JP5488522B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの制御装置に関する。
従来、ピストンとシリンダヘッドの相対位置が変化して気筒の機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比エンジンが知られている。このような可変圧縮比エンジンでは、圧縮比を高くしすぎると混合気が高温になりノッキングを誘発し、圧縮比を低くしすぎると冷却損失が多くなり機関出力が得られない。
特許文献1の可変圧縮比エンジンでは、高圧縮比時点と低圧縮比時点でのピストンストローク位置に対応してシリンダライナ上部に熱伝導率の異なる部材を配置している。すなわち、高圧縮比としたときのピストンの最上昇位置に対応する部位に高熱伝導率部材を配置し、低圧縮比としたときのピストンの最上昇位置に対応する部位に低熱伝導率部材を配置している。この構成により、高圧縮比状態でノッキングを防止し、低圧縮比状態で冷却損失を低減する。
反対に、特許文献2の可変圧縮比エンジンでは、高圧縮比としたときにピストンの最上昇位置に対応する部位に低熱伝導率部材を配置し、低圧縮比としたときのピストンの最上昇位置に対応する部位に高熱伝導率部材を配置した構成により、高圧縮比状態で冷却損失を低減し、低圧縮比状態でノッキングを防止する。
特開2007−247545号公報 特開2007−247446号公報
ところで、エンジンを構成するシリンダヘッドやシリンダブロック内に冷却媒体の経路が設けられている。この経路へ冷却媒体を供給することにより、運転により加熱されるエンジンが冷却される。また、可変圧縮比エンジンでは、低圧縮比の運転状態において、シリンダヘッドやシリンダブロックに設けた冷却媒体の流通経路の一部への冷却媒体の供給を停止することにより、シリンダの一部を断熱し、冷却損失を低減する構成が見出されている。
ところが、シリンダの一部を断熱することにより、燃焼室内に供給された吸気が加熱されて混合気の温度が上昇する。このように混合気の温度が上昇することにより、ノッキングやプレイグニションなどの異常燃焼が誘発されることが考えられる。
そこで、本発明は、上記の課題を鑑み、冷却損失を低減するとともに、異常燃焼の発生を抑制したエンジンの制御装置を提供することを目的とする。
かかる課題を解決する本発明のエンジンの制御装置は、シリンダ内を往復するピストンとシリンダヘッドとの相対位置を変更し、機械圧縮比を低圧縮比と高圧縮比とに変更可能な可変圧縮比機構と、前記シリンダに取り込まれた吸気が衝突する壁面付近の第1領域を冷却する第1冷却手段と、シリンダブロックにおける前記シリンダヘッド側の領域のうち、前記第1領域を除いた第2領域を冷却する第2冷却手段と、を備え、前記機械圧縮比が低圧縮比である場合、前記第2冷却手段による冷却を停止することを特徴とする。この構成により、エンジンの一部の冷却を停止して冷却損失を低減するとともに、吸気の冷却を維持することにより、混合気の温度上昇を防ぎ異常燃焼の発生を抑制できる。
上記のエンジンの制御装置において、前記第1領域が排気側に位置し、前記第2領域が吸気側に位置する構成とすることができる。この構成により、吸気が衝突する排気側のシリンダを冷却し、吸気の温度上昇を防ぐとともに、シリンダ内に吸い込まれた吸気が直接衝突しない吸気側のシリンダを断熱し、冷却損失を低減することができる。
また、上記のエンジンの制御装置において、前記機械圧縮比が低圧縮比であることを判断して前記第2冷却手段による冷却の停止を決定し、冷却の停止を実施する制御手段を備えることができる。これにより、制御手段により、冷却損失の低減、及び異常燃焼の発生の抑制を制御できる。
上記のエンジンの制御装置において、前記吸気の方向を変更する制御弁を備えることができる。これにより、吸気の方向を変更して、冷却を行わない断熱部に吸気が衝突することを回避できる。この結果、混合気の温度上昇を防止し、燃焼異常を抑制できる。
