JP5555367B1 - 締固め及び敷均し管理システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】建設機械10に加速度センサ40とジャイロセンサ42とを装着し、GNSS移動局12とGNSS固定局16との間でのGNSSによる相対的位置の測定状態を検出する測定状態検出手段32が設けられ、GNSSによる相対的位置が取得できないことを検出した場合には、コンピュータ14へはGNSSによる相対的位置が取得できない旨を通知し、この場合には、相対的位置の代わりに、加速度センサ40及びジャイロセンサ42で検出した加速度データ及び角速度データに基づいて建設機械10が走行した位置を判断し、建設機械10が走行した位置を地図データ上で色分けしてモニタ13に表示させる。
【選択図】図3
Description
締固めはローラやブルドーザによって行われることがほとんどであるが、ローラやブルドーザにGNSS(Global Navigation Satellite Systems)移動局の一例としてのGPS移動局を取り付けてその管理を行うことが従来より行われている。
すなわち、ローラやブルドーザにGPS移動局を取り付けておき、施工位置における転圧回数などをチェックすることにより、未転圧や過転圧の防止を図り、作業効率を上げるようにするのである。
しかしながら、上述した方法はあくまでGPSの電波が受信可能な場合に限られる。GPSの電波が全く受信できない施行位置の場合には、最初からGPSを用いない方法で締固めや敷均しを管理するようにすればよい。
また、GPS移動局とGPS固定局との間での通信が遮断されるような場合であってもGPS移動局の位置が測定できない。
このため、施工位置の一部でもGPSの受信状況が悪い場合には、締固めや敷均しの管理効率が極めて悪くなってしまうという課題がある。
この構成を採用することによって、GNSSの電波が一時的に受信できなくなったり、GNSS固定局と建設機械に搭載したGNSS移動局との間で通信ができなくなったり、あるいは通信が可能でも相対的位置の測定ができなくなるような場合においても、建設機械に搭載した加速度センサとジャイロセンサによって、建設機械の速度及び進行方向が判断できる。このため、GNSSによる相対的位置の取得が一時的にできなくなった場合でも、GNSSで測定した相対的位置に基づく地図データ上での管理と同様に、加速度センサとジャイロセンサにより建設機械の走行位置を地図データ上で管理でき、締固めや敷均しの管理が効率的に行える。
また、GNSSによる相対的位置の取得が再度可能になった場合には、加速度センサ及びジャイロセンサによる締固め及び敷均し管理を止め、GNSSによる締固め及び敷均し管理を再度実行できる。このため、GNSSによる相対的位置の測定が不安定であっても締固め及び敷均し管理を連続して実行でき、効率的な管理が行える。
この構成によれば、ズレが大きい場合には締固め及び敷均し管理のデータとしての信頼性が低くなるので、正式なデータをして採用することが困難であるため、加速度データ及び角速度データによる締固め及び敷均し管理を停止することにして信頼性の高いデータのみを取り扱うことができる。
この構成によれば、ズレが閾値を超えて管理動作が停止する前に、作業者にズレが生じていることを認識させることができる。
この構成によれば、GNSSによる相対的位置の測定が回復した後に、加速度データ及びジャイロデータに基づく走行位置の記録を相対的位置による記録に補正できるので、建設機械による走行中に走行を中断しなくても、最終的に相対的位置による走行位置の取得が可能となる。
本発明の締固め及び敷均し管理システムの実施形態について説明する。
以下で説明する実施形態は、締固め及び敷均し管理システムの一例としての締固め管理システムである。
締固めについて説明する。
盛土等の施工を行う場合には、最終的に盛土の固さが予め設定された固さ以上になっている必要がある。そこで、予め土質試験を行って施工位置をローラ等の建設機械によって何回転圧すればよいかが決定される。
GNSSの一例として本実施形態ではGPSを採用している。また、GNSS固定局16は、三脚17に設置されている。
コンピュータ14は、建設機械10の運転席の近傍に設置し、モニタ13が運転手に見えやすいようにするとよい。
GNSS固定局16及びGNSS移動局12は、衛星からの電波を受信することで現在位置を把握できる。GNSS移動局12は、GNSS固定局16との間で常時Bluetooth(登録商標)による通信を実行し、GNSS固定局16の位置との相対的位置を取得する。このため、移動中のGNSS移動局12は移動中の現在位置を把握することができる。
