JP5560727B2 - 非接液全固体型タンパク質光電変換素子およびその製造方法ならびに電子機器 - Google Patents

非接液全固体型タンパク質光電変換素子およびその製造方法ならびに電子機器 Download PDF

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Description

この発明は、非接液全固体型タンパク質光電変換素子およびその製造方法ならびにこの非接液全固体型タンパク質光電変換素子を用いた電子機器に関する。
タンパク質はサイズが極めて小さい(2〜10nm)ながら、複雑な機能を発揮するため、半導体素子に代わる次世代の機能素子として期待されている。
従来、タンパク質を用いた光電変換素子として、亜鉛置換シトクロムc(ウマ心筋シトクロムcの補欠分子族ヘムの中心金属の鉄を亜鉛に置換したもの)を金電極に固定化したタンパク質固定化電極を用いたものが提案されている(特許文献1参照。)。そして、このタンパク質固定化電極から光電流が得られることが示されている。
特開2007−220445号公報 特開2009−21501号公報
Tokita,Y.and 4 others,J.Am.Chem.Soc.130,5302(2008)
ところで、タンパク質は生体物質であるため、タンパク質を用いた素子においては、タンパク質を水を含む液中に保持する必要があるというのが一般的な考えである。実際、例えば特許文献1で提案された光電変換素子においてタンパク質固定化電極から光電流を得た実験においては、タンパク質固定化電極および対極を電解質を含むリン酸バッファー水溶液中に浸漬している。
しかしながら、タンパク質を用いた光電変換素子中に水が存在したり、この光電変換素子を水を含む液中に保持したりすることは、感電のおそれや強度の確保が難しいなどの点で問題がある。また、水の存在下で起こりうるタンパク質の熱変性や水中の溶存酸素のラジカル発生によるタンパク質へのダメージがあるため、素子に大きな電圧を印加することができず、これが素子の動作上の制約となる。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、素子の内外に水などの液体が存在しないでも動作が可能であることにより上記の欠点がない非接液全固体型タンパク質光電変換素子およびその製造方法を提供することである。
この発明が解決しようとする他の課題は、上記の非接液全固体型タンパク質光電変換素子を有する電子機器を提供することである。
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、タンパク質を用いた素子ではタンパク質を水を含む液中に保持することが必須であるというこれまでの常識を覆す知見を得た。具体的には、電子伝達タンパク質を用いた光電変換素子でありながら、素子の内外に水が存在しないでも動作が可能なタンパク質光電変換素子を初めて実現し、この発明を案出するに至ったものである。
すなわち、上記課題を解決するために、この発明は、
第1の電極と第2の電極との間に電子伝達タンパク質からなる固体タンパク質層を挟んだ構造を有する非接液全固体型タンパク質光電変換素子である。
また、この発明は、
第1の電極上の少なくとも一部に電子伝達タンパク質を含む溶液を付着させる工程と、
上記溶液を付着させた上記第1の電極を乾燥させて上記溶液の溶媒を除去することにより上記電子伝達タンパク質からなる固体タンパク質層を形成する工程と、
上記固体タンパク質層上に第2の電極を形成する工程とを有する非接液全固体型タンパク質光電変換素子の製造方法である。
また、この発明は、
第1の電極と第2の電極との間に電子伝達タンパク質からなる固体タンパク質層を挟んだ構造を有する非接液全固体型タンパク質光電変換素子を有する電子機器である。
この発明において、固体タンパク質層とは、水などの液体を含まずに電子伝達タンパク質が集合して層状の固体をなすものを意味する。また、非接液全固体型タンパク質光電変換素子の「非接液」とは、タンパク質光電変換素子の内外が水などの液体と接触しない状態で使用されることを意味する。また、非接液全固体型タンパク質光電変換素子の「全固体型」とは、素子の全ての部位が水などの液体を含まないものであることを意味する。
固体タンパク質層は、電子伝達タンパク質の単分子膜からなるものであっても二層以上の多分子膜からなるものであってもよい。この固体タンパク質層は、典型的には、第1の電極および第2の電極に対して直接固定化される。第1の電極および第2の電極に用いる導電材料としては、例えば、金属、導電性ガラス、導電性酸化物、導電性高分子などを用いることができる。第1の電極および第2の電極の表面形状は、例えば凹面、凸面、凹凸面などの任意の形状であってよく、いずれの形状の面にも容易に固体タンパク質層を固定化することが可能である。第1の電極に用いる導電材料と第2の電極に用いる導電材料とは、互いに同一であっても異なっていてもよい。第1の電極および第2の電極の少なくとも一方を通して固体タンパク質層に光を入射させる場合、これらの第1の電極および第2の電極の少なくとも一方を可視光に対して透明な材料からなる透明電極とする。
固体タンパク質層を構成する電子伝達タンパク質としては、金属を含む電子伝達タンパク質または金属を含まない(金属フリー)電子伝達タンパク質を用いることができる。電子伝達タンパク質に含まれる金属は、好適には、d軌道以上の高エネルギーの軌道に電子を有する遷移金属(例えば、亜鉛や鉄など)である。
非接液全固体型タンパク質光電変換素子の製造方法においては、典型的には、電子伝達タンパク質を含む溶液を付着させた第1の電極を電子伝達タンパク質の変性温度より低い温度で乾燥させて溶液の溶媒を除去する。ここで、電子伝達タンパク質を含む溶液を付着させるためには、この溶液を第1の電極上に塗布したり、散布したり、この溶液中に第1の電極を浸漬したりすればよい。この電子伝達タンパク質を含む溶液は、典型的には、溶媒として水を含む緩衝液である。固体タンパク質層の形成方法としては、各種の方法を用いることができ、必要に応じて選ばれるが、例えば、液滴下法、スピンコート法、ディップ法、スプレー法などを用いることができる。第1の電極上に固体タンパク質層を形成した後、この固体タンパク質層上に第2の電極を形成する方法としては、好適には、スパッタリング法または真空蒸着法が用いられるが、これに限定されるものではない。
