JP5550267B2 - 画像形成装置および画像形成装置の制御方法 - Google Patents

画像形成装置および画像形成装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、像担持体上に担持されたトナー像の高さ(厚み)を測定するものである。
従来、電子写真技術を用いたフルカラー画像形成装置としては、主に次の2つのタイプのものが知られている。その1つは、4サイクルタイプと呼ばれるものである。このタイプは、1つの感光体を備えた作像装置において、その感光体に電子写真プロセスにより画像情報に応じた複数色のトナー像を順次形成する。そして、その各色のトナー像を、感光体に接触し得る状態で周回する転写材上に順次重ね合わせるように転写する。もう1つは、タンデムタイプと呼ばれるものである。このタイプは、1つの感光体を備えた複数の作像装置において、その各作像装置における感光体に電子写真プロセスにより画像情報に応じた複数色のトナー像をそれぞれ形成する。そして、その各トナー像を感光体に接触し得る状態で転写材上に順次重ね合わせるように転写する。このような各々のタイプにおいて、トナー像を転写材に転写する際に中間転写体を用いるものが近年主流となりつつある。
上記のような画像形成装置では、同一の設定条件下で画像形成を行っても、形成される画像の濃度は一定とならない。これは、トナーの帯電量、感光体の感度、或いは転写効率の変動といった各種の画像形成パラメータの変動や、温湿度等の環境条件の変動等が影響するためである。
そこで従来では、感光体や中間転写体上で現像されたトナー像の濃度または高さ(厚さ)を検出し、この検出結果に基づき、トナーの補給や帯電電位、像露光光量、或いは現像バイアス等の各種画像形成パラメータを制御するようにしている。
トナー像の濃度或いは高さ(厚さ)を検出する技術は、例えば特許文献1,2,3に記載されている。以下、この技術について図14及び図15を参照して簡単に説明する。
図14は、上記文献に開示された、トナー厚さ検出方法を説明するための断面図である。
まず、感光体や中間転写体などの像担持体106上にトナーパッチ(トナー像)105を形成する。そして、レーザダイオードなどの光源101の光を、集光レンズ102によって、トナーパッチ105の表面に集光する。トナーパッチ105から反射された光は、受光レンズ103によって、ラインセンサ104に結像される。ラインセンサ104は、受光レンズ103によって結像された像の空間的な強度分布(光強度の分布)を撮像する。
その後、図には示さないが、ラインセンサ104によって撮像された像、つまりトナーパッチ105から得られた反射波形をデジタル信号に変換してメモリに記憶する。そして、信号処理部によって、メモリに記憶した反射波形のデータからトナーの付着量を求める。続いて、このトナーの付着量を求める方法について説明する。
図15は、ラインセンサ104から得られる反射波形を示す波形図である。
この図から明らかなように、ラインセンサ104からは、各反射波形の中央でピークを示す波形が得られる。光源101からトナーパッチ105の表面までの光路長と、光源101から像担持体106の表面までの光路長とは異なる。そのため、トナーパッチ105の表面からの反射光と、像担持体106の表面からの反射光とが結像するラインセンサ104上の位置が異なる。言い換えれば、トナーパッチ105の厚さに応じて、両反射光の反射波形(図15中のトナー反射波形201と像担持体反射波形202)のピーク点の位置が異なる。したがって、両反射波形のピーク点の位置の差(図15中のPd)からトナーの厚さ、つまりトナーの付着量を計測することができる。
特開平4−156479号公報 特開平8−327331号公報 特開2007−199591号公報
上記特許文献の方法では、反射光強度が十分得られるカラートナー像(イエロー、マゼンタ、シアンなど)に対しては有効に用いることが可能である。しかし、ブラックトナー像、特に高濃度のブラックトナー像に用いられた際に、反射光の光量が十分得られないためにトナー像の高さを正確に測定することができなくなるという問題があった。この点について図16を参照して説明する。
図16は、上述した特許文献の方法によって、ブラックトナーによるトナー像の高さ検知を行った場合の、ラインセンサ104により得られる光量分布を表すグラフである。
