁場コイル3の内側に位置する撮像空間に、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸の各軸方向に沿って線形に変化する傾斜磁場を発生させる。ここで、X軸、Y軸及びZ軸は、MRI装置100に固有の装置座標系を構成する。例えば、Z軸は、傾斜磁場コイル3の円筒の軸に一致し、静磁場磁石1によって発生する静磁場の磁束に沿って設定される。また、X軸は、Z軸に直交する水平方向に沿って設定され、Y軸は、Z軸に直交する鉛直方向に沿って設定される。
傾斜磁場コイル駆動回路5は、傾斜磁場コイル3に電流を供給することで、傾斜磁場コイル3の内側の空間に、X軸、Y軸及びZ軸の各軸方向に沿った傾斜磁場を発生させる電源回路である。このように、傾斜磁場コイル駆動回路5がX軸、Y軸及びZ軸の各軸方向に沿った傾斜磁場を発生させることで、リードアウト方向、位相エンコード方向、及びスライス方向それぞれに沿った傾斜磁場を発生させることができる。
ここで、リードアウト方向、位相エンコード方向、及びスライス方向それぞれに沿った軸は、撮像の対象となるスライス領域又はボリューム領域を規定するための論理座標系を構成する。なお、以下では、リードアウト方向に沿った傾斜磁場をリードアウト傾斜磁場と呼び、位相エンコード方向に沿った傾斜磁場を位相エンコード傾斜磁場と呼び、スライス方向に沿った傾斜磁場をスライス傾斜磁場と呼ぶ。
具体的には、リードアウト傾斜磁場、位相エンコード傾斜磁場、及びスライス傾斜磁場の各傾斜磁場は、静磁場磁石1によって発生する静磁場に重畳され、被検体2から発生する磁気共鳴(Magnetic Resonance:MR)信号に空間的な位置情報を付与する。リードアウト傾斜磁場は、リードアウト方向の位置に応じてMR信号の周波数を変化させることで、MR信号にリードアウト方向に沿った位置情報を付与する。位相エンコード傾斜磁場は、位相エンコード方向に沿ってMR信号の位相を変化させることで、MR信号に位相エンコード方向の位置情報を付与する。スライス傾斜磁場は、MR信号にスライス方向に沿った位置情報を付与する。例えば、スライス傾斜磁場は、撮像領域がスライス領域の場合には、スライス領域の方向、厚さ、枚数を決めるために用いられ、撮像領域がボリューム領域である場合には、スライス方向の位置に応じてMR信号の位相を変化させるために用いられる。
寝台6は、被検体2が載置される天板を備え、被検体2の撮像が行われる際に天板を移動させて、撮像空間に被検体2を配置する。
送信回路7は、静磁場中に置かれた対象原子核に固有の共鳴周波数(ラーモア周波数)に対応する高周波パルス信号を送信用コイル8に出力する。具体的には、送信回路7は、パルス発生器、高周波発生器、変調器、及び高周波アンプを有する。パルス発生器は、高周波パルス信号の波形を生成する。高周波発生器は、共鳴周波数の高周波信号を発生する。変調器は、高周波発生器によって発生した高周波信号の振幅をパルス発生器によって発生した波形で変調することで、高周波パルス信号を生成する。高周波アンプは、変調器によって発生した高周波パルス信号を増幅して送信用コイル8に出力する。
送信用コイル8は、傾斜磁場コイル3の内側に配置されており、被検体2が配置された撮像空間に高周波磁場を印加する送信機能を有する高周波コイルである。具体的には、送信用コイル8は、送信回路7から供給される高周波パルス信号に基づいて、当該送信用コイル8の内側に位置する撮像空間に高周波磁場を印加する。なお、送信用コイル8は、送信機能に加えて、高周波磁場の影響によって被検体2から発生するMR信号を受信する受信機能をさらに有していてもよい。その場合に、送信用コイル8は、当該高周波磁場の影響によって被検体2から発生するMR信号を受信し、受信したMR信号を受信回路10へ出力する。なお、送信用コイル8は、WB(Whole Body)コイルとも呼ばれる。
受信用アレイコイル9は、被検体2から発生したMR信号を受信する受信機能を有する高周波コイルである。具体的には、送信用コイル8の内側に配置された被検体2に装着され、送信用コイル8によって印加される高周波磁場の影響によって被検体2から発生するMR信号を受信し、受信したMR信号を受信回路10へ出力する。なお、ここでいう受信用アレイコイル9としては、被検体2の部位ごとに専用のコイルが予め用意されており、撮像対象となる部位に応じて適宜に選択されたものが用いられる。
