JP5556335B2 - 超接合半導体装置の製造方法 - Google Patents

超接合半導体装置の製造方法 Download PDF

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本発明は電力用半導体装置に関する。さらに詳しくは超接合(スーパージャンクション:SJと略記することがある)半導体装置の製造方法に関する。なお、以下の説明においてはドリフト層に並列pn層を含む超接合構造を有する半導体装置を超接合半導体装置としている。
前記超接合構造を利用して従来の特性限界を破るような半導体装置、具体的には図3、4の断面図に示すようなSJ−MOSFETが開発されている。ドリフト層に前記並列pn層を形成する方法として、nSi−Substrate(図3、4ではnSi−Sub Waferと表記)上にエピタキシャル層を何回かに分けて成長させ、各成長段階の前にパターニングおよびイオン注入によってp型イオン注入領域およびn型イオン注入領域(以降、p型領域およびn型領域と略記)を形成する。この工程を一ステップとして、パターンアライメントしながら前記工程を繰り返して前記p型領域およびn型領域を含むエピタキシャル層を基板の主面に垂直方向に積み重ねる。前記p型領域およびn型領域を含むエピタキシャル層の厚さが設計耐圧に必要な厚さに達した後、未だステップ毎に相互に分離されている前記p型領域およびn型領域を、高温熱拡散処理によって連続する不純物拡散領域にした並列pn層をドリフト層として形成するという製造方法が一般的である。この製造方法を以降、多段エピ方式ということにする。
図2は、この多段エピ方式によるSJ−MOSFETを製造するためのSJ−半導体基板(ウエハと記すこともある)の主要な製造工程を示す断面図である。n型Subウエハ(nSi−Substrateと同義)51上に(図2(a))、バッファ層と呼ばれる中濃度(1×1015〜1×1016cm−3程度)のn型エピタキシャル層52を厚さ20μm程度成長させる(図2(b))。ついで、全面に矢印で示すリンイオン(P)注入を行ってn型イオン注入領域54aを形成し(図2(c))、続いてレジストでイオン注入マスク56となるパターンを形成し、選択的に矢印で示すボロンイオン(B)注入を行ってp型イオン注入領域55aを形成する(図2(d))。レジストマスク56を取り除いた後、7μm厚さのノンドープエピタキシャル層53を成長させる(図2(e))。600VクラスSJ−MOSFET用ウエハの場合、前記全面リンイオン注入からノンドープエピタキシャル層53の7μm成長までの工程を一ステップとして、この工程の繰り返しを6回程度実施すると、ドリフト層として耐圧に必要な厚さになる(図2(f))。ついで、数μmの厚さのキャップ層(図示せず)のエピタキシャル成長と1100℃程度の熱拡散処理を行うと、分離していたリンとボロンの各イオン注入領域54a、55aが基板の主面に垂直方向に連続し、平行方向には隣接する不純物拡散領域である並列pn層57となる。リンの不純物拡散領域をnカラム54、ボロンの不純物拡散領域をpカラム55と言うこともあるので、並列pn層57をSJカラムと言うこともある(図2(g))。
従来は前述のように、n型不純物にリンを用い、p型不純物にはボロンを用いていた。熱拡散処理温度が1100℃の場合、Si結晶へのリンの拡散係数は1.07×10−13cm/secであるので、エピタキシャル層厚7μmの半分相当の3.5μmの深さで上下方向にそれぞれイオン注入したリンを熱拡散させることにより、7μmのエピタキシャル層53厚さ全体にリンが拡がる。そのために要する時間は約5.5時間となる。一方、ボロンの1100℃の拡散係数は2.5×10−13cm/secであるので、同様にしてボロンを前記エピタキシャル層53厚さ全体に拡げるために要する時間は2.4時間となる。リンとボロンは工程を短縮して効率化するために同時熱拡散処理をする関係から、リンに必要な拡散時間が熱拡散処理工程の時間を決めていた。
このような技術に係わる公知文献として、高耐圧半導体素子の周縁端部にn型ドーパントとして、シリコン単結晶に対する拡散係数の大きいセレンを打ち込むことに関する記述が見られるものがある(特許文献1)。
特許第3942893号公報
