JP5560983B2 - 冊子製造装置および冊子製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、両面に樹脂層を有する多数の紙材からなる積層体と、この積層体を覆うとともに、一側表紙、他側表紙および背表紙を有するカバー紙とを有する冊子を製造する冊子製造装置および冊子製造方法に関する。
近年、フォトブックと呼ばれるような写真紙(紙材)からなる冊子が製本されている。このような冊子は昇華転写またはインクジェットにより片面印刷された写真を、台紙または写真裏面同士を貼り合わせる合紙製本、リング綴、ホチキスによる中綴または平綴、および、無線綴などの手法により製本される。
特開平3−108590号公報
片面写真では、1ページに対して写真紙が1枚となり、一冊当たりのコストが高くなる。このため、インクジェットや電子写真で写真紙の両面に写真を印刷することによるコスト低減が図られている。しかしながら、インクジェット等で印刷された写真は、サーマルヘッドを用いた感熱昇華転写の写真よりも画質が劣る。従って、写真をより高画質で印刷するためには、印刷方法として、サーマルヘッドを用いた感熱昇華転写が用いられることが望ましい。
また、リング綴、ホチキスによる中綴または平綴などの手法ではなく、無線綴を採用することによる製本コストの低減が図られている。しかしながら一般に、昇華転写用の写真紙は、基材となる紙の片面もしくは両面に受容層(樹脂層)を有するので、写真紙1枚が厚くて腰がある。このため、糊付けだけでは多数の写真紙を支えきれないという問題があった。また、綴じ具またはアクリル系の両面テープを使用すると、接着資材のコストが高くなるとともに糊付け作業の負荷が生じていた。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得る冊子製造装置または冊子製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、両面に樹脂層を有する多数の紙材からなる積層体と、この積層体を覆うとともに、一側表紙、他側表紙および背表紙を有するカバー紙とを有する冊子を製造する冊子製造装置において、両面に樹脂層を有する多数の紙材からなる積層体を一面側および他面側から挟持する一対のクランパと、積層体の背面およびカバー紙の背表紙を支持するとともに加熱する背面用ヒータと、カバー紙の一側表紙および他側表紙における背側端部を積層体に対して熱プレスして、カバー紙の一側表紙および他側表紙を積層体の一面および他面に熱融着させる一対の熱プレス機と、を備え、前記背面用ヒータの背表紙側の表面に、少なくとも1つの凹部が形成されていることを特徴とする冊子製造装置である。
本発明による冊子製造装置において、背面用ヒータのうち前記背表紙の中央部分に対応する箇所における凹部の深さは、背面用ヒータのうち前記背表紙の端部分に対応する箇所における凹部の深さよりも大きくなっていてもよい。
本発明による冊子製造装置において、前記背面用ヒータの少なくとも1つの凹部は、背面用ヒータの背表紙側の表面に形成された複数の凹部からなっていてもよい。この場合、背面用ヒータのうち前記背表紙の中央部分に対応する箇所における凹部の占有率は、背面用ヒータのうち前記背表紙の端部分に対応する箇所における凹部の占有率よりも大きくなっている。
本発明は、両面に樹脂層を有する多数の紙材からなる積層体と、この積層体を覆うとともに、一側表紙、他側表紙および背表紙を有するカバー紙とを有する冊子を製造する冊子製造方法において、積層体の背面およびカバー紙の背表紙を支持する背面用ヒータを準備する工程と、背面用ヒータ上にカバー紙および積層体を順に載置する工程と、カバー紙の一側表紙および他側表紙における背側端部を積層体に対して熱プレスして、カバー紙の一側表紙および他側表紙を積層体の一面および他面に熱融着させる熱融着工程と、を備え、前記熱融着工程の際、前記背面用ヒータから前記背表紙に印加される押圧力が、背表紙の端部分から中央部分に向かうにつれて低下するよう、背面用ヒータにより背表紙が支持されることを特徴とする冊子製造方法である。
