JP5558974B2 - 回転ダンパ及びこの回転ダンパを具備した車輌用シート - Google Patents

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Description

本発明は、回転動作する制御対象物、例えば車輌用シートに対して所定の制動力を与えて、その回転動作を緩衝する回転ダンパ及びこの回転ダンパを具備した車輌用シートに関する。
自動車等の車輌用シートとしては、図25に示すように、シートクッション(座側)1とシートバック(背凭れ側)2とをヒンジ機構3で連結して、シートバック2を前後方向の所定の角度位置で傾動可能にし、所望の傾動角度でシートバック2を固定できるようにした、主にフロントシート4側に設けられたリクライニング装置や、シートクッション1Aをその前下部において車体フロア5に固定されたヒンジ機構6に連結し、該ヒンジ機構6を支点にしてシートクッション1Aを鎖線1A1で示すように略90°起立させ、更に鎖線1A2で示すように略180°反転させるとともに、車体フロア5に固定されたヒンジ機構7に連結されたシートバック2Aを略90°起立させ、あるいは略180°反転したシートクッション1Aの空間位置に鎖線2A1で示すように前方に倒すことにより荷室空間を拡張できるようにした、主にリアシート8側に設けられたダブルフォールダウンシートがある。
ところで、起立位置にあるシートバック2又は2Aの固定を解除すると、シートバック2及び2Aは、ヒンジ機構3及び6に配されたリターンばね(渦巻きばね)の付勢力により前方に急速に回転傾動する。例えば、シートクッション1又は1Aに幼児を座らせたままシートバック2又は2Aの固定解除を行なったときには、体を挟むなど幼児に大きなダメージを与えることになり、またシートクッション1又は1Aに置かれた物品等に対してもそれを損傷させる虞がある。
上記の不具合を解決するべく、従来、車輌用シートのシートバック等の回転動作する制御対象物に対して、所定の制動力を与えてその回転動作を緩慢なものとさせ、制御対象物の急速な回転傾動を阻止するように作用する回転ダンパ(ロータリーダンパ)を前記ヒンジ機構に取り付けたもの、あるいはオイルダンパ又はエアダンパをシートクッションとシートバックとの間に取り付けたものなどが提案されている(例えば、特許文献6及び7)。
ヒンジ機構に取り付けられる回転ダンパは、粘性流体が収容された流体室(ケーシング)内に配されるベーン(回転翼)が該流体室内を回転することにより、粘性流体の流動抵抗力を発生させるものである。このような回転ダンパとしては、ベーンが一方向にのみ制動力を発揮し得るように、逆止弁を有して構成される一方向性の回転ダンパ(特許文献1乃至5参照)と、ベーンの回転方向を問わずに制動力を発揮し得るように、逆止弁を設けないで構成される双方向性の回転ダンパとがある。
この種の回転ダンパは、ベーンが回転することにより押圧される粘性流体が、ベーンと流体室の内周壁との僅かな隙間を通して流動する際に生じる流動抵抗力により、制御対象物の回転動作を緩慢なものとし、当該制御対象物の固定部材への衝撃的な当接を防止するものである。
したがって、回転ダンパが発揮する制動力の大きさは、粘性流体が流動する際に通過する隙間の大きさを可変とすることによって変化させることができる。すなわち、粘性流体が流動する隙間を大きくすれば、粘性流体の流動抵抗は小さくなるので、制動力を小さくでき、また粘性流体が流動する隙間を小さくすれば、粘性流体の流動抵抗は大きくなるので、制動力を大きくできる。
特開2006−242318号公報 特開平4−282039号公報 特開平5−52228号公報 特開平5−263847号公報 特開平7−301272号公報 実開平5−34940号公報 実開平7−265148号公報
上記特許文献1に開示されたダンパでは、ロータ本体と翼片と制御弁とが比較的大きくずれないと、粘性流体が流通する開閉通路が開閉されないという問題がある。また特許文献2乃至5に開示されたダンパは、ロータに該ロータから放射状に延びた相対向する一対のベーンを形成し、制御弁を断面コ字状に形成し、制御弁の移動量を大きくすることにより一方向ダンパを形成しているもので、制動状態から非制動状態へ、あるいは非制動状態から制動状態へ反転するときの制御弁のベーンに対する移動距離が長くなり、応答性の悪いものであった。
