JP5560313B2 - 光ファイバ用母材の製造方法 - Google Patents

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    • C03B37/014Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
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Description

本発明は、ガラスの割れ、剥離、ずれ等を抑制できる光ファイバ用母材の製造方法に関する。
一般的に、光ファイバ用母材の製造方法としては、光ファイバ作製時にコア又はコアにクラッドが堆積された構造となるガラスロッド(以下、ガラスロッドと略記することがある)を作製し、該ガラスロッドの外周上に石英ガラス多孔質体(スート)を堆積させて多孔質ガラス母材とし、これを加熱処理して、少なくとも有効部の石英ガラス多孔質体を透明ガラス化する方法が例示できる。ここで石英ガラス多孔質体を堆積させる方法としては、ガラスロッドを回転させながら、ガラス微粒子合成用バーナに対して該ガラスロッドをその中心軸と平行な方向に移動させ、前記バーナで原料ガスから合成されたガラス微粒子を該ガラスロッドの外周上に吹き付けて、ガラス微粒子を層状に堆積させる、所謂OVD法(外付け法)等が例示できる。そして、透明ガラス化する方法としては、多孔質ガラス母材を、その中心軸方向の一端から他端へ向けて順次、加熱炉中の加熱ゾーンを通過させることで、加熱する方法が例示できる。
上記製造方法では、従来、ガラスロッド上の石英ガラス多孔質体が、その両端部近傍において、先端部へ向けて漸次外径が小さくなるテーパ状となっている多孔質ガラス母材を、透明ガラス化に供している。その理由は、透明ガラス化工程で石英ガラス多孔質体の割れを防止するためである。前記多孔質ガラス母材において、その中心軸方向のうち、石英ガラス多孔質体がテーパ状とされている部位は非有効部と呼ばれ、非有効部間の部位は有効部と呼ばれており、通常は、有効部が光ファイバの製造に使用される。
しかしながら、例えば、有効部のうち特に前記中心軸方向の中央部近傍と、非有効部とでは、石英ガラス多孔質体の状態が異なるため、透明ガラス化工程において、有効部や非有効部で割れや崩れが生じたり、有効部において石英ガラス多孔質体又はそれが透明ガラス化されたガラスが、前記ガラスロッドから剥離したりすることがあり、問題となっている。そして、このような問題点を解決する方法が種々提案されている。
例えば、石英ガラス多孔質体のテーパ状部位のテーパ角度を小さくすることで、テーパ状部位に加わる応力を分散させ、非有効部を基点とする割れを防止する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、有効部となるガラスロッドの両端部に、該ガラスロッドより外径が小さい、非有効部となるダミーロッドを融着させ、該ダミーロッド外周上の石英ガラス多孔質体をテーパ状とする方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、非有効部となるガラス多孔質体のテーパ状部位を特に強く焼き締めることで、当該部位を硬くすると共に嵩密度を高くし、非有効部においてガラスロッドと透明ガラス化されたガラスとの密着度を向上させ、非有効部を基点とする割れを防止する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平6−239640号公報 特開2006−193370号公報 特開2000−159533号公報
しかし、特許文献1に記載の方法では、テーパ角度を小さくすることでテーパ長が長くなり、その結果、特に光ファイバ用母材を大型化した場合に、コストアップにつながるだけでなく、不良品の発生率が高くなるという問題点があった。近年、光ファイバのコストダウンを目的として、製造効率を向上させるために、光ファイバ用母材は大型化、特に太径化する傾向にある。しかし、光ファイバ用母材を太径化する場合には、テーパ長が長くなるのに伴い、有効部の長さも長くする必要があり、さらにそれに伴い非有効部の長さも一層長くする必要がある。したがって、製造装置の大型化が必要となり、コストアップにつながってしまう。また、テーパ長が長くなることで、製造時に非有効部で許容される応力の均一性や変化率等が一層狭い範囲に限定されるため、不良品の発生率が高くなってしまう。光ファイバ用母材を太径化せずに単に長尺化する場合にも、製造装置の大型化が必要であることに変わりはない。
また、特許文献2に記載の方法では、光ファイバ用母材を大型化した場合に、ダミーロッドが破損し易いという問題点があった。光ファイバ用母材を大型化するためには、当然ながらガラスロッドも太径化する必要があるが、ダミーロッドには通常、細径のものが使用される。この場合、ガラスロッドには、その何倍もの質量の石英ガラス多孔質体を堆積させガラス化させるため、その質量にダミーロッドが耐えられないことがある。
また、特許文献3に記載の方法では、光ファイバ用母材を大型化した場合に、透明ガラス化工程において、有効部で割れが生じたり、透明ガラス化されたガラスのガラスロッドからの剥離やずれを完全に防止できないという問題点があった。光ファイバ用母材を大型化すると、透明ガラス化工程で石英ガラス多孔質体に従来よりも強い収縮力が生じる。この場合、テーパ状部位を強く焼き締めることで、非有効部を基点とする割れは防止できても、有効部においては、ガラスロッドと透明ガラス化されたガラスとの密着度が相対的に低ければ、有効部が破損し易い。
このように、大型化させた場合でも、ガラスの割れ、剥離、ずれ等を防止して安定して光ファイバ用母材を製造できる方法は無いのが実情であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、OVD法等の外付け法で光ファイバ用母材を製造する際に、大型化にも対応可能であり、有効部におけるガラスの割れ、剥離、ずれ等を生じることなく、石英ガラス多孔質体を透明ガラス化できる光ファイバ用母材の製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、
