JP4164335B2 - シート案内装置及び該装置を備えた画像形成装置 - Google Patents

シート案内装置及び該装置を備えた画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートを案内するシート案内装置、特に、シートが貼り付かないようにしたシート案内装置、さらに、シートに画像を形成する画像形成装置においてトナー像を形成されたシートに熱を加えて定着する定着手段の下流側で定着手段から排出されたシートを案内するシート案内装置と、このシート案内装置を装置本体に備えた画像形成装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの複合機等の画像形成装置が普及しているが、これらの画像形成装置は、複写機を基礎とした構成になっている。ところが、最近のパーソナルコンピュータの急速な普及によって、画像形成装置は、プリンタを基礎とした構成が主となりつつある。また、画像形成装置は、環境対策、省資源等の観点からシートである例えば用紙の両面に画像を形成する両面印字も一般的になり、両面画像形成機能を備えた機種が多くなっている。
【0003】
しかも、画像形成装置は、両面画像形成機能の高機能化と、小型化が進み、装置本体内で搬送する用紙の搬送方向を急激に変更する必要が生じて、用紙を案内する用紙案内路の曲率半径をますます小さくしなければならなくなってきている。
【0004】
図6は、従来の画像形成装置の一例であるプリンタの用紙搬送方向に沿った断面概略図である。
【0005】
図6に示すプリンタ130は、用紙給送部101から給送した用紙Pに、画像形成部102でトナー像を転写して、その後、その用紙を、定着器103を通過させることで、その用紙にトナー像を定着する。そして、用紙Pは、その直後に屈曲搬送路によって、搬送方向を約90度曲げられて、排紙縦パス104を通ってフェイスダウントレイ(以後「FDトレイ」と言う)106へ排出される。あるいは、用紙は、用紙の後端が戻り防止シート110を通過した反転ポイントRにきたところで反転させられて、反転搬送路119へと選択されて搬送される。そして、反転した用紙は、両面搬送路120を通り、再び画像形成部102等に送り込まれて、他方の面にもトナー像を形成される。これによって、用紙の両面にトナー像が形成されたことになる。両面にトナー像を形成された用紙は、定着器103を通り、最後に、FDトレイ106に排出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、カラープリンタは、プレゼン資料の作成等で背景(ベタ画像を背景)にカラー高濃度の画像を使用したり、また、デジタルカメラの普及によりカラー写真画像等を出力したりすることが多く、オフィスや家庭等の特殊な場でなくても高濃度のカラー画像を出力する機会が増えてきている。
【0007】
また、カラープリンタにおける定着器は、従来の白黒プリンタの定着器に比べて、より多くのトナーを溶融して用紙に定着しなければならないので、用紙が定着器内を、例えば、定着器が定着ローラタイプの場合、定着ニップ部を長時間かけて通過させなければならない。
【0008】
これにより、カラープリンタによってトナー像を形成される用紙は、従来の白黒機によってトナー像を形成される場合よりも、表面の温度が高いままで定着器を出てくることになる。一般的に、カラープリンタの定着器には、白黒機の定着器と比較して約2倍乃至約3倍の熱量が供給されている。また、プリンタの小型化にともない、定着器直後に用紙の搬送路の向きを略90度変更する屈曲搬送路を必要としている。
【0009】
しかし、以上の状況下にある小型のカラープリンタは、用紙の高濃度のカラー画像を戻り防止シート110に接触させながら用紙を屈曲搬送するので、屈曲搬送に不具合が生じやすかった。
【0010】
まず、屈曲搬送に最も不具合が生じる条件として、用紙の両面にトナー像を形成する両面印字において、一面目に高濃度のトナー像が形成されている場合である。すなわち、一面目にトナー像を転写されて、定着された用紙が、排紙縦パス104で反転させられて、反転搬送路119と両面搬送路120とを通り、二面目にトナー像が転写されて、再度、定着器103を通るとき、一度定着されて裏面になった一面目の高濃度のトナー像が定着器103の熱によって溶かされることがある。そして、溶かされたトナー像のトナーが、その直後、完全に冷えて固まる前に、戻り防止シート110に押し付けられるため、図7に示すように、裏面のトナー面が戻り防止シート110に貼り付き、搬送不良になることがあった。
【0011】