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、応答性に優れた一方向にのみ制動作用を発揮する回転ダンパ及びこの回転ダンパを具備した車輌用シートを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の回転ダンパは、内部に相対向する一対の隔壁部を備えたケーシングと、該ケーシングの内部に回転自在に配されているとともに、ケーシングと協働してケーシングの内部の隔壁部間の各室をそれぞれ二室に区画する一対の回転翼を備えた回転体と、該ケーシングの内部に収容された粘性流体と、該ケーシングの開口部を閉塞する蓋体とからなり、該隔壁部には該隔壁部間の各室間を粘性流体が流通するオリフィス溝と回転体の急速な一方向への回転移動に対してのみ当該回転体の急速な回転移動を制動する逆止弁機構が形成され、該逆止弁機構は、前記一対の隔壁部にそれぞれ形成された湾曲凹溝と、該湾曲凹溝に沿って移動可能に該湾曲凹溝に係合した逆止弁とからなることを特徴とする。
本発明の回転ダンパによれば、回転体の急速な一方向への回転移動に伴い、該回転体に一体的に形成された一対の回転翼も回転移動し、該回転翼の回転移動により隔壁部に形成された逆止弁機構が作動し、隔壁部を流通する粘性流体の流通が阻止され、粘性流体はオリフィス溝を流通することになる。このオリフィス溝を流通する際、該回転翼に粘性流体の大きな抵抗力が作用し、回転体の急速な一方向の回転移動が阻止され、該回転体は緩やかに回転するもので、隔壁部に形成された逆止弁機構を備えた回転ダンパは、極めて応答性に優れたものである。
前記逆止弁機構を形成する湾曲凹溝は、内側湾曲凸壁面と外側湾曲凹壁面と底壁面とを備え、該湾曲凹溝の一方の端部は、隔壁部の一方の端部よりも円周方向に凹んでいるとともに、前記内側湾曲凸壁面と前記外側湾曲凹壁面に対して直交する立壁面を有し、該湾曲凹溝の立壁面側の端部には、湾曲凹溝の開口部を狭窄する一対の係止突部を具備している。
また、前記逆止弁機構を形成する逆止弁は、長手方向の一方の面の両側に同一の曲率中心をもって湾曲した内側湾曲凹面部と外側湾曲凸面部を有する帯板状の基部と、該基部の一方の面の一方の端部に幅方向に沿って立設した立壁部と、該基部の一方の面の他方の端部に幅方向に相対向して立設された一対の突起部と、長手方向の他方の面に形成された平坦な平面部を備えている。
本発明の回転ダンパにおいて前記逆止弁機構は、逆止弁の帯板状の基部の内側湾曲凹面部を隔壁部の湾曲凹溝の内側湾曲凸壁面に摺接させ、外側湾曲凸面部を隔壁部の湾曲凹溝の外側湾曲凹壁面に摺接させ、立壁部を隔壁部の湾曲凹溝の一対の係止突部の端面を覆って該端面に当接させ、平坦な平面部を隔壁部の上面と面一にして該隔壁部の湾曲凹溝に係合させることにより形成される。
本発明の回転ダンパを具備した車輌用シートは、シートバックとシートクッションとの幅方向両側の連結部の一方側にリクライニング機構が設けられている車輌用シートであって、シートバックとシートクッションとの幅方向両側の連結部の他方側には、シートバックの前方への傾動時に当該シートバックの急速な傾動速度を制動する回転ダンパが設けられ、当該回転ダンパが上記回転ダンパとなる。
また、本発明の回転ダンパを具備した他の車輌用シートは、シートクッションをその前下部において車体フロアに固定されたヒンジ機構に連結し、該ヒンジ機構を支点にしてシートクッションを略90°起立させ、あるいは略180°反転させるとともに、車体フロアに固定されたヒンジ機構に連結されたシートバックを略90°起立させ、あるいは略180°反転したシートクッションの空間位置に倒すことにより荷室空間を拡張できるようにした、主にリアシートとして使用されるダブルフォールダウンシートであり、前方へ傾動するシートバックのヒンジ機構に該シートバックの急速な傾動速度を制動する回転ダンパが設けられ、当該回転ダンパが上記回転ダンパとなる。
本発明の回転ダンパを具備した車輌用シートによれば、シートバックは、リクライニング装置おけるロック解除によりシートバックの前後方向の傾動が許容され、その所望の角度位置でシートバックをロック保持するように構成されている。そして、起立位置にロック保持されたシートバックに対し、ロックを解除すると、該シートバックは渦巻きばねの付勢力により急速に前方に傾動する。このとき、ケーシングにおいてシートバック側に係合され、回転体においてヒンジ機構の回転枢軸に固定された回転ダンパが作動し、当該シートバックは前方への傾動速度が制動されて急速な傾動が阻止され、該シートバックは速やかに前方へ傾動する。
すなわち、シートバック側に係合された回転ダンパのケーシングと、ヒンジ機構の回転枢軸に固定された回転ダンパの回転体との間に相対回転が生じる。シートバックが渦巻きばねの付勢力により前方へ急速に傾動し、ヒンジ機構の回転枢軸に固定された回転ダンパの回転体は回転移動する。この回転体の回転移動により該回転体に一体的に形成された一対の回転翼も回転し、該回転翼の回転移動により隔壁部に形成された逆止弁機構が作動し、隔壁部を流通する粘性流体の流通が阻止され、粘性流体はオリフィス溝を流通することになる。このオリフィス溝を流通する際、該回転翼に粘性流体の大きな抵抗力が作用し、該回転体の急速な回転移動が阻止される結果、該シートバックの前方への傾動は緩やかに行なわれる。
