JP5554905B2 - 分散液の安定性評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、散液の安定性評価方法に関する。
液状の分散媒に液状又は固体状の分散質が分散してなる分散液は、例えば食品、飲料、化粧品、塗料、燃料、医薬品等の各製品に利用されている。こうした各製品の品質を確保するには、分散液の安定性が重要な要素となる。例えば特許文献1では、鉱油中にアスファルテンが分散した分散液の濁度と、その分散液を遠心分離した後の試料液の濁度とを比較することで、分散液の安定性が評価されている。特許文献2では、粒子の分散体を含む試料の安定性を評価する方法として、分散体中に含まれる粒子を塊状化させるとともに塊状化した粒子の増加量を検出する方法が提案されている。特許文献3では、保存後のミルク紅茶を揺らした際の状態について目視で観察することで、ミルク紅茶に含まれるクリームの再分散性が評価されている。特許文献4では、水性懸濁点眼剤において、沈降している薬物の再分散性が評価されている。具体的には、水性懸濁点眼剤を入れた容器を回転させることにより、薬物を均一に再分散させている。このとき、薬物を均一に再分散させることのできる回転数を測定することで薬物の再分散性が評価されている。
特公平05−061320号公報 特表2006−527854号公報 特開2002−125588号公報 特公平07−096495号公報
ところで、分散液の良否を解析する技術は、分散液を利用した製品の開発期間を短縮するとともに品質の安定化を図るという観点から重要である。特に、分散液中で形成される凝集体の状態は、分散液の分散状態と深く関係するとともに分散液を利用した製品の品質において重要な要素となり得る。しかしながら、凝集体の状態を定量的に解析する技術、及び凝集体の状態に基づいた定量的な評価技術について実用的な提案がなされていないのが実情である。
上記特許文献1の方法では、分散媒と分散質の密度差により生じる分離(沈降)の起こり易さについての知見は得られるものの、分散質で形成される凝集体の状態について何ら知見が得られない。特許文献2の方法では、粒子の凝集し易さについての知見は得られるものの、分散質で形成された凝集体の状態について何ら知見が得られない。特許文献3は、特定の分散液についての目視で観察しているものの、分散質を視認することの困難な分散液に対しては適切な評価が難しいという問題がある。また、目視による判断は、製品開発において望まれる定量的な解析技術、又は、製品の品質を決定づける解析技術としては不適切となるおそれがある。特許文献4は、再分散性を回転数により数値化しているものの、均一に分散した状態を目視で判断しているため、上記同様に解析技術としては不適切となるおそれがある。
本発明は、分散液中において分散質の凝集体の状態を定量的に解析する方法を見出すことでなされたものである。本発明の目的は、分散液の安定性を定量的に評価することのできる分散液の安定性評価方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の分散液の安定性評価方法は、液状の分散媒に液状又は固体状の分散質が分散した分散液の調製後に前記分散質の凝集体を前記分散媒中で形成してなる試料液を用いて前記分散液の安定性を評価する方法であって、前記試料液中の凝集体は、前記分散液中の分散質を遠心分離することのみで形成されるとともに再分散可能なものであり、前記方法は、前記凝集体を形成する分散質が前記分散媒中に分散される分散段階と、同分散段階によって分散した分散質の量が計測される計測段階とを含み、前記計測段階は、前記分散段階で分散した分散質の量を前記分散液中の分散質の全体量に対する比率として算出するとともに、前記比率の経時変化を計測した計測値の変化量から分散速度を算出し、複数種の前記試料液について、前記分散速度により前記凝集体の凝集の度合いを定量的に示すことで、複数種の前記分散液の安定性を比較して評価することを要旨とする。
この方法によれば、凝集体から分散した分散質の量が計測されるため、その計測された計測値により、凝集体の凝集の度合いが定量的に示される。さらに、凝集体から分散した分散質の量を経時的に複数点計測し、それら計測値の変化量から算出される分散速度により、凝集体の凝集の度合いを定量的に示すことができる。
また、分散液中における分散質の濃度が異なったとしても、凝集体の凝集の度合いに基づいた指標を得ることができる。
また、この方法で用いる試料液は、前記分散液中の分散質を遠心分離することで調製されたものである。これにより、凝集体を形成する条件設定が容易となるため、計測段階で計測される計測値の再現性を更に高めることが容易である。なお、遠心分離は、分散液に重力加速度よりも大きい加速度を与えることにより、分散質の粒子同士を接近又は接触させる操作をいう。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の分散液の安定性評価方法において、前記分散段階が、前記試料液の外部から前記試料液に振動を伝播することにより実施されることを要旨とする。
ここで、分散媒を例えば回転子により機械的に撹拌したり、分散媒を部分的に加温することで対流させたりすることで分散質を分散させる場合、分散質を分散させるためのエネルギーが凝集体に対して均等に加わり難く、また試料液である分散系自体の性質に影響を与えるおそれがある。この点、試料液の外部から同試料液に振動を伝播する方法によれば、凝集体に一定のエネルギーを与えることが容易であるとともに、試料液である分散系自体の性質に影響を与え難いため、計測段階で計測される計測値の再現性を高めることが容易であるとともに、分散質の分散状態を的確に解析することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の分散液の安定性評価方法において、前記振動の波形が、正弦波であることを要旨とする。
この方法によれば、計測段階で計測される計測値の再現性を更に高めることが容易である。
