JP5564904B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、弾球遊技機(パチンコ機)などの遊技機に関し、特に、遊技機に対する不正行為を抑止するための技術に関する。
遊技機設置営業店(ホール)などに設置されている弾球遊技機(いわゆるパチンコ機)は、遊技球(遊技媒体とも呼ぶ)を用いて遊技を行うものである。借り受けた遊技球を弾球遊技機の遊技盤に設けられている盤面へ打ち出し、当該遊技球が予め定められた入賞口に入るごとに所定数の遊技球を払出すようになっている。払い出される遊技球は賞球と呼ばれる。
弾球遊技機の盤面に設けられている入賞口には次のようなものがある。
(1)普通入賞装置
(2)スタートチャッカー(始動入賞装置)
(3)アタッカー(大入賞装置)
(4)スルーチャッカー(入賞チャッカー)
スタートチャッカー(始動入賞装置)は特定入賞装置とも呼ばれる。遊球球がスタートチャッカー(始動入賞装置)に受け入れられて入賞状態になったとき、賞球を払い出すとともに電子的な抽選を行い、当選の場合に通常状態から遊技者にとって有利な遊技状態となるよう、アタッカー(大入賞装置)を開放状態にするものである。
アタッカー(大入賞装置)は特別入賞装置とも呼ばれる。
スルーチャッカー(入賞チャッカー)は直接賞球を払い出すものではないが、本明細書において入賞口に含める。遊技球がスルーチャッカー(入賞チャッカー)を通過したことが検知されたとき、電子的な抽選を行い、当選したときは遊技者にとって有利な遊技状態となるよう、スタートチャッカー(始動入賞装置)に設けられた可動片を所定時間開放し、遊技球をスタートチャッカー(始動入賞装置)に入りやすくする。スルーチャッカー(入賞チャッカー)に受け入れられた遊技球はそのまま盤面を移動し、他の入賞口又は排出口(アウト口)に受け入れられる。
近年、パチンコ機においては、遊技盤の中央に設けられる可変表示装置(センター役物)の表示画面によって遊技者に特別な利益を発生させるものが知られている。例えば、可変表示装置(センター役物)に表示される図柄が変動し停止した時の図柄の組合せによって「当り」と称される動作が開始し、遊技盤面の下方に設けられる大入賞装置が連続して開放され、その間に多数の入賞が得られることから遊技者に大量の賞球が払出されるものがある。このようなパチンコ機は、当り判定用の乱数発生手段を具備し、始動入賞装置に遊技球が入賞したときに、乱数発生手段の乱数を抽出するとともに可変表示装置(センター役物)の図柄変動を開始させ、当該抽出した乱数の値が予め定めた条件に合致するときに可変表示装置(センター役物)の表示変動を当り図柄で停止させ、当り動作を開始する。乱数発生手段として、カウンタやレジスタ等のハードウエアで構成されるもの又はソフトウエアで実行されるカウンタで実現されるものがある。
以下の説明では、「乱数」はカウンタの出力であって図12のように連続的に常に変化しているデータ列を意味する。これに対し、「乱数値」は所定のタイミングで「乱数」から抽出したものであり、当該タイミングにおいて「乱数」が取っていた値を意味する。
図12を参照して、従来のパチンコ機における乱数発生、特に電源投入時の乱数発生処理について説明を加える。同図は、パチンコ機の制御部のメモリの内容をクリア(初期状態)するためのメモリクリアスイッチをオンにしつつ、パチンコ機の電源をオンにしたときの処理部(CPU)の処理と、そのときの乱数発生の様子を示している。発生される乱数が、初期値(0000)から始まり、一定の周期TRで繰り返される点に注意されたい。なお、メモリクリアスイッチをオフのままで電源をオンにすると、パチンコ機は、前回の電源オフ時点の状態から継続して動作するので、図12のように発生される乱数が初期値(0000)から始まるとは限らない。
t1で電源がオンになると、CPUはそのときのメモリクリアスイッチの状態を読みに行く。図12ではメモリクリアスイッチがオンであるので、CPUは起動処理を行った後に、メモリの全領域をクリア(初期状態)する。しかる後に(図12では電源オンから時間TS経過後に)通常処理を行うための所定の起動処理を実行し、通常処理に移行させて遊技の受け付けが可能になる。通常処理において、乱数が発生される。具体的には、メモリの所定の領域(番地)のデータを乱数値(例えば、0〜65535の範囲の数値)と定義しておき、当該データを所定の間隔で+1するというカウント動作(例えば、0から65535とするまでカウントアップする動作)を繰り返す。図12では、メモリクリアされているので、乱数値の初期値は常に一定である(例えば0000)。カウント動作に基づいて乱数値が増加して最大値MAXに達すると最小値MIN(例えば0000)に戻る。再び同じことが繰り返される。
以上の説明からわかるように、パチンコ機の乱数は、入賞などの特定の処理が行われない限り、一定周期TRで規則的にカウント動作が繰り返される更新値である。そして、図12のようにメモリクリアスイッチをオンにして電源をオンにした場合は、その初期値も毎回同じである。従って、電源オンから通常処理を開始するまでの時間TSと乱数の更新に係る繰り返し周期TRを知れば、任意の時点で更新される乱数値を予測することができ、所望の乱数値を取得して意図的に大当りを獲得することも可能である。