本発明の光ファイバ用母材の製造方法は、ガラスロッドの外周上に石英ガラス多孔質体を堆積させて、光ファイバの製造に使用される有効部と、該有効部の両端側に非有効部とを備える多孔質ガラス母材を作製する工程と、該多孔質ガラス母材を加熱処理して、前記石英ガラス多孔質体を透明ガラス化する工程とを有する光ファイバ用母材の製造方法であって、前記透明ガラス化する工程で、透明ガラス化される前記石英ガラス多孔質体のうち、いずれか一方又は両方の非有効部における少なくとも一部の位置を、前記ガラスロッドと石英ガラス多孔質体との間の応力を緩和するように、前記ガラスロッドに対してその中心軸方向にずらす工程を有し、前記ガラスロッドに対してその中心軸方向にずらす工程は、前記石英ガラス多孔質体を透明ガラス化する条件を調節して、透明ガラス化される石英ガラス多孔質体の前記位置をずらすものであり、前記石英ガラス多孔質体を透明ガラス化する条件は、ヒータを備えた均熱加熱炉を使用し、該ヒータに対して、前記多孔質ガラス母材を所定の位置に配置して加熱処理するに際し、加熱開始時に、前記ガラスロッドの中心軸方向において、前記石英ガラス多孔質体の一方又は両方の非有効部先端部を、ヒータ端部より0〜5cmだけ突出させて配置することを特徴とする。
本発明の光ファイバ用母材の製造方法においては、いずれか一方又は両方の非有効部における前記石英ガラス多孔質体と前記ガラスロッドとの界面における密着度を、有効部における前記石英ガラス多孔質体と前記ガラスロッドとの界面における密着度よりも小さくすることが好ましい。
また、本発明の光ファイバ用母材の製造方法においては、いずれか一方又は両方の非有効部において、前記石英ガラス多孔質体と前記ガラスロッドとの界面における密着度を、石英ガラス多孔質体層間の密着度よりも小さくすることが好ましい。
また、本発明の光ファイバ用母材の製造方法においては、密着度を小さくしたい密着度調整部において、それ以外の定常部よりも前記石英ガラス多孔質体のデポジション温度を低くすることにより、密着度を小さくすることが好ましい。
また、本発明の光ファイバ用母材の製造方法においては、前記密着度調整部のデポジション温度と前記定常部のデポジション温度との差を、−5〜−50℃とすることが好ましい。
また、本発明の光ファイバ用母材の製造方法においては、いずれか一方又は両方の非有効部において、前記石英ガラス多孔質体が、その中心軸方向の先端側へ向けて、外径が漸次小さくなるテーパ状とされていることが好ましい。
本発明によれば、OVD法等の外付け法で光ファイバ用母材を製造する際に、大型化にも対応可能であり、有効部におけるガラスの割れ、剥離、ずれ等を生じることなく、石英ガラス多孔質体を透明ガラス化できる。また、大型の光ファイバ用母材も、既存の設備を使用して安定して製造できるので、高品質で且つ安価な光ファイバを提供できる。
多孔質ガラス母材を例示する概略縦断面図である。 光ファイバ用母材を例示する概略縦断面図であり、(a)は非有効部の界面密着度が有効部の界面密着度よりも小さい多孔質ガラス母材から得られた光ファイバ用母材、(b)は非有効部の界面密着度が有効部の界面密着度と同じか大きい多孔質ガラス母材から得られた光ファイバ用母材を、それぞれ例示する図である。 本発明の透明ガラス化工程における加熱開始時の、ゾーン加熱炉内での多孔質ガラス母材の配置状態を比較して例示する概略縦断面図である。 本発明のゾーン加熱炉内における多孔質ガラス母材の配置状態の他の例を示す概略縦断面図である。 本発明の透明ガラス化工程における加熱開始時の、均熱加熱炉内での多孔質ガラス母材の配置状態を比較して例示する概略縦断面図である。 本発明の均熱加熱炉内における多孔質ガラス母材の配置状態の他の例を示す概略縦断面図である。 本発明の均熱加熱炉内における多孔質ガラス母材の配置状態の、さらに他の例を示す概略縦断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明について詳細に説明する。
<光ファイバ用母材の製造方法>
本発明の光ファイバ用母材の製造方法は、ガラスロッドの外周上に石英ガラス多孔質体を堆積させて、光ファイバの製造に使用される有効部と、該有効部の両端側に非有効部とを備える多孔質ガラス母材を作製する工程(以下、「多孔質ガラス母材作製工程」と略記することがある)と、該多孔質ガラス母材を加熱処理して、前記石英ガラス多孔質体を透明ガラス化する工程(以下、「透明ガラス化工程」と略記することがある)とを有し、前記透明ガラス化する工程で、透明ガラス化される前記石英ガラス多孔質体のうち、いずれか一方又は両方の非有効部における少なくとも一部の位置を、前記ガラスロッドと石英ガラス多孔質体との間の応力を緩和するように、前記ガラスロッドに対してその中心軸方向にずらすことを特徴とする。
なお、「透明ガラス化される石英ガラス多孔質体」とは、石英ガラス多孔質体が加熱処理により透明ガラス化されるまでのいずれかの状態のものを指し、透明ガラス化工程においてこのように透明ガラス化過程にある石英ガラス多孔質体も、本発明においては、特に断りの無い限り、石英ガラス多孔質体と言うことにする。また同様に、透明ガラス化工程においてコアとなる過程のガラスロッドも、特に断りの無い限り、ガラスロッドと言うことにする。
また、「位置をずらす」とは、透明ガラス化過程にある石英ガラス多孔質体とガラスロッドとの界面において、これらの位置関係を変化させることを指す。以下、特に断りのない限り、「石英ガラス多孔質体の位置をずらす」とは、ガラスロッドの中心軸方向において上記のように位置関係を変化させることを指すものとする。
本発明において、「ガラスロッド」とは、通常のOVD法等の外付け法で石英ガラス多孔質体の堆積に供されるものであり、光ファイバにおいてはコア又はコアにクラッドが堆積された構造に相当するものである。ガラスロッドは公知のもので良く、VAD法、CVD法又はOVD法等、公知の方法で作製されたものが例示できる。
ガラスロッドは、そのまま石英ガラス多孔質体の堆積に供しても良いが、両端部にダミーロッドを融着させて使用しても良い。ここで、ダミーロッドは、通常の光ファイバ用母材の製造に使用されるもので良く、所望の光ファイバ用母材のサイズに応じて、十分な強度を有するように径のサイズを調整すれば良い。このようにすることで、ダミーロッドが融着されたガラスロッドの大部分を有効部とすることができる。本発明において「ガラスロッド」とは、このようなダミーロッドを融着させたものも含むものとする。
上記のように、石英ガラス多孔質体の位置をずらすために適用する方法としては、下記方法(A)又は方法(B)が好ましいものとして例示できる。
方法(A);多孔質ガラス母材作製工程で、ガラスロッド外周上における石英ガラス多孔質体の堆積条件を調節する。
方法(B);透明ガラス化工程で、石英ガラス多孔質体の透明ガラス化条件を調節する。
これらの方法を適用することで、新たに特別な工程を設けることなく、既存の製造設備を使用して光ファイバ用母材を製造できるので、光特性に優れる所望の光ファイバ用母材を安価且つ簡便に製造できる。これらの方法は、いずれか一方のみを適用しても良いし、両方を併用しても良い。
