JP5553642B2 - 半導体装置の製造方法及び薄型化基板の製造方法 - Google Patents
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Description
しかし、外部接続用の突起電極が100μmを超えて大きくなると、突起電極を十分包めないので,テープが浮いてしまったりテープ面に凹凸ができてしまい、研削後の裏面に凹凸が生じてしまうという問題があるが、充分な厚みの粘着材厚は現状では開発されていない。
また、液状の紫外線硬化型樹脂を外部接続用の突起電極を覆うように塗布して硬化させ、保護材とする方法もあるが、外部接続用電極が半田ボールのように球状であると、半田ボールの根元側で保護樹脂が引っ掛かり保護樹脂の剥離が困難となる、あるいは剥離工程の時間を要するという問題があった。
請求項2に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、パッド部を有する半導体基板と、前記半導体基板上に形成された樹脂膜と、前記樹脂膜に形成されたホールに重なるように形成され、前記樹脂膜の上面から突出した状態に設けられ、前記パッド部に電気的に接続された半田ボールと、を有する基板を準備する工程と、前記半田ボールの周囲における前記樹脂膜の上面上に前記半田ボールの高さよりも低い位置が上面となるように仮止め用接着剤を形成する工程と、前記仮止め用接着剤上に前記半田ボールの最上部を覆う支持用接着剤を形成する工程と、を含み、前記仮止め用接着剤を形成する工程は、前記半田ボールのボール径の中心よりも低い位置が上面となるように前記仮止め用接着剤を形成する工程であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、パッド部を有する半導体基板と、前記パッド部に接続される外部接続用電極と、前記外部接続用電極の周囲における前記半導体基板上に設けられた樹脂膜と、前記外部接続用電極の上面に設けられた半田ボールと、を有する基板を準備する工程と、前記半田ボールの周囲における前記樹脂膜上に前記半田ボールの高さよりも低い位置が上面となるように仮止め用接着剤を形成する工程と、前記仮止め用接着剤上に前記半田ボールの最上部を覆う支持用接着剤を形成する工程と、を含み、前記支持用接着剤により前記半導体基板を支持して前記半導体基板の裏面を研削する工程の後、前記半導体基板の裏面をダイシングラインに沿って切断して前記樹脂膜に達する溝を形成する工程を含むことを特徴とする。
請求項4に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、パッド部を有する半導体基板と、前記半導体基板上に形成された樹脂膜と、前記樹脂膜に形成されたホールに重なるように形成され、前記樹脂膜の上面から突出した状態に設けられ、前記パッド部に電気的に接続された半田ボールと、を有する基板を準備する工程と、前記半田ボールの周囲における前記樹脂膜上に前記半田ボールの高さよりも低い位置が上面となるように仮止め用接着剤を形成する工程と、前記仮止め用接着剤上に前記半田ボールの最上部を覆う支持用接着剤を形成する工程と、を含み、前記仮止め用接着剤を形成する工程の前に、前記半導体基板のダイシングラインに沿って前記樹脂膜の上面から前記半導体基板の厚さの中間位置に達する溝を形成する工程を含むことを特徴とする。
請求項5に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、請求項4に記載の半導体装置の製造方法において、前記樹脂膜上に前記半田ボールの高さよりも低い位置が上面となるように仮止め用接着剤を形成する工程は、前記溝の内部に前記仮止め用接着剤を形成する工程を含むことを特徴とする。
請求項6に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、請求項3乃至5の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記仮止め用接着剤を形成する工程は、前記半田ボールの高さの中心よりも低い位置が上面となるように前記仮止め用接着剤を形成する工程であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、請求項3乃至5の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記仮止め用接着剤を形成する工程は、前記半田ボールのボール径の中心よりも低い位置が上面となるように前記仮止め用接着剤を形成する工程であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、請求項1乃至7の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記支持用接着剤を形成する工程の後に、前記半導体基板の裏面を研削する工程と、前記支持用接着剤を除去する工程と、前記仮止め用接着剤を除去する工程と、前記半導体基板をダイシングラインに沿って分離して複数の半導体装置を得る工程と、を含むことを特徴とする。