受信回路10は、送信用コイル8又は受信用アレイコイル9から出力されたMR信号に基づいてMR信号データを生成し、生成したMR信号データをシーケンス制御回路4に出力する。具体的には、受信回路10は、プリアンプ、検波器、及びA/D(Analog/Digital)変換器を有する。プリアンプは、送信用コイル8又は受信用アレイコイル9から出力されるMR信号を増幅する。プリアンプは多くの場合は受信用アレイコイル9に含まれる。検波器は、プリアンプによって増幅されたMR信号から共鳴周波数の成分を差し引いたアナログ信号を検波する。A/D変換器は、検波器によって検波されたアナログ信号をデジタル信号に変換することでMR信号データを生成し、生成したMR信号データをシーケンス制御回路4に出力する。
なお、ここでは、MRI装置100が、静磁場磁石1、傾斜磁場コイル3及び送信用コイル8がそれぞれ略円筒状に形成された、いわゆるトンネル型の構成を有する場合の例を説明するが、実施形態はこれに限られない。例えば、MRI装置100は、被検体2が配置される撮像空間を挟んで対向するように一対の静磁場磁石、一対の傾斜磁場コイル及び一対のRFコイルを配置した、いわゆるオープン型の構成を有していてもよい。
シーケンス制御回路4は、被検体2のMR信号データを収集するための各種パルスシーケンスを実行する処理回路である。具体的には、シーケンス制御回路4は、計算機12の処理回路12bから出力されるシーケンス実行データに基づいて、傾斜磁場コイル駆動回路5、送信回路7、受信回路10、及びアレイコイル駆動回路15を駆動することで、各種パルスシーケンスを実行する。ここで、シーケンス実行データは、パルスシーケンスを定義した情報である。具体的には、シーケンス実行データは、傾斜磁場コイル駆動回路5が傾斜磁場コイル3に電流を供給するタイミング及び供給する電流の強さ、送信回路7が送信用コイル8に供給するRFパルス信号の強さや供給タイミング、受信回路10がMR信号を検出する検出タイミング等を定義した情報である。
データ収集回路11は、被検体2に関するMR信号データを収集する。具体的には、データ収集回路11は、シーケンス制御回路4によって各種パルスシーケンスが実行された結果として、受信回路10から出力されるMR信号データを受信し、受信したMR信号データを計算機12の記憶回路12aに記憶させる。ここで、データ収集回路11によって受信されたMR信号データの集合は、リードアウト傾斜磁場、位相エンコード傾斜磁場、及びスライス傾斜磁場によって付与された位置情報に応じて2次元又は3次元に配列されることで、k空間を構成するデータとして記憶回路12aに記憶される。
計算機12は、MRI装置100の全体制御を行う。具体的には、計算機12は、記憶回路12a及び処理回路12bを有する。
記憶回路12aは、各種データを記憶する。具体的には、記憶回路12aは、MR信号データや画像データを記憶する。例えば、記憶回路12aは、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子やハードディスク、光ディスク等によって実現される。
処理回路12bは、インタフェース13によって受け付けられた入力操作に基づいて、MRI装置100が有する各構成要素を制御することで、MRI装置100の全体制御を行う。例えば、処理回路12bは、撮像制御機能と、画像生成機能とを有する。
撮像制御機能は、インタフェース13を介して操作者から撮像条件の入力を受け付け、受け付けた撮像条件に基づいてシーケンス実行データを生成する。そして、撮像制御機能は、生成したシーケンス実行データをシーケンス制御回路4に送信することで、各種のパルスシーケンスを実行する。
画像生成機能は、記憶回路12aに記憶されたMR信号データに基づいて画像を生成する。具体的には、画像生成機能は、データ収集回路11によって記憶回路12aに記憶されたMR信号データを読み出し、読み出したMR信号データに後処理、即ち、フーリエ変換等の再構成処理を施すことで画像を生成する。そして、画像生成機能は、生成した画像の画像データを記憶回路12aに記憶させる。また、画像生成機能は、操作者からの要求に応じて、記憶回路12aから画像データを読み出してディスプレイ14に出力する。
インタフェース13は、操作者から各種指示及び各種情報の入力操作を受け付ける。具体的には、インタフェース13は、計算機12の処理回路12bに接続されており、操作者から受け付けた入力操作を電気信号へ変換して処理回路12bに出力する。例えば、インタフェース13は、撮像条件や関心領域(Region Of Interest:ROI)の設定等を行うためのトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサーを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等によって実現される。なお、本明細書において、インタフェース13は、マウス、キーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路もインタフェース13の例に含まれる。