発明によれば、分散液の安定性を定量的に評価することのできる分散液の安定性評価方法を提供することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図1〜図3に従って詳細に説明する。
<解析方法>
本実施形態の分散液の解析方法は、分散液から調製される試料液を用いて解析する。図1(a)及び図2(a)に示されるように分散液11は、液状の分散媒12に液状又は固体状の分散質13が分散されて構成される。図1(b)及び図2(b)に示される試料液14は、分散質13の凝集体15を分散媒12中で形成させることで調製される。
分散液11の解析方法は、凝集体15を形成する分散質13が分散媒12中に分散される分散段階と、その分散段階によって分散した分散質13の量が計測される計測段階とを実施する。
(分散液)
分散液11の形態としては、エマルション(乳濁液、乳化液又は乳液)及びサスペンション(懸濁液)に分類される。エマルションは、液状の分散媒12中に液状の分散質13が微小な液滴粒子として分散している分散系である。エマルションとしては、例えばO/W型エマルション、W/O型エマルション、O/W/O型エマルション、W/O/W型エマルション等が挙げられる。こうしたエマルションは、一般に乳化剤を含有させることにより形成される。
エマルションは、例えば食品、飲料、化粧品、燃料、医薬品、接着剤等の様々な分野で利用されている。こうしたエマルションの安定性は、例えば乳化剤の選択、乳化方法等により異なる。
サスペンションは、液状の分散媒12中に固体状の分散質13が微粒子として分散している分散系である。微粒子としては、例えば金属、セラミック、粘土等の無機材料からなる微粒子、合成樹脂、ゴム等の有機材料からなる微粒子が挙げられる。このようなサスペンションは、例えば食品、飲料、化粧品、燃料、医薬品、塗料、インク、接着剤、樹脂用フィラー等の様々な分野で利用されている。
分散媒12は、水系分散媒でもよいし、油系分散媒であってもよい。分散質13は、水系分散質であってもよいし、油系分散質であってもよい。分散媒12及び分散質13は、単独種であってもよいし、複数種であってもよい。本実施形態の解析方法では、分散液11の色調は特に限定されない。
このような分散液11の分散状態は、例えば、分散液11を利用した製品の保存時又は使用時の安定性、分散質13により発揮される機能性等に影響を与えるため、分散液11を利用した製品の品質上、極めて重要である。
(試料液)
図1(b)及び図2(b)に示されるように、試料液14の分散媒12中には、凝集(agglomeration)した分散質13である凝集体15が存在する。この凝集体15は分散段階において再分散可能な凝集体15であって、凝集体15の状態としては凝集(agglomeration)した状態及び軟凝集(flocculation)した状態が挙げられる。なお、試料液14中には、分散質13の粒子が凝結(aggregation)した凝結体、及び凝固(coagulation)した凝固体の少なくとも一方を含んでいてもよい。
図1(b)には、分散質13が浮上して凝集体15を形成している態様を示している。図2(b)には、分散質13が沈殿して凝集体15を形成している態様を示している。このような凝集は、分散質13の粒子間の斥力よりも粒子間の引力が強くなる状態となったときに生じる。ここで、分散質13の分散形態としては、例えば帯電した粒子の電気的な反発力によって分散する形態、分散質13の粒子に吸着した高分子の立体的な反発力によって分散する形態等が挙げられる。電気的な反発力によって分散する形態において、凝集体15は、分散液11のpHの調整、分散液11の電解質濃度の調整等により、分散質13の粒子の表面電荷を打ち消すことで形成される。立体的な反発力によって分散する形態において、凝集体15は、例えば温度変化等により形成される。また、このような分散形態のいずれにおいても、分散液11中の分散質13を遠心分離することにより凝集体15を形成することができる。凝集体15の形成は、単独の方法で実施してもよいし、複数種の方法を組み合わせて実施してもよい。
分散液11中の分散質13を遠心分離することで凝集体15を形成する方法は、凝集体15を形成する条件設定が容易であるという観点から好ましい。また同方法では、分散液11において、凝集体15の形成以外の組成変化が極力回避される。
図1(b)及び図2(b)に示されるように、凝集体15が形成されることで、試料液14には分散質13が高濃度となる高濃度領域14aと、その高濃度領域14aに対して分散質13が低濃度となる低濃度領域14bとが形成されている。
(分散段階)
分散段階では、図1(c)及び図2(c)に示されるように試料液14中において凝集体15を形成する分散質13が分散される。これにより、高濃度領域14aにおける分散質13の濃度が低下するとともに低濃度領域14bにおける分散質13の濃度が高まる。
分散方法としては、例えば試料液14の外部からその試料液14に振動を伝播する方法、試料液14に温度勾配を生じさせることでマランゴニ対流を発生させる方法、遠心力を用いて疑似重力を発生させることで自然対流を発生させる方法、撹拌機に備えられた回転子又は撹拌棒により試料液14を撹拌する方法等が挙げられる。分散段階は、単独の分散方法で実施してもよいし、複数の分散方法を組み合わせて実施してもよい。
これらの分散方法の中でも、凝集体15に一定のエネルギーを与えることが容易であるという観点から、試料液14の外部から同試料液14に振動を伝播する方法が好ましい。この方法では、凝集体15に振動エネルギーが印加されることで、分散質13の粒子運動が活発化される結果、凝集体15を形成していた分散質13が再び分散される。こうした方法によれば、凝集体15に一定のエネルギーを与えることで、分散時間と分散量との関係において直線の関係式が得られ易くなり、凝集体15の状態を示す指標としてより的確なものとなり得る。