請求項9に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、請求項8に記載の半導体装置の製造方法において、前記仮止め用接着剤を除去する工程は剥離液により前記仮止め用接着剤を剥離することを特徴とする。
請求項10に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記仮止め用接着剤は、アクリル系接着剤であることを特徴とする。
請求項11に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記仮止め用接着剤上に前記半田ボールの最上部を覆う支持用接着剤を形成する工程は、前記仮止め用接着剤上に紫外線硬化型の接着剤を貼り付ける工程を含むことを特徴とする。
請求項12に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、請求項11に記載の半導体装置の製造方法において、前記封止膜上に前記半田ボールの高さよりも低い位置が上面となるように仮止め用接着剤を形成する工程は、前記溝の内部に前記仮止め用接着剤を形成する工程を含むことを特徴とする。
請求項13に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、請求項8に記載の半導体装置の製造方法において、前記支持用接着剤により前記半導体基板を支持して前記半導体基板の裏面を研削する工程は、前記支持用接着剤との間に光熱変換層を介在してガラス板に接着する工程を含むことを特徴とする。
請求項14に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、請求項8に記載の半導体装置の製造方法において、前記半導体基板をダイシングラインに沿って分離して複数の半導体装置を得る工程は、前記半導体基板の裏面からレーザを照射して前記半導体基板のダイシングラインに沿って前記半導体基板内部に改質層を形成する工程を含むことを特徴とする。
請求項15に記載の発明に係る薄型化基板の製造方法は、基板の一方の面に形成された半田ボールの周囲における前記一方の面上に仮止め用接着剤を形成して、前記仮止め用接着剤の上面を前記半田ボールの高さの中心よりも低い位置にする工程と、前記仮止め用接着剤上に前記半田ボールの最上部を覆う支持用接着剤を形成する工程と、前記仮止め用接着剤及び前記支持用接着剤によって前記半田ボールを保護した状態で前記基板の他方の面を研削する工程と、を含むことを特徴とする。
請求項16に記載の発明に係る薄型化基板の製造方法は、基板の一方の面に形成された半田ボールの周囲における前記一方の面上に仮止め用接着剤を形成して、前記仮止め用接着剤の上面を前記半田ボールのボール径の中心よりも低い位置にする工程と、前記仮止め用接着剤上に前記半田ボールの最上部を覆う支持用接着剤を形成する工程と、前記仮止め用接着剤及び前記支持用接着剤によって前記半田ボールを保護した状態で前記基板の他方の面を研削する工程と、を含むことを特徴とする。
以下、この発明の半導体装置の製造方法について説明をする。図1は多数の半導体装置形成領域Aを有する半導体ウエハの平面図である。半導体装置形成領域Aは、半導体ウエハ1上に行方向および列方向に、マトリクス状に配列されている。各半導体装置形成領域Aは、後述する最終工程、すなわち、半田ボールを形成し、半導体ウエハ1の裏面を研削して薄型化した後、半導体ウエハ1をダイシングライン2で切断することにより、半導体装置として同時に多数個が得られる。
半導体装置形成領域A内には、四つの側辺の各側辺に沿ってパッド部3が配列され、パッド3部が配列された領域の内側には多数の外部接続用電極20が配列されている。外部接続用電極20は、通常は、半導体装置形成領域Aの周側辺から中心に向かう環状に配列されるが、これとは異なるように配列されることもある。各外部接続用電極20とパッド部3とは配線15により接続されている。後述するが、各配線15は、外部接続用電極20に対応する部分に、外部接続用電極20の直径とほぼ同一サイズか、僅かに大きいサイズの接続パッド部を有しており、各外部接続用電極20は、配線15の接続パッド部上に形成される。