しかしながら、前述のように、多段エピ方式によるSJ−MOSFETの製造では、ドリフト層となる並列pn層として、所要の耐圧に必要な厚さを確保するためにエピタキシャル成長とパターニングおよびイオン注入を一ステップとする工程を多数回繰り返す必要がある。その結果、製造コストが高くならざるを得ないことが解決すべき課題である。また、相互に分離して配置されている各pnイオン注入領域を、連続する不純物拡散領域である並列pn層とするための熱拡散に長時間を要するので、生産効率を落としているという問題もある。
本発明は以上説明した点に鑑みてなされたものであり、ドリフト層となる並列pn層を連続する不純物拡散領域とするために必要な工程回数および熱拡散時間を削減して生産効率を改善し、低コストで製造できる並列pn層を含む超接合構造を有する超接合半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
前記本発明の目的を達成するために、本発明では、高濃度第一導電型半導体基板上に、エピタキシャル層を成長させる第一工程と、該エピタキシャル層に、シリコン結晶への拡散係数がボロンより大きい第一導電型元素のイオン注入によるイオン注入層の形成と、異なる加速電圧による2回以上の前記ボロンのイオン注入によるイオン注入層を選択的に形成する第二工程と、前記第一および第二工程を1回以上繰り返して前記エピタキシャル層を所定の積層厚さにする第三工程と、イオン注入された不純物を熱拡散温度による不純物拡散によって、前記半導体基板の主面に垂直な方向では前記不純物が前記エピタキシャル層内にそれぞれ連続し、前記主面に平行な方向では相互に隣接する第一導電型領域と第二導電型領域からなる並列pn層を形成してドリフト層とする第四工程を有する超接合半導体装置の製造方法とする。
前記第二工程において、前記第一導電型不純物元素がセレンまたは硫黄であることが好ましい。また、前記第二工程において、異なる加速電圧とともに複数のドーズ量を組み合わせてボロンをイオン注入することにより、第二導電型領域に不純物濃度勾配を設けることも好ましい。さらに、前記第二工程において、異なる加速電圧によるボロンのイオン注入が7回行われることも好ましい。さらにまた、超接合半導体装置が超接合MOSFETであることも好ましい。
本発明によれば、ドリフト層となる並列pn層を連続する不純物拡散領域とするために必要な工程回数および熱拡散時間を削減して生産効率を改善し、低コストで製造できる並列pn層を含む超接合構造を有する超接合半導体装置の製造方法を提供することができる。
本発明にかかる、セレンをn型不純物とするSJ−ウエハの主要な製造工程を示すウエハの断面図である。 従来のSJ−ウエハの主要な製造工程を示すウエハの断面図である。 SJ−MOSFETの周縁耐圧構造部の模式的断面図である。 SJ−MOSFETの素子活性部の模式的断面図である。 加速電圧を変えて複数回ボロンイオン注入後の不純物深さと濃度プロファイル(その1)図である。 加速電圧とドーズ量を変えて複数回ボロンイオン注入後の不純物深さと濃度プロファイル(その2)図である。 ボロンイオン注入の加速電圧と飛程(Rp)の関係図である。
以下、本発明にかかる超接合半導体装置の製造方法の実施例について、図面を参照して詳細に説明する。本発明はその要旨を超えない限り、以下に説明する実施例の記載に限定されるものではない。
従来は図2で説明したように、n型不純物にリンイオン(P)を用い、p型不純物にはボロンイオン(B)を用いていた。熱拡散処理温度が1100℃の場合、Si結晶へのリンの拡散係数は1.07×10−13cm/secであり、ボロンの拡散係数は2.5×10−13cm/secであるので、リンとボロンの工程を短縮して効率化するために同時熱拡散処理をする関係から、リンに必要な拡散時間で熱拡散処理工程の時間を決めていた。
本発明で特徴とする、n型不純物としてセレンイオン(Se)を適用した場合のSJ−ウエハの主要な半導体工程を図1に示す。前述の図2と同様に、図1(a)に示すn型Subウエハ1上に、バッファ層と呼ばれる中濃度(1×1015cm−3〜1×1016cm−3程度)のn型エピタキシャル層2を20μm程度成長させる(図1(b))。エピタキシャル成長後にn型不純物としてセレンの全面イオン注入を行い(図1(c))、p型不純物としてボロンをレジストマスクによる選択イオン注入を行い、それぞれn型、p型イオン注入領域4a、5aを形成し(図1(d))、さらに不純物を拡散させるための熱拡散処理を実施する。しかし、この場合、そのまま熱拡散処理をすると、セレンはリンやボロンより3桁拡散係数が高いため、1100℃では10μm程度の厚さのエピタキシャル層3では層内に数分で拡散し拡がる。さらに1100℃で数十分の熱拡散処理を加えると、ボロンでは1μm程度しか拡散が進まないが、セレンは横方向にも拡散が進み、選択的なボロンのイオン注入領域の下までセレンが拡散するので、ボロンの不純物領域であるpカラム5が形成できないという問題が生じる。