試料液14に振動を伝播する方法としては、例えば加振機の振動を試料液14に伝播させる方法、音波、超音波、低周波、電磁波等の波動により試料液14に振動を伝播させる方法等が挙げられる。試料液14に伝播される振動の波形としては正弦波、ランダム波等が挙げられる。例えば、発信機より入力される波形により正弦波振動の出力を行う電磁式加振装置等を用いることにより、試料液14に正弦波振動を伝播させることができる。試料液14に伝播される波形は、凝集体15に一定のエネルギーを与えることが更に容易であるという観点から、正弦波であることが好ましい。
加振機の一種であるボルテックスミキサーは、ミキサーの回転により試料液14の外部から振動を伝播させることで、凝集体15を分散させることができる。このように試料液14の外部から振動を伝播させる方法によれば、凝集体15に所定のエネルギーを速やかに与えることが容易である。
また、波動により試料液14に振動を伝播させる方法では、波動発生源と非接触の状態で、容器内の試料液14に振動を伝播させることができる。
こうした分散段階では、凝集体15において凝集の度合いが小さければ小さいほど、分散され易くなる。例えば、軟凝集(flocculation)した状態は、凝集(agglomeration)した状態よりも凝集の度合いが小さい。すなわち、軟凝集(flocculation)した状態は、凝集(agglomeration)した状態よりも分散質13の粒子間に生じる引力が弱いため、分散段階において分散され易くなる。また、外観上では凝集(agglomeration)した状態又は軟凝集(flocculation)した状態であっても、粒子間に働く引力(凝集力)には差異がある。このような凝集力の差異は、分散段階において凝集体15を構成する分散質13の分散し易さとして発現される。
(計測段階)
計測段階では、分散段階によって分散した分散質13の量が計測される。例えば、分散質13の種類が同一であり、且つ、分散状態の異なる複数種の分散液11を用いて、同じ条件で調製した複数種の試料液14では、凝集体15の凝集力が異なっていると推測される。このような凝集力の差異は、複数種の試料液14について、分散段階及び計測段階の条件を同じ条件として計測値を取得することで確認できるようになる。すなわち、各計測値は各試料液14で形成された凝集体15について凝集の度合いを表す定量的な指標となる。
計測値は、分散質13の量を間接的に測定した測定値であってもよいし、基準となる分散液11の測定値から分散質13の量を換算した換算値であってもよい。
計測段階では、分散段階で分散した分散質の量が分散液中の分散質の全体量に対する比率として算出されるとともに、その比率の経時変化が計測されることが好ましい。このような経時変化が計測されることで、分散液11中における分散質の濃度が異なったとしても、凝集体15の凝集の度合いに基づいた指標を得ることができる。
上記比率の経時変化は、分散液11中における分散質13の濃度に依存せずに、粒子間の凝集力が弱いほど大きくなると考えられる。このため、上記比率の経時変化は、凝集体15について凝集の度合いを示す定量的な指標として好適である。
計測段階における分散質13の量は、例えば吸光度、透過光、反射光、蛍光、誘電率、導電率、糖度、示差屈折率等の測定手段により間接的に計測することができる。この測定手段は、単独種を適用してもよいし、複数種を組み合わせて適用してもよい。
<安定性評価方法>
本実施形態の安定性評価方法は、上記計測段階の計測値に基づいて分散液11の安定性が評価される。例えば複数の分散液11についての安定性を比較する評価の場合には、各分散液11の計測値を比較することにより、各分散液11の安定性の優劣を定量的に評価することができる。また例えば、分散液11の安定性について合否を決定づける評価の場合には、合格基準となる分散液11の計測値を基準値とし、その基準値と評価対象の分散液11の計測値とを比較するようにしてもよい。このような安定性の評価は、粒子間の凝集力に基づいて評価されると考えられる。そして、計測値による定量的な評価であるため、例えば製品の品質基準を決定づける評価方法として有効である。
<解析装置>
分散液11の解析装置は、上記試料液14を用いて分散液11を解析する装置である。この解析装置は、上記解析方法を実施する。すなわち、解析装置は、凝集体15を形成する分散質13が分散媒12中に分散される分散手段と、分散手段によって分散した分散質13の量が計測される計測手段とを備えている。本実施形態の解析装置は、図3に示すように、試料液14の外部から音波を伝播させるスピーカ21と、試料液14の低濃度領域14bにおける吸光度を測定する分光光度計22と、それらスピーカ21及び分光光度計22を制御するコンピュータ23とを備えている。スピーカ21はコンピュータ23とともに分散手段を構成している。分光光度計22はコンピュータ23とともに計測手段を構成している。コンピュータ23には、制御手段(CPU)、記憶手段(RAM、ROM等)等が内蔵されている。このコンピュータ23にはスピーカ21及び分光光度計22が電気的に接続されている。
試料液14中の凝集体15は、スピーカ21からの音波が試料液14に伝播することで徐々に分散する。このスピーカ21から発せられる音波の波形は、正弦波であり、その振動数はキーボード、マウス等の入力手段(図示省略)からコンピュータ23に入力することで設定できるようになっている。このスピーカ21により試料液14に振動を所定時間伝播させた後、分散された分散質13の量は、分光光度計22により測定される。具体的には、試料液14を透過した単色光が検出器で検出された後、その検出信号は、増幅器、A/D変換器等を通じてコンピュータ23に出力される。コンピュータ23により試料液14についての吸光度が算出され、その算出結果は分散質13の量を計測した計測値としてディスプレイ(図示省略)に表示されるようになっている。
また、吸光度の測定が複数回実施された際には、複数の計測値がコンピュータ23に内蔵される記憶手段に記憶されるようになっている。さらに、このコンピュータ23は、キーボードから分散時間を入力することで分散時間に対する計測値の変化をグラフ化することのできるプログラムが実行されるようになっている。