実際の乱数発生周期TRは非常に短いので、人間技で所望の更新された乱数値を取得するように打球タイミングを調整することは難しい。しかし、打球タイミングを知らせるために一定のテンポを直接的に体に感知させる体感器という装置を使い、所望の更新された乱数値を取得するという不正行為が行われている。予め起動処理時間TSと乱数発生周期TRを記憶させた体感器を身体に装着して遊技を行い、電源オンの時点で体感器の動作を開始させることで、当りを発生させる確率が高くなる打球タイミングを知らせているようである。しかし、このような不正行為によって入賞を確実に狙うことは困難であり、せいぜい入賞の確率をわずかながら高めることができる程度に過ぎない。
特開平11−290504号公報 特開2000−024282号公報 特開2002−331095号公報 特開2003−144730号公報 特開2008−295722号公報 特開2008−295733号公報
上述した従来のパチンコ機における乱数の発生手法はソフトウエアによるもの、つまり予め定められたプログラムをCPUが実行することでメモリの所定の領域の値を規則的に変化させるものであった。これに対し、ハードウエアにより乱数を発生させるパチンコ機が考えられている。当該パチンコ機は、発振器(発振周波数が非常に安定している水晶振動子を備えるもの)と、前記発振器の出力で動作するカウンタ(ICなどのより構成される回路)とを備え、当該カウンタの出力を乱数とするものである。ハードウエアにより発生された乱数は、その更新周期をソフトウエアの場合よりも短くでき、しかもその周波数・位相が非常に安定しており、乱数の更新周期が常に一定している、といった特徴を備える。更新周期が短くなるので、体感器を用いて所望の乱数値を狙っても意図したようには乱数値を取得することはできず、したがって、上述した不正行為は非常にやりにくくなる。
しかし、不正行為とその防止策はいたちごっこの関係にあり、不正行為者との間で果てしない戦いが行われている。遊技機に有効な不正行為防止手段が搭載されると、不正行為者はそれを上回る手段により不正行為を実行しようとする。ハードウエアにより乱数を発生させるパチンコ機が市場に投入された場合にも、新たな不正行為が登場するのではないかと懸念されている。
例えば、図13に示す不正行為が懸念される。同図の不正行為用装置Xは、パチンコ機の乱数発生ハードウエア(符号40c,40a−1、40a)と同じもの(符号OSC,CNT、CPU)を備え、パチンコ機の乱数発生状況を正確に把握して、入賞のタイミングでアクチュエータAXを動作させ、入賞を得ようとするものである。アクチュエータAXは、検出器(例えばスルーチャッカーやスタートチャッカーに設けられた検出器)を誤動作させる作用を持つ機器のことであり、例えば、強力な磁界を発生させるコイルや、強力な電磁界を発生させる送信機などである。前者は、磁気により遊技球を検出する検出器(センサ)を誤動作させ、後者は、光学式の検出器を誤動作させることができる。
同図のパチンコ機は、発振器40cと、この出力に基づき動作するカウンタ40a−1とを備える。カウンタ40a−1の出力が乱数として扱われて入賞判定部40aにより入賞判定が行われる。入賞装置に設けられた検出器が遊技球を検出すると、入賞判定部40aがカウンタ40a−1の出力をサンプリングして(図示しないラッチ回路によりラッチして)乱数値を取得する。この乱数値に基づき入賞判定を行う。なお、パチンコ機のバックアップ手段BK(バックアップ電源が接続されたメモリなど)が有効かどうかで動作が異なる。スイッチSWがオンでありバックアップ手段BKが有効であれば、パチンコ機の電源をオフにして、それからオンにした場合でも、電源オンの初期設定の際にバックアップ手段BKから電源オフ直前の状態(データやフラグなど)を取得し、それに基づき動作する。カウンタ40a−1も電源オフ直前の値からカウントを開始する。これに対し、スイッチSWがオフであってバックアップ手段BKが無効であれば、カウンタ40a−1は予め定められた値(初期値=0000H)からカウントを開始する。電源オフ直前の状態は毎回異なるから、バックアップ手段BKが有効であれば電源オン直後のカウント状況は毎回異なるが、バックアップ手段BKが無効であれば毎回同じになる。
不正行為者は、不正行為の対象となるパチンコ機を分解するなどして発振器40cの周波数やカウンタのビット数などを知っており、また、バックアップ手段BKがオフのときに設定される「予め定められた値」を知っており、上記不正行為用装置Xをパチンコ機と全く同じように構成しているので、上記不正行為用装置Xは、パチンコ機のリセット信号を盗むことで、パチンコ機のカウンタ40a−1と上記不正行為用装置XのカウンタCNTを完全に同期させることができる(バックアップ手段BKが有効の場合はそうならないが、不正行為者はバックアップ手段BKを無効にしていると考えられる)。その結果、上記不正行為用装置Xにおいて、パチンコ機で発生している乱数を完全に把握できる。そして、所望のタイミング(乱数が入賞に相当する乱数値を取ったとき)にアクチュエータAXを動作させ、入賞装置に設けられた検出器を誤動作させる。そうなると、パチンコ機の入賞判定部40aは入賞装置に遊技球が入ったと誤って判定し、そしてカウンタ40a−1の乱数から乱数値を抽出し、当該乱数値に基づき当選判定を行う。前述のように、アクチュエータAXが動作するのは乱数が当選に相当する乱数値を取ったタイミングであるから、抽出された乱数値は当選に相当するものであり、入賞判定部40aは当選と判定することになる。
図13に示す不正行為は、従来の体感器による不正行為と比べて、技術的に高度であり不正に入賞を得る確率が著しく高い。このような不正行為に対処する必要がある。