そこで、本発明では、n型不純物としてセレンを適用する場合、1回のセレンのイオン注入に対して、ボロンは加速電圧を変えて複数回のそれぞれ深さの異なるイオン注入を連続実施する技術を合わせて適用するところに特徴がある。たとえば、図5のように、エピタキシャル層3厚さが10μmの場合、1回目(飛程Rp1)のボロンイオン注入時の加速電圧は8MeV、2回目(飛程Rp2)は6.5MeV、3回目(飛程Rp3)は5MeV、4回目(飛程Rp4)は3.5MeV、5回目(飛程Rp5)は2MeV、6回目(飛程Rp6)は800KeV、7回目(飛程Rp7)は200KeVと7回のボロンイオン注入を連続で行い、それぞれ深さの異なるp型イオン注入領域5aを形成する。このようにしてイオン注入されたボロンは、各段階のpカラム5の全域に熱拡散させることなく既に入っているので、ボロンをさらに熱拡散させることは不要となり、1100℃で数分程度の活性化処理のみで、有効なpカラム5を形成することができる。一方、nカラム4はボロンより拡散係数の高いセレンを用いるので、たとえば10μm程度のエピタキシャル層厚さであれば1100℃で数分の熱拡散処理でnカラム4内すべてに拡散される。さらに熱処理を追加することで、セレンは不純物導入したエピタキシャル層の界面付近と中心部の濃度が均一となり、濃度勾配の無いフラットなnカラム4を形成することができる。このように一ステップのエピタキシャル層3に対し、n型不純物にセレンを用い、ボロンは複数回によるイオン注入技術を適用することにより、一層当たりの、ドリフト層のエピタキシャル層3厚が10μmの場合、4回のエピタキシャル成長とイオン注入の繰り返しにより、前述の従来方法で6回のエピタキシャル成長をさせる場合と同等の40μm厚さの並列pn層10を形成することができる(図1(e)、(f))。前述の説明では、pカラム5を複数回のボロンイオン注入によって形成する方法として、200KeV〜8MeVまでの加速電圧を順に7回選んでイオン注入することにより、熱拡散をしなくても充分な深さを得るようにしたが、7回に限られる方法とするものではなく、少ない回数とすることができる。たとえば、耐圧などの特性に応じては2回以上の加速電圧の異なるイオン注入であれば、本発明の効果を得ることができる。
これに対して、従来方法では、リンを用いて40μmの並列pn層57厚を得る場合には、図2のように6回のエピタキシャル成長とイオン注入の繰り返しを要するので、エピタキシャル成長の回数は2回、イオン注入の回数は6回、パターニングの回数は3回低減できることになる。また、各カラム54、55を形成するための熱拡散処理は従来の1100℃、5.5時間から1100℃数十分となるので、約5時間の大幅短縮が可能となる。
さらに、SJ−MOSFETのアバランシェ耐量を向上させるためにも本発明は有効である。特許第4304433号公報の記載では、n型不純物濃度を深さ方向に対し一定にして、p型不純物濃度を深さ方向に対して不純物濃度勾配を有する並列pn層にすると、アバランシェ耐量が向上するとある。従来の製造方法では、p型不純物濃度は1回のエピタキシャル層の形成ごとにイオン注入ドーズ量を変えることで、pカラムに濃度勾配を設けることは可能であるが、nカラム、pカラムとも1回のエピタキシャル層内の不純物濃度は中心部が薄く、エピタキシャル層界面付近の不純物濃度が濃くなっている。n型不純物濃度の理想である1回のエピタキシャル層内の不純物濃度をフラットにするためには、不純物の拡散時間をさらに長くすれば良さそうだが、前述のとおり拡散時間を長くすることにはいくつかの問題がある。また、前述の本発明の実施例で説明した並列pn層10のpカラム5の形成方法のように、1回のエピタキシャル層3内の深さ方向に対し、イオン注入深さを変えてリニアな不純物濃度勾配を可能にする方法は、1回のエピタキシャル層3ごとに同条件のイオン注入によって不純物導入をしなければならない従来方法では不可能であった。従来方法でリニアな任意の不純物濃度勾配を得ようとするには、1回のエピタキシャル層厚さをさらにいっそう薄くし、イオン注入回数を大幅に増やす必要があるが、大幅にSJ−ウエハの製造コストが増加する課題がある。