反対に、前方への傾動位置に保持されたシートバックを起立位置に戻す際には、回転体の回転移動に伴い一対の回転翼も回転移動にする。該回転翼の回転移動に伴い、逆止弁機構が作動し、隔壁部を流通する粘性流体の流通が許容され、回転体は粘性流体の粘性抵抗をほとんど受けることなく速やかに回転し、回転体を嵌合固定した回転枢軸に支持されたシートバックの起立位置への復帰は速やかに行なわれる。
本発明によれば、回転体の急速な一方向への回転移動に伴い、該回転体に一体的に形成された一対の回転翼も回転移動し、該回転翼の回転移動により隔壁部に形成された逆止弁機構が作動するように形成され、該逆止弁機構の作動により隔壁部を流通する粘性流体の流通が阻止されてオリフィス溝を流通することになり、このオリフィス溝を流通する際、該回転翼に粘性流体の大きな抵抗力が作用して回転体の急速な一方向の回転移動を阻止するという極めて応答性に優れた回転ダンパ及びこの回転ダンパを具備した車輌用シートを提供することができる。
本発明の回転ダンパの一実施の形態を示す斜視図である。 図1に示す回転ダンパの平面図である。 図2のA−A線断面図である。 図3のB−B線断面図である。 図1に示す回転ダンパの底面図である。 図1に示す回転ダンパにおけるケーシングの斜視図である。 図6に示すケーシングの平面図である。 図7のC−C線断面図である。 図7のD−D線断面図である。 図7のE−E線断面図である。 図1に示す回転ダンパにおける回転体の斜視図である。 図11に示す回転体の平面図である。 図12のF−F線断面図である。 図12に示す回転体の正面図である。 図14に示す回転体の左側面図である。 図12に示す回転体の底面図である。 図1に示す回転ダンパにおける逆止弁の斜視図である。 図17に示す逆止弁の平面図である。 図18に示す逆止弁の正面図である。 図1に示す回転ダンパの蓋体を示す斜視図である。 図20に示す蓋体の平面図である。 図21のH−H線断面図である。 図1に示す回転ダンパにおける逆止弁機構の閉鎖状態を示す断面説明図である。 図1に示す回転ダンパにおける逆止弁機構の解放状態を示す断面説明図である。 車輌用シートの一例を示す説明図である。 車輌用シートのリクライニング装置を示す概略図である。 本発明の回転ダンパを具備した車輌用シートにおける回転ダンパの取付け状態を示す概略図である。 本発明の回転ダンパを具備した車輌用シートにおける回転ダンパの取付け状態を示す断面図である。
次に、本発明を、図に示す好ましい実施の形態の例に基づいて更に詳細に説明する。尚、本発明はこれらの例に何等限定されない。
図1乃至図5に示すように、本発明の回転ダンパ10は、内部に相対向する一対の隔壁部11を備えたケーシング12と、該ケーシング12の内部に回転自在に配されているとともに、ケーシング12と協働してケーシング12の内部の隔壁部11及び11部間の各室をそれぞれ二室R1及びR2に区画する一対の回転翼13及び14を備えた回転体15と、該ケーシング12の内部に収容される粘性流体Lと、該ケーシング12の開口部を閉塞する蓋体16とからなり、該隔壁部11及びに11には、該隔壁部11及び11間の各室間を粘性流体Lが流通するオリフィス溝17と、回転体15の急速な一方向への回転移動に対してのみ当該回転体15の急速な回転移動を制動するように作用する逆止弁機構18が形成されている。
回転ダンパ10におけるケーシング12は、図6乃至図10に示すように、環状底部19を備えた円筒立壁部20と、該環状底部19の中央部の下面21に突設された円筒突出部22と、円筒突出部22の内面に形成された挿通孔23と、該挿通孔23と環状肩部24を介して拡径し、環状底部19の上面25に開口する貫通孔26と、円筒立壁部20の外周面27に径方向外方に突設された挿通孔28を有する取付け耳部29と、該円筒立壁部20の端面30に該円筒立壁部20の開口部31を囲繞して形成された環状凹溝32と、該挿通孔23の内面に形成された環状凹部33と、を備えている。
また、ケーシング12には、円筒立壁部20の円筒内周面34に、該挿通孔23の中心O1を挟んで相対向する一対の平面視扇形であって、要側を中心O1に向けた隔壁部11及び11が環状底部19の上面25と円筒立壁部20の円筒内周面34とにわたって一体的に形成され、該隔壁部11及び11の先端部35及び35は、それぞれ貫通孔26の直径よりも大きい直径の円弧状凹面36及び36に形成されている。
隔壁部11及び11には、その上面37及び37に、円筒立壁部20の円筒内周面34の曲率中心と同一の曲率中心を有する湾曲凹溝38及び38が形成され、該湾曲凹溝38は、内側湾曲凸壁面39と外側湾曲凹壁面40と底壁面41を備えている。該湾曲凹溝38及び38の一方の端部42及び42は、隔壁部11及び11の一方の端部よりも円周方向に凹んでいるとともに、内側湾曲凸壁面39と外側湾曲凹壁面40に対して直交する立壁面43に形成されている。
