JP5555515B2 - 作業機械 - Google Patents

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Description

本発明は、作業機械に係り、電動モータにて旋回駆動される旋回体を有した建設機械等の作業機械に関する。
近年、作業機械としての例えばパワーショベルでは、エンジンで駆動される油圧ポンプからの作動油にてブーム、アーム、およびバケット等の作業機を駆動するとともに、電動モータにて上部旋回体を旋回駆動するハイブリッド型の開発が盛んである(特許文献1参照)。
また、特許文献1に記載されたパワーショベルにおいては、上部旋回体用の旋回制御部に旋回加速度設定手段が設けられており、オペレータの意思でオペレータが望むタイミングと大きさに、上部旋回体の旋回加速度を設定変更することが可能である。従って、例えば上部旋回体を旋回させながら2地点間で荷積みを行う場合など、オペレータが望む旋回所要時間となるように、オペレータの好みに応じた加速度を設定できるとされている。
特開2009−68197号公報
前記の特許文献1に記載の技術によれば、任意に設定された旋回加速度は、上部旋回体が所定の旋回速度に達するまで一定の値とされ、旋回速度がリニアに大きくなるように制御される。
しかしながら、上部旋回体を加速させるのに必要な加速トルクは、上部旋回体が有する慣性力に大きく影響されるため、旋回加速中に上部旋回体の慣性力が急激に変化すると、トルク制御が追従仕切れず、加速度を一定に維持できない可能性がある。
例えばパワーショベルを傾斜地に停止させた状態で上部旋回体を旋回させる場合において、ブームやアームといった作業機が傾斜の下側に向いて位置している状態から上側に位置するまでの間は、上部旋回体の回転負荷が徐々に大きくなるため、所定の旋回加速度を維持するためには、電動モータに大きな加速トルクを生じさせて上部旋回体を旋回駆動する必要がある。
ところが、旋回加速途中で作業機の向きが上側位置を過ぎて下側に転じると、上部旋回体の回転負荷が即座に小さくなるため、トルク制御が追従せず、それまでの大きな加速トルクで上部旋回体を駆動し続けることになり、オペレータの意に反して急に大きな加速度が生じる可能性がある。
本発明の目的は、オペレータの意に反した大きな加速トルクが生じるのを防止できる作業機械を提供することにある。
本発明の請求項1の作業機械は、旋回電動モータにて駆動される旋回体を備えるとともに、前記旋回体の旋回制御を行う旋回制御装置が設けられている作業機械であって、前記旋回制御装置は、前記旋回電動モータから出力される加速トルクの上限値の制御指令値を、最大加速トルク一定領域でのみ規定される旋回リミットトルク指令値として設定する旋回トルクリミット設定手段を備え、前記旋回リミットトルク指令値は、当該作業機のメンテナンスを行うサービスマンおよび操作を行うオペレータのうちの少なくともいずれかにて複数の値の中から選択されることを特徴とする。
本発明の請求項2の作業機械は、請求項1に記載の作業機械において、前記旋回体の旋回操作を行う旋回レバーを備え、前記旋回制御装置には、前記旋回レバーの操作量に応じたレバーリミットトルク指令値が設定されていることを特徴とする。
本発明の請求項3の作業機械は、請求項1または請求項2に記載の作業機械において、前記加速トルクの上限値は、予め用意された複数の値の中から選択することで設定されることを特徴とする。
本発明の請求項4の作業機械は、請求項1または請求項2に記載の作業機械において、前記加速トルクの上限値は、無段階に変化する値の中から任意に設定されることを特徴とする。
請求項1の作業機械によれば、旋回制御装置に旋回トルクリミット設定手段を設けるため、設定可能な範囲で任意に加速トルクの上限値を変更できる。従って、その上限値をより小さく変更すれば、旋回体の旋回中に慣性力が急激に減少しても、旋回電動モータから出力される加速トルクの急な上昇を防止でき、操作性を向上させることができる。
請求項2の作業機械によれば、旋回制御装置にレバーリミットトルク指令値を設定しておくので、旋回リミットトルク指令値を適用しない場合でも、旋回電動モータから出力される最大の加速トルクを規制でき、必要以上に過大な加速トルクの発生を防止できる。また、旋回リミットトルク指令値を適用するにあたっては、もともと存在するレバーリミットトルク指令値に代わって旋回リミットトルク指令値が用いられるようにソフトウェアを構築しておけばよく、処理構造を簡素化できる。