特許文献1の技術は、乱数のラッチタイミングを不規則にずらすものであるが、遊技中は常に動作しているから、遊技球の入賞装置への落下タイミングと乱数の抽出(抽選)タイミングが関連しなくなり、入賞口に遊技球が入ることで抽選が行われるという遊技の趣旨を害してしまう。
特許文献2の技術は、「ぶら下げ基板」による不正行為を防止するものであって、図13に示す装置による不正行為の防止には適用できない。また、遊技中は常に動作して始動入賞信号を遅延させるものなので、特許文献1と同様に、入賞口に遊技球が入ることで抽選が行われるという遊技の趣旨を害してしまう。
特許文献3の技術は、乱数の初期値を所定の周期毎に変更する初期値変更型乱数方式を採用し、ソフトウエアで乱数を発生する遊技機に関するものであり、ハードウエア及び初期値変更型乱数方式とは異なるリセットを伴う遊技機には、そのまま適用することができない。また、入賞口に遊技球が入ってもこれが無視されることがあり得るが、このようなことが発生すると遊技者に不快感・不信感を与えることになり、好ましくない。
特許文献4の技術は、ソフトウエアで乱数を発生する遊技機に関するものであり、ハードウエア及びそのリセットを伴う遊技機には、そのまま適用することができない。また、入賞口に遊技球が入ってもこれが無視されることがあり得るが、このようなことが発生すると遊技者に不快感・不信感を与えることになり、好ましくない。
特許文献5及び6の技術は、遊技機において、電源が投入されたことあるいはリセット処理が行われたときに固定値である初期値から乱数更新を開始すると共に、乱数値を一巡させた後の二巡目からは前記初期値を変更するものであり、その、初期制御手順において遅延処理が含まれるものであるが、一巡目において入賞口に遊技球が入ってもこれが無視されることになり、好ましくない。
この発明は、上記公知技術とは異なるやり方で、パチンコ機に対する不正行為を抑止することのできる技術を提供することを目的とする。
この発明は、発振器と、前記発振器の出力に基づき乱数を発生する乱数発生器と、前記乱数発生器で発生した乱数に基づき抽選を行い、当該抽選の結果に基づき入賞判定を行う入賞判定部とを含み、遊技に係る制御を実行する制御部を備える遊技機において、
前記乱数発生器で発生する乱数を用いて前記入賞判定部で抽選を行うかどうか制御する手段と、
遊技機の電源投入時に前記乱数発生器で発生する乱数が前記入賞判定部で抽選に使用されないように前記手段を制御するとともに、遊技機の電源投入後の所定時から予め定められた時間を経過した後に、前記乱数発生器で発生する乱数が前記入賞判定部で抽選に使用されるように前記手段を制御する乱数値取得無効制御部と、を備えることを特徴とするものである。
前記入賞判定部は、入賞判定に用いるテーブルを含み、
前記予め定められた時間は、前記乱数発生器が発生する乱数に生じる誤差が前記テーブルに含まれる入賞の領域の大きさを超えるのに要する時間に基づき定められている。
前記制御部にて生成した処理情報を得ることにより演出処理を行う副制御部と、
前記副制御部に接続された周辺装置とを備え、
前記周辺装置は、遊技機の電源投入時に予め定められた初期設定を行うものであり、
前記予め定められた時間は、前記周辺装置の前記初期設定に要する時間に基づき定められている。
この発明によれば、不正行為用装置の発振器と遊技機の発振器の間に存在するわずかな誤差に着目し、不正行為用装置の発振器と遊技機の発振器で誤差が大きくなってから入賞判定を行うので、不正行為用装置による不正な入賞を防ぐことができる。入賞判定を行わない期間が遊技機の初期設定の時間に限られるので、遊技者に不快感・不信感を与えることがない。また、乱数の取得を無効とする期間を乱数の繰り返し周期とは無関係に設定できる点で公知技術とは異なり、乱数の繰り返し周期の繰り返し周期がどのようなものであっても、本願発明を適用することができる。
遊技機の表面構造を示す斜視図である。 遊技機の裏面構造を示す斜視図である。 遊技者から見た盤面の様子を示す図(正面図)である。 遊技機の機能ブロック図である。 発明の実施の形態に係る制御部のハードウエア構成の説明図である。 発明の実施の形態に係る遊技機の電源オン時の処理フローチャートである。 発明の実施の形態に係る遊技機の電源オン時の処理の説明図(タイミングチャート)である。 発明の実施の形態に係る遊技機のカウント誤差の説明図(タイミングチャート)である。 発明の実施の形態に係る遊技機のカウント誤差の時間変化の説明図及び入賞判定テーブルの模式図である。 発明の実施の形態に係る他の遊技機の機能ブロック図である。 発明の実施の形態に係る他の遊技機の動作説明図である。 従来の遊技機の動作タイミングチャートである。 不正行為用装置の説明図である。
弾球遊技機の構造概略について図1及び図2を参照して説明を加える。
まず、図1を参照して本発明の実施の形態に係る遊技機の外部的構造につき説明する。
外枠50は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備など)へと固定させるための縦長方形状からなる木製の枠部材である。
本体部材51は、外枠50の内部に備えられ、ヒンジ部51aを介して外枠に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。この本体部材51は、枠状に形成されその内側に空間部を有している。