なお、本実施形態のスピーカ21は、上記分散段階に記載の分散方法に応じて変更することができる。すなわち、スピーカ21を、例えば加熱機、ターンテーブル、回転子又は撹拌棒を備えた撹拌機、加振機、超音波発生機、電磁波発生機等の分散手段に変更することもできる。本実施形態の分光光度計22では、吸光度を測定しているが、例えば透過光を測定してもよい。また、分光光度計22は、上記計測段階に記載の測定手段に応じて変更することもできる。分光光度計22を、例えば反射式光度計、蛍光光度計、誘電率計、導電率計、糖度計、示差屈折率計等に変更することもできる。
<安定性評価装置>
分散液11の安定性評価装置は、上記試料液14を用いて分散液11の安定性を評価する装置である。この安定性評価装置は、上記安定性評価方法を実施する。すなわち、安定性評価装置は、凝集体15を形成する分散質13が分散媒12中に分散される分散手段と、分散手段によって分散した分散質13の量が計測される計測手段とを備えている。この計測手段の計測値に基づいて分散液11の安定性が評価される。安定性評価装置については、上記解析装置と異なる点を中心に説明する。
本実施形態の安定性評価装置は、複数の計測値がコンピュータ23に内蔵される記憶手段に記憶されるようになっているため、各分散液11の計測値を比較することにより、各分散液11の安定性の優劣を定量的に評価することができる。また、記憶手段には合格基準となる分散液11の計測値を基準値として記憶されており、その基準値と評価対象の分散液11の計測値とを比較できるようになっている。
本実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
(1)分散段階では、凝集体15を形成する分散質13が分散媒12中に分散される。そして計測段階では、分散段階によって分散した分散質13の量が計測されるため、その計測された計測値により、凝集体15の凝集の度合いが定量的に示される。従って、凝集体15の状態を定量的に解析することができる。また、凝集体15から分散した分散質13の量を経時的に複数点計測することもできるため、それら計測値の変化量から算出される分散速度により、凝集体15の凝集の度合いを定量的に示すこともできる。
こうした解析により、分散媒12の粒子が軟凝集から凝集へ移行して、最終的には再分散不能な凝結又は凝固へ移行する際の、分散液11の条件についての知見を得ることができる。従って、例えば分散安定性の良好な分散液11の組成、分散安定性の良好な分散液11の製造条件、保存条件、使用条件等を決定づけることができるようになる。これにより、分散液11を利用した製品について、例えば組成を変更した際においても、品質が維持されるか否かの判断の指標として適するため、製品の品質を評価するに際して利用価値が極めて高い。
また、軟凝集した状態を積極的に生じさせることで、機能性を発現させたい場合には、上記解析により、軟凝集の生じ易い分散液11の組成、軟凝集の生じ易い分散液11の製造条件、保存条件、使用条件等を決定づけることができるようになる。
(2)計測段階では、分散段階によって分散した分散質13の量が計測されるため、外観上の判断に依存せずに客観的な数値として解析することができる。また、例えば分散媒12に着色物質が溶解している等、分散液11が着色されている場合であっても、計測段階において測定手段を適宜選択することで定量的な解析ができるようになる。このように本実施形態の解析方法は、分散液11を解析するに際して分散液11の性状によって制限を受け難いため、分散液11を利用した各種製品の解析に適用することも可能である。
(3)分散媒12を例えば回転子により機械的に撹拌したり、分散媒12を部分的に加温することで対流させたりすることで分散質13を分散させる場合、分散質13を分散させるためのエネルギーが凝集体15に対して均等に加わり難くなる。
また、回転子により機械的に撹拌した場合、撹拌子に分散質13が吸着することで計測値にばらつきが生じるおそれがある。また、分散媒12を加温した場合、分散質13の分散安定性に影響を与えるおそれがある。
これに対して、試料液14の外部から同試料液14に振動を伝播する方法によれば、凝集体15に一定のエネルギーを与えることが容易であるとともに、試料液14である分散系自体の性質に影響を与え難いため、計測段階で計測される計測値の再現性を高めることが容易であるとともに、分散質13の分散状態を的確に解析することが可能となる。
(4)試料液14の外部から試料液14に伝播させる振動の波形は、正弦波であることが好ましい。この場合、例えば一定の周波数の正弦波を試料液に伝播させることで、分散段階の条件のばらつきが低減されるようになる。したがって、計測段階で計測される計測値の再現性を更に高めることが容易である。
(5)計測段階では、分散段階で分散した分散質13の量が分散液11中の分散質13の全体量に対する比率として算出されるとともに、その比率の経時変化が計測されることが好ましい。このような経時変化が計測されることで、分散液11中における分散質13の濃度が異なったとしても、凝集体15の凝集の度合いに基づいた指標を得ることができる。すなわち、こうした指標は、凝集体15について凝集の度合いを示す定量的な指標として好適である。
(6)試料液14は、分散液11中の分散質13を遠心分離することで調製されることが好ましい。この場合、凝集体15を形成する条件設定が容易となる。また、分散液11において、凝集体15の形成以外の組成変化が極力回避されるため、計測値のばらつきを生じる要因を極力排除した結果が得られるようになる。従って、計測段階で計測される計測値の再現性を更に高めることが容易である。
(7)本実施形態の解析装置では、分散手段によって分散した分散質13の量が計測手段により計測される。ここで、分散手段では凝集体15を形成する分散質13を分散しているため、計測手段の計測値により、凝集体15の凝集の度合いが定量的に示される。従って、上記(1)及び(2)で述べた作用効果が得られる。