光源101により照射された光の大半は、ブラックトナーにより吸収される。したがって、ラインセンサ104で得られる信号の強度は、図16に示すように極めて小さくなるため、正確にピーク位置を特定することが困難であり、したがって、トナー像の高さを高精度に検出することができない。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、トナーの色に影響されることなく各色トナー像の高さ(厚み)を測定すること、特に、反射光量の少ないブラックトナーのトナー像の高さ(厚み)の測定精度を向上させることである
上記目的を達成するために、本発明に係る画像形成装置は、トナー像を形成する像形成手段と、前記像形成手段により形成された前記トナー像を担持して搬送する像担持体と、前記像担持体上の照射位置に向けて光を照射する照射手段と、前記照射手段から照射されて前記像担持体又は前記トナー像により反射された光を受光する受光手段と、前記像担持体上の前記トナー像が所定速度で搬送されている間に前記受光手段により受光された反射光の強度に基づいて、前記照射手段からの光が前記像担持体により反射して前記受光手段に受光された状態が、前記照射手段から前記照射位置へ照射された光、又は、前記像担持体により反射された光を前記トナー像が遮った状態に切り替わった第1のタイミングを検知するタイミング検知手段と、前記第1のタイミングと、前記第1のタイミングよりも後の前記照射位置に前記トナー像が到達すべき第2のタイミングとの差に基づいて、前記トナー像の厚みを検知する厚み検知手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る他の画像形成装置は、トナー像を形成する像形成手段と、前記像形成手段により形成された前記トナー像を担持して搬送する像担持体と、前記像担持体上の照射位置に向けて光を照射する照射手段と、前記照射手段から照射されて前記像担持体又は前記トナー像により反射された光を受光する受光手段と、前記像担持体上の前記トナー像が所定速度で搬送されている間に前記受光手段により受光された前記反射光の強度に基づいて、前記照射手段から照射されて前記像担持体により反射された光が前記トナー像によって遮られた状態が、前記照射手段からの光が前記像担持体により反射して前記受光手段に受光された状態に切り替わった第1のタイミングを検知するタイミング検知手段と、前記第1のタイミングと、前記第1のタイミングよりも前の前記照射位置を前記トナー像が通過し終える第2のタイミングとの差に基づいて、前記トナー像の厚みを検知する厚み検知手段と、を有することを特徴とする。
さらに、本発明に係る画像形成装置の制御方法は、トナー像を形成する像形成手段と、前記像形成手段により形成された前記トナー像を担持して搬送する像担持体と、前記像担持体上の照射位置に向けて光を照射する照射手段と、前記照射手段から照射されて前記像担持体又は前記トナー像により反射された光を受光する受光手段と、を有する画像形成装置の制御方法であって、前記像担持体上の前記トナー像が所定速度で搬送されている間に前記受光手段により受光された前記反射光の強度に基づいて、前記照射手段からの光が前記像担持体により反射して前記受光手段に受光された状態が、前記照射手段から前記照射位置へ照射された光、又は、前記像担持体により反射された光を前記トナー像が遮った状態に切り替わった第1のタイミングを検知する第1の検知工程と、前記第1のタイミングと、前記第1のタイミングよりも後の前記照射位置に前記トナー像が到達すべき第2のタイミングとの差に基づいて、前記像担持体上に形成された前記トナー像の厚みを検知する第2の検知工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る他の画像形成装置の制御方法は、トナー像を形成する像形成手段と、前記像形成手段により形成された前記トナー像を担持して搬送する像担持体と、前記像担持体上の照射位置に向けて光を照射する照射手段と、前記照射手段から照射されて前記像担持体又は前記トナー像により反射された光を受光する受光手段と、を有する画像形成装置の制御方法であって、前記像担持体上の前記トナー像が所定速度