JP5560801B2 - ベルト装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ベルト装置及び複写機、プリンタ、ファクシミリまたはそれらの少なくとも2つの機能を有する複合機等の電子写真方式の画像形成装置に関するものである。
上記形式の画像形成装置において、ここに用いられる転写ユニットはより高い画像品質を得るために様々な工夫がなされている。その一例として、複数の画像形成ステーションを有し、ステーションに設けられた像担持体に対しベルトを離間させるように構成された画像形成装置では単色印字を行う際は、その他のステーションの像担持体と被転写体を離間させる接離機構を設けることが既に知られている。すなわち、1次転写ローラを移動させて転写ベルトを感光体に対し接離させる機構を設けることが知られている。
これにより、単色印字の場合、下流ステーション通過時の「逆転写による画像欠損」や、「トナーのチャージアップ、物理的付着力の上昇による転写効率の低下」を防ぐことができる。関連して、下流ステーション通過によるこれらの副作用に対応するため、最も使用頻度の高いブラックのステーション位置を最下流に設定することが知られているが、接離機構を設けることで、ブラックのステーション位置を自由に設定することが出来るので、レイアウトの自由度を向上させることも可能である。また各色の像担持体の駆動源を別に取れば、印字を行うステーションのみ駆動させれば良いので、ユニットの消費電力を抑えることができる。
このような画像形成装置に採用されている1次転写ローラの接離機構として、偏心カムに当接して移動する可動部材を介して転写ローラのベルトへの接離動作を行ってことが既に提案されている。しかし、かかる接離機構では1次転写ローラを移動させて転写ベルトを感光体に対し接離させるとき、接離動作に伴う際の各部位の衝突音や摺動に伴う騒音が発生する問題があった。
この問題を解消するため、特許文献1にはカムの回転で選択的に当接する制動手段を設け、1次転写の接離動作に伴う騒音、すなわち、1次転写ローラがベルトに当接するときの衝突音や、1次転写ローラの加圧スプリングの座屈音や、1次転写ローラの加圧スプリングが座屈して他の部材に当接するときの衝突音などを低減することが記載されている。
しかしながら、特許文献1では可動部材が1次転写ローラの加圧スプリングの力によって押されているので、カムが1次転写の離間状態から当接状態へ可動部材を移動させるとき、その当接状態へ至る過程で、可動部材が加圧スプリングの力で加速され、カムと可動部材は当接と離間を繰り返しながらお互い移動する。そのとき、カムと可動部材との間で衝突音の低減されにくいというという問題があった。
本発明は、上記した従来の問題を解消し、転写ローラを移動させて転写ベルトを感光体に対し接離させる際に発生する衝突音を確実に低減することができるベルト装置及び画像形成装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、本発明は、支持ローラに巻き掛けられて回転するベルトと、該ベルト表面に当接可能な当接部材と、前記ベルトの裏面に設けられ、当該ベルトを前記当接部材に接触する接触位置と該当接部材から離間する離間位置との間に移動する接離機構とを有し、該接離機構が、摺動部材に支持され偏心カムの回転によって往復移動する可動部材と、該可動部材の往復移動によりベルトに対し前記当接部材へ接離する方向に変位するアーム部材と、前記可動部材を該偏心カムに当接させ、かつ、前記アーム部材を介して前記ベルトを前記当接部材に当接させる方向への弾性力を付勢する加圧部材とを備えるベルト装置において、前記可動部材は前記偏心カムが回転することにより前記加圧部材の作用によって前記摺動部材上を往復移動するとともに、該摺動部材の前記可動部材が当接する面には接触する幅に応じて当該可動部材への制動力が可変される制動手段を設けられており、前記ベルトの接触位置から離間位置への移動において当該離間位置に近づくに従い、前記加圧部材の弾性力及び前記制動手段の制動力が増し、前記ベルトの離間位置から接触位置への移動において、前記加圧部材の弾性力が増した状態から弱まるとともに、前記制動力が増している状態から前記可動部材が始動されることを特徴とするベルト装置を提案する。
なお、本発明は、前記可動部材の横方向に移動を前記アーム部材が縦方向の変位に変換して前記ベルトを前記当接部材に当接させると有利である。
