JP5553114B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば排気ガス中に含まれる粒子状物質(PM=Particulate Matter)の量を検出するPMセンサを備えた内燃機関の制御装置に関する。
従来技術として、例えば特許文献1(日本特開2009−144577号公報)に開示されているように、電気抵抗式のPMセンサを備えた内燃機関の制御装置が知られている。従来技術のPMセンサは、絶縁材上に設けられた一対の電極を備えており、これらの電極間に排気ガス中のPMが捕集されると、その捕集量に応じて電極間の抵抗値が変化する構成となっている。これにより、従来技術では、電極間の抵抗値に基いて排気ガス中のPM量を検出するようにしている。また、従来技術では、排気ガス中のPMを捕集するパティキュレートフィルタの下流側にPMセンサを配置し、PMの検出量に基いてパティキュレートフィルタの故障診断を行う構成としている。
尚、出願人は、本発明に関連するものとして、上記の文献を含めて、以下に記載する文献を認識している。
日本特開2009−144577号公報 日本特開2004−251627号公報 日本特開2003−314248号公報 日本特開2000−282942号公報
ところで、従来技術では、電気抵抗式のPMセンサを用いてパティキュレートフィルタの故障診断を行う構成としている。しかしながら、電気抵抗式のPMセンサにおいては、センサの個体差や設置環境等により零点出力や出力感度のばらつきが生じ易い。このため、従来技術では、PMセンサの特性ばらつきにより検出精度が低下し、パティキュレートフィルタの故障診断を安定的に行うのが難しいという問題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、PMセンサの特性ばらつきを適切に補正することができ、センサの検出精度を高めて信頼性を向上させることが可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。
第1の発明は、排気ガス中の粒子状物質を捕集して当該捕集量に応じた検出信号を出力する検出部と、前記検出部を加熱するためのヒータとを有するPMセンサと、
前記PMセンサの検出部に所定量の粒子状物質が捕集された場合に、前記ヒータに通電することにより当該粒子状物質を燃焼させて除去するPM燃焼手段と、
前記PM燃焼手段により前記ヒータへの通電を開始してから粒子状物質の燃焼に必要な所定の時間が経過したときに、前記検出部から出力される検出信号を前記PMセンサの零点出力として取得し、当該零点出力に基いて任意の時点における検出信号を補正する零点補正手段と、を備えることを特徴とする。
第2の発明によると、前記零点補正手段は、前記ヒータへの通電時に取得した零点出力と、予め記憶した零点出力の基準値との差分に基いて任意の時点における検出信号を補正する構成としている。
第3の発明は、前記零点補正手段により取得した零点出力が所定の零点許容範囲から外れている場合に、前記PMセンサが故障したと判定する零点異常判定手段を備える。
第4の発明によると、前記PMセンサは、前記検出部を構成する一対の電極間に捕集した粒子状物質の量に応じて当該電極間の抵抗値が変化することにより、前記抵抗値に応じた検出信号を出力する電気抵抗式のセンサであり、
前記零点異常判定手段により前記PMセンサを故障と判定した場合に、前記零点補正手段により取得した零点出力と、予め記憶した零点出力の基準値との大小関係に基いて故障の原因を推定する故障原因推定手段を備える。
第5の発明は、前記PM燃焼手段により前記ヒータに通電した状態で、前記検出信号が第1の信号値から当該信号値と異なる第2の信号値へと変化するまでに前記ヒータに供給した電力に対応するパラメータを計測し、当該パラメータに基いて粒子状物質の捕集量に対する前記検出信号の出力感度を補正する感度補正手段を備える。
第6の発明によると、前記感度補正手段は、前記パラメータが大きいほど値が増大する感度係数を算出し、前記検出部から出力された感度補正前の検出信号に対して前記感度係数を乗算することにより感度補正後の検出信号を算出する構成とし、
前記感度係数が所定の感度許容範囲から外れている場合に、前記PMセンサが故障したと判定する感度異常判定手段を備える。
第1の発明によれば、PMセンサを通常通り作動させた状態でも、PM燃焼手段により検出部のPMを除去するタイミングを利用して、センサ固有のばらつきを含む零点出力をスムーズに取得することができる。しかも、ヒータに通電してから所定の時間が経過してPMの除去が完了したときに零点出力を取得するので、例えば排気ガス中に多量のPMが存在する状況でも、検出部に新たなPMが付着するのを阻止しつつ、零点出力を正確に取得することができる。そして、取得した零点出力に基いてPMセンサの零点補正を容易に行うことができ、センサの検出精度を高めることができる。
第2の発明によれば、零点補正手段は、ヒータへの通電時に取得した零点出力と、予め記憶した零点出力の基準値との差分に基いて、任意の時点における検出信号を補正することができる。
