JP5565689B2 - 板状部材搬送装置、画像形成装置、および後処理装置 - Google Patents

板状部材搬送装置、画像形成装置、および後処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、板状部材搬送装置、画像形成装置、および後処理装置に関する。
用紙などの板状部材を搬送する板状部材搬送装置においては、搬送経路を構成する案内部材に板状部材が張り付くのを抑制する手段を備えたものが提供されている。
たとえば、特許文献1では、加熱ローラと用紙排出口の中間に、用紙除電機構として金属細線で構成された除電ブラシを設けることで、定着後の用紙が案内部材に付着したり、搬送ロールに巻き付いたりして発生する紙トラブルを防止している。
特許文献2では、フィードローラとニップするピンチローラや搬送経路を構成するフィルムに静電気除去処理を施すことにより、静電気による用紙の吸着現象を防止している。
特許文献3では、冷却フアンの排風口に集風体を取付け、集風体で集めた排風の一部を通紙経路に導入することにより、ガイド板の結露を防止している。
特開平5−2351号公報 特開平6−92505号公報 特開昭61−141461号公報
本発明は、板状部材が案内部材に貼り付く現象を抑制することができる板状部材搬送装置、画像形成装置、および後処理装置を提供することを目的としている。
請求項1に係る発明は、薄板状の板状部材が搬送される面である搬送面を備え該搬送面に沿って前記板状部材が搬送される搬送経路を構成し前記板状部材を案内する案内部材と、該案内部材に対向する位置から前記搬送面に向けて空気を噴出する噴出手段と、前記搬送面に設けられ、前記板状部材側の面が粗面に形成され前記板状部材の前記搬送面への貼り付きを抑制する抑制部材と、を備え、前記噴出手段および前記粗面は、前記噴出手段が空気を噴出する方向である噴出方向から見た場合に、前記噴出手段と前記粗面が互いに重ならない位置に設けられていることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、前記噴出手段が、前記板状部材が搬送される搬送方向と直交する方向において複数設けられ、前記噴出方向から見た場合に、前記粗面が、前記直交する方向において複数の前記噴出手段の間に設けられていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記抑制部材の前記板状部材側の面の表面粗さは、Ra10ないしRa55の間で設定されていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1ないし3に係る発明において、前記抑制部材の前記案内部材における幅方向の両側の角部に、前記板状部材の搬送方向に対して傾斜する傾斜部を形成し、該傾斜部の前記幅方向の長さを、JISS6041に規定する2穴およびJISZ8303に規定する4穴のうち内側の2穴が前記傾斜部を通過する長さに設定したことを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項のいずれかに係る発明において、前記板状部材の搬送方向は、該板状部材が前記案内部材に到達した後に逆方向に切り替えられ、前記案内部材の搬送方向一端部は、前記搬送経路から退避させられ、前記抑制部材の搬送方向一端部は、前記案内部材の退避した前記一端部に設けられ、前記抑制部材の搬送方向他端部に、前記傾斜部が設けられていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、画像を形成する画像形成部と、該画像形成部で形成された画像を板状部材に転写する転写部と、前記板状部材に転写された前記画像を定着させる定着部と、前記板状部材を搬送する搬送部とを備え、前記搬送部のうち前記定着部よりも下流側に、請求項1ないしのいずれかに記載の板状部材搬送装置を設けた画像形成装置である。
請求項に係る発明は、請求項1ないしのいずれかに記載の板状部材搬送装置を備え、画像が形成された前記板状部材に後処理を行う後処理装置である。
請求項1に係る発明によれば、本発明を適用しない場合と比較して、板状部材が案内部材に貼り付く現象を抑制することができる。
請求項2に係る発明によれば、粗面のサイズを小さくし、搬送性能への影響を低減することが実現される。
請求項に係る発明によれば、抑制部材の表面粗さを特定しない場合と比較して、板状部材が案内部材に貼り付く現象を効果的に抑制することができる。
請求項に係る発明によれば、板状部材に設けた穴が抑制部材の搬送方向側の縁部に引っ掛かる現象を抑制することができる。
