JP2013001626A - 光ファイバ母材製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長手方向に延在する複数の空孔を有し所望の特性を有する光ファイバを高歩留り且つ低コストで製造するのに好適な光ファイバ母材製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の光ファイバ母材製造方法は、(1) コア領域およびクラッド領域からなるガラス体に対して穿孔加工を行って空孔を形成する穿孔工程と、(2)穿孔工程の後のガラス体を加熱延伸してガラスロッド1を作製する延伸工程と、(3) 延伸工程により得られたガラスロッド1の外周面上にシリカ微粒子を堆積させる堆積工程と、(4)堆積工程により得られたガラスロッド1の外周面上のシリカ微粒子堆積体5を焼結して透明化する焼結工程と、(5) 焼結工程の前にガラスロッド1の下端部1aにおいてガラスロッド1の空孔を開放して空孔内部空間と空孔外部空間とをつなげる開放工程と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、長手方向に延在する空孔を有する光ファイバ母材を製造する方法に関するものである。
特許文献1に開示された光ファイバは、コア領域,クラッド領域およびジャケット領域を備え、クラッド領域内に長手方向に延在する複数の空孔を有する。このような空孔付き光ファイバは、コア領域の径、空孔の配置および空孔の大きさ等に応じた所望の光学特性を有することができ、ITU-T勧告G.657A1、A2、B2、B3の光学特性を有することも可能である。空孔付き光ファイバは、例えば特許文献2〜5それぞれに記載された方法により製造され得る。
特許文献2に開示された製造方法では、穿孔加工により複数の空孔を形成した円柱形状のガラス体を光ファイバ母材とし、この光ファイバ母材を線引することで光ファイバを製造する。
特許文献3に開示された製造方法では、穿孔加工により複数の空孔を形成した円柱形状のガラス体の周囲に複数のガラスパイプを配置したものを光ファイバ母材とし、この光ファイバ母材を線引することで光ファイバを製造する。
特許文献4に開示された製造方法では、穿孔加工により複数の空孔を形成した後に加熱延伸した円柱形状のガラス体の外周面上にジャケット領域を形成したものを光ファイバ母材とし、この光ファイバ母材を線引することで光ファイバを製造する。或いは、穿孔加工により複数の空孔を形成した後に加熱延伸した円柱形状のガラス体をガラスパイプに挿入して、これらを一体化しつつ線引することで光ファイバを製造する。
特許文献5に開示された製造方法では、束ねられた複数のガラスパイプの外周にVAD法によりジャケット領域を形成したものを光ファイバ母材とし、この光ファイバ母材を線引することで光ファイバを製造する。
国際公開第2004/092793号 特開2002−145634号公報 特開2003−40637号公報 特開2003−81656号公報 特開2011−20861号公報
所望の光学特性を有する空孔付き光ファイバを製造するには、光ファイバ母材においても、コア領域の径、空孔の配置および空孔の大きさ等が設計どおりに形成されることが必要であり、また、これらが長手方向に均一であることが必要である。しかしながら、特許文献2〜5それぞれに記載された光ファイバ母材製造方法は、製造歩留まりや製造コストの観点からは充分であるとは言えない。
すなわち、穿孔加工により複数の空孔を形成した円柱形状のガラス体を光ファイバ母材とする製造方法では、穿孔加工コストが高く、また、長尺の穿孔ツールの剛性不足に因り空孔径の精度が悪化するので大型の光ファイバ母材を製造することが難しく、したがって、生産性が悪い。