(8)本実施形態の安定性評価方法及び安定性評価装置では、凝集体15から分散した分散質13の量が計測されるため、その計測された計測値により、凝集体15の凝集の度合いが定量的に示される。この計測値に基づいて分散液11の安定性が評価されるため、その評価結果は定量的に示される。このように凝集体15の凝集の度合いに基づいて安定性を定量的に評価することのできる評価方法及び評価装置が提供される。
前記実施形態から把握される技術的思想について以下に記載する。
・液状の分散媒に液状又は固体状の分散質が分散した分散液の調製後に前記分散質の凝集体を前記分散媒中で形成してなる試料液を用いて前記分散液を解析する装置であって、前記凝集体を形成する分散質が前記分散媒中に分散される分散手段と、同分散手段によって分散した分散質の量が計測される計測手段とを備える分散液の解析装置。
この装置の構成によれば、分散手段によって分散した分散質の量が計測手段により計測される。ここで、分散手段では凝集体を形成する分散質を分散しているため、計測手段の計測値により、凝集体の凝集の度合いが定量的に示される。
・液状の分散媒に液状又は固体状の分散質が分散した分散液の調製後に前記分散質の凝集体を前記分散媒中で形成してなる試料液を用いて前記分散液の安定性を評価する装置であって、前記凝集体を形成する分散質が前記分散媒中に分散される分散手段と、同分散手段によって分散した分散質の量が計測される計測手段とを備え、前記計測手段の計測値に基づいて前記分散液の安定性が評価される分散液の安定性評価装置。
この装置の構成によれば、凝集体から分散した分散質の量が計測されるため、その計測された計測値により、凝集体の凝集の度合いが定量的に示される。この計測値に基づいて分散液の安定性が評価されるため、その評価結果は定量的に示される。
次に、実施例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
<乳化液A1〜A3の調製>
0.5質量%の牛血清アルブミン(BSA)と2.5質量%のトウモロコシ油とを、pH7.0に調整した200mMリン酸緩衝液に混合した後、ホモジナイザーで均質化処理を行なうことにより、予備乳化液を調製した。
予備乳化液240μLと純水960μLとをサンプルチューブに分注した後に混合することで、トウモロコシ油を0.5質量%含有した乳化液A1を調製した。
また、純水50mLに対して0.183gの塩化ナトリウムを溶解した塩溶液を調製した後、同塩溶液960μLと予備乳化液240μLとから上記乳化液A1と同様にして乳化液A2を調製した。乳化液A2の塩濃度は、50mMである。
また、純水50mLに対して0.366gの塩化ナトリウムを溶解した塩溶液を調製した後、同塩溶液960μLと予備乳化液240μLとから上記乳化液A1と同様にして乳化液A3を調製した。乳化液A3の塩濃度は100mMである。
次いで、各乳化液A1〜A3のサンプルチューブを、90℃の温浴に30分間浸漬することで加熱処理した。
<試料液A1〜A3の調製>
サンプルチューブに封入されている乳化液A1〜A3を20℃、140000×g、20分間の条件で遠心分離することで試料液A1〜A3を調製した。なお、各試料液に含まれる油滴は、浮上するとともに液面付近で凝集した状態であった。
<油滴の分散>
サンプルチューブに封入されている各試料液に100Hzの振動を、1時間の条件で印加することで、油滴を分散媒に再分散させた。振動の印加には、スピーカ(フォスター電機株式会社製、GY−1)による正弦波の音波を用いた。
<分散量の計測>
分散後の各試料液をサンプルチューブからマイクロシリンジで採取した後、蒸留水により2倍希釈を行った。次いで、それら希釈液について分光光度計(日立U−2000型)により、波長600nmの吸光度を測定した。なお、分散により増加する白色の濁度を測定するため、波長600nmを選択している。また、上記分散を行う前の試料液の吸光度についても別途測定した。次に、分散を行う前後の吸光度差(ΔAbs)を算出した。なお、吸光度差(ΔAbs)の結果は、上記乳化液の調製から分散量の計測に至る一連の操作を3回実施することで、平均値を算出した結果である。その結果を表1及び図4(a)に示す。
Figure 0005554905
表1及び図4(a)の結果から明らかなように、塩濃度と吸光度差(ΔAbs)との相関が確認された。ここで、吸光度差(ΔAbs)は、その値が小さくなるに従って、凝集体の凝集の度合いは高まると考えられる。このため、上記結果から、塩濃度が高まるに伴って、凝集の度合いの高まった凝集体が形成され易いことが示される。
(実施例2−1)
<乳化液A4及びA5の調製>
乳化液A4は、実施例1の乳化液A1と同様に調製したものである。乳化液A5は、実施例1の乳化液A3と同様に調製したものである。
<試料液A4及びA5の調製>
試料液A4は、乳化液A4から実施例1と同様に調製したものである。乳化液A5は、乳化液A5から実施例1と同様に調製したものである。
<油滴の分散>
サンプルチューブに封入されている各試料液に対して100Hzの振動を、20分間の条件で印加することで、油滴を分散媒に再分散させた。振動の印加には、スピーカ(フォスター電機株式会社製、GY−1)による正弦波の音波を用いた。
<分散量の計測>
分散後の試料液A4及びA5をサンプルチューブからマイクロシリンジで採取した後、蒸留水により2倍希釈を行った。次いで、それら希釈液について分光光度計(日立U−2000型)により、波長600nmの吸光度を測定した。また、上記分散を行う前の試料液の吸光度についても別途測定した。なお、吸光度の結果は、上記乳化液の調製から分散量の計測に至る一連の操作を3回実施することで、平均値を算出した結果である。その結果を表2及び図4(b)に示す。
(実施例2−2)
実施例2−2においては、油滴の分散の条件を20分から40分に変更した以外は、実施例2−1と同様にして分散量を計測した。その結果を表2及び図4(b)に示す。
(実施例2−3)
実施例2−3においては、油滴の分散の条件を20分から60分に変更した以外は、実施例2−1と同様にして分散量を計測した。その結果を表2及び図4(b)に示す。