本発明の場合、たとえば、図6のようにpカラム形成時の最初のボロンイオン注入(Rp1)は、加速電圧8MeVでドーズ量は1×1011cm−2、次のRp2は6.5MeVで1.5×1011cm−2、次のRp3は5MeVで2×1011cm−2、次のRp4は3.5MeVで2.5×1011cm−2、次のRp5は2MeVで3×1011cm−2、次のRp6は800KeVで3.5×1011cm−2、次のRp7は200KeVで4×1011cm−2のように、表面側のドーズ量を順々に多くする。導入されたボロンは形成したいpカラム5の全般に入っているので、ボロンを熱拡散させることは不要となり、1100℃数分程度の活性化処理のみでリニアな濃度勾配がついたpカラム5が形成できる。また、前記ドーズ量を変えることにより不純物濃度勾配を任意にコントロールできる。
一方、nカラム4は拡散係数の高いセレンを用いるので、たとえば10μm程度のエピタキシャル層3厚さであれば1100℃で数分の熱拡散処理で十分に厚さ分拡散される。さらに熱処理を追加することで、セレンは不純物導入したエピタキシャル層3界面付近と中心部の濃度が均一となり、濃度勾配の無いフラットなnカラム4の形成ができる。当然ながら、1回のエピタキシャル層3内に実施する複数回のボロンイオン注入の加速電圧、ドーズ量および熱拡散処理条件はシミュレーションによって計算され、所望する濃度勾配を得るために最適な条件を適用する。図7に、そのようなボロンイオン注入の際に利用される加速電圧と飛程(Rp)の関係図を示す。
その後、通常のMOSFETの製造プロセスと同様に、図3、4などに示すように、素子活性部100内には、pベース領域13、nエミッタ領域14、ゲート絶縁膜15、ゲート電極16、エミッタ電極17、周縁耐圧構造部200内に、ガードリング7、フィールド絶縁膜8、n領域9などを形成すれば、超接合MOSFETができる。
本発明によれば、前述したように従来のリン不純物を用いてnカラムを形成する方法より、工程回数を大幅に低減して同一仕様、性能のSJ−MOSFET用ウエハを製造することができ、低コストでのSJ−MOSFETを提供することが可能になる。また、SJ−MOSFETはSJ−カラムのピッチを2μm程度に微細化していくと損失が低減するが、本発明によれば、従来のSJ−カラム形成時の熱拡散処理時間を大幅に短縮することが可能で不純物の横方向拡散を抑えることができるため、前述の2μm程度のパターンの微細化が容易に実現でき性能向上が図れる。
多段エピ方式の1回で成長させるエピタキシャル層3厚さは、p型不純物を選択的に導入するためのパターニングによる開口寸法と、導入する不純物の拡散係数と熱拡散処理時間によって決まる。SJ−MOSFETの特性上の観点から、SJ−カラムのピッチ寸法を10μm程度とした場合、pカラム5及びnカラム4のでき上がりの基板表面での幅はそれぞれ5μm程度となる。たとえばpカラム5用のパターニングによる開口寸法を1μmとした場合、この開口には直接ボロンがイオン注入され、幅5μmにするために熱拡散処理によって片側2μmづつ不純物拡散領域が拡大される。一般的に基板の主面に平行な横方向の熱拡散により拡がる距離は、基板の主面に垂直な縦方向の拡散深さの2/3程度である。よって横方向に2μm熱拡散させた場合、不純物は縦方向に3μm熱拡散する。多段エピ方式の場合、不純物は上下両方のエピタキシャル層3に拡散されるため、縦方向の拡散深さは倍の6μmとなり、この6μmが1層エピタキシャル層厚さの最大値となる。同様に、pカラム5用のパターニングによる開口寸法を0.1μmとした場合、横方向へ必要な拡散の長さ(幅)は約2.5μmとなり、縦方向の拡散深さは3.8μmとなる。よって、最大の1回のエピタキシャル層3厚さは7.6μm程度となる。このように開口幅が狭いほうが1回のエピタキシャル層3厚さを大きくすることができる。
