JP5562258B2 - コーティングを施した不活性粒剤 - Google Patents

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Description

本発明は、コーティングが少なくとも1種のポリマー、少なくとも1種の農業上の有効成分、および少なくとも1種の分散剤を含む、コーティングを施した不活性粒剤に関する。また本発明は、
(1)少なくとも1種のポリマー、少なくとも1種の農業上の有効成分、および少なくとも1種の分散剤を水で処理するステップと、
(2)不活性粒剤をステップ(1)の水性組成物で処理するステップと、
(3)ステップ(2)の組成物を乾燥させるステップ
とを含む、前記粒剤の調製方法に関する。また本発明は、前記粒剤で害虫、植物病原性菌類を駆除し、また好ましくない植生を防除する方法にも関する。さらなる実施形態は、特許請求の範囲および本明細書に記載されている。
好ましい実施形態と別の好ましい実施形態との組み合わせは本発明の範囲内である。
特許文献1には、コーティングポリマーの6000〜25,000 KJ/KGの熱注入(heat input)のある流動床中で固体担体に有効成分含有のコーティングを塗布することにより得ることができる徐放性粒剤が記載されている。コーティングポリマーは、例えば、アクリル酸およびメタクリル酸エステルのコポリマー、または酢酸ビニルおよびビニルピロリドンのコポリマーから選択される。
特許文献2には、不活性担体および界面活性剤と共に粒剤形態で製剤化されている農薬(pesticide)を含む、固形のコーティングを施した農薬組成物(solid coated pesticidal composition)が記載されている。このコーティングは、ポリアクリレート、ポリビニルアセテートといった水系乳化性の熱可塑性ポリマーである。
係属中のヨーロッパ出願EP 06125078.3には、農薬、およびビニルピロリドンと(メタ)アクリル酸アルキルエステルまたはアルキルビニルエーテルまたはアルキルビニルエステルとのコポリマーを含む製剤が記載されている。固形剤または液剤の各種の実施例が記載されている。
また、イネの有害生物および病気の駆除に農薬の粒剤を使用することは周知である。通常、これは、イネが生育する水性溶媒に(典型的には水田またはイネ育苗箱に)粒剤を加えることにより行われる。
しかし、現行の粒状組成物には、例えば、加熱流動床などにおけるそれらの調製方法が困難な点、農業上の有効成分の放出が遅い点、またはそれらの効果が不十分な点といった問題がある。
WO 00/07443 WO 99/44421
本発明の目的は、農業上の有効成分が素早く、かつ/または調整可能に放出される農薬製剤を見出すことである。さらなる目的は、調製が簡単で経済的な製剤を見出すことである。別の目的は、同一の農業上の有効成分を含む別の固形剤よりも効果の優れた固形剤を見出すことである。最後に、別の目的は、イネの農業上の処理で前述の長所を示す製剤を見出すことである。
本目的は、コーティングが少なくとも1種のポリマー、少なくとも1種の農業上の有効成分、および少なくとも1種の分散剤を含む、コーティングを施した不活性粒剤であって、
ポリマーが重合形態で、
A) ビニルラクタムと、
B) C8-C30アルキル残基を有するアクリル酸またはメタクリル酸のN-アルキルまたはN,N-ジアルキル置換アミドと、
C) アクリル酸またはメタクリル酸の無機塩
とを含むか;あるいは、
A) ビニルラクタムと、
D) C8-C30アルキルアクリレートまたはメタクリレートと、
E) 場合により、少なくとも1つのスルホン酸基を含有するエチレン性不飽和モノマーまたはその塩とアクリレートまたはメタクリレートの無機塩との組み合わせ
とを含むか;あるいは、
A) ビニルラクタムと、
F) 式(I)で表されるモノマー
Figure 0005562258
(式中、
R1およびR2は、独立してHまたはCH3であり、
R3は、C6-C10アリールまたはC7-C19芳香族アルキル(これは、同一または異なるC1-C9アルキルおよび/またはC1-C5アルコキシ置換基で置換されていてもよい)であり、
nは、1〜100の整数である)
とを含むか;あるいは、
A) ビニルラクタムと、
G) C1-C30有機酸のビニルエステルと、
H) ポリオキシアルキレングリコール
とを含むか;あるいは、
I) アルキルメタクリレートと、
J) メタクリル酸
とを含む、
前記粒剤により達成された。
一般的に、本発明によるコーティングを施した不活性粒剤は、0.1〜10mm、好ましくは0.5〜8mmの粒径を有する粒剤を含む。粒剤は、球形、円柱形、錠剤形のものであっても、他の別の形状であってもよい。
不活性粒剤とは、いかなる農業上の有効成分も含まずに施用された場合に農業上の効果のない粒剤である。好ましい不活性粒剤は、水より大きい密度を有するもの、好ましくは20℃および1013 mbarで1.00g/cm3より大きいものである。適切な不活性粒剤の例としては、天然鉱物土類、例えば、シリカゲル、シリカ、シリケート、タルク、カオリン、石灰石、石灰、チョーク、方解石、膠灰粘土、砂、黄土、クレイ、ドロマイト、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウムまたは前述の混合物である。好ましいのは、クレイとシリカの混合物である。
一般に、不活性粒剤は、不活性粒剤の乾重量に関して0〜75wt%、好ましくは0.5〜10wt%の範囲の結合剤を含んでいてもよい。結合剤の例としては、炭水化物、タンパク質、脂質、リグニンまたは合成高分子がある。好ましいのは合成高分子の結合剤で、特にポリビニルアルコールである。結合剤が存在する場合、「不活性粒剤」という用語には結合剤が含まれる。
不活性粒剤のコーティングは、少なくとも1種のポリマー、好ましくは1種のポリマーを含む。前記ポリマーは、重合形態で、
A) ビニルラクタムと、
B) C8-C30アルキル残基を有するアクリル酸またはメタクリル酸のN-アルキルまたはN,N-ジアルキル置換アミドと、
C) アクリル酸またはメタクリル酸の無機塩
とを含むか;あるいは、
A) ビニルラクタムと、
D) C8-C30アルキルアクリレートまたはC8-C30アルキルメタクリレートと、
E) 場合により、少なくとも1つのスルホン酸基を含有するエチレン性不飽和モノマーまたはその塩とアクリレートまたはメタクリレートの無機塩との組み合わせ
とを含むか;あるいは、
A) ビニルラクタムと、
F) 式(I)で表されるモノマー
Figure 0005562258
(式中、
R1およびR2は、独立してHまたはCH3であり、
R3は、C6-C10アリールまたはC7-C19芳香族アルキル(これは、同一または異なるC1-C9アルキルおよび/またはC1-C5アルコキシ置換基で置換されていてもよい)であり、
nは、1〜100の整数である)
とを含むか;あるいは、
A) ビニルラクタムと、