請求項に係る発明によれば、板状部材の一方向への搬送の場合と逆方向への搬送の場合において、板状部材に設けた穴が抑制部材の搬送方向側の縁部に引っ掛かる現象を抑制することができる。
請求項に係る発明によれば、板状部材が案内部材に貼り付き易い環境において、板状部材の貼り付き抑制効果が有効に発揮される。
請求項に係る発明によれば、画像形成が行われた板状部材の後処理装置において板状部材が案内部材に貼り付く現象を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の全体を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る板状部材搬送装置を示す側断面図である。 本発明の一実施形態に係る板状部材搬送装置を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る板状部材搬送装置を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係る板状部材搬送装置を示す正面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
(1)画像形成装置の基本的な構成および動作
図1に示されるように、この画像形成装置1は、原稿を読み取って得たカラー画像情報やパーソナルコンピュータ等の画像データ入力装置から送られてくるカラー画像情報に基づいて画像処理を行い、電子写真方式によって板状部材の一例としての用紙Pにカラー画像を形成するものである。板状部材には、紙製の用紙の他にOHPシートのような樹脂製シートも含まれる。
画像形成装置1は、装置本体1aに、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を形成する画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kを備えている。画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kは、バックアップロール34と複数のロール32によって張られた無端状の中間転写ベルト30の進行方向に対して、画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの順番で直列に配列されている。また、中間転写ベルト30は、各画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kを構成する像保持体としての感光体ドラム12と、それぞれに対向して配置される一次転写ロール16との間を通過し、バックアップロール34とこれに接触する画像転写部としての二次転写ロール36との間を通過している。
さらに、感光体ドラム12の周囲には、感光体ドラム12の表面を一様に帯電させる帯電ロール22と、感光体ドラム12の表面に光を照射して静電潜像を形成する露光手段としての露光装置14と、静電潜像をトナーによりトナー像として可視化する現像手段としての現像装置15と、感光体ドラム12の表面の転写残留トナーなどを除去する感光体クリーナー20が設けられている。
図1において符号40は原稿読取り部である。原稿読取り部40の上面にはプラテンガラス41が配置され、プラテンガラス41に置かれた原稿Dを走査して画像を読み取り、読み取った情報を基に電子の画像データに変換するようになっている。また、原稿読取り部40の左端部にはカメラ42が設けられ、その上方を搬送される原稿Dの画像を読み取るようになっている。
図1において符号50は原稿送り部である。原稿送り部50は、原稿台51と、原稿台51に積層された原稿Dを1枚ずつ取り出して搬送する原稿搬送部52と、原稿排出部53とを備えている。原稿搬送部52によって搬送された原稿Dは、原稿読取り部40のカメラ42の上方を通過して原稿排出部53へ排出される。
装置本体1aの下部には、複数(この実施形態では4個)の給紙手段61,62,63,64が配置されている。給紙手段61の左端部上方には、積層された板状部材としての用紙Pの最も上の1枚を取り出すピックアップロール65が配置され、ピックアップロール65の左側には用紙Pを左方向へ送る搬送ロール対66が配置されている。搬送ロール対66の下流側では、ガイド等によって搬送経路が上方に曲げられ、その先に複数の搬送ロール対67が配置されている。なお、給紙手段62〜64にも同等の構成が備えられているので、同等の構成要素には同符号を付してその説明を省略する。
