JP5558732B2 - 建具 - Google Patents
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Description
第1に、地震等により外力を受けた障子等の建具においては、その中骨が面内方向に変位して、その端部が当接している召合かまち等のたて材に押圧力を加え、そのたて材が変形を受ける恐れがあったこと、
第2に、たて材の変形の恐れは、地震等により外力ばかりではなく、中骨の「熱伸び」によっても懸念されていたこと、
第3に、特に召合かまちは、たてかまちが躯体に押さえられる位置にあるために、中骨から集中的に力を受けて、変形を受けやすかったこと、
である。
前記横材の端部の側面と前記離隔材とたて材とを当接可能に取付けると共に、
前記横材の端部をたて材に呑み込ませる凹部を備え、前記横材の端部がたて材に押圧力を加える面内方向の力を受けることができるように、前記凹部のくぼみに対応する板厚部に前記離隔材をセットし、前記横材の端部の端面と前記離隔材とたて材とを当接可能に取付け、且つ、前記離隔材は、前記横材を固定するためのネジを通過させるネジ溝を備えるとともに、ネジが前記ネジ溝を介して、押圧力の方向に逃げることができるように、前記たて材に前記横材を固定することを特徴とする建具とした(請求項2の発明)。
この凹部10は、本実施例の場合、前記召合かまち1の長手方向に形成されている障子に取り付けられるガラスの端部を受ける溝のヒレを必要に応じて、切欠いて形成されている。よって凹部10は横材の端部を呑み込むことができる凹状の構成であればよい。
前記離隔材3の厚さは、前記中さん2からの押圧力に対抗でき、且つ、中さん端部20の前記凹部10に対する呑み込みを妨げない程度であればよい。
前記離隔材3の材質は限定されることはなく、例えば合成樹脂により成形されている。
なお、前記ネジ溝33に代えて、本体34に丸孔を設けてもよい。
離隔材3を介在させてもよい。
また、障子を構成する上下かまちについても前記離隔材3を介在させて前記召合かまち1又は/及びたてかまちに固定してもよい。
その他、建具を構成する横材としての上枠の端部とたて材としてのたて枠との関係でも、前記離隔材3を介在させてもよい。
a. 地震等の外力により中さん2が障子の面内方向に変位し、その端部20が召合かまち1の方向に押圧力を加えても、前記離隔材3が中さん2の端面21からの力を受けるので、その力は直接には召合かまち1に伝達されない。よって召合かまち1の変形防止に有効である。
b. より強い押圧力の場合には、前記離隔材3が変形するので、召合かまち1の変形防止に有効である。
c. 前記離隔材3が変形する場合には、ネジが前記ネジ溝33を介して、押圧力の方向に逃げることで、召合かまち1の板厚部1aの変形防止に有効である。
d. 前記離隔材3のネジ溝33がネジの前記中さん2に対する進行方向のガイドなり、取り付けを円滑に行うことができる。
e. 前記離隔材3の外郭が中さん2の縦方向の断面形状に略一致させて成形されているので、召合かまち1に対する押圧力は、その板厚部1aに垂直に加えられる場合のみならず、垂直方向以外の方向からの押圧力に対しても対応できる。
f. ネジにより、前記召合かまち1に中さん2を固定する場合、前記離隔材3がネジのトルクを調整する作用を果たし、過度の絞め付けによる前記召合かまち1の板厚部1aに対する破損や、絞め付け不足による不具合の発生を防ぐことができる。
g. 前記中さん2の端部20の両外側面22,23が、前記召合かまち1の凹部10の両内側面11,12に当接または近接するように取付けられており、かつ、前記中さん2の端面21と召合かまち1がそれぞれ離隔材3に当接して取付けてられているので、召合かまち1と中さん2の接合強度を高めている。
h. 前記離隔材3は中さん2等の熱伸び対策にも有用である。
i. ガイド片4が、中さん2の押圧力の方向を規制し、押圧力を確実に離隔材3で受け止めることができる。
実施例2においては、実施例1と同様に離隔材3(図示省略)を介在させて前記召合かまち1に前記中さん2を接合させており、その特徴は中さん端部20の側面の外側端面24と召合かまち1との間に離隔材5の両端50,51を当接可能に取付けている点にある。
また、図4(A)〜(D)では、前記離隔材5は障子の一側面にのみ取り付けられているが、中さん2の見込み寸法(厚み)が大きい場合には、障子の他側面にも前記離隔材5を配置してもよい(図4(E)参照)。
その他の構成は、上記実施例1に共通している。