透明ガラス化工程では、石英ガラス多孔質体は、透明ガラス化される過程で体積が減少するので収縮力が大きいのに対し、ガラスロッドは収縮力が小さい。したがって、この時の収縮力の差に起因して、透明ガラス化される石英ガラス多孔質体とガラスロッドとの間に応力が生じる。しかし、前記のように位置をずらすことで、生じた応力は、その少なくとも一部が、位置をずらした部位で緩和され、その結果、非有効部だけでなく有効部においても、母材の割れや崩れが抑制され、透明ガラス化されたガラスのガラスロッドからの剥離も抑制されるなど、光ファイバ用母材を安定して製造できる。
以下、各工程ごとに本発明について、詳しく説明する。
[多孔質ガラス母材作製工程]
多孔質ガラス母材作製工程は、公知の方法で行えば良い。例えば、ガラスロッドを石英ガラス多孔質体堆積装置にセットし、VAD法又はOVD法等のスート堆積法により、原料ガスからガラス微粒子合成用バーナで合成したガラス微粒子を、ガラスロッドの外周上に堆積させれば良い。このようにして作製された多孔質ガラス母材の概略縦断面図を図1に例示する。
図1に例示する多孔質ガラス母材1においては、直径Dのガラスロッド2の一端に第一のダミーロッド3が融着され、他端に第二のダミーロッド4が融着されている。そして、ガラスロッド2の外周上全面と、第一のダミーロッド3及び第二のダミーロッド4の外周上のうちガラスロッド2側には、連続して石英ガラス多孔質体5が堆積されている。さらに、石英ガラス多孔質体5は、ガラスロッド2の中心軸方向において、ガラスロッド2と第一のダミーロッド3との融着部(以下、第一の融着部と略記することがある)23に対応する部位から第一のダミーロッド3の先端部30側へ向けて、その外径が漸次小さくなるテーパ状とされ、同様に、ガラスロッド2と第二のダミーロッド4との融着部(以下、第二の融着部と略記することがある)24に対応する部位から第二のダミーロッド4の先端部40側へ向けて、その外径が漸次小さくなるテーパ状とされている。このようにテーパ状に成型する方法は公知の方法で良く、特に限定されない。これらテーパ状部位は、それぞれ同じ形状であることが好ましい。そして、石英ガラス多孔質体5は、ガラスロッド2の外周上では、その中心軸方向のいずれの位置においてもほぼ同じ外径となっており、中心軸方向における長さはHである。ガラスロッド2、第一のダミーロッド3、第二のダミーロッド4及び石英ガラス多孔質体5はいずれも同心状に配置されていることが好ましい。
多孔質ガラス母材1のうち、ガラスロッド2の中心軸方向において、第一のダミーロッド3の外周上で石英ガラス多孔質体5がテーパ状とされている部位は、第一の非有効部11であり、同様に、第二のダミーロッド4の外周上で石英ガラス多孔質体5がテーパ状とされている部位は、第二の非有効部12である。第一の非有効部11及び第二の非有効部12の中心軸方向の長さは、それぞれH11及びH12である。そして、多孔質ガラス母材1のうち、前記第一の非有効部11と第二の非有効部12との間の部位は、直径D10の有効部10である。有効部10は、光ファイバ用母材とされた時に、光ファイバの製造に使用される部位である。
このように、多孔質ガラス母材1において、石英ガラス多孔質体5の両端部近傍に相当する部位は、それぞれ第一の非有効部11及び第二の非有効部12となっており、石英ガラス多孔質体5はテーパ状である。本発明においては、必ずしも非有効部がテーパ状である必要性はないが、テーパ状である方が、非有効部を基点とする多孔質ガラス母材1の割れを防止する高い効果が得られる点で好ましい。そして、石英ガラス多孔質体5は、非有効部の一部でテーパ状とされていても良いが、ここに示すように非有効部の全体に渡ってテーパ状とされていることが特に好ましい。また、いずれか一方のみの非有効部(第一の非有効部11又は第二の非有効部12)がテーパ状とされていても良いが、両方(第一の非有効部11及び第二の非有効部12)が共にテーパ状とされていることが特に好ましい。
なお図1中、符号105は有効部10における石英ガラス多孔質体5とガラスロッド2との界面(有効部界面)を、符号115は第一の非有効部11における石英ガラス多孔質体5と第一のダミーロッド3との界面(第一の非有効部界面)を、符号125は第二の非有効部12における石英ガラス多孔質体5と第二のダミーロッド4との界面(第二の非有効部界面)をそれぞれ示す。
(方法(A))
本工程においては、上記のように方法(A)を適用することで、後記する透明ガラス化工程において、石英ガラス多孔質体の所定部の位置をガラスロッドに対してずらすことが可能となる。
方法(A)として具体的には、いずれか一方又は両方の非有効部における石英ガラス多孔質体とガラスロッドとの界面における密着度を、有効部における石英ガラス多孔質体とガラスロッドとの界面における密着度よりも小さくする方法が例示できる。
より具体的には、第一の非有効部界面115及び第二の非有効部界面125のいずれか一方又は両方における密着度(以下、「非有効部の界面密着度」と略記することがある)を、有効部界面105における密着度(以下、「有効部の界面密着度」と略記することがある)よりも小さくする方法が例示できる。
透明ガラス化工程では、上記のように、ガラスロッド2、第一のダミーロッド3及び第二のダミーロッド4は収縮力が小さいのに対し、石英ガラス多孔質体5は収縮力が大きい。したがって、非有効部の界面密着度が有効部の界面密着度よりも小さいことにより、非有効部においては、石英ガラス多孔質体5の少なくとも一部の位置が、ガラスロッド2に対してずれる。図2は、光ファイバ用母材を例示する概略縦断面図であり、(a)は非有効部の界面密着度が有効部の界面密着度よりも小さい多孔質ガラス母材から得られた光ファイバ用母材、(b)は非有効部の界面密着度が有効部の界面密着度と同じか大きい多孔質ガラス母材から得られた光ファイバ用母材を、それぞれ例示する図である。図2中、符号50は、石英ガラス多孔質体5が加熱処理されて生成した透明ガラスを示す。
図2(a)では、第一の非有効部11及び第二の非有効部12の両方における界面密着度を、有効部10の界面密着度よりも小さくした場合に得られる光ファイバ用母材91を例示している。第一の非有効部11では、大きさΔXだけ透明ガラス50の位置が、第一のダミーロッド3に対してずれている。また、第二の非有効部12では、大きさΔXだけ透明ガラス50の位置が、第二のダミーロッド4に対してずれている。
このようにずれが生じることで、透明ガラス50とガラスロッド2との界面において応力が緩和され、有効部10におけるガラスの割れ、剥離、ずれ等が抑制される。
これに対し、第一の非有効部11及び第二の非有効部12の双方における界面密着度が有効部10の界面密着度と同じか大きい多孔質ガラス母材から得られた光ファイバ用母材では、応力が緩和されず、非有効部だけでなく、図2(b)に示す光ファイバ用母材92のように、有効部10においても、ガラスの割れ、剥離、ずれ(例えば、ガラスロッド2におけるスパイラル状のずれ29)等を生じることがある。これら割れ、剥離、ずれ等の位置は、毎回同じ部位で生じるとは限らないため、光ファイバ用母材の生産性に大きく影響し、場合によっては歩留まりが50%以下となることもある。
