JP5560223B2 - インクカートリッジの管理システム及びインクカートリッジの管理システムの制御方法 - Google Patents
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Description
等の記録材料の使用量に応じて課金を行うプリンタ及びプリンタシステムに関する。
等の用紙の紙面上にインクやトナー等の記録材料を定着させることにより、用紙上に文字
や絵柄等の画像を記録する画像記録装置である。この種の画像記録装置には、インクやト
ナーを充填したカートリッジが着脱自在に取り付けられる。そして、インクやトナーの使
用によりカートリッジ内のインクやトナーが無くなった場合には、新しいカートリッジを
取り付けることにより、インクやトナーの補充を行うように構成されている。
充填したカートリッジをユーザ(使用者)に販売する。すなわち、プリンタメーカーにお
いては、インクやトナーを充填したカートリッジを販売して、そのカートリッジの販売個
数に応じて収入を得るビジネスモデルが一般的である。
に応じた料金を請求するといった新たなビジネスモデルを提案しているものがある。
ク内のインク残量を光学式のセンサを用いて計測し、当該インク残量に基づきインクの使
用量を算出する。インクジェットプリンタに接続されたホストコンピュータは、インクジ
ェットプリンタからインク使用量に関するデータを取得し、ネットワークを介してサービ
スセンターサーバにインク使用量に関するデータを送信する。そして、サービスセンター
サーバは、内部に設けられた課金モジュールがインク量課金テーブルを参照しながら、イ
ンク使用量から請求額を計算し、ユーザに請求を行う。
しなければならないいくつかの課題がある。
ととなるため、どのように各プリンタ及び各インクカートリッジを特定して他のプリンタ
及びインクカートリッジと区別しながらインク使用量を取得するかについて、現実的なシ
ステムの提供を行ってやる必要がある。
供者)と実際のプリンタの使用者が互いに離れた場所にいる場合が多い。したがって、例
えば、インクジェットプリンタの場合、運用者と実際のプリンタのユーザが互いに離れた
場所にいても、インクカートリッジが課金システムの運用者から確実に提供され、そのイ
ンクカートリッジ内のインクを使用した場合にのみ、請求を行うように保証する必要があ
る。
、データの改ざん等の可能性を防ぎ、プリンタから取得されるデータの信頼性を向上させ
る必要もある。
録材料の使用量に関するデータを取得するプリンタシステムにおいて、インクカートリッ
ジ等の記録材料カートリッジの個体を管理しつつ、プリンタから取得されるデータの信頼
性を維持することが可能なプリンタシステム及びプリンタシステム内において用いられる
プリンタを提供することを目的とする。
(1) インクカートリッジの供給者側のホストコンピュータと通信回線を経由して接続された前記インクカートリッジの需要者側の少なくとも1以上のプリンタを含んで構成されるインクカートリッジの管理システムであって、
前記供給者から前記需要者に供給されるインクカートリッジには、当該インクカートリッジの識別番号を記憶した記憶素子が備えられており、
前記ホストコンピュータは、前記供給したインクカートリッジの識別番号を記憶し、
前記プリンタは、装着された前記インクカートリッジの記憶素子から前記識別番号を読み取り、画像記録を実行して当該画像記録に使用されたインクの量を算出し、前記インクカートリッジ内のインクが所定量以下となったインクカートリッジをインクエンドとなったインクカートリッジとして識別し、少なくとも前記画像記録に使用されたインクの量及び前記インクエンドとなったインクカートリッジの識別番号のいずれかを含むステータス情報を作成して、前記ホストコンピュータに送信し、
前記ホストコンピュータは、受信した前記ステータス情報に基づいて、少なくとも前記画像記録に使用されたインクの量に対する課金処理、及び、供給してから前記インクエンドとなるまでの前記インクカートリッジの識別番号に基づく管理処理のいずれかを実行する、
ことを特徴とするインクカートリッジの管理システム。
(2) 前記ホストコンピュータは、前記インクエンドとなり前記需要者から前記供給者に返却されたインクカートリッジの識別番号を記憶し、
前記プリンタは、装着された前記インクカートリッジの識別番号を前記ステータス情報に含めて前記ホストコンピュータに送信し、
前記ホストコンピュータの行う前記インクカートリッジの識別番号に基づく管理処理は、少なくとも、前記ホストコンピュータに記憶されている供給した前記インクカートリッジの識別番号と前記ステータス情報に含まれる装着された前記インクカートリッジの識別番号を比較し、前記ホストコンピュータに記憶され供給されているにも関わらず前記プリンタに装着されていないインクカートリッジの識別番号を特定すること、及び、前記ホストコンピュータに記憶されている前記インクエンドとなったインクカートリッジの識別番号と前記ステータス情報に含まれる前記インクエンドとなったインクカートリッジの識別番号を比較し、前記インクエンドになっているにも関わらず返却されていないインクカートリッジの識別番号を特定すること、のいずれかを実行することを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジの管理システム。
(3) 前記装着されたインクカートリッジは、新規装着されたインクカートリッジであり、
前記ホストコンピュータは、前記供給したインクカートリッジの識別番号を時刻と共に記憶し、さらに、前記プリンタから送信された前記新規装着されたインクカートリッジの識別番号と前記インクエンドとなったインクカートリッジの識別番号とを、それぞれ送信された時刻と共に記憶し、各々の前記インクカートリッジの識別番号と時刻に基づきインクカートリッジの管理処理を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクカートリッジの管理システム。
(4) 前記プリンタは、前記画像記録に使用されたインクの量を算出に際して、少なくとも、フラッシング動作や吸引動作、インク充填動作のいずれかを含むもので、ヘッドからインクを吐出可能にするために使用されたインクの量は除くことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクカートリッジの管理システム。
(5) 前記プリンタは、POS端末に接続されたレシートを発行するPOSプリンタとは別体であり、
前記ホストコンピュータは、前記POS端末と前記通信回線を経由して接続されており、前記POS端末に入力された商品情報を取得し、当該商品情報に基づき画像記録を実行することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のインクカートリッジの管理システム。
(6) インクカートリッジの供給者側のホストコンピュータと通信回線を経由して接続された前記インクカートリッジの需要者側の少なくとも1以上のプリンタを含んで構成されるインクカートリッジの管理システムの制御方法であって、
前記供給者から前記需要者に供給されるインクカートリッジには、当該インクカートリッジの識別番号を記憶した記憶素子が備えられており、
前記ホストコンピュータが、前記供給したインクカートリッジの識別番号を記憶するステップと、
前記プリンタが、
装着された前記インクカートリッジの記憶素子から前記識別番号を読み取るステップと、
画像記録を実行して当該画像記録に使用されたインクの量を算出するステップと、