j. 前記離隔材5は、中さん2の外側端面24と召合かまち1の自由端13、或いは突き当て面14にそれぞれ当接しているので、それらの個所の曲がり等の変形を防止できる。
実施例3は、前記召合かまち1に前記中さん2を取付け場合に離隔材6を介在させる構成は上記実施例と共通し、その特徴点は中さん2の端部20に離隔材6を圧入して取付可能にしたもので、その離隔材6が中さん2の端面21と召合かまち1との間に当接して取付けられている。
前記離隔部60は、中さん2の端面21の縦幅と横幅をカバーする、略長方形の本体62と、この本体62に設けられたネジ孔63を備えている。
前記圧入部61は、ガラス端部を逃げることができる位置に設けられており、その横張辺64が中さん2の内側に圧着されつつ挿入可能となっている。
かかる離隔材6は予め中さん2にセットされるか、召合かまち1側に取付けられて、その圧入部61が中さん2に圧入されるようにしてもよい。
k. 離隔材6は予め中さん2にセットすることができるので、前記離隔材6のセット済みの中さん2の端面21を突き当ててネジ止めすればよく、作業が容易になる。
l. 離隔材6の圧入部61が、中さん2の押圧力の方向を規制し、押圧力を確実に離隔部60で受け止めることができる。
その他の構成は、上記実施例1の構成と同様で、作用効果も同様である。
図8及び図9のように、前記召合かまち1に前記中さん2を取付け場合に離隔材7を介在させる構成は各実施例と共通しているが、その特徴は前記離隔材7が、前記離隔材5に相当する第1の離隔部70と、前記離隔材3に相当する第2の離隔部71から構成される点である。
即ち、中さん2の外側端面24と召合かまち1の自由端13との間に第1の離隔部70を当接させ、中さん2の端面21と召合かまち1との間に第2の隔離部71を当接させて取付けている。
m. 第1の離隔部70と第2の離隔部71から構成されていることから、上記各実施例の場合よりも、強い押圧力に対抗することが可能で、召合かまち1の変形防止に有効である。
その他の構成及び効果は、上記各実施例と同様である。
1a 板厚部
10 凹部 11 12 両内側面
13 召合かまちの自由端 14 突き当て面
2 中さん
20 端部 21 端面
22 23 両外側面 24 中さんの外側端面
3 離隔材
30 離隔材の一面 31 離隔材の他面
32 受け溝
33 ネジ溝 34 本体
35 孔
4 ガイド片
5 離隔材
50 51 離隔材の両端
6 離隔材
60 離隔部 61 圧入部
62 本体 63 ネジ孔
64 横張辺
7 離隔材
70 第1の離隔部 71 第2の離隔部
Claims (4)
- 横材の少なくともいずれか一方の端部とたて材とを接続する箇所に、その端部とたて材を離隔させる離隔材を介在させる建具において、
前記横材の端部をたて材に呑み込ませる凹部を備え、
前記横材の端部がたて材に押圧力を加える面内方向の力を受けることができるように、前記凹部のくぼみに対応する板厚部に前記離隔材をセットし、前記横材の端部の端面と前記離隔材とたて材とを当接可能に取付けた建具において、
前記離隔材は、前記横材を固定するためのネジを通過させるネジ溝を備えるとともに、ネジが前記ネジ溝を介して、押圧力の方向に逃げることができるように、前記たて材に前記横材を固定することを特徴とする建具。 - 横材の少なくともいずれか一方の端部とたて材とを接続する箇所に、その端部とたて材を離隔させる離隔材を介在させる建具において、
前記横材の端部の側面と前記離隔材とたて材とを当接可能に取付けると共に、
前記横材の端部をたて材に呑み込ませる凹部を備え、前記横材の端部がたて材に押圧力を加える面内方向の力を受けることができるように、前記凹部のくぼみに対応する板厚部に前記離隔材をセットし、前記横材の端部の端面と前記離隔材とたて材とを当接可能に取付け、且つ、前記離隔材は、前記横材を固定するためのネジを通過させるネジ溝を備えるとともに、ネジが前記ネジ溝を介して、押圧力の方向に逃げることができるように、前記たて材に前記横材を固定することを特徴とする建具。 - 前記離隔材の外郭が横材の端面形状に略一致していることを特徴とする請求項1に記載の建具。
- 前記横材の端部の下方に、その横材をガイドするガイド片を前記たて材に固定したことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の建具。
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