JP5564130B1 - 発泡型皮膚外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】肌からの垂れを防止でき、炭酸ガスを適度に発泡及び保持でき、塗布後に剥がし易い発泡型皮膚外用剤を提供する。
【解決手段】水、キシログルカン及び炭酸塩等を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子及び水溶性酸を含むB剤とから構成される発泡型皮膚外用剤であって、該A剤とB剤とが使用時に混合されるものである発泡型皮膚外用剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、発泡型皮膚外用剤に関する。
化粧料は、皮膚にうるおいを与える等の目的で使用される。
化粧料として、皮膚に適用して、皮膚を一定時間、皮膜で被覆するパック化粧料がある。パック化粧料を使用することで、皮膚の油分や汚れを取り去ることができ、また、薬剤成分を効果的に皮膚に浸透させることができる。
パック化粧料には、適度な粘性を付与する目的で多糖類が使用される。化粧料に使用できる多糖類として、キシログルカンがある(特許文献1〜5)。特許文献1〜5の化粧料では、良好な使用性(ベトツキがないこと)を付与する目的でキシログルカンが使用されている。
化粧料として、炭酸塩と酸とを混ぜることで発生する炭酸ガスを利用するパック化粧料がある(特許文献6及び7)。特許文献6及び7の化粧料では、増粘剤として、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が使用される。特許文献7の化粧料は、バターナイフやヘラを用いて塗布され、数分後にティッシュペーパーを用いて除去され、水で完全に洗い流され、タオルを用いて拭き取られる。
パック化粧料には、上記塗布後に洗浄する洗い流しタイプ、塗布後に拭き取る拭き取りタイプに加えて、塗布後に剥がすピールオフタイプ、シートを貼付後に剥がすシート状タイプがある。
パック化粧料では、使用時に適度な粘性を有し、肌からの垂れを防止できることが重要である。炭酸ガスを利用したパック化粧料では、炭酸ガスを適度に発泡及び保持させ、炭酸ガスを継続的に皮膚に接触できることが重要である。ピールオフタイプのパック化粧料では、化粧料を塗布した後で剥がし易いことが重要である。
しかしながら、従来のパック化粧料では、肌からの垂れを防止できること、炭酸ガスを適度に発泡及び保持できること、塗布後に剥がし易いこと、これらを良好に両立させることは困難であった。
そのため、パック化粧料には、肌からの垂れを防止できること、炭酸ガスを適度に発泡及び保持できること、塗布後に剥がし易いこと、これらを良好に両立させることが望まれている。
特許3559697号 特許3559688号 特許3684283号 特許3881607号 特許5134778号 特開昭60−215606号公報 特開2000−319187号公報
本発明は、肌からの垂れを防止でき、炭酸ガスを適度に発泡及び保持でき、塗布後に剥がし易い発泡型皮膚外用剤を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題について検討を行った。そして、本発明者は、発泡型皮膚外用剤にキシログルカンを用いることにより、発泡型皮膚外用剤は、肌からの垂れが防止され、炭酸ガスが適度に発泡及び保持され、塗布後に剥がし易いことを見出した。
本発明は、以下の発泡型皮膚外用剤を提供するものである。
項1. 水、キシログルカン、炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩、多価アルコール、水溶性高分子、並びに水溶性酸を含む発泡型皮膚外用剤であって、該発泡型皮膚外用剤が下記(1)又は(2)の形態を満たし、A剤とB剤とが使用時に混合されるものである発泡型皮膚外用剤。
(1)水、キシログルカン、並びに炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、及び水溶性酸を含むB剤とが、分離されて含まれているもの。
(2)水、キシログルカン、及び水溶性酸を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、並びに炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むB剤とが、分離されて含まれているもの。
項2. 水、キシログルカン、炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩、多価アルコール、水溶性高分子、並びに水溶性酸を含む発泡型皮膚外用剤の使用方法であって、該発泡型皮膚外用剤が下記(1)又は(2)の形態を満たすものであり、A剤とB剤とを混合して使用する発泡型皮膚外用剤の使用方法(但し、医療行為を除く)。
(1)水、キシログルカン、並びに炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、及び水溶性酸を含むB剤とが、分離されて含まれているもの。
(2)水、キシログルカン、及び水溶性酸を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、並びに炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むB剤とが、分離されて含まれているもの。
項3. 水、キシログルカン、炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩、多価アルコール、水溶性高分子、並びに水溶性酸を含む発泡型皮膚外用剤の調製方法であって、該発泡型皮膚外用剤が下記(1)又は(2)の形態を満たすものであり、使用時にA剤とB剤とを混合する発泡型皮膚外用剤の調製方法。
(1)水、キシログルカン、並びに炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、及び水溶性酸を含むB剤とが、分離されて含まれているもの。
(2)水、キシログルカン、及び水溶性酸を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、並びに炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むB剤とが、分離されて含まれているもの。
項4. 更に発泡補助剤を含む前記項1に記載の発泡型皮膚外用剤。
項5. 前記項1又は4に記載の発泡型皮膚外用剤を含むパック化粧料。
項6. ピールオフタイプである、前記項5に記載のパック化粧料。
尚、本発明において水溶性高分子は、キシログルカン以外の通常増粘剤として化粧料に配合される高分子の全てを意味するものである。即ち、本発明において定義される水溶性高分子からはキシログルカンを除外する。
本発明の発泡型皮膚外用剤は、肌からの垂れを防止でき、炭酸ガスを適度に発泡及び保持でき、塗布後に剥がし易い。
本発明の発泡型皮膚外用剤をピールオフタイプのパック化粧料に用いると、パック化粧料の使用性が良い。
本発明の実施態様の一例を示す図である。
本発明の発泡型皮膚外用剤の構成、使用方法及び調製方法について、詳細に説明する。
本発明の発泡型皮膚外用剤は、水、キシログルカン、炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩、多価アルコール、水溶性高分子、並びに水溶性酸を含む発泡型皮膚外用剤であって、該発泡型皮膚外用剤が下記(1)又は(2)の形態を満たし、A剤とB剤とが使用時に混合されるものである。
(1)水、キシログルカン、並びに炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、及び水溶性酸を含むB剤とが、分離されて含まれているもの。
(2)水、キシログルカン、及び水溶性酸を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、並びに炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むB剤とが、分離されて含まれているもの。
本発明の発泡型皮膚外用剤では、使用前は、水とキシログルカンとは一の剤(A剤)に封入されており、多価アルコールと水溶性高分子とは別の剤(B剤)に封入されており、当該A剤とB剤とは分離されている形態を成す。A剤が炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩(以下、「炭酸塩等」とも記す。)を含む場合は、B剤が水溶性酸を含む。A剤が水溶性酸を含む場合は、B剤が炭酸塩等を含む。使用時に、前記A剤とB剤を混合することで、炭酸塩等と水溶性酸とが反応し泡沫形成の気体成分である炭酸ガスを発生する。更に、使用時に、A剤(キシログルカン)とB剤(多価アルコール、水溶性高分子)とを混合することで、キシログルカンと多価アルコールとの架橋構造が形成され、水性ゲルを形成する。その結果、発泡型皮膚外用剤(パック化粧料)では、水性ゲル中に炭酸ガスが良好に保持される。
本発明の発泡型皮膚外用剤は、キシログルカンを含むことにより、肌からの垂れが防止され、炭酸ガスが適度に発泡及び保持され、塗布後に剥がし易い。本発明の発泡型皮膚外用剤は、A剤とB剤とが、使用前は分離されて保存されており、使用時に混合されることから、使用時に炭酸ガスの気泡を含んだ状態でゲル化する。つまり、本発明の発泡型皮膚外用剤は、使用時に粘性を維持した状態で固化する。本発明の発泡型皮膚外用剤は、使用後は、容易に皮膚から除去できる。本発明の発泡型皮膚外用剤は、使用性に優れたピールオフタイプのパック化粧料となる。
1.水
本発明の発泡型皮膚外用剤では、発生する炭酸ガスが、キシログルカン及び水からなる増粘効果を有するゲルに保持される。キシログルカンと水とが予め混合されていることから、キシログルカンの粘性を良好に維持できる。水は、本発明の発泡型皮膚外用剤のA剤に含まれる。水は、本発明の発泡型皮膚外用剤のB剤に含まれていても良い。