縦に並んだ搬送ロール対67の内で最も上方に位置するものの下流側では、ガイド等によって搬送経路が右方向に曲げられ、その先には、レジロール対68が配置されている。レジロール対68の右側(下流側)には、前述のバックアップロール34と二次転写ロール36の対が配置され、これらの右側には、定着ロール69とこれに接触する加圧ロール70が配置されている。定着ロール69および加圧ロール70の右側には、搬送経路を切り替える切替手段71が配置され、さらにその右側には、排紙ロール対72と排紙部73が配置されている。
切替手段71の下側では、ガイド等によって搬送経路が下方に曲げられ、その先に用紙Pの搬送方向を反転させる駆動ロール81および従動ロール82に向けて用紙Pを搬送する搬送ロール対74が配置されている。駆動ロール81は、装置本体1aに位置が固定された回転方向を切り替えることができるように構成され、従動ロール82は、駆動ロール81に対して接離可能に構成されている。
駆動ロール81および従動ロール82の上方には、用紙Pの搬送経路を切り替える切替手段83が配置され、切替手段83の左側では、ガイド等によって駆動ロール81および従動ロール82からの搬送経路が左方向に曲げられ、その先に用紙Pの裏面への画像形成を行うために二次転写ロール36の上流に用紙Pを搬送するための搬送ロール対84が複数(この実施形態では3対)配置されている。最も左側に位置する搬送ロール対84の左側では、ガイド等によって搬送経路が上方に曲げられ、その先は搬送ロール対67に接続されている。なお、図1において符号85は手差し用の給紙手段であり、この給紙手段85にもピックアップロール65と搬送ロール対66,67が併設されている。
駆動ロール81および従動ロール82の下方には、互いに対向した案内部材90,91に向けて送風する噴出手段の一例としてのファン93が配置されている。噴出手段としては、案内部材90,91に対向するファン93の他に、装置本体1aの別の場所や装置本体1aの外部に設けたファンからダクトを通じて案内部材90,91に向けて送風するように構成することもできる。
この実施形態は、案内部材91の搬送面91aに、抑制部材の一例としてのフィルム94(図2参照)を設けたことを特徴とするものであり、その構成については後に詳細に説明する。
次に、画像形成の動作を、代表してイエロートナー像を形成する画像形成ユニット10Yについて説明する。
画像形成ユニット10Yに設けられた感光体ドラム12Yの表面は、帯電ロール22Yによって一様に帯電される。さらに、露光手段としての露光装置14Yが感光体ドラム12上に画像データに基づいた光ビームを出射してイエロー画像に対応した露光がなされ、感光体ドラム12Yの表面にイエロー画像に対応する静電潜像が形成される。
感光体ドラム12Y上のイエロー画像に対応する静電潜像は、現像装置15Yの現像ロール18Yに保持されたトナーによって現像され、イエロートナー像となる。イエロートナー像は、一次転写ロール16Yの圧接力と、一次転写ロール16Yに印加された転写バイアスによる静電吸引力によって、中間転写ベルト30上に一次転写される。
この一次転写では、イエロートナー像の全てが中間転写ベルト30に転写されるわけではなく、一部は転写残留イエロートナーとして、感光体ドラム12Yに残留する。また、感光体ドラム12Yの表面には、トナーの外添剤なども付着している。一次転写後の感光体ドラム12Yは、感光体クリーナー20Yとの対向位置を通過し、感光体ドラム12Y上の転写残留トナーなどが除去される。その後、感光体ドラム12Yの表面は、次の画像形成サイクルのために帯電ロール22で再び帯電される。
また、画像形成装置1では、各画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの相対的な位置の違いを考慮したタイミングで、上記と同様の画像形成工程が各色の画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kにおいて行われ、中間転写ベルト30上に、順次、Y,M,C,Kの各色が重ねられ、多重トナー像が形成される。
そして、たとえば給紙手段61からピックアップロール65及び搬送ロール対66を経てレジロール68によって決められた搬送タイミングで二次転写ロール36へと搬送されてきた用紙Pに、転写バイアスが印加された二次転写ロール36の静電吸引力によって、中間転写ベルト30から多重トナー像が一括して転写される。
さらに、多重トナー像が転写された用紙Pは、中間転写ベルト30から多重トナー像が転写された後、定着ロール69および加圧ロール70へと搬送され、熱と圧力とにより用紙Pに多重トナー像が定着されてフルカラー画像が形成される。なお、用紙Pに転写されなかった中間転写ベルト30上に残留したトナーは、中間転写ベルト用クリーナー33で回収される。