開口枠扉52は、遊技機の前面側となる前記本体部材51の前面に、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。
なお、開口枠扉52の開口部にガラス製又は樹脂製からなる透明板部材が設けられ、開口部近傍に電飾52a、スピーカ52b、などが取り付けられている。
後述する遊技盤(図1では示していない)は、本体部材51の空間部に臨むように、本体部材51に所定の固定部材を用いて着脱自在に装着されている。遊技盤の本体部材51への装着後は、その遊技領域を前記開口部より観察することができる。
球受皿付き扉53は、遊技機前面において本体部材51の下部に、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着され、遊技球を貯留する球受皿を少なくとも備えた扉部材である。なお、本実施形態における球受皿付き扉には、以下の部材が取り付けられている。
(1)複数の遊技球が貯留可能で且つ発射駆動装置48へと遊技球を案内させる通路が設けられた球受皿。
(2)該貯留され発射駆動装置48へと案内された遊技球を前記遊技盤10の盤面11に設けられた遊技領域へと打出す操作を行う回動式操作ハンドル48b。
(3)ブリペイドカード読込み処理関係及び借り受ける遊技球の貸出し処理関係の指示をするボタンを備えた球貸し関係の操作部。
(4)球受皿に貯留させた遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出解除するための球受皿用の貯留球排出操作ボタン。
次に、図2を参照して本発明の実施の形態に係る遊技機の内部的構成を説明する。
40は、前述したように、本体部材51若しくは遊技盤11又はこれらに備え付けられる支持部材などを介して設けられ、電気的な遊技制御の処理を行い主要な処理情報を生成する制御部である。
40bは、前記本体部材51若しくは遊技盤11又はこれらに備え付けられる支持部材などを介して設けられ、前記制御部40にて生成した処理情報を得ることにより所定の出力態様処理をさせる制御を行う副制御部である。
42は、賞球の払い出し制御を行う払出制御部である。
43は、遊技球を払い出す遊技球払出装置である。
44は、図示しないランプや電飾52aを制御する電飾制御部である。
46は、スピーカ52bを制御駆動して音響を発生させる音響制御部である。
49は発射駆動装置48を制御する制御装置であって、回動式操作ハンドル48bを介して遊技球を盤面に設けられた遊技領域へと打出し制御を行うための発射制御装置である。
図3は遊技機の遊技盤の正面図である。
図3において、11は遊技盤10の盤面である。盤面11は、誘導レール12と、誘導レール12で区画された略円形の遊技領域を落下した遊技球を外部へ導く排出口(アウト口)13と、遊技領域を移動する遊技球の方向を変化せしめる釘14や風車14aなどの障害物を複数個備える矩形の盤面である。
前述した盤面11の遊技領域は、誘導レール12(遊技球を滑走させる滑走部と遊技球を規制する規制部を含む)により略円形状となるように区画形成され、打出された遊技球の移動範囲を規制する領域である。前記滑走部に規制部が続くように設けられている。前記滑走部は全体として螺旋をなして盤面11に配設されている。
前記排出口(アウト口)13は、遊技領域に投入された遊技球が集束する位置に設けられた回収開口部である。
障害物14としての遊技釘は、遊技球と接触させることにより移動方向を不規則にし、又は移動方向を規制するために、盤面11の適宜な位置に打込まれる複数の棒状部材である。
30aは、遊技領域の中央やや上側に設けられ、演出用表示ランプやLCD(液晶表示装置)などの可変表示部をひとつ又は複数有する可変表示装置(センター役物)である。
30bは、スルーチャッカー(入賞チャッカー)である。
30cは、普通入賞口を有する普通入賞装置である。
30dは、始動入賞口を有するスタートチャッカー(始動入賞装置)である。
30eは、大入賞口を有するアタッカーである。
以下の説明で、30b乃至30dをまとめて入賞口30などと記すことがある。
なお、図示されていないが、上記30b、30c、30dの内部には球通過検出器20b、20c、20dが設けられている(同図の括弧内の符号はそのことを意味する)。
スタートチャッカー30dの始動入賞装置は特定入賞装置と、アタッカー30eの大入賞装置は特別入賞装置とも呼ばれる。
スタートチャッカー(始動入賞装置)30dは、入賞口の開口範囲の拡縮を行わせる可動片をその両側に備え、遊技球を入賞させることにより可変表示を行わせると共に賞球を遊技者に獲得させる入賞装置である。
アタッカー(大入賞装置)30eは、入賞口を露出させる開口状態と入賞口を閉鎖する閉口状態となる可動扉が駆動制御されるものであり、遊技球を入賞させることにより他の入賞装置と比較してより多くの賞球を獲得させる入賞装置である。
図4は本発明の実施の形態に係る遊技機の機能ブロック図である。
40は、電気的な遊技制御の処理を行い主要な処理情報を生成する制御部(「メイン基板」とも呼ばれる)である。制御部40は遊技領域を移動(流下)して入賞口30b〜30dを通過した遊技球をそれぞれ検出する球通過検出器20b〜20dの信号を入力とし、入賞口30b〜30dの遊技球通過に応じた抽選・判定を行う入賞判定部40aを含む。