ディスプレイ14は、各種情報及び各種画像を表示する。具体的には、ディスプレイ14は、計算機12の処理回路12bに接続されており、処理回路12bから送られる各種情報及び各種画像のデータを表示用の電気信号に変換して出力する。例えば、ディスプレイ14は、液晶モニタやCRT(Cathode Ray Tube)モニタ、タッチパネル等によって実現される。
なお、上述した各構成要素のうち、シーケンス制御回路4、データ収集回路11、及び、計算機12の処理回路12bは、例えば、プロセッサによって実現される。この場合に、各処理回路が有する処理機能は、例えば、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路12aに記憶される。各処理回路は、記憶回路12aから各プログラムを読み出して実行することで、各プログラムに対応する機能を実現する。ここで、各処理回路は、複数のプロセッサによって構成され、各プロセッサがプログラムを実行することによって各処理機能を実現するものとしてもよい。また、各処理回路が有する処理機能は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。また、ここでは、単一の記憶回路12aが各処理機能に対応するプログラムを記憶するものとして説明したが、複数の記憶回路を分散して配置して、処理回路が個別の記憶回路から対応するプログラムを読み出す構成としても構わない。
以上、本実施形態に係るMRI装置100の全体構成について説明した。このような構成のもと、本実施形態では、前述した受信用アレイコイル9は、複数の受信用コイルによって構成されている。そして、受信用アレイコイル9に含まれる各受信用コイルは、コイル素子と、受信用の高周波コイルの同調周波数を所望の周波数に同調するための同調用素子とを有している。
このような構成では、一般的に、送信用コイル8が高周波磁場を印加する送信時に各受信用コイルを送信用コイル8からデカップリングすることや、高周波磁場によって各受信用コイルに生じる誘導起電力から受信系の回路を保護することを目的として、送信時には受信用コイルをオフ状態にし、受信時には受信用コイルをオン状態にするためのスイッチ素子が、各受信用コイルに設けられる。
しかしながら、上述したスイッチ素子は、通常、受信用コイルのコイル素子上に設けられるため、受信用アレイコイル9によって受信されるMR信号の損失(ロス)を生じさせ、その結果、MR信号のSN比を低下させる要因となり得る。さらに、通常、受信用コイルに設けられるスイッチ素子は一つ以上であることが多く、多数のスイッチ素子が設けられた場合には、MR信号のSN比をさらに低下させる要因となり得る。
このことから、本実施形態に係るMRI装置100は、受信用コイルのコイル素子からスイッチ素子を除くことによって、受信用アレイコイル9によって受信されるMR信号のSN比を高めることができるように構成されている。以下、このようなMRI装置100の構成について、詳細に説明する。
図2及び3は、第1の実施形態に係る受信用アレイコイル9の構成例を示す図である。
ここで、図2及び3は、受信用アレイコイル9が、被検体2の頭部に装着される頭部用のコイルである場合の例を示している。
例えば、図2に示すように、受信用アレイコイル9は、複数の受信用コイル91によって構成されている。ここで、受信用アレイコイル9に含まれる各受信用コイル91は、受信用アレイコイル9が被検体2に装着された際に当該被検体2を間に挟んで互いに対向するように配置されている。
ここで、例えば、図3に示すように、各受信用コイル91は、X-Y平面内で、被検体2を間に挟んで互いに対向するように配置される。また、各受信用コイル91は、X-Y平面内で、被検体2の頭部を均一に覆うように、周方向に均一に配置される。
図4は、第1の実施形態に係る受信用アレイコイル9に含まれる各受信用コイル91の構成例を示す図である。
例えば、図4に示すように、受信用アレイコイル9に含まれる各受信用コイル91は、コイル素子91aと、第1の同調用素子91bと、スイッチ素子91c及び第2の同調用素子91dの直列回路とを有している。
第1の同調用素子91bは、受信用コイル91の同調周波数を所望の周波数に同調する。具体的には、第1の同調用素子91bは、コイル素子91aに直列に接続されており、コイル素子91aとともに共振回路を構成している。
