JP5554574B2 - 容器と合成樹脂製容器蓋との組み合わせ - Google Patents

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Description

本発明は、口頸部の外周面には係止あご部が形成されている容器とタンパーエビデント裾部の内周面には係止手段が配設されている合成樹脂製容器蓋との組み合わせに関する。
周知の如く、飲料用として、ガラス、合成樹脂或いは金属薄板から形成された容器と合成樹脂から形成された容器蓋との組み合わせが広く実用に供されている。容器は円筒形状の口頸部を有し、この口頸部の外周面には雄螺条とこの雄螺条の下方に位置する係止あご部が形成されている。一方、容器蓋は円形天面壁とこの天面壁の周縁から垂下する円筒形スカート壁とを有する。スカート壁には周方向に延びる破断ラインが形成されており、スカート壁は破断ラインより上方の主部と破断ラインより下方のタンパーエビデント裾部とに区画されている。スカート壁の主部の内周面には口頸部の雄螺条に螺合される雌螺条が形成されており、スカート壁のタンパーエビデント裾部の内周面には係止手段が配設されている。
容器内に飲料を充填した後に、容器の口頸部に容器蓋を被嵌し容器蓋を閉方向に回転して容器蓋の雌螺条を口頸部の雄螺条に螺合せしめて口頸部に容器蓋を装着し、口頸部を密封する。スカート壁のタンパーエビデント裾部に配設されている係止手段は口頸部の係止あご部を弾性的に乗り越えて係止あご部の下方に位置する。口頸部を開封して飲料を消費する際には、容器蓋を開方向に回転せしめる。かくすると、雌螺条と雄螺条との螺合解除に応じて口頸部に対して容器蓋が上昇せしめられる。容器蓋が幾分か上昇せしめられると、スカート壁のタンパーエビデント裾部に配設されている係止手段が口頸部の係止あご部の下面に係止せしめられ、これによってタンパーエビデント裾部の上昇が阻止される。容器蓋の開方向への回転を続けると、スカート壁に形成されている破断ラインに生成される応力によって破断ラインが破断され、スカート壁のタンパーエビデント裾部が主部から分離される(或いはタンパーエビデント裾部に軸線方向破断ラインが形成されている場合には、軸線方向破断ラインの破断によってタンパーエビデント裾部が無端環状から有端帯状に展開され、タンパーエビデント裾部は主部から完全に分離されることなく周方向の一部において主部と接続され続ける)。容器蓋の開回転方向への回転を続けると、タンパーエビデント裾部を残留せしめて容器蓋が(或いはタンパーエビデント裾部を含む容器蓋の全体が)口頸部から離脱され、口頸部が開放される。
而して、スカート壁のタンパーエビデント裾部の内周面に配設される係止手段は、周方向に間隔をおいて半径方向内方に突出する複数個の突起、周方向に連続して半径方向に突出する環状突条等から構成することができるが、突起或いは突条等の半径方向内方への突出量は、成形型からの離脱の際の所謂無理抜きが過剰になるのを回避するために比較的小さい値に制限される。それ故に、口頸部を開封する際に、口頸部の係止あご部に対する係止手段の係合が不充分になり、破断ラインを破断せしめることなく係止手段が係止あご部を弾性的に乗り越えて上昇する所謂すっぽ抜けが発生する傾向がある。かようなすっぽ抜けを防止するために、下記特許文献1においては、タンパーエビデント裾部の内周面における係止手段よりも上方の部位の内径を口頸部の係止あご部の外径よりも幾分小さく設定して、係止手段より上方においてタンパーエビデント裾部の内周面を係止あご部の外周面に締り嵌めし、これによってタンパーエビデント裾部の弾性的変形乃至変位を抑制している。
実公平5−13735号公報
本発明者等の経験によれば、上記特許文献1に開示されている如く、口頸部に容器蓋を所要とおりに装着して口頸部を密封した状態において、スカート壁のタンパーエビデント裾部の内周面を口頸部の係止あご部に締り嵌めすると、口頸部を開封するために容器蓋を開方向に回転する際の必要初期トルクが過大になり、子供或いは女性にとって開封操作が相当困難になる傾向がある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、開封の際の必要初期トルクを過大にせしめることなく、破断ラインを破断せしめることなく係止手段が係止あご部を弾性的に乗り越えて上昇するすっぽ抜けを充分確実に防止することができる、新規且つ改良された容器と合成樹脂製容器蓋との組み合わせを提供することである。