請求項3の作業機械によれば、設定可能な値を表示等させて任意に選択させることができ、設定操作を容易にできる。
請求項4の作業機械によれば、作業内容に応じたより適切な旋回リミットトルク指令値を設定できるという効果がある。
本発明の一実施形態に係る作業機械のシステム構成を示すブロック図。 作業機械に搭載された旋回制御装置を示すブロック図。 モータ回転数に対する加速トルクおよびリミットトルクの関係を示す図。 モニタパネルの表示内容を示す図。 レバー傾倒角に対するレバーリミットトルクの関係を示す図。 旋回制御装置内での処理フローを示すフローチャート。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、作業機械としてのパワーショベル1は、駆動源としてエンジン2を備えている。エンジン2の出力軸には、発電機モータ3および一対の油圧ポンプ4,4がそれぞれ直列に連結されており、エンジン2によって駆動される。
発電機モータ3にて発電された電力は、インバータ5を介してキャパシタ6に充電される。キャパシタ6に充電された電力は、昇圧器5Aで昇圧されるとともに、インバータ5を介して旋回電動モータ7に出力される。旋回電動モータ7は、遊星歯車機構等を有した減速機8を介して上部旋回体9を駆動する。
一方、油圧ポンプ4から圧送された作動油は、コントロールバルブ10を介して作業機11に供給される。パワーショベル1での作業機11は、図示しないブーム、アーム、およびバケットで構成され、それぞれに設けられたブームシリンダ12、アームシリンダ13、およびバケットシリンダ14に対して作動油を流出入させることで、作業機11が油圧によって動作する。
また、パワーショベル1の車両本体には、詳細な図示を省略するが、前述の上部旋回体9が該車両本体に対して旋回自在に設置されている他、一対のクローラ式の下部走行体が設けられている。下部走行体は、クローラに噛合するスプロケットを駆動するための走行用油圧モータ15を有しており、これらの油圧モータ15に対しても、油圧ポンプ4からの作動油がコントロールバルブ10を介して供給される。
従って、本実施形態のパワーショベル1は、上部旋回体9を電気エネルギで旋回駆動するとともに、作業機11や下部走行体を油圧によって駆動するハイブリッド型の建設機械である。なお、前述した各構成は、走行用油圧モータ15を除いて上部旋回体9に搭載され、上部旋回体9と共に旋回する。
さらに、パワーショベル1の上部旋回体9には、オペレータが操縦操作を行うキャブが設けられている。このようなキャブ内には、オペレータの座席や、エンジン2への燃料供給量を設定する燃料ダイヤル、レバー類、ペダル類、その他のスイッチ類などが設けられている。また、上部旋回体9には、インバータ5や後述する旋回制御装置20が収容された制御ボックスが設けられている。図1には代表して、キャブ内に設置される作業機11操作用の作業機レバー16、旋回操作用の旋回レバー17、およびモニタパネル18が図示されている。
レバー類およびペダル類について詳説すると、キャブ前方の左右両側にはそれぞれ、上下左右に操作可能な左操作レバー、右操作レバーが設けられている。このうち左操作レバーが旋回操作およびアーム操作に用いられ、図1に旋回レバー17として図示されている。また、右操作レバーがブーム操作およびバケット操作に用いられ、図1に作業機レバー16として図示されている。この他、キャブ前方の中央には、走行用の一対の操作レバーが設けられ、これらの操作レバーの下部には、レバー操作に連動して動作する一対のペダルが設けられている。
作業機レバー16はPPCバルブを含んで構成され、PPCバルブにて生成されたパイロット圧によりコントロールバルブ10の切換動作を行い、作業機11のブームやバケットを動作させる。
旋回レバー17もPPCバルブを含んで構成され、PPCバルブからのパイロット圧にてコントロールバルブ10を切り換えてアームを操作する。また、PPCバルブからの油圧通路には圧力センサが取り付けられており、旋回レバー17の傾倒角度に応じて変化する圧力を圧力センサにて電気的なレバー信号に変換し、旋回制御装置20に出力する。なお、旋回レバー17としては、その傾倒角度に応じたレバー信号を生成して旋回制御装置20に出力するよう、ポテンショメータ等を含んで構成してもよい。