非接液全固体型タンパク質光電変換素子は、例えば、光スイッチ素子、光センサー、撮像素子などである。光センサーは光信号の検出などの各種の用途に用いることができ、人工網膜などに応用することも可能である。電子機器は、光電変換素子を用いるものである限り各種のものが含まれるが、具体的には、例えば光スイッチ素子または光センサーを用いる電子機器である。
上述のように構成されたこの発明においては、光電変換素子が電子伝達タンパク質からなる固体タンパク質層を用い、しかも非接液全固体型であるため、感電のおそれがなく、強度の確保も容易である。また、この光電変換素子の内部に水が存在しないため、水が存在することで起こりうる電子伝達タンパク質の熱変性、ラジカルダメージ、腐敗などの問題がなくなる。
この発明によれば、素子の内外に水などの液体が存在しないでも動作が可能な非接液全固体型タンパク質光電変換素子を実現することができ、この非接液全固体型タンパク質光電変換素子により光スイッチ素子、光センサー、撮像素子などを実現することができる。この非接液全固体型タンパク質光電変換素子は水などの液体の存在が問題となる電子機器に搭載することができ、この非接液全固体型タンパク質光電変換素子を用いることにより優れた電子機器を実現することができる。
この発明の一実施の形態による非接液全固体型タンパク質光電変換素子を示す断面図である。 図1に示す非接液全固体型タンパク質光電変換素子の要部を拡大して示す断面図である。 この発明の一実施の形態による非接液全固体型タンパク質光電変換素子の動作を説明するための略線図である。 この発明の実施例1による非接液全固体型タンパク質光電変換素子の製造方法を説明するための平面図である。 この発明の実施例1による非接液全固体型タンパク質光電変換素子の製造方法を説明するための平面図である。 この発明の実施例1による非接液全固体型タンパク質光電変換素子の断面構造を示す断面図である。 この発明の実施例1による非接液全固体型タンパク質光電変換素子の光電流アクションスペクトルの測定結果を示す略線図である。 この発明の実施例1による非接液全固体型タンパク質光電変換素子のバックグラウンド電流−電圧特性の測定結果を示す略線図である。 この発明の実施例1による非接液全固体型タンパク質光電変換素子の電流−電圧特性の測定結果を示す略線図である。 この発明の実施例1による非接液全固体型タンパク質光電変換素子および液系タンパク質光電変換素子の光電流アクションスペクトルの測定結果を示す略線図である。 この発明の実施例1による非接液全固体型タンパク質光電変換素子および液系タンパク質光電変換素子の光電流アクションスペクトルの測定結果を光電流のピーク値が1となるように規格化して示す略線図である。 この発明の実施例1による非接液全固体型タンパク質光電変換素子および液系タンパク質光電変換素子の光劣化曲線の測定結果を示す略線図である。 この発明の実施例1による非接液全固体型タンパク質光電変換素子および液系タンパク質光電変換素子の光劣化曲線の測定結果を照射開始時の光電流のピーク値が1となるように規格化して示す略線図である。 液系タンパク質光電変換素子の周波数応答の測定結果を示す略線図である。 この発明の実施例1による非接液全固体型タンパク質光電変換素子の周波数応答の測定結果を示す略線図である。 この発明の実施例1による非接液全固体型タンパク質光電変換素子の光電流アクションスペクトルの測定結果を示す略線図である。 この発明の実施例1による非接液全固体型タンパク質光電変換素子の光劣化曲線の測定結果を示す略線図である。 この発明の実施例1による非接液全固体型タンパク質光電変換素子の光電流アクションスペクトルの測定結果を示す略線図である。 この発明の実施例2による非接液全固体型タンパク質光電変換素子の断面構造を示す断面図である。 この発明の実施例2による非接液全固体型タンパク質光電変換素子の光電流アクションスペクトルの測定結果を示す略線図である。 この発明の実施例3による非接液全固体型タンパク質光電変換素子の断面構造を示す断面図である。
以下、発明を実施するための形態(以下「実施の形態」とする)について説明する。
図1に一実施の形態による非接液全固体型タンパク質光電変換素子を示す。
図1に示すように、この非接液全固体型タンパク質光電変換素子は、電極11と電極12との間に、電子伝達タンパク質からなる固体タンパク質層13が挟まれた構造を有する。固体タンパク質層13は電極11、12に対して固定化されている。固体タンパク質層13は典型的には電極11、12に対して直接固定化されるが、必要に応じて、固体タンパク質層13と電極11、12との間に水などの液体が含まれていない中間層を設けてもよい。この固体タンパク質層13には水などの液体が含まれていない。この固体タンパク質層13は電子伝達タンパク質の単分子膜または多分子膜からなる。
この固体タンパク質層13が多分子膜からなる場合の構造の一例を図2に示す。図2に示すように、固体タンパク質層13は、電子伝達タンパク質13aが二次元的に集合して形成された単分子膜がn層(nは2以上の整数)積層されたものからなる。図2ではn=3の場合が示されている。
電子伝達タンパク質13aとしては、例えば、シトクロム類、鉄−硫黄タンパク質類、ブルー銅タンパク質類などを用いることができる。シトクロム類としては、シトクロムc(亜鉛置換シトクロムc、スズ置換シトクロムc、金属フリーシトクロムcなど)、シトクロムb、シトクロムb5、シトクロムc1、シトクロムa、シトクロムa3、シトクロムf、シトクロムb6などが挙げられる。鉄−硫黄タンパク質類としては、ルブレドキシン、二鉄フェレドキシン、三鉄フェレドキシン、四鉄フェレドキシンなどが挙げられる。ブルー銅タンパク質類としては、プラストシアニン、アズリン、シュードアズリン、プランタシアニン、ステラシアニン、アミシアニンなどが挙げられる。電子伝達タンパク質13aはこれらに限定されるものではない。例えば、これらの電子伝達タンパク質の誘導体(骨格のアミノ酸残基が化学修飾されたもの)またはその変異体(骨格のアミノ酸残基の一部が他のアミノ酸残基に置換されたもの)を用いることもできる。これらの電子伝達タンパク質はいずれも水溶性タンパク質である。