水としては、常水、精製水の他、硬水、軟水、天然水、温泉水、海洋深層水、電解アルカリイオン水、電解酸性イオン水、イオン水、クラスター水を使用することができる。
水は、前記一種類のみを使用することも出来るし、二種以上を組み合わせて用いることもできる。
発泡型皮膚外用剤中の水の含有量は、A剤とB剤とを混合した時に、キシログルカンにより良好な粘性を保持し、炭酸ガスが保持される水性ゲルと成り、ピールオフタイプの化粧料として用いた時に剥がし易くなる様に、適宜調節すれば良い。水の含有量は、(A剤及びB剤を混合後の)発泡型皮膚外用剤全量に対して、好ましくは30〜99.3質量%程度、より好ましくは40〜88.5質量%程度、更に好ましくは45〜75質量%程度である。水の含有量が、30質量%程度以上であることで、適度な粘性を維持できる。その結果、使用時に混合し易く、肌へ塗布し易い。水の含有量が、99.3質量%程度以下であることで、最終製品で十分な増粘効果を維持でき、炭酸ガス(泡)を良好に保持できる。
2.キシログルカン
本発明の発泡型皮膚外用剤では、発生する炭酸ガスが、キシログルカン及び水からなる増粘効果を有する水性ゲルに保持される。キシログルカンを使用することで、発泡型皮膚外用剤を塗布後に、発泡型皮膚外用剤を剥がし易い。本発明の発泡型皮膚外用剤をピールオフタイプのパック化粧料に用いると、パック化粧料の使用性が良い。キシログルカンは、本発明の発泡型皮膚外用剤のA剤に含まれる。
キシログルカンは、グルコース及びキシロースを構成糖とする非イオン系の多糖類である。キシログルカンは、グルコースがβ−1,4結合した主鎖に、側鎖としてキシロースが結合した基本構成を有している(化学式1)。また、側鎖としてガラクトースが結合した基本構成を有していても良い。
Figure 0005564130
(式中、gluはグルコース単位、xylはキシロース単位、galはガラクトース単位を表し、nは結合数を表す。)
本明細書において、用語「キシログルカン」は、高分子(天然)キシログルカン及び低分子キシログルカンの両方を意味する。
高分子キシログルカンは、天然物由来のキシログルカンである。高分子キシログルカンは、例えば、エンドウ、ダイズ、ポプラ、イネ、タケノコ等といった高等植物の細胞壁、タマリンド種子(Tamarindus indica)等から抽出することにより、得ることができる。
高分子キシログルカンの分子量は、5万〜100万程度である。
高分子キシログルカン(タマリンド種子キシログルカン)は、市販品(例えば、DSP五協フード&ケミカル株式会社製:グリロイド、グリエイト)として入手したものを用いることもできる。また、市販品の高分子キシログルカンを水に溶解し、この水溶液にエタノール等を混合してキシログルカンを分別沈殿させた後、更に精製したものを用いることもできる。また、高分子キシログルカンを、利用し易くするために部分分解して、低分子化したものを用いることもできる。キシログルカンは、タマリンドガム(タマリンドの種子から得られるガム)として知られている。
低分子キシログルカンは、上記高分子キシログルカンを低分子化することで得られるキシログルカンである。キシログルカンを低分子化することで、粘度調整をすることができる。低分子キシログルカンは、物理的方法、化学的方法、酵素分解法、植物中から単離及び抽出法、化学的合成法等、公知の方法によって、得ることができる。
物理的方法としては、例えば、高分子キシログルカンの水懸濁液をホモジナイザー、グラインダー、混練機、ビーズミル等により機械的に低分子化する方法がある。化学的方法としては、例えば、酸加水分解、アルカリ加水分解等によるに低分子化する方法がある。酵素分解法としては、キシログルカン分解活性又はセルロース分解活性を示すキシログルカナーゼを用いて低分子化する方法がある。
本発明の本発明の発泡型皮膚外用剤では、キシログルカンとして、高分子キシログルカン又は低分子キシログルカンのいずれかを用いても良く、更に両者の混合物であっても良い。又、複数種類の植物に由来するキシログルカンの混合物であっても良い。
発泡型皮膚外用剤中のキシログルカンの含有量は、A剤とB剤とを混合した時に、良好な粘性を保持し、炭酸ガスが保持される水性ゲルと成り、ピールオフタイプの化粧料として用いた時に剥がし易くなる様に、適宜調節すれば良い。キシログルカンの含有量は、(A剤及びB剤を混合後の)発泡型皮膚外用剤全量に対して、好ましくは0.1〜15質量%程度、より好ましくは0.5〜10質量%程度、更に好ましくは0.75質量%〜5質量%程度、特に好ましくは1〜3質量%程度である。キシログルカンの含有量が、0.1質量%程度以上であることで、ゲル強度が高く、皮膚から容易にピールオフすることができる。キシログルカンの含有量が、15質量%程度以下であることで、キシログルカンを水に溶解する際に水溶液の粘度が高くなり過ぎず、使用時にA剤とB剤を混合することが容易である。キシログルカンの含有量を適宜調整することで、ゲル強度及び水溶液の粘度を制御でき、所望の液性を得ることができる。
本発明の発泡型皮膚外用剤をボディ用パック化粧料として使用する場合は、キシログルカンの含有量を、上記範囲において低く調節することが好ましい。キシログルカンの含有量は、(A剤及びB剤を混合後の)発泡型皮膚外用剤全量に対して、0.1〜2質量%程度が好ましい。キシログルカンの含有量を低く調節することで、ゲル化の粘度を調節でき、パック化粧料を体全体に広く塗布することができる。ボディ用製品においても、炭酸の泡を保持することが可能なピールオフタイプのパック化粧料とすることができる。
3.炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩
本発明の発泡型皮膚外用剤には、炭酸ガス(二酸化炭素)を発生させるために、炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩(以下、「炭酸塩等」とも記す。)を含む。炭酸塩等は、本発明の発泡型皮膚外用剤のA剤又はB剤に含まれる。
炭酸塩等は、炭酸ガスを発生させることができ、化粧料で使用できるものであれば特段の限定無く使用できる。炭酸塩等としては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カルシウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、セスキ炭酸カリウム、セスキ炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸水素リチウム、セスキ炭酸リチウム、炭酸セシウム、炭酸水素セシウム、セスキ炭酸セシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等が好ましい。
炭酸塩等は、前記一種類のみを使用することも出来るし、二種以上を組み合わせて用いることもできる。
炭酸塩等の中でも、使用する際、適量の炭酸ガスが発生し(発泡特性)、肌に対して刺激がなく、使用性が良好である点から、炭酸水素ナトリウムがより好ましい。
発泡型皮膚外用剤中の炭酸塩等の含有量は、A剤とB剤とを混合した時に、肌に対して過度の刺激がなく、炭酸ガスが良好に発生する様に、適宜調節すれば良い。炭酸塩等の含有量は、(A剤及びB剤を混合後の)発泡型皮膚外用剤全量に対して、好ましくは0.1〜10質量%程度、より好ましくは0.5〜5質量%程度、更に好ましくは0.8〜3質量%程度である。炭酸塩等の含有量が、0.1質量%程度以上であることで、炭酸ガスによる発泡を十分に得ることができる。炭酸塩等の含有量が、10質量%程度以下であることで、適量の炭酸ガスが発生し、使用する際、肌に対して過度の刺激がなく、使用性が良好である。
4.多価アルコール
本発明の発泡型皮膚外用剤には、発泡型皮膚外用剤の物性を滑らかにする目的や製品の安定性の点から、多価アルコールを配合する。キシログルカンと多価アルコールとが反応することで、キシログルカンと多価アルコールとの架橋構造が形成される。架橋構造の形成により、発泡型皮膚外用剤の水性ゲル中に、炭酸ガスが良好に保持される。多価アルコールは、本発明の発泡型皮膚外用剤のB剤に含まれる。
多価アルコールとしては、炭素数2〜6で水酸基数2〜3の多価アルコールが挙げられる。
炭素数2〜6で水酸基数2〜3の多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)、1,3‐プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,3‐ブチレングリコール、1,2‐ペンタンジオール(ペンチレングリコール)、1,2‐ヘキサンジオール、3‐メチル‐1,3‐ブタンジオール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、キシリトール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、へキシレングリコール等が好ましい。
また、多価アルコールとしては、糖類を用いることもできる。糖類として、単糖類、二糖類、三糖類、オリゴ糖類、水溶性高分子の分解物、糖アルコール類等が好ましい。
単糖類としては、トリオース(三炭糖)、テトロース(四炭糖)、ペントース(五炭糖)、ヘキソース(六炭糖)、ヘプトース(七炭糖)等のアルドース型又はケトース型等が好ましい。トリオースとしては、グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等が好ましい。テトロースとしては、エリトロース、トレオース、エリトルロース等が好ましい。ペントースとしては、リボース、リキソース、キシロース、アラビノース、アビオース、リブロース、キシルロース等が好ましい。ヘキソースとしては、グルコース(ブドウ糖)、マンノース、ガラクトース、イドース、フルクトース(果糖)、ソブボース等が好ましい。ヘプトースとしては、セドヘプツロース、コリオース等が好ましい。