前記インクカートリッジ内のインクが所定量以下となったインクカートリッジをインクエンドとなったインクカートリッジとして識別するステップと、
少なくとも前記画像記録に使用されたインクの量及び前記インクエンドとなったインクカートリッジの識別番号のいずれかを含むステータス情報を作成して、前記ホストコンピュータに送信するステップと、
前記ホストコンピュータが、受信した前記ステータス情報に基づいて、少なくとも前記画像記録に使用されたインクの量に対する課金処理、及び、供給してから前記インクエンドとなるまでの前記インクカートリッジの識別番号に基づく管理処理のいずれかを実行するステップと、を含むことを特徴とするインクカートリッジの管理システムの制御方法。
(7) 前記ホストコンピュータが、前記インクエンドとなり前記需要者から前記供給者に返却されたインクカートリッジの識別番号を記憶するステップと、
前記プリンタが、装着された前記インクカートリッジの識別番号を前記ステータス情報に含めて前記ホストコンピュータに送信するステップと、
前記ホストコンピュータが行う前記インクカートリッジの識別番号に基づく管理処理は、少なくとも、前記ホストコンピュータに記憶されている供給した前記インクカートリッジの識別番号と前記ステータス情報に含まれる装着された前記インクカートリッジの識別番号を比較し、前記ホストコンピュータに記憶され供給されているにも関わらず前記プリンタに装着されていないインクカートリッジの識別番号を特定すること、及び、前記ホストコンピュータに記憶されている前記インクエンドとなったインクカートリッジの識別番号と前記ステータス情報に含まれる前記インクエンドとなったインクカートリッジの識別番号を比較し、前記インクエンドになっているにも関わらず返却されていないインクカートリッジの識別番号を特定すること、のいずれかを実行するステップを含むことを特徴とする請求項6に記載のインクカートリッジの管理システムの制御方法。
(8) 前記装着されたインクカートリッジは、新規装着されたインクカートリッジであり、
前記ホストコンピュータが、前記供給したインクカートリッジの識別番号を時刻と共に記憶するステップと、
前記プリンタから送信された前記新規装着されたインクカートリッジの識別番号と前記インクエンドとなったインクカートリッジの識別番号とを、それぞれ送信された時刻と共に記憶するステップと、
各々の前記インクカートリッジの識別番号と時刻に基づきインクカートリッジの管理処理を実行するステップを含むことを特徴とする請求項6又は7に記載のインクカートリッジの管理システムの制御方法。
(9) 前記画像記録に使用されたインクの量を算出するステップにおいて、
少なくとも、フラッシング動作や吸引動作、インク充填動作のいずれかを含むもので、ヘッドからインクを吐出可能にするために使用されたインクの量は除くことを含むことを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載のインクカートリッジの管理システムの制御方法。
(10) 前記プリンタは、POS端末に接続されたレシートを発行するPOSプリンタとは別体であり、
前記ホストコンピュータは、前記POS端末と前記通信回線を経由して接続されており、
前記画像記録に使用されたインクの量を算出するステップにおいて、
前記ホストコンピュータが、前記POS端末に入力された商品情報を取得し、当該商品情報に基づき画像記録を実行することを含むことを特徴とする請求項6ないし9のいずれかに記載のインクカートリッジの管理システムの制御方法。
れた記録材料の量を算出し、この記録材料の量を装置識別番号及び記録材料カートリッジ
識別番号とともに情報処理装置に送信する。したがって、情報処理装置または情報処理装
置に接続された上流側のシステムにおいて、プリンタが画像記録にのみ使用した記録材料
の量を確実に把握することができる。
ものであれば特に限定されず、複数のコンピュータ及びプリンタを制御するサーバや、一
対一でプリンタを制御する汎用の端末装置やコンピュータ(いわゆるPC等)、レシート
プリンタを制御するPOS端末であってもよい。
記録にのみ使用した記録材料の量を情報処理装置に送信するので、情報処理装置に複数の
プリンタが接続されている場合であっても、情報処理装置または情報処理装置に接続され
た上流側のシステムにおいて、個々のプリンタがどの程度インクを使用しているかをプリ
ンタ別に把握することができる。したがって、記録材料の使用に応じた課金システム(以
下、記録材料課金システム)に複数の本プリンタを適用した場合であっても、個々のプリ
ンタ毎の状況を把握することができるとともに、全てのプリンタから集められたデータを
集計することにより、適切に記録材料の使用に応じた課金を行うことができる。
のみ使用した記録材料の量とともにカートリッジ識別番号を情報処理装置に送信するので
、情報処理装置に複数のプリンタが接続されている場合であっても、情報処理装置または
情報処理装置に接続された上流側のシステムにおいて、個々のプリンタにどの記録材料カ
ートリッジがどのタイミングで装着されたかを把握することができる。したがって、記録
材料課金システムに複数の本プリンタを適用した場合であっても、個々の記録材料カート
リッジの状況を把握することができるとともに、全てのプリンタから集められたデータを
集計することにより、提供しているにも拘わらず使用されていない記録材料カートリッジ
がないかどうか、異常な使われかたをしている記録材料カートリッジがないかどうかなど
を把握することができる。
が記録材料カートリッジ装着部に記録材料カートリッジが装着されたときに、記録材料カ
ートリッジ識別番号を読み取り、新規装着された記録材料カートリッジとして情報記憶部
に記録され、情報処理装置に送信される。したがって、情報処理装置は、いつ記録材料カ
ートリッジが取り付けられたかを確実に把握することができる。
また、記録材料課金システムに複数の本プリンタを適用した場合には、個々の記録材料
カートリッジの状況を把握することができるとともに、全てのプリンタから集められたデ
ータを集計することにより、提供しているにも拘わらず装着されていない記録材料カート
リッジがないかどうかを確実に把握することができる。
が記録材料カートリッジ装着部内の記録材料カートリッジが使用されて内部の記録材料が
所定値以下となったときに、記録材料カートリッジ識別番号を読み取り、記録材料エンド
記録材料カートリッジとして情報記憶部に記録され、その後、情報処理装置に送信される
。したがって、情報処理装置は、いつ記録材料カートリッジ内の記録材料が使用されたか
(空になったか)を確実に把握することができる。
また、記録材料課金システムに複数の本プリンタを適用した場合には、個々の記録材料
カートリッジの使用状況を把握することができるとともに、全てのプリンタから集められ
たデータを集計することにより、記録材料カートリッジ内の記録材料が使用された(空に
なった)にも拘わらず返却されてこない記録材料カートリッジがないかどうかを確実に把
握することができる。
の記録材料を貯蔵しており、記録材料使用量算出部は、複数の記録材料毎に前記画像記録
にのみ使用された記録材料の量を算出し、情報記憶部に記録するとともに、その後情報処
理装置に送信される。したがって、複数の記録材料が記録材料カートリッジに設けられて
いる場合でも、情報処理装置はそれらの使用状況を確実に把握することができる。
また、記録材料課金システムに複数の本プリンタを適用した場合には、個々の記録材料