G) C1-C30有機酸のビニルエステルと、
H) ポリオキシアルキレングリコール
とを含むか;あるいは、
I) アルキルメタクリレートと、
J) メタクリル酸
とを含む。
好ましい実施形態では、本発明による不活性粒剤をコーティングするポリマーは、重合形態でビニルラクタムのコポリマーを含む。
適切なビニルラクタムは、例えば、N-ビニルカプロラクタムまたはN-ビニルピロリドンであり、好ましくはN-ビニルピロリドンである。
C8-C30アルキル残基を有するアクリル酸またはメタクリル酸のN-アルキルまたはN,N-ジアルキル置換アミドは、適切なコモノマーである。適切なアルキル残基は、8〜30個、好ましくは8〜20個の炭素原子を含む、直鎖状、分岐状または環状のアルキル残基である。N-アルキルまたはN,N-ジアルキル置換(メタ)アクリルアミドの例は、N-ステアリルアクリルアミド、N-ステアリルメタクリルアミド、N-(1-メチル)ウンデシルアクリルアミド、N-(1-メチル)ウンデシルメタクリルアミド、N-ドデシルアクリルアミド、N-ドデシルメタクリルアミド、N-オクチルアクリルアミド、N-オクチルメタクリルアミド、N,N-ジオクチルアクリルアミド、N,N-ジオクチルメタクリルアミド、N-セチルアクリルアミド、N-セチルメタクリルアミド、N-ミリスチルアクリルアミド、N-ミリスチルメタクリルアミド、N-(2-エチル)-ヘキシルアクリルアミド、N-(2-エチル)-ヘキシルメタクリルアミドである。好ましいのは、N-(1-メチル)ウンデシルアクリルアミドである。
アクリレートまたはメタクリレートの適切な無機塩は、例えば、アクリル酸ナトリウムまたはメタクリル酸ナトリウムであり、好ましくはアクリル酸ナトリウムである。前述のモノマーは、モノマーの組み合わせで使用することもできる。
C8-C30アルキルアクリレートまたはC8-C30アルキルメタクリレートは、さらに適切なコモノマーである。この関連で特定に重要であるのは、炭素原子8〜18個の鎖長のある脂肪アルコールとのアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルであって、この場合、アルキル基は分岐鎖であっても、非分岐鎖であってもよく、最も好ましくは、炭素原子8〜12個の鎖長のもの(アルキル基は分岐鎖であっても、非分岐鎖であってもよい)である。
特に、オクチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ミリスチルアクリレート、セチルアクリレート、ステアリルアクリレート、オレイルアクリレート、ベヘニルアクリレート、オクチルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、ノニルメタクリレート、デシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ミリスチルメタクリレート、セチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、オレイルメタクリレート、ベヘニルメタクリレート、tert-ブチルシクロヘキシルアクリレートおよびtert-ブチルシクロヘキシルメタクリレートが適切である。より好ましくはラウリルアクリレートおよびステアリルメタクリレートであり、最も好ましくはラウリルアクリレートである。
少なくとも1つのスルホン酸基を含有するエチレン性不飽和モノマーもまた適切なコモノマーである。前記モノマーは、それらの酸形態および塩形態であってもよい。前記モノマーの例は、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸であり、さらに下記の式(II):
Figure 0005562258
で定義されるモノマーである。
式(II)において、
nは、0、1、2または3、特に1または2であり;
Xは、OまたはNR5であり;
R1は、水素またはメチルであり;
R2、R3は、互いに独立して、水素またはC1-C4-アルキルであり、特に水素またはメチルであり、
R5は、水素またはC1-C4-アルキルであり、特に水素である。
式(II)で表されるモノマーの例は、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、2-メタクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、2-アクリルアミドエタンスルホン酸、2-メタクリルアミドエタンスルホン酸、2-アクリルオキシエタンスルホン酸、2-メタクリルオキシエタンスルホン酸、3-アクリルオキシプロパンスルホン酸および2-メタクリルオキシプロパンスルホン酸である。
少なくとも1つのスルホン酸基を含有するエチレン性不飽和モノマーがそれらの塩形態で存在する場合、これらは対イオンとして対応するカチオンを有する。適切なカチオンの例は、アルカリ金属カチオン、例えばNa+またはK+、アルカリ土類金属イオン、例えばCa2+およびMg2+、さらにアンモニウムイオン、例えばNH4 +、テトラアルキルアンモニウムカチオン、例えばテトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウムおよびテトラブチルアンモニウム、さらにプロトン化第一級、第二級および第三級アミン、特にC1-C20-アルキル基およびヒドロキシエチル基からなる群から選択される1、2または3個の基を有するもの、例えば、モノ-、ジ-およびトリブチルアミン、プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ヘキシルアミン、ドデシルアミン、オレイルアミン、ステアリルアミン、エトキシ化オレイルアミン、エトキシ化ステアリルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンのプロトン化形態、またはN,N-ジメチルエタノールアミンのプロトン化形態である。
少なくとも1つのスルホン酸基を含有するエチレン性不飽和モノマーの好ましいものは式IIで定義したモノマーであり、より好ましいのは、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸およびそのナトリウム塩である。
さらに適切なコモノマーは、下記の式(I):
Figure 0005562258
で表されるモノマーである。
式(I)では、基R1およびR2は、それぞれの場合、互いに独立して、Hおよび/またはメチルを意味するものと考えることができる。したがって、これらはアクリル酸および/またはメタクリル酸の誘導体である。