本発明によれば、前記背面用ヒータの背表紙側の表面に、少なくとも1つの凹部が形成されている。このため、カバー紙の一側表紙および他側表紙における背側端部を積層体に対して熱プレスして、カバー紙の一側表紙および他側表紙を積層体の一面および他面に熱融着させる際、カバー紙の背表紙が過剰に加熱されるのを防ぐことができる。これによって、カバー紙の背表紙が白化するのを防ぐことができ、かつ、カバー紙の一側表紙および他側表紙を積層体の一面および他面に強固に熱融着させることができる。このことにより、高い品質を備えた冊子を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態における冊子を示す図。 図2(a)は、紙材の層構成を示す断面図、図2(b)は、表紙の層構成を示す断面図。 図3は、図1に示す冊子のIII−III線に沿った断面図。 図4(a)は、本発明の実施の形態における冊子製造装置の背面用ヒータを示す図、図4(b)は、背面用ヒータから背表紙に印加される押圧力の分布を示す図。 図5(a)(b)(c)は、本発明の実施の形態における冊子製造方法を示す図。 図6(a)(b)(c)(d)は、本発明の実施の形態における冊子製造方法の変形例を示す図。 図7(a)(b)は、本発明の実施の形態における背面用ヒータの変形例を示す図。
以下、図1乃至図5(a)(b)(c)を参照して、本発明の実施の形態について説明する。はじめに図1を参照して、本実施の形態により得られる冊子10全体について説明する。
冊子
図1に示すように、冊子10は、多数の紙材2を接着してなる積層体1と、この積層体1を覆うとともに、一側表紙11、他側表紙12および背表紙18を有するカバー紙19と、を備えている。このうち一側表紙11は、積層体の一側の面(一面)1cに接着されており、一方、他側表紙12は、積層体の他側の面(他面)1dに接着されている。ここで、積層体1は、図1に示す各紙材2の背側端部2bを各々接着することにより構成されている。また、一側表紙11および積層体1は、互いにその背側端部11b,1bが接着されている。同様に、他側表紙12および積層体1は、互いにその背側端部12b,1bが接着されている。
上述のように、隣接する紙材2間、一側表紙11と紙材2との間、および他側表紙12と紙材2との間は、各々の背側端部側において接着されている。ここで、図1に示すように、紙材2のうち上述の接着が施される領域がとじしろ領域2fとなっており、とじしろ領域2f以外の領域であって、写真画像などの画像が形成される領域が画像領域2eとなっている。
紙材および表紙の層構成
次に図2(a)(b)を参照して、紙材2および各表紙11,12,18の層構成について説明する。図2(a)は、紙材2の層構成を示す断面図であり、図2(b)は、各表紙11,12,18の層構成を示す断面図である。
図2(a)に示すように、紙材2は、紙基材3と、紙基材3の両面上に設けられ、紙材2の両側表面(一面2cおよび他面2d)に位置する樹脂層7,7と、を有している。このうち各樹脂層7,7は、図2(a)に示すように、紙基材3の両面に順次積層されたプライマー層4、受容層5、および保護層6を含んでいる。
また紙基材3は紙単体、樹脂フィルム単体、または紙と樹脂フィルムの積層体から構成される。
プライマー層4としては、オレフィン系樹脂、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等が用いられる。受容層5は、昇華転写により紙材2上に画像が形成される際にインク(図示せず)を受容する層であり、塩化ビニル系樹脂、例えば、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体等が用いられる。また保護層6としては、アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂等が用いられる。
このようにして紙材2を構成することにより、サーマルヘッドを用いた感熱昇華転写を用いて、紙材2に写真を高画質で印刷することが可能となる。また後述するように、紙材2の樹脂層7は、隣接する紙材2間を接着するための層としても機能する。
図2(b)に示すように、各表紙11,12,18は、紙基材13と、冊子10に組み込まれた際に積層体1と向かい合う内面11c,12c,18c側に位置する樹脂層17と、を有している。このうち樹脂層17は、図2(b)に示すように、紙基材13のうち上述の内面11c,12c,18c側に順次積層されたプライマー層14、受容層15、および保護層16を含んでいる。
なお各表紙11,12,18においては、図2(a)に示す紙材2の場合と同様に、紙基材13の両側(内面11c,12c,18c側および外面11d,12d,18d側)の各々に樹脂層17が設けられていてもよい。