さらに、上記のエンジンの制御装置において、前記制御弁は、前記機械圧縮比が低圧縮比である場合、前記シリンダ内の前記シリンダヘッドから離間する側へ吸気を供給する構成としてもよい。この構成により、冷却損失の低減に寄与するシリンダヘッド側の領域を断熱し、断熱した部位を避けるように吸気を供給できる。
本発明は、冷却損失を低減するとともに、異常燃焼の発生を抑制したエンジンの制御装置を提供することができる。
実施例1のエンジンの制御装置を示した模式図である。 吸気側から見た実施例1のエンジン本体を示した模式図である。 実施例1のシリンダの吸気側から排気側に亘る縦断面図であって、(a)は吸気行程における状態を示し、(b)は圧縮行程における状態を示している。 実施例1における第2冷却手段による冷却を停止する制御のフローチャートである。 水止めマップを示した説明図である。 実施例2のエンジンの制御装置を示した模式図である。 実施例2のシリンダの吸気側から排気側に亘る縦断面図である。 実施例2における第2冷却手段による冷却を停止する制御のフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態を図面と共に詳細に説明する。
本発明の実施例1について図面を参照しつつ説明する。図1は本実施例のエンジン1の制御装置(以下、単に「制御装置」という。)10を示した模式図である。エンジン1は、気筒(シリンダ)の機械圧縮比を変更可能な火花点火式のエンジンである。エンジン1本体の長手方向には、気筒(シリンダ)2が4つ直列に形成されている。エンジン1本体の短手方向の一端は吸気側IN、他端は排気側EXである。図2は吸気側INから見たエンジン1本体を示した模式図である。図3はシリンダ2の吸気側IN−排気側EX方向の縦断面図である。図3(a)は吸気行程における状態を示し、図3(b)は圧縮行程における状態を示している。
エンジン1本体は、シリンダブロック11と、シリンダブロック11の上方に配置されたシリンダヘッド12を備えている。また、図示しないがシリンダブロック11の下方にはクランクケースが設けられている。シリンダブロック11の4箇所に円筒状のシリンダライナ13が嵌装されて、4つのシリンダ2が形成されている。シリンダライナ13の内周側には、シリンダ2内を摺動可能に往復するピストン14が設けられている。シリンダヘッド12には吸気をシリンダ2内に取り込む吸気ポート12a、シリンダ2内の燃焼後のガスを排出する排気ポート12b、混合気へ点火する点火プラグ12cが設けられている。
さらに、シリンダブロック11とシリンダライナ13との間に位置するように、冷却媒体が流れる第1冷却通路15及び第2冷却通路16が設けられている。第1冷却通路15は、第1領域17を冷却するように形成されている。第1領域17は、シリンダブロック11の排気側EXの領域であって、シリンダ2に取り込まれる吸気aが衝突するシリンダライナ13の壁面付近の領域である。第1領域17の位置は、吸気ポート12aの形状等により変化するが、本実施例では、エンジン1本体の排気側EXのシリンダブロック11におけるシリンダヘッド12側に設けられている。さらに、第1冷却通路15はシリンダブロック11のシリンダヘッド12から離間する側の部位、いわば、クランクケース側の部位において、吸気側INから排気側EXに亘る領域を冷却するように形成されている。第1冷却通路15の入口15aは、エンジン1本体の吸気側INに設けられている。一方、第1冷却通路15の出口15bは、エンジン1本体の排気側EXに設けられている。この第1冷却通路15は本発明の第1冷却手段に相当する。
第2冷却通路16は、第2領域18を冷却するように形成されている。第2領域18は、シリンダブロック11におけるシリンダヘッド12側の領域のうち、第1領域17を除いた領域である。第2冷却通路16が設けられた位置は、シリンダブロック11の部位であって、断熱することによりエンジン1の冷却損失が低減される部位である。すなわち、第2冷却通路16への冷却媒体の供給を停止すると、エンジン1の冷却損失が低減できる。本実施例において、具体的な第2冷却通路16が形成された位置は、ピストン14の上死点位置において形成されたエンジン1の燃焼室の部位に対応する位置である。本実施例において、第2領域18は吸気側INに位置する。第2冷却通路16の入口16a及び出口16bは吸気側INに設けられている。この第2冷却通路16は本発明の第2冷却手段に相当する。