該湾曲凹溝38の端部42には、該湾曲凹溝38の端部42の開口部を狭搾する一対の係止突部44及び44がそれぞれ内側湾曲凸壁面39と底壁面41及び外側湾曲凹壁面40と底壁面41にかけて突設され、該係止突部44及び44の端面45及び45は立壁部43と面一に形成されているとともに、該係止突部44及び44の上面46及び46は、隔壁部11及び11の上面37よりも低く形成されている。
湾曲凹溝38の内側湾曲凸壁面39は、該隔壁部11及び11の上面37に形成された切欠き溝47及び47に連通している。ケーシング12の円筒立壁部20の端面30には、該端面30に形成された環状凹溝32の外側であって、その円周方向に沿って複数個のねじ穴48・・48が形成され、また隔壁部11及び11の先端部側の上面37には、ねじ穴49及び49が形成されている。
上記構成からなるケーシング12及び該ケーシング12の円筒立壁部20の内部に一体的に形成された一対の隔壁部11及び11は、アルミニウム又はアルミニウム合金あるいは亜鉛又は亜鉛合金を使用したダイカスト鋳造法により形成されるか、合成樹脂又は補強基材入り合成樹脂を使用した射出成形法により形成される。
上記したケーシング12の円筒突出部22の挿通孔23の内面に形成された環状凹部33にはすべり軸受50(図3参照)が嵌挿される。該すべり軸受50としては、例えばポリアセタール樹脂等の熱可塑性合成樹脂からなるすべり軸受が使用されて好適である。
回転体15は、図11乃至図16に示すように、内面に角孔(本実施の形態においては六角孔を示す。)51を有し、外面に円筒面52を有する円筒状基体53と、該円筒状基体53の上端側に所定の幅の円筒状基体53aを残し、下端側に所定の幅の円筒状基体53bを残して該円筒状基体53の外周円筒面52に一体的に形成された帯状円筒突出部54と、該帯状円筒突出部54の外周面55に該角孔51の中心O2を挟んで径方向外方に相対向して突設された一対の回転翼13及び14を備えている。
該回転翼13の上面56及び下面57並びに回転翼14の上面58及び下面59は、該帯状円筒突出部54の上端面60及び下端面61と面一に形成されているとともに、該回転翼13の上面56及び回転翼14の上面58は、蓋体16の下面71に摺接し、該回転翼13の下面57及び回転翼14の下面59は、ケーシング12の円筒立壁部20の環状底部19の上面25に摺接する。また、回転翼13及び14の端部62及び63は、それぞれ前記ケーシング12の円筒立壁部20の円筒内周面34に摺接するべく、該円筒内周面34の曲率半径と同一の曲率半径を有する円弧状凸面64及び65に形成されている。
一対の回転翼13及び14を備えた回転体15は、例えばポリアセタール樹脂等の熱可塑性合成樹脂あるいは補強基材入り熱可塑性合成樹脂を使用した射出成形法により形成される。
逆止弁機構18を形成する逆止弁66は、長手方向の一方の面の両側に同一の曲率中心をもって湾曲した内側湾曲凹面部66aと外側湾曲凸面部66bを有する帯板状の基部66cと、該基部66cの一方の面の一方の端部に幅方向に沿って立設された立壁部66dと、該基部66cの一方の面の他方の端部に幅方向に相対向して立設された一対の突起部66e及び66eと、長手方向の他方の面に形成された平坦な平面部66fを備えている。
該逆止弁66は、例えばポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂等の熱可塑性合成樹脂から形成されている。
逆止弁66は、基部66cの内側湾曲凹面部66aを前記ケーシング12の隔壁部11及び11の湾曲凹溝38の内側湾曲凸壁面39に摺接させ、外側湾曲凸面部66bを該隔壁部11及び11の湾曲凹溝38の外側湾曲凹壁面40に摺接させ、立壁部66dを該隔壁部11及び11の湾曲凹溝38の一対の係止突部44及び44の端面45及び45を覆って該端面45及び45に当接させ、基部66cの平坦な平面部66fを該隔壁部11及び11の上面37と面一にして該隔壁部11及び11の湾曲凹溝38に配されている。
該逆止弁66が隔壁部11及び11の湾曲凹溝38及び38に配されることにより、該隔壁部11及び11の上面37及び37に形成された切欠き溝47及び47と逆止弁66の内側湾曲凹面部66aとでオリフィス溝17が形成される。このオリフィス溝17は、隔壁部11及び11の外側の上面37及び37に形成してもよい。
該逆止弁66は、隔壁部11及び11の湾曲凹溝38の内側湾曲凸壁面39及び外側湾曲凹壁面40に沿って円周方向に移動自在であり、該逆止弁66と隔壁部11及び11の湾曲凹溝38とで逆止弁機構18が形成される。