また、複数のガラスパイプを束ねて光ファイバ母材とする製造方法では、複数のガラスパイプの配列崩れによる構造ばらつきが生じ易く、所望の光学特性を得ることが難しいという問題がある。それを防ぐためにはガラスパイプの寸法精度を高くした上でガラスパイプの配列を確実に行う必要があり、手間がかかる。また、多くのガラス表面を内部に取り込むことになるので、異物や気泡が混入し易く、線引工程での断線や外径異常が起き易い。また、OH基や不純物の混入によって伝送損失が悪化する問題がある。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、長手方向に延在する複数の空孔を有し所望の特性を有する光ファイバを高歩留り且つ低コストで製造するのに好適な光ファイバ母材製造方法を提供することを目的とする。
本発明の光ファイバ母材製造方法は、コア領域,クラッド領域およびジャケット領域を備え、クラッド領域内に長手方向に延在する複数の空孔を有する光ファイバ母材を製造する方法であって、(1) コア領域およびクラッド領域からなるガラス体に対して穿孔加工を行って空孔を形成する穿孔工程と、(2) 穿孔工程の後のガラス体を加熱延伸してガラスロッドを作製する延伸工程と、(3)延伸工程により得られたガラスロッドの外周面上にシリカ微粒子を堆積させる堆積工程と、(4) 堆積工程により得られたガラスロッドの外周面上のシリカ微粒子堆積体を焼結して透明化する焼結工程と、(5)焼結工程の前にガラスロッドの一端においてガラスロッドの空孔を開放して空孔内部空間と空孔外部空間とをつなげる開放工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の光ファイバ母材製造方法は、堆積工程の前にガラスロッドの空孔内部空間と空孔外部空間とを遮断する工程を更に備えるのが好適である。また、本発明の光ファイバ母材製造方法は、堆積工程の前に、開放工程におけるガラスロッドの空孔の開放を容易化するための加工を施す工程を更に備えるのが好適である。
本発明の光ファイバ母材製造方法は、開放工程において、堆積工程の前に、ガラスロッドの空孔を開放して開放部を設けるとともに、その開放部に対し縮径加工を施し、堆積工程および焼結工程において、開放部を開放したままとするのが好適である。
本発明の光ファイバ母材製造方法は、堆積工程前において、ガラスロッドの断面において複数の空孔が円の周上に配置され、複数の空孔の外接円半径Rcとガラスロッドの外径Dとの間に2Rc≦0.9D なる関係が成り立つのが好適である。
本発明によれば、長手方向に延在する複数の空孔を有し所望の特性を有する光ファイバを高歩留り且つ低コストで製造することができる。
本実施形態の光ファイバ母材製造方法により製造されるべき光ファイバ母材の中間体であるガラスロッド1の断面を示す図である。 第1実施形態の光ファイバ母材製造方法の各工程を説明する図である。 第1実施形態の光ファイバ母材製造方法の開放工程を説明する図である。 第2実施形態の光ファイバ母材製造方法の各工程を説明する図である。 第3実施形態の光ファイバ母材製造方法の各工程を説明する図である。 第4実施形態の光ファイバ母材製造方法の各工程を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態の光ファイバ母材製造方法により製造されるべき光ファイバ母材の中間体であるガラスロッド1の断面を示す図である。光ファイバ母材は、コア領域2およびクラッド領域3を備えるガラスロッド1と、このガラスロッド1の外側に設けられるジャケット領域とを備え、クラッド領域3内に長手方向に延在する複数(同図では10個)の空孔4を有する。
コア領域2は、断面において半径aの円形領域であり、GeOが添加されている石英ガラスからなる。クラッド領域3は、断面において直径Dの円形領域であり、GeOが添加されていない石英ガラスからなる。複数の空孔4は、断面において直径dの円形領域であり、コア領域2の中心位置を中心とする円の周上に一定間隔で配置されている。複数の空孔4の内接円の半径をRiとし、複数の空孔4の外接円の半径をRcとする。
