JP5565355B2 - 可変圧縮比エンジンの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、可変圧縮比エンジンの制御装置に関する。
従来、気筒の機械圧縮比を変更可能な火花点火式エンジンである可変圧縮比エンジンが知られている。特許文献1には、ピストン冠面やシリンダブロックの壁面に配置された断熱部材によって気筒内の燃焼室を断熱することで冷却損失の低減を図り、エンジンの運転条件に応じて機械圧縮比を変更することで熱効率の向上を図った可変圧縮比エンジンが開示されている。
特開2008−280961号公報
特許文献1に係るエンジンでは、断熱による気筒内温度の上昇によって自着火が繰り返し発生するおそれがある。
本発明は、自着火が繰り返し発生することを抑制することができる可変圧縮比エンジンの制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る可変圧縮比エンジンの制御装置は、一つ以上の気筒と、前記気筒毎に機械圧縮比を低圧縮比と高圧縮比とに変更可能な可変圧縮比機構と、を備える火花点火式エンジンである可変圧縮比エンジンの制御装置であって、筒内圧が所定圧以上になったことを前記気筒毎に検出することで、自着火の発生を前記気筒毎に検出する自着火発生検出部と、前記自着火発生検出部によって自着火の発生が検出された前記気筒の排気行程において該気筒の前記機械圧縮比が前記低圧縮比から前記高圧縮比に変更されるように前記可変圧縮比機構を制御するとともに、前記排気行程の次に生じる吸気行程において該気筒の前記機械圧縮比が前記高圧縮比から前記低圧縮比に変更されるように前記可変圧縮比機構を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る可変圧縮比エンジンの制御装置によれば、自着火の発生が検出された気筒の排気行程において気筒の機械圧縮比が低圧縮比から高圧縮比に変更されることから、機械圧縮比の変化分に相当する気筒内の残留ガスを掃気することができる。このように気筒内の残留ガスが掃気された状態で、排気行程の次に生じる吸気行程において機械圧縮比が高圧縮比から低圧縮比に変更されることから、気筒に流入する新気の割合を増やすことができる。この新気の割合の増加によって気筒内の温度が低下することから、自着火が再度発生することを抑制することができる。このように本発明に係る可変圧縮比エンジンの制御装置によれば、自着火が繰り返し発生することを抑制することができる。
上記構成において、前記可変圧縮比エンジンは、前記気筒を有するシリンダブロックと、前記シリンダブロック上に配置されたシリンダヘッドと、を備えるとともに、前記シリンダブロックの冷却を確保しつつ前記シリンダヘッドが断熱されることで前記シリンダヘッドにおける冷却損失の発生が抑制された構造を有していてもよい。この構成によれば、シリンダブロックの冷却が確保されていることで気筒内の温度上昇を抑制してノッキングの発生を抑制することができる。
本発明によれば、自着火が繰り返し発生することを抑制することができる可変圧縮比エンジンの制御装置を提供することができる。
図1は、実施例1に係る制御装置と可変圧縮比エンジンとを備えるエンジンシステムを示す模式図である。 図2(a)は冷却構造の一例を示す模式図である。図2(b)は、可変圧縮比機構を制御する制御装置の各機能をブロックで示した図である。 図3(a)〜図3(d)は、制御装置による可変圧縮比機構の制御を説明するための図である。 図4は制御装置のフローチャートの一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
本発明の実施例1に係る可変圧縮比エンジン10の制御装置100(以下、制御装置100と略称する)について説明する。図1は、本実施例に係る制御装置100と可変圧縮比エンジン10とを備えるエンジンシステム5を示す模式図である。可変圧縮比エンジン10(以下、エンジン10と略称する)は、シリンダブロック11と、シリンダブロック11の上方に配置されたシリンダヘッド12と、シリンダブロック11内に配置されたピストン13と、点火プラグ14と、を備えている。なお、本実施例において上方および下方は、必ずしも重力方向における上方および下方と一致している必要はない。例えば、本実施例における上方および下方は水平方向であってもよい。
シリンダブロック11は、一つ以上の気筒15を有している。本実施例に係るシリンダブロック11は複数の気筒15を有している。図1は、複数の気筒15のうち一つの気筒15のみ図示している。なお、シリンダブロック11の下方には、クランク軸を収容するためのクランクケースが配置されている。ピストン13は、気筒15に配置されている。