基R3は、C6-C10-アリール基、例えばフェニルもしくはナフチル、またはC7-C19、好ましくはC7-C12-芳香族アルキル基、例えばベンジル、フェニルエチルもしくはフェニルプロピルを意味する。R3に関する具体的な基は、1個または複数の(一般には1〜3個の)同一または異なるC1-C9-アルキルおよび/またはC1-C5-アルコキシ置換基(これは直鎖であっても、分岐鎖であってもよく、あるいは開鎖、環式または脂環式であってもよい)を有し得る。例示可能なC1-C9-アルキル置換基の例は、メチル、エチル、1-プロピル、2-プロピル、1-ブチル、2-ブチル、1,1-ジメチルエチル、1-ペンチル、2-ペンチル、1-ヘキシル、シクロヘキシル、1-ヘプチル、1-オクチル、1-ノニルである。記載可能なC1-C5-アルコキシ置換基の例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2-プロポキシ、1-ブトキシ、2-ブトキシ、1,1-ジメチルエトキシ、1-ペントキシ、2,2-ジメチルプロポキシである。好ましい基R3は、例えば、フェニル、パラトリル、ベンジル、パラ-ヒドロキシベンジル、パラ-ヒドロキシフェニル、パラ-メトキシフェニル、パラ-メトキシベンジルまたはシクロヘキシルである。
式(I)中のnという添え字は、0〜100、好ましくは1〜100、特に好ましくは1〜25、特に1〜10の整数である。nが1よりも大きい数である場合、それぞれの反復単位の基R2は、それぞれで同じ意味を有していてもよく、あるいは、ランダムな分布が適切な場合には、互いに独立して、それぞれの場合にHまたはCH3である。この場合、好ましくは、基R2の約50%〜約100%はHであり、基R2の約0〜約50%がCH3である。本発明の好ましい実施形態では、nが1より大きい数の場合、全ての基が同じ意味であると考えられる。そのため、R2はHであるのが特に好適である。
式(I)の最も好ましいコモノマーは、フェノキシエチルアクリレートおよびフェノキシエチルメタクリレートである。
さらに適切なコモノマーは、C1-C30有機酸のビニルエステルである。好ましいのは脂肪族C1-C30カルボン酸、より好ましいのは脂肪族C2-C12カルボン酸、最も好ましいのは酢酸のビニルエステルである。カルボン酸に関する例としては、ギ酸、酢酸、分岐鎖または非分岐鎖のプロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、2-エチルヘキサン酸、n-ノナン酸、n-デカン酸、n-ウンデカン酸、n-ドデカン酸、n-トリデカン酸、n-テトラデカン酸、n-ペンタデカン酸、n-ヘキサデカン酸、n‐ヘプタデカン酸およびn-オクタデカン酸ならびにその異性体である。最も好ましいのは、酢酸ビニルである。
さらに、ポリオキシアルキレングリコールは適切なコモノマーである。例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフランまたはポリブチレングリコールであり、これらは2-エチルオキシランまたは2,3-ジメチルオキシランから得ることができる。また、適切なポリオキシアルキレングリコールは、エチレンオキシド、プロピレンオキシドまたはブチレンオキサイドから製造される統計コポリマーまたはブロック状コポリマー、例えば、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコールブロックコポリマーなどである。ブロックコポリマーは、ABタイプであってもよく、ABAタイプであってもよい。さらなるポリオキシアルキレングリコールの例は、ヒドロキシ末端基の片方または両方でアルキル化されているものである。適切なアルキル残基は、脂肪族C1-C22アルキル残基であり、好ましくはメチル、エチル、n-ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、オクタデシルである。好ましいポリオキシアルキレングリコールはポリエチレングリコールである。
好ましい実施形態では、本発明によるポリマーは、重合形態で、ビニルピロリドンと、C8-C30アルキル残基を有するアクリル酸またはメタクリル酸のN-アルキルまたはN,N-ジアルキル置換アミドと、アクリル酸ナトリウムまたはメタクリル酸ナトリウムとを含む。本ポリマーは、
・少なくとも60wt%、好ましくは少なくとも70wt%のビニルピロリドンと;
・1〜30wt%、好ましくは5〜22wt%の、C8-C30アルキル残基を有するアクリル酸またはメタクリル酸のN-アルキルまたはN,N-ジアルキル置換アミドと;
・0.5〜10wt%、好ましくは2〜8wt%のアクリル酸ナトリウムまたはメタクリル酸ナトリウム
からなり得る。これらのコポリマーは、0.1molのNaCl溶液中1%濃度で測定した場合に、フィケンチャー(Fikentscher)に従って求めたK値が5〜60、好ましくは10〜35、特に好ましくは12〜30を有することが可能である。こうしたポリマーは、公知の方法(例えば、WO 2007/017452に記載されている方法)に従い、ラジカル重合により合成することができる。
別の好ましい実施形態では、本ポリマーは、重合形態で、ビニルヒロリドンと、C8-C20アルキルアクリレートまたはメタクリレートとを含み、場合により、少なくとも1つのスルホン酸基を含有するエチレン性不飽和モノマーとアクリレートまたはメタクリレートの無機塩との組み合わせを含む。好ましくは、本ポリマーは、重合形態で、ビニルピロリドンと、C8-C20アルキルアクリレートまたはメタクリレートと、少なくとも1つのスルホン酸基を含有するエチレン性不飽和モノマーとアクリレートまたはメタクリレートの無機塩を含む。また好ましいのは、ビニルピロリドンと、C8-C20アルキルアクリレートまたはメタクリレートを含有するコポリマーである。
本コポリマーがビニルピロリドンとC8-C20アルキルアクリレートまたはメタクリレートを含有する場合、コポリマーは、好ましくは、
・60〜99wt%、好ましくは70〜95重量%の範囲、特に好ましくは75〜90重量%の範囲のビニルピロリドンと、
・1〜40wt%、好ましくは5〜30重量%、さらに好ましくは10〜25重量%のC8-C20アルキルアクリレートまたはメタクリレート(この場合、モノマーは合計で100wt%になる)
とを含有する。これらのコポリマーは、0.1molのNaCl溶液中1%濃度で測定した場合、フィケンチャーに従って求めたK値が5〜60、好ましくは10〜35、特に好ましくは12〜30を有することが可能である。こうしたポリマーは、公知の方法(例えば、WO 2007/017452に記載されている方法)に従い、ラジカル重合により合成することができる。これらのポリマーは、統計コポリマー、ブロックコポリマーまたはグラフトコポリマーであってもよい。好ましいのは、統計コポリマーおよびグラフトコポリマーである。
コポリマーがビニルピロリドン、C8-C20アルキルアクリレートまたはメタクリレート、少なくとも1つのスルホン酸基を含有するエチレン性不飽和モノマー、およびアクリレートまたはメタクリレートの無機塩を含む場合、好ましいのは以下の組成である:
・少なくとも60wt%、好ましくは少なくとも70wt%のビニルピロリドンと、