光ファイバ母材を線引して製造される光ファイバにおいて所望の特性を実現するためには、ガラスロッド1の断面構造を適切に設計することが必要である。例えば、図1に示されるように、空孔4の個数を10個とし、空孔4の直径dをコア領域2の半径aと同程度として、10個の空孔4の内接円の半径Riをコア領域2の半径aの約2.8〜3.0倍となるようにすることで、所望の特性を実現することができる。
ガラスロッド1は以下のようにして製造する。先ず、VAD法などによりコア領域2およびクラッド領域3からなる透明なガラス体を作製する。このガラス体を適切な形状とするため、加熱延伸してもよく、また、外周面を研削加工してもよい。続いて、このガラス体に対して穿孔加工を行って空孔4を形成する(穿孔工程)。穿孔工程時にガラス体に付着した不純物をHF洗浄などによって除去するのが好ましい。そして、このガラス体を加熱延伸してガラスロッド1を作製する(延伸工程)。
ITU-T勧告G.657A1、A2、B2、B3の光学特性を全て満足する光ファイバを実現するには、例えば、クラッド領域3に対するコア領域2の比屈折率差を0.35%とし、光ファイバの断面においてd=3.6μm、a=3.6μm、Ri=10.4μm とすればよく、したがって、延伸工程前のガラス体の断面において d=5mm、a=5.0mm、Ri=14.5mmとすればよい。例えば、延伸工程前のガラス体は、外径50mmφであり、長さ300mmである。延伸工程後のガラスロッド1は、外径17mmφであり、長さ600mmである。
上記のようにして得られたガラスロッド1の外周面上にシリカ微粒子を堆積させ(堆積工程)、これにより得られたガラスロッド1の外周面上のシリカ微粒子堆積体を焼結して透明化する(焼結工程)ことで、光ファイバ母材を製造することができる。シリカ微粒子堆積体が透明化されてなるガラス領域が、光ファイバ母材のジャケット領域となる。
延伸工程において空孔4の直径dが長手方向で変動しないことが重要である。また、その後の堆積工程および焼結工程の際の加熱において空孔4が変形しにくいことが望まれる。そのための条件として、ガラスロッド1の外周面(直径D)と10個の空孔4の外接円(半径Rc)とで囲まれる領域の厚みが大きい方が好適である。具体的には、堆積工程前において、10個の空孔4の外接円の半径Rcとガラスロッドの外径Dとの間に2Rc≦0.9D なる関係が成り立つのが望ましい。これにより、焼結工程後の空孔4の平均径の長手変動を3%以内に抑圧することができる。
延伸工程によりガラスロッド1が作製された後の工程については様々な態様があり得る。以下では、ガラスロッド1作製後の工程について説明する。
(第1実施形態)
図2は、第1実施形態の光ファイバ母材製造方法の各工程を説明する図である。この図には、延伸工程によりガラスロッド1が作製された後の工程が示されている。ガラスロッド1の両端部をバーナーワークなどにより封止し、ガラスロッド1の上端部に支持棒21を取り付ける(同図(a))。ガラスロッド1の表面の異物や不純物を取り除くため、堆積工程前にガラスロッド1の表面に対してHF洗浄や火炎研磨を行っても良い。
支持棒21を上にしてガラスロッド1を鉛直方向に支持し、このガラスロッド1の外周面上にVAD法によりシリカ微粒子を堆積させて、シリカ微粒子堆積体5を形成する(堆積工程、同図(b))。VAD法による堆積工程の際の加熱温度はガラスロッド1の軟化点よりはるかに低いので、ガラスロッド1に設けられた空孔4の変形は全く生じない。また、ガラスロッド1内部の空孔4は、両端部で封止されているので、ガラス微粒子や不純物が内部に入り込むことはない。
続いて、ガラスロッド1の下端部1aにおいてガラスロッド1の空孔4を開放して空孔内部空間と空孔外部空間とをつなげる(開放工程、同図(c))。その後に、ガラスロッド1の外周面上のシリカ微粒子堆積体5を焼結して透明化して、この透明ガラス領域をジャケット領域6とする(焼結工程、同図(d))。これにより光ファイバ母材10を製造することができる。