さらにまた、本発明は、前記偏心カムはモータによって回転されており、前記制動手段は該モータのモータトルクを超えない範囲の制動力に設定されていると有利である。
さらにまた、本発明は、前記制動手段が前記摺動部材に貼着された弾性部材であると有利である。
さらにまた、本発明は、前記制動手段が該摺動部材に形成され前記可動部材に近づく方向に張り出した段差であると有利である。
さらにまた、本発明は、前記制動手段が前記摺動部材の一部を他の箇所に比べて摺動面積が大きく形成して構成されると有利である。
さらにまた、本発明は、前記制動手段が前記摺動部材の一部を他の箇所に比べて摩擦係数が大きく形成して構成されると有利である。
また、上記課題を解決するため、本発明は、前記当接部材が像担持体、前記ベルトが該像担持体に形成されたトナー像が転写可能な転写ベルトであって、該転写ベルトが請求項1ないし6の何れかに記載のベルト装置によって作動される転写ローラによって前記像担持体に接離されることを特徴とする画像形成装置を提案する。
なお、本発明は、前記転写ベルトが像担持体から転写されたトナー像を次の記録材に転写する中間転写ベルトであると有利である。
さらに、本発明は、前記転写ベルトが像担持体に形成されたトナー像が転写される記録材を搬送する搬送転写ベルトであると有利である。
さらにまた、上記課題を解決するため、本発明は、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体上のトナー像が転写される、又は前記像担持体上のトナー像が転写される転写材を搬送する転写ベルトと、前記像担持体上のトナー像を前記転写ベルト又は前記転写材に転写する転写部材と、前記転写ベルトの裏面に設けられ、当該転写ベルトを前記像担持体に接触する接触位置と該像担持体から離間する離間位置との間に移動する接離機構とを有し、該接離機構が、摺動部材に支持され偏心カムの回転によって摺動部材上を往復移動する可動部材と、該可動部材の往復移動により転写ベルトに対し前記転写部材を介して前記像担持体へ接離する方向に変位するアーム部材と、前記可動部材を該偏心カムに当接させ、かつ、前記アーム部材を介して前記転写ベルトを前記像担持体に当接させる方向への弾性力を付勢する加圧部材とを備える画像形成装置において、前記可動部材は前記偏心カムが回転することにより前記加圧部材の作用によって前記摺動部材上を往復移動するとともに、該摺動部材の前記可動部材が当接する面には接触する幅に応じて当該可動部材への制動力が可変される制動手段を設けられており、前記ベルトの接触位置から離間位置への移動において当該離間位置に近づくに従い、前記加圧部材の弾性力及び前記制動手段の制動力が増し、前記ベルトの離間位置から接触位置への移動において、前記加圧部材の弾性力が増した状態から弱まるとともに、前記制動力が増している状態から前記可動部材が始動されることを特徴とする画像形成装置を提案する。
なお、本発明は、前記制動手段が、前記転写ベルトが前記離間位置から前記接触位置へ移動するときの前記可動部材の移動方向に対して前記摺動部材の後端側に設けられた弾性部材で構成されると有利である。
さらに、本発明は、前記制動手段が、前記転写ベルトが前記離間位置から前記接触位置へ移動するときの前記可動部材の移動方向に対して前記摺動部材の後端側を先端側よりも、高さを高くして構成されると有利である。
さらに、本発明は、前記制動手段が、前記転写ベルトが前記離間位置から前記接触位置へ移動するときの前記可動部材の移動方向に対して前記摺動部材の後端側を先端側よりも、高摩擦材料で形成することで構成すると有利である。
さらにまた、本発明は、前記制動手段が、前記転写ベルトが前記離間位置から前記接触位置へ移動するときの前記可動部材の移動方向に対して前記摺動部材の後端側を先端側よりも、高摩擦の表面粗さに形成することで構成すると有利である。
本発明によれば、ベルトと当接部材の当接過程において、偏心カムと可動部材との間で生ずる衝突音の発生を抑えることができる。