カートリッジにおける各記録材料の使用状況を把握することができるとともに、全てのプ
リンタから集められたデータを集計することにより、記録材料カートリッジ内において、
どの記録材料がより多く使用されるのかを統計的に捉えることが可能となり、今後提供す
る記録材料カートリッジを使用される記録材料の使用度合いに応じて設計変更する等の対
応が取りやすくなる。
場合には、記録材料使用量算出部は前記インクのショット数をカウントしてインク使用量
を求める。このように、インクのショット数をカウントすることにより、画像記録にのみ
使用されたインクの量を確実に算出することができる。したがって、インクの実使用量に
応じたインク課金を現実に実行することが可能となる。
なお、記録材料としては、インクに限らず、例えばトナー等を用いてもよい。
リーニング動作、目詰まり回復動作又はインク充填動作など、インクを印刷ヘッドから吐
出可能にするための動作で使用されるインク量についてはインク使用量としてカウントし
ない。したがって、画像記録にのみ使用されたインクの量を確実に算出することができる
。
ス情報の送信を要求してプリンタから課金ステータス情報を取得する課金ステータス取得
部を備えている。したがって、プリンタは、この課金ステータス取得部の要求に応じて、
任意のタイミングで情報処理装置に課金ステータスを課金ステータス情報として送信する
ことができる。
テータス情報の信頼性保持のための信頼性保証値を課金ステータス情報に付与して課金ス
テータス情報を生成する。したがって、情報処理装置で受信した時点で生成される課金ス
テータス情報がその後の取り扱い過程において、何らかの事情により変更されてしまった
場合でもその変更の有無を信頼性保証値を参照して検出することができる。したがって、
記録材料課金システムに本プリンタシステムを適用した場合に、プリンタから取得される
課金ステータス情報の信頼性を高め、送受信時のエラーによるデータの変更やデータの改
ざん等を未然に防ぎ、記録材料課金システムの信頼性を高めることが可能となる。
上位のネットワークを介して、記録材料カートリッジを供給するカートリッジ供給者に転
送され、カートリッジ供給者は、課金ステータス情報を基に前記記録材料の使用代金を前
記プリンタの使用者に対して請求する。このように、プリンタから課金ステータス情報を
取得し、カートリッジ供給者の基まで転送することにより、現実的かつ信頼性の高い記録
材料課金システムを提供することが可能となる。
用された記録材料の量を取得する記録材料使用量取得部を備えたことを特徴とする。した
がって、課金ステータス情報のような記録材料課金システムと連動する情報を取得するタ
イミング以外で、記録材料の使用量を把握したい場合でも、この記録材料使用量取得部か
らプリンタに指示を出すことにより、随時情報処理装置側に記録材料の使用量が通知され
、情報処理装置側にて確認等を行うことができる。
を説明する。特に本発明にかかるプリンタ及びプリンタシステムによる課金システムの実
施形態を詳細に説明する。
図1は、本実施形態のプリンタ及びプリンタシステムを用いてインクの使用量に対し課
金を行うインク課金システムの全体を示すブロック図である。図2は、本実施形態のプリ
ンタを示す外観斜視図であり、図3は、二つの前面カバーを開いて内部を示した外観斜視
図であり、図4は、本実施形態のプリンタに取り付けられるインクカートリッジを示す斜
視図である。
本実施形態にかかるインク課金システムは、プリンタメーカー(記録材料(インクやト
ナー等)カートリッジ供給者)100が複数のカラーインクジェット方式のプリンタ24
0を購入したX社(カートリッジ使用者)200に対して記録材料としてのインクをカー
トリッジにて供給し、X社200は各プリンタ240において印刷に使用されたインクの
使用量に応じてプリンタメーカー100に対してインク代金を支払うビジネスモデルであ
る。
、クーポン券の発券量に応じた広告収入を得る会社である。X社200は、他社であるY
社400(例えば、X社200の顧客)が所有または管理する複数の店舗410〜440
にそれぞれ店舗内サーバ(情報処理装置)220,230と、プリンタメーカー100か
ら購入した複数のプリンタ240とを設置する(図1では、図の簡略化のため店舗410
,420にのみ店舗内サーバとプリンタを示す)。プリンタ240は、LANにより店舗
内サーバ220,230と通信可能に接続される。
シート用プリンタとは別体のものであり、店舗410〜440内の各POS端末の設置さ
れているカウンター近辺に設置される。プリンタ240は、同一店舗内に配置された店舗
内サーバ220,230からの指示に応じてPOS端末から入力された商品情報と連動し
てクーポン券等を発券するように構成されており、発券されたクーポン券は、Y社400
のPOS端末担当者によって顧客に手渡される。
の各店舗内サーバ220,230とインターネットまたは電話回線等の公共回線、あるい
は専用回線を介して通信可能に接続されている。メインサーバ210は、店舗内サーバ2
20,230に、商品情報と当該商品情報と関連したもので、プリンタ240から出力さ
れるクーポン等の印刷に用いられる元データを送信したり、店舗内サーバ220,230
からプリンタ240によって発券されたクーポンの種類、枚数等の情報を収集したりする
ように構成されている。
容したインクカートリッジ(記録材料カートリッジ)を需要に応じて提供しておく。X社
200は、そのインクカートリッジをプリンタ240に装着し、Y社400のPOS端末
のカウンターに設置する。POS端末で商品に貼付されている商品コードを含むバーコー
ドをスキャナで読み取り、当該商品コードに対応した商品情報を店舗内サーバ220,2
30が取得し、クーポン情報がある場合、プリンタ240に該当する印刷データを送信し
て発券を行う。そして、各店舗410〜440に設置された各店舗内サーバ220,23
0は、接続された各プリンタ240からインク使用量に関する情報を定期的に収集し、メ
インサーバ210に送信する。
用量に関する情報をCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒
体に保存し、プリンタメーカー100に提出する。勿論、インターネット等を介してイン
ク使用量に関する情報をX社200からプリンタメーカー100に送信するようにしても
よい。そして、プリンタメーカー100は、X社200から提出されたインク使用量に関
する情報を集計し、定期的にインク使用量に対する代金をX社に請求する。また、本イン
ク課金システムでは、インクが終了してインクエンド状態となり、取り外された空のイン
クカートリッジは、流通経路を介して全てプリンタメーカー100に回収される。プリン
タメーカー100は、回収したインクカートリッジにインクを再充填して、X社200に
渡す。
ンク量に対してのみ課金義務を課すように構成されており、例えば印刷ヘッドのノズルメ
ンテナンス時にフラッシング動作により使用されるインクや、インク吸引等によって吸引
されるインク等、クリーニング動作、目詰まり回復動作又はインク充填動作にともなって
使用されるインク、即ちインクが印刷ヘッドから吐出可能にするための動作に伴って使用
されるインク量に対しては課金が行われない。したがって、X社200にとっては、クー
ポンの発券に際し、直接使用されないインクの費用については意識することなく、インク
ジェット方式のプリンタを用いて、表現力の高い高品質なクーポン券を発券することがで
きるというメリットがある。