また、用紙が戻り防止シート110を擦られながら通過するため、静電気が発生し、戻り防止シート110が帯電することがあった。このため、完全に冷えて固まる前のトナー像によって、用紙が戻り防止シート110に貼り付くようなことがなくても、静電気によって用紙が戻り防止シートに貼り付いて、搬送不良になることがあった。
【0012】
また、このようにシートが貼り付くことのある戻り防止シートを備えた画像形成装置は、貼り付いたシートを除去している間、画像形成動作を停止するため、画像形成能率が悪かった。また、貼り付いたシートは、使用することができないため、その分、画像形成不良率が高かった。
【0013】
本発明は、静電気によってシートが案内部材に貼り付くのを防止したシート案内装置を提供することを目的としている。
【0014】
本発明は、画像形成装置における定着手段の下流側で、定着手段から排出されたシートのトナー画像面が貼り付くことなくシートを案内する案内部材を備えたシート案内装置を提供することを目的としている。
【0015】
本発明は、シートが貼り付くことのないシート案内装置を装置本体に備えて、画像形成能率を高くし、画像形成不良率を低くした画像形成装置を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のシート案内装置は、シートにトナー画像を形成する画像形成手段と前記シートを加熱して前記トナー画像を前記シートに定着する定着手段とを備えた画像形成装置における前記定着手段の下流側のシート案内路と、前記シート案内路において前記トナー画像を形成されたシートの画像形成面を案内する案内部材とを、備え、前記案内部材の前記画像形成面を案内するシート案内面を前記画像形成面が貼り付かない表面粗さRzが5μm乃至50μmの粗面にしてある。
【0017】
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、シートにトナー画像を形成する画像形成手段と、前記シートを加熱して前記トナー画像を前記シートに定着する定着手段と、前記定着手段を通過した前記シートの排出案内と前記シートの表裏反転案内とを選択的に行うシート案内装置と、前記シート案内装置によって表裏反転されたシートを前記画像形成手段に再度案内する両面搬送手段と、を備え、前記シート案内装置は、上記のシート案内装置である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態のシート案内装置と、このシート案内装置を装置本体内に装備した画像形成装置の一例であるプリンタを図に基づいて説明する。なお、構成の名称、動作等の説明において、「フェイスダウン」と言う用語は「FD」と言う。また、シートには、普通紙、普通紙の代用品である樹脂製の厚みの薄いもの、厚紙、オーバヘッドプロジェクタ用の用紙、はがき等があるが、本実施形態では用紙と言う。
【0019】
(画像形成装置)
図1は、本発明の実施形態のシート案内装置を定着器の下流側に装備した画像形成装置の一例であるプリンタの用紙搬送方向に沿った断面概略図である。
【0020】
図1に基づいて画像形成装置1の全体構成および動作概略を説明する。画像形成部3は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の各感光ドラム11に各色のトナー像を形成して、その各色のトナー像を、一次転写ブレード17によって、中間転写ベルト31に一次転写する。
【0021】
一方、用紙は、給紙カセット20やマルチ給紙トレイ44から送り出されて、レジストローラ対23へと1枚ずつ送られる。レジストローラ対23は、中間転写ベルト31に転写されているトナー像とタイミングを合わせて中間転写ベルト31と二次転写ローラ35との間に用紙を送り込む。二次転写ローラ35は、中間転写ベルト31から用紙にトナー像を転写する。そして、定着器40は用紙を加熱加圧してトナー像を用紙に定着する。トナー像を定着された用紙は、フェイスダウントレイ(FDトレイ)64に、トナー像の面を下にして排出される。
【0022】
用紙の両面に画像を形成するのには、トナー像を定着された用紙の後端が反転ポイントRにきたところで排紙縦パスローラ42は、逆転して、用紙を反転させて、両面搬送路70内に用紙を進入させていく。その後、用紙は、一面目と同様のプロセスをへてFDトレイ64に2面目に画像を形成されて排出される。
【0023】
(用紙供給部)
プリンタ本体2の下方に配置された給紙カセット20に収納した用紙Pは、用紙Pに接触したピックアップローラ25が回転することによって、分離ローラ対21に送り出される。マルチ給紙トレイ44の用紙Pは、ピックアップローラ26によって送り出される。そして、用紙Pは、搬送ローラ対22によって、画像形成部3の入口近傍に設けたレジストローラ対23に搬送される。
【0024】