石英ガラス多孔質体5は、通常、石英ガラス多孔質体層を複数積層することにより堆積させる。そして、方法(A)においては、さらに、いずれか一方又は両方の非有効部において、石英ガラス多孔質体とガラスロッドとの界面における密着度を、石英ガラス多孔質体層間の密着度よりも小さくすることが好ましく、多孔質ガラス母材の径方向断面において、石英ガラス多孔質体とガラスロッドとの界面における密着度を、石英ガラス多孔質体層間の密着度よりも小さくすることがより好ましい。
より具体的には、第一の非有効部11及び第二の非有効部12のいずれか一方又は両方における界面密着度を、石英ガラス多孔質体層間の密着度よりも小さくすることが好ましく、このような密着度の関係を、多孔質ガラス母材1の径方向断面において実現することがより好ましい。
このようにすることで、非有効部における収縮力が、石英ガラス多孔質体とガラスロッドとの界面に集中するようになり、有効部だけでなく、非有効部においてもガラスの割れ、剥離、ずれ等が抑制される。
非有効部の界面密着度を有効部の界面密着度よりも小さくする調整は、第一の非有効部11及び第二の非有効部12のいずれか一方のみで行っても良いが、より品質が良好な光ファイバ用母材が得られることから、両方で行うことがより好ましい。
同様に、非有効部の界面密着度を、非有効部の石英ガラス多孔質体層間の密着度よりも小さくする調整も、第一の非有効部11及び第二の非有効部12の両方で行うことがより好ましい。
密着度の調整は、ガラスロッド2、第一のダミーロッド3及び第二のダミーロッド4の外周上における石英ガラス多孔質体5の形成条件を調節することで行うことができる。
前記形成条件は、例えば、石英ガラス多孔質体5の堆積条件、具体的には、バーナ(図示略)の移動速度、ガラスロッド2の回転速度等を調節することで、好適に行うことができる。ただし、この場合には、必要に応じてバーナユニットの調整等が必要となる。そこで、石英ガラス多孔質体5の形成を簡便に行うことを考慮すると、石英ガラス多孔質体5のデポジション温度を調節することで行うのがより好ましい。このようにして調整を簡略化することで、さらに非有効部の界面密着度を確実に調整できるので、密着度の過度な変化を防止でき、石英ガラス多孔質体5の割れを抑制できるなど、一層良好な品質の多孔質ガラス母材1が得られる。デポジション温度は、酸素(O)ガス、水素ガス(H)の流量を調整することで調整できる。
密着度を調整するために石英ガラス多孔質体5のデポジション温度を調節する場合には、密着度を小さくしたい密着度調整部において、それ以外の定常部よりもデポジション温度を低くすることが好ましく、前記密着度調整部のデポジション温度と前記定常部のデポジション温度との差を、−5〜−50℃とすることがより好ましい。このような範囲とすることで、非有効部の界面密着度を一層確実に調整できる。前記温度差が−5℃未満である場合には、非有効部又は有効部でのガラスの割れ、剥離、ずれ等の抑制効果が小さくなることがある。また、前記温度差が−50℃を超える場合には、デポジション温度に依存する嵩密度の低下が大きくなり、石英ガラス多孔質体5に割れが生じることがある。
[透明ガラス化工程]
得られた多孔質ガラス母材は加熱処理に供して、堆積した石英ガラス多孔質体を透明ガラス化する。多孔質ガラス母材の加熱処理は、例えば、加熱炉中において、ヒータに対して多孔質ガラス母材を所定の位置で配置した後、該多孔質ガラス母材をガラスロッドの中心軸方向に順次移動させることで行うことができる。以上の点においては、公知の加熱処理方法を適用できる。
透明ガラス化工程で、堆積した石英ガラス多孔質体は徐々に透明ガラス化されるが、本発明においては、該透明ガラス化工程で、この透明ガラス化過程の石英ガラス多孔質体のうち、非有効部の少なくとも一部の位置を、ガラスロッドに対して該ガラスロッドの中心軸方向にずらす。
上記のように位置をずらすのは、二つの非有効部(図1においては、第一の非有効部11及び第二の非有効部12)の一方においてでも良いし、両方においてでも良い。そして、透明ガラス化される石英ガラス多孔質体は、非有効部全体において位置をずらしても良いし、一部において位置をずらすだけでも良い。
(方法(B))
本工程においては、上記のように方法(B)を適用することで、石英ガラス多孔質体の所定部の位置をガラスロッドに対してずらすことが可能となる。
方法(B)として具体的には、多孔質ガラス母材の加熱処理開始時に、加熱に使用するヒータに対して、多孔質ガラス母材の非有効部を特定の位置に配置する方法が例示できる。
通常、加熱時のヒータの温度は、ヒータの中心部が最高となり、該中心部から位置が離れるほど低下する分布となる。そして、断熱材が設けられた加熱炉中においては、断熱材の形態で多少変化するが、ヒータの中心から、ヒータの長さの25%以内の距離であれば、概ね温度差は20%以内となり、加熱炉内の最高温度になっているとみなして差し支えない。一方、透明ガラス化の程度は、「加熱温度×加熱時間×石英ガラス多孔質体の状態(例えば、外径、嵩密度等)を表す数」の関数で表すことが可能である。一例を挙げれば、加熱温度が低いほど長時間、加熱温度が高いほど短時間でそれぞれ透明ガラス化される。したがって、多孔質ガラス母材の透明ガラス化の程度は、実際の加熱炉においては、ヒータの温度分布を考慮した加熱領域の通過時間の影響を受ける。
上記の点を考慮して、本発明においては、多孔質ガラス母材の加熱開始時に、石英ガラス多孔質体の移動方向側の非有効部先端部を、該移動方向において、ヒータの中心から、ヒータの長さの25%以内の距離に配置することが好ましい。このような配置状態を図3に例示する。図3は、透明ガラス化工程での加熱開始時における、ゾーン加熱炉6内での多孔質ガラス母材1の配置状態を例示する概略縦断面図である。なお、「ゾーン加熱炉」とは、加熱炉内の一部の領域に設定された加熱領域を、加熱対象物を通過させることで加熱処理を行う加熱炉を指すものとする。
図3(a)に示すように、ゾーン加熱炉6には、所定箇所を包囲するようにヒータ60が配置されており、ヒータ60間の領域(以下、主要加熱領域と略記する)600を多孔質ガラス母材1が、ガラスロッド2の中心軸方向に上から下へ向けて矢印の方向に移動可能とされている。多孔質ガラス母材1の移動方向におけるヒータ60の長さはLであり、符号601はヒータ中心部を示す。そして、第二の非有効部12の先端部120は、前記移動方向において、ヒータ中心部601から上側に0.25L以内の距離に配置することが好ましい。図3(a)では、このような配置状態を代表して、先端部120がヒータ中心部601から上側に0.25Lの距離、すなわち好ましい範囲の上限に配置された状態を例示している。