第3の発明によれば、零点異常判定手段は、零点補正手段によるPMセンサの零点補正を利用して、零点出力のばらつきが正常な範囲内であるかを判定することができる。これにより、特別な故障診断回路等を装備しなくても、零点出力が大幅にずれるようなPMセンサの故障を容易に検出することができる。そして、故障の検出時には、制御や警報等により速やかに対処することができる。
第4の発明によれば、故障原因推定手段は、零点補正手段により取得した零点出力と、予め記憶した零点出力の基準値との大小関係に基いて、故障の原因を推定することができる。これにより、故障の原因に応じて的確な対策を実施することができる。
第5の発明によれば、PMセンサを通常通り作動させた状態でも、PM燃焼手段により検出部のPMを燃焼させるタイミングを利用して、センサの感度補正を行うことができる。これにより、PMセンサの零点及び感度のばらつきをそれぞれ補正することができ、センサの検出精度を確実に向上させることができる。
第6の発明によれば、感度補正手段によるPMセンサの感度補正を利用して、出力感度のばらつきが正常な範囲内であるかを判定することができる。これにより、特別な故障診断回路等を装備しなくても、出力感度が大幅にずれるようなPMセンサの故障を容易に検出することができる。そして、故障の検出時には、制御や警報等により速やかに対処することができる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。 PMセンサの構成を概略的に示す構成図である。 PMセンサを含む検出回路の構成を示す等価回路図である。 PMセンサの出力特性を示す特性線図である。 零点補正制御の内容を示す説明図である。 本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2において、零点許容範囲の一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態2において、ECUにより実行される制御を示すフローチャートである。 図8中の故障原因推定処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3において、感度補正制御の内容を説明する説明図である。 ヒータの供給電力積算量に基いてセンサの感度係数を算出するための特性線図である。 本発明の実施の形態3において、ECUにより実行される制御を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4において、感度許容範囲の一例を示す説明図である。 ヒータ出力抑制制御の内容を示す説明図である。 本発明の実施の形態4において、ECUにより実行される制御を示すフローチャートである。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
以下、図1及び図6を参照しつつ、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。本実施の形態のシステムは、内燃機関としてのエンジン10を備えており、エンジン10の排気通路12には、排気ガス中のPMを捕集するパティキュレートフィルタ14が設けられている。パティキュレートフィルタ14は、例えばDPF(Diesel Particulate Filter)等を含む公知のフィルタにより構成されている。また、排気通路12には、パティキュレートフィルタ14の下流側で排気ガス中のPM量を検出する電気抵抗式のPMセンサ16が設けられている。PMセンサ16は、エンジン10の運転状態を制御するECU(Electronic Control Unit)18に接続されている。ECU18は、例えばROM、RAM、不揮発性メモリ等を含む記憶回路と、入出力ポートとを備えた演算処理装置により構成され、エンジン10に搭載された各種のセンサ及びアクチュエータに接続されている。
次に、図2及び図3を参照して、PMセンサ16について説明する。まず、図2は、PMセンサの構成を概略的に示す構成図である。PMセンサ16は、絶縁材20、電極22,22及びヒータ26を備えている。電極22,22は、例えば金属材料により櫛歯状に形成され、絶縁材20の表面側に設けられている。また、各電極22は、互いに噛合するように配置され、所定寸法の隙間24を介して互いに対向している。これらの電極22は、ECU18の入力ポートに接続されており、電極22間に捕集したPMの捕集量に応じて検出信号を出力する検出部を構成している。
ヒータ26は、金属、セラミックス等の発熱抵抗体により構成され、例えば各電極22を覆う位置で絶縁材20の裏面側に設けられている。そして、ヒータ26は、ECU18から通電されることにより作動し、各電極22及び隙間24を加熱するように構成されている。なお、ECU18は、ヒータ26に印加した電圧及び電流に基いて供給電力を算出し、その算出値を時間的に積算することにより、ヒータへの供給電力積算量を算出する機能を備えている。
一方、PMセンサ16は、ECU18に内蔵された検出回路に接続されている。図3は、PMセンサを含む検出回路の構成を示す等価回路図である。この図に示すように、検出回路の直流電圧源28には、PMセンサ16の各電極22(抵抗値Rpm)と、シャント抵抗等の固定抵抗30(抵抗値Rs)とが直列に接続されている。この回路構成によれば、固定抵抗30の両端側の電位差Vsは、電極22間の抵抗値Rpmに応じて変化するので、ECU18は、この電位差VsをPMセンサ16から出力される検出信号(センサ出力)として読込むように構成されている。