明によれば、上記主たる技術的課題を達成する容器と合成樹脂製容器蓋との組み合わせとして、円筒形状の口頸部を有し、該口頸部の外周面には雄螺条と該雄螺条の下方に位置する係止あご部が形成されている容器と、該容器の該口頸部に装着される合成樹脂製容器蓋であって、円形天面壁と該天面壁の周縁から垂下する円筒形スカート壁とを具備し、該スカート壁には周方向に延びる破断ラインが形成されていて、該スカート壁は該破断ラインより上方の主部と該破断ラインより下方のタンパーエビデント裾部とに区画されており、該主部の内周面には該口頸部の該雄螺条に螺合される雌螺条が形成され、該タンパーエビデント裾部の内周面には該口頸部の該係止あご部と協働する係止手段が配設されている合成樹脂製容器蓋との組み合わせにおいて、
該合成樹脂製容器蓋の該スカート壁は厚肉上部と薄肉下部とを有し、該破断ラインは該薄肉下部に配設され且つ周方向に間隔をおいて周方向に延びる複数個のスリットと該スリット間に残留せしめられている複数個の橋絡部とから構成されており、
該容器の該係止あご部は該円筒形状の外周面と水平に延在する下面を有し、該合成樹脂製容器蓋の該係止手段は略水平に半径方向内方に延出する上面を有し、
該合成樹脂製容器蓋の該タンパーエビデント裾部の内周面における該係止手段よりも上方には、内径がd1である遊嵌上部と円筒形状である内周面の内径がd2である嵌合下部とが配設されており、該内径d2は該内径d1よりも小さく(d2<d1)、該口頸部の該係止あご部の外径Dに対して、d1≧Dであり、d2<Dであり、
該口頸部の該雄螺条に該合成樹脂製容器蓋の該雌螺条を螺合せしめて該口頸部に該合成樹脂製容器蓋を装着して該口頸部を密封した状態において、該タンパーエビデント裾部の該遊嵌上部が該口頸部の該係止あご部に対向して該係止あご部の半径方向外側に位置し、該タンパーエビデント裾部の該嵌合下部は該口頸部の該係止あご部よりも下方に位置し、口頸部の該係止あご部の下面と該タンパーエビデント裾部の内周面における該嵌合下部の上端縁との軸線方向間隔L1=0.1乃至0.7mmであり、該嵌合下部の軸線方向長さL2=0.3乃至0.7mmである、
ことを特徴とする組み合わせが提供される。
好ましくは、0mm≦(d1−D)≦0.4mmであり、0mm<(D−d2)≦0.5mmである。該タンパーエビデント裾部の内周面における該遊嵌上部と該嵌合下部との間には下方に向かって内径が漸次減少する逆円錐台形状である境界部が存在するのが好適である。
本発明においては、容器の口頸部に容器蓋を所要とおりに装着して口頸部を密封した状態においては、タンパーエビデント裾部の遊嵌上部が口頸部の係止あご部に対向して位置してタンパーエビデント裾部が係止あご部に対して遊嵌状態となり、それ故に開封の際の必要初期トルクが過大になることが回避され、容器蓋が開回転方向に幾分回転されて口頸部に対して容器蓋が上昇せしめられると、タンパーエビデント裾部の嵌合下部が係止あご部に対抗して位置し係止あご部に締り嵌め状態にせしめられ、それ故に破断ラインを破断せしめることなく係止手段が係止あご部を弾性的に乗り越えて上昇するすっぽ抜けが充分確実に防止される。
本発明に従って構成された容器と合成樹脂製容器蓋との組み合わせの好適実施形態を、一部を断面で示す正面図。 図1の容器蓋を容器の口頸部に装着した状態を、一部を断面で示す正面図。 図2の一部を拡大して示す拡大部分断面図。 図2及び図3に示す状態から容器蓋を開回転方向に幾分回転せしめた状態における、図3と同様の拡大部分断面図。 実施例及び比較例における必要トルクの変動を示す線図。
以下、添付図面を参照して、本発明に従って構成された容器と合成樹脂製容器蓋との組み合わせの好適実施形態について、更に詳述する。
図1を参照して説明すると、ポリエチレン又はポリプロピレンの如き適宜の合成樹脂から射出成形又は圧縮成形することができる容器蓋2は、円形天面壁4とこの天面壁4の周縁から垂下する円筒形スカート壁6とを具備する。天面壁4の内面外周縁部には、下方に垂下する円筒形状の内側シール片8及び同様に下方に垂下する円筒形状の外側シール片10が形成されている。更に、内側シール片8と外側シール片10との間には比較的小さい環状突条9が形成されている。