モニタパネル18は、液晶表示装置等から構成される表示部と、表示部の下部側に配置された複数のファンクションキーなどから構成されるスイッチ部とを一体に備えている。表示部には、燃料量、作動油量、エンジン水温などがゲージ表示されるとともに、スイッチ部を操作して表示切換を行うことにより、旋回制御装置20から出力される情報、すなわち後述するリミットトルク設定画面を表示したり、旋回制御装置20に対して所定の信号、すなわちリミットトルクの設定信号を出力したりする。
ここで、旋回制御装置20は、上部旋回体9の旋回動作を制御するものであり、コンピュータ技術に用いられる各種のハードウェアやソフトウェアで構成される。本実施形態の旋回制御装置20は、インバータ5に搭載されるかたちで設けられ、インバータ5に対して電気的に接続されている。
以下には、図2を参照して旋回制御装置20について詳説する。
図2において、旋回制御装置20は、速度指令値生成手段21、速度偏差演算手段22、トルク指令値生成手段23、およびトルク指令値比較手段24を備えている。
速度指令値生成手段21は、旋回レバー17を操作した際、その傾倒角度に応じて出力されるレバー信号に基づいて旋回速度の速度指令値を生成し、出力する。
速度偏差演算手段22は、上部旋回体9の速度フィードバック制御用の手段であって、旋回電動モータ7の実速度と速度指令値生成手段21にて生成された速度指令値との偏差を演算し、この偏差分を出力する。旋回電動モータ7には、レゾルバやエンコーダといった角度センサが組み込まれており、旋回電動モータ7の実速度は、角度センサからの出力信号に基づいて検出される。
トルク指令値生成手段23は、速度偏差演算手段22から出力された偏差に対し、予め設定された所定のゲインを掛算してトルク指令値を生成し、出力する。
トルク指令値比較手段24は、トルク指令値生成手段23から出力されたトルク指令値と後述する最小トルクリミット決定手段28にて決定されたリミットトルク指令値とを比較し、トルク指令値がリミットトルク指令値を越えていない場合には、トルク指令値をそのままインバータ5に出力し、トルク指令値がリミットトルク指令値以上であれば、リミットトルク指令値をインバータ5に出力する。なお、本実施形態において、リミットトルクとは、旋回電動モータ7から出力される加速トルクの上限をいう。従って、リミットトルク指令値とは、旋回電動モータ7にて発生し得る最大の加速トルクに相当する制御指令値のことである。
その後、インバータ5は、トルク指令値あるいはリミットトルク指令値を電流値に変換し、キャパシタ6からの電流をその電流値にして旋回電動モータ7に供給し、旋回電動モータ7を駆動する。
この際、トルク指令値比較手段24が設けられているのは、作業機11の作動状況や下部走行体の作動状況、あるいはキャパシタ6等の電子機器の負荷状況に応じてトルク指令値の大きさを抑えるためであり、旋回電動モータ7に必要以上の電流が供給されるのを防止し、過大な加速トルクが生じるのを防止するためである。こうすることで、様々な姿勢にあるパワーショベル1での急加速を伴う旋回動作を防止したり、また、電子機器に過大な負荷がかかった状態での同様な旋回動作を防止したりでき、上部旋回体9を無理なく旋回させることが可能である。
そして、そのような無理のない旋回動作を実現するために、本実施形態での旋回制御装置20は具体的に、第1トルクリミット決定手段25、第2トルクリミット決定手段26・・・、レバーリミットトルク出力手段27、および最小トルクリミット決定手段28を備えている。
第1トルクリミット決定手段25は、例えば作業機レバー16の操作状況や、走行レバーの操作状況を勘案し、インバータ5に対して出力可能な最大のトルク指令値、すなわち第1リミットトルク指令値を決定する。このような第1リミットトルク指令値としては、各種レバーの傾倒状況に応じた値が参照テーブル上で決められる。参照テーブルは、予め図示略の記憶手段に記憶される。
第2トルクリミット決定手段26は、例えばキャパシタ6の電圧や温度、昇圧器5Aの温度等を勘案し、インバータ5に対して出力可能な最大のトルク指令値、すなわち第2リミットトルク指令値を決定する。このような第2リミットトルク指令値としても、各部位の電圧や温度といった測定値に応じた値が参照テーブル上で決められる。