Figure 0005554905
表2及び図4(b)の結果から明らかなように、分散時間の延長に伴って吸光度が高まることが確認された。図4(b)を参照すると、分散時間と吸光度は分散時間が40分に至る範囲において略正比例していることがわかる。従って、例えば線形近似により直線の傾きを求めることで、凝集の度合い及び分散液の安定性を評価できることがわかる。
(実施例3−1)
<乳化液A6及びA7の調製>
乳化液A6は、実施例1の乳化液A1と同様にして調製したものである。乳化液A7は、実施例1の乳化液A3と同様にして調製したものである。
<試料液A6及びA7の調製>
試料液A6は、乳化液A6から実施例1と同様に調製したものである。試料液A7は、乳化液A7から実施例1と同様に調製したものである。
<油滴の分散>
サンプルチューブに封入されている各試料液に対してボルテックスミキサーの回転振動を1分間印加し、油滴を分散媒に再分散させた。
<分散量の計測>
分散後の各試料液をサンプルチューブからマイクロシリンジで採取した後、蒸留水により8倍希釈を行った。次いで、それら希釈液について分光光度計(日立U−2000型)により、波長600nmの吸光度を測定した。また、上記分散を行う前の試料液の吸光度についても別途測定した。なお、吸光度の結果は、上記乳化液の調製から分散量の計測に至る一連の操作を3回実施することで、平均値を算出した結果である。その結果を表3及び図3に示す。
(実施例3−2)
実施例3−2においては、油滴の分散の条件を1分から2分に変更した以外は、実施例3−1と同様にして分散量を計測した。その結果を表3及び図5(a)に示す。
Figure 0005554905
表3及び図5(a)の結果から明らかなように、分散時間の延長に伴って吸光度が高まることが確認された。
(実施例4−1)
<乳化液A8及びA9の調製>
乳化液A8は、実施例1の乳化液A1と同様にして調製したものである。乳化液A9は、実施例1の乳化液A3と同様にして調製したものである。
<試料液A8及びA9の調製>
サンプルチューブに封入されている乳化液A8及びA9を20℃、12000×g、30分間の条件で遠心分離することで試料液A8及びA9を調製した。なお、各試料液に含まれる油滴は、浮上するとともに液面付近で凝集した状態であった。
<油滴の分散>
サンプルチューブに封入されている各試料液に対してボルテックスミキサーの回転振動を1分間印加し、油滴を分散媒に再分散させた。
<分散量の計測>
分散後の各試料液をサンプルチューブからマイクロシリンジで採取した後、蒸留水により3倍希釈を行った。次いで、それら希釈液について分光光度計(日立U−2000型)により、波長600nmの吸光度を測定した。また、上記分散を行う前の試料液の吸光度についても別途測定した。なお、吸光度の結果は、上記乳化液の調製から分散量の計測に至る一連の操作を3回実施することで、平均値を算出した結果である。その結果を表4及び図5(b)に示す。
(実施例4−2)
実施例4−2においては、油滴の分散の条件を1分から2分に変更した以外は、実施例4−1と同様にして分散量を計測した。その結果を表4及び図5(b)に示す。
Figure 0005554905
表4及び図5(b)の結果から明らかなように、分散時間の延長に伴って吸光度が高まることが確認された。
(実施例5)
<乳化液A10及びA11の調製>
実施例5においては、予備乳化液を実施例1と同様にして調製した。予備乳化液50mLと純水200mLとを500mL容量の遠沈管に分注した後に混合することで、乳化液
A10を調製した。
また、純水200mLに対して1.463gの塩化ナトリウムを溶解した塩溶液を調整した後、同塩溶液200mLと予備乳化液50mLとから上記乳化液A10と同様にして乳化液A11を調製した。乳化液A11の塩濃度は、100mMである。
次いで、各乳化液A10及びA11の遠沈管を、90℃の温浴に30分間浸漬することで加熱処理した。
<試料液A10及びA11の調製>
遠沈管に封入されている乳化液A10及びA11を20℃、12000×g、30分間の条件で遠心分離することで試料液A10及びA11を調製した。なお、各試料液に含まれる油滴は、浮上するとともに液面付近で凝集した状態であった。
<油滴の分散>
遠沈管に封入されている各試料液をスターラー(IWAKI社製、SLOWSTIRRER BS56L)を用いて1分間撹拌することで、油滴を分散媒に再分散させた。
<分散量の計測>
分散後の各試料液を遠沈管からマイクロシリンジで採取した後、蒸留水により3倍希釈を行った。次いで、それら希釈液について分光光度計(日立U−2000型)により、波長600nmの吸光度を測定した。また、上記分散を行う前の試料液の吸光度についても別途測定した。なお、吸光度の結果は、上記乳化液の調製から分散量の計測に至る一連の操作を3回実施することで、平均値を算出した結果である。その結果を表5及び図6(a)に示す。
Figure 0005554905
表5及び図6(a)の結果から明らかなように、分散時間1分に至る範囲では吸光度が高まることが確認された。
(実施例6)
<懸濁液B1〜B4の調製>
粒子懸濁液240μLと純水960μLとをサンプルチューブに注入した後に混合することで、粒子を0.5質量%含有した懸濁液B1を調製した。なお、上記粒子懸濁液は、分散質として平均粒径0.5μmのポリスチレンラテックス粒子を2.5質量%含むとともに、分散媒として水を含んでいる。
また、純水50mLに対して0.366gの塩化ナトリウムを溶解した塩溶液を調製した後、同塩溶液960μLと粒子懸濁液240μLとから上記懸濁液B1と同様にして懸濁液B2を調製した。懸濁液B2の塩濃度は100mMである。
また、純水50mLに対して0.731gの塩化ナトリウムを溶解した塩溶液を調製した後、同塩溶液960μLと粒子懸濁液240μLとから上記懸濁液B1と同様にして懸濁液B3を調製した。懸濁液B3の塩濃度は200mMである。