上記構成からなる逆止弁機構17は次のように作用する。すなわち、ケーシング12の円筒立壁部20内に配された回転体15に図4に示す矢印X方向の急速な回転移動が生じた場合、回転体15に一体的に形成された一対の回転翼13及び14も回転移動する。該回転体15の回転移動に伴い、隔壁部11及び11の湾曲凹溝38及び38に係合した逆止弁機構18を形成する逆止弁66は、その立壁部66dにおいて、ケーシング12の円筒立壁部20内に収容された粘性流体Lの流動抵抗を受けて該湾曲凹溝38及び38に沿って移動し、該逆止弁66の立壁部66dは、該湾曲凹溝38及び38の端部42に形成された該湾曲凹溝38及び38の開口部を狭窄する一対の係止突部44及び44に当接して該湾曲凹溝38及び38の一方の開口部を閉塞する。湾曲凹溝38及び38の一方の開口部を閉塞されたことにより、粘性流体Lの室R2から室R1への流通は阻止され、該粘性流体Lはオリフィス溝17を流通して室R1内に流通することになる。このオリフィス溝17を流通する際、回転体15の回転移動に対して粘性流体Lの大きな粘性抵抗力が作用し、回転体15の急速な回転移動は阻止され、該回転体15は緩やかに回転する。
反対に、回転体15に図4に示す矢印Y方向の回転移動が生じた場合、逆止弁機構18を形成する逆止弁66は粘性流体Lの流動抵抗を受けて該隔壁部11及び11の湾曲凹溝38に沿って移動し、該逆止弁66の立壁部66dと該湾曲凹溝38の一対の係止突部44及び44の端面45及び45との当接が解除される。その結果、粘性流体Lは該湾曲凹溝38を流通して室R1から室R2へ流通が許容され、回転体15は粘性流体Lの粘性抵抗をほとんど受けることなく速やかに回転する。
ケーシング12の円筒立壁部20の開口部31を閉塞する蓋体16は、図20から図22に示すように、円板状の基板67と、内面に貫通孔68を有して該基板67の中央部に突出する円筒突部69と、該貫通孔68と環状肩部70を介して拡径し、下面71に開口する係合孔72を備え、該基板67の外周縁には円周方向に沿って複数個の孔73・・73が形成されているとともに、該基板67に該基板67の円筒突部69を挟んで相対向する位置に一対の取付孔74及び74が形成されている。
蓋体16は、ケーシング12の円筒立壁部20の開口部31を覆い、下面71を該円筒立壁部20の端面30の環状凹溝32に嵌着されたゴム弾性体からなるOリングP2(図3参照)に密接させ、回転体15の円筒状基体53aを貫通孔68に挿通させ、環状肩部70を回転体15の帯状円筒突出部54の上端面60に嵌着されたゴム弾性体からなるOリングP3に密接させて配置するとともに、外周縁の複数個の孔73・・73をケーシング12の円筒立壁部20の端面30のねじ穴48・・48に合致させてねじ74・・74を螺合し、一対の取付孔74及び74をケーシング12の隔壁部11及び11のねじ穴49及び49に合致させ、ねじ76の鍔部76aとねじ穴49との間にゴム弾性体からなるOリングP4を介してねじ76及び76を螺合して該ケーシング13の円筒立壁部20の開口部31を閉塞して該円筒立壁部20に固定される。
上記構成からなる蓋体16は、前記ケーシング12と同様、アルミニウム又はアルミニウム合金あるいは亜鉛又は亜鉛合金を使用したダイカスト鋳造法により形成されるか、合成樹脂又は補強基材入り合成樹脂を使用した射出成形法により形成される。
前記ケーシング12の円筒立壁部20の内面に収容される粘性流体Lとしては、100から1000センチストークス(cSt)のシリコン油が好適であるが、これに限定されない。
上述した構成からなる回転ダンパ10において、図4に示す回転体15に急速な矢印X方向の回転移動が生じた場合、回転体15に一体的に形成された一対の回転翼13及び14も回転移動する。該回転体15の回転移動に伴い、隔壁部11及び11の湾曲凹溝38及び38に係合した逆止弁機構18を形成する逆止弁66はその立壁部66dにおいて、ケーシング12の円筒立壁部20内に収容された粘性流体Lの流動抵抗を受けて該湾曲凹溝38及び38に沿って移動し、該逆止弁66の立壁部66dは、該湾曲凹溝38及び38の端部42に形成された該湾曲凹溝38及び38の開口部を狭窄する一対の係止突部44及び44に当接して該湾曲凹溝38及び38の一方の開口部を閉塞する(図23参照)。湾曲凹溝38及び38の一方の開口部を閉塞されたことにより、粘性流体Lの室R2から室R1への流通は阻止され、該粘性流体Lはオリフィス溝17を流通して室R1内に流通することになる。このオリフィス溝17を流通する際、回転体15の回転移動に対して粘性流体Lの大きな粘性抵抗力が作用し、回転体15の急速な回転移動は阻止され、該回転体15は緩やかに回転する。
反対に、回転体15に図4に示す矢印Y方向の回転移動が生じた場合、逆止弁機構18を形成する逆止弁66は、粘性流体Lの流動抵抗を受けて該隔壁部11及び11の湾曲凹溝38及び38に沿って移動し、該逆止弁66の立壁部66dと該湾曲凹溝38の一対の係止突部44及び44の端面45及び45との当接が解除される(図24参照)。その結果、粘性流体Lは、湾曲凹溝38を流通して室R1から室R2へ流通が許容され、回転体15は粘性流体Lの粘性抵抗をほとんど受けることなく速やかに回転する。