次に、本実施形態にかかるプリンタ240について説明する。
本実施形態のプリンタ240は、図2及び図3に示すように、本実施形態では、複数種
のカラーインクを使用して記録媒体としてのロール紙に画像記録(複数色カラー印刷)を
実行し、クーポン券を発券する印刷装置である。
バー2bから構成されるプリンタケース2の前面に、左側から順に電源スイッチ3、ロー
ル紙カバー5、装着部開閉カバー7が配置されている。また、電源スイッチ3の上方には
、プリンタの状態をユーザに通知する複数のLEDランプ6が設けられている。ロール紙
カバー5及び装着部開閉カバー7は、下部に設けられた図示せぬヒンジを介していずれも
前方に開閉可能に設けられている。
た用紙収容部13が開放状態となる。この状態で、ロール紙11の交換が可能になる。一
方、装着部開閉カバー7を開くと、カートリッジ装着部15が開放状態になり、カートリ
ッジ装着部15へのインクカートリッジ20の着脱が可能になる。
ダの3色のカラーインクパックを一つにパッケージングしたものである。本実施の形態の
プリンタ240の場合は、装着部開閉カバー7の開閉動作に連動して、カートリッジ装着
部15内のインクカートリッジ20が後述するカートリッジ交換位置からカートリッジ使
用位置にスライド移動する。
孔26,26が形成されている。インクカートリッジ20は、プリンタ240のカートリ
ッジ装着部15に装着されるとき、この位置決め孔26,26に図示せぬ位置決めピンが
ガイドしながらスライドし、インクカートリッジ20の位置が固定される。また背面21
aの中央部には、3つのインク供給口21bが開口しており、このインク供給口21bを
介してインクカートリッジ20内の3色のインクがそれぞれプリンタ240に供給される
。
クリーニング、目詰まり回復又はインク充填など、インクが印刷ヘッドから吐出可能にす
るために使用された廃インクを回収するための廃インク回収口28が設けられている。こ
の廃インク回収口28を介して廃インクがインクカートリッジ20内に回収される。すな
わち、本実施形態のインクカートリッジ20は、インクを供給するインクタンクとしての
みならず、廃インクを蓄える廃インクタンクの役割も兼ねている。
表面を露出した状態で埋め込み配置されている。この記憶素子27は、内部にインクカー
トリッジを識別するインクカートリッジID(カートリッジ識別情報)等の情報を記憶し
た書き換え可能な不揮発性のメモリであり、露出面に形成された接続端子27aを介して
、プリンタ240のカートリッジ装着部15側に設けられた図示せぬ接続端子と電気的に
接続され、プリンタ240から記憶素子27へのデータの読み書きが実行される。
次に、図5及び図6を参照しながら、本実施形態のプリンタシステムを構成する店舗内
サーバ220(230)とプリンタ240との関係について説明する。
図である。
図5に示すように、店舗内サーバ220(サーバ230も同様)は、主として、CPU
221と、不揮発性メモリであるROM222と、揮発性メモリであるRAM223と、
大規模記憶装置としてのHDD224と、入力装置225と、通信インタフェース226
とを備えている。店舗内サーバ220は、CPU221がHDD224に記憶されたオペ
レーティングシステム及びアプリケーションプログラムを実行しながら、通信インタフェ
ース226を介してプリンタ240に各種コマンドや印刷データを出力することにより、
プリンタ240を制御する。
フラッシュROM242と、揮発性メモリであるRAM243と、通信インタフェース2
44と、インクをロール紙11に吐出させて画像記録を行う印刷制御部245と、用紙搬
送機構246と、印刷ヘッド247と、ロール紙カバー5及び装着部開閉カバー7の開閉
を検出するカバー開閉センサ248と、インクカートリッジ20が取り付けられるカート
リッジ装着部15と、を備えている。プリンタ240は、CPU241がフラッシュRO
M242に記憶されたファームウェアを実行しながら、通信インタフェース244を介し
て店舗内サーバ220と通信を行うことにより印刷データを受信する。そして、印刷制御
部245が各種コマンドや印刷データに基づき、用紙搬送機構246を介してロール紙1
1を搬送しつつ印刷ヘッド247を駆動してロール紙11への印刷を実行し、クーポンを
発券する。
る。
まず、プリンタ240について説明すると、図6に示すように、プリンタ240内には
、店舗内サーバ220から送信される各種コマンドや印刷データを受信する受信部301
と、受信部301が受信した各種コマンドや印刷データを一時的に保持する受信バッファ
302が設けられている。受信バッファ302によって受信されたデータは、コマンド解
析部303によって解析され、制御コマンドの場合は制御コマンドバッファ304に、印
刷データの場合には印刷バッファにDMA転送等により転送される。
データ展開処理が行われてデータ変換され、最終的には印刷ヘッド247のノズル列に対
応したドットパターンデータが生成されて印刷バッファに記憶される。このドットパター
ンデータは、例えば2ビットの階調情報データであり、印刷ヘッド247の各ノズルから
吐出されるインクが(1)吐出されない、(2)小ドット、(3)中ドット、(4)大ド
ットのいずれに相当するかを表している。
に印刷ヘッド247を駆動するものであり、ロール紙11上に画像を形成することにより
、クーポン券を作成する。
308によって読み出されて、用紙カットなど制御コマンドに応じた処理が実行される。
ショット数解析部309は、印刷バッファ305に記憶された印刷データまたはその印
刷データを基に生成されたドットパターンデータに基づき、印刷ヘッド247から吐出さ
れるインク量をドット単位で色毎にショット数としてカウントする。印刷ヘッド247か
ら吐出されるインクは、小ドット、中ドット、大ドットによりインク使用量が異なる。こ
のショット数解析部309は、各ドットからショット数に換算して何ショット数吐出され
たかを算出する。ショット数解析部309が算出したショット数は、情報記憶部312に
記憶される。このとき、累積ショット数として記憶する。
のインク吐出に対応するインク量をドット単位で色毎にショット数としてカウントするも
のであり、例えば、フラッシング動作により印刷ヘッド247から吐出されたインクや、
図示せぬインク吸引手段により印刷ヘッド247から吸引されたインク、目詰まり回復動
作又はインク充填動作より使用されたインクなど、インクが印刷ヘッドから吐出可能にす
るため使用されたインク量については、インク使用量のカウントを行わない。また、イン
クカートリッジ20がインクエンドとなった場合でも、インクカートリッジ20内にイン
クが残存している場合もあるが、この残存インクについてカウントを行うような処理は行
わない。あくまで、インクが実際にロール紙11上に吐出され印刷に使用された場合のみ
を、ショット数としてカウントするように構成されている。
インク残量解析部310は、インクカートリッジ20内のインク残量を色毎に計算して
求めるものである。インクカートリッジ20の記憶素子27には、そのインクカートリッ
ジ20内のインク残量の値が色毎に記憶されている。新規に装着したときを所定の初期値
を基準として、印刷に使用されたインク、フラッシングやインク吸引等のクリーニング動
作、目詰まり回復動作又はインク充填動作、すなわちインクが印刷ヘッドから吐出可能に
するため使用されたインク量を差し引いて、現時点でのインク残量を求める。インク残量
は、ショット数より換算したインク量を用いることができる。また、インク残量は、初期