その他、第3、第4…トルクリミット決定手段として、油圧ポンプ4での吐出圧を勘案したり、エンジン2への燃料供給量を設定する燃料ダイヤルのスロットル値を勘案したりして、第3、第4…のリミットトルク指令値を決定し、旋回電動モータ7に過大な電流が供給されるのを防止し、上部旋回体9をより無理なく旋回させることを行ってもよい。
レバーリミットトルク出力手段27は、旋回レバー17の傾倒角(操作量)に応じたレバーリミットトルク指令値を、図5に示す設定カーブやテーブル等を参照して決定し、出力する。そのような設定カーブやテーブルは、予め記憶手段に記憶されている。レバーリミットトルク指令値は、旋回レバー17の傾倒角に対応して用意された加速トルクのレバーリミットトルクの制御指令値である。従って、例えば旋回レバー17を最大(100%)に傾倒させた際には、その傾倒角に対応した加速トルクのレバーリミットトルクの値(この場合の値が最大のリミットトルクの値)が決まっており、例えば80%の時には、その傾倒角に対応した加速トルクのレバーリミットトルクの値が決まる。本実施形態では、レバーリミットトルクの最大値は100Nmであり、後述の旋回トルクリミット設定手段29にてオペレータが任意に設定するリミットトルクの最大値(100Nm)と同じである。
また、本実施形態では、図3に示すように、旋回トルクリミット設定手段29で設定され得る複数のリミットトルク(図中の点線参照)のそれぞれに対応して、最大加速トルク一定領域が設定される。このことにより、操作レバー17を大きく傾倒させても、最大加速トルク一定領域を越える最大の加速トルクが生じないようになっている。なお、図3において、曲線部分で描かれた領域は、定馬力領域である。
最小トルクリミット決定手段28は、第1、第2トルクリミット決定手段25,26からの第1、第2リミットトルク指令値、レバーリミットトルク出力手段27から出力されるレバーリミットトルク指令値、および後述の旋回トルクリミット設定手段29にて設定される旋回リミットトルク指令値の中から、最小のリミットトルク指令値を決定し、トルク指令値比較手段24に出力する。
旋回トルクリミット設定手段29にて設定される旋回リミットトルク指令値としては、複数の値が記憶手段の記憶テーブルに記憶されているとともに、パワーショベル1のメンテナンスを行うサービスマンにより、キャブ内右側前方に設けられているモニタパネル18を通してオペレータの要望等に応じて選択され、選択した値が記憶手段から呼び出されるようになっている。ただし、サービスマンに限らず、オペレータが任意に選択できるようにしてもよい。
より具体的に旋回トルクリミット設定手段29は、記憶テーブル内の複数の旋回リミットトルク指令値を、図4に示すように、『設定番号』と共に加速トルクの上限値である『リミットトルク』としてモニタパネル18に表示させる。また、旋回トルクリミット設定手段29は、モニタパネル18に一体に設けられたスイッチ部の操作により選択された設定番号およびリミットトルクを認識するとともに、当該リミットトルクに応じた旋回リミットトルク指令値を記憶手段から呼び出し、最小トルクリミット決定手段28に出力する。なお、モニタパネル18がタッチパネル機能を有している場合などには、パネル上でのタッチ操作にて設定番号等を選択できるようにしてもよい。
旋回トルクリミット設定手段29にて設定可能なリミットトルクは、本実施形態では、100Nm(MAX)、90Nm、80Nm、70Nm(MIN)であり、10Nm刻みに4種類の中から選択される。デフォルト値としては、旋回電動モータ7の最大加速トルクに対応した100Nmが選択されている。設定可能なリミットトルクとしては、これらの4種類に限定されず、幾種類の中から選択するかなどは、その実施にあたって適宜決定されればよい。また、前述した第1、第2リミットトルク指令値の具体的な値については、説明を省略する。
旋回トルクリミット設定手段29により、より小さなリミットトルクが選択され、設定されると、図3において最大加速トルク一定領域として規定されるリミットトルクが、より下方側に設定される。このため、旋回電動モータ7での加速トルクが、図5に示すレバー傾倒角に基づいて決まるレバーリミットトルクに達しない場合であっても、最大加速一定領域として規定されたリミットトルクに達すれば、これを越えて加速トルクが生じることがなく、旋回電動モータ7から出力される最大加速トルクがより小さく抑えられる。