この焼結工程の際、加熱温度が1500℃以上に到達するので、仮にガラスロッド1の両端部を封止したたまま加熱すると、孔部4の内部に封入されたガスの熱膨張により孔部4の変形が生じる。そこで、本実施形態では、VAD法に拠る堆積工程の後であって焼結工程の前に、ガラスロッド1の下端部1aにおいてガラスロッド1の空孔4を開放して空孔内部空間と空孔外部空間とをつなげる(開放工程、同図(c))。これにより、空孔の内部および外部それぞれの圧力をほぼ同一にできるので、焼結工程中の高温にさらされても、空孔4の内部のガスの熱膨張や収縮による空孔4の変形を防ぐことができる。
このようにして製造された光ファイバ母材10の上端部にダミーパイプ23を取り付けて線引き用光ファイバ母材とする(同図(e))。火炎研磨を行った後に線引工程を行うのが好ましい。線引工程では、ダミーパイプ23を通じて空孔4に対する加圧調整を行って、所望の空孔径を持つ光ファイバを得る。
本実施例において、光ファイバ母材の空孔径の長手方向の変動を確認したところ、その変動は5%以下に抑制された。この光ファイバ母材を一定条件で加圧しながら線引したところ、空孔径の長手方向の変動が0.5μmである光ファイバが得られた。このレベルの空孔径の変動であれば、光学特性の変動が小さく、ほぼ全長において所望の光学特性を持つ空孔付き光ファイバが得られた。なお、開放工程を行わずに焼結工程を行った比較例では、焼結工程後の空孔径は長手方向に膨張部と収縮部とが現れ、平均空孔径の長手変動は10%以上となった。
開放工程(図2(c))でガラスロッド1の下端部1aにおいてガラスロッド1の空孔4を開放するには、下端部1a位置でガラスロッド1を切断することで可能である。この切断の際にガラス微粒子堆積体5の割れを防止するため、堆積工程の前にガラスロッド1の下端部1a位置に切り込み傷1bを入れておくことで、切断作業が容易になる(図3(a))。或いは、堆積工程の前に、ガラスロッド1の下端部1aを開放した上で下端部1aに薄肉のガラスキャップ1cをバーナーワークなどで加熱溶着しておき、堆積工程の後に、ガラスキャップ1cを割ることでガラスロッド1の空孔4を開放することも可能である(図3(b))。さらに、開放位置が堆積工程後も露出するよう、ガラス微粒子堆積の下部終了位置を通常より短くすることで、開放工程の際のガラス微粒子堆積体5の割れなどを積極的に防ぐことができる。このように、本実施形態の光ファイバ母材製造方法は、堆積工程の前に、ガラスロッド1の空孔内部空間と空孔外部空間とを遮断する工程を更に備えるのも好適であり、また、堆積工程の前に、開放工程におけるガラスロッド1の空孔4の開放を容易化するための加工を施す工程を更に備えるのも好適である。
本実施形態の光ファイバ母材製造方法は、穿孔加工により複数の空孔を形成した円柱形状のガラス体をそのまま線引きする光ファイバ母材とする製造方法と比べると、光ファイバ母材を大型化することができ、低コスト化を実現することができる。また、本実施形態の光ファイバ母材製造方法は、複数のガラスパイプを束ねて光ファイバ母材とする製造方法と比べると、構造ばらつきがなく、不純物の混入が抑制される。このように、本実施形態の光ファイバ母材製造方法は、長手方向に延在する複数の空孔を有し所望の特性を有する光ファイバを高歩留り且つ低コストで製造することができる。
(第2実施形態)
図4は、第2実施形態の光ファイバ母材製造方法の各工程を説明する図である。図2に示された第1実施形態の光ファイバ母材製造方法の堆積工程はVAD法に拠るものであったが、この図4に示される第2実施形態の光ファイバ母材製造方法の堆積工程はOVD法に拠る。図4にも、延伸工程によりガラスロッド1が作製された後の工程が示されている。
ガラスロッド1の両端部をバーナーワークなどにより封止し、ガラスロッド1の一端部に支持棒21を取り付けるとともに、ガラスロッド1の他端部に支持棒22を取り付ける(同図(a))。ガラスロッド1の表面の異物や不純物を取り除くため、堆積工程前にガラスロッド1の表面に対してHF洗浄や火炎研磨を行っても良い。