・1〜30wt%、好ましくは5〜22wt%のC8-C20アルキルアクリレートまたはメタクリレートと、
・0.5〜10wt%、好ましくは1〜8wt%の、少なくとも1つのスルホン酸基を含有するエチレン性不飽和モノマー、およびアクリレートまたはメタクリレートの無機塩:共に含有、この場合、モノマーは合計で100wt%となる。これらのコポリマーは、当業者に公知の方法でGPCにより測定した場合、重量平均分子量が10.000g/mol〜100.000g/mol、好ましくは10.000g/mol〜75.000g/mol、特に好ましくは10.000g/mol〜50.000g/molである。こうしたポリマーは、公知の方法(例えばWO 2006/111327に記載されている方法)に従い、ラジカル重合により合成することができる。
別の好ましい実施形態では、本ポリマーは、重合形態で、ビニルピロリドンと式(I)で表されるモノマー:
Figure 0005562258
(式中、残基R1〜R3およびnは上記で定義した通りである)
とを含む。本ポリマーは、
・10〜99.5wt%、好ましくは50〜99wt%、特に90〜98wt%のビニルピロリドンと、
・0.5〜90wt%、好ましくは1〜50wt%、特に2〜10wt%の式(I)で表されるモノマー
からなり得る(この場合、モノマーは合計で100wt%となる)。これらのコポリマーは、0.1molのNaCl溶液中1%濃度で測定した場合、フィケンチャーに従って求めたK値が少なくとも7、好ましくは15〜50、特に好ましくは25〜45を有することが可能である。こうしたポリマーは、公知の方法(例えば、WO 2006/018135に記載されている方法)に従い、ラジカル重合により合成することができる。
別の好ましい実施形態では、本ポリマーは、重合形態で、ビニルカプロラクタム、脂肪族C1-C30有機酸のビニルエステルおよびポリオキシアルキレングリコールをグラフトコポリマーとして含む。本ポリマーは、
・少なくとも20wt%、好ましくは20〜80wt%のビニルカプロラクタムと、
・少なくとも5wt%、好ましくは19〜50wt%の脂肪族C1-C30有機酸のビニルエステルと、
・少なくとも1wt%、好ましくは1〜61wt%のポリオキシアルキレングリコール
とから成り得る(この場合、モノマーは合計で100wt%となる)。これらのコポリマーは、重量平均分子量が50.000g/mol〜500.000g/mol、好ましくは100.000g/mol〜250.000g/molである。こうしたポリマーは、公知の方法(例えば、WO 2007/051743に記載されている方法)に従い、ラジカル重合により合成することができる。
別の好ましい実施形態では、本発明により不活性粒剤にコーティングを施すポリマーは、重合形態で、アルキル(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリル酸を含む。
適切なアルキル(メタ)アクリレートは、アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル、好ましくはC1-C12、さらに好ましくはC1-C4アルキルエステルである。最も好ましいのはメチルアクリレートまたはメチルメタクリレートであり、特にメチルメタクリレートである。適切な(メタ)アクリル酸は、アクリル酸またはメタクリル酸であり、好ましくはメタクリル酸である。アルキル(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリル酸のとりわけ好ましいコポリマーは、メチルアクリレートまたはメチルメタクリレートとのメタクリル酸コポリマーである。本ポリマーは、
・90wt%以下、好ましくは50wt%以下、特に10〜50wt%のアルキル(メタ)アクリレートと、
・少なくとも10wt%、好ましくは少なくとも50wt%、特に50〜90wt%の(メタ)アクリル酸
とから成り得る(この場合、モノマーは合計で100wt%となる)。これらのコポリマーは、重量平均モル重量が500〜200000ダルトン、好ましくは1000〜100000ダルトン、特に2000〜70000ダルトンであってよい。モル重量は、ゲル透過クロマトグラフィーなどの公知の方法により測定することができる。これらのコポリマーは、0.1molのNaCl溶液中1%濃度で測定した場合、フィケンチャーに従って求めたK値が少なくとも5〜80、好ましくは5〜50、特に好ましくは10〜35を有することが可能である。こうしたコポリマーは、公知の方法に従い、ラジカル重合により合成することができる。
少なくとも1種の農業上の有効成分は、不活性粒剤のコーティング中に存在する。場合により、同一有効成分または追加の有効成分が不活性粒剤の中または表面に存在していてもよいか、コーティングの表面に存在していてもよく、例えば、不活性粒剤の表面細孔中に存在する。好ましくは、本発明による粒剤中または粒剤表面の有効成分の総量に対して少なくとも80wt%、さらに好ましくは少なくとも90 wt%、特に少なくとも98wt%、とりわけ全ての有効成分が粒剤のコーティング中に存在する。
本発明の意味における「少なくとも1種の農業上の有効成分」という用語は、1種または複数の化合物が殺菌剤、殺虫剤、殺線虫剤、除草剤および/または薬害軽減剤もしくは成長調節剤からなる群から、好ましくは殺菌剤、殺虫剤または殺線虫剤からなる群から、最も好ましくは殺虫剤から成る群から選択することができることを示す。また、前述の分類の2つ以上の農薬の混合物を使用することも可能である。好ましくは、フィプロニルまたはフィプロニル含有混合物を使用する。
適切な殺虫剤の例としては、有機(チオ)ホスフェート、カーバメート、ピレスロイド、成長調節剤、ニコチン性受容体アゴニスト/アンタゴニスト化合物、GABAアンタゴニスト化合物、大環状ラクトン殺虫剤、METI I化合物、METI IIおよびIII化合物、脱共役剤化合物、酸化的リン酸化阻害剤化合物、脱皮撹乱化合物、混合機能オキシダーゼ阻害剤化合物、ナトリウムチャンネル遮断薬化合物が挙げられる。
適切な除草剤の例としては、脂質生合成阻害剤、ALS阻害剤、光合成阻害剤、プロトポルフィリノーゲン-IXオキシダーゼ阻害剤、白化除草剤、EPSP合成酵素阻害剤、グルタミン合成酵素阻害剤、DHP合成酵素阻害剤、有糸分裂阻害剤、VLCFA阻害剤、セルロース生合成、脱共役除草剤、オーキシン除草剤、オーキシン輸送阻害剤、薬害軽減剤が挙げられる。
適切な殺菌剤の例としては、ストロビルリン、カルボキサミド、アゾール、窒素含有複素環化合物、カーバメートおよびジチオカーバメート、他の殺菌剤、例えばグアニジン、抗生物質、有機金属化合物、硫黄含有複素環化合物、有機リン化合物、有機塩素化合物、ニトロフェニル誘導体、無機活性化合物が挙げられる。
本発明によるコーティングを施した不活性粒剤は、一般に、コーティングを施した不活性粒剤の全重量に対して、
70〜99,3wt%の不活性粒剤、
0,1〜10wt%ポリマー、