本発明に係る画像形成装置を示す全体構成図である。 図1に示す画像形成装置の接離機構におけるフルカラー印刷時の状態を示す概略図である。 図1に示す画像形成装置の接離機構における単色印刷時の状態を示す概略図である。。 接離動作によって発生する異音を、横軸を時間、縦軸を音圧レベルとしてプロットした図である。 離間状態へと至る過程においてスライダーに働く力を示す説明図である。 当接状態へと至る過程においてスライダーに働く力を示す説明図である。 偏心カムの回転角度を横軸に取り、力Fa、Fb、Fcの変動をプロットしたグラフである。 カムの回転方向とスライダーの移動方向を説明する図である。 本発明の実施例1を示す説明図である。 本発明の実施例2を示す説明図である。 本発明の実施例3を示す説明図である。 実施例1,2,3の構成を取ったときの、力Fa,Fb,Fcの変化をプロットしたグラフである。 実施例1,2,3の構成を取り、Fcが小さいときの、力Fa,Fb,Fcの変化をプロットしたグラフである。 他の実施形態の画像形成装置の接離機構を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を用いて詳細に説明する。
図1はフルカラー画像を形成する画像形成装置の一例を示す垂直断面図である。ここに示した画像形成装置は、像担持体としての感光体2Y,2C,2M,2Kを備える4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Kと、無端状の中間転写ベルト3を有している。中間転写ベルト3は支持ローラ4,5に巻き掛けられて矢印A方向に回転駆動される。各感光体2Yないし2Kには、それぞれ互いに異なる色のトナー像が形成される。上記中間転写ベルト3は、各感光体2Yないし2Kの下方に位置し、該中間転写ベルト3の上側の走行辺が各感光体2Yないし2Kの周面に当接している。すなわち、感光体2がベルトに当接する当接部材である。
各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kは、各感光体2Y,2C,2M,2K上にトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写ベルト3に転写する構成は、そのトナー像の色が異なるだけで、実質的に全て同一であるため、感光体2Yにトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写ベルト3に転写する構成だけを説明する。
感光体2Yは図における時計方向に回転駆動され、このとき帯電電圧を印加された帯電ローラ6Yによって感光体2Yが所定の極性に帯電される。帯電後の感光体2Yには、図1に示した光書き込み装置7から出射する光変調された書き込み光(この例ではレーザビーム)が照射され、これによって感光体2Yに静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置8Yによってイエロートナー像として可視像化される。現像装置8Yは、現像剤として一成分又は二成分のいずれの現像剤を用いることもできる。
中間転写ベルト3を挟んで、感光体2Yと反対側に一次転写ローラ9Yが配置され、この一次転写ローラ9Yに転写電圧が印加されることにより、感光体2Y上のトナー像が、矢印A方向に回転する中間転写ベルト3上に一次転写される。トナー像転写後の感光体2Y上に付着する転写残トナーはクリーニング装置10Yによって除去され、そして図示していない除電手段によって除電され、次の作像に備える。
上述したところと全く同様にして、図1に示した感光体2C,2M,2K上にシアントナー像、マゼンタトナー像及びブラックトナー像がそれぞれ形成され、これらのトナー像がイエロートナー像の転写された中間転写ベルト3上に順次重ねて一次転写され、中間転写ベルト3上に合成トナー像が形成される。トナー像転写後の各感光体2C,2M,2K上の転写残トナーがクリーニング装置により除去されることも第1の感光体2Yの場合と変わりはない。
一方、図1に示すように、画像形成装置本体内の下部には、例えば転写紙より成る用紙Sを収容した給紙カセット11を有する給紙装置が配置され、カセットに収容された用紙Sの最上紙が給紙ローラ12矢印方向に送り出される。送り出された用紙は、レジストローラ対13によって、所定のタイミングで支持ローラ5に巻き掛けられた中間転写ベルト3の部分と、これに対置された二次転写ローラ14との間に給送される。このとき、二次転写ローラ14には所定の転写電圧が印加され、これによって中間転写ベルト3上の合成トナー像が用紙に二次転写される。