図1では電極11、12の固体タンパク質層13側の面は平坦な表面形状を有するように描かれているが、これらの電極11、12の表面形状は任意であり、凹面、凸面、凹凸面などのいずれであってもよい。この非接液全固体型タンパク質光電変換素子の平面形状は必要に応じて選ばれるが、典型的な例を挙げると、長方形または正方形である。
電極11、12を構成する導電材料としては、すでに述べたように、例えば、金属、導電性ガラス、導電性酸化物、導電性高分子などを用いることができる。具体的には、金属としては、例えば、金、アルミニウム、パラジウム、銀、クロムなどを用いることができる。また、導電性ガラスあるいは導電性酸化物としては、例えば、ITO(インジウム−スズ複合酸化物)、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)、ネサガラス(SnO2 ガラス)などを用いることができる。さらに、導電性高分子としては、例えば、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリジアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリパラフェニレンスルフィドなどを用いることができる。導電性高分子としては、テトラチアフルバレン誘導体(TTF、TMTSF、BEDT−TTFなど)を含む電荷移動錯体(例えば、TTF−TCNQなど)などを用いることもできる。電極11、12は非導電性材料からなる基板上に設けたものであってもよい。電極11、12の間に挟まれた固体タンパク質層13の全部またはほぼ全部に光が照射されるようにするためには、好適には、これらの電極11、12の少なくとも一方を、固体タンパク質層13の光励起に用いられる光(通常、可視光)に対して透明に構成する。具体的には、これらの電極11、12を、この光励起に用いられる光に対して透明な導電材料、例えばITO、FTO、ネサガラスなどにより構成したり、光の透過が可能な極薄い金属膜、例えば金膜などにより構成したりする。
次に、この非接液全固体型タンパク質光電変換素子の製造方法について説明する。
まず、電極11、12の一方、例えば電極11上に、電子伝達タンパク質を含む溶液、典型的には電子伝達タンパク質を水を含む緩衝液に溶解したタンパク質溶液を液滴下法、スピンコート法、ディップ法、スプレー法などにより付着させる。
次に、電極11上にタンパク質溶液を付着させたものを、室温またはより低い温度に保持することにより、付着させたタンパク質溶液中の電子伝達タンパク質を電極11に固定化させる。
次に、こうしてタンパク質溶液中の電子伝達タンパク質を電極11に固定化させたものをこの電子伝達タンパク質の変性温度より低い温度に加熱して乾燥させることにより、タンパク質溶液に含まれる液を全て蒸発させて除去する。
こうして、電子伝達タンパク質のみが電極11に固定化され、固体タンパク質層13が形成される。この固体タンパク質層13の厚さは、電極11上に付着させるタンパク質溶液の量やタンパク質溶液の濃度などにより容易に制御することができる。
次に、この固体タンパク質層13上に第2の電極12を形成する。この第2の電極12は、スパッタリング法、真空蒸着法などにより導電材料を堆積させることにより形成することができる。
以上のようにして目的とする非接液全固体型タンパク質光電変換素子が製造される。
次に、この非接液全固体型タンパク質光電変換素子の動作について説明する。
非接液全固体型タンパク質光電変換素子の電極11と電極12との間に電極12側が低電位となるように電圧(バイアス電圧)を印加しておく。ここでは、電極11が透明電極であるとする。この非接液全固体型タンパク質光電変換素子の固体タンパク質層13に光が入射しないときには、この固体タンパク質層13は絶縁性であり、電極11と電極12との間に電流は流れない。この状態が非接液全固体型タンパク質光電変換素子のオフ状態である。これに対して、図3に示すように、電極11を透過して固体タンパク質層13に光(hν)が入射すると、この固体タンパク質層13を構成する電子伝達タンパク質13aが光励起され、その結果、この固体タンパク質層13が導電性となる。そして、電極12から電子(e)が固体タンパク質層13を通って電極11に流れ、電極11と電極12との間に光電流が流れる。この状態が非接液全固体型タンパク質光電変換素子のオン状態である。このように固体タンパク質層13は光導電体として振る舞い、この非接液全固体型タンパク質光電変換素子への光の入射の有無によりオン/オフ動作が可能である。
上述のように固体タンパク質層13が光導電体として振る舞うのは、非特許文献1および特許文献2に記載された分子内電子移動のメカニズムによるものと考えられる。すなわち、固体タンパク質層13を構成する電子伝達タンパク質13aが光励起されたときに分子軌道間の電子の遷移が起き、その結果、この電子伝達タンパク質13aのある部位から他の部位に電子またはホール(hole)が移動する。そして、この電子またはホールの移動が固体タンパク質層13を構成する多数の電子伝達タンパク質13aで次々と起き、その結果、電極11と電極12との間に光電流が流れる。従って、電子伝達タンパク質13aは、上記の分子内電子移動のメカニズムが働くものである限り、基本的にはどのようなものであってもよい。
〈実施例1〉
図4Aに示すように、ガラス基板21上に第1の電極11として所定形状のITO電極22を形成した。ITO電極22の厚さは100nm、面積は1mm2 である。このITO電極22は作用極となる。