二糖類としては、ショ糖、マルトース、トレハロース、セロビオース等が好ましい。
三糖類としては、マルトトリオース等が好ましい。
オリゴ糖類としては、ガラクトオリゴ糖等が好ましい。
水溶性高分子の分解物としては、デキストリン等が好ましい。
糖アルコール類としては、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、エリスリトール、マルチトール等が好ましい。
多価アルコールは、前記一種類のみを使用することも出来るし、二種以上を組み合わせて用いることもできる。
多価アルコールの中でも、入手のし易さ、発泡型皮膚外用剤の物性を滑らかにする等の良好な使用性等の点から、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)、ジプロピレングリコール、1,3‐ブチレングリコール、1,2‐ペンタンジオール、グリセリン、ソルビトール、グルコース、マルチトールを使用することがより好ましい。
発泡型皮膚外用剤中の多価アルコールの含有量は、A剤とB剤とを混合した時に、キシログルカンと多価アルコールとで架橋構造が形成され、適度な粘性を有する水性ゲルとなる様に、適宜調節すれば良い。多価アルコールの含有量は、(A剤及びB剤を混合後の)発泡型皮膚外用剤全量に対して、好ましくは0.1〜55質量%程度、より好ましくは10〜50質量%程度、更に好ましくは15〜45質量%程度、特に好ましくは20〜43質量%程度である。多価アルコールの含有量が、0.1質量%程度以上であることで、発泡型皮膚外用剤の物性が均一(モロモロにならず)、使用時の混合作業や肌への塗布がし易くなる。多価アルコールの含有量が、55質量%程度以下であることで、べたつきがなく、使用性が良くなる。
5.水溶性高分子
本発明の発泡型皮膚外用剤には、発泡型皮膚外用剤に適度な粘性を付与する点で、水溶性高分子を含む。本発明において水溶性高分子は、キシログルカン以外の通常増粘剤として化粧料に配合される高分子の全てを意味するものである。即ち、本発明において定義される水溶性高分子からはキシログルカンは除外する。
発泡型皮膚外用剤の使用前に、水溶性高分子と多価アルコールとが同一の剤に封入されている。水溶性高分子と多価アルコールとが予め混合されていることから、使用時にキシログルカンと多価アルコールとを混合しても、キシログルカンと多価アルコールとは良好に架橋反応する。混合物に水溶性高分子が含まれることで、キシログルカンと多価アルコールとが混合後即時に反応せず、キシログルカンと多価アルコールとの架橋が徐々に形成される。その結果、使用時に発泡型皮膚外用剤を均一に混合できる。水溶性高分子は、本発明の発泡型皮膚外用剤のB剤に含まれる。
水溶性高分子としては、天然高分子、半合成高分子、合成高分子、無機物等を好ましく用いることができる。
・天然高分子の中の植物系高分子:アラビアゴム、カラギーナン、ガラクタン、寒天、クインスシード、グアーガム、トラガントガム、ペクチン、マンナン、ローカストビーンガム、小麦澱粉、米澱粉、トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉等が好ましい。
・天然高分子の中の微生物系高分子:カードラン、キサンタンガム、サクシノグルカン、デキストラン、ヒアルロン酸、プルラン等が好ましい。
・天然高分子の中の蛋白系高分子:アルブミン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン、フィブロイン等が好ましい。
・半合成高分子の中のセルロース系高分子:エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びその塩類、カルボキシメチルエチルセルロース及びその塩類、カルボキシメチルスターチ及びその塩類、クロスカルメロース及びその塩類、結晶セルロース、酢酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、粉末セルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース等が好ましい。
・半合成高分子の中の澱粉系高分子:アルファー化澱粉、部分アルファー化澱粉、カルボキシメチル澱粉、デキストリン、メチル澱粉等が好ましい。
・半合成高分子の中のアルギン酸系高分子:アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等が好ましい。
・半合成高分子の中のその他の多糖類系高分子:コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム等が好ましい。
・合成高分子:カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メタアクリル酸−アクリル酸エチルコポリマー、メタアクリル酸−メタアクリル酸エチルコポリマー、メタアクリル酸エチル・メタアクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチルコポリマー、メタアクリル酸ジメチルアミノエチル・メタアクリル酸メチルコポリマー等。
・無機物:含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、コロイダルアルミナ、ベントナイト、ラポナイト等が好ましい。
水溶性高分子は、前記一種類のみを使用することも出来るし、二種以上を組み合わせて用いることもできる。
水溶性高分子の中でも、発泡型皮膚外用剤に適度な粘性を付与でき、キシログルカンと多価アルコールとは良好に架橋反応し、使用時に発泡型皮膚外用剤を均一に混合できる点から、キサンタンガム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、グアーガム、結晶セルロースがより好ましい。
発泡型皮膚外用剤中の水溶性高分子の含有量は、A剤とB剤とを混合した時に、キシログルカンと多価アルコールとで架橋構造が良好に形成され、適度な粘性を有する水性ゲルとなる様に、適宜調節すれば良い。水溶性高分子の含有量は、(A剤及びB剤を混合後の)発泡型皮膚外用剤全量に対して、好ましくは0.1〜10質量%程度、より好ましくは0.5〜5質量%程度である。水溶性高分子の含有量が、0.1質量%程度以上であることで、発泡型皮膚外用剤の粘度を調整することができる。発泡型皮膚外用剤の物性が均一(モロモロにならず)、使用時の混合作業や肌への塗布がし易くなる。水溶性高分子の含有量が、10質量%程度以下であることで、べたつきがなく、使用性が良くなる。
6.水溶性酸
本発明の発泡型皮膚外用剤には、使用時において、炭酸塩等と反応して、泡沫形成の気体成分である炭酸ガス(二酸化炭素)を発生させるために、水溶性酸を含む。水溶性酸は、本発明の発泡型皮膚外用剤のB剤又はA剤に含まれる。
水溶性酸としては、炭酸塩等と反応し、炭酸ガスを発生させるものを使用することができる。
水溶性酸としては、有機酸又は無機酸のいずれも使用することができる。
有機酸としては、直鎖脂肪酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、酸性アミノ酸、オキシ酸等が好ましい。
直鎖脂肪酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸等が好ましい。
ジカルボン酸としては、リンゴ酸、コハク酸、蓚酸、マレイン酸、酒石酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等が好ましい。
トリカルボン酸としては、クエン酸等が好ましい。
酸性アミノ酸としては、グルタミン酸、アスパラギン酸等が好ましい。
オキシ酸(ヒドロキシ酸)としては、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシアクリル酸、α−オキシ酪酸、グリセリン酸、タルトロン酸、サリチル酸、没食子酸、トロパ酸、アスコルビン酸(誘導体を含む)、マンデル酸(芳香族αヒドロキシ酸)等が好ましい。
その他、グルコノデルタラクトン(水溶液中ではグルコン酸になる)等が好ましい。
無機酸として、リン酸、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウム、酸性へキサメタリン酸ナトリウム、酸性ヘキサメタリン酸カリウム、酸性ピロリン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸カリウム、スルファミン酸等が好ましい。
水溶性酸は、前記一種類のみを使用することも出来るし、二種以上を組み合わせて用いることもできる。
水溶性酸の中でも、最終組成物中に混合した際の馴染み易い点、使用する際、適量の炭酸ガスが発生し(発泡特性)、肌に対して刺激がなく、使用性が良好である点から、クエン酸、コハク酸、グリコール酸、マンデル酸、酒石酸等のヒドロキシ酸、グルコノデルタラクトン(グルコン酸)、アスコルビン酸(誘導体を含む)がより好ましい。
発泡型皮膚外用剤中の水溶性酸の含有量は、A剤とB剤とを混合した時に、肌に対して過度の刺激がなく、炭酸ガスが良好に発生する様に、適宜調節すれば良い。水溶性酸の含有量は、(A剤及びB剤を混合後の)発泡型皮膚外用剤全量に対して、好ましくは0.5〜10質量%程度、より好ましくは1〜5質量%程度である。水溶性酸の含有量が、0.5質量%程度から10質量%程度であることで、泡型皮膚外用剤のpHを良好に調整でき、炭酸ガスを良好に発生させることができる。使用時に発泡型皮膚外用剤のpHが5〜8程度となる様に、水溶性酸の含有量を適宜調節することが好ましい。
pH