各表紙11,12の紙基材13、プライマー層14、受容層15、および保護層16は、紙材2の紙基材3、プライマー層4、受容層5、および保護層6と略同一であるので、詳細な説明は省略する。
冊子の構造
次に図3を参照して、冊子10の構造についてより詳細に説明する。図3は、図1に示す冊子10のIII−III線に沿った断面を示す図である。
上述のように、積層体1は、各紙材2の背側端部2bを各々接着することにより構成されている。ここで、隣接する紙材2間は、各紙材2の樹脂層7の熱融着により接着されている。より具体的には、隣接する紙材2間は、図3に示すように、各紙材2の樹脂層7を加熱して溶融することにより形成される溶着部20を介して接着されている。
また図3に示すように、一側表紙11の内面11cと紙材2との間は、一側表紙11の樹脂層17および紙材2の樹脂層7を加熱して溶融することにより形成される溶着部20を介して接着されている。同様に、他側表紙12の内面12cと紙材2との間も、他側表紙12の樹脂層17および紙材2の樹脂層7を加熱して溶融することにより形成される溶着部20を介して接着されている。
このように本実施の形態によれば、隣接する紙材2間、紙材2と一側表紙11との間、および紙材2と他側表紙12との間は、各紙材2の樹脂層7の熱融着により接着される。このため、製本用の糊や綴じ具を用いることなく、紙材2、一側表紙11および他側表紙12の各々が強固に接着された冊子を製造することができる。このように、より簡易かつ安価な方法で冊子を製造することにより、冊子10の製造に要するコストを低減することができる。
冊子製造装置
次に、図4(a)(b)および図5(a)(b)(c)を参照して、上述の冊子10を製造するための冊子製造装置30について説明する。
図5(c)に示すように、冊子製造装置30は、多数の紙材2からなる積層体1を一面1c側および他面1d側から挟持する一対のクランパ31a、31bと、積層体1の背面1eおよびカバー紙19の背表紙18を支持するとともに加熱する背面用ヒータ23と、カバー紙19の一側表紙11および他側表紙12における背側端部11b,12bを積層体1に対して熱プレスして、カバー紙19の一側表紙11および他側表紙12を積層体1の一面1cおよび他面1dに熱融着させる一対の熱プレス機32a,32bと、を備えている。
このうち一対のクランパ31a、31bは、冊子製造装置30内で積層体1を上下方向に搬送するためのものである。一対のクランパ31a、31bは、クランパ駆動機構(図示せず)により図5(c)の左右方向に駆動されて、積層体1を挟持する。また一対のクランパ31a、31bは、クランパ駆動機構により図5(c)の上下方向に駆動されて、積層体1を上下方向に搬送する。
一対の熱プレス機32a、32bは、積層体1の一面1cおよび他面1dにおける背側端部1b、または、表紙11,12における背側端部11b,12bを、加熱しながら押圧する、すなわち熱プレスするためのものである。一対の熱プレス機32a、32bは、熱プレス機駆動機構(図示せず)により図5(c)の左右方向に駆動されて、積層体1または表紙11,12を押圧する。また、熱プレスの際の熱プレス機32a、32bの温度は、温度調整機構(図示せず)により調整される。
背面用ヒータ23は、上述のように、積層体1の背面1eおよびカバー紙19の背表紙18を支持するとともに加熱するものである。このような背面用ヒータ23を用いることにより、熱プレスの際、積層体1の各紙材の樹脂層7および表紙11,12の樹脂層17を背表紙18側から加熱することができ、これによって、樹脂層7,17をより確実に溶融させることができる。このことにより、隣接する紙材2間、紙材2と一側表紙11との間、および紙材2と他側表紙12との間をより強固に接着させることが可能となる。
背面用ヒータ
次に図4(a)(b)を参照して、冊子製造装置30の背面用ヒータ23についてより詳細に説明する。図4(a)は、背面用ヒータ23を拡大して示す図であり、図4(b)は、背面用ヒータ23から背表紙18に印加される押圧力の分布を示す図である。
図4(a)に示すように、背面用ヒータ23は、カバー紙19の背表紙18に向かって熱を放出する背表紙側表面24aを含む加熱体24からなっている。加熱体24は、熱伝導性の良好な材料から形成されるとともに、その内部に電熱線などの発熱手段を含んでいる。このため、加熱体24の背表紙側表面24aはほぼ均一に高温になっている。
