JP5553477B2 - メッシュ材の製造方法及びメッシュ材 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、表示装置表面の電磁波シールド性付与や、例えば、スピーカー、電子機器の筺体等の防塵性付与を目的として使用されるメッシュ材の製造技術に関する。
従来より、金属箔をエッチングすることにより形成した金属箔メッシュやプラスチックフォルムにパンチングを施して形成したメッシュ、また繊維を平織りしたメッシュ状織物は、光透過性、通気性を併せ持つため、ディスプレイ全面に貼る電磁波シールド材やスピーカーの防塵材として使用されている。
このようなメッシュ及び織物状メッシュは、単体でも使用されるが、ハンドリング性の向上や筺体等へ貼り付けて使用することを目的として、メッシュ及び織物状メッシュに対し他のプラスチックフィルムや粘着材、接着剤を貼り合わせて構成する場合もある。
従来、電磁波シールド材に使用されるメッシュ材としては、例えば特許2771855号公報に記載されているように、支持体となる透明なアクリル樹脂板に透明性ホットメルト型接着剤シートを介して積層して構成したものがある。
また、例えば特開2000−174487号公報には、導電性メッシュ布が硬化性粘着組成物によって支持体に貼り合わされた電磁波シールドシート構造体が提案されている。
一方、スピーカーの防塵用としては、例えば特許1728873号公報に記載されているように、微細な透孔をもつ基材に発泡剤を含有させた接着フィルムをラミネートした後に、加熱し発泡剤を発泡させ基材の透孔と同じように接着フィルム層に透孔を形成するようにしたものが提案されている。
しかしながら、前述の電磁波シールド材の従来技術の場合、メッシュに対して全面に接着剤又は粘着剤を貼り合せることから、視認性を得るためには、透明なホットメルト型接着剤又は硬化性粘組成物を用い、気泡などが入らないようにメッシュ自体を埋め込む必要がある。
この場合、ホットメルト型接着剤を用いると熱を加える必要があるため、熱によるメッシュの歪みや接着剤に含まれた微細な泡が熱によって熱膨張し視認性に影響を及ぼすという問題がある。
また、メッシュに硬化性粘着組成物を貼り合わせるものでは、粘着材のタックにより貼り合わせの際に空気を巻き込みやすく、ラミネートが難しいという問題がある。
他方、前述のスピーカーの防塵用の従来技術では、発泡剤を使用しているため、発泡剤の分散不良やフィルムに厚みムラがあった場合、発泡にムラが生じ、透孔の無い領域が生ずることがある。
また、この従来技術の場合、発泡剤自体の粒径が数μmあり、接着フィルムの膜厚をあまり薄くすることができないため、開ロの幅が300μm以下となるようなメッシュでは、メッシュの開口形状に追従するような透孔が得られないという問題もある。
特許2771855号公報 特開2000−174487号公報 特許1728873号公報
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたもので、メッシュの良好な視認性及び通気性を維持可能な透孔を接着剤層の貼り合わせによって容易に形成可能な接着剤付きメッシュ材の製造技術を提供することを目的とするものである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意努力を重ねた結果、メッシュ材の線状部分の外径に対し特定比率の厚さのフィルム状接着剤層を貼り合わせて加熱することでメッシュの良好な視認性及び通気性を維持できる透孔を形成しうることを見出し本発明を完成するに到った。
かかる知見に基づいてなされた本発明は、メッシュ材の線状部分の外径に対し1/150以上1/3以下の厚さのフィルム状の樹脂からなる接着剤層を、前記メッシュ材の少なくとも片側面に貼り合せる工程と、前記フィルム状の接着剤層を加熱して当該接着剤樹脂を前記メッシュ材上にのみに流動させ、当該接着剤層を前記メッシュ材の線状部分上にのみに設ける工程とを有し、前記メッシュ材の線状部分によって形成される開口部の幅が、160〜300μmであるとともに、前記フィルム状の接着剤層が、40℃〜180℃に軟化点のある熱可塑性樹脂を含有する接着剤付きメッシュ材の製造方法である。