ガラスロッド1を水平方向に支持し、このガラスロッド1の外周面上にOVD法によりシリカ微粒子を堆積させて、シリカ微粒子堆積体5を形成する(堆積工程、同図(b))。OVD法による堆積工程の際の加熱温度はガラスロッド1の軟化点よりはるかに低いので、ガラスロッド1に設けられた空孔4の変形は全く生じない。また、ガラスロッド1内部の空孔4は、両端部で封止されているので、ガラス微粒子や不純物が内部に入り込むことはない。
続いて、ガラスロッド1から支持棒22を取り外し、支持棒21を上にしてガラスロッド1を鉛直方向に支持し、ガラスロッド1の下端部1aにおいてガラスロッド1の空孔4を開放して空孔内部空間と空孔外部空間とをつなげる(開放工程、同図(c))。その後に、ガラスロッド1の外周面上のシリカ微粒子堆積体5を焼結して透明化して、この透明ガラス領域をジャケット領域6とする(焼結工程、同図(d))。これにより光ファイバ母材10を製造することができる。
本実施形態では、OVD法に拠る堆積工程の後であって焼結工程の前に、ガラスロッド1の下端部1aにおいてガラスロッド1の空孔4を開放して空孔内部空間と空孔外部空間とをつなげる(開放工程、同図(c))。これにより、空孔の内部および外部それぞれの圧力をほぼ同一にできるので、焼結工程中の高温にさらされても、空孔4の内部のガスの熱膨張や収縮による空孔4の変形を防ぐことができる。
このようにして製造された光ファイバ母材10の上端部にダミーパイプを取り付けて線引き用光ファイバ母材とする。火炎研磨を行った後に線引工程を行うのが好ましい。線引工程では、ダミーパイプを通じて空孔4に対する加圧調整を行って、所望の空孔径を持つ光ファイバを得る。
この第2実施形態においても、堆積工程の前に、ガラスロッド1の空孔内部空間と空孔外部空間とを遮断する工程を更に備えるのも好適であり、また、堆積工程の前に、開放工程におけるガラスロッド1の空孔4の開放を容易化するための加工を施す工程を更に備えるのも好適である。また、この第2実施形態においても同様の効果を奏することができる。
(第3実施形態)
図5は、第3実施形態の光ファイバ母材製造方法の各工程を説明する図である。この第3実施形態の光ファイバ母材製造方法の堆積工程はVAD法に拠る。
第1実施形態の光ファイバ母材製造方法では、堆積工程の前に、ガラスロッド1の上端部に支持棒21を取り付けるとともに、ガラスロッド1の下端部1aにおいて空孔4を開放して開放部を設けるとともに、その開放部に対し縮径加工を施す(開放工程、同図(a))。そして、その後の堆積工程および焼結工程において、ガラスロッド1の下端部1aにおける開放部を開放したままとする(同図(b))。
本実施形態では、焼結工程前において、ガラスロッド1の空孔を開放する作業を回避することができるので、ガラス微粒子堆積体5の割れを防止することができる。ただし、堆積工程の際にガラスロッド1の下端部1aが開放されているので、ガラス微粒子が空孔4の内部に入る可能性がある。そこで、これを防ぐため本実施形態では開放部の先端で空孔を縮径する。例えば、ガラスロッド1の下端部1aにおいて空孔4の径が1mmφ以下となる領域を長さ3mm以上にわたって設ける。このようにすることで、ガラスロッド1の空孔4の内部に侵入するガラス微粒子や不純物を大幅に低減することができる。
本実施形態では、焼結工程前に塩素による脱水を行うことで、空孔4の内部の不純物を除去することも可能である。また、焼結工程後に空孔4の内部をHF洗浄することで、不純物層をほぼ問題ないレベルまで除去することも可能である。
(第4実施形態)
図6は、第4実施形態の光ファイバ母材製造方法の各工程を説明する図である。この第4実施形態の光ファイバ母材製造方法の堆積工程もVAD法に拠る。
ガラスロッド1の下端部をバーナーワークなどにより封止し、ガラスロッド1の上端部を開放した上で、その上端部に中空の支持棒24を取り付ける(開放工程、同図(a))。この支持棒24は、ガラスロッド1の空孔4に対して連通する中空部を有する。ガラスロッド1の上端部において中空の支持棒24を介してガラスロッド1の空孔内部空間と空孔外部空間とがつながっている。