ところで上述のように、カバー紙19の背表紙18は、紙と樹脂フィルムの積層体などから構成される紙基材13と、熱可塑性樹脂などから構成される樹脂層17と、を含んでいる。このような構成からなる背表紙18が過剰に加熱されて高温になった場合、背表紙18に多数の細かい気泡が形成される等、ヒータと接触する側の樹脂層がダメージを受け、これによって背表紙18が白化することが考えられる。背表紙18が白化すると、冊子10の外観が劣化するので好ましくない。
ここで本実施の形態によれば、図4(a)に示すように、加熱体24の背表紙側表面24aには、背表紙18の面積にほぼ等しい断面積を有する凹部24bが形成されている。この場合、図4(a)に示すように、加熱体24のうち背表紙18の中央部分A近傍に対応する箇所における凹部24bの深さは、加熱体24のうち背表紙18の端部分AE1,AE2近傍に対応する箇所における凹部24bの深さよりも大きくなっている。より具体的には、凹部24bの深さは、背表紙18の端部分AE1,AE2近傍に対応する箇所から中央部分A近傍に対応する箇所に向かうにつれて次第に大きくなっている。このため図4(a)に示すように、背表紙18が加熱体24上に載置される際、背表紙18の端部分AE1,AE2近傍は加熱体24に接触するが、背表紙18の中央部分Aは加熱体24に接触しない。従って、背面用ヒータ23によりカバー紙19の背表紙18が支持される際に背面用ヒータ23から背表紙18に印加される押圧力Pは、図4(b)に示すように、背表紙18の端部分AE1,AE2から中央部分Aに向かうにつれて小さくなっている。また中央部分Aにおいては押圧力がゼロになる。このため、背面用ヒータ23によりカバー紙19の背表紙18が支持される際に背面用ヒータ23から背表紙18に加えられる熱量を、背表紙18の端部分AE1,AE2から中央部分Aに向かうにつれて小さくすることができる。
すなわち本実施の形態によれば、背面用ヒータ23により、背表紙18の中央部分A近傍を過剰に加熱することなく、背表紙18の端部分AE1,AE2近傍のみを重点的に加熱することができる。このため、熱プレスの際に背表紙18の中央部分A近傍の温度が過剰に高くなるのを防ぐことができるとともに、積層体1の一面1cおよび他面1dにおける背側端部1b近傍を十分に加熱することができる。これによって、カバー紙19の背表紙18が白化するのを、とりわけ背表紙18の中央部分A近傍が白化するのを防ぐことができ、かつ、カバー紙19の一側表紙11および他側表紙12を積層体1の一面1cおよび他面1dに強固に熱融着させることができる。
背面用ヒータ23から背表紙18に印加される押圧力が背表紙18の端部分AE1,AE2から中央部分Aに向かうにつれて小さくなる程度が特に限られることはなく、背表紙18の構成などに応じて、背表紙18における押圧力の分布が適宜設定される。
なお、図示はしないが、背面用ヒータ23からの熱が背表紙18近傍または凹部24b内にこもって、これによって背表紙18の中央部分Aが過剰に加熱するのを防ぐため、適切な放熱機構が背面用ヒータ23に設けられていてもよい。
冊子製造方法
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について、図5(a)〜(c)を参照して説明する。ここでは、紙材2および各表紙11,12を熱プレスにより接着し、これによって冊子10を製造する方法について説明する。
まず、図5(a)に示すように背面用ヒータ23を準備し、次に、背面用ヒータ23の加熱体24の凹部24b上に、一側表紙11、他側表紙12および背表紙18を有するカバー紙19を載置する。この際、図5(a)に示すように、背表紙18の自重などに起因して、背表紙18の端部分AE1,AE2近傍が加熱体24の凹部24bに沿って湾曲する。すなわち、背表紙18の端部分AE1,AE2近傍は、加熱体24の背表紙側表面24aに接触する。一方、上述のように、凹部24bの深さは、背表紙18の端部分AE1,AE2に対応する箇所から中央部分Aに対応する箇所に向かうにつれて次第に大きくなっており、このため、背表紙18の中央部分Aは加熱体24の背表紙側表面24aに接触しない。従って、加熱体24から背表紙18に印加される押圧力は、背表紙18の端部分AE1,AE2から中央部分Aに向かうにつれて小さくなっている。