この状態で多孔質ガラス母材1の加熱を開始し、多孔質ガラス母材1を上から下へ向けて移動させる過程において、石英ガラス多孔質体5は、まず第二の非有効部12が最も高温になり、主にその表面から加熱されることで、表面から径方向内側へ向けて徐々に透明ガラス化される。そして、第二の非有効部12において石英ガラス多孔質体5の径方向における最も内側、すなわち第二のダミーロッド4との界面が完全に透明ガラス化される前に、先端部120が前記主要加熱領域600から離脱することで、石英ガラス多孔質体5が透明ガラス化される際の収縮力の影響により、第二の非有効部12においては、石英ガラス多孔質体5の少なくとも一部の位置が、第二のダミーロッド4に対してずれる。これにより、最終的に透明ガラス化層の位置がずれ、応力が緩和される。
そして、第一の非有効部11が前記主要加熱領域600中を移動する過程では、第二の非有効部12と同様に、第一の非有効部11において石英ガラス多孔質体5は、主にその表面から加熱されることで、表面から径方向内側へ向けて徐々に透明ガラス化される。したがって、第一の非有効部11において、石英ガラス多孔質体5の少なくとも一部の位置が、第一のダミーロッド3に対してずれることにより、応力が緩和される。
このように応力が緩和されることで、有効部10におけるガラスの割れ、剥離、ずれ等が抑制される。
これに対し、図3(b)に示すように、第二の非有効部12の先端部120が、前記移動方向において、ヒータ中心部601から上側に0.25Lを越える距離に配置されている場合には、多孔質ガラス母材1を上から下へ向けて移動させる過程で、第二の非有効部12における石英ガラス多孔質体5は、その表面だけでなく先端部120からも加熱され得る。この場合、石英ガラス多孔質体5は、その表面から径方向内側へ向けて徐々に透明ガラス化されるのではなく、第二のダミーロッド4との界面が、加熱開始から比較的早い時期、場合によっては最も速く透明ガラス化されることがある。すると、第二の非有効部12において、石英ガラス多孔質体5の位置が、第二のダミーロッド4に対してずれ難い。ずれが生じない場合には、応力が緩和されず、第二の非有効部12だけでなく、有効部10においても、ガラスの割れ、剥離、ずれ等を生じることがある。
さらに、図3(c)に示すように、第二の非有効部12の先端部120が、前記移動方向において、ヒータ中心部601から下側に0.25Lを越える距離に配置されている場合には、多孔質ガラス母材1を上から下へ向けて移動させる過程で、第二の非有効部12だけでなく有効部10においても、石英ガラス多孔質体5が完全に透明ガラス化されない部分が生じ得る。この場合、光ファイバ用母材の歩留まりが低下するので、好ましくない。
図3では、多孔質ガラス母材1を上から下へ移動させる場合について説明したが、下から上へ移動させる場合も同様の手法で応力を緩和できる。図4は、この時のゾーン加熱炉6内での多孔質ガラス母材1の配置状態を例示する概略縦断面図である。
多孔質ガラス母材1を下から上へ移動させて加熱する場合には、第一の非有効部11の先端部110を、前記移動方向において、ヒータ中心部601から下側に0.25L以内の距離に配置することが好ましい。図4では、このような配置状態を代表して、先端部110がヒータ中心部601から下側に0.25Lの距離、すなわち好ましい範囲の下限に配置された状態を例示している。
この状態で多孔質ガラス母材1の加熱を開始すると、多孔質ガラス母材1を下から上へ向けて移動させる過程で、第一の非有効部11において石英ガラス多孔質体5は、主にその表面から加熱されることで、表面から径方向内側へ向けて徐々に透明ガラス化される。そして、第一の非有効部11において石英ガラス多孔質体5の径方向における最も内側、すなわち第一のダミーロッド3との界面が完全に透明ガラス化される前に、先端部110が前記主要加熱領域600から離脱することで、石英ガラス多孔質体5が透明ガラス化される際の収縮力の影響により、第一の非有効部11においては、石英ガラス多孔質体5の少なくとも一部の位置が、第一のダミーロッド3に対してずれる。これにより、応力が緩和される。
そして、第二の非有効部12が前記主要加熱領域600中を移動する過程では、第二の非有効部12においても石英ガラス多孔質体5は、主にその表面から加熱されることで、表面から径方向内側へ向けて徐々に透明ガラス化される。したがって、第二の非有効部12において、石英ガラス多孔質体5の少なくとも一部の位置が、第二のダミーロッド4に対してずれることにより、応力が緩和される。
このように応力が緩和されることで、有効部10におけるガラスの割れ、剥離、ずれ等が抑制される。
これに対し、ここでは図示を省略するが、第一の非有効部11の先端部110が、前記移動方向において、ヒータ中心部601から下側に0.25Lを越える距離に配置されている場合には、多孔質ガラス母材1を下から上へ向けて移動させる過程で、第一の非有効部11において石英ガラス多孔質体5は、その表面だけでなく先端部120からも加熱され得るので、第二のダミーロッド4との界面が、加熱開始から比較的早い時期、場合によっては最も速く透明ガラス化されることがある。この場合、図3における説明と同様に、第一の非有効部11において石英ガラス多孔質体5の位置が、第一のダミーロッド3に対してずれ難い。ずれが生じない場合には、応力が緩和されず、第一の非有効部11だけでなく、有効部10においても、ガラスの割れや剥離等を生じることがある。
そして、第一の非有効部11の先端部110が、前記移動方向において、ヒータ中心部601から上側に0.25Lを越える距離に配置されている場合には、多孔質ガラス母材1を下から上へ向けて移動させる過程で、第一の非有効部11だけでなく有効部10においても、石英ガラス多孔質体5が完全に透明ガラス化されない部分が生じることがあり、好ましくない。
本発明においては、多孔質ガラス母材1の移動方向によらず、主要加熱領域600中での非有効部の移動速度は100〜300mm/分とすることが好ましい。このような範囲とすることにより、有効部10におけるガラスの割れ、剥離、ずれ等を抑制する一層高い効果が得られる。
ここまでは、方法(B)として、ゾーン加熱炉を使用し、加熱開始時にヒータに対する多孔質ガラス母材の配置位置を調節する方法について説明したが、均熱加熱炉を使用して多孔質ガラス母材の配置位置を調節しても良い。ここで、「均熱加熱炉」とは、加熱対象物を移動させることなく、その全体を同時に加熱処理できる加熱炉を指すものとする。