また、制御装置10は、ウォータポンプ3とラジエータ4とを備えている。第1冷却通路15の入口15aはウォータポンプ3と接続されている。第1冷却通路15の出口15bはラジエータ4と接続されている。第2冷却通路16の入口16aは、電磁弁5が設けられた配管を介してウォータポンプ3と接続されている。第2冷却通路16の出口16bはラジエータ4と接続されている。このように、制御装置10には冷却媒体が循環する経路が形成されている。この冷却媒体が循環する経路では、ウォータポンプ3により冷却媒体が循環され、ラジエータ4により冷却媒体が冷却される。電磁弁5は、ウォータポンプ3から第2冷却通路16を結ぶ流路を開閉する。すなわち、電磁弁5が閉弁状態であると、第2冷却通路16への冷却媒体の供給が停止する。
また、エンジン1は、ピストン14とシリンダヘッド12との相対位置を変更して、機械圧縮比を低圧縮比と高圧縮比とに変更する可変圧縮比機構6を備えている。可変圧縮比機構6は、例えば、ピストン14の往復距離を変更する構成、または、シリンダブロック11、及びシリンダヘッド12がクランクケースに対して相対移動する構成とすることができる。可変圧縮比機構6は、低圧縮比と高圧縮比とのいずれかの状態を切替える構成であってもよいし、連続的に機械圧縮比を変更可能な構成であってもよい。可変圧縮比機構6が連続的に機械圧縮比を変更可能な構成であるならば、特定の圧縮比を閾値として設定し、機械圧縮比が閾値以上の場合に高圧縮比、機械圧縮比が閾値未満の場合に低圧縮比とすることとしてもよい。
さらに、制御装置10はECU(Electronic Control Unit)7を備えている。ECU7は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、入出力ポートを双方向バスで接続した公知の形式のディジタルコンピュータからなり、エンジン1の制御のために設けられている各種センサや作動装置と信号をやり取りして内燃機関を制御するようになっている。特に、本実施形態においては、ECU7と電磁弁5とが電気的に接続されている。ECU7は、機械圧縮比が低圧縮比である場合、第2冷却手段による冷却を停止する。より詳しく説明すると、ECU7は、エンジン1の機械圧縮比が低圧縮比であることを判断して第2冷却手段による冷却の停止を決定し、冷却の停止を実施する。ECU7は冷却の停止を実施する際には、電磁弁5を閉弁させるための信号を送る。また、ECU7は可変圧縮比機構6の動作も制御し、機械圧縮比の変更に関する制御を行う。したがって、ECU7は機械圧縮比が低圧縮比か高圧縮比かを把握している。
次に、第2冷却手段による冷却を停止する制御について説明する。図4は、第2冷却手段による冷却を停止する制御のフローチャートである。この制御はECU7により行われる。以下、図4を参照して説明する。
ECU7はステップS1において、シリンダ2の機械圧縮比が低圧縮比であるか否かを判断する。機械圧縮比が低圧縮比であるか否かは、ECU7が把握しているため、ECU7は自己が設定した機械圧縮比の情報に基づき、シリンダ2の機械圧縮比が低圧縮比であるか否かを判断する。ECU7はステップS1でYESと判断する場合、すなわち、機械圧縮比が低圧縮比であると判断する場合、ステップS2へ進む。
ECU7はステップS2において、エンジン回転数、及びエンジントルクを検出する。エンジン回転数は、例えば、クランク角センサ(図示しない)から取得する。エンジントルクは、例えば、トルクセンサ(図示しない)から取得する。また、エンジン回転数とエンジントルクとを検出する方法は、これらに限定されない。また、エンジン1の状態を示す他の値から、エンジン回転数やエンジントルクを算出して取得してもよい。ECU7はステップS2の処理を終えると、次にステップS3へ進む。