本実施の形態のシステムは上述の如き構成を有するもので、次に、その基本的な作動について説明する。まず、図4は、PMセンサの出力特性を示す特性線図であり、図中の実線は、センサの設計時等に予め設定される基準の出力特性を示している。なお、この図に示す出力特性は、PMセンサの実際の出力特性を模式的に表したものである。図4中の実線に示すように、センサの電極22間にPMが捕集されていない初期状態では、隙間24により絶縁された電極22間の抵抗値Rpmが十分に大きいため、センサ出力Vsは、所定の電圧値V0に保持されている。以下の説明では、この電圧値V0を零点出力の基準値と称するものとする。零点出力の基準値V0は、センサの設計時等に規定の電圧値(例えば、0V)として定められるもので、ECU18に予め記憶されている。
これに対し、排気ガス中のPMが電極22間に捕集されると、導電性をもつPMにより電極22間が導通されるため、PMの捕集量が増えるにつれて電極22間の抵抗値Rpmが低下する。このため、センサ出力は、PMの捕集量(即ち、排気ガス中のPM量)が多いほど増加するようになり、例えば図4に示すような出力特性が得られる。なお、PMの捕集量が初期状態から徐々に増加して電極22間の導通が開始されるまでの間は、捕集量が増えてもセンサ出力が変化しない不感帯となっている。
また、電極22間に多量のPMが捕集された場合には、センサ出力が飽和状態となるので、PM燃焼制御を実行して電極22間のPMを除去する。PM燃焼制御では、ヒータ26に通電することにより、電極22間のPMを加熱して燃焼させ、PMセンサを初期状態に戻す。なお、PM燃焼制御は、例えば飽和状態に対応する所定の出力上限値よりもセンサ出力が大きくなった場合に開始され、PMの除去に必要な所定の時間が経過するか、またはセンサ出力が零点出力の近傍で飽和したときに終了される。
一方、ECU18は、PMセンサ16の出力に基いてパティキュレートフィルタ14の故障を診断するフィルタ故障判定制御を行う。パティキュレートフィルタ14の故障時には、そのPM捕集能力が低下して当該フィルタの下流側に流出するPMの量が増加するので、PMセンサ16の検出信号が大きくなる。このため、フィルタ故障判定制御では、例えばセンサ出力が所定の故障判定値(フィルタ正常時のセンサ出力)よりも増加した場合に、パティキュレートフィルタ14が故障したものと診断する。
[本実施の形態の特徴]
電気抵抗式のPMセンサ16においては、図4中に仮想線で示すように、基準の出力特性に対する零点出力のばらつき(1)や出力感度のばらつき(2)が生じ易い。零点出力V0のばらつきは、検出回路のばらつき等に起因することが多い。また、出力感度(PM量の変化に対するセンサ出力の変化割合)のばらつきは、排気通路12におけるPMセンサ16の搭載位置や向きのばらつき、または電極22間の電界強度分布のばらつき等に起因することが多い。このように、センサ特性のばらつきが存在する状態では、パティキュレートフィルタ14の故障を正確に診断するのが難しい。このため、本実施の形態では、以下に述べる零点補正制御を実行する。
(零点補正制御)
この制御では、PM燃焼制御を利用して零点出力V0のばらつきを補正する。具体的に述べると、零点補正制御では、まず、PM燃焼制御によりヒータ26への通電を開始してから、電極22間のPMを完全に燃焼させるのに必要な所定の通電時間が経過するまで待機する。この通電時間が経過した時点において、PMセンサ16は、電極22間のPMが除去された初期状態となっている。このため、零点補正制御では、上記通電時間が経過したときに、ヒータ26への通電を継続しつつ、電極22から出力される検出信号(センサ出力Vs)をPMセンサ16の零点出力Veとして取得し、この零点出力Veをばらつきの学習値として不揮発性メモリ等に記憶する。図5は、零点補正制御の内容を示す説明図である。零点出力の学習値Veと基準値V0との差分ΔV(=Ve−V0)は、図5に示すように、零点出力のばらつきに相当している。
次に、前述のフィルタ故障判定制御等において、PMセンサ16の出力を用いる場合には、上記学習結果に基いてセンサ出力を補正する。具体的には、任意の時点におけるセンサ出力Vsと、零点出力の基準値V0と、零点出力の学習値Veとに基いて、下記(1),(2)式により零点補正後のセンサ出力Voutを算出する。そして、このセンサ出力Voutに基いてフィルタ故障判定制御を実行する。
ΔV=Ve−V0 ・・・(1)
Vout=Vs−ΔV ・・・(2)
上記制御によれば、PMセンサ16を通常通り作動させた状態でも、PM燃焼制御により電極22間のPMを除去するタイミングを利用して、センサ固有のばらつきを含む零点出力をスムーズに取得することができる。しかも、本実施の形態では、ヒータ26に通電してから所定の通電時間が経過してPMの除去が完了した直後(好ましくは、PMの除去が完了してもヒータ26に通電している状態)において、零点出力Veを取得する。このため、例えば排気ガス中に多量のPMが存在する状況でも、電極22間に新たなPMが付着するのを阻止しつつ、零点出力Veを正確に取得することができる。