気筒15におけるシリンダブロック11とシリンダヘッド12とピストン13とによって囲まれた領域に、燃焼室16が形成されている。シリンダヘッド12には、燃焼室16に空気を導くための吸気ポート17と、燃焼室16内の気体を気筒15から排出するための排気ポート18と、が形成されている。
点火プラグ14は、火花を点火するための装置である。すなわち、本実施例に係るエンジン10は、火花点火式のエンジンである。点火プラグ14は、各気筒15に配置されている。点火プラグ14の配置箇所は特に限定されるものではないが、本実施例に係る点火プラグ14は、気筒15の中央に配置されている。
エンジン10は、可変圧縮比機構20を備えている。可変圧縮比機構20は、気筒15毎に機械圧縮比を低圧縮比と高圧縮比とに変更することができる機構である。このような機構であれば可変圧縮比機構20の構成は、特に限定されるものではない。例えば可変圧縮比機構20として、クランクケースに対してシリンダブロック11を相対変位させることにより機械圧縮比を変更する機構を用いることができる。あるいは、可変圧縮比機構20として、ピストン13とクランク軸との間を複数のリンクで連結した複リンク式ピストン−クランク機構を用いた可変圧縮比機構を用いることもできる。
エンジン10は、制御装置100の制御に必要な情報を検出するための各種センサを備えている。具体的にはエンジン10は、各種センサの一例として、クランクポジションセンサ30、アクセルポジションセンサ31および筒内圧センサ32を備えている。クランクポジションセンサ30は、エンジン10のクランク位置を検出し、検出結果を制御装置100に伝える。クランクポジションセンサ30の検出結果に基づいて、制御装置100はエンジン10のクランク位置を取得するとともに、エンジン10の回転数も取得する。すなわち本実施例においてクランクポジションセンサ30は、エンジン10の回転数を検出する回転数検出手段としての機能を有している。但し、回転数検出手段の構成はこれに限定されるものではない。
アクセルポジションセンサ31は、アクセルの位置を検出し、検出結果を制御装置100に伝える。アクセルポジションセンサ31の検出結果に基づいて、制御装置100はアクセル開度を取得するとともに、エンジン10の負荷を取得する。すなわち本実施例においてアクセルポジションセンサ31は、エンジン10の負荷を検出する負荷検出手段としての機能を有している。但し、制御装置100がエンジン10の負荷を取得できるような指標であれば、アクセル開度に限定されるものではない。例えば制御装置100は、アクセル開度に代えてまたはアクセル開度とともに、エンジン10の燃料噴射量、吸入空気量、スロットル開度等を用いてエンジン10の負荷を取得してもよい。
筒内圧センサ32は、各気筒15に配置されている。筒内圧センサ32は、各気筒15の気筒15内の圧力(筒内圧)を検出し、検出結果を制御装置100に伝える。筒内圧センサ32の検出結果を受けて、制御装置100は各気筒15の筒内圧を取得する。また、筒内圧が高いほど、自着火は発生し易くなる。このように筒内圧と自着火の発生とは相関関係を有している。よって、筒内圧を検出することで、自着火の発生の有無を検出することができる。本実施例に係る制御装置100は、筒内圧センサ32の検出結果に基づいて各気筒15に自着火が発生したか否かを検出する。
なお、本実施例において筒内圧センサ32は、シリンダヘッド12に配置されている。但し、筒内圧センサ32の配置箇所はこれに限定されるものではない。また、制御装置100が気筒15毎に自着火の発生を検出するための情報を検出できるセンサであれば、筒内圧センサ32に限られない。例えば気筒15内の温度が高いほど、自着火は発生し易くなることから、筒内温度と自着火の発生とは相関関係を有している。したがって、制御装置100は、筒内圧センサ32の検出結果に代えてまたは筒内圧センサ32の検出結果とともに、各気筒15の筒内温度を検出するセンサまたは筒内温度と相関関係を有するパラメータを検出するセンサの検出結果に基づいて、自着火の発生を検出してもよい。
制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、を備える電子制御装置(Electronic Control Unit)である。制御装置100は、各種センサの検出結果を受けて、可変圧縮比機構20およびエンジン10を統合的に制御する。