ECU7はステップS3において、水止めマップを参照する。図5は水止めマップを示した説明図である。図5の縦軸はエンジントルク、横軸はエンジン回転数を示している。水止めマップ内の斜線部は、第2冷却手段による冷却の停止を実行する領域を示している。すなわち、エンジン回転数、トルクの値がマップ中の斜線部内であるとき第2冷却手段による冷却の停止を実行することを示している。ここでは、ステップS2で取得したエンジン回転数と、エンジントルクとを水止めマップ上にプロットする。
次に、ECU7はステップS4において、第2冷却手段による冷却の停止(水止め)が必要か否かを判断する。具体的には、ステップS3でプロットしたエンジン回転数とエンジントルクとが水止めマップの斜線部内であるか否かを判断する。ECU7はステップS4でYESと判断する場合、すなわち、水止めが必要と判断する場合、ステップS5へ進む。
ECU7はステップS5において、電磁弁5を閉弁させる。これにより、第2冷却通路16への冷却媒体の供給が停止されるため、第2領域18が断熱される。この結果、混合気の冷却が低減されるため、冷却損失が低減され、機関出力が向上する。ECU7はステップS5の処理を終えるとリターンとなる。
一方、ECU7はステップS4でNOと判断する場合、すなわち、水止めが必要でないと判断する場合、ステップS6へ進む。また、ECU7はステップS1でNOと判断する場合、すなわち、機械圧縮比が低圧縮比でないと判断する場合、ステップS6へ進む。ECU7はステップS6において、電磁弁5を開弁する。これにより、第2冷却通路16への冷却媒体の供給が維持される。この結果、第2領域18の冷却が行われるため、混合気の温度上昇が防がれ、ノッキングやプレイグニション等の異常燃焼が抑制される。特に、機械圧縮比が高圧縮比である(低圧縮比でない)場合、低圧縮比である場合と比べてノッキングが発生しやすい。この制御を実行することにより、シリンダ2内の冷却が優先されて、異常燃焼が抑制される。ECU7はステップS6の処理を終えるとリターンとなる。
ところで、ステップS5において、電磁弁5が閉弁し、第2冷却通路16による冷却が停止する場合にも、第1冷却通路15への冷却媒体の供給は停止されない。したがって、第1領域17は機械圧縮比が低圧縮比である場合においても冷却されている。シリンダ2内に取り込まれる吸気aは、第1領域17に衝突するが、第1領域17は冷却されているため、過剰に吸気の温度が上昇することがない。したがって、機械圧縮比が低圧縮比である場合であっても、吸気の加熱が防がれ、燃焼室内の圧縮端部の温度、及び圧力の上昇が抑制される。これにより、ノッキングやプレイグニション等の異常燃焼が抑制される。
制御装置10は、吸気が衝突して混合気の温度に関連する排気側EXの第1領域17を冷却し、混合気の温度上昇を防ぐ。これとともに、制御装置10は、機械圧縮比が低圧縮比である場合、シリンダ内に吸い込まれた吸気が直接衝突しない吸気側INの第2領域18の冷却を停止して断熱し、冷却損失を低減する。これにより、制御装置10は、エンジン1の機械圧縮比が高圧縮比である場合における異常燃焼を抑制する。さらに、制御装置10は、機械圧縮比が低圧縮比である場合において、冷却損失を低減して、機関出力を向上するとともに、異常燃焼も抑制する。
次に、本発明の実施例2について説明する。図6は本実施例のエンジン101の制御装置(以下、単に「制御装置」という。)110を示した模式図である。図7はシリンダ2の吸気側IN−排気側EX方向の縦断面図である。
本実施例のエンジン101の制御装置110は、実施例1のエンジン1の制御装置10とほぼ同様の構成をしている。ただし、本実施例のエンジン101の制御装置110は、次の2つの点で実施例1の制御装置10と相違する。1点目は、吸気ポート12a内に吸気の方向を変更することのできる制御弁102を設けた点である。2点目は、第1冷却通路115がシリンダブロック11の下部、すなわちクランクケース側のみに形成され、第2冷却通路116がシリンダヘッド側の吸気側INから排気側EXに亘って形成されている点である。なお、制御装置110のその他の構成は実施例1の制御装置10と同一であるため、制御装置10と同一の構成要素については、図面中、同一の参照番号を付し、その詳細な説明は省略する。