そして、取得した零点出力Veと、予め記憶した零点出力の基準値V0とに基いて、任意の時点におけるセンサ出力Vsを適切に補正することができ、零点出力のばらつきがセンサ出力に与える影響を確実に除去することができる。従って、本実施の形態によれば、既存のPM燃焼制御を利用して、PMセンサ16の零点補正を容易に行うことができる。そして、PMセンサ16の検出精度を高めて、フィルタ故障判定制御等を正確に実行することができ、システム全体の信頼性を向上させることができる。
[実施の形態1を実現するための具体的な処理]
次に、図6を参照して、上述した制御を実現するための具体的な処理について説明する。図6は、本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御を示すフローチャートである。この図に示すルーチンは、エンジンの運転中に繰り返し実行されるものとする。図6に示すルーチンでは、まず、ステップ100において、エンジンの始動後であり、かつ、PMセンサ16が正常であるか否か(センサ出力の異常やヒータの断線が生じていないかどうか)を判定する。
次に、ステップ102では、PM燃焼制御の実行タイミングが到来したか否かを判定する。具体的には、例えばセンサ出力が飽和状態に対応する所定の上限値を超えたか否かを判定する。この判定が成立した場合には、ステップ104において、ヒータ26への通電を開始する。また、ステップ102の判定が不成立の場合には、後述のステップ114に移行する。次に、ステップ106では、PM燃焼制御の終了タイミングが到来したか否か(ヒータ26への通電を開始してから所定の通電時間が経過したか否か)を判定し、この判定が成立するまで通電を継続する。そして、前記通電時間が経過した場合には、ステップ108において、ヒータ26への通電状態を保持つつ、センサ出力を読込み、その読込値を零点出力の学習値Veとして記憶する。そして、ステップ110では、ヒータ26への通電を終了する。
次に、ステップ112では、ヒータ26への通電を終了した後に所定時間が経過したか否かを判定し、この判定が成立するまで待機する。なお、ステップ112は、PMセンサ16の温度が十分に低下してPMの捕集効率が高くなるまで、センサ出力を使用せずに待機することを目的としている。そして、ステップ112の判定が成立した場合には、ステップ114において、PMセンサ16の使用を開始する。即ち、ステップ114では、センサ出力を読込み、その値に対して前記(1),(2)式により零点補正を実行する。そして、零点補正後のセンサ出力Voutを用いてフィルタ故障判定制御等を実行する。
なお、前記実施の形態1では、図6中のステップ102,104,106,110が請求項1におけるPM燃焼手段の具体例を示し、ステップ108,114が請求項1,2における零点補正手段の具体例を示している。
実施の形態2.
次に、図7乃至図9を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態では、前記実施の形態1と同様の構成及び制御において、零点異常判定制御を実行することを特徴としている。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態2の特徴]
本実施の形態では、零点補正制御により取得した零点出力Veを利用して、零点異常判定制御を実行する。この制御は、零点出力Veが所定の範囲(以下、零点許容範囲と称す)から外れている場合に、PMセンサ16が故障したと判定するもので、零点許容範囲は、センサや検出回路の設計仕様等に基いて予め設定されている。図7は、本発明の実施の形態2において、零点許容範囲の一例を示す説明図である。この図に示すように、零点許容範囲は所定の上限値Vzmaxと下限値とを有し、下限値は、例えば前述の基準値V0と等しい値に設定されている。そして、零点出力Veが上限値Vzmaxよりも大きい場合(Ve>Vzmax)、及び零点出力Veが基準値V0よりも小さい場合(Ve<V0)には、後述の原因によりセンサの機能が低下したと考えられるので、PMセンサが故障したと判定する。
また、零点異常判定制御では、PMセンサを故障と判定した場合に、零点出力Veと前記基準値V0との大小関係に基いて故障の原因(種類)を推定する。具体的に述べると、まず、零点出力Veが上限値Vzmaxよりも大きい場合(即ち、零点出力Veが前記零点許容範囲から外れていて、かつ、基準値V0よりも大きい場合)には、PM燃焼制御を実行しても、電極22間の抵抗値が十分に低下しない現象が生じている。この場合には、例えばヒータ26の故障やPMの固着によってPM除去能力が低下するか、または異物により電極間が短絡される等の故障が生じていると推定する。一方、零点出力Veが基準値V0よりも小さい場合には、電極22間の抵抗値がPMセンサの使用開始時よりも増加しているので、センサを使用するうちに電極22が消耗して電極間隔が広がる現象(電極凝集)等の故障が生じていると推定する。