GNSS移動局12とGNSS固定局16との間の通信で得られた相対的位置データは、システム制御部11からコンピュータ14へBluetooth(登録商標)で送信する。
地図データと現在の施工位置はモニタ13に表示される。建設機械10を運転中の運転手はモニタ13を見ながら建設機械10を運転する。
コンピュータ14に記憶されている地図データは、1辺が所定長さ(例えば0.5m)のマス目状に区切られている。
コンピュータ14の、後述する表示制御手段38は、地図データ上で建設機械10が走行した位置のマス目の色を他の位置とは異なる色となるように制御する。
次に、図3に基づいて本システムのさらに詳細な構成について説明する。図3は、本システムの各機器の内部構成を示すブロック図である。
GNSS固定局16は、複数の衛星からの電波を受信する受信部20と、GNSS移動局12との間でデータ通信可能な通信部22とを備えている。上述したように通信部22のデータ通信規格としては、Bluetooth(登録商標)を採用することができる。
GNSS移動局12は、複数の衛星からの電波を受信する受信部24と、GNSS固定局16との間でデータ通信可能な第1通信部26と、システム制御部11との間でデータ通信可能な第2通信部27を備えている。
測定手段28によって測定された相対的位置データは、システム制御部11へ送信される。
システム制御部11は、GNSS移動局12との間でデータ通信可能な通信部29を備えている。通信部29のデータ通信規格の例としては、上述したようにBluetooth(登録商標)を採用することができる。さらに、システム制御部11は、コンピュータ14に対してデータ通信可能な送信部30を備えている。送信部30のデータ通信規格の例としては、上述したようにBluetooth(登録商標)を採用することができる。
なお、本明細書中では、GNSS固定局16とGNSS移動局12との間ので相対的位置の測定が問題なく行われている状態としてFIX、GNSS固定局16とGNSS移動局12との間での相対的位置の測定が不能の状態としてFLOTとして表現する。
なお、建設機械10には、車速計41が取り付けられている。車速計41は、建設機械10の走行速度を測定し、測定された速度データはシステム制御部11に入力される。
システム制御部11では、上述した加速度センサ40によってよる加速度データ、ジャイロセンサ42による角速度データ、車速計41による速度データに基づいて、建設機械10の進行方向及び速度が測定される。
コンピュータ14は、記憶装置34と制御部36とモニタ13とを備えている。記憶装置34としては半導体メモリまたはハードディスクを採用することができる。記憶装置34に施工位置の地図データが記憶されている。
制御部36は、CPU、ROM及びRAM等から構成されており、コンピュータ14の全体動作を制御することができる。また、制御部36は予め記憶されたソフトウェアを読み込んで実行することにより、所定の動作を実行させることができる。
コンピュータ14は、受信部37で受信したGNSS移動局12の相対的位置データに基づいて地図データ上に、現在の走行位置を表示する表示制御手段38を備えている。表示制御手段38は、記憶装置34に記憶されたソフトウェアが制御部36に読み出されて実現される。
走行位置判断手段44は、FIXが途切れてFLOTになった地点からの建設機械10の位置から、加速度センサ40、ジャイロセンサ42及び車速計41による走行方向と走行速度に基づいて、現在の走行位置を判断する。
なお、本実施形態では、FLOT時に加速度センサ40及びジャイロセンサ42に加えてさらに車速計41によって測定された速度データによって建設機械10の走行位置を測定しているが、必ずしも車速計41は無くてもよい。
補正情報表示制御手段46は、FLOT時に動作するものであって、走行位置判断手段44によって判断された走行位置を地図データ上に表示する。
記憶装置34に記憶されている結果データは、施工位置を何回転圧したかが明確に色分けされているので、この地図データをデータのままか又はプリントアウトして担当官庁や施工主に提出することができる。
補正手段58は、記憶装置34に記憶されている結果データのうち、補正情報表示制御手段46によって色分け表示された部分について、相対的位置による走行位置に結果データを補正することができる。補正手段58の動作は、GNSSによる相対的位置の測定が回復した後に動作可能となる。