また、本発明は、メッシュ材の線状部分の外径に対し1/150以上1/3以下の厚さのフィルム状の樹脂からなる接着剤層が前記メッシュ材の少なくとも片側面に貼り合せられた貼り合わせ構成体を、前記フィルム状の接着剤層を加熱して当該接着剤樹脂を前記メッシュ材上にのみに流動させることによって当該接着剤層を前記メッシュ材の線状部分上にのみに設けてなるメッシュ材であって、前記メッシュ材の線状部分によって形成される開口部の幅が、160〜300μmであるとともに、前記フィルム状の接着剤層が、40℃〜180℃に軟化点のある熱可塑性樹脂を含有する接着剤付きメッシュ材である。
また、本発明では、前記フィルム状の接着剤層が、前記熱可塑性樹脂100重量部に対し粘着付与剤を1〜100重量部添加したものとすることもできる。
本発明の場合、メッシュ材の線状部分の外径に対し1/150以上1/3以下の厚さのフィルム状の樹脂からなる接着剤層を、メッシュ材の少なくとも片側面に貼り合せ、このフィルム状の接着剤層を加熱することによって、メッシュ材に貼り合わされているフィルム状の接着剤層の樹脂を軟化させて流動可能な状態にする。
そして、この状態において、上記特定の厚さに設定したフィルム状の接着剤層の樹脂を、その表面張力により凝集させてメッシュ材の線状部分に沿ってのみ移動(流動)させるようにする。
その結果、本発明によれば、メッシュ材の線状部分のみに接着剤層を形成することができるとともに、メッシュ材の開口部に沿う形状に透孔を形成することができる。
本発明によれば、メッシュの良好な視認性及び通気性を維持可能な透孔を、接着剤層の貼り合わせによって容易に形成可能な接着剤付きメッシュ材の製造技術を提供することができる。
以下、本発明の好ましい形態について図面を用いて説明する。
本明細書におけるメッシュ材とは、メッシュ及びメッシュ状織物のいずれも含む概念をいうものとする。
また、メッシュ材の外径とは、メッシュにおいてはその線幅をいい、メッシュ状織物においてはその繊維の直径をいうものとする。
図1(a)は、本発明に用いる剥離シート及び接着剤層を模式的に示す平面図、図1(b)は、本発明に用いる剥離シート及び接着剤層を模式的に示す側面図である。
また、図2(a)は、本発明に用いるメッシュ材を模式的に示す平面図、図2(b)は、図2(a)のA−A線断面図である。
本発明では、図1(a)(b)に示すように、例えばPETからなる剥離シート1上に、熱可塑性樹脂からなるフィルム状の接着剤層2を形成したものを用意する。
また、図2(a)(b)に示すメッシュ材3を用意する。このメッシュ材3は、格子状に配列された複数の線状部分3aから構成され、各線状部分3aの間に開口部3bが形成されている。
本発明において用いるメッシュ材3は特に制限されるものではないが、例えば、メッシュとして、金属箔をパンチングやエッチングによりメッシュ化したもの、ポリエステルをはじめとする合成樹脂繊維を平織りしたものやそれに金属メッキを施したものや、更にそのメッキを黒化処理したもの、アルミニウム、金、銀、銅の金属繊維を織りメッシュ化したもの、ガラス繊維を織りメッシュ化したもの等を好適に用いることができる。
本発明において、剥離シート1上に設けられたフィルム状の接着剤層2の厚さは、メッシュ材3の外径に対し、1/150以上1/3以下とすることが好ましい。
ここで、メッシュ材3の外径に対するフィルム状の接着剤層2の厚さが、1/3より大きい場合には、加熱により接着剤層2の樹脂をメッシュ材3上に流動させた場合において、メッシュ材3上に載り切れない接着剤部分が発生し、メッシュ材3の開口部を塞ぐおそれがある。一方、メッシュ材3の外径に対するフィルム状の接着剤層2の厚さが、1/150未満の場合には、メッシュ材3に対する十分な接着強度が得られない。
その一方で、剥離シート1上における接着剤層2の成膜性の観点からは、メッシュ材3の外径に対するフィルム状の接着剤層2の厚さが、1/50以上1/10以下とすることがより好ましい。