0,1〜10wt%の分散剤、
0,1〜10wt%の農業上の有効成分
を含む。
好ましくは、本発明によるコーティングを施した不活性粒剤は、コーティングを施した不活性粒剤の全重量に対して、
87〜98,4wt%の不活性粒剤、
0,3〜3wt%のポリマー、
1〜7wt%の分散剤、
0,3〜3wt%の農業上の有効成分
を含む。
本発明による粒剤の調製方法は、
(1)少なくとも1種のポリマー、少なくとも1種の農業上の有効成分、および少なくとも1種の分散剤を水で処理するステップと、
(2)不活性粒剤をステップ(1)で得られた水性組成物で処理するステップと、
(3)ステップ(2)で得られた組成物を乾燥させるステップ
とを含む。
ステップ(1)では、ポリマー、有効成分および界面活性剤系は、別々に、または様々な順番で、水で処理することができる。好ましくは、ステップ(1)は、
(1a)少なくとも1種のポリマーと少なくとも1種の分散剤を水で処理するステップと、
(1b)少なくとも1種の農業上の有効成分と、場合により少なくとも1種の分散剤とを水で処理するステップと、
(1c)ステップ(1a)および(1b)の水性組成物を混合するステップ
とを含む。
好ましい実施形態では、ステップ(1a)は、まず少なくとも1種のポリマーと少なくとも1種の分散剤とを混合するステップと、次に水で処理するステップとを含む。ステップ(1a)および(1b)で加えられる分散剤は、異なっていてもよいし、同一であってもよい。
本化合物は、溶液、エマルション、懸濁液またはサスポエマルションであってもよい。好ましい実施形態では、ポリマーおよび分散剤は、ステップ(1)の終わりには、水中にかなりの程度まで、好ましくは完全に溶解される。別の好ましい実施形態では、有効成分は、ステップ(1)の終わりに、少なくとも1種の分散剤と共に水中に懸濁させる。
ステップ(2)において、不活性粒剤は、公知のコーティング技術により、ステップ(1)の水性組成物でコーティングが施される。例えば、ポリマーおよび有効成分を含む水性組成物は、不活性粒剤上に噴霧することができる。噴霧は、流動床塗布装置、または不活性粒剤が回転しているドラムもしくは回転盤中で実施することができる。好ましい実施形態では、不活性粒剤は、ステップ(1)の水性組成物で、好ましくは混合により処理される。混合は、好ましくは、ブランクの不活性粒剤に、ステップ(1)の水性組成物を加えることにより行うことができる。好ましくは、ステップ(2)は周囲温度で、より好ましくは15〜25℃で実施する。好ましい実施形態では、ステップ(2)は、コーティングポリマーの6000 kJ/kg未満、さらに好ましくは3000 kJ/kg未満の熱注入(heat input)で実施し、最も好ましくは熱注入なしで実施する。
ステップ(3)では、ステップ(2)の組成物を公知の方法によって、例えば加熱、真空および/または空気流もしくは窒素流によって乾燥させる。例えば、組成物は、穴あきタンク中で乾燥媒体を制御しながら供給することで処理する。一般的には、温度は30〜180℃、好ましくは、35〜90℃が適用される。
コーティングを施した不活性粒剤およびその調製方法は、少なくとも1種の分散剤を含む。分散剤は、これらの成分間の表面張力を低下させて液体中の微細な固形微粒子の分散を促進する界面活性化合物である。一般に、分散剤は、少なくともイオン性、非イオン性、あるいはイオン性および非イオン性の分散剤を含む。好ましくは、分散剤は、少なくとも1種のイオン性分散剤を含む。
適切な分散剤は、リグノスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、アルキルアリールスルホネート、アルキルスルフェート、アルキルスルホネート、脂肪アルコールスルフェート、脂肪酸および硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテル類のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアンモニウム塩、さらに、スルホン化ナフタレンとナフタレン誘導体のホルムアルデヒドとの縮合生成物、ナフタレンまたはナフタレンスルホン酸とフェノールおよびホルムアルデヒドとの縮合生成物、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、エトキシル化イソオクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アルコールおよび脂肪アルコール/エチレンオキシド縮合物、エトキシル化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシル化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステル、リグノスルファイト廃液、ならびにメチルセルロースである。好ましい分散剤はリグニンスルホネート塩を含み、好ましくはリグニンスルホネート塩からなるものである。
調製方法の任意の時点で、製剤用補助剤を添加することができる。本発明の意味における「製剤用補助剤」という用語は、農薬の製剤化に適している補助剤であって、例えば、追加の溶媒および/または防腐剤および/または消泡剤および/または不凍剤、場合により、着色剤および/または結合剤および/またはゲル化剤および/または増粘剤などである。
好適な溶媒の例は、水、芳香族溶媒(例えばSolvesso製品、キシレン)、パラフィン類(例えばケロセンまたはディーゼル油などの鉱油留分)、コールタール油および植物もしくは動物由来の油、脂肪族、環状および芳香族の炭化水素(例えばトルエン、キシレン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレン類またはそれらの誘導体)、アルコール類(例えばメタノール、ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール)、ケトン類(例えばシクロヘキサノン、γ-ブチロラクトン)、ピロリドン類(NMP、NEP、NOP)、アセテート類(二酢酸グリコール)、グリコール類、脂肪酸ジメチルアミド類、脂肪酸および脂肪酸エステル類、イソフォロンおよびジメチルスルホキシドである。基本的に、混合溶媒も使用することができる。好ましくは、製剤に溶媒は加えない。
またグリセロール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、プロピレングリコールなどの不凍剤および殺菌剤も本製剤に加えることができる。
適切な消泡剤は、例えば、シリコンまたはステアリン酸マグネシウムをベースとする消泡剤である。
適切な防腐剤は、例えば、1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オンおよび/または2-メチル-2H-イソチアゾール-3-オンまたは安息香酸ナトリウムまたは安息香酸である。