以下、図3を参照して半導体装置10の詳細について説明をするが、図面の明確化のため、図3においては、半導体装置形成領域A内の各側辺近傍にそれぞれ1個の外部接続用電極20が形成されているものとして説明する。
下部配線13は、チタン(Ti)、タングステン(W)またはチタンとタングステンの合金などからなる金属層である。上部配線14は、銅系金属により形成することができる。配線15は、二層積層構造に限らず、三層以上の積層構造とすることもできる。
半導体基板11上の全領域を覆って、例えば、ポリイミド系樹脂またはエポキシ系樹脂からなる封止膜16が形成されている。すなわち、封止膜16は、第2の絶縁膜12上および低誘電率膜配線積層部6の周囲における半導体基板11上に形成されており、低誘電率膜配線積層部6の周側面および第1の絶縁膜8の周側面を覆っている。封止膜16は第2の絶縁膜12上における外部接続用電極20の間に形成されており、また、第1の絶縁膜8の周側縁および第2の絶縁膜12の周側面を覆っている。
以下、図4〜図20を参照して図3に図示される本発明の半導体装置10の製造方法の実施形態1を説明する。なお、図4〜図20は、図1におけるIV−IV線で切断した拡大断面図である。
先ず、図4に図示されるように、主面上に、低誘電率膜配線積層部6、第1の絶縁膜8および第2の絶縁膜12を有する半導体ウエハ(半導体基板)1を準備する。半導体ウエハ1は、分離部Sで離間された複数のデバイス領域DAを有し、各半導体装置形成領域Aの主面には、トランジスタ、抵抗、コンデンサなどの回路素子が形成された集積回路素子形成領域11aが形成されている。
なお、二点鎖線で示す切断領域Cはダイシングライン2に対応する領域であり、分離部Sは切断領域Cより幅広い領域を有する。
第2の絶縁膜12を形成するには、先ず、ポリイミド系樹脂またはPBO系樹脂等の有機樹脂を、第1の絶縁膜8上、パッド部3上および分離部Sに対応する低誘電率膜配線積層部6上にべた状に塗布する。塗布の方法は、スピンコーティング法、スクリーン印刷法、スキャン塗布法等、適宜な方法を用いることができる。
そして、第2の絶縁膜12に、フォトリソグラフィ技術によってパッド部3を露出する開口部12aを形成する。第2の絶縁膜12の開口部12aは、平面視で、第1の絶縁膜8の開口部8aと同じサイズを有し、その周側端部の位置が第1の絶縁膜8の開口部8aの周側端部の位置に一致している。但し、第2の絶縁膜12の開口部12aの平面サイズは第1の絶縁膜8の開口部8aより大きくしたり、小さくしたりしてもよい。
半導体装置形成領域Aを図7の状態とし、フォトレジストマスク41、42を除去する。
そして、図8に図示されるように、金属膜13Aを電流路として電解めっきを行い、フォトレジスト膜43の開口部43aから露出される上部配線14の接続パッド部14a上に外部接続用電極20を形成する。外部接続用電極20は、例えば、銅系金属により直径200〜300μmに形成する。
なお、上述したネガ型のフォトレジストおよびポジ型のフォトレジストシートは好ましい一例ではあるが、ネガ型のフォトレジストを用いるかポジ型のフォトレジストを用いるかは任意に採用できる。また、フォトレジストシートはドライフィルムのことを意味するが、フォトレジストとして溶剤を用いるかドライフルムを用いるかについても任意に採用することが可能である。
そこで、上部配線14をマスクとして、金属膜13Aをウエットエッチングにより除去する。この状態を図9に示す。この状態では、上部配線14から露出していた金属膜13Aの部分が除去されたことにより、下部配線13および上部配線14の二層構造からなる配線15が形成されている。
外部接続用電極20は銅系の軟性金属を用いているため、封止膜16aと外部接続用電極20の研削工程において、外部接続用電極20の上面20aにダレが形成される。このため、次に、このダレと共に外部接続用電極20の上面をウエットエッチングにより除去する。これにより、図12に図示されるように、外部接続用電極20の上面20aは、封止膜16の上面16aより僅かに低くなる。
上述した如く、各デバイスエリアDA内には、図3に図示された完成した半導体装置10が形成されているので、ダイシングテープ71よりピックアップして多数の半導体体装置10を得ることができる。