このとき、切替手段71は時計回りに回転して下側の搬送経路を開けており、フルカラー画像が形成された用紙Pは、切替手段71により進行方向を下方へ曲げられ、搬送ロール対74を経て駆動ロール81および従動ロール82へ搬送される。このとき、駆動ロール81は正転、すなわち、用紙Pを下方へ向けて搬送する方向に回転している。ここで、用紙Pの裏面への画像形成が行われない場合には、用紙Pの後端部が切替手段83を通過したことをセンサ86が検出すると、切替手段83が時計周り回転して排紙ロール対72へ向かう搬送経路を開け、駆動ロール81は逆転する。これにより、用紙Pは逆方向に搬送され、排紙ロール対72を経て排紙部73に排出される。
一方、裏面への画像形成を行う場合には、用紙Pの後端部が切替手段83を通過したことをセンサ86が検出すると、切替手段83が反時計回りに回転して搬送ロール対84へ向かう搬送経路を開き、駆動ロール81が逆転する。これにより、用紙Pは逆方向へ搬送され、切替手段83により進行方向を左方向へ曲げられ、搬送ロール対84に搬送される。そして、用紙Pは、搬送ロール対67等を経由して二次転写ロール36、定着ロール69へ搬送され、フルカラー画像が裏面にも形成される。このとき、切替手段71は反時計回りに回転して排紙ロール対72へ向かう搬送経路を開けており、用紙Pは、切替手段71の上を通って排紙ロール対72に搬送され、排紙部73に排出される。
(2)板状部材搬送装置の構成
次に、図2ないし図5を参照して実施形態の板状部材搬送装置を説明する。案内部材91は、金属板を板金加工したもので、両面とも平坦に形成されて一方の面が搬送面91aとされている。また、案内部材91の上端縁は装置本体1aの内側(図中左側)へ屈曲し、搬送経路から退避している。一方、案内部材91と対向する案内部材90も金属板を板金加工したもので、ファン93から送られる風を通すための穴(図示略)が複数形成されている。案内部材91の上方にも案内部材95が設けられ、案内部材95の上端部に搬送経路切替手段83が設けられている。
案内部材95の下端部は、装置本体1aの内側へほぼ直角に折り曲げられている。案内部材95には、案内部材90側に突出するとともに用紙Pの搬送方向に向かって伸びる複数の凸部95aが形成され、凸部95aが用紙Pと接触することで用紙Pとの摩擦抵抗を低減している。また、案内部材95の上端部には、複数の開口部95bが幅方向(左右方向)に並んで形成されている。
図3に示すように、切替手段83は、回転可能な軸83aに複数の切替片83bを固定したもので構成される。矢印A方向から見て軸83aを時計回りに回転させることで切替片83bは案内部材95の開口部95bに塞ぐように移動し、反時計回りに回転させることで開口部95bから開くように移動する。切替片83bが開口部95bに没入している状態では、用紙Pは駆動ロール81および従動ロール82から排紙ロール対72へ搬送され、切替片83bが開口部95bから抜け出た状態では、用紙Pは駆動ロール81および従動ロール82から搬送ロール対84に搬送される。
次に、フィルム94について説明する。フィルム94としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリアクリレート、ポリイミド、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、セロファン、芳香族ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール等の公知の樹脂フィルムを使用することができる。中でも、価格や入手のし易さ等の理由からPETが好ましい。また、フィルム94の厚さは0.1〜0.3mmが好適である。なお、本実施形態では、厚さが0.18mmのPETフィルムを使用している。
フィルム94は、案内部材91に接着剤や粘着剤によって貼り付けられており、その上端部は、案内部材91の屈曲した上端部に至っている。図4に示すように、ファン93は、案内部材91の上端部の両側に配置され、フィルム94は、ファン93の間に位置するように配置されている。フィルム94の下端両側の角部には、ほぼ45°の角度で切り取った傾斜部94aが形成されている。傾斜部94aの幅方向の長さLは、JISS6041に規定する2穴およびJISZ8303に規定する4穴のうち内側の2穴が傾斜部94aを通過する長さに設定されている。たとえば、図5には、JISZ8303に規定する4穴を設けた用紙Pが示されている。そして、用紙Pが搬送されると、4穴のうち内側の2穴が傾斜部94aを通過する。