本発明において、フィルム状の接着剤層2に用いる熱可塑性樹脂は、当該接着剤層2の耐熱性と流動性の観点から、その軟化点が、40℃〜180℃のものが好ましく、より好ましくは60℃〜150℃である。
フィルム状の接着剤層2に用いる熱可塑性樹脂の軟化点が40℃より低い場合は、実際の使用の際において、使用雰囲気の熱によって軟化するおそれがある。一方、当該熱可塑性樹脂の軟化点が180℃より高い場合には、フィルム状の接着剤層2の樹脂を流動させる際に加熱温度が高くなりメッシュ材3に収縮や歪みを生じさせるおそれがある。
なお、本発明において適用される軟化点は、ビカット軟化温度試験方法(JIS K7206)によるものである。
本発明において、フィルム状の接着剤層2に用いる熱可塑性樹脂は特に限定されることはないが、例えば、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレンイソプレンスチレン共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等を好適に用いることができる。
これらのうち、接着性向上の観点からは、ポリエステル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂を用いることが好ましい。
本発明において、フィルム状の接着剤層2に用いる熱可塑性樹脂には、粘着付与剤を含有させることもできる。
この場合、粘着付与剤としては、特に限定されることはないが、熱可塑性樹脂との相溶性の観点からは、ロジン及びロジン誘導体、ポリテルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂等を好適に用いることができる。
ここで、熱可塑性樹脂に対する粘着付与剤の添加量は、熱可塑性樹脂100重量部に対し1重量部以上100重量部以下とすることが好ましく、より好ましくは5重量部以上50重量部以下である。
熱可塑性樹脂100重量部に対する粘着付与剤の添加量が1重量部より少ないと、所期の粘着付与の効果が得られない場合がある。一方、100重量部より多いと凝集力が低下し、メッシュ材3を他の部材に貼り合せたときの保持力が低下する。
本発明において、フィルム状の接着剤層2の成膜方法としては、特に限定されることなく、例えば、加熱溶融押し出しによる方法、溶剤に溶解した液の溶液塗布乾燥による方法等を好適に用いることができる。
図3(a)〜(c)は、本発明に係るメッシュ材の製造方法の一例を模式的に示す工程図である。なお、各図中、左側の部分は平面図、右側の部分は断面図である。
本例においては、まず、図3(a)に示すように、剥離シート1上のフィルム状の接着剤層2上にメッシュ材3を配置し、フィルム状の接着剤層2とメッシュ材3の片側面を全体的に貼り合わせる。
次に、図3(b)に示すように、メッシュ材3とフィルム状の接着剤層2を貼り合せ構成体から、剥離シート1を剥離する。
さらに、メッシュ材3とフィルム状の接着剤層2の貼り合せ構成体を裏返し、フィルム状の接着剤層2を上側にした状態で、例えば図示しないオーブンを用い、当該接着剤層2の熱可塑性樹脂の軟化点以上の温度雰囲気中で所定時間加熱を行う。
具体的には、フィルム状の接着剤層2に用いる熱可塑性樹脂に応じて80℃〜180℃の範囲の温度で加熱を行う。
本発明の場合、フィルム状の接着剤層2の加熱時間は特に限定されることはないが、接着剤層2の温度を軟化点以上に到達させることと生産性向上のバランスの観点からは、1〜2分に設定することが好ましい。
これにより、メッシュ材3全体に貼り合わされているフィルム状の接着剤層2の樹脂を軟化させて流動可能な状態にする。
この状態では、上記特定の厚さに設定したフィルム状の接着剤層2の樹脂が、その表面張力により凝集してメッシュ材3の線状部分(本例ではメッシュ材3の上側表面部分)に沿ってのみ移動(流動)する。
その結果、図3(c)に示すように、メッシュ材3の線状部分3a上のみに接着剤層2aが形成されるとともに、メッシュ材3の開口部3bに沿う形状に透孔4が形成され、その形状で接着剤層2aの樹脂が力のつり合った状態になる。