レジストローラ対23は、搬送されてきた用紙Pの斜行を真っ直ぐに整えて、画像形成部3の画像形成にタイミングに合わせるため、用紙を一時的に停止させる。レジストローラ対23によって斜行を補正されて、画像形成部3とタイミングを調整された用紙Pは、レジストローラ対23の回転動作によって、画像形成部3の二次転写ローラ35に搬送される。
【0025】
(画像形成部)
電子写真方式を利用した画像形成手段である例えば画像形成部3は、プリンタ本体2に入力された画像データに基づいてレーザ光を照射するレーザスキャナ13、像担持体としての感光ドラム11、感光ドラム11の表面を均一に帯電する一次帯電器12、感光ドラム11に形成された静電潜像にトナーを吸着させることで顕像化する現像器14、感光ドラム11上に形成したトナー像を用紙Pに転写する一次転写ブレード17、次の画像形成動作のため感光ドラム11上に残ったトナーを取り除き、感光ドラム11をクリーニングするクリーニング装置15、中間転写ベルト31等で構成されている。プリンタ1は、多色カラープリンタであるので、これらの機構を、図1の左側から、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応して配列してある。
【0026】
プリンタ1の画像形成動作が開始されると、一次帯電器12によって感光ドラム11の表面が均一に帯電される。帯電された感光ドラム11上にレーザスキャナ13のレーザ光線が照射されて、感光ドラム11に画像データが書き込まれる。この結果、感光ドラム11上に静電潜像が形成される。静電潜像が形成された感光ドラム11に対して、現像器14がトナーを吸着させることで感光ドラム11の表面には用紙に転写するためのトナー像が形成される。このトナー像が一次転写ブレード17によって、中間転写ベルト31へ一次転写され各色のトナーが重なり、二次転写ローラ35へとトナー搬送されていく。
【0027】
以上の画像形成動作に同期するようにタイミングを合わされて、レジストローラ対23から搬送されてきた用紙Pは、二次転写ローラ35によって転写されていく。中間転写ベルト31の表面に残った余分なトナー等は、中間転写ベルトクリーニング装置50によって取り除かれる。この結果、中間転写ベルト31は、次の画像形成動作に備えて、清浄な状態になる。なお、中間転写ベルト31は、補助転写ローラ34、搬送ローラ32,33とによって矢印A方向に循環するようになっている。
【0028】
(定着器)
定着手段である例えば定着器40は、トナー像が転写された用紙Pを、ヒータ(不図示)で熱せられた定着ローラ対41で挟持して、用紙に熱と圧力を加えてトナーを溶融させて、用紙の表面にほぼ永久的に定着するようになっている。
【0029】
(用紙のフェイスダウン排出(FD排出))
定着ローラ対41を通過した用紙Pは、その直後に、上方に搬送方向を切り換えられて屈曲搬送され、フェイスダウン排出ローラ対(FD排出ローラ対)43によってFDトレイ64に排出されるようになっている。
【0030】
(両面搬送時)
両面搬送時には、定着ローラ対41を通過した用紙Pは、その直後に、搬送方向を上方に切り換えられて屈曲搬送され、用紙の後端が反転ポイントRにさしかかったとき、排紙縦パスローラ42とFD排出ローラ対43とによって逆送される。その後、用紙Pは、両面搬送手段である例えば両面搬送路70の搬送ローラ62,72に搬送されて、給紙カセット20からの搬送路24に合流して、一面目と同様のプロセスをへて、他方の面にもトナー像を形成される。これによって、用紙の両面にトナー像が形成されたことになる。両面にトナー像を形成された用紙は、定着器40を通り、上方に搬送方向を切り換えられて、FD排出ローラ対43によってFDトレイ64に排出される。
【0031】
(本実施形態のシート案内装置)
本発明の実施形態のシート案内装置80は、定着器40の下流側のシート案内路83と、シート案内路83においてトナー画像を形成された用紙の画像形成面を案内する案内部材または板状部材である例えば戻り防止シート7とを、備えている。シート案内路83は、定着器40から排出された用紙を案内する順路81と、用紙の後端が反転ポイントRに搬送されて逆送されるとき用紙の案内をする逆行路82とを有している。順路81は、定着器40の近傍の水平路81aと、この水平路81aに対してほぼ直角な垂直路81bとを有している。逆行路82は、垂直路81bに接続されて下方に延びて、両面搬送路70に接続されている。
【0032】
戻り防止シート7は、シート状の搬送ガイドであり、順路81と逆行路82との分岐部84に設けられて、順路81から逆行路82に進入する用紙が定着器40に戻らないように阻止して逆行路82へ案内するようになっている。戻り防止シート7は、用紙を逆行路82へ案内するとき、先端が受け凹部81cで受け止められて、水平路81aに押し込まれないようになっている。受け凹部81cは水平路81aと垂直路81bとの境目にへこんで形成されている。