フィルム94の用紙P側の面には、粗面化処理が施されている。これにより、用紙Pがフィルム94に貼り付くのが抑制される。粗面化処理とは、フィルム94の表面に対して、例えば、シボ加工などを行うことで表面粗さを粗くする処理であり、化学薬品を用いたエッチングやサンドブラストなどが知られている。なお、そのような処理に代えて、フィラーを混合した塗料を塗布することによっても粗面化することができる。あるいは、フィラーを混合した樹脂でフィルム94aを製造することによっても粗面を形成することができる。
粗面化処理後のフィルム94の表面粗さはRa10〜Ra55が望ましい。これは、フィルム94の表面粗さが低すぎると、用紙Pがフィルム94に貼り付くのを抑制する効果が不充分となり、高すぎると、フィルム94と用紙Pとの摩擦抵抗が増えることで、用紙表面を傷つける、ならびに、フィルムと用紙との接触状態に応じて用紙の搬送速度が部分的に変化することで、用紙Pのスキュー、紙詰まり、および用紙の折れ等が生じ易くなって搬送性能に影響を与えることがあるからである。
(3)板状部材搬送装置の作用
図2に示すように、用紙Pが駆動ロール81および従動ロール82から案内部材90,91の間まで搬送され(矢印X方向)、用紙Pの後端部が切替手段83を通過したことをセンサ86が検出すると、駆動ロール81が逆転し、用紙Pは逆方向(矢印Y方向)へ搬送される。駆動ロール81および従動ロール82へ搬送される用紙Pは、定着が完了して間もないため湿気を含んでいる。このため、ファン93からは案内部材90へ向けて常時あるいは温湿度に応じて送風され、案内部材90に設けられた孔を通った風は、案内部材91に当たって周囲に流れ、湿気がこもって結露が生じないようになっている。
定着が完了して間もない用紙Pを搬送する用紙搬送路に限らず、用紙搬送路内の湿度が高い場合には、水分の影響で用紙Pが案内部材91に貼り付くことがあり、ファンなどの送風手段を用いて風を送ることで当該水分の影響を低減させている。しかし、ファン93から送られる風は、案内部材91側へ流れて用紙Pを案内部材91に押し付けることになってしまい、湿度が高い空気が用紙搬送路内に滞留している場合には、用紙Pが案内部材91に貼り付くことを助長してしまうことがある。このような現象は、用紙Pの搬送方向が逆方向となる際、用紙Pが一瞬停止したときには、より顕著に起こり易いと考えられる。
本実施形態では、案内部材91に表面にシボ加工をするなどして表面粗さを調整したフィルム94を設けているため、案内部材91とフィルム94とで構成される用紙Pを搬送するための面と用紙Pとの接触面積が小さくなっている。これにより、案内部材91とフィルム94とで構成される用紙Pを搬送するための面に対する用紙Pの貼り付きが抑制される。
このように、本実施形態では、案内部材91にフィルム94を設けるという簡単な構成により、ファン93の風圧により用紙Pが案内部材91に貼り付く現象を抑制することができる。
特に、上記実施形態では、フィルム94に粗面化処理を行っているから、用紙Pがフィルム94に貼り付くことも抑制することができる。また、上記実施形態では、ファン93を案内部材91の幅方向で異なる2箇所に設け、フィルム94を、ファン93の間で、ファン93と対向しない中間位置に配置している。すなわち、効率的に通気できるようにファン93を幅方向で異なる箇所で、用紙Pの搬送幅に対する中心線を引いたときに1つづつが配置されるように設けている。その結果、ファン93が配置されていない箇所とファン93が配置されている箇所とで通気性が異なり、用紙搬送経路の湿度に差が出てくる。用紙搬送路内で湿度が高い箇所に関しては先述の通り用紙Pが貼り付き易いが、湿度が低い箇所に関しては貼り付き難い箇所となる。また、フィルム94は粗面化処理を行っていることから、ファンによって粗面化処理を行ったフィルム94に押し付けることで用紙表面の傷や搬送性能への影響が懸念される。この点、本実施形態では、ファン93が配置されている箇所にはフィルム94を設けず、ファン93が配置されておらず通気性が悪いファン93とファン93との間にフィルム94を設けている。このようにファン93とフィルム94との位置を設定することで、フィルム94のサイズを小さくし、搬送性能への影響を低減することを実現している。
さらに、上記実施形態では、フィルム94の下端両側の角部に傾斜部94aを形成し、傾斜部94aの幅方向の長さLを、JISS6041に規定する2穴およびJISZ8303に規定する4穴のうち内側の2穴が傾斜部94aを通過する長さに設定している。これにより、駆動ロール81および従動ロール82から搬送されて来た用紙Pが逆方向に搬送されるとき、用紙Pに設けた穴が傾斜部94aを通過するので、穴にフィルム94の縁部が引っ掛かる不都合を回避することができる。なお、傾斜部94aの図5における上縁部の全幅は93mm以上が好ましく、下縁部の幅方向に伸びる部分の長さ(全幅から2Lを引いた長さ)は27mm以下が好ましい。