スカート壁6は比較的肉厚の厚肉上部12と比較的肉薄の薄肉下部14を有する。薄肉下部14の上端部には周方向に延びる破断ライン16が形成されており、スカート壁6は破断ライン16より上方の主部18と破断ライン16より下方のタンパーエビデント裾部20とに区画されている。図示の実施形態においては、破断ライン16は周方向に間隔をおいて周方向に延びる複数個のスリット(切り溝)22とスリット22間に残留せしめられている複数個の橋絡部24とから構成されており、タンパーエビデント裾部20は複数個の橋絡部24を介して主部18に接続されている。
スカート壁の主部18の外周面には、周方向に見て交互に存在する凹凸形状から構成された滑り止めローレット26が形成されている。スカート壁6の主部18の内周面には3条の雌螺条28が形成されている。3条の雌螺条28は120度の角度間隔をおいて配設されており、3条の雌螺条28の各々は略160度の角度範囲に渡って延在せしめられている。タンパーエビデント裾部20の内周面には係止手段30が配設されている。図示の実施形態においては、係止手段30は周方向に間隔をおいて配設され周方向に延びる5個の突起32から形成されている。突起32の各々の主部(両端部を除く部分)の縦断面形状は略直角三角形状であり、略水平に半径内方に延出する上面を有する。
図1と共に図3を参照して説明を続けると、タンパーエビデント裾部20の内周面においては、上記係止手段30よりも上方において、遊嵌上部34と嵌合下部36とが配設されていることが重要である。遊嵌上部34は内径d1を有し、嵌合下部36は内径d2を有し、内径d2は内径d1よりも小さいことも重要である(d2<d1)。図示の実施形態においては、遊嵌上部34と嵌合下部36との間には下方に向かって内径が漸次減少する逆円錐台形状である境界部38が存在する。
図2には、容器蓋2と共に容器の口頸部40も図示されている。ポリエチレンテレフタレートの如き適宜の合成樹脂、ガラス或いは金属薄板から形成することができる容器の口頸部40は全体をして円筒形状であり、口頸部40の外周面には3条の雄螺条42と雄螺条42の下方に位置する係止あご部44が形成されている。3条の雄螺条42は容器蓋2における上記3条の雌螺条28に対応して形成されており、120度の角度間隔をおいて配設され略160度の角度範囲に渡って延在せしめられている。係止あご部44は下方に向かって外径が漸次増大する円錐台形状の上面46、円筒形状である外周面48及び実質上水平に延在する下面50を有する。口頸部40の外周面には、更に、係止あご部44の下方に位置するサポートリング52(かかるサポートリング52は当業者には周知の如く容器の搬送に利用される)も配設されている。
容器内に内容物を充填した後に口頸部40に容器蓋2を装着して口頸部40を密封する際には、口頸部40に容器蓋2を被嵌して容器蓋2を閉回転方向、図2において上方から見て時計方向、に回転せしめ、容器蓋2の雌螺条28を口頸部40の雄螺条42に螺合せしめる。図2に示す状態まで雌螺条28を雄螺条42に螺合せしめると、容器蓋2の内側シール片8が口頸部40内に進入して口頸部40の内周面に密接され、環状突条9が口頸部40の頂面に密接せしめられ、外側シール片10が口頸部40の外周面に密接乃至近接せしめられ、かくして口頸部40が密封される。タンパーエビデント裾部20の内周面に配設されている係止手段30は口頸部40の係止あご部44を弾性的に(即ちタンパーエビデント裾部20の弾性変形乃至変位によって)乗り越えて係止あご部44の下方に位置する。