スイッチ素子91c及び第2の同調用素子91dの直列回路は、第1の同調用素子91bに並列に接続されている。そして、第2の同調用素子91dには、受信回路10のプリアンプ10aが並列に接続されている。
このように、本実施形態では、受信用コイル91のコイル素子91aには、スイッチ素子が含まれていない。したがって、本実施形態によれば、MR信号の損失を減らすことができ、受信用アレイコイル9によって受信されるMR信号のSN比を高めることができる。
なお、このように、受信用コイル91のコイル素子91aからスイッチ素子を除いた構成では、送信時に、各受信用コイル91がオフ状態にならないため、送信用コイル8と各受信用コイル91とがカップリングすることになる。そのため、例えば、受信用コイル91の同調周波数を共鳴周波数に同調させた場合には、送信時に受信用コイル91に過剰な高周波電流が流れてしまい、その結果、被検体2内における高周波磁場の分布が不均一になることが想定される。
図5及び6は、第1の実施形態に係る送信用コイル8と受信用コイル91とのカップリングを示す概念図である。
例えば、図5に示すように、送信用コイル8と受信用コイル91との間のカップリング係数をMnとする。また、送信用コイル8に含まれるコイル素子のインダクタンスをLWB、同調用素子のキャパシタンスをCWB、送信用コイル8に流れる電流をIWBとする。また、受信用コイル91に含まれるコイル素子のインダクタンスをLSnとし、同調用素子のキャパシタンスをCSn、受信用コイル91に流れる電流をISnとする。
この場合に、送信用コイル8によって印加される高周波磁場の周波数、すなわち共鳴周波数ω0は、以下の式(1)で表される。
Figure 0007224792000001
また、受信用コイル91の同調周波数ωSは、以下の式(2)で表される。
Figure 0007224792000002
また、例えば、図6に示すように、送信用コイル8から発生した高周波磁場が受信用コイル91に鎖交した際に受信用コイル91に発生する誘導起電力をVとする。
この場合に、受信用コイル91に鎖交する高周波磁場の周波数をωとすると、誘導起電力Vは、以下の式(3)で表される。
Figure 0007224792000003
ここで、前述したように、例えば、受信用コイル91の同調周波数ωsを共鳴周波数ω0に同調させた場合には(ω=ωs)、式(3)において、インピーダンスの項(LSnω-(1/CSnω))の値が非常に小さくなるため、受信用コイル91に流れる電流ISnが非常に大きくなり、その結果、被検体2内における高周波磁場の分布が不均一になる。
一方、受信用コイル91の同調周波数ωsを共鳴周波数ω0より高くした場合には(ω<ωs)、式(3)の関係から、送信用コイル8に流れる電流IWBと、受信用コイル91に流れる電流ISnとが同じ符号になる。すなわち、この場合には、受信用コイル91において、送信用コイル8に流れる電流IWBに対して順方向に電流ISnが流れることになる。
このことから、本実施形態に係る受信用アレイコイル9では、各受信用コイル91に含まれるスイッチ素子91cが、送信時には、受信用コイル91の同調周波数ωsを共鳴周波数ω0より高い周波数に調整し(ω0<ωs)、受信時には、受信用コイル91の同調周波数ωsを共鳴周波数ω0と同じ周波数に調整する(ω0=ωs)。
具体的には、第1の同調用素子91bが、受信用コイル91の同調周波数を共鳴周波数ω0より高い周波数に同調するように設定されている。また、第2の同調用素子91dが、第1の同調用素子91bに接続された場合に、受信用コイル91の同調周波数を共鳴周波数ω0に同調するように設定されている。そして、スイッチ素子91cが、送信時には第1の同調用素子91bと第2の同調用素子91dとの間を切断し、受信時には第1の同調用素子91bと第2の同調用素子91dとの間を導通させる。
これにより、送信時には、受信用コイル91において、送信用コイル8に流れる電流IWBに対して順方向に電流ISnが流れるようになる。ここで、受信用コイル91に流れる電流ISnの大きさは、受信用コイル91の同調周波数ωsを適宜に設定することによって調整することが可能である。
このように、受信用コイル91において、送信用コイル8に流れる電流IWBに対して順方向に流れる電流ISnは、送信用コイル8が発生する高周波磁場を強める高周波磁場を受信用コイル91の周辺で発生させることになる。この結果、本実施形態では、送信用コイル8に供給する電力を小さくしても、磁気共鳴信号を誘起するのに十分な高周波磁場を発生できるようになる。すなわち、本実施形態によれば、送信用コイル8の送信効率を向上させることができる。