値に対する比率の値としてもよい。求められたインク残量は、所定のタイミングで情報記
憶部312に記憶されるとともに、カートリッジ制御部311を介してインクカートリッ
ジ20の記憶素子27にも記憶される。
カートリッジ制御部311は、プリンタ240に装着されたインクカートリッジ20の
記憶素子27からの情報の読み出し及び記憶素子27への情報の書き込みを制御する制御
部である。このカートリッジ制御部311の各種処理については、インクカートリッジの
ID読み取りと関連させて後ほど詳しく説明する。
フラッシュROM242内の所定の領域に形成される。
情報記憶部312には、プリンタ240を同型の或いは別型の他のプリンタと識別する
ためのプリンタシリアル番号(装置識別番号)を記憶するプリンタシリアル番号記憶領域
312a、現在装着されているインクカートリッジのインク残量値を記憶するインク残量
値記憶領域312b、ショット数解析部309によってカウントされた累積インクショッ
ト数を記憶する累積インクショット数記憶領域312c、新規装着されたインクカートリ
ッジのID、インクエンドとなり交換されたインクカートリッジのIDを記憶するインク
カートリッジID記憶領域312dが設けられている。
DとインクエンドとなったインクカートリッジIDとが区別して記憶されており、二つの
IDあわせて所定の数(例えば20個)のインクカートリッジIDを記憶可能に構成され
ている。この所定の数は、プリンタ240の使用寿命となるまでに、使われるであろう最
大のインクカートリッジ数を想定して、多少の余裕を持って決められている。所定の数を
超えて、インクカートリッジIDが書き込まれようとすると、何らかの問題があったこと
が考えられるため、エラーとする。
ンドに応じて、プリンタ240の情報記憶部312に記憶された課金に関わる情報(以下
、課金ステータス)を収集して課金ステータス情報を生成したり、または累積インクショ
ット数送信要求コマンドに応じて累積インクショット数情報を生成し、たりし、店舗内サ
ーバ220に返信する。ここで、課金ステータスとは、プリンタのプリンタシリアル番号
、インク残量値、累積インクショット数、新規装着されたインクカートリッジID、イン
クエンドのインクカートリッジIDを含む。
これらの情報を一つにまとめるとともに、この情報の信頼性を向上させるためにチェック
サムを付加して課金ステータス情報とする。累積インクショット数もチェックサムを付加
して累積インクショット数情報とする。生成された課金ステータス情報または累積インク
ショット数情報は、送信部314を介して店舗内サーバ220に送信される。
、プリンタのプリンタシリアル番号、インク残量値、累積インクショット数、新規装着さ
れたインクカートリッジID、インクエンドのインクカートリッジID毎に分け、順次送
信するようにしてもよい。
店舗内サーバ220では、HDD224に記憶されたオペレーティングシステム及びア
プリケーションプログラムを実行することにより様々な処理が実現可能である。プリンタ
240を用いたクーポンの印刷及び課金ステータス取得の観点では、図6に示すように、
送受信部321と、クーポン画像記憶部322と、クーポン選択部323と、ショット情
報取得部(記録材料使用量取得部)324と、課金ステータス取得部325と、課金ステ
ータス記憶部326を備えている。
40との通信を行うためのポート(ここではLANポート)を介して、上流側のアプリケ
ーションやAPI(Application Program Interface)の指示に応じてプリンタ240に
各種コマンドを送信したり、プリンタ240から情報を受信したりする。
応する画像データを記憶している。
応する画像データの中から、該当する画像データを選択する。ここは、例えばPOS端末
によって決済が行われたことをトリガーとして選択処理が行われるように構成することが
できる。
像データを選択するように構成されている。選択された画像データは、送受信部290を
介してプリンタ240に送信され、プリンタ240により印刷が行われてクーポンが発券
される。これにより、POS端末がレシートを発行するとほぼ同時に、プリンタ240に
より顧客が購入した商品に関連したクーポンが発券され、レシートと共に顧客にクーポン
を手渡すことができる。クーポンを顧客に手渡すことにより、Y社400としては、再び
顧客が店舗を訪れると行った集客効果を期待することができる。
送信するよう要求するAPIであり、図示せぬ上位のアプリケーションプログラムからの
指示に応じて、送受信部321を介してプリンタ240に累積インクショット数送信要求
コマンドを送信する。累積インクショット数送信要求コマンドの送信後、プリンタ240
から累積インクショット数情報を受信すると、この累積インクショット数情報を要求のあ
ったアプリケーションプログラムに転送する。
う要求するAPIであり、図示せぬ上位のアプリケーションプログラムからの指示に応じ
て、送受信部321を介してプリンタ240に課金ステータス送信要求コマンドを送信す
る。課金ステータス送信要求コマンドの送信後、プリンタ240から課金ステータス情報
を受信すると、課金ステータス情報の受信確認をプリンタ240に送信するとともに、受
信した課金ステータス情報内の各種情報を課金ステータス記憶部326に記憶する。
ス情報内の各種情報を記憶するとき、一つの情報として受け取った場合であっても、複数
の情報として受け取った場合であっても、プリンタのプリンタシリアル番号、インク残量
値、累積インクショット数、新規装着されたインクカートリッジID、インクエンドのイ
ンクカートリッジIDを一つにまとめて、一つの課金ステータス情報とする。
課金ステータス情報に付与する。この信頼性保証値は、パッケージデータ内部のデータを
保証するためのデータであり、例えば全データの2進数表示の和を求める等の操作により
求められる。この信頼性保証値を用いることによりその後の処理で値が変更されたかどう
か、またその後の送受信において正しく送受信が為されたかどうかを検証することができ
、値が異なっていた場合、再送やエラー処理などを指示する。すなわち、課金ステータス
取得部325は、課金ステータス情報に信頼性保証値を付加することによって、改ざん防
止を図るとともに、エラーの有無を検出可能としてデータの信頼性を向上するように構成
されている。
なお、課金ステータス情報への信頼性保証値の付加は、店舗内サーバ220(230)
内において、課金ステータス取得部325が行うとして説明したが、これに限られず、プ
リンタ240内で、例えば、送信情報生成送信部313が課金ステータス情報に信頼性保
証値を付加し、信頼性保証値付きの課金ステータス情報を店舗内サーバ220(230)
に送信されてもよい。
次に、図8に示すフローチャートを参照しながら、プリンタ240におけるインクカー
トリッジ20の装着時におけるインクカートリッジIDの読取処理について説明する。
図8は、電源オン時またはカートリッジの装着時の処理を説明するフローチャートであ
る。
されると、そのインクカートリッジ20の記憶素子27からインクカートリッジのIDを
読み出す。
具体的には、まずプリンタ240の電源が投入された場合、またはカバー開閉センサ2
48により装着部カバー7が閉じられたことが検出された場合(ステップS1:Yes)
、インクカートリッジ20の記憶素子27中に記憶されたインク残量値を読み出し(ステ
ップS2)、そして情報記憶部312に記憶されているインク残量値と一致しているかど
うかチェックする(ステップS3)。