なお図5(a)に示すように、背面用ヒータ23の近傍には、一側表紙11を加熱しながら押圧する熱プレス機32aと、他側表紙12を加熱しながら押圧する熱プレス機32bとが配置されている。
次に、図5(b)に示すように、一対のクランパ31a、31bを駆動することにより、カバー紙19の背表紙18の上に、両面に写真画像や文字が印刷された多数の写真紙(紙材)2を積層して構成された積層体1を載置する。
その後、図5(c)に示すように、一側表紙11の背側端部11bを熱プレス機32aで加熱しながら積層体1に対して押圧するとともに、他側表紙12の背側端部12bを熱プレス機32bで加熱しながら積層体1に対して押圧する。同時に、背面用ヒータ23によって積層体1の背面1eおよびカバー紙19の背表紙18を加熱する。これによって、各紙材2の樹脂層7がその背側端部2b近傍において溶融され、このことにより、隣接する紙材2間が溶着部20を介して接着される。
また、各紙材2の樹脂層7とともに、一側表紙11の樹脂層17および他側表紙12の樹脂層17がその背側端部11b,12b近傍において溶融される。このことにより、紙材2と一側表紙11との間、および紙材2と他側表紙12との間が溶着部20を介して接着される。
このようにして、隣接する紙材2間、一側表紙11と紙材2との間、および他側表紙12と紙材2との間が熱融着された冊子10を得ることができる。
このとき、上述のように、加熱体24から背表紙18に印加される押圧力は、背表紙18の端部分AE1,AE2から中央部分Aに向かうにつれて小さくなっている。このため、熱融着の際に加熱体24から背表紙18に加えられる熱量は、背表紙18の端部分AE1,AE2から中央部分Aに向かうにつれて小さくなっている。このため、背表紙18の中央部分A近傍が過剰に加熱されるのを防ぎながら、隣接する紙材2間、一側表紙11と紙材2との間、および他側表紙12と紙材2との間が熱融着された冊子10を得ることができる。
なお、熱プレス機32a,32bの温度および熱融着時間が特に限られることはなく、樹脂層7,17の特性、紙材2の数量などに応じて適宜設定される。例えば、熱プレス機32a,32bの温度は120℃〜170℃となっており、また熱融着時間は20秒〜120秒となっている。
また、熱プレス機32a,32bが各表紙11,12および積層体1に及ぼす荷重が特に限られることはなく、樹脂層7,17の特性、紙材2の数量などに応じて適宜設定される。例えば、熱プレス機32a,32bは、50N〜100Nの荷重で各表紙11,12および積層体1を挟持する。なお、熱プレス機32a,32bの先端厚みは例えば2〜5mmとなっている。
また、熱プレスの際の加熱体24の温度が特に限られることはなく、樹脂層7,17の特性、紙材2の数量、背表紙18の構成などに応じて加熱体24の温度が設定される。例えば、加熱体24の温度は、120℃〜170℃の範囲内に設定される。
このように本実施の形態によれば、熱プレスの際、背表紙18の中央部分A近傍は過剰には加熱されず、背表紙18の端部分AE1,AE2近傍のみが重点的に加熱される。このため、カバー紙19の背表紙18が白化するのを、とりわけ背表紙18の中央部分A近傍が白化するのを防ぐことができる。さらに、積層体1の一面1cおよび他面1dにおける背側端部1b近傍を十分に加熱することができ、このことにより、図5(c)に示すように、カバー紙19の一側表紙11および他側表紙12を積層体1の一面1cおよび他面1dに強固に熱融着させることができる。このため、高い品質を備えた冊子10を得ることができる。
冊子製造方法の変形例
なお本実施の形態において、各紙材2間、積層体1と一側表紙11との間、および、積層体1と他側表紙12との間が、樹脂層7の熱融着により同時に接着される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図6(a)〜(d)に示すように、はじめに、各紙材2間を樹脂層7の熱融着により接着し、これによって積層体1を形成し、次に、積層体1と一側表紙11との間、および、積層体1と他側表紙12との間を、樹脂層7の熱融着により接着してもよい。
この場合、まず図6(a)に示すように背面用ヒータ23を準備し、次に、一対のクランパ31a、31bを駆動することにより、熱プレス機32a,32b間に積層体1を配置する。