入賞判定部40aは、抽選用の乱数を発生する乱数発生部40a−1を含む。乱数発生部40a−1は、ICなどにより構成された(あるいはCPUなどのとともにひとつのICに組み込まれた)カウンタを含むものであって、各種抽選用に複数の乱数を発生している。カウンタ以外にも、任意のタイミングでカウンタの出力(乱数)を抽出するラッチを含んでもよい。なお、以下の説明では、乱数発生部40a−1を「カウンタ40a−1」と記すことにする。カウンタ40a−1は、従来の遊技機のカウンタ(ソフトウエアにより実現されていたもの)とその動作速度が速い(更新周期が短い)という点で相違するが、所定範囲(例えば、0000〜FFFF)の値を周期的に繰り返し発生するなど、機能の点では同様のものである。
42aは、可変表示装置(センター役物)30aに設けられた第1表示装置(7セグメント表示器など)を点灯制御する第1表示制御部である。
42bは、可変表示装置(センター役物)30aに設けられた第2表示装置(ランプなど)を点灯制御する第2表示制御部である。
スタートチャッカーに入賞して抽選が行われた場合、制御部40は、遊技盤上に設けられた第1表示装置(7セグメント表示器)43aに特別図柄に関する抽選結果を表示するとともに、抽選の結果及び後述の可変表示装置(液晶表示装置)30aでの特別図柄(液晶表示装置上の変動図柄)の変動時間(特別図柄の変動時間は抽選により決定される)を後述の副制御部40bに送信する。副制御部40bは、受信した抽選結果及び特別図柄の変動時間に基づいて特別図柄を変動させる。
なお、大当たりとなった場合は、制御部40が副制御部40bに送った変動時間を把握しており、この変動時間を制御部40が計時し終わった際に、大当たり処理(アタッカー30eを開放する処理)を行う。
ちなみに、スルーチャッカー30bに入賞したときは、盤面上に設けられた第2表示装置(ランプ)43bに普通図柄に関する抽選結果を表示し、当選の場合には、スタートチェッカー30dの可動片を開放させる。また、同時に可変表示装置(液晶表示装置)30aの所定領域においても、普通図柄に関する抽選結果を表示する。
可変表示装置(センター役物)30aのLCDは、大当り状態に係わる特定図柄を変動表示すると共に背景画像や各種のキャラクタなどをアニメーション的に表示する装置である。スタートチャッカー(始動入賞装置)30dを遊技球が通過したことが検出されると、表示される図柄が所定時間だけ変動し、遊技球のスタートチャッカー(始動入賞装置)30dの通過時点において抽選された抽選用乱数値により決定される停止図柄をLCDに表示して停止するようになっている。アタッカー30eは、前方に開放可能な開閉板を備える。LCDの変動停止後の図柄が「777」などの当り図柄のとき、「大当り」と称する特別遊技が開始され、アタッカー30eの開閉板が予め定めた回数だけ開放されるようになっている。アタッカー30eの開閉板が開放された後、所定時間が経過し、又は所定数の遊技球が入賞すると開閉板が閉じる。
42は、入賞判定部40aの信号を受けて入賞口30b〜30dの遊技球通過に応じた及び/又はこれによる抽選・判定の結果に応じた遊技球払出装置43を制御する払出制御部である。
43は、遊技利益として入賞口30b〜30dの遊技球通過に応じた及び/又はこれによる抽選・判定の結果に応じた所定数の遊技球を払出す駆動源を備えた遊技球払出装置である。
40bは、制御部40にて生成した処理情報を得ることにより、光の点滅・音響の発生などの演出を含む所定の出力態様処理をさせる制御を行う副制御部(「サブ基板」とも呼ばれる)である。
41は可変表示装置(液晶表示装置)30aを制御して演出に係る画像を表示させる表示制御部である。
44は、遊技盤10あるいは遊技機筐体に設けられたランプ・電飾52aなどを点灯制御するためのランプ制御部である。
46は、遊技盤10あるいは遊技機筐体に設けられたスピーカ52bを通じて効果音・音声を発生させる音響制御部である。
PSは、制御部40、副制御部40bその他のユニットに+5Vなどの直流電圧を供給する電源部である。電源部PSは、電源をオンオフする電源スイッチPWとともに、メモリクリアスイッチMCLRを備えている。電源スイッチPWをオンする際に、メモリクリアスイッチMCLRを操作することで、メモリをクリアして遊技機を初期状態から起動することができる(不正行為対策の説明の点からは、メモリクリアスイッチMCLRは、図13のスイッチSWと同様に機能すると考えてよい)。
30は、制御部40からの信号を中継して図示しないホールコンピュータへ送る集中端子板である。
遊技球が遊技領域に設けられた入賞装置30b〜30dには、それぞれ内部に球通過検出器(例えばスイッチ)20b〜20dが設けられ、遊技球の通過を検出できるようになっている。いずれかの入賞装置30b〜30dの位置を通過すると、これを球通過検出器20b〜20dが検出し、これを受けて入賞判定部40aが所定の抽選・判定処理を行う。例えば、球通過検出器20bがスルーチャッカー(入賞チャッカー)30bを通過した遊技球を検知したとき、所定の抽選を行い、当選したときはスタートチャッカー(始動入賞装置)30dの左右両側に互いに対向して設けられた一対の可動片を、それぞれ外側へ開放させる。そして、遊技球がスタートチャッカー(始動入賞装置)30dを通過したことを検知したとき、所定の抽選を行い、当選したときはアタッカー30eの大入賞装置を開放する。