上記した回転ダンパ10によれば、回転体15の一方向の急速な回転移動に対してのみ粘性流体Lの室R2から室R1への流通を阻止する逆止弁機構18が作動して回転体15の回転移動を緩やかなものとするというものであり、極めて応答性に優れたものである。
ケーシング12に対して回転体15の中心O2回りの一方向の相対的な回転移動を制動するように構成されている以上の回転ダンパ10を、例えば前記した図25に示すような車輌用シートに用いてもよい。すなわち、第一の例の車輌用シートは、シートクッション1とシートバック2とをヒンジ機構3で連結して、シートバック2を前後方向の所定の角度位置で傾動可能にし、所望の傾動角度でシートバック2を固定できるようにしたフロントシート4の幅方向両側の連結部の一方側にリクライニング装置100(図26参照)が設けられ、他方側に回転ダンパ10(図27参照)が設けられている。
リクライニング装置100は、シートバック2に固定された可動ヒンジブラケット101と、シートクッション1に固定された固定ヒンジブラケット102と、該可動ヒンジブラケット101と固定ヒンジブラケット102を連結するヒンジ機構3の回転枢軸103と、一方の端部が該可動ヒンジブラケット101に固設された固定ピン104に係合固定され、他方の端部が回転枢軸103に固定されてシートバック2の前方(図25及び図26中の矢印Z1方向)への傾動を付勢する渦巻きばね105と、可動ヒンジブラケット101の下端部に形成されたギヤ106と、該ギヤ106に噛合し固定ヒンジブラケット102に固定されたラチェットギヤ107と、ラチェットギヤ107の近傍とコイルばね108を介して連結された操作レバー109とから構成されている。そして、操作レバー109を持上げてギヤ106とラチェットギヤ107の噛合によるロックを解除することにより、シートバック2を後方に傾動させることができ、またシートバック2を前方へ付勢するように設けられた渦巻きばね105の付勢力によりシートバック2が後方から前方へ傾動する構造であり、持上げられた操作レバー109を放すと再びロックがかかるものである。
シートクッション1とシートバック2との幅方向両側の連結部の他方側に設けられた回転ダンパ10は、シートバック2に固定された可動ヒンジブラケット101に固設された固定ピン115に該回転ダンパ10を形成するケーシング12の取付け耳部29の長円状の貫通孔28を係合させ、可動ヒンジブラケット101と固定ヒンジブラケット102とを連結するヒンジ機構3の回転枢軸103の六角軸部111に該回転ダンパ10を形成する回転体15の角孔51を嵌合固定することにより、シートクッション1とシートバック2との幅方向の他方側の連結部に取り付けられている。
上記した本発明の回転ダンパ10を具備したフロントシート4によれば、回転枢軸103とリクライニング装置100とで支持されたシートバック2は、リクライニング装置100の操作レバー109によるロック解除により、シートバック2の前後方向の傾動が許容され、その所望の角度位置で操作レバー109を放すことにより再びロック保持される。そして、起立位置にロック保持されたシートバック2に対し、操作レバー109によりロック保持を解除すると、該シートバック2は渦巻きばね105のばね付勢力により急速に前方(図25及び図26中の矢印Z1方向)に傾動する。このとき、ケーシング13の取付耳部29においてシートバック2の可動ヒンジブラケット101に固設された固定ピン115に係合され、ケーシング13の円筒立壁部20の内部に配された回転体15の角孔51において可動ヒンジブラケット101と固定ヒンジブラケット102とを連結する回転枢軸103の六角軸部111に嵌合固定された回転ダンパ10が作動する。
すなわち、取付け耳部29の長円状の貫通孔28にシートバック2の可動ヒンジブラケット101に固設された固定ピン115が挿通し、該シートバック2が渦巻きばね105の付勢力により前方へ傾動すると同時に該固定ピン115が長円状の貫通孔28内を移動し、該貫通孔28の内壁に当接することにより、回転枢軸104の六角軸部111に嵌合固定された回転ダンパ10を形成する回転体15が回転移動する。この回転体15の回転移動により、該回転体15に一体に形成された一対の回転翼13及び回転翼14も回転移動する。一対の回転翼13及び回転翼14の回転移動に伴い、隔壁部11及び11の湾曲凹溝38及び38に係合した逆止弁機構18を形成する逆止弁66は、その立壁部66dにおいて、ケーシング12の円筒立壁部20内に収容された粘性流体Lの流動抵抗を受けて該湾曲凹溝38及び38に沿って移動し、該逆止弁66の立壁部66dは、該湾曲凹溝38及び38の端部42に形成された該湾曲凹溝38及び38の開口部を狭窄する一対の係止突部44及び44に当接して該湾曲凹溝38及び38の一方の開口部を閉塞する(図23参照)。湾曲凹溝38及び38の一方の開口部が閉塞されたことにより、粘性流体Lの室R2から室R1への流通は阻止され、該粘性流体Lはオリフィス溝17を流通して室R1内に流通することになる。このオリフィス溝17を流通する際、回転体15の回転移動に対して粘性流体Lの大きな粘性抵抗力が作用し、回転体15の急速な回転移動は阻止され、該回転体15を嵌合固定した回転枢軸103に支持されたシートバック2の前方への緩やかな傾動が行なわれる。