本発明の発泡型皮膚外用剤は、使用時に、pH5〜8程度に調製されていることが好ましい。使用時のpHが5程度以上であることで、酸による刺激が無く、塗布しても痛みを生じ無い。又、使用時のpHが8程度以下であることで、アルカリによる蛋白変性作用が無い。pHは、本発明の発泡型皮膚外用剤で使用することができる炭酸塩等、水溶性酸等の他に、有機酸又は無機酸の塩や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、アルギニン等の塩基により、調整することができる。
7.発泡補助剤
本発明の発泡型皮膚外用剤では、前記炭酸塩等と水溶性酸との混合で良好に炭酸ガスが発泡し、保持される。本発明の発泡型皮膚外用剤には、使用時において、炭酸ガスをより良好に発生させるために、更に発泡助剤を含むことが好ましい。発泡補助剤は、本発明の発泡型皮膚外用剤のA剤及び/又はB剤に含まれる。
発泡助剤としては、界面活性剤を用いることが好ましい。以下に示すアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤(親油性非イオン界面活性剤及び親水性非イオン界面活性剤)等を用いることができる。
アニオン界面活性剤としては、脂肪酸セッケン等が好ましい。
脂肪酸セッケンとしては、セッケン用素地、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等が好ましい。
その他、POE-アルキルエーテルカルボン酸、POE-アルキルアリルエーテルカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、カゼインナトリウム等を使用することができる。
アニオン界面活性剤は、前記一種類のみを使用することも出来るし、二種以上を組み合わせて用いることもできる。
カチオン界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩等が好ましい。
アルキルトリメチルアンモニウム塩としては、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等が好ましい。
ジアルキルジメチルアンモニウム塩としては、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等が好ましい。
その他、アルキル四級アンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモリホニウム塩、POE-アルキルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等が好ましい。
カチオン界面活性剤は、前記一種類のみを使用することも出来るし、二種以上を組み合わせて用いることもできる。
両性界面活性剤としては、イミダゾリン系両性界面活性剤、ベタイン系界面活性剤等が好ましい。
イミダゾリン系両性界面活性剤としては、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミタゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等が好ましい。
ベタイン系界面活性剤としては、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、及びスルホベタイン等が好ましい。
両性界面活性剤は、前記一種類のみを使用することも出来るし、二種以上を組み合わせて用いることもできる。
親油性非イオン界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸類、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル等が好ましい。
ソルビタン脂肪酸エステル類としては、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等が好ましい。
グリセリン脂肪酸類としては、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α‘−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン等が好ましい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、モノイソステアリン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル等が好ましい。
プロピレングリコール脂肪酸エステル類としては、モノステアリン酸プロピレングリコール等が好ましい。
親油性非イオン界面活性剤は、前記一種類のみを使用することも出来るし、二種以上を組み合わせて用いることもできる。
親水性非イオン界面活性剤としては、POE-ソルビタン脂肪酸エステル類、POE-ソルビット脂肪酸エステル類、POE-グリセリン脂肪酸エステル類、POE-脂肪酸エステル類、POE-アルキルエーテル類、プルロニック型類、POE・POP-アルキルエーテル類、テトラPOE・テトラPOP-エチレンジアミン重合物類、POE-ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体、POE-ミツロウ・ラノリン誘導体、アルカノールアミド等が好ましい。
POE-ソルビタン脂肪酸エステル類としては、POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンモノステアレート、POE-ソルビタンモノオレート、POE-ソルビタンテトラオレエート等が好ましい。
POE-ソルビット脂肪酸エステル類としては、POE-ソルビットモノラウレート、POE-ソルビットモノオレエート、POE-ソルビットペンタオレエート、POE-ソルビットモノステアレート等が好ましい。
POE-グリセリン脂肪酸エステル類としては、POE-グリセリンモノステアレート、POE-グリセリンモノイソステアレート、POE-グリセリントリイソステアレート等が好ましい。
POE-脂肪酸エステル類としては、POE-モノオレエート、POE-ジステアレート、POE-モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等が好ましい。
POE-アルキルエーテル類としては、POE-ラウリルエーテル、POE-オレイルエーテル、POE-ステアリルエーテル、POE-ベヘニルエーテル、POE-2-オクチルドデシルエーテル、POE-コレスタノールエーテル等が好ましい。
プルロニック型類としては、プルロニック等が好ましい。
POE・POP-アルキルエーテル類としては、POE・ポリオキシプロピレン(POP)-セチルエーテル、POE・POP-2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POP-モノブチルエーテル、POE・POP-水添ラノリン、POE・POP-グリセリンエーテル等が好ましい。
テトラPOE・テトラPOP-エチレンジアミン重合物類としては、テトロニック等が好ましい。
POE-ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体としては、POE-ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE-硬化ヒマシ油マレイン酸等が好ましい。
POE-ミツロウ・ラノリン誘導体としては、POE-ソルビットミツロウ等が好ましい。
アルカノールアミドとしては、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等が好ましい。
その他、POE-プロピレングリコール脂肪酸エステル、POE-アルキルアミン、POE-脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POE-ノニルフェニルホルムアルデヒド重合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等が好ましい。
親水性非イオン界面活性剤は、前記一種類のみを使用することも出来るし、二種以上を組み合わせて用いることもできる。
天然界面活性剤としては、例えば、大豆リン脂質、水添大豆リン脂質、卵黄リン脂質、水添卵黄リン脂質等のレシチン類;及び大豆サポニン等を使用することができる。天然界面活性剤は、前記一種類のみを使用することも出来るし、二種以上を組み合わせて用いることもできる。
界面活性剤以外の成分としては、疎水化変性ポリマー(疎水基を導入した高分子化合物)、サポニンを高含有する植物抽出物等を使用することができる。
発泡助剤は、前記一種類のみを使用することも出来るし、二種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明の発泡型皮膚外用剤の使用時において、炭酸ガスを良好に発生させることができる点から、ポリグリセリン脂肪酸エステル、POE-硬化ヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステルを使用することが好ましい。
発泡型皮膚外用剤中の発泡助剤の含有量は、A剤とB剤とを混合した時に、炭酸ガスが良好に発生する様に、適宜調節すれば良い。発泡助剤の含有量は、(A剤及びB剤を混合後の)発泡型皮膚外用剤全量に対して、好ましくは0〜10質量%程度、より好ましくは0.01〜5質量%程度、更に好ましくは0.1〜3質量%程度である。
発泡助剤は、使用前の発泡型皮膚外用剤に含まれていても良く、使用時に添加しても良い。炭酸ガスの発泡性が良くなる。
8.その他の成分
本発明の発泡型皮膚外用剤には、上記成分以外に通常化粧料で使用される任意成分を含有することができる。その他の成分は、本発明の発泡型皮膚外用剤のA剤及び/又はB剤に含まれる。