図5は、制御部40のハードウエア構成の説明図である。図4の制御部40は、実際には図5のハードウエア構成で実現される。すなわち、複数のビット(配線)からなるBUSに、CPU(処理装置)、ROM(不揮発性記憶部)、メモリM(読み出し及び書き込み可能なメモリ、RWM)及びI/O(入出力装置)が接続されている。図4の制御部40で実行される遊技に係る通常処理は、図5のROMに予め記憶されたプログラムに従ってCPUが動作することで実行される。図4のカウンタ40a−1と発振器40cを除く入賞判定部40aの処理も同じである。CPUは、処理を行う際に各種データをメモリMに記憶させ、必要に応じて読み出し、処理を行い、必要に応じて再度記憶する、といった処理を行う。メモリMはバッテリバックアップを受けていることがあり、この場合は電源断の間でもその記憶内容は保持されている。本明細書において、特に断らない限り、メモリとは図5の書き換え可能なメモリM(RWM)のことを意味する。
発明の実施の形態に係る遊技機は、上述したカウンタ40a−1とともに、発振器40c、乱数値取得無効制御部40d、ゲート回路Gを含む。なお、タイマー40dとゲート回路Gは、CPUがROMに予め記憶された所定のプログラムを実行することにより実現されてもよい。
発振器40cは、例えば水晶発振器のような精度の高い繰り返し信号を出力するものである。その精度(誤差)はPPM(100万分の1)程度であり、非常に正確な繰り返し信号を出力する。
乱数値取得無効制御部40dは、遊技機の電源投入時にカウンタ(乱数発生器)40a−1で発生する乱数が入賞判定部40aで抽選に使用されないようにゲート回路(手段)Gを制御するとともに、遊技機の電源投入後の所定時(例えば、カウンタ40a−1が乱数の発生を開始したとき)から予め定められた時間Tdを経過した後に、カウンタ40a−1で発生する乱数が入賞判定部40aで抽選に使用されるようにゲート回路Gを制御するものである。時間Tdは、発振器40cの精度に基づき電源投入時を基準としてカウンタ40a−1で発生する乱数に関する誤差(正確には、遊技機のカウンタ40a−1の出力値と不正行為用装置XのカウンタCNTの出力値の差)が、予め定められた閾値を超えるために要する時間に相当する。
なお、遊技機の電源投入を契機として、乱数が入賞判定部40aで抽選に使用されるようにしてもよい。
当該誤差が予め定められた閾値を超えたかどうかについては後に詳しく説明するが、要するに、発振器40cの発振周期Tを基準として(ひとつの周期TがX=1に相当する)、nXα>閾値(例えば、Eth)となるnに相当する時間が時間Tdである。ただし、αは、1周期あたりの遊技機の発振器40cに対する不正行為用装置Xの発振器OSCの精度(誤差)、Xは、前記αが累積したために誤差が1周期になるまでに要する周期の数(Xα=1)である(図8及びその説明を参照されたい)。αが一定値であれば、Xも一定値である。
例えば、閾値=1であれば、Xよりも大きい数(周期)について、言い換えればカウント開始t2から数えてX周期以降(つまり、X+1、X+2、・・・)において、誤差>閾値=1を満足する。
例えば、閾値=Eth(Ethは1より大きな整数)であれば、nX(ただしn=Eth)よりも大きな数(nX+1、nX+2、・・・)について、誤差>閾値=Ethを満足する。
以上の議論から分かるように、αが与えられればXは自動的に決まる(Xα=1であるから)。αを固定と考えることができる場合は、乱数値取得無効制御部40dを、一定値のXを単位として時間を計測するタイマーで構成することができる。この場合のタイマー40dは、遊技機の電源投入のタイミング又はカウンタの動作開始タイミングを基準に動作するタイマーであって、カウンタ40a−1の出力をラッチすることを禁止する信号(乱数値取得無効信号)を出力するものである。例えば、タイマー40dは、カウンタの動作開始タイミングから予め定められた時間(例えば2秒間)が経過する前において、乱数値取得無効信号を出力する。なお、乱数を抽出するためのラッチを行えない期間Tdにおいては、回動式操作ハンドル48bの操作があっても発射制御装置49は発射駆動装置48を動作させないようにしてもよい。前記期間において、遊技者は遊技球を発射することはできないようにしてもよい。
ゲート回路Gは、カウンタ40a−1の出力をシステムバスBUSに伝えないようにするスイッチである。ゲート回路Gがオフであると、CPUはカウンタ40a−1の出力(乱数値)を取得することができない。ゲート回路Gは、カウンタ(乱数発生器)40a−1で発生する乱数が入賞判定部40aで抽選に使用するかどうか制御する手段である。
図6は、発明の実施の形態に係る遊技機の電源オン時の処理のフローチャートである。
S1:電源がオンになると、カウンタ40a−1が動作を開始する。同時に、タイマー40dが計時を開始する。
S2:タイマー40dが所定時間を計時したかどうか判断する。ここで所定時間=遅延時間である。遅延時間は、カウンタ40a−1が動作を開始して乱数取得が可能になっても、乱数の抽出を禁止している時間である。
S3:遅延時間を経過したら(S2でYES)、通常の遊技関連処理を実行する。遊技関連処理は公知の処理であり、その詳細な説明は省略する。
S4:入賞を検知したかどうか、つまり検出器20bなどで遊技球を検出したかどうか判定する。
S5:入賞を検知したとき(S4でYES)、入賞判定部40a(図5のCPU)で乱数値を取得し、抽選処理を行う(S6)。
S4〜S6は公知の処理であり、その詳細な説明は省略する。
図7は、発明の実施の形態に係る遊技機の電源オン時の動作を説明するためのタイミングチャートである。