増粘剤(すなわち、製剤に偽塑性流動性、つまり静止状態では高粘度で、使用状態では低粘度を付与する化合物)は、例えば、多糖類、または有機もしくは無機層状ミネラル類(layered minerals)、例えばキサンタンガムである。
また本発明は、本発明によるコーティングを施した不活性粒剤または本発明による方法によって調製したコーティングを施した不活性粒剤を含む、農薬製剤を包含する。農薬製剤は、本粒剤を製剤用補助剤(例えば、上記の製剤用補助剤)、または他の農薬製剤と混合することにより調製することができる。補助剤は固体であるのが好ましい。これらの固体は粉末であってもよいし、固体そのものであってもよく、好ましいのは粒状形態である。好ましくは、農薬製剤は、本発明によるコーティングを施した不活性粒剤から成る。
前述の適用の全ての実施形態は、これ以降、「本発明による製剤」と呼ぶものとする。
さらに本発明は、害虫および/または植物病原性菌類を駆除する方法であって、害虫および/または植物病原性菌類が内部または表面上で成長しているか、成長し得る植物、植物の種子、土壌または生育地、前記害虫および/または植物病原性菌類による攻撃または侵入から保護すべき植物、種子または土壌を有効量の本発明による農薬製剤と接触させることを含む方法を包含する。通常、当業者は、適切な昆虫および/または菌類駆除用の農薬有効成分(例えば、殺虫剤および/または殺菌剤など)を選択する。
したがって、本発明による製剤は、例えば、コムギ、ライムギ、オオムギ、オートムギ、イネ、トウモロコシ、芝生、バナナ、ワタ、ダイズ、コーヒーの木、サトウキビ、ブドウの木、果樹および観葉植物などの各種栽培植物または雑草、およびキュウリ、マメ、トマト、ジャガイモ、ウリなどの野菜、ならびにこれらの植物の種子につく多様な植物病原性菌類または昆虫の防除に使用することができる。特に、植物はイネ植物である。
さらに本発明は、本発明による製剤(この場合の農薬は、植物の健康効果(health effects)を付与する農薬である)を、植物、植物の各種部分または植物の生育箇所に施用することを含む、植物の健康を改善する方法を包含する。
さらに本発明は、除草有効量の本発明による農薬製剤を、植物、植物の生育地または前記植物の種子上に作用させることを含む、好ましくない植生の防除方法を包含する。通常、当業者は、好ましくない植生の防除に適した農薬有効成分(例えば除草剤など)を選択する。かくして、本発明による製剤は、有用植物、特にオートムギ、オオムギ、雑穀、トウモロコシ、イネ、コムギ、サトウキビ、ワタ、ナタネ、アマ、ヒラマメ、テンサイ、タバコ、ヒマワリおよびダイズなどの作物、または多年生作物における共通の有害植物を防除するのに特に好適である。特に、作物はイネ作物である。好ましくない植生の防除とは、雑草を破壊させることを意味するものと理解されたい。広義においては、雑草とはそれらが望まれない場所で生育するすべての植物を意味するものと理解されたい。
かくして、上記のとおり、本発明による製剤は各種方法によって施用することができる。
本発明の一実施形態では、本発明による製剤の葉面散布は、例えば、混合物を種子、苗木または植物へ散粉(dusting)または他の方法で施用することにより行われる。
本発明の別の実施形態は、例えば、植物の播種前または播種後に(例えば土壌灌注によって)、あるいは植物の出芽前または出芽後に、混合物を土壌へ散粉または他の方法で施用することにより土壌を処理することを含む。
土壌施用のある態様によれば、本発明のさらなる対象は、特に種まき機へ使用することによる土壌の処理方法である。
土壌施用のある態様によれば、本発明のさらなる対象は、種子が既に播種されている開放畝間に固形剤または液剤を加えること、あるいは、開放畝間に種子と製剤を同時に施用することを含む、畝間処理である。
好ましい実施形態では、農薬の粒剤はイネの有害生物および病気を防除するために使用される。通常これは、イネが生育している水性媒体に、一般的には水田またはイネの育苗箱に粒剤を加えることによって行う。
本発明を以下の実施例によってさらに説明するが、これらに限定されるものではない。
略語
ai 有効成分
AMPS 4-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸
DMAc N,N-ジメチルアセトアミド
GPC ゲル透過クロマトグラフィー
h 時間
ha ヘクタール
LA ラウリルアクリレート
MAA メタクリル酸
MMA メチルメタクリレート
NaOH 水酸化ナトリウム
PAA ポリアクリル酸
PEG 6000 ポリエチレングリコール、分子量6000g/mol
PMMA ポリメチルメタクリレート
POEA フェノキシエチルアクリレート
PVA ポリビニルアルコール
t-BPPiv tert-ブチルパーピバレート
VAc 酢酸ビニル
VCap ビニルカプロラクタム
VP ビニルピロリドン
Wako(登録商標) V50 2,2'-アゾビス-(2-アミジノ-プロパン)ジヒドロクロリド
Wako(登録商標) V59 2,2'-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)
Sorpol(登録商標) 5082 東邦化学工業株式会社(Toho Chemical Industries)製の市販の界面活性剤混合物で、ポリオキシアルキレングリコールサルフェート、リグニンスルホン酸ナトリウム、ホルムアルデヒド-ナフタレンスルホン酸ナトリウムポリマー、シリカおよびイソプロピルアルコールを含むもの。
実施例1−ポリマー合成
ポリマーa)
ビニルピロリドン/メチルウンデシルアクリルアミド/アクリル酸ナトリウムコポリマー(85/10/5 wt%)
初期充填物(393gのエタノール)を窒素でガス処理し、85℃のリアクターの内部温度に加熱した。次いで、供給材料1〜3の供給を開始した。供給材料1(100gのエタノール、170gのVP、20gのメチルウンデシルアクリルアミド)および供給材料2(27gのアクリル酸ナトリウム)を3時間で導入した。供給材料3(84gのエタノール、6gのWako(登録商標) V59)を4時間で導入した。次いでこの混合物をさらに2時間、後重合した。エタノールを留去し、反応混合物を水蒸気蒸留にかけた。分子量Mn=7.300g/molおよびMv=22.000g/molのポリマーが得られる(PMMAを基準としてDMAc中でGPCにより測定)。
ポリマーb)
ビニルピロリドン/ラウリルアクリレートコポリマー(90/10wt%)
初期充填物(350gのイソプロパノール、10gのVP)を窒素でガス処理し、80℃のリアクター内部温度に加熱した。次いで、供給材料1〜3の供給を開始した。供給材料1(400gのイソプロパノール、40gのLA)を5.5時間で導入し、供給材料2(300gのイソプロパノール、350gのVP)を6時間で導入し、供給材料3(19gのt-BPPiv 75体重%、100gのイソプロパノール)を6.5時間で導入した。次いでこの混合物をさらに2時間、後重合した。イソプロパノールを留去し、反応混合物を水蒸気蒸留にかけた。蒸留後、ポリマー溶液を水200gで希釈した。k値が14であり、分子量Mn=4.400g/molおよびMw=7.600g/molのポリマーが得られる(PMMAを基準としてHFIP中、GPCにより測定)。