任意成分としては、スクワラン、流動パラフィン、ワセリン等の炭化水素;オリーブ油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油等の液体油脂;ヤシ油、パーム油、シア脂等の固体油脂;ミツロウ、カルナウバロウ、ラノリン等のロウ類;ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール;オクタン酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル等の合成エステル油;ジメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、シリコーン樹脂、アミノ変性ポリシロキサン等のシリコーン油;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール;エデト酸二ナトリウム等の金属イオン封鎖剤等を使用することができる。
その他に粉末成分、紫外線吸収剤、酸化防止剤、pH調整剤、有機アミン、防腐剤(フェノキシエタノール、グリセリンエチルヘキシルエーテル、メチルパラベン等)、殺菌剤、消炎剤、収れん剤、美白剤、ビタミン類、アミノ酸、血行促進剤、賦活剤、賦形剤(マルチトール、乳糖、デキストリン、デンプン等)、清涼剤、各種抽出物、香料を使用することができる。
上記成分の他、化粧品原料基準、化粧品種別配合成分規格、日本化粧品工業連合会成分表示名称リスト、INCI辞書(The International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)、医薬部外品原料規格、日本薬局方、医薬品添加物規格、食品添加物公定書等に記載されている成分、及び、公知の化粧料成分、医薬品成分、食品成分等を、公知の組み合わせ及び配合比・含有量で含有させることが可能である。
9.発泡型皮膚外用剤の態様
本発明の発泡型皮膚外用剤では、使用前は、水とキシログルカンとは一の剤(A剤)に封入されており、多価アルコールと水溶性高分子とは別の剤(B剤)に封入されており、当該A剤とB剤とは分離されている形態を成す。
A剤が炭酸塩等を含む場合は、B剤が水溶性酸を含む。A剤が水溶性酸を含む場合は、B剤が炭酸塩等を含む。A剤とB剤との何れか一方に、炭酸塩等又は水溶性酸を配合するという選択は、A剤及びB剤の夫々に含まれる他の成分(発泡助剤、添加剤等)との関係で調整することができる。また、B剤を顆粒状若しくは粉末状の剤とする点でも、B剤に炭酸塩等又は水溶性酸を配合するという選択が可能である。
使用時に、前記A剤とB剤を混合することで、炭酸塩等と水溶性酸とが反応し泡沫形成の気体成分である炭酸ガスを発生する。更に、使用時に、A剤(キシログルカン)とB剤(多価アルコール、水溶性高分子)とを混合することで、キシログルカンと多価アルコールとの架橋構造が形成され、水性ゲルを形成する。その結果、発泡型皮膚外用剤(パック化粧料)では、水性ゲル中に炭酸ガスが良好に保持される。
発泡型皮膚外用剤は、キシログルカンを含むことにより、肌からの垂れが防止され、炭酸ガスが適度に発泡及び保持され、塗布後に剥がし易い。キシログルカンと水とが予め混合されていることから、キシログルカンの粘性を良好に維持できる。A剤とB剤とが、使用前は分離されて保存されており、使用時に混合されることから、使用時に炭酸ガスの気泡を含んだ状態でゲル化する。発泡型皮膚外用剤は、使用時に粘性を維持した状態で固化する。水溶性高分子により、キシログルカンと多価アルコールとが、混合後即時に反応せず、良好に架橋を形成する。発泡型皮膚外用剤の使用後は、容易に皮膚から除去できる。
本発明の発泡型皮膚外用剤は、使用性に優れたピールオフタイプのパック化粧料となる。
A剤には、水及びキシログルカンに加えて、水溶性高分子を含んでも良い。A剤は、液状である。B剤には、多価アルコール及び水溶性高分子に加えて、水を含んでも良い。B剤は、液状又は顆粒状若しくは粉末状である。
B剤が水分を含まない顆粒状若しくは粉末状の形態を成すことで、B剤に水溶液としては安定し難い成分を顆粒状若しくは粉末状のまま配合することが可能である。水溶液としては安定し難い成分としては特に限定されるものではないが、前記炭酸塩等、水溶性酸、多価アルコール、水溶性高分子、発泡補助剤、その他の添加剤が含まれても良い。このことは、使用前の発泡型皮膚外用剤を、長期間安定に保存する際に有利である。また、製品の配送においても有利である。A剤及びB剤を別々に含む発泡型皮膚外用剤を長期間保存した後でも、液状のA剤に、顆粒状若しくは粉末状のB剤を混合することで、炭酸ガスを含むパック化粧料を調製することができる。また、ピールオフタイプの化粧料としても有利である。
A剤中の水及びキシログルカンの含有量は、上記の通り、A剤とB剤とを混合して発泡型皮膚外用剤を調製した時に、良好な粘性を保持し、炭酸ガスが保持される水性ゲルと成り、ピールオフタイプの化粧料として用いた時に剥がし易くなる様に、適宜調節すれば良い。
B剤中の多価アルコール及び水溶性高分子の含有量は、上記の通り、A剤とB剤とを混合して発泡型皮膚外用剤中を調製した時に、キシログルカンと多価アルコールとで架橋構造が形成され、適度な粘性を有する水性ゲルとなる様に、適宜調節すれば良い。
A剤及びB剤中の炭酸塩等及び水溶性酸の含有量は、上記の通り、A剤とB剤とを混合して発泡型皮膚外用剤を調製した時に、肌に対して過度の刺激がなく、炭酸ガスが良好に発生する様に、適宜調節すれば良い。
A剤及び/又はB剤中の発泡助剤の含有量は、上記の通り、A剤とB剤とを混合して発泡型皮膚外用剤を調製した時に、炭酸ガスが良好に発生する様に、適宜調節すれば良い。
A剤とB剤との混合比は、上記好ましい態様となる様に、適宜調節すれば良い。
各成分の好ましい含有量について、発泡型皮膚外用剤全量、A剤、B剤に対する配合割合(質量%)で表す。A剤の各成分の含有量について、水100質量部に対する含有量(質量部)で表す。B剤の各成分の含有量について、多価アルコール100質量部に対する含有量(質量部)で表す。
9−1.A剤(炭酸塩等)、B剤(水溶性酸)の態様
本発明の発泡型皮膚外用剤は、水、キシログルカン、炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩、多価アルコール、水溶性高分子、並びに水溶性酸を含み、(1)水、キシログルカン、並びに炭酸塩等を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、及び水溶性酸を含むB剤とが、分離されて含まれており、該A剤とB剤とが使用時に混合されるものである。A剤は液状である。A剤には、更に水溶性高分子を含んでも良い。B剤には、更に水を含んでも良い。B剤は、液状又は顆粒状若しくは粉末状である。A剤及びB剤には、更に発泡補助剤を含んでも良い。
A剤及びB剤が液状組成物である場合の好ましい態様
A剤(液状組成物)
・水:50〜98質量%程度、より好ましくは70〜95質量%程度、更に好ましくは80〜95質量%程度である。
・キシログルカン:0.5〜10質量%程度、より好ましくは1〜8質量%程度、更に好ましくは2〜6質量%程度である。水100質量部に対して、1〜10質量部程度、より好ましくは2〜6質量部程度である。
・炭酸塩等:0.5〜10質量%程度、より好ましくは1〜8質量%程度、更に好ましくは2〜6質量%程度である。水100質量部に対して、1〜10質量部程度、より好ましくは2〜6質量部程度である。
・水溶性高分子:0〜10質量%程度、より好ましくは0.01〜5質量%程度、更に好ましくは0.1〜3質量%程度である。水100質量部に対して、0〜10質量部程度、より好ましくは0.1〜3質量部程度である。
・発泡助剤:0〜20質量%程度、より好ましくは0.02〜10質量%程度、更に好ましくは0.2〜6質量%程度である。水100質量部に対して、0〜20質量部程度、より好ましくは0.2〜6質量部程度である。
B剤(液状組成物)
・多価アルコール:10〜85質量%程度、より好ましくは25〜80質量%程度、更に好ましくは50〜70質量%程度である。
・水溶性高分子:0.2〜20質量%程度、より好ましくは0.5〜10質量%程度、更に好ましくは1〜5質量%程度である。多価アルコール100質量部に対して、0.2〜40質量部程度、より好ましくは1〜10質量部程度である。
・水溶性酸:0.5〜10質量%程度、より好ましくは1〜8質量%程度、更に好ましくは2〜6質量%程度である。多価アルコール100質量部に対して、0.5〜20質量部程度、より好ましくは2〜12質量部程度である。
・水:10〜80質量%程度、より好ましくは15〜70質量%程度、更に好ましくは20〜60質量%程度である。多価アルコール100質量部に対して、10〜160質量部程度、より好ましくは20〜120質量部程度である。
・発泡助剤:0〜10質量%程度、より好ましくは0.2〜8質量%程度、更に好ましくは0.5〜6質量%程度である。多価アルコール100質量部に対して、0〜20質量部程度、より好ましくは0.5〜12質量部程度である。
A剤とB剤とを使用直前に混合する。
A剤とB剤との好ましい混合比(質量比)は、(A剤及びB剤を混合後の)発泡型皮膚外用剤全量に含まれる各成分の含有量を基に適宜調節すれば良い。A剤:B剤の混合比は、通常30:1〜1:30程度が好ましい。A剤:B剤の混合比は、10:1〜1:10程度がより好ましく、5:1〜1:5程度が更に好ましく、2:1〜1:2程度が得に好ましく、1:1程度が最も好ましい。
A剤が液状組成物であり、B剤が粉末状組成物である場合の好ましい態様
A剤(液状組成物)
・水:50〜98質量%程度、より好ましくは70〜95質量%程度、更に好ましくは80〜95質量%程度である。
・キシログルカン:0.5〜10質量%程度、より好ましくは1〜8質量%程度、更に好ましくは2〜6質量%程度である。水100質量部に対して、1〜10質量部程度、より好ましくは2〜6質量部程度である。
・炭酸塩等:0.5〜10質量%程度、より好ましくは1〜8質量%程度、更に好ましくは2〜6質量%程度である。水100質量部に対して、1〜10質量部程度、より好ましくは2〜6質量部程度である。