電子伝達タンパク質として亜鉛置換ウマ心筋シトクロムc、スズ置換ウマ心筋シトクロムc、スズ置換ウシ心筋シトクロムcおよび金属フリーウマ心筋シトクロムcをそれぞれTris−HCl緩衝液(pH8.0)に高濃度に溶解したタンパク質溶液(200μM)を調製した。亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcはウマ心筋シトクロムcのヘムの中心金属である鉄を亜鉛に置換したもの、スズ置換ウマ心筋シトクロムcはウマ心筋シトクロムcのヘムの中心金属である鉄をスズに置換したもの、スズ置換ウシ心筋シトクロムcはウシ心筋シトクロムcのヘムの中心金属である鉄をスズに置換したもの、金属フリーウマ心筋シトクロムcはウマ心筋シトクロムcのヘムの中心金属である鉄を抜いたものである。
上述の亜鉛置換ウマ心筋シトクロムc、スズ置換ウマ心筋シトクロムc、スズ置換ウシ心筋シトクロムcおよび金属フリーウマ心筋シトクロムcは次のようにして調製した。
ウマ心筋シトクロムcおよびウシ心筋シトクロムcとしては、ともにSigma社製のものを使用した。
以下においては、スズ置換ウマ心筋シトクロムcの調製方法を主に説明するが、亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcおよびスズ置換ウシ心筋シトクロムcの調製方法も同様である。なお、ウマ心筋シトクロムcまたはウシ心筋シトクロムcのアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなり、スズまたは亜鉛を含むタンパク質も、ランダムミューテーション、化学修飾などの技術を適宜用いて同様に調製可能である。
ウマ心筋シトクロムc粉末100mgに70%フッ酸/ピリジンを6mL加え、室温で10分インキュベートすることにより、ウマ心筋シトクロムcからヘムの中心金属の鉄を抜く。こうして鉄を抜いたウマ心筋シトクロムcに50mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH5.0)を9mL加えて、反応停止後、ゲルろ過カラムクロマトグラフィー(カラム体積:150mL、樹脂:Sephadex G−50、展開溶媒:50mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.0))により、中心金属の抜けた金属フリーウマ心筋シトクロムcを得る。
この金属フリーウマ心筋シトクロムc溶液を可能な限り濃縮し、これに氷酢酸を加えてpH2.5(±0.05)とする。こうして得られた溶液に塩化スズ粉末約25mgを加えて、遮光下、50℃で30分インキュベートする。この過程で塩化スズの代わりに酢酸亜鉛または塩化亜鉛を加えると亜鉛置換体が得られる。10分毎に紫外可視吸収スペクトルを測定し、タンパク質の波長280nmにおける吸収ピークとスズポルフィリン由来の波長408nmにおける吸収ピークとの比が一定になるまでインキュベーションを続ける。
これ以降の操作は全て遮光下で行う。上記の最終的に得られた溶液に飽和二リン酸−水素ナトリウム溶液を加えてpHを中性(6.0<)にした後、10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)への緩衝液交換を行う。その後、陽イオン交換カラムクロマトグラフィー(カラム体積:40mL、樹脂:SP−Sephadex Fast Flow、溶出:10〜150mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)の直線濃度勾配)により単量体の画分を回収する。こうしてスズ置換ウマ心筋シトクロムcが調製される。
同様にしてスズ置換ウシ心筋シトクロムcおよび亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcを調製することができる。
次に、図4Bに示すように、ITO電極22の一端部22aの上に、上述のようにして調製されたタンパク質溶液を10μL滴下し、タンパク質液滴23をITO電極22に付着させた。
次に、室温で2時間、あるいは4℃で一昼夜置き、タンパク質液滴23中の亜鉛置換ウマ心筋シトクロムc、スズ置換ウマ心筋シトクロムc、スズ置換ウシ心筋シトクロムcまたは金属フリーウマ心筋シトクロムcをITO電極22に固定化させた。
次に、この試料を30〜40℃の温度に保たれた乾燥機に入れて30〜60分乾燥させた。この乾燥によって、タンパク質液滴23に含まれる水などの液体を蒸発させて除去した。この結果、ITO電極22上には亜鉛置換ウマ心筋シトクロムc、スズ置換ウマ心筋シトクロムc、スズ置換ウシ心筋シトクロムcまたは金属フリーウマ心筋シトクロムcだけが残され、図5Aに示すように、固体タンパク質層13が形成される。この固体タンパク質層13の厚さは約1μmである。
次に、図5Bに示すように、固体タンパク質層13と重なるように電極24を形成するとともに、ITO電極22の他端部22bと重なるように電極25を形成する。電極24は対極および参照極として用いられる。これらの電極24、25はAu膜またはAl膜により形成し、Au膜の厚さは20nm、Al膜の厚さは50nmである。これらの電極24、25は、例えば、これらの電極24、25を形成する領域以外の部分をマスクし、電極材料をスパッタリング法または真空蒸着法により堆積させることにより形成することができる。これらの電極24、25の平面形状は長方形または正方形とする。
こうして非接液全固体型タンパク質光電変換素子が製造される。この非接液全固体型タンパク質光電変換素子の断面構造を図6に示す。
こうして非接液全固体型タンパク質光電変換素子を多数製造し、大気中において電極24、25間の抵抗を測定したところ、1kΩ〜30MΩの範囲と広範囲に分布していた。このように電極24、25間の抵抗が広範囲にわたっているのは、素子毎に固体タンパク質層13の厚さが異なっていたり、固体タンパク質層13を構成する電子伝達タンパク質13aに種類が異なるものが含まれていたりすることなどによるものである。