合成トナー像を二次転写された用紙は定着装置15に搬送され、このとき用紙上のトナー像が熱と圧力の作用により定着される。定着装置15を通過した用紙は、排紙ローラ16を介して装置本体の上面に設けられた排紙部17に排出される。このようにして、フルカラー画像が形成された用紙を得ることができる。また、トナー像転写後の中間転写ベルト3上に付着する転写残トナーはベルトクリーニング装置18によって除去される。なお、本実施形態のプロセスカートリッジ1は感光体2、帯電ローラ6、現像装置8及びクリーニング装置10を収めている。
このように構成される画像形成装置は、単色印字を行う際、その他のステーションの感光体2から中間転写ベルト3を離間させる接離機構を設けており、図2はその接離機構におけるフルカラー印刷時の状態を示す概略図である。
図2において、各色の一次転写ローラ9は変位方向を変換するアーム部材としての揺動アーム20の上端側に装着され、揺動アーム9はそのほぼ中央で支軸21に回転可能に装着されている。揺動アーム20の下端側には、支軸21を中心として時計方向の回転力を該アームに付勢する加圧バネ22が設けられ、該バネ22によって一次転写ローラ9は中間転写ベルト3が感光体2に接する方向の弾性押圧作用が常時与えられている。黒用の一次転写ローラ9Kは感光体2Kが常時、中間転写ベルト3に接しているため、接離機構が付設されていないが、他の一次転写ローラ9Y,9C,9Mは感光体2Y,2C,2Mから中間転写ベルト3を離間させるべく接離機構が設けられている。
接離機構は、モータ30によって回転される偏心カム31と、該偏心カム31のカムフォロアとして機能する水平方向にスライド可能な可動部材としての可動板とで構成されている。可動板は、水平方向に延びる基板33と、該基板33に立設され、黒用以外の揺動アーム20の下端側に当接する当接部34と、偏心カム31に当接するカム当接部35を備えている。なお、可動板は図2に示していない摺動部材上を図の左右方向にのみ摺動して移動できるようにガイドされている。
上記当接部34は、揺動アーム20の下端側における左側部分に当接しており、このためスライダー32は加圧バネ22によって常に左方への移動力が付勢されているが、偏心カム31がカム当接部35の左面に当ることによりスライダー32が停止している。ここで、図2に示す状態から偏心カム31が半回転(180°)回転すると、スライダー32は偏心カム31に押され、加圧バネ22の押圧力に抗して右方へ移動し、図3に示す状態となる。このとき、揺動アーム20が支軸21を中心として反時計方向に回転されることにより、一次転写ローラ9Y,9C,9Mが下がり感光体2Y,2C,2Mから中間転写ベルト3が離れる。
かく構成の接離機構は、動作時に異音が発生してしまうものであり、図4はその接離動作によって発生する異音を、横軸を時間、縦軸を音圧レベルとしてプロットしたものである。この表において、音圧レベルがピークとなるタイミングは、スライダー32がと偏心カム31が衝突するタイミングと一致している。そして、偏心カム31とスライダー32の衝突音は、当接状態へと至る過程で発生しており、離間状態へ至る過程ではほとんど発生しない。
ここで離間状態へと至る過程と、当接状態へ至る過程でスライダー32に働く力の関係を考察する。
図5は、離間状態へと至る過程においてスライダー32に働く力を示す説明図である。
図5において、偏心カム31が回転し移動することでスライダー32を変位させる力をFa、スライダー32の変位に伴い発生する摺動負荷をFb、加圧バネ22がスライダー32の変位を妨げる力をFcとするとFa≧Fb+Fcが成立し、偏心カム31の回転移動によってスライダー32は変位する。このとき、偏心カム31とスライダー32の接触部近傍に着目すると、偏心カム31の変位方向とスライダー32の変位方向は同方向であり、偏心カムとスライダー32の衝突による騒音はほとんど発生しない。
図6は、当接状態へと至る過程においてスライダー32に働く力を示す説明図である。
この状態では、Fcはスライダー32を変位させる方向へと働き、Fbはここでもスライダー32の変位を妨げる向きへ働く。また、この過程では偏心カム31の変位方向とスライダー32の変位方向が一致するため、Faに相当する力は発生しない。ただし偏心カム31の変位速度がスライダー32の変位速度に比べて極めて小さいとき、Faはスライダー32の変位を妨げる力となるが、ここでは省略する。偏心カム31とスライダー32の接触部に着目すると、偏心カム31の変位方向と、スライダー32の変位方向は対向しており、FcとFbの差が大きいと、偏心カム31とスライダー32の衝突による騒音が発生する。