その後、メッシュ材3とフィルム状の接着剤層2の貼り合せ構成体をオーブンから出して冷却を行うことにより、良好な視認性及び通気性を備えた透孔4を有する接着剤付きメッシュ材10を得る。
なお、以上の説明では、フィルム状の接着剤層をメッシュ材の片側面に貼り合せた場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限られず、フィルム状の接着剤層を、メッシュ材の両側面に貼り合せることもできる。
以下、本発明の実施例を比較例とともに詳細に説明する。
<実施例1>
135メッシュのメッシュ状繊維(繊維径26μm,開口幅165μm)に軟化点105℃の熱可塑性樹脂(ポリエステル樹脂:日本合成社製 SP185)100重量部に粘着付与剤(ロジン 荒川化学工業社製 AAL)を20重量部添加し溶剤に溶解した溶液を、溶剤乾燥後に厚さ1μm(繊維径の1/26)のフィルム状の接着剤層になるように剥離PET(リンテック社製 38GS)に塗布する。
剥離PET上の接着剤層上にメッシュの片側面を載せ、ラミネート温度80℃、線圧5N/cm、ラミネート速度1.0M/minにて貼り合わせる。
その後、この貼り合わせ構成体から剥離PETのみを引き剥がし、フィルム状の接着剤層付きのメッシュを温度120℃の雰囲気中で2分間加熱し、メッシュ繊維上のみに接着剤樹脂を流動させて実施例1のサンプルを作成した。
<実施例2>
130メッシュのメッシュ状繊維(繊維径29μm,開口幅160μm)に軟化点105℃の熱可塑性樹脂(ポリエステル樹脂:日本合成社製 SP185)100重量部を溶剤に溶解した溶液を、溶剤乾燥後に0.2μm(繊維径の1/145)のフィルム状の接着剤層になるように剥離PET(リンテック社製 38GS)に塗布する。
剥離PET上の接着剤層にメッシュの片側面を載せ、ラミネート温度80℃、線圧5N/cm、ラミネート速度1.0M/minにて貼り合わせる。
その後、この貼り合わせ構成体から剥離PETのみを引き剥がし、フィルム状の接着剤層付きのメッシュを温度120℃の雰囲気中で2分間加熱し、メッシュ繊維上のみに接着剤樹脂を流動させて実施例2のサンプルを作成した。
<実施例3>
85メッシュのメッシュ状繊維(繊維径80μm,開口幅300μm)に軟化点49℃の熱可塑性樹脂(エチレン−酢酸ビニル樹脂:三井デュポンポリケミカル社製 EV360)100重量部を溶融押し出しにより27μm(繊維径の1/3)のフィルム状の接着剤層になるように剥離PET(リンテック社製 38GS)上に成膜する。
剥離PET上の接着剤層にメッシュの片側面を載せ、ラミネート温度80℃、線圧5N/cm、ラミネート速度3.0M/minにて貼り合わせる。
その後、この貼り合わせ構成体から剥離PETのみを引き剥がし、フィルム状の接着剤層付きのメッシュを温度120℃の雰囲気中で2分間加熱し、メッシュ繊維上のみに接着剤樹脂を流動させて実施例3のサンプルを作成した。
<実施例4>
85メッシュのメッシュ状繊維(繊維径80μm,開口幅300μm)に軟化点163℃の熱可塑性樹脂(東洋紡社製 GM−480)100重量部に粘着付与剤(ロジン:荒川化学工業社製 AAL)を15重量部添加し溶融押し出しにより21μm(繊維径の1/4)のフィルム状の接着剤層になるように剥離PET(リンテック社製 38GS)上に成膜する。
剥離PET上の接着剤層にメッシュの片側面を載せ、ラミネート温度80℃、線圧5N/cm、ラミネート速度1.5M/minにて貼り合わせる。
その後、この貼り合わせ構成体から剥離PETのみを引き剥がし、フィルム状の接着剤層付きのメッシュを温度170℃の雰囲気中で2分間加熱し、メッシュ繊維上のみに接着剤樹脂を流動させて実施例4のサンプルを作成した。
<実施例5>
130メッシュのメッシュ状繊維(繊維径29μm,開口幅160μm)に軟化点185℃の熱可塑性樹脂(ポリエステル樹脂:東洋紡社製 GM−470)100重量部に粘着付与剤(ロジン 荒川化学工業社製 AAL)を10重量部添加し溶剤に溶解した溶液を、溶剤乾燥後に1μm(繊維径の1/29)のフィルム状の接着剤層になるように剥離PET(リンテック社製 38GS)に塗布する。