上記制御によれば、零点補正制御を利用して、零点出力Veのばらつきが正常な範囲内であるかを判定することができる。これにより、特別な故障診断回路等を装備しなくても、零点出力が大幅にずれるようなPMセンサ16の故障を容易に検出することができ、故障の検出時には、制御や警報等により速やかに対処することができる。しかも、本実施の形態によれば、零点出力と基準値との大小関係に基いて故障の原因を推定することができ、故障の原因に応じて的確な対策を実施することができる。
[実施の形態2を実現するための具体的な処理]
次に、図8及び図9を参照して、上述した制御を実現するための具体的な処理について説明する。まず、図8は、本発明の実施の形態2において、ECUにより実行される制御を示すフローチャートである。この図に示すルーチンは、エンジンの運転中に繰り返し実行されるものとする。図8に示すルーチンでは、まず、ステップ200〜208において、実施の形態1(図6)のステップ100〜108と同様の処理を実行する。
次に、ステップ210では、センサ出力Veが零点許容範囲内に収まっているか否か(即ち、センサ出力Veが上限値Vzmax以下で、かつ基準値V0以上であるか否か)を判定する。この判定が成立した場合には、PMセンサ16が正常であると判定し、ステップ212において、ヒータ26への通電を終了する。そして、ステップ214,216では、実施の形態1のステップ112,114と同様の処理を実行する。
一方、ステップ210において、センサ出力Veが零点許容範囲から外れていると判定した場合(即ち、センサ出力Veが上限値Vzmaxよりも大きいか、または基準値V0よりも小さい場合)には、まず、ステップ218において、PMセンサを故障と判定する。そして、ステップ220では、後述の故障原因推定処理を実行し、ステップ222では、ヒータ26への通電を終了する。
次に、図9を参照して故障原因推定処理について説明する。図9は、図8中の故障原因推定処理を示すフローチャートである。故障原因推定処理では、まず、ステップ300において、センサ出力Veが上限値Vzmaxよりも大きいか否かを判定する。そして、この判定が成立した場合には、ステップ302において、PMセンサ16の故障がPM除去能力の低下、または電極22間の短絡等により生じたものであると推定する。一方、ステップ300の判定が不成立の場合には、ステップ304において、センサ出力Veが基準値V0よりも小さいか否かを判定する。そして、この判定が成立した場合には、前述した電極凝集等に起因した故障であると推定する。また、ステップ304の判定が不成立の場合には、その他の原因により故障したものと推定する。
なお、前記実施の形態2では、図8中のステップ202,204,206,212,222が請求項1におけるPM燃焼手段の具体例を示し、ステップ208、216が請求項1,2における零点補正手段の具体例を示している。また、ステップ210,218は、請求項3における零点異常判定手段の具体例を示し、図9中のステップ300〜308は、請求項4における故障原因推定手段の具体例を示している。
また、実施の形態2では、零点許容範囲の下限値を、零点出力の基準値V0と等しい値に設定するものとした。しかし、本発明はこれに限らず、零点許容範囲の下限値は、前記基準値V0と異なる任意の値に設定してよいものである。
実施の形態3.
次に、図10乃至図12を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態では、前記実施の形態1と同様の構成及び制御に加えて、感度補正制御を実行することを特徴としている。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態3の特徴]
本実施の形態では、PM燃焼制御を利用してセンサの出力感度のばらつきを補正する感度補正制御を実行する。図10は、本発明の実施の形態3において、感度補正制御の内容を説明する説明図である。この図に示すように、PMセンサの作動時には、時間が経過するにつれてPMの捕集量が増加し、これに伴ってセンサ出力も増加する。そして、センサ出力が飽和状態に対応する所定の出力上限値Vhに達すると、PM燃焼制御が実行され、ヒータ26への通電が開始される。この状態では、電極22間のPMが燃焼して徐々に除去されるので、センサ出力は、零点出力に向けて徐々に減少する。
ここで、センサの出力感度(PM捕集量の変化に対するセンサ出力の変化の割合)が高いPMセンサでは、図10中に実線で示すように、ヒータへの通電(PMの除去)が進むにつれて、センサ出力が比較的速やかに減少する。これに対し、出力感度が低いセンサでは、図10中に点線で示すように、出力感度が高いセンサと同様の条件でヒータに通電しても、センサ出力が緩やかに減少する。換言すれば、センサ出力を一定量だけ変化させるのに必要なヒータへの供給電力量は、センサの出力感度が低いほど増加する傾向がある。感度補正制御では、この傾向を利用して出力感度のばらつきを補正する。