続いてエンジン10の冷却構造について説明する。本実施例に係るエンジン10は、シリンダブロック11の冷却を確保しつつシリンダヘッド12における冷却損失の発生を抑制可能な構造を有している。具体的には、エンジン10は、シリンダブロック11の冷却を確保しつつシリンダヘッド12が断熱されることでシリンダヘッド12における冷却損失の発生が抑制可能な構造を有している。この構造の一例として、エンジン10は、シリンダヘッド12を冷却する冷却媒体が流通する冷却媒体通路における冷却媒体の流量をシリンダブロック11を冷却する冷却媒体が流通する冷却媒体通路における冷却媒体の流量よりも小さくする構造(以下、冷却構造40と称する)を備えている。
図2(a)は冷却構造40の一例を示す模式図である。冷却構造40は、冷却媒体通路41a、冷却媒体通路41b、ポンプ42、第1循環通路43、第2循環通路44および流量調整弁45を備えている。
冷却媒体通路41aは、シリンダヘッド12の内部に形成された冷却媒体通路である。冷却媒体通路41aを冷却媒体が通過することで、シリンダヘッド12は冷却媒体によって冷却される。すなわち、冷却媒体通路41aは、シリンダヘッド12を冷却する冷却媒体が流通するための冷却媒体通路である。冷却媒体通路41bは、シリンダブロック11の内部に形成された冷却媒体通路である。冷却媒体通路41bを冷却媒体が通過することで、シリンダブロック11は冷却媒体によって冷却される。すなわち、冷却媒体通路41bは、シリンダブロック11を冷却する冷却媒体が流通する冷却媒体通路である。
ポンプ42は、冷却媒体を冷却媒体通路41aおよび冷却媒体通路41bに向けて圧送するための装置である。第1循環通路43は、ポンプ42と冷却媒体通路41aとを連通している。第1循環通路43は、冷却媒体がポンプ42と冷却媒体通路41aとの間を循環するための通路である。第2循環通路44は、ポンプ42と冷却媒体通路41bとを連通している。第2循環通路44は、冷却媒体がポンプ42と冷却媒体通路41bとの間を循環するための通路である。なお、図2(a)において第1循環通路43の一部と第2循環通路44の一部とは、合流している。但し、第1循環通路43および第2循環通路44の構成はこれに限られない。例えば第1循環通路43および第2循環通路44は、一部合流せずに全体的に分離していてもよい。
流量調整弁45は、制御装置100の後述する制御部に制御されて、第1循環通路43における流量を調整する。本実施例において流量調整弁45は、第1循環通路43における冷却媒体通路41aの冷却媒体用入口(IN)とポンプ42との間の部分に配置されている。但し、流量調整弁45の配置箇所はこれに限定されるものではない。例えば流量調整弁45は、第1循環通路43における冷却媒体通路41aの冷却媒体用出口(OUT)とポンプ42との間の部分に配置されていてもよい。
制御装置100は、例えばエンジン10の負荷に応じて流量調整弁45を制御することで、第1循環通路43の流量を第2循環通路44の流量よりも小さく制御する。この場合、冷却媒体通路41aにおける冷却媒体の流量も冷却媒体通路41bにおける冷却媒体の流量よりも小さく制御される。その結果、シリンダヘッド12と冷却媒体との熱伝導は、シリンダブロック11と冷却媒体との熱伝導に比較して低く制御される。それにより、シリンダブロック11に比較してシリンダヘッド12が断熱された構造が得られる。その結果、シリンダヘッド12における冷却損失の発生が抑制される。
なおエンジン10は、冷却構造40に代えてまたは冷却構造40とともに、断熱部材を有する構造を備えていてもよい。具体的には、エンジン10は、シリンダヘッド12が断熱部材によって燃焼室16およびシリンダブロック11の少なくとも一方から断熱された構造を有していてもよい。
断熱部材によってシリンダヘッド12を燃焼室16から断熱する場合、例えばシリンダヘッド12の燃焼室16に露出した部分に断熱部材を配置する構造を用いることができる。断熱部材によって、シリンダヘッド12をシリンダブロック11から断熱する場合、例えばシリンダヘッド12のシリンダブロック11側の界面に断熱部材を配置する構造を用いることができる。断熱部材としては、例えば、シリンダヘッド12を構成する材料である金属よりも熱伝導率の小さい部材を用いることができる。このように断熱部材を用いる構造によっても、シリンダブロック11の冷却を確保しつつシリンダヘッド12が断熱されることでシリンダヘッド12における冷却損失の発生を抑制することができる。
上述したようにエンジン10がシリンダブロック11の冷却を確保しつつシリンダヘッド12が断熱されることでシリンダヘッド12における冷却損失の発生を抑制可能な構造を有する場合、シリンダブロック11の冷却が確保されていることから、シリンダブロック11の温度上昇を抑制することができる。それにより、気筒15内の温度上昇を抑制することができる。その結果、シリンダヘッド12における冷却損失の発生を抑制しつつノッキングの発生を抑制することができる。