ポリマーc)
ビニルピロリドン/フェノキシエチルアクリレートコポリマー(96/4wt%)
初期充填物(420gの水、0,4gのWako V 50、420gのエタノール、1,6gのPOEA、34,4gのVP)を窒素でガス処理し、75℃のリアクター内部温度に加熱した。次いで、供給材料1および2の供給を開始した。供給材料1(12,8gのPOEA、60gの水、311,2gのVP、60gのエタノール)を4時間で導入し、供給材料2(70,8gの水、70,8gのエタノール、3,2gのWako(登録商標) V50)を5時間で導入した。次いでこの混合物をさらに2時間、後重合した。エタノールを留去し、反応混合物を水蒸気蒸留にかけた。k値が31であり、分子量Mn=10.400g/molおよびMw=27.600g/molのポリマーが得られる(PMMAを基準としてHFIP中、GPCにより測定)。
ポリマーd)
メチルメタクリレート/メタクリル酸コポリマー(25/75wt%)
初期充填物(333,33gのイソプロパノール、58,33gの供給材料1)を窒素でガス処理し、75℃のリアクター内部温度に加熱した。次いで、供給材料1および2の供給を開始した。供給材料1(666,67gのイソプロパノール、125gのメチルMMA、375gのMAA)を5時間で導入し、供給材料2(83,33gのイソプロパノール、13,33gのt-BPPiv)を5.5時間で導入した。次いでこの混合物をさらに1時間、後重合した後、25gのNaOH(40wt%)を加えた。イソプロパノールを留去し、反応混合物を水蒸気蒸留にかけた。k値が18であり、分子量Mn=12.300g/molおよびMw=62.000g/molのポリマーが得られる(PAAを基準として水(pH7)中、GPCにより測定)。
ポリマーe)
ビニルピロリドン/ラウリルアクリレート/Na-4-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸/アクリル酸Na(76/20/2/2 wt%)
初期充填物(250gのイソプロパノール、25gのVP、25gのLA)を窒素でガス処理し、75℃のリアクター内部温度に加熱した。次いで、供給材料1(350gのイソプロパノール、165gのVP、25gのLA)、供給材料2(222gの水、28のAMPS ナトリウム塩 pH7)および供給材料3(27gの水、13gのアクリル酸ナトリウム)を3時間で導入した。供給材料4(47,5gの水、2,5gのWako(登録商標) V50)を4.5時間で導入した。1時間、後重合した後、供給材料5(10gの水、0,65gのWako V 50)を導入し、その後、2時間、後重合した。次いでイソプロパノールを留去し、反応混合物を水蒸気蒸留にかけた。k値が22であり、分子量Mn=9.700g/molおよびMw=31.300g/molのポリマーが得られる(PMMAを基準としてDMAc中、GPCにより測定)。
ポリマーf)
PEG 6000/酢酸ビニル/ビニルカプロラクタムグラフトコポリマー(13/30/57 wt%)
初期充填物(50gの酢酸ブチル、130gのPEG 6000、1gの供給材料3)を窒素でガス処理し、77℃のリアクター内部温度に加熱した。次いで、供給材料1〜3の供給を開始した。供給材料1(570gのVCap、120gの酢酸ブチル)を5時間で導入し、供給材料2(300gのVAc、80gの酢酸ブチル)を2時間で導入し、供給材料3(12,75gのt-BPPiv 75 wt%、117,25gの酢酸ブチル)を5.5時間で導入した。次いでこの混合物をさらに4時間、後重合し、500mlの酢酸ブチルを加えた。揮発性化合物を留去し、反応混合物を水蒸気蒸留にかけた。分子量Mn=44.000g/molおよびMw=140.000g/molのポリマーが得られる(PMMAを基準としてHFIP中、GPCにより測定)。
実施例2A−(本発明による)粒剤の調製
コーティング懸濁液を以下のように調製した:0.5g量の各ポリマーと1.35gの分散剤1(リグニンスルホン酸ナトリウム)を5.75gの水に溶解した。1.0gの水に溶解した0.5gのフィプロニルおよび0.17gの分散剤2(Sorpol(登録商標) 5082)からなるスラリーをそのポリマー溶液に加えた。
94wt%クレイ、2.0wt%ポリビニルアルコールおよび4.0wt%合成沈降性シリカからなる47.5gの粒剤(直径1.2mmおよび長さ1.5〜3mm)を、撹拌下、室温で、100mLフラスコ中の47.5gのその粒剤に5分以内に上記コーティング溶液5gを加えることでコーティングを施した。
得られた湿潤粒剤をオーブン中、60℃で10分間乾燥させた。上記コーティング懸濁液の残りを同様の方法でこの乾燥粒剤に加え、再度、オーブン中、60℃で60分間乾燥させた。
89,3 wt%クレイ、1,9wt%PVA、3,8wt%合成沈降性シリカ、1wt%ポリマー、2,7wt%分散剤、1,1wt%フィプロニルおよび0,3wt%分散剤2(wt%は出発物質に対する算出値)からなるコーティングを施した粒剤が得られた。
実施例2B−ポリマーを含まない粒剤の調製(本発明によるものではない、比較例)
対照として、ポリマーを含まない粒剤を実施例2Aの方法に従って調製した。同一の粒剤および化合物を同一濃度で使用した。90,3wt%クレイ、1,9wt%PVA、3,8wt%合成沈降性シリカ、2,7wt%分散剤、1wt%フィプロニルおよび0,3wt%界面活性剤(wt%は出発物質に対する算出値)からなる粒剤を得た。
実施例2C−市販粒剤(本発明によるものではない、比較例)
Prince(登録商標) GRの製品名でBASFジャパンから販売されている市販品も試験し、比較例として用いた。この粒剤は、1wt%フィプロニル(対全重量)でコーティングを施されている砂の粒剤からなる。
実施例3−フィプロニルの放出速度
粒剤からのフィプロニルの放出速度を測定するため、100mgの粒剤を室温で水300mLを入れたビーカーに加えた。フィプロニル濃度は、6時間後にHPLCにより測定した。結果を表1で確認することができる。
Figure 0005562258
表1の結果から、本発明によるコーティングを行うことで、粒剤からの放出速度が増加され得ることが明らかである。
実施例4−様々な分散剤含有量を用いたフィプロニルの放出速度
分散剤の影響を測定するため、放出速度を様々な分散剤含有量で測定した。これらの測定のため、粒剤は、ポリマーとしてポリマーc)を使用し、分散剤1(リグニンスルホネート)の含有量を変えて、実施例2Aで説明したようにして生産した。結果は表2で確認することができる。リグニンスルホネートの重量パーセントは、実施例2Aで計算したように、最終的なコーティングを施した粒剤に対するものである。