本実施形態においては、多孔質ガラス母材1の加熱開始時に、ガラスロッドの中心軸方向において、非有効部先端部を、ヒータ端部より0〜5cmだけ突出させて配置することが好ましい。非有効部先端部を突出させる長さが概ね上記範囲内であれば、通常汎用される多孔質ガラス母材に対して、十分な効果が得られる。さらに、より好ましくは、非有効部先端部を突出させる長さを、非有効部の中心軸方向における長さに応じて設定すると良く、非有効部の前記長さの0〜30%とすることが好ましい。このような配置状態を図5に例示する。図5は、加熱開始時における、均熱加熱炉7内での多孔質ガラス母材1の配置状態を例示する概略縦断面図である。
ここに例示するように、均熱加熱炉7の内部には、所定箇所を包囲するようにヒータ70が配置されており、ヒータ70間の領域が主要加熱領域700となっている。ガラスロッド2の中心軸方向におけるヒータ70の長さはLである。そして、該主要加熱領域700中に多孔質ガラス母材1が配置されており、該多孔質ガラス母材1の石英ガラス多孔質体5は、その中心軸方向の長さがHとなっている。
本実施形態においては、第二の非有効部12の先端部120は、ガラスロッド2の中心軸方向において、ヒータ70の下端部70bより、0〜5cmの長さだけ突出するように配置することが好ましい。このような配置状態を代表して、図5(a)では、先端部120の突出部の長さが0でない状態(例えば、0より大きく且つ0.3H12以下である場合)を例示している。
この状態で多孔質ガラス母材1の加熱を開始すると、第二の非有効部12において、石英ガラス多孔質体5は、主にその表面から加熱され、表面から径方向内側へ向けて徐々に透明ガラス化される。さらに、ガラスロッド2の中心軸方向において、ヒータ70は、その中心部701から距離が離れるほど温度が低下する温度分布を有することにより、また、先端部120がヒータ70の下端部70bより突出している場合には、先端部120の配置位置が主要加熱領域700から外れることにより、第二の非有効部12は有効部10よりも後に全体が透明ガラス化される。したがって、ゾーン加熱炉を使用した場合と同様に、第二の非有効部12において、石英ガラス多孔質体5の少なくとも一部の位置が、第二のダミーロッド4に対してずれる。これにより、応力が緩和される。
このように応力が緩和されることで、有効部10におけるガラスの割れ、剥離、ずれ等が抑制される。
これに対し、図5(b)に示すように、第二の非有効部12の先端部120が、ヒータ70の下端部70bより高い位置に配置されている場合には、第二の非有効部12において石英ガラス多孔質体5は、その表面だけでなく先端部120からも加熱され得る。また、有効部10全体が透明ガラス化されてから第二の非有効部12全体が透明ガラス化されるまでの時間が短くなる。したがって、ゾーン加熱炉を使用した場合と同様に、第二の非有効部12において、石英ガラス多孔質体5の位置が、第二のダミーロッド4に対してずれ難い。
さらに、図5(c)に示すように、第二の非有効部12の先端部120が、ヒータ70の下端部70bより5cm(例えば、0.3H12)を越える長さだけ突出して配置されている場合には、第二の非有効部12だけでなく有効部10においても、石英ガラス多孔質体5が完全に透明ガラス化されない部分が生じ得る。
図5では、先端部120の配置位置を調整する場合について説明したが、第一の非有効部11の先端部110の配置位置を調整することでも、同様の手法で応力を緩和できる。図6は、この時の均熱加熱炉7内での多孔質ガラス母材1の配置状態を例示する概略縦断面図である。
先端部110の配置位置を調整する場合には、先端部110は、ガラスロッド2の中心軸方向において、ヒータ70の上端部70aより、0〜5cmの長さだけ突出するように配置することが好ましい。このような配置状態を代表して、図6では、先端部110の突出部の長さが0でない状態(例えば、0より大きく且つ0.3H11以下である場合)を例示している。
この状態で多孔質ガラス母材1の加熱を開始すると、第一の非有効部11において、石英ガラス多孔質体5は、主にその表面から加熱されることで、表面から径方向内側へ向けて徐々に透明ガラス化される。さらに、上記と同様に、ヒータ70の温度分布により、また、先端部110が突出している場合には、その配置位置が主要加熱領域700から外れることにより、第一の非有効部11は有効部10よりも後に全体が透明ガラス化される。すると、上記の第二の非有効部12の場合と同様に、第一の非有効部11において、石英ガラス多孔質体5の少なくとも一部の位置が、第一のダミーロッド3に対してずれる。これにより、応力が緩和される。
これに対し、ここでは図示を省略するが、第一の非有効部11の先端部110が、ヒータ70の上端部70aより低い位置に配置されている場合には、第一の非有効部11において石英ガラス多孔質体5は、その表面だけでなく先端部120からも加熱され得る。また、有効部10全体が透明ガラス化されてから第一の非有効部11全体が透明ガラス化されるまでの時間が短くなる。したがって、上記の第二の非有効部12の場合と同様に、第一の非有効部11において、石英ガラス多孔質体5の位置が、第一のダミーロッド3に対してずれ難い。
そして、第一の非有効部11の先端部110が、ヒータ70の上端部70aより5cm(例えば、0.3H11)を越える長さだけ突出して配置されている場合には、第一の非有効部11だけでなく有効部10においても、石英ガラス多孔質体5が完全に透明ガラス化されない部分が生じ得る。
本実施形態においては、先端部110及び先端部120のいずれか一方のみの配置位置を上記のように調整しても良いが、より品質が良好な光ファイバ用母材が得られることから、先端部110及び先端部120の配置位置を共に上記のように調整することがより好ましい。このような配置状態を代表して、図7に、先端部110がヒータ70の上端部70aと同じ高さに配置され、且つ先端部120がヒータ70の下端部70bと同じ高さに配置された状態を例示する。
本発明において、加熱処理、特に均熱加熱炉を使用する加熱処理に供する多孔質ガラス母材1として、特に好ましいものとしては、図1に示す石英ガラス多孔質体5の中心軸方向における長さHが1900mm以下、同方向における第一の非有効部11の長さH11及び第二の非有効部12の長さH12がそれぞれ250mm以下、同方向における有効部10の長さH10が1400mm以下、有効部10の直径D10が200〜400mm、ガラスロッド2の直径Dが30〜50mmであるものが例示できる。