以下、表示制御手段38及び補正情報表示制御手段46の動作について説明する。
表示制御手段38は、記憶装置34に記憶されている地図データを所定間隔おきのマス目状に区切って表示させている。
そして、表示制御手段38は、FIX時にGNSS移動局12から送信されてくる相対的位置データに基づいて、地図データ上での現在位置を算出し、現在走行中の走行位置についてマス目の色を他の位置の色とは異なる色に変更している。図4に、走行位置が着色された地図データの例を示している。
このように表示することによって、建設機械10の運転手は、モニタ13を見ながら正確な締固め作業を実行することができる。
コンピュータ14の表示制御手段38は、FLOTになった旨を受信すると相対的位置データに基づく現在走行中の走行位置についてマス目の色を他の位置(走行していない位置)の色とは異なる色に変更する動作を停止する。
コンピュータ14の走行位置判断手段44は、FLOTになった地点からの建設機械10の位置から、加速度センサ40及びジャイロセンサ42(及び車速計41)による走行方向と走行速度に基づき、現在の走行位置を判断する。
そして、コンピュータ14の補正情報表示制御手段46は、走行位置判断手段44によって判断されたFLOTになった地点からの走行位置を、マス目の色を他の位置(走行していない位置)の色とは異なる色に変更してモニタ13に表示するように動作する。加速度センサ40及びジャイロセンサ42によって測定された走行位置も、FIX時のGNSSによって測定された走行位置と同じ色に着色することができる。
コンピュータ14の走行位置判断手段44及び補正情報表示制御手段46は、は、FIXになった旨を受信すると、加速度センサ40及びジャイロセンサ42(及び車速計41)による走行方向と走行速度に基づいて現在の走行位置についてマス目の色を他の位置の色とは異なる色に変更する動作を停止する。
コンピュータ14の表示制御手段38は、FIX時に送信されてくる相対的位置データに基づいて、地図データ上での現在位置を算出し、現在走行中の走行位置についてマス目の色を他の位置の色とは異なる色に変更する動作を再度実行する。
このため、例えば施工位置の一部が木陰であって、FIX状態が継続できないような場合であっても、その間の施工位置の転圧回数を確実にデータとして表示及び記憶させることができる。
また再度FIXになった場合でもFLOT中に得られた建設機械10の地図データ上での走行位置に引き続いて、連続して走行位置を色分け表示させることができる。
作業者が、補正手段58を動作させると、補正手段58は記憶装置34に記憶されている結果データのうち、FLOT時に記憶された部分について、再FIXしたデータに基づいて補正する。
このため、補正手段58による補正動作は、該当する施工箇所の一定の作業が完了した後に行ってもよい。
なお、施工位置の締固めにおいては、計測誤差が予め定められている。例えば、建設機械10がブルドーザの場合には水平方向の計測誤差は23cm、ローラの場合には水平方向の計測誤差は48cmである。
そして、本実施形態のシステムにおいては、FLOT中に建設機械10の走行が誤差を超えないような機能を有している。
また、システム制御部11は、許容できる計測誤差を予め記憶させておく記憶装置55を備えている。この記憶装置55に記憶された計測誤差が特許請求の範囲でいう閾値に該当する。
コンピュータ14には、警告手段54及び動作停止手段52が設けられている。警告手段54及び動作停止手段52ともに、記憶装置34に記憶されたソフトウェアが制御部36に読み出されて実現される。
また、動作停止手段52は、ズレの大きさが閾値を超えた場合に、補正情報表示制御手段46による動作(加速度センサ40及びジャイロセンサ42による走行方向と走行速度に基づいて現在の走行位置についてマス目の色を他の位置の色とは異なる色に変更する動作)を停止する。
例えば、ズレの大きさが閾値の50%の場合には黄色の警告文をモニタ13に表示させ、ズレの大きさが閾値の80%の場合には赤色点滅の警告文をモニタ13に表示させるようにするとよい。
なお、上述してきた実施形態では、加速度センサ40及びジャイロセンサ42をGNSS移動局12に接続するようにした例について説明したが、加速度センサ40及びジャイロセンサ42をコンピュータ14に接続してコンピュータ14側で走行位置を判断してもよい。