また、純水50mLに対して1.463gの塩化ナトリウムを溶解した塩溶液を調製した後、同塩溶液960μLと粒子懸濁液240μLとから上記懸濁液B1と同様にして懸濁液B4を調製した。懸濁液B4の塩濃度は400mMである。
<試料液B1〜B4の調製>
サンプルチューブに封入されている懸濁液B1〜B4を20℃、1960×g、5分間の条件で遠心分離した後に、さらに20℃、7830×g、10分間の条件で遠心分離することで試料液B1〜B4を調製した。なお、各試料液に含まれる粒子は、液底部で凝集した状態であった。
<粒子の分散>
サンプルチューブに封入されている各試料液に100Hzの振動を、60分間の条件で印加することで、粒子を分散媒に再分散させた。振動の印加には、スピーカ(フォスター電機株式会社製、GY−1)による正弦波の音波を用いた。
<分散量の計測>
分散後の各試料液をサンプルチューブからマイクロシリンジで採取した後、蒸留水により4倍希釈を行った。次いで、それら希釈液について分光光度計(日立U−2000型)により、波長600nmの吸光度を測定した。この吸光度と上記分散を行う前の試料液の吸光度との吸光度差(ΔAbs)を算出した。なお、吸光度差(ΔAbs)の結果は、上記懸濁液の調製から分散量の計測に至る一連の操作を3回実施することで、平均値を算出した結果である。その結果を表6及び図6(b)に示す。
Figure 0005554905
表6及び図6(b)の結果から明らかなように、塩濃度と吸光度差(ΔAbs)との相関が確認された。上記結果から、塩濃度が高まるに伴って、凝集の度合いの高まった凝集体が形成され易いことが示される。
(実施例7−1)
<懸濁液B5及び試料液B5の調製>
懸濁液B5は、実施例6の懸濁液B1と同様に調製したものである。試料液B5は、実施例6の試料液B1と同様にして調製したものである。
<粒子の分散>
サンプルチューブに封入されている試料液に100Hzの振動を、20分間の条件で印加することで、粒子を分散媒に再分散させた。振動の印加には、スピーカ(フォスター電機株式会社製、GY−1)による正弦波の音波を用いた。
<分散量の計測>
分散後の試料液をサンプルチューブからマイクロシリンジで採取した後、蒸留水により4倍希釈を行った。次いで、その希釈液について分光光度計(日立U−2000型)により、波長600nmの吸光度を測定した。また、上記分散を行う前の試料液の吸光度についても別途測定した。なお、吸光度の結果は、上記懸濁液の調製から分散量の計測に至る一連の操作を3回実施することで、平均値を算出した結果である。その結果を表7及び図7(a)に示す。
(実施例7−2)
実施例7−2においては、粒子の分散の条件を20分から40分に変更した以外は、実施例7−1と同様にして分散量を計測した。その結果を表7及び図7(a)に示す。
(実施例7−3)
実施例7−3においては、粒子の分散の条件を20分から60分に変更した以外は、実施例7−1と同様にして分散量を計測した。その結果を表7及び図7(a)に示す。
Figure 0005554905
表7及び図7(a)の結果から明らかなように、分散時間の延長に伴って吸光度が高まることが確認された。図7(a)を参照すると、分散時間と吸光度は分散時間が60分に至る範囲において正比例していることがわかる。従って、例えば線形近似により直線の傾きを求めることで、凝集の度合い及び分散液の安定性を評価できることがわかる。
(実施例8−1)
<懸濁液B6及び試料液B6の調製>
懸濁液B6は、実施例6の懸濁液B1と同様に調製したものである。試料液B6は、実施例6の試料液B1と同様にして調製したものである。
<粒子の分散>
サンプルチューブに封入されている試料液に対してボルテックスミキサーの回転振動を1分間印加し、粒子を分散媒に再分散させた。
<分散量の計測>
分散後の試料液をサンプルチューブからマイクロシリンジで採取した後、蒸留水により32倍希釈を行った。次いで、その希釈液について分光光度計(日立U−2000型)により、波長600nmの吸光度を測定した。また、上記分散を行う前の試料液の吸光度についても別途測定した。なお、吸光度の結果は、上記懸濁液の調製から分散量の計測に至る一連の操作を3回実施することで、平均値を算出した結果である。その結果を表8及び図7(b)に示す。
(実施例8−2)
実施例8−2においては、粒子の分散の条件を1分から2分に変更した以外は、実施例8−1と同様にして分散量を計測した。その結果を表8及び図7(b)に示す。
Figure 0005554905
表8及び図7(b)の結果から明らかなように、分散時間の延長に伴って吸光度が高まることが確認された。
(実施例9)
<懸濁液B7〜B9及び懸濁液B10〜B12の調製>
実施例9においては、実施例6と同じ粒子懸濁液を準備した。イオン交換水960μLと粒子懸濁液60μLとをサンプルチューブに分注した後に混合した。さらにイオン交換水を加えることにより全量を1200μLに合わせた。これにより得られた懸濁液B7の粒子濃度は、0.125質量%である。
懸濁液B8は、粒子懸濁液の量を120μLとした以外は、懸濁液B7と同様にして調製した。懸濁液B8の粒子濃度は、0.25質量%である。
懸濁液B9は、粒子懸濁液の量を240μLとした以外は、懸濁液B7と同様にして調製した。懸濁液B9の粒子濃度は、0.5質量%である。
懸濁液B10〜B12においては、純水50mLに対して塩化ナトリウム0.439gを溶解した塩溶液を調製した。同塩溶液960μLと粒子懸濁液60μLとをサンプルチューブに分注した後に混合した。さらにイオン交換水を加えることにより全量を1200μLに合わせた。これにより得られた懸濁液B10の粒子濃度は、0.125質量%であり、同懸濁液B10の塩濃度は120mMである。
懸濁液B11は、粒子懸濁液の量を120μLとした以外は、懸濁液B10と同様にして調製した。懸濁液B11の粒子濃度は、0.25質量%であり、同懸濁液B11の塩濃度は120mMである。
懸濁液B12は、粒子懸濁液の量を240μLとした以外は、懸濁液B10と同様にして調製した。懸濁液B12の粒子濃度は、0.5質量%であり、懸濁液B12の塩濃度は120mMである。
<試料液B7〜B9及び試料液B10〜B12の調製>