また反対に、シートバック2の前方への傾動位置から起立位置にシートバック2を引き起こすと、回転体15の回転移動に伴い、一対の回転翼13及び回転翼14も回転移動にする。該回転翼13及び回転翼14の回転移動に伴い、逆止弁機構18を形成する逆止弁66は、その立壁部66dにおいて、粘性流体Lの流動抵抗を受けて該隔壁部11及び11の湾曲凹溝38及び38に沿って移動し、逆止弁66の突起部64e及び64eが湾曲凹溝38及び38の係止突部44及び44に当接して該逆止弁66の移動が止まる。該逆止弁66の移動が止まると、該逆止弁66の立壁部66dと該湾曲凹溝38の一対の係止突部44及び44の端面45及び45との当接が解除され、粘性流体Lは該湾曲凹溝38を流通して室R1から室R2へ流通が許容される。その結果、回転体15は粘性流体Lの粘性抵抗をほとんど受けることなく速やかに回転し、回転体15を嵌合固定した回転枢軸104に支持されたシートバック2の起立位置への復帰は速やかに行なわれる。
第二の例の車輌用シートはリアシート8であり、前記図25に示すシートクッション1Aをその前下部において車体フロア5に固定されたヒンジ機構6に連結し、該ヒンジ機構6を支点としてシートクッション1Aを鎖線1A1で示すように略90°起立させ、更に鎖線1A2で示すように略180°反転させるとともに、車体フロア5に固定されたヒンジ機構7に連結されたシートバック2Aを略90°起立させ、あるいは略180°反転したシートクッション1Aの空間位置に鎖線2A1で示すように前方に倒すことにより荷室空間を拡張できるようにしたリアシート8側に構成されたダブルフォールダウンシートにおけるシートバック2Aのヒンジ機構7に回転ダンパ10が設けられている。
車輌用シートとしてのリアシート8は、図28に示すように、シートバック2Aに固定された可動ヒンジブラケット101と、車体フロア5に固定された固定ヒンジブラケット102、該可動ヒンジブラケット101と固定ヒンジブラケット102を連結するヒンジ機構7の回転枢軸112と、一方に端部が該回転枢軸112にかしめ固定され、他方の端部が固定ヒンジブラケット102に固定されてシートバック2Aの前方(図25中の矢印Z2方向)への傾動を付勢する渦巻きばね113と、該回転枢軸112の六角軸部114に回転体15の角孔51を嵌合固定し、ケーシング12の取付け耳部29の長円状の貫通孔28を固定ヒンジブラケット102に立設された固定ピン115に挿通させて設けられた回転ダンパ10とから形成されている。
このリアシート8においても、前記フロントシート4と同様に、起立位置にロック保持されたシートバック2Aに対し、ロック保持を解除すると、該シートバック2Aは渦巻きばね113の付勢力により急速に前方(図25中の矢印Z2方向)に傾動する。このとき、ケーシング12の取付け耳部29の長円状の貫通孔28が車体フロア5に固定された固定ヒンジブラケット102に固設された固定ピン115に挿通され、回転体15の角孔51が可動ヒンジブラケット101に固定された回転枢軸112の六角軸部114に嵌合固定された回転ダンパ10が作動する。
取付け耳部29の長円状の貫通孔28が車体フロア5に固定された固定ヒンジブラケット102に固設された固定ピン115に挿通し、該シートバック2Aが渦巻きばね113の付勢力により前方へ傾動すると同時に該固定ピン115が長円状の貫通孔28内を移動し、該貫通孔28の内壁に当接することにより、回転枢軸112の六角軸部114に嵌合固定された回転体15が回転移動する。この回転体15の回転移動により、該回転体15に一体に形成された一対の回転翼13及び回転翼14も回転移動する。回転翼13及び回転翼14の回転移動に伴い、隔壁部11及び11の湾曲凹溝38及び38に係合した逆止弁機構18を形成する逆止弁66は、その立壁部66dにおいて、ケーシング12の円筒立壁部20内に収容された粘性流体Lの流動抵抗を受けて該湾曲凹溝38及び38に沿って移動し、該逆止弁66の立壁部66dは、該湾曲凹溝38及び38の端部42に形成された該湾曲凹溝38及び38の開口部を狭窄する一対の係止突部44及び44に当接して該湾曲凹溝38及び38の一方の開口部を閉塞する(図23参照)。湾曲凹溝38及び38の一方の開口部が閉塞されたことにより、粘性流体Lの室R2から室R1への流通は阻止され、該粘性流体Lはオリフィス溝17を流通して室R1内に流通することになる。このオリフィス溝17を流通する際、回転体15の回転移動に対して粘性流体Lの大きな粘性抵抗力が作用し、回転体15の急速な回転移動は阻止され、該回転体15を嵌合固定した回転枢軸112に支持されたシートバック2Aの前方への緩やかな傾動が行なわれる。