図2と共に図3を参照して説明を続けると、口頸部40に容器蓋2を所要とおりに装着した状態、即ち図2及び図3に図示するとおりの状態において、タンパーエビデント裾部20の内周面における遊嵌上部34が口頸部40における係止あご部44の外周面48に対向して位置することが重要であり、係止あご部44の外径Dに対して遊嵌上部34の内径d1はd1≧D、好ましくは0mm≦(d1−D)≦0.4mmであって、遊嵌上部34は係止あご部44に遊嵌、即ち密接せしめられることなく実質上離間(単なる接触状態も含む)されていることが重要である。そして、後述するとおりにして口頸部40を開封する際の必要トルク及び破断ライン16の破断開始までの容器蓋2の回転角度等の点から、図2及び図3に図示する状態において、口頸部40の係止あご部44の下面50とタンパーエビデント裾部20の内周面における嵌合下部36の上端縁との軸線方向間隔L1は0.1乃至0.7mm(L1=0.1乃至0.7mm)であり、そしてまたタンパーエビデント裾部20の内周面における嵌合下部36の軸線方向長さL2は0.3乃至0.7mm(L2=0.3乃至0.7mm)であるのが重要である
内容物を消費するために口頸部40を開封する際には、容器蓋2を開方向、即ち図2において上方から見て反時計方向、に回転せしめる。かかる回転の初期においては、後述する実施例及び比較例からも理解される如く、タンパーエビデント裾部20の内周面における遊嵌上部34が口頸部40の係止あご部44に遊嵌されている故に、必要初期トルクが過大になることはない。容器蓋2を開回転方向に幾分か回転せしめて口頸部40に対して容器蓋2を図4に図示する位置まで上昇せしめると、タンパーエビデント裾部20の内周面に配設されている係止手段30を構成する突起32の上端面が口頸部40の係止あご部
44の下面50に当接すると共に、タンパーエビデント裾部20の内周面における嵌合下部36が口頸部40の係止あご部44の外周面48に対向して位置する。係止あご部44の外径Dに対して嵌合下部36の内径d2はd2≦D、好ましくは0mm<(D−d2)≦0.5mmであって、係止あご部44の外周面48に対して嵌合下部36が締り嵌め状態になることが重要である。図4に図示する状態から容器蓋2を更に開方向に回転せしめると、容器蓋2の係止手段30が口頸部40の係止あご部44に係止せしめられている故に、タンパーエビデント裾部20の上昇が阻止され、破断ライン16、更に詳しくはその橋絡部24に応力が生成され、破断ライン16が破断されてタンパーエビデント裾部20がスカート壁6の主部18から分離される。破断ライン16が破断される際には、タンパーエビデント裾部20の内周面における嵌合下部36が口頸部40の係止あご部44の外周面48に締り嵌め状態にせしめられている故に、タンパーエビデント裾部20の弾性的変形乃至変位が抑制され、破断ライン16が破断されることなく係止手段30が係止あご部44を乗り越えて上昇してしまうことが充分確実に回避される。破断ライン16が破断されてタンパーエビデント裾部20がスカート壁6の主部18から分離された後においては、容器蓋2の開方向への回転に応じて容器蓋2のタンパーエビデント裾部20を除く部分が上昇せしめられ、タンパーエビデント裾部20を口頸部40に残留せしめて容器蓋2が口頸部40から離脱され、かくして口頸部40が開封される。
図示の実施形態においては、口頸部40の開封の際には破断ライン16が周方向全体に渡って破断され、タンパーエビデント裾部20がスカート壁6の主部18から完全に分離されるが、所望ならばタンパーエビデント裾部20に軸線方向に延びる付加破断ラインを形成し、口頸部40を開封する際には破断ライン16における橋絡部が局部的に破断されることなく残留せしめられてタンパーエビデント裾部20はスカ−ト壁6の主部18に接続され続け、タンパーエビデント裾部20の付加破断ラインが破断されてタンパーエビデント裾部20が有端帯状に展開されて係止あご部44に対する係止手段30の係止が解除され、タンパーエビデント裾部20を含む容器蓋2の全体が口頸部40から離脱されるようになすこともできる。
実施例:ポリエチレンから射出成形によって図1に図示するとおりの容器蓋を3個成形した。成形した容器蓋の呼び口径は30mmであり、スカート壁の薄肉下部の、遊嵌上部が存在する部位の厚さは0.55mmで、タンパーエビデント裾部の内周面における遊嵌上部の内径d1は30.2mmで、嵌合下部の内径d2は30mmで、嵌合下部の軸線方向長さL2は0.45mmであった。