時刻t1で電源投入されると(図示しない電源スイッチがオンになると)、電源電圧が上昇してやがて定格電圧VCCに到達する。初期化処理が行われ、その後の時刻t2でカウンタ40a−1が動作を開始する。従来の遊技機であれば時刻t2以降において乱数値を取得することが可能であったが、本発明の実施の形態では、時刻t2から予め定められた遅延時間Tdを経過しないと乱数値を取得することはできない。時間Td経過後の時刻t3から乱数値の取得ができる。これ以降の処理は従来の遊技機と同じである。図5のタイマー40dは遅延時間Tdを計時するものである。同図のゲート回路Gは、時刻t3より前において閉じており(スイッチがオフ)、時刻t3以降において開く(スイッチがオンになる)。遅延時間Tdは、次のような観点から定められる。
不正行為用装置Xを使って遊技機の外部からその内部の乱数を狙い撃ちするには、不正行為用装置Xの発振器OSCとカウンタCNTを、それぞれ、遊技機の発振器40cとカウンタ40a−1と完全に同期を取る必要がある。しかし、仮に、発振器OSCとして、発振器40cと全く同一の水晶発振器を使用していたとしても、個体差により若干の誤差が生じている(前述のようにPPM程度の精度である)。個体差による誤差は時間の経過とともに大きくなっていくものである。(例えば、リセット信号発生時においては誤差ゼロであるが、その後の時間の経過に比例して誤差が拡大していく)。そこで、電源投入後、カウンタ40a−1が動作を開始してから乱数の取得を行うまでの間に遅延時間Tdを設けることで、不正行為用装置Xと遊技機の間で同期がとれないようにする。遅延時間Tdは上記の観点から定められ、個体差による誤差によりカウンタの同期がとれない、言い換えれば、あるタイミングにおけるカウント値が一致しなくなるようになる時間が選択される。
発振器の個体差による誤差について、図8を参照して説明を加える。同図(a)は遊技機の発振器40cの出力信号を示し、同図(b)は不正行為用装置Xの発振器OSCの出力信号を示す。発振器の個体差により、両者には若干の違いが生じている。同図では、発振器40cを基準として、そこからの発振器OSCの一周期あたりのずれ(誤差)をαとしている。ただし、α≪T(PPM程度)。なお、αは事前に測定することができないが、どの程度であるか予め予測することができる。例えば、発振器の個体差が正規分布をなすとして(発振器のメーカーに問い合わせるか、遊技機用に入手した複数の発振器について特性を測定すれば、その分布を知ることができる)、αをその標準偏差程度とすれば約70%の発振器(つまり不正行為用装置)に対して、上記議論は有効である。αを標準偏差の2倍とすれば約95%をカバーできる。
動作開始直後である時刻t2では、発振器の個体差による誤差が累積されていないため、その誤差は1クロック分より小さい。
しかし、クロックの周期をX回繰り返したとき、誤差は、Xαとなる。クロックの周期の繰り返しにより個体差による誤差が累積されるから、いずれ、その誤差は1クロック分を上回ることになる。図8(b)の例では、X回繰り返したときに、発振器40cの1周期分の誤差が生じている(Xα=T)。これ以降、発振器40cと発振器OSCで同期をとることができなくなる。
発振器の個体差による誤差は発振器ごとに異なるため、誤差を補正することは難しい。したがって、本発明の実施の形態によれば不正行為を防止することが可能である。
発明の実施の形態によれば、不正行為用装置の発振器と遊技機の発振器の間に存在するわずかな誤差に着目し、不正行為用装置の発振器と遊技機の発振器で誤差が大きくなってから入賞判定を行うので、不正行為用装置による不正な入賞を防ぐことができる。
入賞判定を行わない期間が遊技機の初期設定の時間に限られるので、遊技者に不快感・不信感を与えることがない。また、乱数の取得を無効とする期間を乱数の繰り返し周期とは無関係に設定できる点で公知技術とは異なり、乱数の繰り返し周期の繰り返し周期がどのようなものであっても適用することができる。
上述した誤差の時間変化は、図9(a)のように時間に比例するものとなる。もし、カウントの最小値(=1)に相当する誤差が生じていれば充分であれば、図8において、Xα=Tであるから、遅延時間Td=XTとなる。そのn倍の誤差が必要であれば、遅延時間Td=nXTとなる。
仮に、入賞判定に用いるテーブルの入賞の領域(アドレス)が図9(b)に示すようなものであり、その幅がEthであるとする(Ethは整数であり、当然Eth>1となる)。ここで、遅延時間Tdを、そのとき(図7のt3)において誤差=Ethとなるように設定すれば(図9(b)では、遅延時間Td=Tthとする)、不正行為用装置XのカウンタCNTが入賞のアドレスを示しているとしてアクチュエータAXを駆動したとしても、そのときの遊技機のカウンタ40a−1のアドレスはそこから少なくともEthだけはなれているから、必ず「外れ」になる。このように、遅延時間Tdを、入賞の幅(入賞の領域の大きさ)よりも誤差が大きくなるように選択することで、不正な入賞を阻止することができるようになる。
遅延時間Tdは長ければ長いほど誤差が大きくなるが、他方、遅延時間Tdを長くするとこれにともない遊技開始が遅れてしまう。したがって、遅延時間Tdは、誤差の大きさを必要な程度にできる範囲において、なるべく短くすることが好ましい。
ところで、電源投入直後において、遊技機は初期設定を行うが、この期間であれば遊技できなくても不自然ではない。そこで、遅延時間Tdを初期設定に要する時間に合わせるとよい。遊技機は複数の部(ユニット、周辺装置)を備えるから、それらのうちの初期設定時間の最長のものに合わせるとよい。例えば、図10に示すように、各ユニットの動作状態を監視する動作状態監視装置MNを設け、これで全てのユニットが初期設定を完了したと判定したとき以降において乱数値を取得できるようにしてもよい。