この非接液全固体型タンパク質光電変換素子の光電流アクションスペクトルを測定した。固体タンパク質層13を構成する電子伝達タンパク質13aとしては、亜鉛置換ウマ心筋シトクロムc、スズ置換ウシ心筋シトクロムcおよび金属フリーウマ心筋シトクロムcを用いた。測定は、ポテンショスタットの作用極をITO電極22に接続された電極25に接続し、対極および参照極を電極24に接続した。電極24、25は厚さ20nmのAu膜からなる。固体タンパク質層13を構成するタンパク質13aとして亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcを用いた場合の0mVおよび−800mVの電位下でのアクションスペクトルの測定結果を図7に示す。また、固体タンパク質層13を構成するタンパク質13aとしてスズ置換ウシ心筋シトクロムcを用いた場合の0mVの電位下でのアクションスペクトルの測定結果を図16に示す。また、固体タンパク質層13を構成するタンパク質13aとして金属フリーウマ心筋シトクロムcを用いた場合の0mVの電位下でのアクションスペクトルの測定結果を図18に示す。図7、図16および図18に示すように、固体タンパク質層13を構成するタンパク質13aとして亜鉛置換ウマ心筋シトクロムc、スズ置換ウシ心筋シトクロムcおよび金属フリーウマ心筋シトクロムcのいずれを用いた場合もアクションスペクトルを観測することができた。特に、図7に示すように、固体タンパク質層13を構成するタンパク質13aとして亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcを用いた場合には、正負両方向のアクションスペクトルを観測することができた。また、図7に示すように、−800mVという過電圧下でもアクションスペクトルを測定することができたが、これは新たな知見であり、極めて注目すべき結果である。
図8は、固体タンパク質層13を構成するタンパク質13aとして亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcを用いた非接液全固体型タンパク質光電変換素子の電極24、25間に電圧(バイアス電圧)を印加したときの各電圧におけるバックグラウンド電流(光オフ時に流れる電流)の測定結果を示す。図8に示すように、電圧とバックグラウンド電流との関係を示す曲線は直線であり、これは固体タンパク質層13の伝導性が半導体と似ていることを示す。この直線の傾きより、電極24、25間の抵抗は約50MΩであることが分かる。
図9は、固体タンパク質層13を構成するタンパク質13aとして亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcを用いた非接液全固体型タンパク質光電変換素子の電極24、25間に電圧を印加したときの各電圧における光電流(光オン時に流れる電流)の測定結果を示す。図9に示すように、電圧と光電流との関係を示す曲線もほぼ直線であり、これは固体タンパク質層13が光導電体として機能していることを示す。
図10は、固体タンパク質層13を構成するタンパク質13aとして亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcを用いた非接液全固体型タンパク質光電変換素子と、後述の方法により作製した液系タンパク質光電変換素子との光電流アクションスペクトルの測定結果を示す。図10および以下の図11〜図13においては、上記の非接液全固体型タンパク質光電変換素子を実施例1、液系タンパク質光電変換素子を液系と略記する。
液系タンパク質光電変換素子は次のようにして作製した。まず、ガラス基板上に形成されたITO膜の表面の所定部位をテープまたは樹脂でマスクする。次に、マスクされていない部分のITO膜を12M HCl(50℃)を用いて90秒ウエットエッチングすることにより除去する。次に、このガラス基板を水で洗浄した後、マスクを除去し、さらに空気流中で乾燥させる。次に、このガラス基板に対して1%Alconox(登録商標)水溶液中で30分の超音波処理を行い、引き続いてイソプロパノール中で15分の超音波処理を行い、さらに水中で15分の超音波処理を2回行う。次に、このガラス基板を0.01M NaOH中に3分間浸漬した後、空気または窒素流で乾燥させる。この後、このガラス基板に対して約60℃で15分紫外線(UV)−オゾン表面処理を行う。以上のようにしてITO電極を形成した。このITO電極は作用極となる。次に、第1の方法では、亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcをTris−HCl緩衝液(pH8.0)に溶解したタンパク質溶液(50μM)により上述のようにして形成されたITO電極をリンスする。次に、こうしてタンパク質溶液によりリンスしたITO電極を4℃で一晩保持した後、水でリンスし、空気または窒素流で乾燥させる。第2の方法では、亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcをTris−HCl緩衝液(pH8.0)に溶解したタンパク質溶液(50μM)により上述のようにして形成されたITO電極をリンスする。あるいは、亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcをリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)に溶解したタンパク質溶液(5μM)により上述のようにして形成されたITO電極をリンスする。次に、こうしてタンパク質溶液によりリンスしたITO電極を真空中で乾燥させる。この後、このITO電極を水でリンスし、空気または窒素流で乾燥させる。以上のようにしてITO電極上にタンパク質が固定化されたタンパク質固定化電極が形成される。次に、このタンパク質固定化電極のタンパク質側を対向電極として別途作製した清浄なITO電極と所定の距離離して対向させ、これらのタンパク質固定化電極およびITO電極の外周部を樹脂により封止する。対向電極としてのITO電極には、これらのタンパク質固定化電極およびITO電極の間の空間と連通するピンホールを空気の出入り口として形成しておく。次に、こうしてタンパク質固定化電極およびITO電極の外周部を樹脂により封止したものを容器中に入れられた電解質溶液中に浸漬する。電解質溶液としては、10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)中に0.25mMのフェロシアン化カリウムを溶解したものを用いた。次に、この容器を真空中に保持し、タンパク質固定化電極およびITO電極の間の空間中の空気を上記のピンホールから外部に排出する。次に、この容器を大気圧に戻し、タンパク質固定化電極およびITO電極の間の空間に電解質溶液を満たす。この後、上記のピンホールを樹脂で封止する。以上により、液系タンパク質光電変換素子が作製される。