図7は、偏心カム31の回転角度を横軸に取り、上記したFa、Fb、Fcの変動をプロットしたものである。
上記のように、Faは離間に至るまで正の値をとり、離間し再び当接するまでは可動部材の動きを僅かに妨げる負の値を取る。
またFbは離間に至る過程で可動部材が変位し始めるとき最大となり、その後一定の値をとり再び収束する。当接に至る際はその逆となる。
FCは当接状態で最も小さくなり、加圧バネ22が圧縮されるに従って、その圧縮量に比例した力をスライダー32に与え、離間状態で最大となる。
図8(a),(b)は当接・離間それぞれに至る際の、偏心カム31の回転方向とスライダー32の移動方向を示したものである。
各過程において、偏心カムとスライダー32との接触部に着目すると、離間状態へ至る過程では偏心カムの変位方向とスライダー32の変位方向は一致しており、偏心カムとスライダー32が衝突することによって発生する騒音は極めて小さい。一方当接状態に至る過程では、偏心カムの回転方向に対してスライダー32が対向する向きに変位するため、スライダー32の変位速度が大きいと、偏心カムとスライダー32との間で大きな衝突音が発生する。
以上のことから、加圧バネ22がスライダー32を変位させる力Fcが大きい範囲において、Fbを大きく設定すべくスライダー32に大きな制動力を与えることで、偏心カム31とスライダー32の衝突音を低減することができる。
以下では、スライダー32の変位を制動する手段の実施例について述べる。
図9は、本発明の実施例1を示す説明図であり、本実施例ではスライダー32がガイド部の一部である摺動部材としての摺動板25上を往復移動するように構成されているとともに、その摺動板25の図の右端に制動手段としての弾性部材36が貼り付けられている。この弾性部材36は、スライダー32が偏心カム31の当接状態へと至る過程で加圧バネ22がスライダー32を変位させる力Fcが大きい範囲のときに制動力を与えられるように図9においてスライダー32の右端に貼り付けられている。すなわち、弾性部材36はスライダー32の移動時に加圧バネ22の加圧力が最もかかるときに大きな制動力で制動することができるように、本実施例では図9における摺動板25の右端に設けられている。
このように構成すると、スライダー32は変位させる力Fcが大きい範囲のとき、弾性部材36に摺動し、その弾性部材36との接触面では垂直抗力が大きくなるため、スライダー32の移動を妨げる力Fbが大きくなる。この弾性部材36は必要とする制動力によって厚みや材質を選択すればよく、例えばPETシートと貼付剤とあわせて0.3mm程度の厚みにしたものが適している。なお、図9では弾性部材36を強調して記載したため、スライダー32と摺動板25の間に隙間が生じているが、実際は弾性部材36の厚みが極めて薄く摺動板25とスライダー32はほぼ全幅において接触している。
このように構成されたベルト装置の接離機構は、偏心カム31の当接状態へと至る過程において、スライダー32にかかる加圧バネ22のスプリング力が最も大きいときにスライダー32が弾性部材36に当接するので、スライダー31の移動を抑えて上記した衝突音を軽減することができる。しかも、スライダー32の弾性部材36への当接幅が偏心カム31の当接状態に近づくと小さくなるのでモータに不要なトルクを与えにくくなっている。
図10は、本発明の実施例2を示す説明図であり、本実施例では上記実施例1で弾性部材36を貼り付けた図の右端において、摺動板25の厚みを厚くした制動手段としての増加部25aを形成している。
このように構成すると、スライダー32が摺動面の厚みを僅かに増加させた増加部25aを移動するとき、増加部25aから受ける垂直抗力が大きくなるため、スライダー32の変位を妨げる力Fbは大きくなる。なお、図10においても増加部25aの厚みの増加量は極めて小さく、実際は摺動板25とスライダー32は全幅において接触している。
図11は、本発明の実施例3を示す説明図であり、本実施例では上記実施例1で弾性部材36を貼り付けた図の右端の位置の領域において、摺動板25はその他の領域よりも摩擦係数μが大きくなるような表面粗さにする制動手段としての加工部25bを設けている。