続いて制御装置100による可変圧縮比機構20の制御について説明する。図2(b)は、可変圧縮比機構20を制御する制御装置100の各機能をブロックで示した図である。可変圧縮比機構20を制御する制御装置100の各機能は、自着火発生検出部104、制御部105および記憶部106によって実現することができる。自着火発生検出部104は、自着火の発生を気筒15毎に検出する機能を有している。本実施例においては、自着火発生検出部104は筒内圧センサ32の検出結果に基づいて自着火の発生を気筒15毎に検出する。すなわち自着火発生検出部104は、各気筒15の筒内圧に基づいて自着火の発生を検出する。
制御部105は、可変圧縮比機構20を制御する機能を有している。記憶部106は、自着火発生検出部104および制御部105の制御処理に必要なデータ等を記憶する機能を有している。自着火発生検出部104および制御部105は、記憶部106の記憶したデータ等を適宜参照しながら、各種制御処理を実行する。自着火発生検出部104および制御部105の機能はCPU101によって実行され、記憶部106の機能はROM102およびRAM103によって実行される。
図3(a)〜図3(d)は、制御装置100による可変圧縮比機構20の制御を説明するための図である。図3(a)〜図3(d)は、それぞれ圧縮行程、爆発行程、排気行程および吸気行程における気筒15およびピストン13を模式的に図示している。まず図3(a)に示すように、制御部105は、エンジン10が圧縮行程の場合、エンジン10の機械圧縮比が低圧縮比となるように可変圧縮比機構20を制御する。図3(b)に示すように、圧縮行程の後の爆発行程において、点火プラグ14によって火花が点火されて爆発が生じる。
ここで、図3(b)において複数の気筒15のうちいずれかの気筒15において自着火が生じたとする。自着火発生検出部104は、この自着火の発生を検出する。自着火発生検出部104は、自着火の発生が検出されたことを制御部105に伝える。それにより制御部105は、自着火が発生したことを知ることができるとともに、自着火が発生した気筒15を特定することができる。
自着火が発生した場合、制御部105は、図3(c)に示すように自着火の発生が検出された気筒15の排気行程において気筒15の機械圧縮比が低圧縮比から高圧縮比に変更されるように可変圧縮比機構20を制御する。このように排気行程において機械圧縮比が低圧縮比から高圧縮比に変更されることで、機械圧縮比の変化分に相当する気筒15内の残留ガスが掃気される。
次いで制御部105は、図3(d)に示すように、排気行程の次に生じる吸気行程において、気筒15の機械圧縮比が高圧縮比から低圧縮比に変更されるように可変圧縮比機構20を制御する。このように排気行程において気筒15内の残留ガスが掃気された状態で、吸気行程において気筒15の機械圧縮比が高圧縮比から低圧縮比に変更されることで、気筒15に流入する新気の割合は増大する。図3(d)においては、新気の割合の増加分が領域200によって模式的に図示されている。このように気筒15に流入する新気の割合が増大することで、気筒15内の温度が低下する。それにより、自着火の再度の発生を抑制することができる。
以上のように本実施例に係る制御部105は、自着火発生検出部104によって自着火の発生が検出された気筒15の排気行程において気筒15の機械圧縮比が低圧縮比から高圧縮比に変更されるように可変圧縮比機構20を制御するとともに、排気行程の次に生じる吸気行程において気筒15の機械圧縮比が高圧縮比から低圧縮比に変更されるように可変圧縮比機構20を制御している。以下、この制御部105の制御処理を、掃気制御処理と称する。
図4は制御装置100のフローチャートの一例を示す図である。制御装置100は、図4のフローチャートを所定の周期で繰り返し実行する。まず、制御装置100の自着火発生検出部104は、筒内圧センサ32の検出結果に基づいて、いずれかの気筒15で自着火が発生したか否かを判定する(ステップS10)。本実施例に係る自着火発生検出部104は、筒内圧センサ32の検出した気筒15の筒内圧が所定圧以上になった場合、自着火が発生したと判定する。この所定圧は記憶部106が記憶しておく。自着火発生検出部104は、筒内圧センサ32の検出結果に基づいて、記憶部106に記憶された所定圧を参照しながらステップS10を実行する。
ステップS10で自着火が発生したと判定されなかった場合(すなわち、いずれの気筒15においても自着火が発生しなかった場合)、制御部105はフローチャートの実行を終了する。ステップS10において自着火が発生したと判定された場合、制御部105は、掃気制御処理を実行する(ステップS20)。次いで制御部105はフローチャートの実行を終了する。