図11は、図10に示す非接液全固体型タンパク質光電変換素子および液系タンパク質光電変換素子のスペクトルを波長420nm付近にあるピークの光電流密度が1となるように規格化したものである。図11に示すように、両スペクトルは、光電流密度に差はあるものの、波長423nm付近のソーレー(Soret)帯および波長550nm、583nm付近のQ帯のピーク波長が同一であることから、いずれも亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcに由来する光電流が得られていることが分かる。亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcからなる固体タンパク質層13を用いた非接液全固体型タンパク質光電変換素子においてこのように亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcに由来する光電流が得られることは、本発明者らにより初めて見出されたことであり、従来の常識を覆す驚くべき結果である。
図12は、上記の非接液全固体型タンパク質光電変換素子と、液系タンパク質光電変換素子とについての光劣化曲線(光の照射時間に対する光電流密度の減少を示す曲線)の測定結果を示す。測定は、波長405.5nmのレーザ光を0.2mW/mm2 の強度でこれらの非接液全固体型タンパク質光電変換素子および液系タンパク質光電変換素子に照射しながら光電流密度を測定することにより行った。レーザ光の照射強度を0.2mW/mm2 と高くしたのは、光劣化速度を速くし、試験時間を短縮するためである。図13は図12に示す非接液全固体型タンパク質光電変換素子および液系タンパク質光電変換素子の光劣化曲線を照射時間が0のときの光電流密度が1となるように規格化したものである。
図13に示す光劣化曲線を下記の関数でフィッティングした。
f(x)=a×exp(b×x)+c×exp(d×x)
この関数f(x)の係数a、b、c、dは下記の通りである。各係数の後の括弧内の数値は95%信頼区間を示す。
液系のタンパク質光電変換素子
a=5.204×10-9(5.029×10-9,5.378×10-9
b=−0.00412(−0.00441,−0.003831)
c=1.799×10-10 (2.062×10-11 ,3.392×10-10
d=−0.0004618(−0.0008978,−2.58×10-5
非接液全固体型タンパク質光電変換素子
a=5.067×10-11 (4.883×10-11 ,5.251×10-11
b=−0.0009805(−0.001036,−0.0009249)
c=4.785×10-11 (4.58×10-11 ,4.99×10-11
d=−0.0001298(−0.0001374,−0.0001222)
ここで、これらの非接液全固体型タンパク質光電変換素子および液系タンパク質光電変換素子の寿命tを
t=[a/(a+c)](−1/b)+[c/(a+c)](−1/d)
と定義する。この定義によると、液系タンパク質光電変換素子の寿命は306秒であるのに対し、非接液全固体型タンパク質光電変換素子の寿命は4266秒である。従って、非接液全固体型タンパク質光電変換素子の寿命は液系タンパク質光電変換素子の寿命の少なくとも14倍以上長いことが分かる。
なお、図13に示す液系タンパク質光電変換素子の光劣化曲線には鋸歯状の波形が見られるが、これは電解質溶液中に発生する酸素を除去するために測定を中断しなければならなかったためであり、酸素を除去する操作後に光電流は少し上昇する。
次に、非接液全固体型タンパク質光電変換素子および液系タンパク質光電変換素子の周波数応答を測定した結果について説明する。
図14は液系タンパク質光電変換素子の周波数応答の測定結果、図15は非接液全固体型タンパク質光電変換素子の周波数応答の測定結果を示す。図14および図15より、液系タンパク質光電変換素子の3dB帯域幅(光電流値が最大光電流値の50%となる周波数)は30Hzより低いのに対し、非接液全固体型タンパク質光電変換素子の3dB帯域幅は400Hz以上であった。このことから、非接液全固体型タンパク質光電変換素子の応答速度は液系タンパク質光電変換素子の応答速度の少なくとも13倍以上も速いことが分かる。
図17は、固体タンパク質層13を構成するタンパク質13aとしてスズ置換ウシ心筋シトクロムcを用いた非接液全固体型タンパク質光電変換素子と、スズ置換ウシ心筋シトクロムcを用いた液系タンパク質光電変換素子とについて光劣化曲線を測定し、これらの光劣化曲線を照射時間が0のときの光電流密度が1となるように規格化したものである。この液系タンパク質光電変換素子の作製方法は、亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcの代わりにスズ置換ウシ心筋シトクロムcを用いることを除いて、上記と同様である。非接液全固体型タンパク質光電変換素子としては、スズ置換ウシ心筋シトクロムcの単分子膜を有するものとスズ置換ウシ心筋シトクロムcの多分子膜を有するものとを作製した。測定は、波長405.5nmのレーザ光を0.2mW/mm2 の強度でこれらの非接液全固体型タンパク質光電変換素子および液系タンパク質光電変換素子に照射しながら光電流密度を測定することにより行った。レーザ光の照射強度を0.2mW/mm2 と高くしたのは、光劣化速度を速くし、試験時間を短縮するためである。
図17に示す光劣化曲線を下記の関数でフィッティングした。
f(x)=a×exp(b×x)+c×exp(d×x)
この関数f(x)の係数a、b、c、dは下記の通りである。
液系タンパク質光電変換素子
a=1.72×10-8
b=−0.00462
c=3.51×10-9
d=−0.000668
非接液全固体型タンパク質光電変換素子(単分子膜)