図10の動作状態監視装置MNは、制御部40、副制御部40b、可変表示装置(液晶表示装置)30aから信号を受けて、それぞれが初期設定を完了したかどうか判定する。副制御部40b、可変表示装置30aは、制御部40の周辺装置である。動作状態監視装置MNは、電源投入直後から乱数値無効信号を有効にし、乱数値の取得を禁止するが、初期設定が完了したときに乱数値無効信号を無効にし、乱数値の取得を許可する。ここで、電源投入直後から初期設定が完了したときまでが遅延時間Tdに相当する。
例えば、図11に示すように、制御部40、副制御部40b、可変表示装置30aの初期設定に、時間T1、T2、T3かかるものとする(ただし、T1<T2<T3)。ここで、最も長いT3を遅延時間Tdとする。
各ユニットからは、初期設定が完了したことを示す信号を出力するが、具体的には、各ユニットで行う初期設定の手順(プログラム)の最後の命令として「初期設定が完了したことを示す信号を出力すること」を含ませておく。これにより、動作状態監視装置MNは初期設定の完了を検知できる。
動作状態監視装置MNを備えることにより、各ユニットの初期設定時間がまちまちで、しかも変動するときであっても、遅延時間Tdを適切に設定することができる。
ところで、図12では、電源投入後に発生される乱数が初期値(0000)から始まり、それが一定の周期TRで繰り返されるものであった。上記発明の実施の形態は、このように初期値から始まるケースの対策である。具体的には、図示しないバックアップ電源から電流が供給されず、電源断においてメモリの内容が失われたような場合や、あるいは何らかの理由で、メモリに電源断直前に保存したはずの内容が記憶されていなかった又は失われたような場合である。このような、乱数が初期値から始まるケースにおいて、乱数値取得無効制御部40dを動作させるとよい(言い換えれば、乱数が初期値から始まらないのであれば、乱数値取得無効制御部40dを動作させる意義は少ない)。なぜなら、前述の不正行為は初期値が一定(0000)であることを前提とするから、不正行為者はバックアップ電源の供給を絶ってから電源をオンにし、乱数を初期値から開始させようとするからである。
なお、初期状態で電源を投入することになるのは、出荷されてから最初に電源を投入するときとなるが、このときは開店前に店員が電源を入れることになるため、遊技球を発射して入賞口に入賞したのに抽選が行われないことによる遊技者の不満が起きるという問題や遊技者を待たせてしまうという問題はない。営業時間中に不具合等により電源断を行う場合も、通常はバックアップ電源からの電流の供給があり乱数が初期値から始まらないから、上記問題はない。
以上の説明において、もっぱらパチンコ機を例に取り説明を加えたが、本発明の実施の形態は、スロットマシンなどのカウンタで乱数を発生させている遊技機について適用することができる。
スロットマシンは所定枚数のメダルを投入(ベット)した後にスタートレバーを操作することにより、制御部が抽選を行う(抽選、すなわち乱数のラッチができない期間についてはスタートレバーの操作はできない。仮に操作しても当該操作は無効である)とともにリールを回転させ、抽選の結果当選であった場合に、その当選役に対応する図柄をストップボタンにより停止させることができた場合に所定の利益(有利な遊技状態への移行、メダルの払い出し、新たにベットすることなく今回ベットした枚数と同枚数を用いて次回の遊技を行える再遊技)を付与するものである。上記抽選の際に不正行為(いわゆる体感器ゴト)が行われることがあり、本発明の実施の形態は、当該不正行為の防止に効果がある。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
40a 入賞抽選手段
40a−1 乱数発生器(カウンタ)
40b 副制御部
40c 発振器
40d 乱数値取得無効制御部(タイマー)
G ゲート回路(手段)
MN 動作状態監視装置

Claims (1)

  1. 発振器と、前記発振器の出力に基づき乱数を発生する乱数発生器と、前記乱数発生器で発生した乱数に基づき抽選を行い、当該抽選の結果に基づき入賞判定を行う入賞判定部とを含み、遊技に係る制御を実行する制御部を備える遊技機において、
    前記乱数発生器で発生する乱数を用いて前記入賞判定部で抽選を行うかどうか制御する手段と、
    遊技機の電源投入時に前記乱数発生器で発生する乱数が前記入賞判定部で抽選に使用されないように前記手段を制御するとともに、遊技機の電源投入後の所定時から予め定められた時間を経過した後に、前記乱数発生器で発生する乱数が前記入賞判定部で抽選に使用されるように前記手段を制御する乱数値取得無効制御部と、を備え、
    前記入賞判定部は、入賞判定に用いるテーブルを含み、
    誤差αを、前記乱数発生器で前記乱数を発生するために使用される前記発振器の出力と不正行為用装置の発振器の出力との1周期あたりの差とし、
    閾値Ethを、前記テーブルに含まれる入賞の領域のアドレスの範囲とし、
    前記予め定められた時間は、前記誤差αの累積が前記閾値Ethを超えるのに要する時間に基づき定められていることを特徴とする遊技機。
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