ジは、電源投入前またはインクカートリッジ装着前と同一であると判断して終了する。
は、電源投入前またはインクカートリッジ装着前とは異なるインクカートリッジが挿入さ
れていることとなり、カートリッジ制御部311は、読み出したインクカートリッジID
を記憶する(ステップS4)。
素子27からインク残量値を読み出し、読み出したインク残量値で情報記憶部312のイ
ンク残量値記憶領域312bに記憶されたインク残量値を更新する。これにより、インク
カートリッジ20内のインク残量値とプリンタ240が記憶するインク残量値の間の同期
が図られる。このとき発生する実際のインク残量とインク残量値との間の誤差は、二つの
インク残量値の有効桁数に依存する。しかしながら、たとえばインクカートリッジ20の
記憶素子27に記憶されるインク残量値が小数点以下切り捨ての値をもっていた場合でも
、最大で1%程度の誤差であり、実用上は問題とならない。
素子27内に設定された取付回数カウンターを一つ繰り上げる。この操作により、インク
カートリッジ20が何回プリンタに装着されたかについてインクカートリッジ20内に情
報が更新されていく。
次に、図9に示すフローチャートを参照しながら、プリンタ240におけるインクエン
ド時におけるインクカートリッジIDの読取処理について説明する。
図9は、インクエンド時の処理を説明するフローチャートである。
インク残量解析部310は、インクカートリッジ20内のインク残量を色毎に計算してイ
ンク残量値を求めるが、このインク残量値が少なくとも一つの色について所定値以下とな
ったら、インクエンドであると判定するように構成されている。
残量値が少なくとも一つの色について所定値以下となったかどうかを監視する(ステップ
S11)。
誤差を考慮し、物理的なインクエンド(インクカートリッジ20内のインク量が0)では
なく、例えばインクカートリッジ20内の実際のインク残量値が数パーセントとなったら
インクエンドと判定するような値に設定しておくことが考えられる。このように設定して
おくことにより、実際にインクが無くなる前にインクエンドとなるため、印刷ヘッド24
7によるインクの空打ちを防止し、印刷ヘッド247内への空気の流入を避けることがで
きる。
11:Yes)、プリンタ240は、送信情報生成送信部313を介して店舗内サーバ2
20にインクエンドを通知するとともに、プリンタ240外表面のLEDランプ6を点滅
させて、ユーザにインクカートリッジ20の交換を促す(ステップS12)。
20の記憶素子64内のインクカートリッジIDを読み出し、読み出したインクカートリ
ッジIDを情報記憶部312のインクカートリッジID記憶領域312dにインクエンド
となったインクカートリッジIDとして記憶する(ステップS13)。
そのプリンタ240を用いての印刷を禁止する。その後、ユーザがインクカートリッジを
交換すると、図8に示すシーケンスが動作し、新たなインクカートリッジがプリンタ24
0に認識され、そのインクカートリッジがインクエンドで無ければ、印刷が再開される。
ッジIDと、インクエンドとなったインクカートリッジIDがプリンタ240内に情報と
して記憶される。これらのインクカートリッジIDは、次に説明する処理により、店舗内
サーバに集められ、最終的には、プリンタメーカー100まで通知される。以下では、こ
のインクカートリッジIDの収集処理について説明する。
課金にかかわる情報、課金ステータスは、店舗内サーバ220からの指示に応じて、プ
リンタ240から店舗内サーバ220に送信される。課金ステータスとしては、先に説明
したように、プリンタのプリンタシリアル番号、インク残量、累積インクショット数、新
規装着されたインクカートリッジID、インクエンドのインクカートリッジIDを含むも
のであり、これらは、店舗内サーバ220にて信頼性保証値付きの課金ステータス情報と
してまとめられる。そして、この課金ステータス情報は、所定のタイミングで、メインサ
ーバ210に集められ、メインサーバ210で集められた課金ステータス情報は、定期的
にプリンタメーカー100に送信される。これにより、プリンタメーカー100は、各プ
リンタ240で使用されたインクの使用量及び各インクカートリッジ20の状況を把握す
ることができる。
図10は、課金ステータスの収集を説明するフローチャートである。
まず、各プリンタ240は、ショット数解析部309を介してショット数を累積カウン
トしつつ、インク残量解析部310及びカートリッジ制御部311を介して装着されたイ
ンクカートリッジ20及びインクエンドとなったインクカートリッジ20のインクカート
リッジIDを収集、すなわち課金ステータスを収集する(ステップS21)。
集するため、店舗内の全てのプリンタ240に対して課金ステータス送信要求を送信する
(ステップS31)。
記憶部312に記憶された課金ステータスを収集してチェックサムを含む課金ステータス
情報を生成する(ステップS23)。そして、送信情報生成送信部313は、送信部31
4を介して生成された課金ステータス情報を店舗内サーバ220に送信する(ステップS
24)。
(ステップS32)、受信した課金ステータス情報にデータの信頼性保持のための信頼性
保証値を付加して保存する(ステップS33)。また、ステップS33にて課金ステータ
ス情報に信頼性保証値が付加されると、店舗内サーバ220は、課金ステータス情報の受
信確認をプリンタ240に送信する(ステップS34)。
情報記憶部312のインクカートリッジID記憶領域312d中のインクカートリッジI
Dを全て消去する(ステップS26)。すなわち、店舗内サーバ220に新規装着された
インクカートリッジID、インクエンドのインクカートリッジIDが送信され保存された
後には、プリンタ240がこれらの情報を保持しておく必要はないため削除が為される。
を収集し、ステップS22〜ステップS26を繰り返す。これにより、プリンタ240は
、課金ステータス送信要求を受信する毎に、店舗内サーバ220に課金ステータス情報を
送信し、その後読み取ったインクカートリッジIDを削除する。
らの課金ステータス情報取得後に所定のタイミングで、課金ステータス情報の送信を要求
する課金ステータス情報送信要求を全ての店舗内サーバ220(230)に送信する(ス
テップS41)。
ステップS35)、メインサーバ210に対して記憶する課金ステータス情報を送信する
(ステップS36)。そして、メインサーバ210は、店舗内サーバ220(230)か
ら課金ステータス情報を受信すると(ステップS42)、その課金ステータス情報を保存
しておく。これにより、プリンタ240の故障やプリンタ240の電源オフといった特殊
事情を除きプリンタ240が正しく動作している限りにおいて、全てのプリンタ240の
課金ステータス情報がメインサーバ210に収集される。
、プリンタメーカー100からのリクエストに応じて、収集した全プリンタの課金ステー
タス情報をプリンタメーカー100に提供する(ステップS43)。この提供形態は、オ
ンラインによる送信する形態でもよいし、記録型CD、記録型DVD等の記録媒体に課金
ステータス情報を記録し郵送する形態でもよい。これにより、メインサーバ210に記憶
された全ての課金ステータス情報がプリンタメーカー100に送信される。
なお、プリンタメーカー100からのリクエストは随時行われるのではなく、予め月単
位で課金ステータス情報を送信するように取り決めを行っておき、X社200は、毎月所
定の日までにその月の課金ステータス情報をプリンタメーカー100に送信するようにし
てもよい。