具体的に述べると、感度補正制御では、まず、PM燃焼制御によりヒータ26に通電した状態で、センサ出力が第1の信号値V1から第2の信号値V2に変化するまでの期間Tを検出する(V1>V2)。なお、信号値V1,V2の差分は、ばらつきの補正精度を高めるために出来るだけ大きく設定するのが好ましい。次に、期間T内にヒータ26に供給した電力の総和である供給電力積算量Wを計測し、この供給電力積算量Wに基いて出力感度の補正係数である感度係数Kを算出する。感度係数Kは、感度補正前のセンサ出力に対して乗算されることにより感度補正後のセンサ出力を算出する補正係数である。
図11は、ヒータの供給電力積算量に基いてセンサの感度係数を算出するための特性線図を示している。この図に示すように、感度係数Kは、計測された供給電力積算量Wが所定の基準値W0と等しい場合に、「K=1」となるように設定されている。この基準値W0は、例えば実施の形態1(図7)で述べた基準の出力特性に対応するものである。そして、感度係数Kは、供給電力積算量Wが基準値W0よりも大きいほど、即ち、センサの出力感度が低いほど増加するように設定されている。このように算出された感度係数Kは、出力感度のばらつきが反映された学習値として不揮発性メモリ等に記憶される。
次に、前述のフィルタ故障判定制御等において、PMセンサ16の出力を用いる場合には、上記学習結果に基いてセンサ出力を補正する。具体的には、任意の時点におけるセンサ出力Vsと、感度係数の学習値Kと、前記(1),(2)式とに基いて、下記(3)式によりセンサ出力Voutを算出する。このセンサ出力Voutは、前記零点補正制御及び感度補正制御によって補正された最終的なセンサ出力であり、フィルタ故障判定制御等に用いられる。
Vout={Vs−(Ve−V0)}*K ・・・(3)
上記制御によれば、PMセンサ16を通常通り作動させた状態でも、PM燃焼制御により電極22間のPMを燃焼させるタイミングを利用して、センサ固有のばらつきを含む感度係数Kをスムーズに算出することができる。そして、算出した感度係数Kに基いて、任意の時点におけるセンサ出力Vsを適切に補正することができ、出力感度のばらつきがセンサ出力に与える影響を確実に除去することができる。従って、本実施の形態によれば、既存のPM燃焼制御を利用して、PMセンサ16の感度補正を容易に行うことができ、センサの検出精度を確実に向上させることができる。
なお、上記説明では、期間T内の供給電力積算量Wに基いてセンサの出力感度を補正する構成とした。しかし、ヒータ26に対する電力の供給状態を時間的に一定とするならば、供給電力積算量Wは、期間Tの時間長(経過時間)tと比例することになる。従って、本発明では、ヒータ26に対して時間的に一定の電力を供給しつつ、経過時間tに基いて出力感度を補正する構成としてもよい。
具体的に述べると、感度補正制御の実行時には、ヒータ26に供給する電圧及び電流を一定に保持した状態で、センサ出力が信号値V1から信号値V2に変化するまでの期間Tにかかった経過時間tを計測する。また、図11に示すデータの横軸を経過時間tに代えたデータを予め用意しておき、このデータと、経過時間tの計測値とに基いて感度係数Kを算出すればよい。この構成によれば、ヒータ26への供給電力を積算しなくても、時間を計測するだけで感度補正制御を実行することができ、制御を簡略化することができる。
[実施の形態3を実現するための具体的な処理]
次に、図12を参照して、上述した制御を実現するための具体的な処理について説明する。図12は、本発明の実施の形態3において、ECUにより実行される制御を示すフローチャートである。この図に示すルーチンは、エンジンの運転中に繰り返し実行されるものとする。図12に示すルーチンでは、まず、ステップ400〜404において、実施の形態1(図6)のステップ100〜104と同様の処理を実行する。これにより、ヒータ26が作動し、センサ出力が低下し始めるので、ステップ406では、センサ出力が第1の検出値V1まで低下したか否かを判定し、この判定が成立するまで待機する。
ステップ406の判定が成立した場合には、ステップ408において、ヒータ26への供給電力を積算し、供給電力積算量Wの算出を開始する(または、ヒータへの電力供給を時間的に一定に保持した状態で、経過時間の計測を開始する)。次に、ステップ410では、センサ出力が第2の検出値V2まで低下したか否かを判定し、この判定が成立するまで上記計測を継続する。ステップ410の判定が成立した場合には、ステップ412において、供給電力積算量W(経過時間)の計測を終了する。そして、ステップ414では、前記計測結果に基いて感度係数Kを算出し、その値を学習値として記憶する。
次に、ステップ416では、PM燃焼制御の終了タイミングが到来したか否かを判定し、この判定が成立するまで通電を継続する。そして、前記通電時間が経過した場合には、ステップ418において、ヒータ26への通電を終了し、その後に所定時間が経過して電極22の温度が十分に低下してから、PMセンサによるPMの計測を開始する。次に、ステップ420では、センサ出力を読込み、その値に対して前記(3)式により零点及び感度の補正を実行する。そして、補正後のセンサ出力Voutを用いてフィルタ故障判定制御等を実行する。
なお、前記実施の形態3では、図12中のステップ402,404,416,418が請求項1におけるPM燃焼手段の具体例を示し、ステップ406,408,410,412,414,420は、請求項5,6における感度補正手段の具体例を示している。
実施の形態4.