実施形態1では、支持用接着剤62を仮止め用接着剤61上に貼り付ける方法であった。実施形態2は支持用接着剤63として液状接着剤を用いる方法である。
図21は実施形態1における図16に対応する図である。実施形態2においては、仮止め用接着剤61上に紫外線硬化型の支持用接着剤63をスピンコート法などにより半田ボール35全体を覆うように塗布する。このような支持用接着剤63として、住友スリーエム株式会社の「Wafer Support System」のUV硬化型耐熱性接着剤を適用することができる。この接着剤の場合、300μm程度までの厚さとすることができる。塗布後は、図22に示すように、紫外線を照射して支持用接着剤63を硬化する。この後は、実施形態1の図17〜図20と同様なプロセスを行う。但し、支持用接着剤63は既に紫外線を照射して硬化してあるので、図18と図19との工程間における紫外線照射は不要である。
実施形態1および2では、半導体ウエハ1の裏面を研削する際、支持用接着剤62または63を支持部材とするものであった。実施形態3は、支持用接着剤とは別の支持部材により半導体ウエハ1を支持して半導体ウエハ1の裏面を研削する方法を示す。
以下、図23〜29と共に実施形態3を説明する。
実施形態2における図21の工程の後、すなわち、仮止め用接着剤61上に半田ボール35の最上部を含む全体を覆うように支持用接着剤63を塗布した後、図23に図示するように、支持用接着剤63の上面に透明なガラス板65を貼り合せる。
ガラス板65の一面には、光熱変換層64が形成されており、真空中においてガラス板65の一面に形成された光熱変換層64を支持用接着剤63の上面に貼り合せる。光熱変換層は、レーザを照射することによりレーザから吸収したエネルギを熱に変換し、樹脂を熱分解して内部にガスを発生するメカニズムを有するもので、内部で発生するガスにより接着剤が層状に分離して剥離可能となるものである。
そして、図25に図示されるように、ガラス板65を支持部材として半導体ウエハ1の裏面を研削する。研削は、実施形態1と同様に、二点鎖線で示す最終的な半導体基板11の厚さとなる位置まで行う。
この場合のレーザは、波長1064nmのYAG(イットリウム アルミニウム ガーネット)レーザまたはその半分の532nmの波長のSHG−YAGレーザである。本明細書では、いずれもYAGレーザとする。YAGレーザの照射により光熱変換層64はガスを発生し、層の中間部で分離する。このため、ガラス板65を支持用接着剤63から剥離することができる。光熱変換層64と共にガラス板65を支持用接着剤63から除去した状態を図28に示す。
実施形態1〜3は、半導体ウエハ1をダイシングブレードによりダイシングして溝51を形成する方法であった。この場合、溝51内に仮止め用接着剤61が形成されるので、この溝51内の仮止め用接着剤61を溶解除去するのに時間を要することがある。実施形態4は、この点に留意をした方法である。以下、図29〜図38を参照して説明をする。
図29は実施形態2で説明した図21に対応しており、仮止め用接着剤61上に半田ボール35の最上部を含む全体を覆うように支持用接着剤63を塗布した状態を示す。但し、実施形態1における図14に図示された、ダイシングブレードによる半導体ウエハ1のダイシングは行っていないものである。従って、図29においては、図14と異なり、半導体ウエハ1の切断領域Cには、溝は形成されていない。
そして、図32に図示されるように、ガラス板65を支持部材として半導体ウエハ1の裏面を研削する。研削は、実施形態1と同様に、二点鎖線で示す最終的な半導体基板11の厚さとなる位置まで行う。この場合、図32に図示されるように、第1実施形態における溝51は形成されていない。
次に、図35に示すように、ピーリング法により支持用接着剤63を除去する。引き続いて、図36に示すように、仮止め用接着剤61の剥離液に浸漬して仮止め用接着剤61を溶解除去する。そして、洗浄する。
この後、ダイシングテープ71をエクステンションすると、図38に図示されるように、半導体ウエハ1は、改質層SIの部分で破断する。従って、各デバイスエリアDAに形成された半導体装置をピックアップすれば、図3に図示される半導体装置10を多数個得ることができる。
実施形態4は、ステルスダイシングのレーザSLを半導体ウエハ1の裏面側から照射する方法であるが、半導体ウエハ1の主面(表面)側から照射する方法とすることも可能である。
以下、図39〜図44を共にその方法について説明する。