つまり、本実施形態においても、旋回レバー17の傾倒角に応じた必要な加速トルクが旋回電動モータ7から出力され、上部旋回体9が旋回する。そして、上部旋回体9の旋回中に何らかの理由で慣性力が急激に小さくなると、旋回加速度が増加する。しかし、従来では、そのような加速度の増加を抑制するために、変化する慣性力に合わせてオペレータが旋回レバーの操作により加速度を一定にし、加速度の急激な増加に対処する必要があった。これに対して本発明では、旋回トルクリミット設定手段29によるリミットトルクが設定されているので、加速を一定に維持する操作を行う必要がなく、旋回加速の増加を容易かつ確実に抑制できるのである。
このことから、上部旋回体9の加速度がオペレータの意図する以上に上昇することがなく、オペレータに不安感を与えなくてすむ。作業現場として平坦な場所での作業が殆ど無く、パワーショベル1が傾斜した姿勢にて作業を行う場合には、上部旋回体9の旋回位置によって回転負荷が大きく変化するのであるが、より小さなリミットトルクを設定しておくことで、デフォルトで設定される100Nmといった大きな加速トルクが生じないことは、オペレータに安心感を与え、操作性を向上させることに繋がる。
また、上部旋回体9を所定範囲内で正逆旋回させるように、2地点間での荷積みを行う場合でも、旋回中にブームやアームを素早く畳み込むと、上部旋回体9の慣性力が急に小さくなる。このため、そのような状況でも、上部旋回体9が急加速する心配がない本実施形態では、バケットの2地点での位置決めを確実に行え、操作性を良好にできる。
しかして、例えばモニタ18を介して70Nmの最小のリミットトルクが選択された場合には、このリミットトルクに対応した旋回リミットトルク指令値が最小のリミットトルク指令値として決定される可能性が高い。旋回レバー17を倒すと、速度指令値生成手段21により速度指令値が生成され、その速度を実現するためにトルク指令値生成手段23によりトルク指令値が生成されるが、リミットトルクが70Nmと小さいため、倒し込んだ途端に70Nmのリミットトルクに達することとなる。従って、旋回レバー17を十分に大きく倒し込んだとしても、70Nmを越えて加速トルクが生じることがなく、上部旋回体9は常に極めて緩やかに加速することになる。
すなわち、小さな加速トルクにより極低速で微小旋回させ、旋回させながらバケットをより正確に位置決めする必要があるときには、モニタ18にて70Nmのリミットトルクを選択しておけばよい。こうすることで、旋回レバー17を小刻みに操作しなくとも、上部旋回体9をゆっくりと加速させることができてバケットの位置決めを精度よく行え、そのような作業での操作性を確実に向上させることができる。
次に、図2のブロック図および図6のフローチャートを参照し、旋回レバー17よりレバー信号が出力されてから、インバータ5へ出力されるまでの流れについて簡潔に説明する。
先ず、レバー信号が旋回レバー17から出力されると、一方では、速度指令値生成手段21がレバー信号に応じた速度指令値を生成し、速度偏差演算手段22が旋回電動モータ7の実速度と速度指令値との偏差を演算し、トルク指令値生成手段23が偏差に応じたトルク指令値を生成する(S1)。
他方では、レバー信号を入力したレバーリミットトルク出力手段27がレバーストローク量に応じたレバーリミットトルク指令値を記憶手段から呼び出して出力するとともに、最小トルクリミット決定手段28は、そのレバーリミットトルク指令値、第1、第2トルクリミット決定手段25,26で決定された第1、第2リミットトルク指令値、および旋回トルクリミット設定手段29にて設定された旋回リミットトルク指令値の中から、最小のリミットトルク指令値を決定する(S2)。
次いで、トルク指令値比較手段24は、一方からのトルク指令値と他方からのリミットトルク指令値とを比較し(S3)、トルク指令値がリミットトルク指令値以下であれば、トルク指令値を選択し(S4)、インバータ5に出力する(S6)。逆に、トルク指令値がリミットトルク指令値を越えている場合には、リミットトルク指令値を選択し(S5)、インバータ5に出力する(S6)。