次に、図13乃至図15を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。本実施の形態では、前記実施の形態3と同様の構成及び制御に加えて、感度異常判定制御を実行することを特徴としている。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態4の特徴]
本実施の形態では、感度補正制御により取得した感度係数Kを利用して、感度異常判定制御を実行する。この制御は、感度係数Kが所定の範囲(以下、感度許容範囲と称す)から外れている場合に、PMセンサ16が故障したと判定するもので、感度許容範囲は、センサや検出回路の設計仕様等に基いて予め設定されている。図13は、本発明の実施の形態4において、感度許容範囲の一例を示す説明図である。この図に示すように、感度許容範囲は所定の上限値Vkmaxと下限値Vkminとを有している。そして、感度係数Kが上限値Vkmaxよりも大きい場合(K>Vkmax)、及び感度係数Kが下限値Vkminよりも小さい場合(K<Vkmin)には、センサの機能が低下したと考えられるので、PMセンサが故障したと判定する。
上記制御によれば、感度補正制御を利用して、出力感度のばらつきが正常な範囲内であるかを判定することができる。これにより、特別な故障診断回路等を装備しなくても、出力感度が大幅にずれるようなPMセンサ16の故障を容易に検出することができ、故障の検出時には、制御や警報等により速やかに対処することができる。
また、感度補正制御や感度異常判定制御を実行する場合には、ヒータ26の出力を通常よりも抑制するヒータ出力抑制制御を実行するのが好ましい。図14は、ヒータ出力抑制制御の内容を示す説明図である。この制御は、通常のPM燃焼制御を行う場合(感度補正制御の非実行時)と比較して、ヒータ26への供給電力を例えば70%程度に抑制し、電極22間のPMをゆっくりと燃焼させる。供給電力を抑制する具体的な方法としては、例えばPWM等の手段によりヒータへの印加電圧を低下させるか、またはヒータの温度制御を行うときに目標温度を低下させるのが好ましい。
ヒータ出力抑制制御によれば、次のような作用効果を得ることができる。まず、通常のPM燃焼制御のように、ヒータ26を最大出力(100%)で作動させると、電極22間のPMが瞬間的に燃焼して除去されるので、センサ出力は、信号値V1から信号値V2に短時間で変化する。この状態では、出力感度が高いセンサと低いセンサとの間において、前述した供給電力積算量Wや経過時間tに大きな差が生じ難い。これに対し、ヒータ出力抑制制御によれば、電極22間のPMをゆっくりと除去し、センサ出力が信号値V1から信号値V2に変化するまでの期間Tを長くすることができる。これにより、出力感度が高いセンサと低いセンサとの間において、供給電力積算量Wや経過時間tの差を拡大させることができる。従って、感度補正制御においては、出力感度の補正精度を高めることができ、感度異常判定制御においては、判定精度を向上させることができる。
[実施の形態4を実現するための具体的な処理]
次に、図15を参照して、上述した制御を実現するための具体的な処理について説明する。図15は、本発明の実施の形態4において、ECUにより実行される制御を示すフローチャートである。この図に示すルーチンは、エンジンの運転中に繰り返し実行されるものとする。図15に示すルーチンでは、まず、ステップ500,502において、実施の形態3(図12)のステップ400,402と同様の処理を実行する。そして、ステップ502の判定が成立した場合には、ステップ504において、通常のPM燃焼制御を実行し、ヒータ26への通電を開始する。続いて、ステップ506〜510では、実施の形態3のステップ416〜420と同様の処理を実行し、本ルーチンを終了する。
一方、ステップ502の判定が不成立の場合には、PM燃焼制御の実行タイミングではないので、ステップ512では、予め設定された感度補正制御の実行タイミング(例えば、エンジンを運転する毎に感度補正制御を1回等)であるか否かを判定する。そして、ステップ512の判定が成立した場合には、ステップ514〜524において、感度補正制御を実行する。具体的に述べると、まず、ステップ514では、前述のヒータ出力抑制制御を実行し、ヒータ26への通電を開始する。これにより、ヒータ26が作動し、センサ出力が低下し始めるので、ステップ516〜524では、実施の形態3のステップ406〜414と同様の処理を実行し、感度係数Kを算出して記憶する。
次に、ステップ526では、算出した感度係数Kが感度許容範囲内であるか否かを判定する。具体的に述べると、ステップ526では、感度許容範囲の上限値Vkmaxと下限値Vkminに対して、Vkmax≧K≧Vkminが成立するか否かを判定する。この判定が成立した場合には、感度係数Kが正常であるから、前記ステップ506〜510を実行し、本ルーチンを終了する。一方、ステップ526の判定が不成立の場合には、感度係数Kが異常であるから、ステップ528では、PMセンサを故障と判定する。そして、ステップ530では、ヒータ26への通電を終了する。