a=0.4515
b=−0.002599
c=0.3444
d=−0.0001963
非接液全固体型タンパク質光電変換素子(多分子膜)
a=0.5992
b=−0.002991
c=0.2371
d=−0.0001513
ここで、これらの非接液全固体型タンパク質光電変換素子および液系タンパク質光電変換素子の光劣化の平均時定数は次の通りである。
液系タンパク質光電変換素子 :2.54×102
非接液全固体型タンパク質光電変換素子(単分子膜):2.71×103
非接液全固体型タンパク質光電変換素子(多分子膜):2.73×103
上述と同様に、これらの非接液全固体型タンパク質光電変換素子および液系タンパク質光電変換素子の寿命tを
t=[a/(a+c)](−1/b)+[c/(a+c)](−1/d)
と定義する。この定義によると、液系タンパク質光電変換素子の寿命は434秒であるのに対し、非接液全固体型タンパク質光電変換素子(単分子膜)の寿命は2423秒、非接液全固体型タンパク質光電変換素子(多分子膜)の寿命は2113秒である。従って、非接液全固体型タンパク質光電変換素子の寿命は液系タンパク質光電変換素子の寿命の少なくとも約5倍以上長いことが分かる。
〈実施例2〉
図19に示すように、ガラス基板31上に第1の電極11として所定形状のITO電極32を形成した。ITO電極32の厚さは100nm、面積は1mm2 である。このITO電極32は作用極となる。
次に、ITO電極32上に亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcの単分子膜からなる固体タンパク質層33およびブルー銅タンパク質類のアズリンの多分子膜からなる固体タンパク質層34を順次形成した。ここで、固体タンパク質層33は光感受層、固体タンパク質層34はキャリア輸送層である。これらの固体タンパク質層33、34の形成方法は実施例1と同様である。
次に、固体タンパク質層34上に第2の電極12としてAu膜35を形成した。Au膜35の厚さは20nmである。
こうして作製された非接液全固体型タンパク質光電変換素子の光電流アクションスペクトルの測定結果を図20に示す。図20に示すように、実施例1と同様に、波長423nm付近のソーレー(Soret)帯および波長550nm、583nm付近のQ帯を有するスペクトルが得られており、亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcに由来する光電流が得られていることが分かる。このことから、アズリンの多分子膜からなる固体タンパク質層34が光導電体として振る舞い、キャリア輸送層として働いていることが明らかである。
〈実施例3〉
図20に示すように、ガラス基板41上に第1の電極11として所定形状のITO電極42を形成した。ITO電極42の厚さは100nm、面積は1mm2 である。このITO電極42は作用極となる。
次に、ITO電極42上に亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcの単分子膜からなる固体タンパク質層43および中心金属として鉄を有するウマ心筋シトクロムcの多分子膜からなる固体タンパク質層44を順次形成した。ここで、固体タンパク質層43は光感受層、固体タンパク質層44はキャリア輸送層である。これらの固体タンパク質層43、44の形成方法は実施例1と同様である。
次に、固体タンパク質層44上に第2の電極12としてAu膜45を形成した。Au膜45の厚さは20nmである。
こうして作製された非接液全固体型タンパク質光電変換素子の光電流アクションスペクトルを測定したところ、実施例1と同様に、波長423nm付近のソーレー(Soret)帯および波長550nm、583nm付近のQ帯を有するスペクトルが得られ、亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcに由来する光電流が得られた。このことから、中心金属として鉄を有するウマ心筋シトクロムcの多分子膜からなる固体タンパク質層44が光導電体として振る舞い、キャリア輸送層として働いていることが確認された。
この一実施の形態による非接液全固体型タンパク質光電変換素子によれば、次のような種々の利点を得ることができる。すなわち、この非接液全固体型タンパク質光電変換素子は、素子の内部に水が存在せず、しかも水に接触させないでも動作が可能であるため、従来の半導体を用いた光電変換素子に代わる光電変換素子として電子機器に搭載することが可能となる。また、この非接液全固体型タンパク質光電変換素子は、内部に水が存在しないため、水の存在に起因する電子伝達タンパク質の熱変性、ラジカルダメージ、腐敗などを防止することができ、安定性が高く、耐久性が優れている。また、この非接液全固体型タンパク質光電変換素子は、素子の内外に水が存在しないため、感電のおそれがなく、強度の確保も容易である。
また、この非接液全固体型タンパク質光電変換素子においては、固体タンパク質層13は電極11、12に対し、リンカー分子などを介することなく直接固定化されていることにより、リンカー分子などを介して固定化される場合に比べて大きな光電流を得ることができる。さらに、固体タンパク質層13が電極11、12に対して直接固定化されていることに加えて、固体タンパク質層13は極薄く形成することができるので、電極11と電極12との間の距離を極めて短くすることができる。このため、この非接液全固体型タンパク質光電変換素子は薄型に構成することができ、しかも電極11、12を透明化することにより、この非接液全固体型タンパク質光電変換素子を多層積層して使用することができる。さらに、この非接液全固体型タンパク質光電変換素子においては、固体タンパク質層13を構成する電子伝達タンパク質13aのサイズは2nm程度と極めて小さいので、例えば固体タンパク質層13のどの位置に光が入射したかを極めて精密に検出することが可能である。このため、高精度の光センサーあるいは高精細の撮像素子を実現することができる。