【0033】
分岐部84は、ほぼ直角に屈曲した屈曲部でもある。戻り防止シート7は、図3に示すように屈曲部における屈曲外側の案内壁の役目もしている。
【0034】
戻り防止シート7は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)シートを使用し、自重で撓むことがないが、用紙に押されたときには容易に撓むことができる(可撓性を有する)ように弾性を備えている。戻り防止シートの厚みは約50μm乃至約250μmである。
【0035】
さて、用紙は、一面目に高濃度の画像が印字されて両面搬送路70をとおり、二面目に画像を形成された後、再度、定着器40を通過するとき、裏面の一面目の高濃度トナー像が、再び定着ローラ対41の熱によって溶かされ、冷えて固まる前に、屈曲した順路81の外側に沿って搬送されて戻り防止シート7に接触することになる。
【0036】
この場合、従来の戻り防止シートであると、二面目のトナー像が戻り防止シートに貼り付いて、用紙の案内ができなくなり、用紙が詰まる(貼り付きジャムの)原因になっていた。しかし、本実施形態の戻り防止シート7は、定着後のトナー像と接触する戻り防止シート7の右面のシート案内面7aに、マット処理(表面ブラスト処理)を施してある。このため、戻り防止シート7は、トナー画像面と接触する面積が減り、密着力が大幅に減るため上記のような搬送不良(貼り付きジャム)を起こすことがない。シート案内面7aを粗面にするには、戻し防止シートを作成するとき、成型によって粗面にしてもよい。
【0037】
マット処理を施した戻り防止シート7の表面粗さに関しては、凹凸を大きくしすぎると、トナー画像面にスジ状の傷が付く。逆に、凹凸が小さすぎると、トナー画像に貼り付く現象が生じる。実験データを図4に示す。実験データによると、両立する範囲は表面粗さRz((十点平均粗さ):ある基準長さ(カットオフ値)内で平均値から最も高い5個と最も低い5個の絶対値10個の平均値)が約5μm乃至約50μmの範囲内の場合である。そこで、本実施形態の戻り防止シート7の表面粗さRzは、約5μm乃至約50μmにしてある。
【0038】
また、戻り防止シート7を用紙が擦りながら通過すると、戻り防止シート7と用紙との摺擦により静電気が発生して戻り防止シート7が帯電し、戻り防止シート7に用紙が貼り付く現象が生じることもある。しかし、本実施形態の戻り防止シート7は、マット処理によって、表面粗さRzを約5μm乃至約50μmにしてあるので、用紙との接触面積が減って、帯電量が減り、静電気によって用紙が貼り付くのを防止することもできるようになっている。
【0039】
(他の実施形態)
なお、戻り防止シート7は、PETシートに限定されるものではなく、耐熱性に優れて、かつ多少でも撓むことが可能な樹脂製のシートであればよい。そのような樹脂製のシートとして、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PBT)シートもある。さらに、戻り防止シート7は、樹脂製に限定されるものではない、撓むことのできる厚みを有した金属板であってもよい。また、戻り防止シートは、図5に示す戻り防止板97のように撓まない耐熱樹脂板、あるいは金属板であってもよい。この場合、戻り防止板97は、ばね98によって定着器40側に付勢されて、ばね98に抗して用紙に押されて定着器40から離れる方向に倒れるようになっている。これらの戻り防止シートにおいても、用紙が接触する面の表面粗さRzを約5μm乃至約50μmにするのが好ましい。しかし、戻り防止シートの厚みは、戻り防止シートの材質によって、撓み量が異なるため、必ずしも、約50μm乃至約250μmである必要がない。
【0040】
また、本実施形態のシート案内装置は、プリンタの構成要素の1つとしてプリンタの本体2に組み込んであるが、静電気による用紙の付着を防止することだけを目的としている場合には、定着器40の下流側以外の部分に、あるいは画像形成装置以外の用紙を取り扱う装置に組み込んで、用紙の貼り付きによるジャムの発生を防止することができる。したがって、本実施形態のシート案内装置は、プリンタのみに組み込まれるものではない。プリンタ以外の画像形成装置である複写機、ファクシミリ、複合機等にも組み込まれるようになっている。さらに、シートに処理を施すシート処理装置、シートに形成した画像を読み取る画像読取装置等のシート取り扱い装置にも組み込まれるようになっている。
【0041】
本発明の実施形態の例を以下に列挙する。
【0042】