また反対に、シートバック2Aの前方への傾動位置から起立位置にシートバック2Aを引き起こす際には、前記したフロントシート4と同様に行なわれ、シートバック2Aの起立位置への復帰は速やかに行なわれる。
このように回転ダンパ10を具備した車輌用シートは、シートバック2又は2Aの急速な傾動に対して粘性流体Lの大きな粘性抵抗が作用して回転体15の急速な回転を阻止するという応答性に優れたものであり、シートバック2又は2Aの前方への緩やかな傾倒が行なわれることにより、シートクッション1又は1Aに幼児を座らせたままシートバック2又は2Aのロック解除を行なった時に生じる体を挟むなどの幼児への大きなダメージや、シートクッション1又は1Aに置かれた物品等の損傷等の不具合を解消することができる。
1、1A シートクッション
2、2A シートバック
10 回転ダンパ
11 隔壁部
12 ケーシング
13、14 回転翼
15 回転体
16 蓋体
17 オリフィス溝
18 逆止弁機構
20 円筒立壁部
38 湾曲凹溝
57 逆止弁

Claims (6)

  1. 内部に相対向する一対の隔壁部を備えたケーシングと、該ケーシングの内部に回転自在に配されるとともに、ケーシングと協働してケーシングの内部の隔壁部間の各室をそれぞれ二室に区画する一対の回転翼を備えた回転体と、該ケーシングの内部に収容された粘性流体と、該ケーシングの開口部を閉塞する蓋体とからなり、該隔壁部には該隔壁部間の各室間を粘性流体が流通するオリフィス溝と回転体の急速な一方向への回転移動に対してのみ当該回転体の急速な回転移動を制動する逆止弁機構が形成され
    該逆止弁機構は、前記一対の隔壁部にそれぞれ形成された湾曲凹溝と、該湾曲凹溝に沿って移動可能に該湾曲凹溝に係合した逆止弁とからなることを特徴とする回転ダンパ。
  2. 前記逆止弁機構を形成する湾曲凹溝は、内側湾曲凸壁面と外側湾曲凹壁面と底壁面とを備え、該湾曲凹溝の一方の端部は、隔壁部の一方の端部よりも円周方向に凹んでいるとともに、前記内側湾曲凸壁面と前記外側湾曲凹壁面に対して直交する立壁面を有し、該湾曲凹溝の立壁面側の端部には、湾曲凹溝の開口部を狭窄する一対の係止突部を具備していることを特徴とする請求項1に記載の回転ダンパ。
  3. 前記逆止弁機構を形成する逆止弁は、長手方向の一方の面の両側に同一の曲率中心をもって湾曲した内側湾曲凹面部と外側湾曲凸面部を有する帯板状の基部と、該基部の一方の面の一方の端部に幅方向に沿って立設した立壁部と、該基部の一方の面の他方の端部に幅方向に相対向して立設された一対の突起部と、長手方向の他方の面に形成された平坦な平面部を備えていることを特徴とする請求項1又に記載の回転ダンパ。
  4. 前記逆止弁機構は、逆止弁の帯板状の基部の内側湾曲凹面部を隔壁部の湾曲凹溝の内側湾曲凸壁面に摺接させ、外側湾曲凸面部を隔壁部の湾曲凹溝の外側湾曲凹壁面に摺接させ、立壁部を隔壁部の湾曲凹溝の一対の係止突部の端面を覆って該端面に当接させ、平坦な平面部を隔壁部の上面と面一にして該隔壁部の湾曲凹溝に係合させることにより形成されることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の回転ダンパ。
  5. シートバックとシートクッションとの幅方向両側の連結部の一方側にリクライニング機構が設けられている車輌用シートであって、シートバックとシートクッションとの幅方向両側の連結部の他方側には、シートバックに固定された可動ヒンジブラケットに固設された固定ピンにケーシングの取付け耳部の長円状の挿通孔を嵌合させ、可動ヒンジブラットと固定ヒンジブラケットとを連結する回転枢軸の角棒部に回転体の角孔を嵌合固定させた請求項1からのいずれか一項に記載の回転ダンパが取付けられていることを特徴とする車輌用シート。
  6. シートクッションをその前下部において車体フロアに固定されたヒンジ機構に連結し、該ヒンジ機構を支点としてシートクッションを略90°起立させ、更に略180°反転させるとともに、車体フロアに固定されたヒンジ機構に連結されたシートバックを略90°起立させ、あるいは略180°反転したシートクッションの空間位置に前方に倒すことにより荷室空間を拡張できるようにしたダブルフォールダウンシートにおけるシートバックのヒンジ機構に請求項1からのいずれか一項に記載の回転ダンパが取り付けられていることを特徴とする車輌用シート。
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