以上のように本実施例に係る制御装置100によれば、掃気制御処理が行われることで、自着火の発生が検出された気筒15の排気行程において気筒15の機械圧縮比が低圧縮比から高圧縮比に変更されることから、機械圧縮比の変化分に相当する気筒15内の残留ガスを掃気することができる。このように気筒15内の残留ガスが掃気された状態で、排気行程の次に生じる吸気行程において機械圧縮比が高圧縮比から低圧縮比に変更されることから、気筒15に流入する新気の割合を増やすことができる。この新気の割合の増加によって気筒15内の温度が低下することから、自着火が再度発生することを抑制することができる。このように本実施例に係る制御装置100によれば、自着火が繰り返し発生することを抑制することができる。
なお、制御部105は、エンジン10の運転状態が自着火が発生し易い状態のときに図4のステップS10を実行してもよい。例えば、エンジン10の運転状態が低回転高負荷の場合には、高回転高負荷の場合よりも自着火が生じ易い。したがって制御部105は、エンジン10の運転状態が低回転高負荷の場合に図4のステップS10を実行してもよい。
この場合、制御部105は、ステップS10の前に、クランクポジションセンサ30の検出結果およびアクセルポジションセンサ31の検出結果に基づいて、エンジン10の運転状態が所定回転数よりも低く且つ所定負荷よりも高い状態(以下、低回転高負荷の状態と称する)であるか否かを判定するステップを実行する。このステップが実行された結果、エンジン10の運転状態が低回転高負荷の状態であると判定された場合にステップS10が実行され、低回転高負荷の状態であると判定されなかった場合にはフローチャートの実行は終了する。なお、所定回転数および所定負荷は記憶部106が記憶しておく。制御部105は記憶部106の所定回転数および所定負荷を参照しながらエンジン10の運転状態が低回転高負荷の状態であるか否かの判定を行う。
また、本実施例に係るエンジン10は、シリンダブロック11の冷却を確保しつつシリンダヘッド12が断熱されることでシリンダヘッド12における冷却損失の発生が抑制された構造を有しているが、これに限られるものではない。本実施例に係る制御装置100が適用されるエンジンは、火花点火式の可変圧縮比エンジンであればよい。
但し、制御装置100が、シリンダブロック11の冷却を確保しつつシリンダヘッド12が断熱されることでシリンダヘッド12における冷却損失の発生が抑制された構造を有するエンジン10に適用された場合、冷却損失の発生を抑制しつつノッキングの発生を抑制できる効果を発揮することができる。また、シリンダブロック11の冷却が確保されていることで、気筒15内の温度上昇が抑制されることから、圧縮行程における圧縮端温度の上昇が抑制される。その結果、自着火の発生確率を低減させることもできる。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
5 エンジンシステム
10 エンジン
11 シリンダブロック
12 シリンダヘッド
15 気筒
16 燃焼室
20 可変圧縮比機構
30 クランクポジションセンサ
31 アクセルポジションセンサ
32 筒内圧センサ
40 冷却構造
100 制御装置
104 自着火発生検出部
105 制御部
106 記憶部

Claims (2)

  1. 一つ以上の気筒と、前記気筒毎に機械圧縮比を低圧縮比と高圧縮比とに変更可能な可変圧縮比機構と、を備える火花点火式エンジンである可変圧縮比エンジンの制御装置であって、
    筒内圧が所定圧以上になったことを前記気筒毎に検出することで、自着火の発生を前記気筒毎に検出する自着火発生検出部と、
    前記自着火発生検出部によって自着火の発生が検出された前記気筒の排気行程において該気筒の前記機械圧縮比が前記低圧縮比から前記高圧縮比に変更されるように前記可変圧縮比機構を制御するとともに、前記排気行程の次に生じる吸気行程において該気筒の前記機械圧縮比が前記高圧縮比から前記低圧縮比に変更されるように前記可変圧縮比機構を制御する制御部と、を備えることを特徴とする可変圧縮比エンジンの制御装置。
  2. 前記可変圧縮比エンジンは、前記気筒を有するシリンダブロックと、前記シリンダブロック上に配置されたシリンダヘッドと、を備えるとともに、前記シリンダブロックの冷却を確保しつつ前記シリンダヘッドが断熱されることで前記シリンダヘッドにおける冷却損失の発生が抑制された構造を有している請求項1記載の可変圧縮比エンジンの制御装置。
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