その後、図6(b)に示すように、積層体1の一面1cの背側端部1bを熱プレス機32aで加熱しながら積層体1に対して押圧するとともに、積層体1の他面1dの背側端部1bを熱プレス機32bで加熱しながら積層体1に対して押圧する。同時に、背面用ヒータ23によって積層体1の背面1eを加熱する。これによって、各紙材2の樹脂層7がその背側端部2b近傍において溶融され、このことにより、隣接する紙材2間が溶着部20を介して接着される。
次に、図6(c)に示すように、一対のクランパ31a、31bを駆動することにより積層体1を上方に退避させる。その後、図6(c)に示すように、背面用ヒータ23の上に、一側表紙11、他側表紙12および背表紙18を有するカバー紙19を載置する。
その後、図6(d)に示すように、カバー紙19の背表紙18上に積層体1を載置する。次に、一側表紙11の背側端部11bを熱プレス機32aで加熱しながら押圧するとともに、他側表紙12の背側端部12bを熱プレス機32bで加熱しながら押圧する。同時に、背面用ヒータ23によって積層体1の背面1eおよびカバー紙19の背表紙18を加熱する。これによって、一側表紙11の樹脂層17および他側表紙12の樹脂層17がその背側端部11b,12b近傍において溶融される。このことにより、紙材2と一側表紙11との間、および紙材2と他側表紙12との間が溶着部20を介して接着される。
本変形例においても、図6(d)に示すように、熱プレスの際、背表紙18の中央部分Aは、加熱体24の背表紙側表面24aに接触しない。従って、背表紙18の中央部分A近傍は過剰には加熱されず、背表紙18の端部分PE1,PE2近傍のみが重点的に加熱される。このため、カバー紙19の背表紙18が白化するのを防ぐことができる。さらに、積層体1の一面1cおよび他面1dにおける背側端部1b近傍を十分に加熱することができ、このことにより、図6(d)に示すように、カバー紙19の一側表紙11および他側表紙12を積層体1の一面1cおよび他面1dに強固に熱融着させることができる。このため、高い品質を備えた冊子10を得ることができる。
また本変形例によれば、積層体1単体を熱プレス機32a,32bにより熱プレスする際にも、背表紙側表面24aに凹部24bが形成された加熱体24からなる背面用ヒータ23が用いられる(図6(b)参照)。このため、積層体1の背側端部1bの中央部分近傍が過剰に加熱されるのを防ぐことができる。これによって、積層体1の背側端部1bの中央部分近傍で各紙材2の樹脂層7が過剰に溶融するのを防ぐことができる。このことにより、積層体1から冊子10が構成された際に、中央部分近傍において冊子10が開きにくくなる、などといった不具合が生じるのを防ぐことができる。
背面用ヒータの変形例
また本実施の形態において、背面用ヒータ23が、背表紙側表面24aに1つの凹部24bが形成された加熱体24からなる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、背面用ヒータ23を、背表紙側表面24aに複数の凹部24bが形成された加熱体24から構成してもよい。以下、図7(a)(b)を参照して、背表紙側表面24aに複数の凹部24bが形成されている例について説明する。
図7(a)は、背表紙側表面24aに複数の凹部24bが形成された加熱体24からなる背面用ヒータ23を示す側面図であり、図7(b)は、図7(a)に示す背面用ヒータ23を上方から見た場合を示す平面図である。本変形例において、複数の凹部24bは、背表紙18の中央部分A近傍に対応する箇所における凹部24bの占有率(密度)が、背表紙18の端部分AE1,AE2近傍に対応する箇所における凹部の占有率(密度)よりも大きくなるよう設けられている。より具体的には、図7(b)に示すように、凹部24bは、背表紙18の中央部分A近傍に対応する箇所にのみ設けられており、背表紙18の端部分AE1,AE2近傍に対応する箇所には設けられていない。
このように、背表紙18の中央部分A近傍に対応する箇所に重点的に凹部24bを設けることにより、背面用ヒータ23から背表紙18に加えられる熱量を、背表紙18の端部分AE1,AE2から中央部分Aに向かうにつれて小さくすることができる。これによって、背表紙18の中央部分A近傍を過剰に加熱することなく、背表紙18の端部分AE1,AE2近傍のみを重点的に加熱することができる。このため、熱プレスの際に背表紙18の中央部分A近傍の温度が過剰に高くなるのを防ぐことができるとともに、積層体1の一面1cおよび他面1dにおける背側端部1b近傍を十分に加熱することができる。このことにより、カバー紙19の背表紙18が白化するのを、とりわけ背表紙18の中央部分A近傍が白化するのを防ぐことができ、かつ、カバー紙19の一側表紙11および他側表紙12を積層体1の一面1cおよび他面1dに強固に熱融着させることができる。