剥離PET上の接着剤層にメッシュの片側面を載せ、ラミネート温度80℃、線圧5N/cm、ラミネート速度1.0M/minにて貼り合わせる。
その後、この貼り合わせ構成体から剥離PETのみを引き剥がし、フィルム状の接着剤層付きのメッシュを温度195℃の雰囲気中で2分間加熱し、メッシュ繊維上のみに接着剤樹脂を流動させて実施例5のサンプルを作成した。
<実施例6>
130メッシュのメッシュ状繊維(繊維径29μm,開口幅160μm)に軟化点32℃の熱可塑性樹脂(エチレン−酢酸ビニル樹脂:三井デュポンケミカル社製 EV150)100重量部に粘着付与剤(ロジン 荒川化学工業社製 AAL)を10重量部添加し溶剤に溶解した溶液を、溶剤乾燥後に1μm(繊維径の1/29)の接着剤層の膜になるように剥離PET(リンテック社製 38GS)に塗布する。
剥離PET上の接着剤層にメッシュの一方側の面を載せ、ラミネート温度80℃、線圧5N/cm、ラミネート速度1.0M/minにて貼り合わせる。
その後、この貼り合わせ体から剥離PETのみを引き剥がし、フィルム状の接着剤層付きのメッシュを温度100℃の雰囲気中で2分間加熱し、メッシュ繊維上のみに接着剤膜を流動させて実施例6のサンプルを作成した。
<比較例1>
130メッシュのメッシュ状繊維(繊維径29μm,開口幅160μm)に軟化点105℃の熱可塑性樹脂(ポリエステル樹脂:日本合成社製 SP185)100重量部を溶剤に溶解した溶液を、溶剤乾燥後に0.1μm(繊維径の1/290)のフィルム状の接着剤層になるように剥離PET(リンテック社製 38GS)に塗布する。
剥離PET上の接着剤層にメッシュの片側面を載せ、ラミネート温度80℃、線圧5N/cm、ラミネート速度1.0M/minにて貼り合わせる。
その後、この貼り合わせ構成体から剥離PETのみを引き剥がし、フィルム状の接着剤層付きのメッシュを温度120℃の雰囲気中で2分間加熱し、メッシュ繊維上のみに接着剤樹脂を流動させて比較例1のサンプルを作成した。
<比較例2>
130メッシュのメッシュ状繊維(繊維径29μm,開口幅160μm)に軟化点105℃の熱可塑性樹脂(ポリエステル樹脂:日本合成社製 SP185)100重量部を溶剤に溶解した溶液を、溶剤乾燥後に14μm(繊維径の1/2)のフィルム状の接着剤層になるように剥離PET(リンテック社製 38GS)に塗布する。
剥離PET上の接着剤層にメッシュの片側面を載せ、ラミネート温度80℃、線圧5N/cm、ラミネート速度1.0M/minにて貼り合わせる。
その後、この貼り合わせ構成体から剥離PETのみを引き剥がし、フィルム状の接着剤層付きのメッシュを温度120℃の雰囲気中で2分間加熱し、メッシュ繊維上のみに接着剤樹脂を流動させて比較例2のサンプルを作成した。
Figure 0005553477
Figure 0005553477
[評価方法]
<接着剤層成膜性>
実施例及び比較例におけるフィルム状の接着剤層の成膜性を目視によって観察し評価した。
この場合、均一な連続した膜が形成されたものを優良(◎)、連続した膜が形成されたものを良(○)、連続した膜が形成できなかったものを不良(×)とした。その結果を表3に示す。
<メッシュ開口>
実施例及び比較例によって作成したサンプルのメッシュ開口状態をマイクロスコープを用いて50倍の倍率で目視にて観察し評価した。
この場合、接着剤層がメッシュ材の外径と同じ幅内に収まっているものを優良(◎)、接着剤層がメッシュ材の線状部分間に沿って開口されているものを良(○)、接着剤層がメッシュ材の開口部を塞いでいる又はメッシュ材の開口部の対角線上に接着剤層が跨いでいるものを不良(×)とした。その結果を表3に示す。
<メッシュ歪み>
実施例及び比較例によって作成したサンプルについて、加熱工程後におけるメッシュ材の形状を目視によって観察し評価した。