なお、上述したように受信用コイル91によって補強的に発生する高周波磁場は、受信用コイル91が配置された位置の周辺で局所的に発生することになるが、本実施形態では、図2及び3に例示したように、各受信用コイル91が、X-Y平面内で、被検体2を周方向に均一に覆うように配置される。このため、本実施形態では、高周波磁場をX-Y平面内で均一に発生させることができる。
図7は、第1の実施形態に係る受信用アレイコイル9に含まれる各受信用コイル91の具体的な構成例を示す図である。
例えば、図7に示すように、受信用アレイコイル9は、第1の受信用コイル911、第2の受信用コイル912、及び第3の受信用コイル913を有する。なお、第1の受信用コイル911、第2の受信用コイル912、及び第3の受信用コイル913はいずれも同じ構成を有するため、ここでは、第1の受信用コイル911を例に挙げて説明する。また、ここでは、3つの受信用コイルを例示しているが、受信用アレイコイル9に含まれる受信用コイルの数は3つより少なくてもよいし、3つより多くてもよい。
例えば、図7に示すように、第1の受信用コイル911は、前述した第1の同調用素子として、第1のコンデンサCS1C1及び第2のコンデンサCS1CT1とを有する。ここで、第1のコンデンサCS1C1及び第2のコンデンサCS1CT1は、それぞれコイル素子91aに直列に接続されている。
また、第1の受信用コイル911は、前述したスイッチ素子として、第3のコンデンサCS1CT2と、当該第3のコンデンサCS1CT2に並列に接続されたピンダイオード及びインダクタの直列回路とを有する。
また、第1の受信用コイル911は、前述した第2の同調用素子として、第4のコンデンサCS1CT3と、当該第4のコンデンサCS1CT3に直列に接続された第5のコンデンサCS1CMとを有する。ここで、第4のコンデンサCS1CT3は、スイッチ素子を介して、第1のコンデンサCS1C1及び第2のコンデンサCS1CT1に並列に接続されている。また、第4のコンデンサCS1CT3には、受信回路10のプリアンプ10aに並列に接続されており、第4のコンデンサCS1CT3とプリアンプ10aとの間に、第5のコンデンサCS1CMが直列に挿入されている。ここで、プリアンプ10aの入力側における伝送経路は、特性インピーダンスは50Ωに整合させる必要がある。そのため、第5のコンデンサCS1CMは、プリアンプ10aの入力側における伝送経路の特性インピーダンスを50Ωに整合させるように、キャパシタンスが設定されている。
このような構成において、第1のコンデンサCS1C1及び第2のコンデンサCS1CT1は、第1の受信用コイル911の同調周波数ωsを共鳴周波数ω0より高い周波数に同調するように、それぞれのキャパシタンスが設定されている。また、第3のコンデンサCS1CT2及び第4のコンデンサCS1CT3は、第1のコンデンサCS1C1及び第2のコンデンサCS1CT1に接続された場合に、第1の受信用コイル911の同調周波数ωsを共鳴周波数ω0と同じ周波数に同調するように、それぞれのキャパシタンスが設定されている。
そして、送信時には、シーケンス制御回路4が、スイッチ素子のピンダイオードに駆動電流(図7に示す矢印)を流すことで、スイッチ素子のインダクタと第3のコンデンサCS1CT2とを所望の周波数に同調させて、スイッチ素子のインピーダンスを高くする。これにより、第1のコンデンサCS1C1及び第2のコンデンサCS1CT1と、第3のコンデンサCS1CT2及び第4のコンデンサCS1CT3をとの間が切断される。この結果、送信時には、受信用コイル91の同調周波数ωsが、共鳴周波数ω0より高い周波数に調整されることになる。
一方、受信時には、シーケンス制御回路4が、ピンダイオードへの駆動電流の供給を止めることで、第3のコンデンサCS1CT2に電流が流れるようにする。これにより、第1のコンデンサCS1C1及び第2のコンデンサCS1CT1と、第3のコンデンサCS1CT2及び第4のコンデンサCS1CT3をとの間が導通し、第3のコンデンサCS1CT2及び第4のコンデンサCS1CT3が、第1のコンデンサCS1C1及び第2のコンデンサCS1CT1に接続される。この結果、受信時には、受信用コイル91の同調周波数ωsが、共鳴周波数ω0と同じ周波数に調整されることになる。