・水溶性高分子:0〜10質量%程度、より好ましくは0.01〜5質量%程度、更に好ましくは0.1〜3質量%程度である。水100質量部に対して、0〜10質量部程度、より好ましくは0.1〜3質量部程度である。
・発泡助剤:0〜20質量%程度、より好ましくは0.02〜10質量%程度、更に好ましくは0.2〜6質量%程度である。水100質量部に対して、0〜20質量部程度、より好ましくは0.2〜6質量部程度である。
B剤(粉末状組成物)
・多価アルコール:10〜90質量%程度、より好ましくは25〜80質量%程度、更に好ましくは50〜70質量%程度である。
・水溶性高分子:0.2〜20質量%程度、より好ましくは0.5〜10質量%程度、更に好ましくは1〜5質量%程度である。多価アルコール100質量部に対して、0.2〜40質量部程度、より好ましくは1〜10質量部程度である。
・水溶性酸:0.5〜10質量%程度、より好ましくは1〜8質量%程度、更に好ましくは2〜6質量%程度である。多価アルコール100質量部に対して、0.5〜20質量部程度、より好ましくは2〜12質量部程度である。
・発泡助剤:0〜10質量%程度、より好ましくは0.2〜8質量%程度、更に好ましくは0.5〜6質量%程度である。多価アルコール100質量部に対して、0〜20質量部程度、より好ましくは0.5〜12質量部程度である。
A剤とB剤とを使用直前に混合する。
A剤とB剤との好ましい混合比(質量比)は、(A剤及びB剤を混合後の)発泡型皮膚外用剤全量に含まれる各成分の含有量を基に適宜調節すれば良い。A剤:B剤の混合比は、通常30:1〜1:30程度が好ましい。A剤:B剤の混合比は、10:1〜1:10程度がより好ましく、5:1〜1:5程度が更に好ましく、2:1〜1:2程度が得に好ましく、1:1程度が最も好ましい。
9−2.A剤(水溶性酸)、B剤(炭酸塩等)の態様
本発明の発泡型皮膚外用剤は、水、キシログルカン、炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩、多価アルコール、水溶性高分子、並びに水溶性酸を含み、(2)水、キシログルカン、及び水溶性酸を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、並びに炭酸塩等を含むB剤とが、分離されて含まれており、該A剤とB剤とが使用時に混合されるものである。A剤は液状である。A剤には、更に水溶性高分子を含んでも良い。B剤には、更に水を含んでも良い。B剤は、液状又は顆粒状若しくは粉末状である。A剤及びB剤には、更に発泡補助剤を含んでも良い。
A剤及びB剤が液状組成物である場合の好ましい態様
A剤(液状組成物)
・水:50〜98質量%程度、より好ましくは70〜95質量%程度、更に好ましくは80〜95質量%程度である。
・キシログルカン:0.5〜10質量%程度、より好ましくは1〜8質量%程度、更に好ましくは2〜6質量%程度である。水100質量部に対して、1〜10質量部程度、より好ましくは2〜6質量部程度である。
・水溶性酸:0.5〜10質量%程度、より好ましくは1〜8質量%程度、更に好ましくは2〜6質量%程度である。水100質量部に対して、0.5〜10質量部程度、より好ましくは2〜6質量部程度である。
・水溶性高分子:0〜10質量%程度、より好ましくは0.01〜5質量%程度、更に好ましくは0.1〜3質量%程度である。水100質量部に対して、0〜10質量部程度、より好ましくは0.1〜3質量部程度である。
・発泡助剤:0〜20質量%程度、より好ましくは0.02〜10質量%程度、更に好ましくは0.2〜6質量%程度である。水100質量部に対して、0〜20質量部程度、より好ましくは0.2〜6質量部程度である。
B剤(液状組成物)
・多価アルコール:10〜85質量%程度、より好ましくは25〜80質量%程度、更に好ましくは50〜70質量%程度である。
・水溶性高分子:0.2〜20質量%程度、より好ましくは0.5〜10質量%程度、更に好ましくは1〜5質量%程度である。多価アルコール100質量部に対して、0.2〜40質量部程度、より好ましくは1〜10質量部程度である。
・炭酸塩等:0.5〜10質量%程度、より好ましくは1〜8質量%程度、更に好ましくは2〜6質量%程度である。多価アルコール100質量部に対して、1〜20質量部程度、より好ましくは2〜12質量部程度である。
・水:10〜80質量%程度、より好ましくは15〜70質量%程度、更に好ましくは20〜60質量%程度である。多価アルコール100質量部に対して、10〜160質量部程度、より好ましくは20〜120質量部程度である。
・発泡助剤:0〜10質量%程度、より好ましくは0.2〜8質量%程度、更に好ましくは0.5〜6質量%程度である。多価アルコール100質量部に対して、0〜20質量部程度、より好ましくは0.5〜12質量部程度である。
A剤とB剤とを使用直前に混合する。
A剤とB剤との好ましい混合比(質量比)は、(A剤及びB剤を混合後の)発泡型皮膚外用剤全量に含まれる各成分の含有量を基に適宜調節すれば良い。A剤:B剤の混合比は、通常30:1〜1:30程度が好ましい。A剤:B剤の混合比は、10:1〜1:10程度がより好ましく、5:1〜1:5程度が更に好ましく、2:1〜1:2程度が得に好ましく、1:1程度が最も好ましい。
A剤が液状組成物であり、B剤が粉末状組成物である場合の好ましい態様
A剤(液状組成物)
・水:50〜98質量%程度、より好ましくは70〜95質量%程度、更に好ましくは80〜95質量%程度である。
・キシログルカン:0.5〜10質量%程度、より好ましくは1〜8質量%程度、更に好ましくは2〜6質量%程度である。水100質量部に対して、1〜10質量部程度、より好ましくは2〜6質量部程度である。
・水溶性酸:0.5〜10質量%程度、より好ましくは1〜8質量%程度、更に好ましくは2〜6質量%程度である。水100質量部に対して、0.5〜10質量部程度、より好ましくは2〜6質量部程度である。
・水溶性高分子:0〜10質量%程度、より好ましくは0.01〜5質量%程度、更に好ましくは0.1〜3質量%程度である。水100質量部に対して、0〜10質量部程度、より好ましくは0.1〜3質量部程度である。
・発泡助剤:0〜20質量%程度、より好ましくは0.02〜10質量%程度、更に好ましくは0.2〜6質量%程度である。水100質量部に対して、0〜20質量部程度、より好ましくは0.2〜6質量部程度である。
B剤(粉末状組成物)
・多価アルコール:10〜90質量%程度、より好ましくは25〜80質量%程度、更に好ましくは50〜70質量%程度である。
・水溶性高分子:0.2〜20質量%程度、より好ましくは0.5〜10質量%程度、更に好ましくは1〜5質量%程度である。多価アルコール100質量部に対して、0.2〜40質量部程度、より好ましくは1〜10質量部程度である。
・炭酸塩等:0.5〜10質量%程度、より好ましくは1〜8質量%程度、更に好ましくは2〜6質量%程度である。多価アルコール100質量部に対して、1〜20質量部程度、より好ましくは2〜12質量部程度である。
・発泡助剤:0〜10質量%程度、より好ましくは0.2〜8質量%程度、更に好ましくは0.5〜6質量%程度である。多価アルコール100質量部に対して、0〜20質量部程度、より好ましくは0.5〜12質量部程度である。
A剤とB剤との好ましい混合比(質量比)は、(A剤及びB剤を混合後の)発泡型皮膚外用剤全量に含まれる各成分の含有量を基に適宜調節すれば良い。A剤:B剤の混合比は、通常30:1〜1:30程度が好ましい。A剤:B剤の混合比は、10:1〜1:10程度がより好ましく、5:1〜1:5程度が更に好ましく、2:1〜1:2程度が得に好ましく、1:1程度が最も好ましい。
10.発泡型皮膚外用剤の調製方法
本発明の発泡型皮膚外用剤の調製方法は、水、キシログルカン、炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩、多価アルコール、水溶性高分子、並びに水溶性酸を含む発泡型皮膚外用剤の調製方法であって、該発泡型皮膚外用剤が下記(1)又は(2)の形態を満たすものであり、使用時にA剤とB剤とを混合する。
(1)水、キシログルカン、並びに炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、及び水溶性酸を含むB剤とが、分離されて含まれているもの。
(2)水、キシログルカン、及び水溶性酸を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、並びに炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むB剤とが、分離されて含まれているもの。
A剤及びB剤の各態様については前記の通りである。その他の成分についても前記の通りである。
A剤とB剤とを混合する方法としては、容器に、A剤及びB剤を入れ、ヘラを用いて、混合することが好ましい。また、パウチ袋に、A剤及びB剤を入れ、袋の外側から手で揉み込むことにより混合する等の方法が好ましい。
11.発泡型皮膚外用剤の用途
本願発明の発泡型皮膚外用剤の使用方法(但し、医療行為を除く)は、水、キシログルカン、炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩、多価アルコール、水溶性高分子、並びに水溶性酸を含む発泡型皮膚外用剤の使用方法であって、該発泡型皮膚外用剤が下記(1)又は(2)の形態を満たすものであり、A剤とB剤とを混合して使用する。
(1)水、キシログルカン、並びに炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、及び水溶性酸を含むB剤とが、分離されて含まれているもの。
(2)水、キシログルカン、及び水溶性酸を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、並びに炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むB剤とが、分離されて含まれているもの。