この場合、メッシュ材の形状が加熱前と変わらないものを優良(◎)、メッシュ材が加熱後も平面状のものに対しシワを生ずることなく貼り合わせることができるものを良(○)、メッシュ材が加熱後において多少シワが生じたが平面状のものに対し貼り合わせることができるものを実用可(△)、メッシュ材が加熱後平面状のものに対し貼り合わせることができないものを不良(×)とした。その結果を表3に示す。
<接着剤層耐熱性>
実施例及び比較例によって作成したサンプルについて、ガラスに対する剥離強度を測定することによって接着剤層の耐熱性を評価した。
この場合、40℃雰囲気中において、剥離角度180°、引張速度50mm/minの条件下で剥離強度を測定し、剥離強度が0.5N/20mm以上のものを優良(◎)、同剥離強度が0.3N/20mm以上のものを良(○)、同剥離強度が0.1N/20mm以上のものを実用可(△)とした。その結果を表3に示す。
Figure 0005553477
[評価結果]
<実施例1〜6>
メッシュ材の外径に対するフィルム状の接着剤層の厚さが1/150以上1/3以下である実施例1〜6については、いずれも接着剤層の成膜性が優良であり、また、メッシュ開口についても、優良又は良であり、良好な結果が得られた。
なお、熱可塑性樹脂の軟化点が高め(185℃)の実施例5については、メッシュ歪みが若干生じたが、実用可能なレベルであった。
また、熱可塑性樹脂の軟化点が低め(32℃)の実施例6については、接着剤層の耐熱性が実施例1〜5に比べて若干劣っていたが、実用可能なレベルであった。
<比較例1、2>
メッシュ材の外径に対するフィルム状の接着剤層の厚さが1/150未満の比較例1については、連続した接着剤層が形成できなかった。
一方、メッシュ材の外径に対するフィルム状の接着剤層の厚さが1/3を超えた比較例2については、接着剤層がメッシュ材の開口部を塞いでいる又はメッシュ材の開口部の対角線上に接着剤層が跨いでいることが確認された。
以上の結果より、本発明の効果を実証することができた。
(a):本発明に用いる剥離シート及び接着剤層を模式的に示す平面図(b):本発明に用いる剥離シート及び接着剤層を模式的に示す側面図 (a):本発明に用いるメッシュ材を模式的に示す平面図 (b):図2(a)のA−A線断面図 (a)〜(c):本発明に係るメッシュ材の製造方法の一例を模式的に示す工程図
符号の説明
1 剥離シート
2 フィルム状の接着剤層
3 メッシュ材
3a 線状部分
3b 開口部
4 透孔
10 接着剤付きメッシュ材

Claims (4)

  1. メッシュ材の線状部分の外径に対し1/150以上1/3以下の厚さのフィルム状の樹脂からなる接着剤層を、前記メッシュ材の少なくとも片側面に貼り合せる工程と、
    前記フィルム状の接着剤層を加熱して当該接着剤樹脂を前記メッシュ材上にのみに流動させ、当該接着剤層を前記メッシュ材の線状部分上にのみに設ける工程とを有し、
    前記メッシュ材の線状部分によって形成される開口部の幅が、160〜300μmであるとともに、
    前記フィルム状の接着剤層が、40℃〜180℃に軟化点のある熱可塑性樹脂を含有する接着剤付きメッシュ材の製造方法。
  2. 前記フィルム状の接着剤層が、前記熱可塑性樹脂100重量部に対し粘着付与剤を1〜100重量部添加したものである請求項1記載のメッシュ材の製造方法。
  3. メッシュ材の線状部分の外径に対し1/150以上1/3以下の厚さのフィルム状の樹脂からなる接着剤層が前記メッシュ材の少なくとも片側面に貼り合せられた貼り合わせ構成体を、前記フィルム状の接着剤層を加熱して当該接着剤樹脂を前記メッシュ材上にのみに流動させることによって当該接着剤層を前記メッシュ材の線状部分上にのみに設けてなるメッシュ材であって、
    前記メッシュ材の線状部分によって形成される開口部の幅が、160〜300μmであるとともに、
    前記フィルム状の接着剤層が、40℃〜180℃に軟化点のある熱可塑性樹脂を含有する接着剤付きメッシュ材。
  4. 前記フィルム状の接着剤層が、前記熱可塑性樹脂100重量部に対し粘着付与剤を1〜100重量部添加したものである請求項3記載のメッシュ材。
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