なお、図7に示す例では、第5のコンデンサCS1CMを用いてプリアンプ10aの入力側における伝送経路の特性インピーダンスを50Ωに整合させることとしたが、実施形態はこれに限られない。例えば、第5のコンデンサCS1CMを用いるのではなく、第3のコンデンサCS1CT2と第4のコンデンサCS1CT3との間のキャパシタンスのバランスを調整することで、プリアンプ10aの入力側における伝送経路の特性インピーダンスを50Ωに整合させてもよい。
以上、本実施形態に係る受信用アレイコイル9に含まれる各受信用コイル91の構成について説明したが、本実施形態では、さらに、複数の受信用コイル91のうちの少なくとも一部の隣接する受信用コイル91が、互いにデカップリングされている。
図8は、第1の実施形態に係る受信用アレイコイル9における受信用コイル91のデカップリングを示す図である。
例えば、図8に示すように、本実施形態に係る受信用アレイコイル9では、複数の受信用コイル91のうちの少なくとも一部の隣接する受信用コイル91が、デカップリング手段92によって互いにデカップリングされている。
このようなデカップリング手段92の一例として、一般的に、本実施形態に係る受信用アレイコイル9のような複数のコイルによって構成されるアレイコイルでは、隣接するコイルの一部を重ねて配置することが行われる。しかし、本実施形態のように、受信用コイル91が補強的な高周波磁場を発生させるようにした場合には、受信用コイル91が重なった部分において、2つのコイルによって高周波磁場が強調されてしまい、局所的に高周波磁場の分布が不均一となる領域が発生すると想定される。
このことから、本実施形態では、複数の受信用コイル91のうちの少なくとも一部の隣接する受信用コイル91が、互いにデカップリングされるように、それぞれの一部が重なった状態で配置され、かつ、重なった部分に発生する高周波磁場の方向が被検体2内における高周波磁場の分布に影響を及ぼさないように構成されている。
具体的には、本実施形態では、複数の受信用コイル91のうちの少なくとも一部の隣接する受信用コイル91が、それぞれの重なった部分から発生する高周波磁場が被検体2内の撮像領域を避けるように構成されている。
図9及び10は、第1の実施形態に係る受信用アレイコイル9におけるデカップリング手段92の一例を示す図である。
例えば、図9及び10に示すように、隣接する受信用コイル91において、互いに重なる重複部分921が、それぞれコイル面に対して略直交するように形成される。なお、図10に示す破線は、各受信用コイル91の重複部分921が、コイル面に対して略直交する方向に折れ曲がる位置を示している。
ここで、例えば、図9及び10に示すように、一方の受信用コイル91(図9及び10における右側の受信用コイル91)の重複部分921は、他方の受信用コイル91(図9及び10における左側の受信用コイル91)の重複部分921に対して180°反転された状態で対向するように形成される。
これにより、各受信用コイル91の重複部分921からは、コイル面と平行な方向に高周波磁場が発生することなり、被検体2内の撮像領域を避けるように高周波磁場を発生させることができるようになる。なお、図10において、中に「・」がある丸印及び中に「×」がある丸印は、それぞれ、各受信用コイル91に鎖交する高周波磁場の向きを示している。
このように、本実施形態では、隣接する受信用コイル91が、それぞれの一部が重なった状態で配置され、かつ、重なった部分に発生する高周波磁場の方向が被検体2内における高周波磁場の分布に影響を及ぼさないように構成されることによって、隣接する受信用コイル91間のデカップリングを行いつつ、被検体2内の撮像領域に均一に高周波磁場を発生させることができるようになる。
上述したように、第1の実施形態によれば、受信用コイル91のコイル素子からスイッチ素子を除くことで、MR信号の損失を減らすことができるようになり、受信用アレイコイル9によって受信されるMR信号のSN比を高めることができる。これにより、MR信号から生成される画像の画質を向上させることができる。
さらに、第1の実施形態によれば、送信時に、受信用アレイコイル9に含まれる各受信用コイル91が補強的な高周波磁場を発生させることができるようになり、送信用コイル8の送信効率を向上させることができる。
(第2の実施形態)
なお、上述した第1の実施形態は、受信用アレイコイル9の一部を適宜に変更して実施することも可能である。そこで、以下では、第1の実施形態に係るいくつかの変形例を第2の実施形態として説明する。なお、第2の実施形態では、第1の実施形態と異なる点を中心に説明することとし、第1の実施形態と共通する内容については説明を省略する。