さらに、電子伝達タンパク質13aとして例えば亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcを用いた場合、この亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcの光導電効果は「一光子−多電子発生」によるものと推測される。ところが、液系タンパク質光電変換素子においては、電極間に存在する溶液の抵抗(溶液抵抗)が高いため、この「一光子−多電子発生」が妨げられていたと考えられる。これに対し、この非接液全固体型タンパク質光電変換素子では、この溶液抵抗が存在しないため、この「一光子−多電子発生」が可能となり、光電変換効率の大幅な向上を図ることができ、より大きな光電流を得ることができる。
この非接液全固体型タンパク質光電変換素子は、光スイッチ素子、光センサー、撮像素子などを実現することができる。上述のようにこの非接液全固体型タンパク質光電変換素子は周波数応答が速いため、高速スイッチングが可能な光スイッチ素子、高速応答の光センサー、高速で動く物体の撮像が可能な撮像素子などを実現することができる。そして、この非接液全固体型タンパク質光電変換素子を光スイッチ素子、光センサー、撮像素子などに用いることにより優れた電子機器を実現することができる。
以上、この発明の一実施の形態および実施例について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施の形態および実施例に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施の形態および実施例において挙げた数値、構造、構成、形状、材料などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、構造、構成、形状、材料などを用いてもよい。
11、12…電極、13、33、34、43、44…固体タンパク質層、13a…電子伝達タンパク質、21、31、41…ガラス基板、22、32、42…ITO電極、23…タンパク質液滴、24、25…電極

Claims (12)

  1. 第1の電極と第2の電極との間に第1の電子伝達タンパク質の単分子膜から成る第1の固体タンパク質層と上記第1の電子伝達タンパク質とは異なる第2の電子伝導タンパク質の多分子膜から成る第2の固体タンパク質層とが積層されて成る固体タンパク質層を挟んだ構造を有する非接液全固体型タンパク質光電変換素子。
  2. 上記第1の電子伝達タンパク質は亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcから成り、
    上記第2の電子伝達タンパク質はアズリンから成る、
    請求項1に記載の非接液全固体型タンパク質光電変換素子。
  3. 上記第1の電子伝達タンパク質は亜鉛置換ウマ心筋シトクロムcから成り、
    上記第2の電子伝達タンパク質は中心金属として鉄を有するウマ心筋シトクロムcから成る、
    請求項1に記載の非接液全固体型タンパク質光電変換素子。
  4. 上記第1の電極および上記第2の電極の少なくとも一方は可視光に対して透明な材料から成る透明電極である
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の非接液全固体型タンパク質光電変換素子。
  5. 上記固体タンパク質層は上記第1の電極および上記第2の電極に対して直接固定化されている請求項4に記載の非接液全固体型タンパク質光電変換素子。
  6. 上記非接液全固体型タンパク質光電変換素子は光スイッチ素子である請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の非接液全固体型タンパク質光電変換素子。
  7. 上記非接液全固体型タンパク質光電変換素子は光センサーである請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の非接液全固体型タンパク質光電変換素子。
  8. 第1の電極上の少なくとも一部に第1の電子伝達タンパク質を含む第1の溶液を付着させる工程と、
    上記溶液を付着させた上記第1の電極を乾燥させて上記第1の溶液の溶媒を除去することにより上記第1の電子伝達タンパク質の単分子膜から成る第1の固体タンパク質層を形成する工程と、
    上記第1の固体タンパク質層上の少なくとも一部に上記第1の電子伝達タンパク質とは異なる第2の電子伝達タンパク質を含む第2の溶液を付着させる工程と、
    上記第2の溶液を付着させた上記第1の電極を乾燥させて上記第2の溶液の溶媒を除去することにより上記第1の電子伝達タンパク質の単分子膜から成る第1の固体タンパク質層の上に積層された上記第2の電子伝達タンパク質の多分子膜から成る第2の固体タンパク質層を形成する工程と、
    上記第2の固体タンパク質層上に第2の電極を形成する工程とを有する非接液全固体型タンパク質光電変換素子の製造方法。
  9. 上記第1の溶液を塗布した上記第1の電極を上記第1の電子伝達タンパク質の変性温度より低い温度で乾燥させて上記第1の溶液の溶媒を除去し、上記第2の溶液を塗布した上記第1の電極を上記第2の電子伝達タンパク質の変性温度より低い温度で乾燥させて上記第2の溶液の溶媒を除去する請求項8に記載の非接液全固体型タンパク質光電変換素子の製造方法。
  10. 上記固体タンパク質層上にスパッタリング法または真空蒸着法により上記第2の電極を形成する請求項9に記載の非接液全固体型タンパク質光電変換素子の製造方法。
  11. 上記第1の電極および上記第2の電極の少なくとも一方は可視光に対して透明な材料から成る透明電極である請求項8ないし請求項10のいずれか1項に記載の非接液全固体型タンパク質光電変換素子の製造方法。
  12. 第1の電極と第2の電極との間に第1の電子伝達タンパク質の単分子膜から成る第1の固体タンパク質層と上記第1の電子伝達タンパク質とは異なる第2の電子伝導タンパク質の多分子膜から成る第2の固体タンパク質層とが積層されて成る固体タンパク質層を挟んだ構造を有する非接液全固体型タンパク質光電変換素子を有する電子機器。
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