[実施態様1]シートを案内するシート案内路と、前記シート案内路の壁面を形成して前記シートを案内する案内部材とを、備え、前記案内部材のシートを案内するシート案内面を前記シートが貼り付かない粗面にしたことを特徴とするシート案内装置。
【0043】
実施態様1のシート案内装置は、案内部材のシート案内面をシートの画像形成面が貼り付かない粗面にしてあるので、シートが案内部材を通過することによって発生する静電気によって、シートが案内部材に貼り付いてジャムが発生しないように防止することができて、シートを円滑に案内することができる。
【0044】
しかも、シート案内装置は、案内部材のシート案内面を粗面にするだけで、シートを円滑に案内することができるので、静電気を逃がすアース機構を設ける必要がなく、必要最低限のコストでシートの搬送不良を効果的に防止することができる。
【0045】
[実施態様2]シートにトナー画像を形成する画像形成手段と前記シートを加熱して前記トナー画像を前記シートに定着する定着手段とを備えた画像形成装置における前記定着手段の下流側のシート案内路と、前記シート案内路において前記トナー画像を形成されたシートの画像形成面を案内する案内部材とを、備え、前記案内部材の前記画像形成面を案内するシート案内面を前記画像形成面が貼り付かない粗面にしたことを特徴とするシート案内装置。
【0046】
実施態様2のシート案内装置は、案内部材のシート案内面をシートの画像形成面が貼り付かない粗面にしてあるので、多少溶けたトナー画像や、シートが案内部材を通過することによって発生する静電気によって、シートが案内部材に貼り付いてジャムが発生しないように防止することができて、シートを円滑に案内することができる。
【0047】
しかも、シート案内装置は、案内部材のシート案内面を粗面にするだけで、シートを円滑に案内することができるので、静電気を逃がすアース機構を設ける必要がなく、必要最低限のコストでシートの搬送不良を効果的に防止することができる。
【0048】
[実施態様3]前記シート案内面の表面粗さRzは、約5μm乃至約50μmであることを特徴とする実施態様1又は2に記載のシート案内装置。
【0049】
実施態様3のシート案内装置は、案内部材の表面粗さRzを実験によって求めた約5μm乃至約50μmに設定してあるので、案内部材にシートが貼り付くのを確実に防止することができる。
【0050】
[実施態様4]前記シート案内路は、前記定着手段から搬送されてきたシートを案内する順路と前記シートが該順路を所定の距離搬送されて逆送されるとき前記シートを案内する逆行路とを有し、前記案内部材は、前記順路と前記逆行路の分岐部に設けられて、前記順路から前記逆行路に進入する前記シートが前記定着手段に戻らないように阻止して前記逆行路へ案内することを特徴とする実施態様2に記載のシート案内装置。
【0051】
[実施態様5]前記分岐部は、前記順路が屈曲している屈曲部に形成されて、前記案内部材は、前記屈曲部の屈曲外側に案内壁として設けられていることを特徴とする実施態様2に記載のシート案内装置。
【0052】
[実施態様6]前記案内部材は可撓性を有する板状部材であることを特徴とする実施態様1乃至5のいずれか1つに記載のシート案内装置。
【0053】
[実施態様7]前記案内部材は、厚みが約50μm乃至約250μmの弾性を有する板状部材であることを特徴とする実施態様1乃至5のいずれか1つに記載のシート案内装置。
【0054】
[実施態様8]シートにトナー画像を形成する画像形成手段と、前記シートを加熱して前記トナー画像を前記シートに定着する定着手段と、前記定着手段を通過した前記シートを案内するシート案内装置と、を備え、前記シート案内装置は、実施態様1乃至7のいずれか1つのシート案内装置であることを特徴とする画像形成装置。
【0055】
実施態様8の画像形成装置は、シートが貼り付くことのないシート案内装置を装置本体に備えているので、画像形成能率を高くし、かつ画像形成不良率を低くすることができる。
【0056】
[実施態様9]シートにトナー画像を形成する画像形成手段と、前記シートを加熱して前記トナー画像を前記シートに定着する定着手段と、前記定着手段を通過した前記シートの排出案内と前記シートの表裏反転案内とを選択的に行うシート案内装置と、前記シート案内装置によって表裏反転されたシートを前記画像形成手段に再度案内する両面搬送手段と、を備え、前記シート案内装置は、実施態様1乃至7のいずれか1つのシート案内装置であることを特徴とする画像形成装置。
【0057】
【発明の効果】
本発明のシート案内装置は、案内部材のシート案内面をシートの画像形成面が貼り付かない粗面にしてあるので、シートが案内部材を通過することによって発生する静電気によって、シートが案内部材に貼り付いてジャムが発生しないように防止することができて、シートを円滑に案内することができる。