例えば、上述した第1の実施形態では、デカップリング手段92の一例として、隣接する受信用コイル91における重複部分921がコイル面に対して略直交するように形成される場合の例を説明したが(図9及び10を参照)、実施形態はこれに限られない。
図11は、第2の実施形態に係る受信用アレイコイル9におけるデカップリング手段92の一例を示す図である。
例えば、図11に示すように、隣接する受信用コイル91の重複部分922を小さくし、各受信用コイル91から離れた位置で、それぞれを重ねて配置してもよい。この場合に、各重複部分922は、それぞれから発生する高周波磁場の方向がコイル面と平行になるように配置される。
または、例えば、受信用コイル91とは別の素子を用いて、隣接する受信用コイル91間のデカップリングを行ってもよい。
図12は、第2の実施形態に係る受信用アレイコイル9におけるデカップリング手段92の他の例を示す図である。
例えば、図12に示すように、互いに180°反転された2つのループを有する8字コイル923を用いて、隣接する受信用コイル91間のデカップリングを行う。この場合には、8字コイル923は、2つのループのうちの一方のループが、隣接する受信用コイル91のうちの一方の受信用コイル91に部分的に重なり、他方のループの一部が、他方の受信用コイル91に部分的に重なるように配置される。
ここで、8字コイル923は、2つのループが逆向きに接続された構造であるため、本質的に、送信用コイル8によって印加される高周波磁場に対してデカップリングされる構造となる。そのため、8字コイル923は、受信用コイル91によって発生する高周波磁場の分布には影響を与えない。
また、例えば、上述した第1の実施形態では、受信用アレイコイル9が頭部用のコイルである場合の例を説明したが(図3を参照)、実施形態はこれに限られない。ここで、一般的に、頭部用のコイルは、軸方向に直交する断面が真円状となるものが多いが、受信用アレイコイル9は、例えば腹部用のコイル等のように、軸方向に直交する断面が楕円状となるものであってもよい。
図13は、第2の実施形態に係る受信用アレイコイル9における受信用コイル91の配置例を示す図である。
例えば、図13に示すように、受信用アレイコイル9が、軸方向に直交する断面が楕円状となるものであった場合には、各受信用コイル91は、X-Y平面内で、楕円に沿って配置されることになる。このような場合でも、各受信用コイル91は、被検体2における撮像対象の部位を均一に覆うように、周方向に均一に配置される。これにより、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
ここで、周方向に配置される複数の受信用コイル91は、それぞれが一つのコイルケースに収容されていてもよいし、受信用アレイコイル9が、分割可能な複数のコイルケースによって構成されている場合には、複数のコイルケースに分けて収容されていてもよい。
また、受信用コイル91は、必ずしも周方向の全体にわたって配置されていなくてもよく、少なくとも一対の受信用コイル91が、被検体2を間に挟んで互いに対向するように配置されていればよい。
また、受信用アレイコイル9は、例示した頭部用のコイルや腹部用のコイルに限られず、例えば、膝用のコイルや、腕用のコイル、足先用のコイルであってもよい。
なお、上述した説明で用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合には、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。また、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて一つのプロセッサとして構成され、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1における複数の構成要素を一つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