本発明においては、方法(A)及び(B)のいずれにおいても、透明ガラス化される石英ガラス多孔質体における前記テーパ状部位の中心軸方向の長さ(テーパ長)をa、有効部におけるガラスロッドの直径をbとした場合、第一の非有効部及び第二の非有効部のいずれか一方又は両方において、石英ガラス多孔質体のずれの大きさcを、0.5b/a≦c≦5b/aの範囲とすることが好ましい。例えば、図1及び2で例示する多孔質ガラス母材1及び光ファイバ用母材91の場合には、0.5D/H11≦ΔX≦5D/H11、0.5D/H12≦ΔX≦5D/H12の関係があることが好ましい。非有効部におけるずれの大きさが上記範囲内である場合には、特に、方法(A)においては密着度の調整が容易であり、また方法(A)及び(B)のいずれにおいても光ファイバ用母材の製造性を低下させることなく応力を一層効果的に緩和できる。
本発明は、透明ガラス化工程において、非有効部の石英ガラス多孔質体とガラスロッドとの界面におけるこれらの位置関係を変化させて応力を緩和することにより、有効部におけるガラスの割れ、剥離、ずれ等の抑制が可能なことを見出して、完成されたものである。さらに、上記のように位置関係を変化させるための最適な条件を新たに見出したことにより、完成されたものである。その結果、本発明によれば、高品質な光ファイバ用母材を提供できる。また、大型の光ファイバ用母材の製造にも好適であり、既存の製造設備を使用できるので、汎用性が高い。したがって、高品質な光ファイバ用母材を安価に提供できる。
以下、具体的実施例により、本発明についてさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
光ファイバのコア部に加え若干の厚さの純シリカレベルの屈折率を有するクラッド部を形成したもので、ステップ型屈折率分布を有し、コアの比屈折率差がΔ0.33%であるゲルマニウム添加コア母材をVAD法で作製し、これを中心軸方向の長さが1200mm、直径が35mmとなるように延伸したものを、コア用ガラスロッドの有効部とした。
このコア用ガラスロッドの両端部に、直径42mmのダミーロッドを融着させた。得られたものを、以下、ガラスロッドと略記する。
前記ガラスロッドの外周上に、OVD法により、クラッド層となるガラス微粒子スートを堆積させ、多孔質ガラス母材とした。前記ガラス微粒子は、SiClガスの、酸水素火炎バーナによる加水分解反応及び酸化反応により生成させた。そして、コア用ガラスロッドとダミーロッドとの融着部間の部位を有効部とし、石英ガラス多孔質体の前記融着部から先端側へ向けて約100mmの部分をそれぞれテーパ状とし、非有効部とした。有効部の直径は280mmであった。
得られた多孔質ガラス母材を、図3(a)に例示するように、ゾーン加熱炉(ヒータの、多孔質ガラス母材の移動方向における長さは200mm)を使用して加熱処理した。この時、第二の非有効部の先端部の位置が、前記移動方向において、前記ヒータの中心部と一致するように多孔質ガラス母材を配置し、この状態で加熱を開始して該母材を下降させることにより、石英ガラス多孔質体全体を透明ガラス化させた。この時の第二の非有効部の主要加熱領域での通過速度は200mm/分であった。得られた光ファイバ用母材の有効部の直径は130mm、有効ファイバ換算長は約1300kmc(km core)であった。
本実施例では、第二の非有効部において、石英ガラス多孔質体が表面から透明ガラス化し、径方向における最も内側(ダミーロッドとの界面)が透明ガラス化する前に、石英ガラス多孔質体の非有効部先端部の位置が収縮応力により、ダミーロッドに対してその中心軸方向に2cmだけずれたことが確認された。その結果、有効部において、割れ、剥離、ずれ等は生じなかった。
(実施例2)
実施例1で使用したものと同様のゲルマニウム添加コア母材を使用して、中心軸方向の長さが1100mm、直径が40mmとなるように延伸したものを、コア用ガラスロッドの有効部とし、その両端部に、直径45mmのダミーロッドを融着させた。得られたガラスロッドの外周上に、OVD法により、クラッド層となるガラス微粒子スートを堆積させ、多孔質ガラス母材とした。前記ガラス微粒子は、SiClガスの、酸水素火炎バーナによる加水分解反応及び酸化反応により生成させた。そして、コア用ガラスロッドとダミーロッドとの融着部間の部位を有効部とし、石英ガラス多孔質体の前記融着部から先端側へ向けて約150mmの部分をそれぞれテーパ状とし、非有効部とした。有効部の直径は300mmであった。非有効部は、一層目のみ、有効部よりも10℃低い温度でデポジションし、その後は通常温度のままデポジションした。
得られた多孔質ガラス母材を、実施例1で使用したゾーン加熱炉を使用して加熱処理した。この時、図4に例示するように、第一の非有効部の先端部の位置が、多孔質ガラス母材の移動方向において、前記ヒータの中心部から上側に50mm(ヒータの前記方向における長さ(200mm)の0.25倍)となるように多孔質ガラス母材を配置し、該母材を上昇させて加熱することにより、石英ガラス多孔質体全体を透明ガラス化させた。この時の第一の非有効部の主要加熱領域での通過速度は150mm/分であった。得られた光ファイバ用母材の有効部の直径は150mm、有効ファイバ換算長は約1700kmcであった。
本実施例では、第一の非有効部において、石英ガラス多孔質体が表面から透明ガラス化し、径方向における最も内側(ダミーロッドとの界面)が透明ガラス化する前に、石英ガラス多孔質体の非有効部先端部の位置が収縮応力により、ダミーロッドに対してその中心軸方向に3cmだけずれたことが確認された。その結果、有効部において、割れ、剥離、ずれ等は生じなかった。
(実施例3)
実施例1で使用したものと同様のゲルマニウム添加コア母材を使用して、中心軸方向の長さが1000mm、直径が44mmとなるように延伸したものを、コア用ガラスロッドの有効部とし、その両端部に、直径50mmのダミーロッドを融着させた。得られたガラスロッドの外周上に、OVD法により、クラッド層となるガラス微粒子スートを堆積させ、多孔質ガラス母材とした。前記ガラス微粒子は、SiClガスの、酸水素火炎バーナによる加水分解反応及び酸化反応により生成させた。そして、コア用ガラスロッドとダミーロッドとの融着部間の部位を有効部とし、石英ガラス多孔質体の前記融着部から先端側へ向けて約200mmの部分をそれぞれテーパ状とし、非有効部とした。有効部の直径は330mmであった。非有効部は、一層目のみ、有効部よりも50℃低い温度でデポジションし、その後は通常温度のままデポジションした。
得られた多孔質ガラス母材を、図5(a)に例示するように、均熱加熱炉を使用して加熱処理した。この時、第二の非有効部の先端部の位置が、均熱加熱炉中のヒータの下端部より50mmだけ突出するように多孔質ガラス母材を配置し、この状態で加熱することにより、石英ガラス多孔質体全体を透明ガラス化させた。得られた光ファイバ用母材の有効部の直径は163mm、有効ファイバ換算長は約2000kmcであった。
本実施例では、第二の非有効部は、有効部よりも後に全体が透明ガラス化されたため、有効部の収縮応力により、石英ガラス多孔質体がダミーロッドに対してその中心軸方向に5cmだけずれたことが確認された。その結果、有効部において、割れ、剥離、ずれ等は生じなかった。