次に制御装置110特有の構成について詳細に説明する。制御弁102は、吸気ポート12aの流路の一部を遮ることにより、吸気の流れ方向を変更する。この制御弁102はECU7と電気的に接続されている。制御弁102はECU7からの信号に基づき、ON/OFFを切替える。制御弁102がOFFのとき、吸気ポート12aの流路は全開の状態となる。制御弁102がONのとき、吸気ポート12aの流路の一部が遮られることにより、吸気の流れ方向が、シリンダヘッド12から離間する側、言い換えるとクランクケースへ向かう方向へ変更される。このような制御弁102には、例えばタンブル流の生成を強化するタンブルコントロールバルブ(TCV)を採用してもよい。図7では、制御弁102がONの状態を示している。制御弁102がONのとき、制御弁102が吸気の流れ方向を変更するため、シリンダ2に取り込まれる吸気aが衝突するシリンダライナ13の壁面の位置がクランクケース寄りとなる。
制御装置110の第1冷却通路115は、シリンダブロック11とシリンダライナ13との間に位置する。第1冷却通路115は、第1領域117を冷却するように形成されている。第1領域117は、シリンダブロック11の排気側EXの領域であって、シリンダ2に取り込まれる吸気aが衝突するシリンダライナ13の壁面付近の領域である。制御弁102のON時にシリンダ2に取り込まれる吸気aが衝突するシリンダライナ13の壁面の位置がクランクケース寄りとなる。このため、第1領域117は、実施例1の第1領域17と比較して、クランクケース側に位置する。また、第1冷却通路115は、クランクケース側、いわば、シリンダヘッド12から離れた側におけるシリンダブロック11の吸気側INの領域にも形成されている。すなわち、本実施例の制御装置110では、シリンダブロック11のシリンダヘッド12側の吸気側INから排気側EXに亘って第2冷却通路116が形成され、シリンダブロック11のクランクケース側の吸気側INから排気側EXに亘って第1冷却通路115が形成されている。なお、第1冷却通路115の入口115aは、エンジン101本体の吸気側INに設けられている。第1冷却通路115の出口115bは、エンジン101本体の排気側EXに設けられている。第2冷却通路116の入口116a及び出口116bは吸気側INに設けられている。第1冷却通路115は本発明の第1冷却手段に相当し、第2冷却通路116は本発明の第2冷却手段に相当する。
制御装置110にも電磁弁5が設けられており、電磁弁5が開弁している場合、第2冷却通路116へ冷却媒体が供給される。電磁弁5が閉弁している場合、第2冷却通路116への冷却媒体の供給が停止される。すなわち、電磁弁5の開閉状態により、第2冷却手段による冷却の有無が決定される。電磁弁5はECU7から送られる信号に基づき、その開閉状態が変更される。
制御装置110は、実施例1同様に、第2冷却手段による冷却を停止する制御を行う。次に、第2冷却手段による冷却を停止する制御について説明する。図8は、第2冷却手段による冷却を停止する制御のフローチャートである。この制御はECU7により行われる。
本実施例における第2冷却手段による冷却を停止する制御は、ステップS6までの処理が実施例1における第2冷却手段による冷却を停止する制御と同様である。従って、実施例1の制御と同一の処理は説明を省略し、異なる処理のみ説明する。以下、図8を参照して説明する。