以上により、例えば旋回トルクリミット設定手段29で設定されるいずれかのリミットトルクに応じた旋回リミットトルク指令値が、最小トルクリミット決定手段28での判定の結果、最終的にリミットトルク指令値として決定されれば、旋回電動モータ7からは、図3、図4に示すいずれかのリミットトルクを越えて加速トルクが生じることはない。
以上の本実施形態によれば、旋回制御装置20に旋回トルクリミット設定手段29が設けられているので、設定可能な任意のリミットトルクを選択することで、最大加速トルク一定領域で表されるリミットトルクを変更できる。従って、そのリミットトルクをより小さい値に変更すれば、旋回中に上部旋回体9の回転負荷が急激に減少しても、加速トルクの急な上昇を防止でき、操作性を向上させることができるという効果がある。
また、リミットトルクをさらに小さくすることで、微小旋回にも容易に対応できるという効果もある。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、旋回トルクリミット設定手段29は設定可能な複数のリミットトルクをモニタ18に表示させる構成であったが、モニタ18の変わりに設定ダイヤルを設けておき、1〜4の設定番号を当該設定ダイヤルで選択するようにし、設定ダイヤルからのダイヤル信号を旋回トルクリミット設定手段29で判定してリミットトルクを設定するようにしてもよい。また、設定ダイヤルにて、リミットトルクを無段階に変化する中から任意に設定可能に構成してもよい。
前記実施形態において、旋回トルクリミット設定手段29は、リミットトルクとして10Nm刻みに複数の値が選択可能にされていたが、本発明に係る旋回トルクリミット設定手段としては、基本となるリミットトルクの値を予め設定しておくとともに、この基本リミットトルクに対して掛算される係数をテンキー操作等によって入力可能に構成してもよい。このような場合でも、入力する係数によってリミットトルクの値を変更して任意に設定できる。
前記実施形態では、第1、第2トルクリミット決定手段25,26が設けられ、作業機11の作動状況や下部走行体の作動状況、あるいは電子部品の状態を勘案した第1、第2リミットトルク指令値を決定していたが、このような構成は本発明に必須のものではなく、省略した場合でも、本発明に含まれる。
本発明は、パワーショベル等の建設機械に利用できる他、上部旋回体を有したクレーン等の作業機械にも利用することができる。
1…作業機械であるパワーショベル、7…旋回電動モータ、9…旋回体である上部旋回体、17…旋回レバー、20…旋回制御装置、29…旋回トルクリミット設定手段。

Claims (2)

  1. 走行体と、当該走行体の上部に設けられた旋回体と、当該旋回体を駆動する旋回電動モータ、前記旋回体の旋回制御を行う旋回制御装置とを備える作業機械であって、
    前記旋回制御装置は、前記旋回体を加速させる場面において前記旋回電動モータから出力される加速トルクの上限値の制御指令値を、予め用意された複数の最大加速トルク一定領域でのみ規定される加速トルクの上限値の中から選択することで設定する旋回トルクリミット設定手段を備え、
    前記加速トルクの上限値、作業機のメンテナンスを行うサービスマンおよび作業機械の操作を行うオペレータのうちの少なくともいずれかの操作に基づき旋回トルクリミット設定手段により選択される
    ことを特徴とする作業機械。
  2. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記旋回体の旋回操作を行う旋回レバーを備え、
    前記旋回制御装置には、前記旋回レバーの操作量に応じたレバーリミットトルク指令値と、前記旋回トルクリミット設定手段による前記加速トルクの上限値とが設定され
    前記旋回制御装置は、少なくとも前記レバーリミットトルク指令値と前記加速トルクの上限値とから値が小さい方を選択するとともに、前記旋回レバーの操作量および前記旋回電動モータの実速度に応じてトルク指令値を生成し、選択された前記レバーリミットトルク指令値または前記加速トルクの上限値と前記トルク指令値とを比較し値が小さい方を前記旋回電動モータに出力する
    ことを特徴とする作業機械。
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