支持棒24を上にしてガラスロッド1を鉛直方向に支持し、このガラスロッド1の外周面上にVAD法によりシリカ微粒子を堆積させて、シリカ微粒子堆積体5を形成する(堆積工程、同図(b))。VAD法による堆積工程の際の加熱温度はガラスロッド1の軟化点よりはるかに低いので、ガラスロッド1に設けられた空孔4の変形は全く生じない。また、ガラスロッド1内部の空孔4は、ガラス微粒子や不純物が内部に入り込むことはない。
続いて、ガラスロッド1の外周面上のシリカ微粒子堆積体5を焼結して透明化して、この透明ガラス領域をジャケット領域6とする(焼結工程、同図(c))。これにより光ファイバ母材10を製造することができる。
本実施形態では、VAD法に拠る堆積工程の前に、ガラスロッド1の上端部において中空の支持棒24を介してガラスロッド1の空孔内部空間と空孔外部空間とをつなげる。これにより、空孔の内部および外部それぞれの圧力をほぼ同一にできるので、焼結工程中の高温にさらされても、空孔4の内部のガスの熱膨張や収縮による空孔4の変形を防ぐことができる。
このようにして製造された光ファイバ母材10の上端部にダミーパイプ24を取り付けたままとして線引き用光ファイバ母材とする。火炎研磨を行った後に線引工程を行うのが好ましい。線引工程では、ダミーパイプ24を通じて空孔4に対する加圧調整を行って、所望の空孔径を持つ光ファイバを得る。
この実施形態においても、堆積工程の際にガラスロッド1の空孔4の内部へのガラス微粒子や不純物の混入が回避される。一方で、焼結工程では、支持棒24も焼結炉内部にあるので、空孔4内部および焼結炉内部それぞれの圧力をほぼ同一とすることが可能で、第1実施形態と同様に空孔4の変形を抑圧することができる。
1…ガラスロッド、2…コア領域、3…クラッド領域、4…空孔、5…ガラス微粒子堆積体、6…ジャケット領域、10…光ファイバ母材。

Claims (5)

  1. コア領域,クラッド領域およびジャケット領域を備え、前記クラッド領域内に長手方向に延在する複数の空孔を有する光ファイバ母材を製造する方法であって、
    前記コア領域および前記クラッド領域からなるガラス体に対して穿孔加工を行って空孔を形成する穿孔工程と、
    前記穿孔工程の後の前記ガラス体を加熱延伸してガラスロッドを作製する延伸工程と、
    前記延伸工程により得られた前記ガラスロッドの外周面上にシリカ微粒子を堆積させる堆積工程と、
    前記堆積工程により得られた前記ガラスロッドの外周面上のシリカ微粒子堆積体を焼結して透明化する焼結工程と、
    前記焼結工程の前に前記ガラスロッドの一端において前記ガラスロッドの空孔を開放して空孔内部空間と空孔外部空間とをつなげる開放工程と、
    を備えることを特徴とする光ファイバ母材製造方法。
  2. 前記堆積工程の前に前記ガラスロッドの空孔内部空間と空孔外部空間とを遮断する工程を更に備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ母材製造方法。
  3. 前記堆積工程の前に、前記開放工程における前記ガラスロッドの空孔の開放を容易化するための加工を施す工程を更に備える、
    ことを特徴とする請求項2に記載の光ファイバ母材製造方法。
  4. 前記開放工程において、前記堆積工程の前に、前記ガラスロッドの空孔を開放して開放部を設けるとともに、その開放部に対し縮径加工を施し、
    前記堆積工程および前記焼結工程において、前記開放部を開放したままとする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ母材製造方法。
  5. 前記堆積工程前において、前記ガラスロッドの断面において前記複数の空孔が円の周上に配置され、前記複数の空孔の外接円半径Rcと前記ガラスロッドの外径Dとの間に2Rc≦0.9D なる関係が成り立つ、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ母材製造方法。
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