A剤及びB剤の各態様、並びにA剤とB剤とを混合する方法については前記の通りである。その他の成分についても前記の通りである。
発泡型皮膚外用剤の使用方法としては下記の態様が挙げられる。
本発明の発泡型皮膚外用剤を、基礎化粧料として使用することが好ましい。
基礎化粧料としては、柔軟化粧水、収れん化粧水、洗浄用化粧水、多層式化粧水等の化粧水;エモリエントローション、モイスチャーローション、ミルキィーローション、ナリシングローション、ナリシングミルク、スキンモイスチャー、モイスャーエマルション、マッサージローション、クレンジングローション、プロテクトエマルション、サンプロテクト、サンプロテクター、UVケアミルク、サンスクリーン、メーキャップローション、角質スムーザー、エルボーローション、ハンドローション、ボディローション等の乳液;エモリエントクリーム、栄養クリーム、ナリシングクリーム、バニシングクリーム、モイスチャークリーム、ナイトクリーム、マッサージクリーム、クレンジングクリーム、メーキャップクリーム、ベースクリーム、プレメーキャップクリーム、サンスクリーンクリーム、サンタンクリーム、除毛クリーム、デオドラントクリーム、シェービングクリーム、角質軟化クリーム等のクリーム;モイスチャージェル等のジェル;保湿エッセンス、美白エッセンス、紫外線防止エッセンス等のエッセンス;リポソーム美容液、リポソーム化粧水等のリポソーム化粧品類;ピールオフパック、粉末パック、ウォッシングパック、オイルパック、クレンジングマスク等のパック化粧料・マスク化粧料類;クレンジングフォーム、クレンジングクリーム、クレンジングミルク、クレンジングローション、クレンジングジェル、クレンジングオイル、クレンジングマスク、洗粉、洗顔パウダー等の洗顔料;化粧石鹸、透明石鹸、薬用石鹸、液状石鹸、ひげそり石鹸、合成化粧石鹸等の石鹸が好ましいものとして挙げられる。
本発明の発泡型皮膚外用剤の剤型として、乳化型化粧料、油性化粧料、固形化粧料、液状化粧料、練状化粧料、スティック状化粧料、揮発性油型化粧料、粉状化粧料、ゼリー状化粧料、ジェル状化粧料、ペースト状化粧料、乳化高分子型化粧料、シート状化粧料、ミスト状化粧料、スプレー型化粧料等の剤型への応用が可能である。
本発明の発泡型皮膚外用剤を、パック化粧料(スキンケア化粧料)として使用することが好ましい。パック化粧料では、使用時に適度な粘性を有し、肌からの垂れを防止できることが重要である。パック化粧料は、皮膚に適用して、皮膚を一定時間、皮膜で被覆することにより、皮膜に配合した薬剤成分を効果的に皮膚に浸透させる等の目的で使用される。
本発明の発泡型皮膚外用剤の使用部位に制限はない。例えば、ボディ用化粧料として用いて、全身の血行促進を目的とすることも可能である。直接的に作用し効果が高いスキンケア化粧料として顔面に使用することが好ましい。スキンケア化粧料として、ローション、乳液、クリーム、軟膏、シート状等の剤形での使用が可能である。顔面を覆い炭酸ガスを閉塞して高濃度とすることで血行促進効果を高めることが出来るため、パック化粧料が最も好ましい態様である。
パック化粧料としては、塗布後に剥がすピールオフタイプ、塗布後に洗浄する洗い流しタイプ、塗布後に拭き取る拭き取りタイプ、シートを貼付後に剥がすシート状タイプ等の種類がある。パック化粧料の使用方法としては、例えば、化粧を落としてから顔面にパック化粧料を塗り、その後10分程度静置させて、最後に拭き取る方法がある。また、炭酸ガスを発泡させたパック化粧料の使用方法としては、美肌を目的としたエステ店等においては、顔面にパック化粧料を塗り、その後炭酸ガスを発泡させた状態で15〜30分程度静置させて、最後に拭き取る方法がある。パック化粧料を用いることで、皮膚の油分、汚れ等を取り去ることができ、皮膚に保湿効果を与えることができるとされている。
本発明のパック化粧料を、特にピールオフタイプのパック化粧料(ピールオフパック)として使用することが好ましい。ピールオフタイプのパック化粧料では、化粧料を塗布した後で剥がし易いことが重要である。
図1は、本発明の発泡型皮膚外用剤を不織布フェイスマスクに適用した実施態様の模式図であり、本発明の発泡型皮膚外用剤の調製方法及び使用方法の一例である。第1に、A剤及びB剤を夫々調製する(図1の1)。第2に、得られたA剤を不織布フェイスマスクと共にパウチ中に充填し、不織布フェイスマスク中にA剤を含浸させる(図1の2)。第3に、使用時に、A剤を含浸させた不織布フェイスマスク含むパウチ中で、B剤を加え、A剤とB剤とを混合する(図1の3)。第4に、反応液を含んだ不織布フェイスマスクを顔に貼布させて使用する(図1の4)。
本発明の発泡型皮膚外用剤を不織布フェイスマスクに適用し、その不織布フェイスマスクをそのまま顔にのせることで、炭酸ガスを含むピールオフタイプのパック化粧料を調製することが可能である。不織布フェイスマスクを用いることで、顔へ液を塗り広げる必要が無く、簡単にゲル状のピールオフタイプのパック化粧料を調製することができる。
パック化粧料の使用性の点から、使用時に適度な粘性を付与することで、肌から垂れずに、衣服等を汚さない効果が得られる。炭酸ガスを利用したパック化粧料では、炭酸ガスを適度に発泡及び保持させ、炭酸ガスを継続的に皮膚に接触できることが重要である。また、炭酸塩や水溶性酸の種類を変えることで、炭酸ガスの発泡量を増やすことができる。その結果、使用者に炭酸ガスが発生していることを視覚的に訴えることはできる。
本発明の炭酸ガスを利用したパック化粧料は、適度な粘性があり、使用時に肌から垂れない。また、炭酸塩と水溶性酸との混合時の炭酸ガスの発泡量も良好である。その結果、使用者に対して、炭酸ガスが発生していることを視覚的に訴えることができる。
本発明の発泡型皮膚外用剤を、パック化粧料として使用することで、(1)汚れをおとすことにより皮膚を清浄にする、(2)洗浄によりニキビ、アセモを防ぐ、(3)肌を整える、(4)肌のキメを整える、(5)皮膚をすこやかに保つ、(6)肌荒れを防ぐ、(7)肌をひきしめる、(8)皮膚にうるおいを与える、(9)皮膚の水分、油分を補い保つ、(10)皮膚の柔軟性を保つ、(11)皮膚を保護する、(12)皮膚の乾燥を防ぐ、(13)肌を柔らげる、(14)肌にはりを与える、(15)肌にツヤを与える、(16)肌を滑らかにする、(17)ひげを剃りやすくする、(18)ひげそり後の肌を整える、(19)あせもを防ぐ、(20)日やけを防ぐ、(21)日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ、(22)爪を保護する、(23)爪をすこやかに保つ、(24)爪にうるおいを与える、(25)乾燥による小ジワを目立たなくする等の効果を得ることができる。
本発明の発泡型皮膚外用剤は、更に、臨床用の治療用製剤としても使用可能である。本発明の発泡型皮膚外用剤を用いて、全身の血行を促進する方法、全身の血管拡張方法等がある。
以下に、実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明を加える。しかし、本発明は下記実施例にのみに限定されるものではない。
実施例を用いて、本発明の態様及び奏される効果を説明する。
実施例1及び2
ピールオフタイプの発泡型皮膚外用剤
A剤は炭酸塩を含み、B剤は水溶性酸を含む。
下記表1に示す処方に従い、炭酸塩を含むA剤及び水溶性酸を含むB剤を調製した。キシログルカンとしてはタマリンドガムを用いた。得られたA剤(15g)及びB剤(15g)をビーカーに入れ、ヘラを用いて1分間しっかりと混合した。その混合した液5gを平滑なプラスチック版の上に5cm×5cm四方の範囲に均一になるように塗布した。常温にて放置し、ゲル化能、ゲル化までの時間、発泡性、泡保持性、ピールオフの可否を評価した。
実施例2及び比較例1〜4を、下記表1に示す処方に従い、実施例1と同様に調製した。
評価は下記の項目を目視にて判定した。
〔ゲル化能の有無〕
○:ゲル化する。
×:ゲル化しない。
〔ゲル化までの時間〕
○:混合直後から15分以内に均一に剥離できる状態である。
△:混合直後から15分から30分以内に剥離できる状態である。
×:混合直後より30分以上放置で剥離できる。又は剥離できない。
〔発泡性の有無〕
○:明らかに発泡が確認できる。
×:発泡は確認できない。
〔泡保持性の有無〕
◎:混合直後から剥離時まで優れた泡保持性を有している。
○:混合直後から剥離時まで泡保持性を有している。
△:混合直後よりやや泡抜けが認められるが剥離時まで気泡を保持できている。
×:泡保持性に劣り、剥離時には気泡を保持できていない。
〔ピールオフの可否〕
○:きれいに剥離することができる。
△:ゲル状態がやや不均一であり均一に剥離することができない。
×:ゲル化しないため剥離することができない。
〔ピールオフゲルの厚み〕
剥離したゲルを切断し、断面の厚みを測定した。
実施例1及び2は、いずれの評価の面でも優れていた。
比較例1〜3は、キシログルカンを含まず、ゲル化が起こらなかった。
比較例4は、B剤に水溶性高分子を含んでいないため、タマリンドガムと多価アルコールとの反応が即座に起こるため、液を均一とする前に部分的にゲル化が起こってしまった。その結果、十分に混合した後でも、不均一なゲルとなり、きれいに剥離することができなかった。
Figure 0005564130
Figure 0005564130
実施例3
ピールオフタイプの発泡型皮膚外用剤
A剤は水溶性酸を含み、B剤は炭酸塩を含む
下記表3に示す処方に従い、水溶性酸を含むA剤及び炭酸塩を含むB剤を調製した。キシログルカンとしてはタマリンドガムを用いた。得られたA剤(15g)及びB剤(15g)をビーカーに入れ、ヘラを用いて1分間しっかりと混合した。その混合した液5gを平滑なプラスチック版の上に5cm×5cm四方の範囲に均一に塗布した。常温にて放置し、ゲル化能、ゲル化までの時間、発泡性、泡保持性、ピールオフの可否、ピールオフゲルの厚みを評価した。評価方法は実施例1の評価方法と同様である。