なお、背表紙側表面24aに設けられる凹部24bの寸法が特に限られることはなく、背表紙18の中央部分Aに加えられる熱量が適切な値となるよう、背表紙18の材質、加熱体24の発熱量などに応じて適宜選択される。
なお上記各実施の形態において、各表紙11,12の樹脂層17が、冊子10に組み込まれた際に積層体1側を向く内面11c,12c側にのみ設けられている例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、外面11d,12d側にも樹脂層17を設けてもよい。または、紙材2の樹脂層7によって紙材と各表紙11,12間とを十分に接着可能である場合、各表紙11,12が樹脂層を有していなくてもよい。
1 積層体
1b 積層体の背側端部
1c 積層体の一面
1d 積層体の他面
1e 積層体の背面
2 紙材
2b 紙材の背側端部
2c 紙材の一面
2d 紙材の他面
2e 紙材の画像領域
2f 紙材のとじしろ領域
3 基材層
4 プライマー層
5 受容層
6 保護層
7 樹脂層
10 冊子
11 一側表紙
11b 一側表紙の背側端部
11c 一側表紙の内面
11d 一側表紙の外面
12 他側表紙
12b 他側表紙の背側端部
12c 他側表紙の内面
12d 他側表紙の外面
13 基材層
14 プライマー層
15 受容層
16 保護層
17 樹脂層
18 背表紙
19 カバー紙
20 溶着部
23 背面用ヒータ
24 加熱体
24a 背表紙側表面
24b 凹部
25 伝熱部材
26 伝熱部材
30 冊子製造装置
31a,31b クランパ
32a,32b 熱プレス機

Claims (4)

  1. 両面に樹脂層を有する多数の紙材からなる積層体と、この積層体を覆うとともに、一側表紙、他側表紙および背表紙を有するカバー紙とを有する冊子を製造する冊子製造装置において、
    両面に樹脂層を有する多数の紙材からなる積層体を一面側および他面側から挟持する一対のクランパと、
    積層体の背面およびカバー紙の背表紙を支持するとともに加熱する背面用ヒータと、
    カバー紙の一側表紙および他側表紙における背側端部を積層体に対して熱プレスして、カバー紙の一側表紙および他側表紙を積層体の一面および他面に熱融着させる一対の熱プレス機と、を備え、
    前記背面用ヒータの背表紙側の表面に、少なくとも1つの凹部が形成されていることを特徴とする冊子製造装置。
  2. 背面用ヒータのうち前記背表紙の中央部分に対応する箇所における凹部の深さは、背面用ヒータのうち前記背表紙の端部分に対応する箇所における凹部の深さよりも大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の冊子製造装置。
  3. 前記背面用ヒータの少なくとも1つの凹部は、背面用ヒータの背表紙側の表面に形成された複数の凹部からなり、
    背面用ヒータのうち前記背表紙の中央部分に対応する箇所における凹部の占有率は、背面用ヒータのうち前記背表紙の端部分に対応する箇所における凹部の占有率よりも大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の冊子製造装置。
  4. 両面に樹脂層を有する多数の紙材からなる積層体と、この積層体を覆うとともに、一側表紙、他側表紙および背表紙を有するカバー紙とを有する冊子を製造する冊子製造方法において、
    積層体の背面およびカバー紙の背表紙を支持する背面用ヒータを準備する工程と、
    背面用ヒータ上にカバー紙および積層体を順に載置する工程と、
    カバー紙の一側表紙および他側表紙における背側端部を積層体に対して熱プレスして、カバー紙の一側表紙および他側表紙を積層体の一面および他面に熱融着させる熱融着工程と、を備え、
    前記熱融着工程の際、前記背面用ヒータから前記背表紙に印加される押圧力が、背表紙の端部分から中央部分に向かうにつれて小さくなり、これによって、背表紙の中央部分には前記背面用ヒータが接触しないよう、背面用ヒータにより背表紙が支持されることを特徴とする冊子製造方法。
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