このように構成すると、スライダー32が摺動面の加工部25bを移動するとき、加工部25bから受ける垂直抗力が大きくなるため、スライダー32の変位を妨げる力Fbは大きくなる。なお、制動手段としては表面粗さを振ってやることで摩擦係数μを高くする加工部25bに限らず、材質を変化させて摩擦係数μを高くする制動手段であっても良い。
以上、本発明の好ましい実施例であるが、これら実施例は個々に実施することもできるが、その構成を組合せて実施することもできる。また、上記実施例1,2,3ではスライダー32が摺動する摺動板25の上面に制動手段を設けたが、スライダー32が箱型のガイド部材に摺動可能にガイドされる場合、制動手段はガイド部材の側面に設けても良いし、底面と側面の両方にまたがって設けても良い。
図12は、図9ないし図11の実施例1,2,3の構成を取ったときの、Fa,Fb,Fcの変化をプロットしたものである。
図7と比べてFa,Fcに変化はないが、FbについてはFcの増加に比例して大きくなっているため、離間へと至る際のスライダー32の変位が制動され、偏心カム31とスライダー32の衝突音を低減することができる。
図13は、実施例1,2,3の制動手段を、Fcが比較的小さい範囲において配置したときのFa,Fb,Fcの変化をプロットしたものである。
偏心カムを回転させるための必要トルクは、FbおよびFcの増加に比例して大きくなり、また当接した状態で最大となる。このためモータのトルクに余裕がない場合、音圧低減の効果はやや下がるが、最大トルクを超えない範囲で実施例1,2,3の制動手段を設ければ良い。
図14は、用紙に直接転写する方式を用いた画像形成装置の例で、上記と同一部材には同一符号を付している。
これまでの説明では、ベルトとして中間転写ベルトを用いたが、本例ではベルトが用紙搬送ベルトとして用紙にトナー像が直接転写する方式であり、本発明はかかる画像形成装置にも適用することができる。
また、本発明は転写ベルトの走行辺が傾斜若しくは上下方向に延び、その転写ベルトに沿って配置された感光体に対しベルトを接離する画像形成装置にも適用することができる。
2 感光体
3 中間転写ベルト
9 1次転写ローラ
20 揺動アーム
22 加圧バネ
25 摺動板
25a 段差
25b 高摩擦部
31 偏心カム
32 スライダー
36 弾性部材
特開2008−216969号公報

Claims (14)

  1. 支持ローラに巻き掛けられて回転するベルトと、
    該ベルト表面に当接可能な当接部材と、
    前記ベルトの裏面に設けられ、当該ベルトを前記当接部材に接触する接触位置と該当接部材から離間する離間位置との間に移動する接離機構とを有し、
    該接離機構が、摺動部材に支持され偏心カムの回転によって往復移動する可動部材と、該可動部材の往復移動によりベルトに対し前記当接部材へ接離する方向に変位するアーム部材と、前記可動部材を該偏心カムに当接させ、かつ、前記アーム部材を介して前記ベルトを前記当接部材に当接させる方向への弾性力を付勢する加圧部材とを備えるベルト装置において、
    前記可動部材は前記偏心カムが回転することにより前記加圧部材の作用によって前記摺動部材上を往復移動するとともに、
    該摺動部材の前記可動部材が当接する面には接触する幅に応じて当該可動部材への制動力が可変される制動手段を設けられており、
    前記ベルトの接触位置から離間位置への移動において当該離間位置に近づくに従い、前記加圧部材の弾性力及び前記制動手段の制動力が増し、
    前記ベルトの離間位置から接触位置への移動において、前記加圧部材の弾性力が増した状態から弱まるとともに、前記制動力が増している状態から前記可動部材が始動されることを特徴とするベルト装置。
  2. 請求項1に記載のベルト装置において、前記可動部材の横方向に移動を前記アーム部材が縦方向の変位に変換して前記ベルトを前記当接部材に当接させることを特徴とするベルト装置。
  3. 請求項1に記載のベルト装置において、前記偏心カムはモータによって回転されており、前記制動手段は該モータのモータトルクを超えない範囲の制動力に設定されていることを特徴とするベルト装置。
  4. 請求項1ないし3の何れかに記載のベルト装置において、前記制動手段が前記摺動部材に貼着された弾性部材であることを特徴とするベルト装置。