試料液B7〜B9は、上記懸濁液B7〜B9から実施例6と同様に調製した。試料液B10〜B12は、上記懸濁液B10〜B12から実施例6と同様に調製した。なお、各試料液に含まれる粒子は、液底部で凝集した状態であった。
<粒子の分散>
サンプルチューブに封入されている各試料液に対してボルテックスミキサーの回転振動を2分間印加し、粒子を分散媒に再分散させた。
<分散量の計測>
分散後の各試料液をサンプルチューブからマイクロシリンジで採取した後、蒸留水により20倍希釈を行った。次いで、それら希釈液について分光光度計(日立U−2000型)により、波長600nmの吸光度を測定した。また、上記各懸濁液の吸光度、及び上記分散を行う前の各試料液の吸光度についても別途測定した。各懸濁液の吸光度については、各懸濁液を蒸留水により60倍希釈して測定し、その測定結果を3倍することで各懸濁液の20倍希釈に相当する吸光度を算出した。なお、吸光度の結果は、上記各懸濁液の調製から分散量の計測に至る一連の操作を3回実施することで、平均値を算出した結果である。その結果を表9に示す。
Figure 0005554905
表9の“吸光度の換算値”欄には、各懸濁液の吸光度を“1”として各試料液の吸光度を換算した換算値を示している。また表9の“再分散速度”欄には、吸光度の換算値から分散時間1分間当たりにおける吸光度の増加量を示している。図8は、塩濃度と再分散速度との関係を示している。図8に示されるように、塩濃度が0mMの各試料液と、塩濃度が120mMの各試料液とにおいて、再分散速度の違いは明らかである。このように粒子濃度が異なる分散液であっても、凝集体の凝集の度合いに基づいた指標を得ることができることがわかる。
(実施例10)
<乳化液C1の調製>
全脂粉乳14.0gを60℃の純水300mLに加え、ミキサーで2分間溶解して全脂乳の水分散液を調製した。次に、乳化剤(理研ビタミン社製、商品名:ポエムDP−95)0.25gと乳化剤(理研ビタミン社製、商品名:ポエムBS−20)0.15gを85℃の純水300mLに加え、ミキサーで3分間溶解して乳化剤液を調整した。上記水分散液と乳化剤液との両者を混合したのち、純水で1000mLに調整し、さらにホモジナイザーで均質化処理を行い、乳化液C1を調整した。乳化液C1は、食品用の殺菌処理として、121℃、30分の条件で加熱処理を行った後、室温で24時間静置した。24時間静置後も乳化液C1の乳化状態は維持されていた。
<試料液C1の調製>
サンプルチューブに1.2mL分取した乳化液C1を、20℃、140000×g、20分間の条件で遠心分離することで試料液C1を調整した。なお、試料液C1に含まれる油滴は、浮上するとともに液面付近で凝集した状態であった。
<油滴の分散、及び分散量の計測>
図3に示される解析装置を用い、油滴の分散、及び分散量の計測を連続的に行った。すなわち、正弦波振動を100Hzで1時間印加して油滴の分散を行いながら、波長600nmの吸光度を連続的に測定した。その結果を図9に示す。
図9には、吸光度の経時変化が示されている。この結果から、凝集体の状態について、分散時間の変化との関係を、定量的に解析することができる。また、図3に示される解析装置では、油滴の分散と同時に、分散量を連続的に計測することが可能である。
(a)は本実施形態の分散液を模式的に示す概略図、(b)は分散質が浮上した状態の試料液を模式的に示す概略図、(c)は同試料液の分散段階及び計測段階を模式的に示す概略図。 (a)は本実施形態の分散液を模式的に示す概略図、(b)は分散質が沈降した状態の試料液を模式的に示す概略図、(c)は同試料液の分散段階及び計測段階を模式的に示す概略図。 本実施形態の解析装置及び安定性評価装置の概略図。 (a)は、試料液A1〜A3における塩濃度と吸光度差との関係を示すグラフ、(b)は、試料液A4及びA5における分散時間と吸光度との関係を示すグラフ。 (a)は、試料液A6及びA7における分散時間と吸光度との関係を示すグラフ、(b)は、試料液A8及びA9における分散時間と吸光度との関係を示すグラフ。 (a)は、試料液A10及びA11における分散時間と吸光度との関係を示すグラフ、(b)は、試料液B1〜B4における塩濃度と吸光度差との関係を示すグラフ。 (a)は、試料液B5における分散時間と吸光度との関係を示すグラフ、(b)は、試料液B6における分散時間と吸光度との関係を示すグラフ。 塩濃度と再分散速度との関係を示すグラフ。 分散時間と吸光度との関係を示すグラフ。
符号の説明
11…分散液、12…分散媒、13…分散質、14…試料液、15…凝集体、21…スピーカ、22…分光光度計、23…コンピュータ。

Claims (3)

  1. 液状の分散媒に液状又は固体状の分散質が分散した分散液の調製後に前記分散質の凝集体を前記分散媒中で形成してなる試料液を用いて前記分散液の安定性を評価する方法であって、
    前記試料液中の凝集体は、前記分散液中の分散質を遠心分離することのみで形成されるとともに再分散可能なものであり、
    前記方法は、
    前記凝集体を形成する分散質が前記分散媒中に分散される分散段階と、
    同分散段階によって分散した分散質の量が計測される計測段階とを含み、
    前記計測段階は、
    前記分散段階で分散した分散質の量を前記分散液中の分散質の全体量に対する比率として算出するとともに、前記比率の経時変化を計測した計測値の変化量から分散速度を算出し、
    複数種の前記試料液について、前記分散速度により前記凝集体の凝集の度合いを定量的に示すことで、複数種の前記分散液の安定性を比較して評価することを特徴とする分散液の安定性評価方法。
  2. 前記分散段階が、前記試料液の外部から前記試料液に振動を伝播することにより実施されることを特徴とする請求項1に記載の分散液の安定性評価方法。
  3. 前記振動の波形が、正弦波であることを特徴とする請求項2に記載の分散液の安定性評価方法。
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