ここで、プロセッサによって実行されるプログラムは、例えば、ROM(Read Only Memory)や記憶回路等に予め組み込まれて提供される。このプログラムは、これらの装置にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disk)-ROM、FD(Flexible Disk)、CD-R(Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記録されて提供されてもよい。また、このプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納され、ネットワーク経由でダウンロードされることにより提供又は配布されてもよい。例えば、このプログラムは、上述した各機能部を含むモジュールで構成される。実際のハードウェアとしては、CPUが、ROM等の記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより、各モジュールが主記憶装置上にロードされて、主記憶装置上に生成される。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、受信用アレイコイルによって受信される磁気共鳴信号のSN比を高めることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100 磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging:MRI)装置
9 受信用アレイコイル
91 受信用コイル
91a コイル素子
91b 第1の同調用素子
91c スイッチ素子
91d 第2の同調用素子

Claims (6)

  1. 複数の受信用コイルによって構成された受信用アレイコイルと、
    前記受信用コイルによって受信された磁気共鳴信号を増幅するプリアンプと
    を備え、
    前記受信用アレイコイルに含まれる各受信用コイルは、コイル素子と、前記受信用コイルの同調周波数を所望の周波数に同調する第1の同調用素子と、当該第1の同調用素子に並列に接続されたスイッチ素子及び第2の同調用素子の直列回路とを有し、
    前記プリアンプは、前記第2の同調用素子に並列に接続されており、
    前記スイッチ素子は、送信時には前記第1の同調用素子と前記第2の同調用素子との間を切断し、受信時には前記第1の同調用素子と前記第2の同調用素子との間を導通させ、
    前記複数の受信用コイルのうちの少なくとも一部の隣接する受信用コイルは、互いにデカップリングされている、
    磁気共鳴イメージング装置。
  2. 複数の受信用コイルによって構成された受信用アレイコイルを備え、
    前記受信用アレイコイルに含まれる各受信用コイルは、コイル素子と、前記受信用コイルの同調周波数を所望の周波数に同調する第1の同調用素子と、当該第1の同調用素子に並列に接続されたスイッチ素子及び第2の同調用素子の直列回路とを有し、
    前記スイッチ素子は、送信時には前記第1の同調用素子と前記第2の同調用素子との間を切断し、受信時には前記第1の同調用素子と前記第2の同調用素子との間を導通させ、
    前記複数の受信用コイルのうちの少なくとも一部の隣接する受信用コイルは、互いにデカップリングされており、
    前記少なくとも一部の隣接する受信用コイルは、互いにデカップリングされるように、それぞれの一部が重なった状態で配置され、かつ、重なった部分に発生する高周波磁場の方向が被検体内における高周波磁場の分布に影響を及ぼさないように構成されている、
    磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記受信用コイルによって受信された磁気共鳴信号を増幅するプリアンプをさらに備え、前記プリアンプは、前記第2の同調用素子に並列に接続されている、
    請求項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記少なくとも一部の隣接する受信用コイルは、互いにデカップリングされるように、それぞれの一部が重なった状態で配置され、かつ、重なった部分に発生する高周波磁場の方向が被検体内における高周波磁場の分布に影響を及ぼさないように構成されている、
    請求項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記受信用コイルは、前記スイッチ素子として、コンデンサと、当該コンデンサに並列に接続されたピンダイオード及びインダクタの直列回路とを有する、
    請求項1~のいずれか一つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記受信用アレイコイルに含まれる各受信用コイルは、前記受信用アレイコイルが被検体に装着された際に当該被検体を間に挟んで互いに対向するように配置されている、
    請求項1~のいずれか一つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
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