  5. 請求項1ないし3の何れかに記載のベルト装置において、前記制動手段が前記摺動部材に形成され前記可動部材に近づく方向に張り出した段差であることを特徴とするベルト装置。
  6. 請求項1ないし3の何れかに記載のベルト装置において、前記制動手段が前記摺動部材の一部を他の箇所に比べて摩擦係数が大きく形成して構成されることを特徴とするベルト装置。
  7. 前記当接部材が像担持体、前記ベルトが該像担持体に形成されたトナー像が転写可能な転写ベルトであって、該転写ベルトが請求項1ないし6の何れかに記載のベルト装置によって作動される転写ローラによって前記像担持体に接離されることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7に記載の画像形成装置において、前記転写ベルトが像担持体から転写されたトナー像を次の記録材に転写する中間転写ベルトであることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項7に記載の画像形成装置において、前記転写ベルトが像担持体に形成されたトナー像が転写される記録材を搬送する搬送転写ベルトであることを特徴とする画像形成装置。
  10. トナー像を担持する像担持体と、
    前記像担持体上のトナー像が転写される、又は前記像担持体上のトナー像が転写される転写材を搬送する転写ベルトと、
    前記像担持体上のトナー像を前記転写ベルト又は前記転写材に転写する転写部材と、
    前記転写ベルトの裏面に設けられ、当該転写ベルトを前記像担持体に接触する接触位置と該像担持体から離間する離間位置との間に移動する接離機構とを有し、
    該接離機構が、摺動部材に支持され偏心カムの回転によって摺動部材上を往復移動する可動部材と、該可動部材の往復移動により転写ベルトに対し前記転写部材を介して前記像担持体へ接離する方向に変位するアーム部材と、前記可動部材を該偏心カムに当接させ、かつ、前記アーム部材を介して前記転写ベルトを前記像担持体に当接させる方向への弾性力を付勢する加圧部材とを備える画像形成装置において、
    前記可動部材は前記偏心カムが回転することにより前記加圧部材の作用によって前記摺動部材上を往復移動するとともに、
    該摺動部材の前記可動部材が当接する面には接触する幅に応じて当該可動部材への制動力が可変される制動手段を設けられており、
    前記ベルトの接触位置から離間位置への移動において当該離間位置に近づくに従い、前記加圧部材の弾性力及び前記制動手段の制動力が増し、
    前記ベルトの離間位置から接触位置への移動において、前記加圧部材の弾性力が増した状態から弱まるとともに、前記制動力が増している状態から前記可動部材が始動されることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10に記載の画像形成装置において、前記制動手段が、前記転写ベルトが前記離間位置から前記接触位置へ移動するときの前記可動部材の移動方向に対して前記摺動部材の後端側に設けられた弾性部材で構成されることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項10に記載の画像形成装置において、前記制動手段が、前記転写ベルトが前記離間位置から前記接触位置へ移動するときの前記可動部材の移動方向に対して前記摺動部材の後端側を先端側よりも、高さを高くして構成されることを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項10に記載の画像形成装置において、前記制動手段が、前記転写ベルトが前記離間位置から前記接触位置へ移動するときの前記可動部材の移動方向に対して前記摺動部材の後端側を先端側よりも、高摩擦材料で形成することで構成したことを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項10記載の画像形成装置において、前記制動手段が、前記転写ベルトが前記離間位置から前記接触位置へ移動するときの前記可動部材の移動方向に対して前記摺動部材の後端側を先端側よりも、高摩擦の表面粗さに形成することで構成したことを特徴とする画像形成装置。
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