(試験例1)
実施例1〜3で得られた光ファイバ用母材の有効部をファイバ化した。
その結果、光ファイバのガラス径はいずれも125±0.5μmの範囲内で安定していた。さらに、これら光ファイバを1.55μm帯及び1.31μm帯のOTDRで分析したところ、伝送損失段差やうねりがなく、良好な品質の光ファイバが歩留まり良く得られることが確認された。
(比較例1)
図3(b)に例示するように、加熱開始時において、第二の非有効部の先端部の位置が、多孔質ガラス母材の移動方向において、ヒータ中心部から上側に100mm(ヒータの前記方向における長さ(200mm)の0.5倍)の距離となるように多孔質ガラス母材を配置したこと以外は、実施例1と同様に、光ファイバ用母材を作製した。
その結果、第二の非有効部において、石英ガラス多孔質体は表面だけでなく先端部からも透明ガラス化したため、有効部においては、収縮応力により、透明ガラス化層とコアとの界面で長さ約100mmのスパイラル状のずれが生じた。
(比較例2)
多孔質ガラス母材作製工程で、非有効部の一層目のデポジションを、有効部のデポジションと同じ温度で行ったこと、透明ガラス化工程で加熱開始時に、第一の非有効部の先端部の位置が、多孔質ガラス母材の移動方向において、前記ヒータの中心部から下側に100mm(ヒータの前記方向における長さ(200mm)の0.5倍)となるように多孔質ガラス母材を配置したこと以外は、実施例2と同様に、光ファイバ用母材を作製した。
その結果、第一の非有効部において、石英ガラス多孔質体は表面だけでなく先端部からも透明ガラス化したため、有効部においては、収縮応力により、透明ガラス化層とコアとの界面で長さ約200mmのスパイラル状のずれが生じた。
(比較例3)
多孔質ガラス母材作製工程で、非有効部の一層目のデポジションを、有効部のデポジションと同じ温度で行ったこと、透明ガラス化工程で加熱開始時に、第一の非有効部の先端部の位置がヒータの上端部より下側となるように且つ第二の非有効部の先端部の位置がヒータの下端部より上側となるように、多孔質ガラス母材を配置したこと以外は、実施例3と同様に、光ファイバ用母材を作製した。
その結果、第一の非有効部及び第二の非有効部において、石英ガラス多孔質体は表面だけでなく先端部からも透明ガラス化したため、有効部においては、収縮応力により、透明ガラス化層とコアとの界面で長さ約50mmの剥離が生じた。
(試験例2)
実施例1〜3で得られた光ファイバ用母材に代わり、比較例1〜3で得られた光ファイバ用母材を使用したこと以外は、試験例1と同様に、有効部をファイバ化した。
その結果、いずれの光ファイバでも、ずれや剥離が生じた母材の有効部に相当する部位で局所的に、ガラス径が125±1μmの範囲を超えてスパイク状となる形状異常が見られた。特に比較例3の光ファイバ用母材を使用した場合には、紡糸中にファイバが断線し、線引きできない状態となった。このため、良好な品質の光ファイバを得るために、これら異常部位を除去する必要性が生じ、歩留まりが低下した。なお、前記スパイク状部位をOTDRにより分析したところ、0.1dBを超える伝送損失段差が見られた。
本発明は、光通信の分野、光ファイバレーザや光増幅器等の分野で利用可能である。
1・・・多孔質ガラス母材、2・・・ガラスロッド、3・・・第一のダミーロッド、4・・・第二のダミーロッド、5・・・石英ガラス多孔質体、6・・・ゾーン加熱炉、7・・・均熱加熱炉、10・・・有効部、11・・・第一の非有効部、12・・・第二の非有効部、60,70・・・ヒータ、70a・・・ヒータ上端部、70b・・・ヒータ下端部、105・・・有効部界面、110・・・第一の非有効部先端部、115・・・第一の非有効部界面、120・・・第二の非有効部先端部、125・・・第二の非有効部界面、600,700・・・主要加熱領域、601,701・・・ヒータ中心部

Claims (6)

  1. ガラスロッドの外周上に石英ガラス多孔質体を堆積させて、光ファイバの製造に使用される有効部と、該有効部の両端側に非有効部とを備える多孔質ガラス母材を作製する工程と、該多孔質ガラス母材を加熱処理して、前記石英ガラス多孔質体を透明ガラス化する工程とを有する光ファイバ用母材の製造方法であって、
    前記透明ガラス化する工程で、透明ガラス化される前記石英ガラス多孔質体のうち、いずれか一方又は両方の非有効部における少なくとも一部の位置を、前記ガラスロッドと石英ガラス多孔質体との間の応力を緩和するように、前記ガラスロッドに対してその中心軸方向にずらす工程を有し、
    前記ガラスロッドに対してその中心軸方向にずらす工程は、
    前記石英ガラス多孔質体を透明ガラス化する条件を調節して、透明ガラス化される石英ガラス多孔質体の前記位置をずらすものであり、
    前記石英ガラス多孔質体を透明ガラス化する条件は、
    ヒータを備えた均熱加熱炉を使用し、該ヒータに対して、前記多孔質ガラス母材を所定の位置に配置して加熱処理するに際し、加熱開始時に、前記ガラスロッドの中心軸方向において、前記石英ガラス多孔質体の一方又は両方の非有効部先端部を、ヒータ端部より0〜5cmだけ突出させて配置することを特徴とする光ファイバ用母材の製造方法。
  2. いずれか一方又は両方の非有効部における前記石英ガラス多孔質体と前記ガラスロッドとの界面における密着度を、有効部における前記石英ガラス多孔質体と前記ガラスロッドとの界面における密着度よりも小さくすることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ用母材の製造方法。
  3. いずれか一方又は両方の非有効部において、前記石英ガラス多孔質体と前記ガラスロッドとの界面における密着度を、石英ガラス多孔質体層間の密着度よりも小さくすることを特徴とする請求項2に記載の光ファイバ用母材の製造方法。
  4. 密着度を小さくしたい密着度調整部において、それ以外の定常部よりも前記石英ガラス多孔質体のデポジション温度を低くすることにより、密着度を小さくすることを特徴とする請求項2又は3に記載の光ファイバ用母材の製造方法。
  5. 前記密着度調整部のデポジション温度と前記定常部のデポジション温度との差を、−5〜−50℃とすることを特徴とする請求項4に記載の光ファイバ用母材の製造方法。
  6. いずれか一方又は両方の非有効部において、前記石英ガラス多孔質体が、その中心軸方向の先端側へ向けて、外径が漸次小さくなるテーパ状とされていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光ファイバ用母材の製造方法。
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