実施形態4における図32に示す工程の後、つまり、ガラス板65を支持部材として半導体ウエハ1の裏面を研削した後、第4実施形態では半導体ウエハ1の裏面からステルスダイシングのレーザSLを照射した。第5実施形態では、半導体ウエハ1の裏面からステルスダイシングのレーザSLを照射せず、図39に図示されるように、ガラス板65の上方からガラス板65を透過してYAGレーザを光熱変換層64に照射する。
実施形態5の場合も、実施形態4と同様な効果を奏することができる。
ステルスダイシングのレーザSLを用いて半導体ウエハ1を個々の半導体装置に分離する方法で、仮止め用接着剤61を形成する前に封止膜16を切断して溝を形成する方法もある。以下、図45〜図56を参照してそのような方法について説明する。
実施形態1の図13までの工程が完了したら、図45に図示されるように、ダイシングブレードを用いて、切断領域Cに沿って封止膜16を切断して封止膜16に溝54を形成する。溝54は半導体ウエハ1に達する深さに形成する。しかし、実施形態1の場合のように深く形成する必要はなく、半導体ウエハ1の表面層を除去する程度の深さでよい。
実施形態6によれば、実施形態3と同様な効果を奏することができる。また、ダイシングテープ71は、ダイシングストリートに露出していないので、仮止め用接着剤61の除去によるダイシングテープ71へのダメージはない。
実施形態4および5は、仮止め用接着剤61および支持用接着剤63を剥離した後、封止膜16に溝52または53を形成する方法であるが、半導体ウエハ1の切断にステルスダイシングのレーザSLを用いる方法である。実施形態7はステルスダイシングのレーザSLを用いない方法を示す。
実施形態3における図32に図示される工程、すなわち、ガラス板65を支持部材として半導体ウエハ1の裏面を研削した後、図39に図示される工程、すなわち、ガラス板65の上方からガラス板65を透過して光熱変換層64にYAGレーザを照射する。そして、ガラス板65を支持用接着剤63から剥離する。
実施形態7によれば、実施形態4または5と同様な効果を奏することができる。この場合、ステルスダイシングのレーザSLによる切断では無いので、半導体ウエハ1が極めて薄型化された場合にはダイシングに慎重さが必要となるにしても、半導体ウエハ1を損傷しない限りにおいては生産性が向上する。
図59は、本発明の半導体装置の製造方法によって作製される半導体装置の別の構造を示す格段断面図である。
図59に図示される半導体装置80が図3に図示される半導体装置10と相違する点は、半導体ウエハ1の側面および裏面に保護樹脂層17が被覆されている点である。
すなわち、半導体基板11の裏面および側面を覆って保護樹脂層17が形成されている。保護樹脂層17は半導体基板11の側面を覆う部分が半導体基板11の主面(表面)よりも上方に突き出しており、この部分の封止膜16は凹んでいる。半導体基板1の側面を覆う部分の保護樹脂層17の外面は、封止膜16の側面と同一平面となっている。他の構成は半導体装置10と同一であり、同一の部材に同一の図面参照符号を付して説明を省略する。
以下、図59に図示された半導体装置80の製造方法を説明する。
図60〜図67は本発明の実施形態8に関する。
実施形態4における図29までの工程を行う。すなわち、半導体ウエハ1上に第1の絶縁膜8、第2の絶縁膜12を形成し、第2の絶縁膜12上に配線15を形成する(図4〜図7)。配線15の接続パッド部上に外部接続用電極20を形成し(図8〜図9)、外部接続用電極20の周囲における第2の絶縁膜12上に封止膜16を形成する(図10)。封止膜16の上面16aと外部接続用電極20の上面20aを同一平面とした後、外部接続用電極20の上面20aに発生するダレを除去するため、外部接続用電極20の上面20aをエッチングして封止膜16の上面より僅かに低くする(図11〜図12)。外部接続用電極20の上面20a上に半田ボール35を形成する(図13)。次に、半田ボール35の周囲における封止膜16上に仮止め用接着剤61を形成する。仮止め用接着剤61上に半田ボール35の全体を覆うように支持用接着剤63を形成する(図29)。
次に、図63に図示されるように、ガラス板65の上方からガラス板65を透過して光熱変換層64にYAGレーザを照射する。そして、ガラス板65を剥離する。この状態を図64に示す。次に、支持用接着剤63をピーリング法により仮止め用接着剤61から剥離する。この状態を図65に図示する。引き続いて、図66に図示されるように、仮止め接着剤の剥離液に浸漬する。これにより、仮止め用接着剤61が溶解除去される。