て課金ステータス情報に信頼性保証値が自動的に付加されているので、メインサーバ21
0及びプリンタメーカー100への送信時にデータの一部が壊れても、その正当性を保証
することができる。また、万が一悪意によりデータの改ざんを行おうとしても信頼性保証
値と課金ステータス情報の内容とが一致しなくなるため、改ざんの有無を発見し適切に対
処することができる。
プリンタメーカー100では、課金ステータス情報のうち、インクショット数と、イン
クカートリッジIDの二つをそれぞれ独立に異なる目的のために用いる。
インクショット数は、プリンタ240毎に一ヶ月にどのくらいインクを使用したかを示
すものであり、このインクショット数に応じて課金を実行する。
課金ステータス情報のうちインクショット数をまとめた例である。この図では、簡単のた
め、プリンタが最大で3台のインク課金システムに適用した場合を図示しており、図11
(a)は、インク課金システム運用開始から2006年7月1日までのインクショット数
の集計データを、図11(b)〜図11(d)は、2006年8月1日から一ヶ月毎のイ
ンクショット数の集計データを示す。また、図11では、説明の簡略化のため色毎の累積
値ではなく、各色の累積値を足し併せた数をショット数として用いて説明している。
いられている。表中の「前回の値」は、前回の集計時点での値を示しており、ここでは運
用開始時点なので0である。「今回受領した値」は、今回の集計でメインサーバ210(
X社200)からプリンタメーカー100が受領した課金ステータス情報に基づく値であ
り、「差分」は、「今回受領した値―前回の値」で求められている。また、「現在の値」
は、今回受領した値を考慮して得られる今回の集計時点でプリンタメーカー100が把握
している各プリンタ240が使用したインクショット数に対応する値であり、通常は今回
受領した値と同値である。この「現在の値」は、次回の集計において基準となる「前回の
値」となる。
ショット数が累積されてきており、その累積値が各集計時点においてプリンタメーカー1
00にもたらされるため、前回の集計から今回の集計までに使用されたインク量は、表中
の「差分」に現れる。
ら今回の集計までにX社200が使用した合計インク量となる。したがって、プリンタメ
ーカー100は、この合計インク量に1ショットあたりのインク単価を乗ずることにより
、前回の集計から今回の集計までの課金額を決定する。その後、プリンタメーカー100
が課金額に基づく請求書をX社に送付し、請求書に基づきX社200からプリンタメーカ
ー100に入金が行われることとなる。
は、新規のプリンタが一台X社に導入されたため新規のプリンタに対応するプリンタシリ
アル番号を伴ったインクショット数が課金ステータス情報とともに送信されてきており、
集計においてはその情報に基づき新たなプリンタが表に反映され、新たなプリンタを含め
てインクショット数に基づく課金が行われる。
であり、そのプリンタ240に対応する課金ステータス情報が得られなかった場合には、
図11(c)に示すように今回受領した値が空欄となる。この場合には、差分の欄も空欄
(すなわち0)となり、今回の集計ではカウントされず、今回の集計における該当プリン
タ240の「現在の値」は「前回の値」と同値となる。
ら課金ステータス情報が得られた場合には、この「今回受領した値」は2集計分の合算値
となっており、前回請求できなかったインク使用量に応じた課金を今回の請求でまとめて
請求することとなる。
隔地にプリンタ240が配置されていた場合でも、確実に各プリンタ240が使用したイ
ンク量に応じて請求を行うことができる。
なお、あるプリンタ240から長期にわたり課金ステータスが到着しない場合には、何
らかの問題が発生したとして調査を行うこともできる。
課金ステータス情報とともに送られてくるインクカートリッジIDは、該当するインク
カートリッジが確実にプリンタ240に装着されたか、そしてそのインクカートリッジが
継続的にインクエンドとなるまで使用されたかどうかを示すものとなる。
課金ステータス情報のうちインクカートリッジIDの部分をまとめた表である。
プリンタメーカー100がX社向けに出荷したインクカートリッジのインクカートリッジ
IDが、出荷日とともに一覧表示される。そして、各インクカートリッジが使用されたか
どうかが、課金ステータス情報中のインクカートリッジID、具体的には、新規装着され
たインクカートリッジID及びインクエンドのインクカートリッジIDを受信すると、そ
の結果がそれぞれ「インクカートリッジ使用開始日」及び「インクエンド日」として記載
される。この「インクカートリッジ使用開始日」及び「インクエンド日」は、とりあえず
は大まかなものでよく、例えば課金ステータス情報中にプリンタ240から集計した日を
含めるようにして、その日を記録するようにしてもよい。
ることにより、プリンタメーカー100からX社向けに出荷されたインクカートリッジの
状況を間接的に把握することができる。
つれ、インクカートリッジを出荷してから使用され、そして、プリンタメーカー100に
最終的に回収されてくるまでのサイクルが統計的に予測可能となる。出荷しているにも拘
わらず、このサイクルを外れて使用されなかったり、インクエンドとなっているにも関わ
らず回収されてこなかったりするインクカートリッジについて、所定の調査を行い、原因
を究明することが可能となる。
本例では、多色のインクが共通の1つのインクカートリッジで構成された例で説明した
が、各色毎に異なるインクカートリッジでも、本例と同様に実施可能である。
また、本例ではインクジェットプリンタとインクカートリッジの例として説明したが、
他にレーザープリンタとトナーカートリッジでも、本例のショット数の代わりとして、所
定通電時間単位とするなどトナー使用量に換算できる値を用いることにより、本例と同様
に実施することが可能である。
上述したように、インクショット数に基づく課金では、プリンタ240毎にインクショ
ット数を累積カウントしていくため、各プリンタの識別、すなわちプリンタシリアル番号
が重要となる。また、各プリンタ240においては、インクショット数を使用開始時から
の累積値によってカウントしているため、ある時点で累積値がクリアされてしまうと、使
用開始時点からの累積的な情報が失われてしまう。
ショット数を記憶したフラッシュROM等からなる制御基板の交換を行う場合には、交換
前の基板からプリンタシリアル番号、インクショット数、インクカートリッジIDを含む
課金ステータスを読み出し、新しい制御基板にこれらの情報を書き込んでやることが好ま
しい。
100 プリンタメーカー
200 X社
210 メインサーバ
220,230 店舗内サーバ
240 プリンタ
307 印刷制御部
309 ショット数解析部
310 インク残量解析部
311 カートリッジ制御部
312 情報記憶部
312a プリンタシリアル番号記憶領域
312b インク残量値記憶領域
312c 累積インクショット数記憶領域
312d インクカートリッジID記憶領域
313 送信情報生成送信部
324 ショット情報取得部
325 課金ステータス取得部
326 課金ステータス記憶部
400 Y社
Claims (6)
- インクカートリッジの使用者側のホストコンピュータと、前記ホストコンピュータと通信回線を経由して接続された前記インクカートリッジの需要者側の店舗内サーバと、前記店舗内サーバに接続されたPOS端末と、前記ホストコンピュータと前記店舗内サーバを介して接続された少なくとも1以上のプリンタを含んで構成されるインクカートリッジの管理システムであって、