Figure 0005562258
表2の結果から、分散剤含有量の増加に伴い、フィプロニルの放出速度が速くなることが明らかである。ポリマーを含まない場合、放出速度は、分散剤/ポリマーの組み合わせよりも遅くなる。これにより、ポリマーと分散剤の相乗効果が明らかである。
実施例5−フィプロニルの取り込み
植物中へのフィプロニルの取り込み量を測定するため、粒剤をイネ種子に加え、播種した。フィプロニル量は100g/haであった。これは、1ha当たり粒剤10kgに相当する。播種の18日後に、イネ植物を刈り取り、植物材料をホモゲナイズし、植物材料中のフィプロニル含有量をGC(窒素−リンの検出を含む)およびGC/MSにより測定した。結果は表3で確認することができる。
Figure 0005562258
表3の結果から、本発明による粒剤が施用された場合、植物へのフィプロニルの取り込みの増加が明らかである。
実施例6−害虫防除
害虫防除強化を測定するため、(育種箱からポットへの)移植期にあるイネ植物に粒剤を加えた。フィプロニル量は100g/ha(これは、1ha当たり10kgの粒剤に相当する)であった。
移植の33日後に、ブラウンライスグラスホッパー(brown rice grass hoppers)をイネ植物に侵入させた。侵入の1日後、グラスホッパーの致死率を求めた。害虫防除の結果は表4で確認することができる。
Figure 0005562258
表4の結果から、本発明によるコーティングを施した粒剤を使用した場合、害虫防除が改善されることが明らかである。

Claims (15)

  1. コーティングが少なくとも1種のポリマー、少なくとも1種の農業上の有効成分、および少なくとも1種の分散剤を含む、コーティングを施した不活性粒剤であって、
    ポリマーが重合形態で、
    A) N-ビニルカプロラクタムまたはN-ビニルピロリドンと、
    B) C8-C30アルキル残基を有するアクリル酸またはメタクリル酸のN-アルキルまたはN,N-ジアルキル置換アミドと、
    C) アクリル酸またはメタクリル酸の無機塩
    とを含むか;あるいは、
    A) N-ビニルカプロラクタムまたはN-ビニルピロリドンと、
    D) C8-C30アルキルアクリレートまたはC8-C30アルキルメタクリレートと、
    E) 場合により、少なくとも1つのスルホン酸基を含有するエチレン性不飽和モノマーまたはその塩とアクリレートまたはメタクリレートの無機塩との組み合わせ
    とを含むか;あるいは、
    A) N-ビニルカプロラクタムまたはN-ビニルピロリドンと、
    F) 式(I)で表されるモノマー
    Figure 0005562258

    (式中、
    R1およびR2は、独立してHまたはCH3であり、
    R3は、C6-C10アリールまたはC7-C19芳香族アルキル(これは、同一または異なるC1-C9アルキルおよび/またはC1-C5アルコキシ置換基で置換されていてもよい)であり、
    nは、1〜100の整数である)
    とを含む、前記粒剤。
  2. ポリマーが重合形態で、
    A) N-ビニルピロリドンと、
    B) C8-C30アルキル残基を有するアクリル酸またはメタクリル酸のN-アルキルジアルキル置換アミドと、
    C) アクリル酸ナトリウムまたはメタクリル酸ナトリウム
    とを含む、請求項1に記載のコーティングを施した不活性粒剤。
  3. ポリマーが重合形態で、
    A) N-ビニルピロリドンと、
    D) C8-C20アルキルアクリレートまたはメタクリレートと、
    E) 場合により、少なくとも1つのスルホン酸基を含有するエチレン性不飽和モノマーとアクリレートまたはメタクリレートの無機塩との組み合わせ
    とを含む、請求項1に記載の粒剤。
  4. ポリマーが重合形態で、
    A) N-ビニルピロリドンと、
    D) C8-C20アルキルアクリレートまたはメタクリレートと、
    E) 少なくとも1つのスルホン酸基を含有するエチレン性不飽和モノマーまたはその塩、およびアクリレートまたはメタクリレートの無機塩
    とを含む、請求項3に記載の粒剤。
  5. ポリマーが重合形態で、
    A) N-ビニルピロリドンと、
    F) 式(I)で表されるモノマー
    Figure 0005562258

    (式中、
    R1およびR2は、独立してHまたはCH3であり、
    R3は、C6-C10アリールまたはC7-C12芳香族アルキル(これは、同一または異なるC1-C9アルキルおよび/またはC1-C5アルコキシ置換基で置換されていてもよい)であり、
    nは、1〜10の整数である)
    とを含む、請求項1に記載の粒剤。
  6. 同一または追加の有効成分が不活性粒剤の中もしくは表面、またはコーティングの表面に存在している、請求項1〜5に記載の粒剤。
  7. 分散剤がリグニンスルホン酸塩を含む、請求項1〜6に記載の粒剤。
  8. 不活性粒剤が水より大きい密度を有する、請求項1〜7に記載の粒剤。
  9. 少なくとも1種の農業上の有効成分がフィプロニルである、請求項1〜8に記載の粒剤。
  10. (1)少なくとも1種のポリマー、少なくとも1種の農業上の有効成分、および少なくとも1種の分散剤を水で処理するステップと、
    (2)不活性粒剤をステップ(1)で得られた水性組成物で処理するステップと、
    (3)ステップ(2)で得られた組成物を乾燥させるステップ
    とを含む、請求項1〜9に記載の粒剤の調製方法。
  11. ステップ(2)を熱注入(heat input)なしで実施する、請求項10に記載の方法。
  12. 請求項1〜9に記載のコーティングを施した不活性粒剤、または請求項10もしくは11に記載の方法によって調製されたコーティングを施した不活性粒剤を含む、農薬製剤。
  13. 害虫および/または植物病原性菌類を駆除する方法であって、害虫および/または植物病原性菌類が内部または表面上で成長しているか、または成長し得る植物、植物の種子、土壌または生育地、前記害虫および/または植物病原性菌類による攻撃または侵入から保護すべき植物、種子または土壌を、有効量の請求項1〜9に記載の粒剤または請求項10もしくは11に記載の方法により調製した粒剤または請求項12に記載の農薬製剤と接触させることを含む、前記方法。
  14. 好ましくない植生を防除する方法であって、除草有効量の請求項1〜9に記載の粒剤、または請求項1011に記載の方法によって調製した粒剤、または請求項12に記載の農薬製剤を植物、それらの生育地または前記植物の種子に作用させることを含む、前記方法。
  15. 植物がイネ植物である、請求項13または14に記載の方法。
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