【0058】
しかも、本発明のシート案内装置は、案内部材のシート案内面を粗面にするだけで、シートを円滑に案内することができるので、必要最低限のコストでシートの搬送不良を効果的に防止することができる。
【0059】
本発明のシート案内装置は、例えば画像形成装置に組み込まれている場合、案内部材のシート案内面を例えばシートの画像形成面が貼り付かない粗面にしてあるので、多少溶けたトナー画像や、シートが案内部材を通過することによって発生する静電気によって、あるいは、シートが案内部材に貼り付いてジャムが発生しないように防止することができて、シートを円滑に案内することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のシート案内装置を定着器の下流側に装備した画像形成装置の一例であるプリンタの用紙の搬送方向に沿った断面概略図である。
【図2】図1における本発明の実施形態のシート案内装置の拡大図である。
【図3】図2のシート案内装置を用紙が通過している状態を示した図である。
【図4】案内部材である戻り防止シートの表面粗さの差によるトナー貼り付きと画像スジの発生状況を実験によって求めた表である。
【図5】シート案内装置における他の実施形態の案内部材を示した図である。
【図6】従来のシート案内装置を本体に備えたプリンタのシート搬送方向に沿った断面概略図である。
【図7】図6のシート案内装置の戻り防止シートに用紙が貼り付いた状態を示した図である。
【符号の説明】
P 用紙(シート)
R 反転ポイント
A 矢印
1 プリンタ(画像形成装置)
2 プリンタ本体
3 画像形成部(画像形成手段)
7 戻り防止シート(案内部材)
7a シート案内面
7c 先端
11 感光ドラム
31 中間転写ベルト
35 二次転写ローラ
40 定着器(定着手段)
41 定着ローラ対
70 両面搬送路(両面搬送手段)
80 シート案内装置
81 順路
81a 水平路
81b 垂直路
81c 受け凹部
82 逆行路
83 シート案内路
84 分岐部
97 戻し防止板
98 ばね

Claims (7)

  1. シートにトナー画像を形成する画像形成手段と前記シートを加熱して前記トナー画像を前記シートに定着する定着手段とを備えた画像形成装置における前記定着手段の下流側のシート案内路と、
    前記シート案内路において前記トナー画像を形成されたシートの画像形成面を案内する案内部材とを、備え、
    前記案内部材の前記画像形成面を案内するシート案内面を前記画像形成面が貼り付かない表面粗さRzが5μm乃至50μmの粗面にしたことを特徴とするシート案内装置。
  2. 前記シート案内路は、前記定着手段から搬送されてきたシートを案内する順路と前記シートが該順路を所定の距離搬送されて逆送されるとき前記シートを案内する逆行路とを有し、前記案内部材は、前記順路と前記逆行路の分岐部に設けられて、前記順路から前記逆行路に進入する前記シートが前記定着手段に戻らないように阻止して前記逆行路へ案内することを特徴とする請求項に記載のシート案内装置。
  3. 前記分岐部は、前記順路が屈曲している屈曲部に形成されて、前記案内部材は、前記屈曲部の屈曲外側に案内壁として設けられていることを特徴とする請求項に記載のシート案内装置。
  4. 前記案内部材は、可撓性を有する板状部材であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のシート案内装置。
  5. 前記案内部材は、厚みが50μm乃至250μmの弾性を有する板状部材であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のシート案内装置。
  6. シートにトナー画像を形成する画像形成手段と、
    前記シートを加熱して前記トナー画像を前記シートに定着する定着手段と、
    前記定着手段を通過した前記シートを案内するシート案内装置と、を備え、
    前記シート案内装置は、請求項1乃至のいずれか1項に記載のシート案内装置であることを特徴とする画像形成装置。
  7. シートにトナー画像を形成する画像形成手段と、
    前記シートを加熱して前記トナー画像を前記シートに定着する定着手段と、
    前記定着手段を通過した前記シートの排出案内と前記シートの表裏反転案内とを選択的に行うシート案内装置と、
    前記シート案内装置によって表裏反転されたシートを前記画像形成手段に再度案内する両面搬送手段と、を備え、
    前記シート案内装置は、請求項1乃至のいずれか1項に記載のシート案内装置であることを特徴とする画像形成装置。
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