上述したとおり容器蓋を、ポリエチレンテレフタレートから成形された容器の図2に図示するとおりの口頸部に装着した。口頸部の係止あご部の外径Dは30.2mmであった。口頸部に容器蓋を図2に図示するとおりの状態に装着した時の、口頸部の係止あご部の下面とタンパーエビデント裾部の内周面における嵌合下部の上端縁との軸線方向間隔L1は0.4mmであった。口頸部に装着された容器蓋を開回転方向に回転せしめて、容器蓋の破断ラインを破断してタンパーエビデント裾部を残留せしめて容器蓋のその余の部分を口頸部から離脱せしめる際の必要トルクの変動と容器蓋の回転角度との関係を回転トルク計測器によって測定した。3個の容器蓋について夫々測定し、その平均を算出した結果は、図5に示すとおりであり、必要初期トルクは破断ラインを破断する際の必要最大トルクよりも幾分小さい値であった。
比較例:比較のためにタンパーエビデント裾部の内周面における係止手段より上方の部分の内径は全てd2である(従って遊嵌上部が存在せず、係止手段よりも上方の部位は全て嵌合部である)以外は実施例と同一の容器蓋を3個成形した。そして、実施例と同様にして、必要トルクの変動と容器蓋の回転角度との関係を回転トルク計測器によって測定した。3個の容器蓋について夫々測定し、その平均を算出した結果は、図5に示すとおりであり、必要初期トルクは過大であり破断ラインを破断する際の必要最大トルクよりも幾分大きかった。
2:容器蓋
4:天面壁
6:スカート壁
12:スカート壁の厚肉上部
14:スカート壁の薄肉下部
16:破断ライン
18:スカート壁の主部
20:タンパーエビデント裾部
28:雌螺条
30:係止手段
34:遊嵌上部
36:嵌合下部
40:容器の口頸部
44:係止あご部

Claims (4)

  1. 円筒形状の口頸部を有し、該口頸部の外周面には雄螺条と該雄螺条の下方に位置する係止あご部が形成されている容器と、該容器の該口頸部に装着される合成樹脂製容器蓋であって、円形天面壁と該天面壁の周縁から垂下する円筒形スカート壁とを具備し、該スカート壁には周方向に延びる破断ラインが形成されていて、該スカート壁は該破断ラインより上方の主部と該破断ラインより下方のタンパーエビデント裾部とに区画されており、該主部の内周面には該口頸部の該雄螺条に螺合される雌螺条が形成され、該タンパーエビデント裾部の内周面には該口頸部の該係止あご部と協働する係止手段が配設されている合成樹脂製容器蓋との組み合わせにおいて、
    該合成樹脂製容器蓋の該スカート壁は厚肉上部と薄肉下部とを有し、該破断ラインは該薄肉下部に配設され且つ周方向に間隔をおいて周方向に延びる複数個のスリットと該スリット間に残留せしめられている複数個の橋絡部とから構成されており、
    該容器の該係止あご部は該円筒形状の外周面と水平に延在する下面を有し、該合成樹脂製容器蓋の該係止手段は略水平に半径方向内方に延出する上面を有し、
    該合成樹脂製容器蓋の該タンパーエビデント裾部の内周面における該係止手段よりも上方には、内径がd1である遊嵌上部と円筒形状である内周面の内径がd2である嵌合下部とが配設されており、該内径d2は該内径d1よりも小さく(d2<d1)、該口頸部の該係止あご部の外径Dに対して、d1≧Dであり、d2<Dであり、
    該口頸部の該雄螺条に該合成樹脂製容器蓋の該雌螺条を螺合せしめて該口頸部に該合成樹脂製容器蓋を装着して該口頸部を密封した状態において、該タンパーエビデント裾部の該遊嵌上部が該口頸部の該係止あご部に対向して該係止あご部の半径方向外側に位置し、該タンパーエビデント裾部の該嵌合下部は該口頸部の該係止あご部よりも下方に位置し、口頸部の該係止あご部の下面と該タンパーエビデント裾部の内周面における該嵌合下部の上端縁との軸線方向間隔L1=0.1乃至0.7mmであり、該嵌合下部の軸線方向長さL2=0.3乃至0.7mmである、
    ことを特徴とする組み合わせ。
  2. 0mm≦(d1−D)≦0.4mmである、請求項記載の組み合わせ。
  3. 0mm<(D−d2)≦0.5mmである、請求項又は記載の組み合わせ。
  4. 該タンパーエビデント裾部の内周面における該遊嵌上部と該嵌合下部との間には下方に向かって内径が漸次減少する逆円錐台形状である境界部が存在する、請求項からまでのいずれかに記載の組み合わせ。
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