上記実施形態は、定着の下流側で湿気が多くしかもファン93によって搬送方向を逆方向とするために一瞬停止する用紙Pが案内部材91に押し付けられるという条件である。そして、本実施形態では、用紙Pが案内部材91に貼り付き易い環境において、用紙Pの貼り付き抑制効果が特に有効に発揮される。
(4)変形例
上記実施形態は、用紙に帯電された静電気等の理由により用紙Pが貼り付き易い金属製の案内部材91を用いたものであり、本発明の効果が特に発揮されるものであるが、案内部材91を樹脂で構成した場合であっても、高湿環境下でファン93を用いている場合には用紙Pが張り付きやすい環境となるため同様の効果を得ることができる。
上記実施形態では、ファン93どうしの間にフィルム94を配置しているが、ファン93に対して幅方向や搬送方向にずらして配置することもできる。また、フィルム94の大きさ及び形状は任意に設定可能である。
本発明は、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置、およびこれら装置の機能を複合させた画像形成装置、上記実施形態のような画像形成装置以外のインクジェット方式の画像形成装置、印刷装置、ATMや自動改札機等に利用することができる。
10Y,10M,10C,10K 画像形成ユニット(画像形成部)
16 一次転写ロール(転写部)
30 中間転写ベルト(転写部)
36 二次転写ロール(転写部)
69 定着ロール(定着部)
93 ファン(噴出手段)
94 フィルム(抑制部材)
94a 傾斜部
P 用紙(板状部材)

Claims (7)

  1. 薄板状の板状部材が搬送される面である搬送面を備え該搬送面に沿って前記板状部材が搬送される搬送経路を構成し前記板状部材を案内する案内部材と、
    該案内部材に対向する位置から前記搬送面に向けて空気を噴出する噴出手段と、
    前記搬送面に設けられ、前記板状部材側の面が粗面に形成され前記板状部材の前記搬送面への貼り付きを抑制する抑制部材と、を備え、
    前記噴出手段および前記粗面は、前記噴出手段が空気を噴出する方向である噴出方向から見た場合に、前記噴出手段と前記粗面が互いに重ならない位置に設けられていることを特徴とする板状部材搬送装置。
  2. 前記噴出手段が、前記板状部材が搬送される搬送方向と直交する方向において複数設けられ、
    前記噴出方向から見た場合に、前記粗面が、前記直交する方向において複数の前記噴出手段の間に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の板状部材搬送装置。
  3. 前記抑制部材の前記板状部材側の面の表面粗さは、Ra10ないしRa55の間で設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の板状部材搬送装置。
  4. 前記抑制部材の前記案内部材における幅方向の両側の角部に、前記板状部材の搬送方向に対して傾斜する傾斜部を形成し、該傾斜部の前記幅方向の長さを、JISS6041に規定する2穴およびJISZ8303に規定する4穴のうち内側の2穴が前記傾斜部を通過する長さに設定したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の板状部材搬送装置。
  5. 前記板状部材の搬送方向は、該板状部材が前記案内部材に到達した後に逆方向に切り替えられ、前記案内部材の搬送方向一端部は、前記搬送経路から退避させられ、前記抑制部材の搬送方向一端部は、前記案内部材の退避した前記一端部に設けられ、前記抑制部材の搬送方向他端部に、前記傾斜部が設けられていることを特徴とする請求項に記載の板状部材搬送装置。
  6. 画像を形成する画像形成部と、該画像形成部で形成された画像を板状部材に転写する転写部と、前記板状部材に転写された前記画像を定着させる定着部と、前記板状部材を搬送する搬送部とを備え、
    前記搬送部のうち前記定着部よりも下流側に、請求項1ないしのいずれかに記載の板状部材搬送装置を設けた画像形成装置。
  7. 請求項1ないしのいずれかに記載の板状部材搬送装置を備え、画像が形成された前記板状部材に後処理を行う後処理装置。
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