従って、各デバイスエリアDAに形成された半導体装置をピックアップすれば、図59に図示される半導体装置80を多数個得ることができる。
実施形態8の場合も、実施形態7と同様な効果を奏することができる。加えて、実施形態8では半導体基板11の裏面および側面を保護樹脂層17で覆う構造であるので、半導体基板11を薄型化しても半導体基板11の割れや損傷を防止することができるという効果を奏する。
また、半導体基板11の裏面に保護樹脂層17を形成する方法として、実施形態8のみを示すが実施形態1〜7に記載された方法を適用することも可能である。
DA デバイスエリア
S 分離部
C 切断領域
1 半導体ウエハ(半導体基板)
4 低誘電率膜
5 内部配線
6 低誘電率膜配線積層部
8 第1の絶縁膜
10、80 半導体装置
11 半導体基板
12 第2の絶縁膜
13 下部配線
13A 金属膜
14 上部配線
15 配線
16 封止膜
17 保護樹脂層
17a 保護樹脂
20 外部接続用電極
35 半田ボール
41、42 フォトレジストマスク
43 フォトレジスト膜
51〜57 溝
61 仮止め用接着剤
62、63 支持用接着剤
64 光熱変換層
65 ガラス板
71 ダイシングテープ
Claims (16)
- パッド部を有する半導体基板と、前記半導体基板上に形成された樹脂膜と、前記樹脂膜に形成されたホールに重なるように形成され、前記樹脂膜の上面から突出した状態に設けられ、前記パッド部に電気的に接続された半田ボールと、を有する基板を準備する工程と、
前記半田ボールの周囲における前記樹脂膜の上面上に前記半田ボールの高さよりも低い位置が上面となるように仮止め用接着剤を形成する工程と、
前記仮止め用接着剤上に前記半田ボールの最上部を覆う支持用接着剤を形成する工程と、
を含み、
前記仮止め用接着剤を形成する工程は、前記半田ボールの高さの中心よりも低い位置が上面となるように前記仮止め用接着剤を形成する工程であることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - パッド部を有する半導体基板と、前記半導体基板上に形成された樹脂膜と、前記樹脂膜に形成されたホールに重なるように形成され、前記樹脂膜の上面から突出した状態に設けられ、前記パッド部に電気的に接続された半田ボールと、を有する基板を準備する工程と、
前記半田ボールの周囲における前記樹脂膜の上面上に前記半田ボールの高さよりも低い位置が上面となるように仮止め用接着剤を形成する工程と、
前記仮止め用接着剤上に前記半田ボールの最上部を覆う支持用接着剤を形成する工程と、
を含み、
前記仮止め用接着剤を形成する工程は、前記半田ボールのボール径の中心よりも低い位置が上面となるように前記仮止め用接着剤を形成する工程であることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - パッド部を有する半導体基板と、前記パッド部に接続される外部接続用電極と、前記外部接続用電極の周囲における前記半導体基板上に設けられた樹脂膜と、前記外部接続用電極の上面に設けられた半田ボールと、を有する基板を準備する工程と、
前記半田ボールの周囲における前記樹脂膜上に前記半田ボールの高さよりも低い位置が上面となるように仮止め用接着剤を形成する工程と、
前記仮止め用接着剤上に前記半田ボールの最上部を覆う支持用接着剤を形成する工程と、
を含み、
前記支持用接着剤により前記半導体基板を支持して前記半導体基板の裏面を研削する工程の後、前記半導体基板の裏面をダイシングラインに沿って切断して前記樹脂膜に達する溝を形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - パッド部を有する半導体基板と、前記半導体基板上に形成された樹脂膜と、前記樹脂膜に形成されたホールに重なるように形成され、前記樹脂膜の上面から突出した状態に設けられ、前記パッド部に電気的に接続された半田ボールと、を有する基板を準備する工程と、
前記半田ボールの周囲における前記樹脂膜上に前記半田ボールの高さよりも低い位置が上面となるように仮止め用接着剤を形成する工程と、
前記仮止め用接着剤上に前記半田ボールの最上部を覆う支持用接着剤を形成する工程と、
を含み、