前記使用者から前記需要者に供給されるインクカートリッジには、当該インクカートリッジの識別番号を記憶した記憶素子が備えられており、
当該記憶素子には、プリンタにインクカートリッジが装着された回数をカウントする取付回数カウンターが設定されており、
前記ホストコンピュータは、前記供給したインクカートリッジの識別番号を記憶し、
前記店舗内サーバは、前記POS端末から入力された商品情報を取得し、前記プリンタに対し当該商品情報に含まれる顧客が購入した特定の商品に関連したクーポンの画像記録を実行させるものであり、
前記プリンタは、
前記POS端末に接続されたレシートを発行するPOSプリンタとは別体であり、
装着された前記インクカートリッジの記憶素子から前記識別番号を読み取り、インクショット数に基づき前記クーポンの画像記録に使用されたインクの量を算出し、
更に、前記インクカートリッジが前記プリンタに装着される毎に前記取付回数カウンターを一つ繰り上げ、
前記店舗内サーバからステータス情報の要求を受信すると、前記画像記録に使用されたインクの量及び新規装着されたインクカートリッジがある場合にはその識別番号、前記インクエンドとなったインクカートリッジがある場合にはその識別番号を含む前記ステータス情報を作成して、前記店舗内サーバを介して前記ホストコンピュータ側に送信し、
前記ホストコンピュータは、受信した前記ステータス情報に基づいて、前記画像記録に使用されたインクの量に対する課金に係る処理、及び、供給してから前記インクエンドとなるまでの前記インクカートリッジの識別番号に基づく管理に係る処理を実行し、
前記プリンタは、前記画像記録に使用されたインクの量、およびヘッドからインクを吐出可能にするために使用されたインクの量を、前記記憶素子に記憶されたインク残量から差し引くことにより前記インクカートリッジのインク残量を求めるとともに、前記インク残量が所定量以下となったインクカートリッジをインクエンドとなったインクカートリッジとして識別し、
前記プリンタは、前記ヘッドへのインク充填動作により使用されたインク量を、前記画像記録に使用されたインクの量としてカウントしないことを特徴とするインクカートリッジの管理システム。 - 前記ホストコンピュータの行う前記インクカートリッジの識別番号に基づく管理に係る処理は、前記ホストコンピュータに記憶されている供給した前記インクカートリッジの識別番号と前記ステータス情報に含まれる装着された前記インクカートリッジの識別番号を比較し、前記ホストコンピュータに記憶され供給されているにも関わらず前記プリンタに装着されていないインクカートリッジの識別番号を特定することを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジの管理システム。
- 前記装着されたインクカートリッジは、新規装着されたインクカートリッジであり、 前記ホストコンピュータは、前記供給したインクカートリッジの識別番号を時刻と共に記憶し、さらに、前記プリンタ側から送信された前記新規装着されたインクカートリッジの識別番号と前記インクエンドとなったインクカートリッジの識別番号とを、それぞれ送信された時刻と共に記憶し、各々の前記インクカートリッジの識別番号と時刻に基づきインクカートリッジの管理に係る処理を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクカートリッジの管理システム。
- インクカートリッジの使用者側のホストコンピュータと、前記ホストコンピュータと通信回線を経由して接続された前記インクカートリッジの需要者側の店舗内サーバと、前記店舗内サーバに接続されたPOS端末と、前記ホストコンピュータと前記店舗内サーバを介して接続された少なくとも1以上のプリンタを含んで構成されるインクカートリッジの管理システムの制御方法であって、
前記使用者から前記需要者に供給されるインクカートリッジには、当該インクカートリッジの識別番号を記憶した記憶素子が備えられており、
更に当該記憶素子には、プリンタにインクカートリッジが装着された回数をカウントする取付回数カウンターが設定されており、
前記ホストコンピュータが、前記供給したインクカートリッジの識別番号を記憶するステップと、
前記店舗内サーバが、前記POS端末から入力された商品情報を取得し、前記プリンタに対し当該商品情報に含まれる顧客が購入した特定の商品に関連したクーポンの画像記録を実行させるステップと、
前記POS端末に接続されたレシートを発行するPOSプリンタとは別体である前記プリンタが、前記インクカートリッジが前記プリンタに装着される毎に前記取付回数カウンターを一つ繰り上げるステップと、
前記プリンタが、前記インクカートリッジの記憶素子から前記識別番号を読み取り、インクショット数に基づき前記クーポンの画像記録に使用されたインクの量を算出するステップと、
前記プリンタが、前記店舗内サーバからステータス情報の要求を受信すると、前記画像記録に使用されたインクの量及び新規装着されたインクカートリッジがある場合にはその識別番号、前記インクエンドとなったインクカートリッジがある場合にはその識別番号を含む前記ステータス情報を作成して、前記店舗内サーバを介して前記ホストコンピュータ側に送信するステップと、
前記ホストコンピュータが、受信した前記ステータス情報に基づいて、前記画像記録に使用されたインクの量に対する課金に係る処理、及び、供給してから前記インクエンドとなるまでの前記インクカートリッジの識別番号に基づく管理に係る処理を実行するステップと、
前記プリンタが、前記画像記録に使用されたインクの量、およびヘッドからインクを吐出可能にするために使用されたインクの量を、前記記憶素子に記憶されたインク残量から差し引くことにより前記インクカートリッジのインク残量を求めるステップと、
前記プリンタが、前記インク残量が所定量以下となったインクカートリッジをインクエンドとなったインクカートリッジとして識別するステップと、を含み、
前記プリンタは、前記ヘッドへのインク充填動作により使用されたインク量を、前記画像記録に使用されたインクの量としてカウントしないことを特徴とするインクカートリッジの管理システムの制御方法。 - 前記ホストコンピュータが行う前記インクカートリッジの識別番号に基づく管理に係る処理は、前記ホストコンピュータに記憶されている供給した前記インクカートリッジの識別番号と前記ステータス情報に含まれる装着された前記インクカートリッジの識別番号を比較し、前記ホストコンピュータに記憶され供給されているにも関わらず前記プリンタに装着されていないインクカートリッジの識別番号を特定する、ことを実行するステップを含むことを特徴とする請求項4に記載のインクカートリッジの管理システムの制御方法。
- 前記装着されたインクカートリッジは、新規装着されたインクカートリッジであり、
前記ホストコンピュータが、前記供給したインクカートリッジの識別番号を時刻と共に記憶するステップと、
前記ホストコンピュータが、前記プリンタ側から送信された前記新規装着されたインクカートリッジの識別番号と前記インクエンドとなったインクカートリッジの識別番号とを、それぞれ送信された時刻と共に記憶するステップと、
前記ホストコンピュータが、各々の前記インクカートリッジの識別番号と時刻に基づきインクカートリッジの管理に係る処理を実行するステップを含むことを特徴とする請求項4又は5に記載のインクカートリッジの管理システムの制御方法。
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