1回のエピタキシャル層3厚さが拡散深さに対して大き過ぎて、縦方向にp型不純物拡散層同志が連結されないと、p型不純物拡散層は電気的に浮遊状態となり、繰り返しスイッチング時の電荷残存による過渡オン抵抗上昇などの不具合が発生する。また同じく縦方向に隣り合うn型不純物拡散層同志が連結されないと、部分的に高抵抗領域ができるためにオン抵抗が上昇するといった問題がある。これらの問題を防ぐために拡散時間をさらに長くすれば良さそうだが、実際はp型不純物拡散層が横に広がりすぎてn型不純物拡散層幅が狭くなりオン抵抗が上昇する。またpカラム5とnカラム4のドーパントが交じり合ってしまい、実効的なドーピング濃度が低下してオン抵抗が上昇する。従って、1回のエピタキシャル層3厚さをむやみに大きくすることはできない。次にエピタキシャル層3に導入するn型不純物とp型不純物の導入する不純物の拡散係数について、n型不純物であるリンの拡散係数は、p不純物であるボロンの約半分程度であり、リンの拡散深さによってエピタキシャル層3厚さが律速されていた。つまり、縦方向に分離して隣り合うリンの不純物拡散層同志を連結してリンの連続層とするために、1回のエピタキシャル層3厚さを薄くする必要があった。このため、少なくともボロン以上の拡散係数を持つ、n型不純物元素を適用することにより、同じ熱拡散処理条件であっても縦方向に隣り合うn型不純物拡散層同志が容易に連結されることができる。その結果、1回でのエピタキシャル層3を厚くして繰り返しステップ回数を減らすことができるので、生産効率が向上する。さらに、各pイオン注入領域5aとnイオン注入領域4aとをそれぞれ連続する不純物拡散領域(pカラム5、nカラム4)とするための熱拡散時間を大幅に短縮することが可能となる。以上、説明した実施例では、ボロン以上の拡散係数を持つn型不純物元素として、セレンを採用して説明したが、セレンに限らず、硫黄などを用いたイオン注入とすることもできる。
なお、上記実施例では、ノンドープエピタキシャル層3を用いて説明したが、低不純物濃度のn型のエピタキシャル層を用いて各層を形成するようにしてもよい。
以上説明した本発明の実施例によれば、熱拡散時間とエピタキシャル成長の回数を削減し、生産効率を改善できるので、低コストで並列pn層を形成することができる超接合半導体装置を安価に製造することができる。
1 n型Subウエハ
2 n型エピタキシャル層
3 ノンドープエピタキシャル層
4 nカラム
4a n型イオン注入領域
5 pカラム
5a p型イオン注入領域
6 レジストマスク
7 ガードリング
8 フィールド絶縁膜
10 並列pn層
13 pベース領域
14 nソース領域
15 ゲート絶縁膜
16 ゲート電極
17 エミッタ電極
100 素子活性部
200 周縁耐圧構造部

Claims (5)

  1. 高濃度第一導電型半導体基板上に、エピタキシャル層を成長させる第一工程と、該エピタキシャル層に、シリコン結晶への拡散係数がボロンより大きい第一導電型不純物元素のイオン注入によるイオン注入層の形成と、異なる加速電圧による2回以上の前記ボロンのイオン注入によるイオン注入層を選択的に形成する第二工程と、前記第一および第二工程を1回以上繰り返して前記エピタキシャル層を所定の積層厚さにする第三工程と、イオン注入された不純物を熱拡散温度による不純物拡散によって、前記半導体基板の主面に垂直な方向では前記不純物が前記エピタキシャル層内にそれぞれ連続し、前記主面に平行な方向では相互に隣接する第一導電型領域と第二導電型領域からなる並列pn層を形成してドリフト層とする第四工程を有することを特徴とする超接合半導体装置の製造方法。
  2. 前記第二工程において、前記第一導電型不純物元素がセレンまたは硫黄であることを特徴とする請求項1記載の超接合半導体装置の製造方法。
  3. 前記第二工程において、異なる加速電圧とともに複数のドーズ量を組み合わせてボロンをイオン注入することにより、第二導電型領域に不純物濃度勾配を設けることを特徴とする請求項1または2記載の超接合半導体装置の製造方法。
  4. 前記第二工程において、異なる加速電圧によるボロンのイオン注入が7回行われることを特徴とする請求項3記載の超接合半導体装置の製造方法。
  5. 前記超接合半導体装置が超接合MOSFETであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の超接合半導体装置の製造方法。
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