前記仮止め用接着剤を形成する工程の前に、前記半導体基板のダイシングラインに沿って前記樹脂膜の上面から前記半導体基板の厚さの中間位置に達する溝を形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項4に記載の半導体装置の製造方法において、前記樹脂膜上に前記半田ボールの高さよりも低い位置が上面となるように仮止め用接着剤を形成する工程は、前記溝の内部に前記仮止め用接着剤を形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 請求項3乃至5の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記仮止め用接着剤を形成する工程は、前記半田ボールの高さの中心よりも低い位置が上面となるように前記仮止め用接着剤を形成する工程であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 請求項3乃至5の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記仮止め用接着剤を形成する工程は、前記半田ボールのボール径の中心よりも低い位置が上面となるように前記仮止め用接着剤を形成する工程であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 請求項1乃至7の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記支持用接着剤を形成する工程の後に、前記半導体基板の裏面を研削する工程と、前記支持用接着剤を除去する工程と、前記仮止め用接着剤を除去する工程と、前記半導体基板をダイシングラインに沿って分離して複数の半導体装置を得る工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 請求項8に記載の半導体装置の製造方法において、前記仮止め用接着剤を除去する工程は剥離液により前記仮止め用接着剤を剥離することを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記仮止め用接着剤は、アクリル系接着剤であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記仮止め用接着剤上に前記半田ボールの最上部を覆う支持用接着剤を形成する工程は、前記仮止め用接着剤上に紫外線硬化型の接着剤を貼り付ける工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記仮止め用接着剤上に前記半田ボールの最上部を覆う支持用接着剤を形成する工程は、前記仮止め用接着剤上に紫外線硬化型の接着剤をスピンコート法により塗布する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 請求項8に記載の半導体装置の製造方法において、前記支持用接着剤により前記半導体基板を支持して前記半導体基板の裏面を研削する工程は、前記支持用接着剤との間に光熱変換層を介在してガラス板に接着する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 請求項8に記載の半導体装置の製造方法において、前記半導体基板をダイシングラインに沿って分離して複数の半導体装置を得る工程は、前記半導体基板の裏面からレーザを照射して前記半導体基板のダイシングラインに沿って前記半導体基板内部に改質層を形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 基板の一方の面に形成された半田ボールの周囲における前記一方の面上に仮止め用接着剤を形成して、前記仮止め用接着剤の上面を前記半田ボールの高さの中心よりも低い位置にする工程と、
前記仮止め用接着剤上に前記半田ボールの最上部を覆う支持用接着剤を形成する工程と、
前記仮止め用接着剤及び前記支持用接着剤によって前記半田ボールを保護した状態で前記基板の他方の面を研削する工程と、
を含むことを特徴とする薄型化基板の製造方法。 - 基板の一方の面に形成された半田ボールの周囲における前記一方の面上に仮止め用接着剤を形成して、前記仮止め用接着剤の上面を前記半田ボールのボール径の中心よりも低い位置にする工程と、
前記仮止め用接着剤上に前記半田ボールの最上部を覆う支持用接着剤を形成する工程と、
前記仮止め用接着剤及び前記支持用接着剤によって前記半田ボールを保護した状態で前記基板の他方の面を研削する工程と、
を含むことを特徴とする薄型化基板の製造方法。
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