実施例3は、ピールオフパックとしての機能が優れていた。
Figure 0005564130
実施例4〜6
ピールオフタイプの発泡型皮膚外用剤
発泡助剤を含む
下記表4に示す処方に従い、炭酸塩を含むA剤及び水溶性酸を含むB剤を調製した。キシログルカンとしてはタマリンドガムを用いた。得られたA剤(15g)及びB剤(15g)をビーカーに入れ、ヘラを用いて1分間しっかりと混合した。その混合した液5gを平滑なプラスチック版の上に5cm×5cm四方の範囲に均一に塗布した。常温にて放置し、ゲル化能、ゲル化までの時間、発泡性、泡保持性、ピールオフの可否、ピールオフゲルの厚みを評価した。評価方法は実施例1の評価方法と同様である。
実施例4〜6は、ピールオフパックとしての機能が優れていた。実施例5及び6は、更に発泡助剤を配合することで、ホイップ状の泡を保持したままゲル状にピールオフすることができた。
Figure 0005564130
実施例7
ピールオフタイプの発泡型皮膚外用剤
ボディ用パック化粧料
下記表5に示す処方に従い、ボディ用ピールオフ炭酸パックを調製した。キシログルカンとしてはタマリンドガムを用いた。得られたA剤(15g)及びB剤(15g)をビーカーに入れ、ヘラを用いて1分間しっかりと混合した。その混合した液5gを平滑なプラスチック版の上に5cm×5cm四方の範囲に均一に塗布した。常温にて放置し、ゲル化能、ゲル化までの時間、発泡性、泡保持性、ピールオフの可否、ピールオフゲルの厚みを評価した。評価方法は実施例1の評価方法と同様である。
実施例7は、ピールオフ性に優れたパック剤であった。実施例7は、キシログルカンの含有量を低く調節しており、広い塗布面積が求められるボディ用製品においても炭酸の泡を保持できた。
Figure 0005564130
実施例8
ピールオフタイプの発泡型皮膚外用剤
シート含浸型ゲル状パック化粧料
図1は、実施例8の実施態様を示す図である。下記表6に示す処方に従い、A剤及びB剤を調製した(図1の1)。得られたA剤を不織布フェイスマスクと共にパウチ中に充填し、不織布フェイスマスク中にA剤を含浸させた(図1の2)。使用時に、A剤を含浸させた不織布フェイスマスク含むパウチ中で、B剤を加え、A剤とB剤とを混合した(図1の3)。
A剤とB剤とは、質量比1:1で、混合した。反応液を含んだ不織布フェイスマスクを顔に貼布させて使用した(図1の4)。A剤及びB剤を、1分間しっかりと混合し、ゲル化能、ゲル化までの時間、発泡性、泡保持性、ピールオフの可否を評価した。評価方法は実施例1の評価方法と同様である。また、ピールオフゲルの厚みを、不織布フェイスマスクの厚みを含む状態で評価した。
実施例8は、炭酸ガスを含むピールオフパックとして優れた機能を有していた。不織布フェイスマスクを含む状態で混合した後、そのまま顔にのせるだけで利用できる。その結果、顔へ液を塗り広げることなく、簡単にゲル状のピールオフパックを調製することができる。
Figure 0005564130
実施例9
ピールオフタイプの発泡型皮膚外用剤
B剤が粉末タイプである
下記表7に示す処方に従い、A剤及びB剤を調製した。A剤及びB剤は質量比1:1にて1分間しっかりと混合した後、皮膚上に塗布した場合の、ゲル化能、ゲル化までの時間、発泡性、泡保持性、ピールオフの可否を評価した。
表7が示すように、炭酸ガスを含むピールオフパックとして優れた機能を有していた。
またB剤に水分を含まないことから水溶液として安定し難い成分を粉末のまま配合することが可能である。
Figure 0005564130
実施例及び比較例で使用した成分の詳細は以下の通りである。
水:精製水
キシログルカン(タマリンドガム):DSP五協フード&ケミカル(株)製のグリロイド
炭酸水素ナトリウム:東ソー(株)製の重炭酸ナトリウム(局方)
ブチレングリコール:ダイセル化学工業(株)製の1,3‐BG
ペンチレングリコール:シムライズ(株)製のHYDROLITE‐5
グリセリン:阪本薬品工業(株)製の化粧品用濃グリセリン
ソルビトール:東和化成工業(株)製のソルビットDパウダー
マルチトール:(株)林原製の粉末マビット
アルギン酸ナトリウム:(株)フードケミファ製のダックアルギン
カルボキシメチルセルロースナトリウム:ダイセルファインケム(株)製のCMCダイセル
ポリビニルアルコール:日本合成化学工業(株)製のゴーセノールEG
キサンタンガム:三晶(株)製のケルトロール
ヒドロキシプロピルメチルセルロース:信越化学工業(株)製のメトローズ
ヒドロキシエチルセルロース:ダイセルファインケム(株)製のHECダイセル
グアーガム:太陽化学(株)製のネオソフトG
結晶セルロース:旭化成ケミカルズ(株)製のアビセル
クエン酸:磐田化学工業(株)製のクエン酸(結晶)
ポリグリセリン脂肪酸エステル:阪本薬品工業(株)製のSフェイス
ポリオキシエチレン(POE)硬化ヒマシ油:日光ケミカルズ(株)製のNIKKOL HCO
ショ糖脂肪酸エステル:第一工業製薬(株)製のコスメライク
フェノシキエタノール:東邦化学工業(株)製のハイソルブEPH
メチルパラベン:上野製薬(株)製のメッキンス
本発明の発泡型皮膚外用剤は、キシログルカンを含むことにより、肌からの垂れが防止され、炭酸ガスが適度に発泡及び保持され、塗布後に剥がし易い。本発明の発泡型皮膚外用剤は、使用性に優れたピールオフタイプのパック化粧として用いることができる。

Claims (3)

  1. 水、キシログルカン、炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩、多価アルコール、水溶性高分子、並びに水溶性酸を含む発泡型皮膚外用剤であって、
    前記多価アルコールが、炭素数2〜6で水酸基数2〜3の多価アルコール、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ポリエチレングリコール及び糖類からなる群から選ばれる少なくとも1種の多価アルコールであり、
    前記水溶性高分子が、天然高分子、半合成高分子、合成高分子及び無機物からなる群から選ばれる少なくとも1種の水溶性高分子であり、
    該発泡型皮膚外用剤が下記(1)又は(2)の形態を満たし、A剤とB剤とが使用時に混合されるものである発泡型皮膚外用剤。
    (1)水、キシログルカン、並びに炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、及び水溶性酸を含むB剤とが、分離されて含まれているもの。
    (2)水、キシログルカン、及び水溶性酸を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、並びに炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むB剤とが、分離されて含まれているもの。
  2. 水、キシログルカン、炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩、多価アルコール、水溶性高分子、並びに水溶性酸を含む発泡型皮膚外用剤の使用方法であって、
    前記多価アルコールが、炭素数2〜6で水酸基数2〜3の多価アルコール、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ポリエチレングリコール及び糖類からなる群から選ばれる少なくとも1種の多価アルコールであり、
    前記水溶性高分子が、天然高分子、半合成高分子、合成高分子及び無機物からなる群から選ばれる少なくとも1種の水溶性高分子であり、
    該発泡型皮膚外用剤が下記(1)又は(2)の形態を満たすものであり、A剤とB剤とを混合して使用する発泡型皮膚外用剤の使用方法(但し、医療行為を除く)。
    (1)水、キシログルカン、並びに炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、及び水溶性酸を含むB剤とが、分離されて含まれているもの。
    (2)水、キシログルカン、及び水溶性酸を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、並びに炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むB剤とが、分離されて含まれているもの。
  3. 水、キシログルカン、炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩、多価アルコール、水溶性高分子、並びに水溶性酸を含む発泡型皮膚外用剤の調製方法であって、
    前記多価アルコールが、炭素数2〜6で水酸基数2〜3の多価アルコール、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ポリエチレングリコール及び糖類からなる群から選ばれる少なくとも1種の多価アルコールであり、
    前記水溶性高分子が、天然高分子、半合成高分子、合成高分子及び無機物からなる群から選ばれる少なくとも1種の水溶性高分子であり、
    該発泡型皮膚外用剤が下記(1)又は(2)の形態を満たすものであり、使用時にA剤とB剤とを混合する発泡型皮膚外用剤の調製方法。
    (1)水、キシログルカン、並びに炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、及び水溶性酸を含むB剤とが、分離されて含まれているもの。
    (2)水、キシログルカン、及び水溶性酸を含むA剤と、多価アルコール、水溶性高分子、並びに炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むB剤とが、分離されて含まれているもの。
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