なお、前記実施の形態4では、図15中のステップ502,504,506,508,514,530が請求項1におけるPM燃焼手段の具体例を示し、ステップ510,516,518,520,522,524は、請求項5,6における感度補正手段の具体例を示している。また、ステップ526,528は、請求項6における感度異常判定手段の具体例を示している。
また、前記実施の形態1乃至4では、それぞれ個別の構成について説明した。しかし、本発明は、実施の形態1,2を組合わせた構成、実施の形態1,3を組合わせた構成、実施の形態1,3,4を組合わせた構成、実施の形態1乃至3を組合わせた構成、及び実施の形態1乃至4を組合わせた構成をそれぞれ含むものである。また、実施の形態4では、感度補正制御と感度異常判定制御とを実行する構成において、ヒータ出力抑制制御を実行するものとした。しかし、本発明はこれに限らず、感度補正制御のみを実行する構成(実施の形態3)において、ヒータ出力抑制制御を実行する構成としてもよい。
また、前記各実施の形態では、電気抵抗式のPMセンサ16を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、排気ガス中のPM量を検出するためにPMを捕集する捕集型のPMセンサであれば、電気抵抗式以外のPMセンサに適用してもよい。即ち、本発明は、例えばPMの捕集量に応じて変化する検出部の静電容量を計測することにより排気ガス中のPM量を検出する静電容量型のPMセンサや、捕集したPMを燃焼させるのに費やした時間や燃焼時の発熱量を計測することにより排気ガス中のPM量を検出する燃焼式のPMセンサにも適用することができる。
10 エンジン(内燃機関)
12 排気通路
14 パティキュレートフィルタ
16 PMセンサ
18 ECU
20 絶縁材
22 電極(検出部)
24 隙間
26 ヒータ
28 電圧源
30 固定抵抗
W 供給電力積算量(パラメータ)
t 経過時間(パラメータ)

Claims (6)

  1. 排気ガス中の粒子状物質を捕集して当該捕集量に応じた検出信号を出力する検出部と、前記検出部を加熱するためのヒータとを有するPMセンサと、
    前記PMセンサの検出部に所定量の粒子状物質が捕集された場合に、前記ヒータに通電することにより当該粒子状物質を燃焼させて除去するPM燃焼手段と、
    前記PM燃焼手段により前記ヒータへの通電を開始してから粒子状物質の燃焼が完了するのに必要な所定の時間が経過し、かつ、前記通電を継続した状態において、前記検出部から出力される検出信号を前記PMセンサの零点出力として取得し、当該零点出力に基いて任意の時点における検出信号を補正する零点補正手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記零点補正手段は、前記ヒータへの通電時に取得した零点出力と、予め記憶した零点出力の基準値との差分に基いて任意の時点における検出信号を補正する構成としてなる請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記零点補正手段により取得した零点出力が所定の零点許容範囲から外れている場合に、前記PMセンサが故障したと判定する零点異常判定手段を備えてなる請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記PMセンサは、前記検出部を構成する一対の電極間に捕集した粒子状物質の量に応じて当該電極間の抵抗値が変化することにより、前記抵抗値に応じた検出信号を出力する電気抵抗式のセンサであり、
    前記零点異常判定手段により前記PMセンサを故障と判定した場合に、前記零点補正手段により取得した零点出力と、予め記憶した零点出力の基準値との大小関係に基いて故障の原因を推定する故障原因推定手段を備えてなる請求項3に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記PM燃焼手段により前記ヒータに通電した状態で、前記検出信号が第1の信号値から当該信号値と異なる第2の信号値へと変化するまでに前記ヒータに供給した電力に対応するパラメータを計測し、当該パラメータに基いて粒子状物質の捕集量に対する前記検出信号の出力感度を補正する感度補正手段を備えてなる請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記感度補正手段は、前記パラメータが大きいほど値が増大する感度係数を算出し、前記検出部から出力された感度補正前の検出信号に対して前記感度係数を乗算することにより感度補正後の検出信号を算出する構成とし、
    前記感度係数が所定の感度許容範囲から外れている場合に、前記PMセンサが故障したと判定する感度異常判定手段を備えてなる請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
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