さらに、ズレ検出手段50もGNSS移動局12ではなくコンピュータ14に設けてもよい。
さらに、システム制御部11とコンピュータ14とを一体に設けてもよい。
しかし、本発明の管理システムとしては、施工位置の締固めだけでなく施工位置の敷均しについても同様に用いることができる。
10 建設機械
12 GNSS移動局
13 モニタ
14 コンピュータ
16 GNSS固定局
17 三脚
20 受信部
22 通信部
24 受信部
26 第1通信部
27 第2通信部
28 測定手段
29 通信部
30 送信部
32 測定状態検出手段
34 記憶装置
36 制御部
37 受信部
38 表示制御手段
40 加速度センサ
41 車速計
42 ジャイロセンサ
44 走行位置判断手段
46 補正情報表示制御手段
50 ズレ検出手段
52 動作停止手段
54 警告手段
55 記憶装置
58 補正手段
Claims (4)
- 建設機械に装着されるGNSS移動局と、
前記GNSS移動局に対してデータ通信可能なGNSS固定局と、
建設機械に装着されるコンピュータとを具備し、
前記コンピュータは、モニタと、施行位置の地図データが記憶された記憶装置と、前記GNSS固定局と前記GNSS移動局との間で測定されたGNSS移動局の相対的位置に基づいて建設機械が走行した位置を前記地図データ上で色分けして前記モニタに表示させる表示制御手段とを有する締固め及び敷均し管理システムにおいて、
前記GNSS固定局と前記GNSS移動局との間におけるGNSS移動局の相対的位置の測定状態を検出し、相対的位置の測定が不能となったことを検出した場合には、前記コンピュータへ相対的位置の測定が不能である旨を通知する測定状態検出手段と、
建設機械に装着された加速度センサと、
建設機械に装着されたジャイロセンサとを具備し、
前記コンピュータは、
相対的位置の測定が不能である旨の通信を受信した場合には、相対的位置の代わりに、前記加速度センサ及び前記ジャイロセンサで検出した加速度データ及び角速度データに基づいて建設機械が走行した位置を判断する走行位置判断手段と、
前記走行位置判断手段によって判断された建設機械が走行した位置を前記地図データ上で色分けして前記モニタに表示させる補正情報表示制御手段とを有し、
前記GNSS移動局の前記測定状態検出手段は、
相対的位置の測定が不能であることを検出した後に、相対的位置の測定が回復したことを検出した場合には、前記コンピュータへ相対的位置の測定が回復した旨を通知し、
前記コンピュータの前記走行位置判断手段は、
前記加速度センサ及び前記ジャイロセンサで検出した加速度データ及び角速度データに基づいた建設機械が走行した位置の判断を停止し、
前記コンピュータの前記補正情報表示制御手段は、
前記走行位置判断手段によって判断された建設機械が走行した位置の前記地図データ上で色分けして前記モニタへの表示を停止し、
前記コンピュータの表示制御手段は、
測定された相対的位置に基づいて建設機械が走行した位置を前記地図データ上で色分けして前記モニタに表示させることを特徴とする締固め及び敷均し管理システム。 - 前記加速度センサ及び前記ジャイロセンサで検出した加速度データ及び角速度データに基づいて、相対的位置の測定が不能となってからの走行位置のズレを検出するズレ検出手段と、
前記ズレ検出手段によって検出されたズレが予め設定された閾値よりも大きくなった場合には、前記補正情報表示制御手段による動作を停止させる動作停止手段とを具備することを特徴とする請求項1記載の締固め及び敷均し管理システム。 - 前記ズレ検出手段がズレを検出した場合、ズレが前記閾値に到達するまでの間において、ズレの大きさに基づいて段階的に前記モニタに警告表示を表示させる警告手段を具備することを特徴とする請求項2記載の締固め及び敷均し管理システム。
- 前記コンピュータは、
前記表示制御手段及び前記補正情報表示制御手段によって地図データ上で建設機械が走行した位置を色分け表示した結果データを記憶する記憶装置と、
相対的位置の測定が回復した後、記憶装置に記憶されている結果データのうち、前記補正情報表示制御手段によって色分け表示された部分について、回復した相対的位置による走行位置に結果データを補正することを特徴とする補正手段とを有することを特徴とする請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項記載の締固め及び敷均し管理システム。
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