ECU7は、エンジン101の機械圧縮比が低圧縮比であると判断し、水止めが必要と判断する場合、以下のように制御を行う。ECU7はステップS5の処理を終えると、ステップS7へ進む。ECU7はステップS7において、制御弁102をONにする。ステップS5では、第2冷却通路116への冷却媒体の供給を停止するため、第2冷却通路116への冷却媒体の供給の停止に連動して、制御弁102をONにすることになる。すなわち、ECU7は、機械圧縮比が低圧縮比であると判断すると、シリンダ2内のシリンダヘッド12から離間する側、いわば、クランクケース側へ吸気を供給する。制御弁102がONになることにより、シリンダ2内における吸気がクランクケース寄りの第1領域117に衝突することとなる。このため、第2冷却通路116が形成された位置にある第2領域118の冷却を停止しても、直接的に吸気を加熱することがない。この結果、混合気の温度上昇が防がれてノッキングやプレイグニション等の燃焼異常が抑制される。さらに、第2冷却通路116における冷却を停止していることから、冷却損失が減少するため、機関出力が向上する。ECU7はステップS7の処理を終えるとリターンとなる。
ECU7は、エンジン101の機械圧縮比が低圧縮比でないと判断する場合や、水止めが必要ないと判断する場合、以下のように制御する。ECU7はステップS6の処理を終えると、ステップS8へ進む。ECU7はステップS8において、制御弁102をOFFにする。ステップS6では、電磁弁5を開弁するので、第2冷却通路116への冷却媒体の供給も継続されている。従って、第2領域118も冷却されている。制102御弁もOFFなので、シリンダ2内における吸気の衝突位置も第2領域118である。第2領域118は冷却されているので、吸気が衝突しても吸気を加熱することがない。このため、混合気の温度上昇が防がれ、ノッキングやプレイグニション等の燃焼異常が抑制される。ECU7はステップS8の処理を終えるとリターンとなる。
以上のように、制御装置110は、エンジン101の機械圧縮比が低圧縮比であるとき、制御弁102を適切に制御して、シリンダヘッド12から離間する側へ吸気を供給する。この結果、冷却を停止して断熱した第2領域118を避けて吸気を供給するので、混合気の温度上昇を防止し、燃焼異常を抑制する。また、第2領域118の断熱により、冷却損失が低減されて、機関出力が向上する。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、さらに本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
1、101 エンジン
2 シリンダ
5 電磁弁
6 可変圧縮比機構
7 ECU(制御手段)
10、110 制御装置
11 シリンダブロック
12 シリンダヘッド
13 シリンダライナ
14 ピストン
15、115 第1冷却通路(第1冷却手段)
16、116 第2冷却通路(第2冷却手段)
17、117 第1領域
18、118 第2領域
102 制御弁
IN 吸気側
EX 排気側

Claims (5)

  1. シリンダ内を往復するピストンとシリンダヘッドとの相対位置を変更し、機械圧縮比を低圧縮比と高圧縮比とに変更可能な可変圧縮比機構と、
    前記シリンダに取り込まれた吸気が衝突する壁面付近の第1領域を冷却する第1冷却手段と、
    シリンダブロックにおける前記シリンダヘッド側の領域のうち、前記第1領域を除いた第2領域を冷却する第2冷却手段と、
    を備え、
    前記機械圧縮比が低圧縮比である場合、前記第2冷却手段による冷却を停止することを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 前記第1領域が排気側に位置し、前記第2領域が吸気側に位置する請求項1記載のエンジンの制御装置。
  3. 前記機械圧縮比が低圧縮比であることを判断して前記第2冷却手段による冷却の停止を決定し、冷却の停止を実施する制御手段を備えた請求項1または2記載のエンジンの制御装置。
  4. 前記吸気の方向を変更する制御弁を備えた請求項1乃至3のいずれか一項記載のエンジンの制御装置。
  5. 前記制御弁は、前記機械圧縮比が低圧縮比である場合、前記シリンダ内の前記シリンダヘッドから離間する側へ吸気を供給する請求項4記載のエンジンの制御装置。
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