で搬送されている間に前記受光手段により受光された前記反射光の強度に基づいて、前記照射手段から照射されて前記像担持体により反射された光が前記トナー像によって遮られた状態が、前記照射手段からの光が前記像担持体により反射して前記受光手段に受光された状態に切り替わった第1のタイミングを検知する第1の検知工程と、前記第1のタイミングと、前記第1のタイミングよりも前の前記照射位置を前記トナー像が通過し終える第2のタイミングとの差に基づいて、前記像担持体上に形成された前記トナー像の厚みを検知する第2の検知工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、トナーの色に関係なく、像担持体上に持体されたトナー像の高さ(厚み)を精度良く測定することが可能となる。特に、反射光量の少ないブラックトナーのトナー像の高さ(厚み)の測定精度を向上させることができる。
電子写真方式の画像形成装置の一例を示す概略断面図である。 露光装置の構成を示す断面模式図である。 プリンタ制御部及びプリンタエンジン部の構成を示すブロック図である。 本実施形態に係るトナー像高さ測定装置のセンサ部の構成例を示す断面模式図である。 トナー像高さセンサの測定原理を説明するための断面模式図である。 トナー像の高さの違いを検知する原理を説明する断面模式図である。 トナー高さ測定方法におけるフォトダイオードの角度依存性を説明するための断面模式図である。 トナー像先端部の高さを検知する際のフォトダイオードの角度依存性を説明するための断面模式図である。 トナー像後端部の高さを検知する際のフォトダイオードの角度依存性を説明するための断面模式図である。 フォトダイオードの位置の違いによる検出光量変化の違いを示す図である。 第1の実施の形態におけるトナー像高さセンサの構成を示す概略断面図である。 トナー像高さセンサの出力信号を処理する信号処理系の構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態におけるトナー像高さセンサの構成を示す概略断面図である。 従来のトナー厚さ検出方法を説明するための断面図である。 ラインセンサから得られる反射波形を示す波形図である。 従来の方法によってブラックトナーによるトナー像の高さ検知を行った場合の光量分布を表すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[第1の実施の形態]
<画像形成装置の構成及び動作>
(A)装置の全体構成
図1は、本発明を適用できる電子写真方式の画像形成装置の一例を示す概略断面図である。
本実施の形態における画像形成装置は、図1に示すように、プリンタ部100Bと、このプリンタ部100Bの上に搭載したリーダ部(イメージスキャナ)100Aとを有する。
リーダ部100Aは、原稿台ガラス81、画像走査ユニット85、CCD等のフルカラーセンサ84、及び画像処理部108などを有する。画像走査ユニット85は、原稿台ガラス81に載置された原稿80の画像を走査する。フルカラーセンサ84は、原稿80の光像を読み取り画像信号に変換し、画像処理部108は、センサ84で得られた画像信号に対して所定の画像処理を施す。
プリンタ部100Bは、感光体ドラム1、一次帯電器2、露光装置3、現像装置4、転写装置5、クリーニング装置6、除電装置11、中間転写クリーニング装置55、搬送ベルト58、及び定着装置9などを有している。
感光体ドラム1は、静電潜像担持体としての電子写真感光体であり、矢印A方向に回転駆動される。一次帯電器2は、感光体ドラム1の周面を均一に帯電し、露光装置3は、帯電した感光体ドラム1に画像情報に応じた露光光Eを照射して静電潜像を形成するための装置である。また、現像装置4は、感光体ドラム1に形成された静電潜像を現像剤(トナー)により現像することによって感光体ドラムの周面にトナーによる可視像(トナー像)を形成するための装置である。
転写装置5は、感光体ドラム1が担持するトナー像を中間転写ベルト51に一次転写し、中間転写ベルト51上つまり中間転写体上のトナー像を再度記録材に二次転写するための装置である。また、クリーニング装置6は、トナー像を転写した後の感光体ドラム1の表面の付着物を感光体ドラム1の表面から除去するための装置であり、除電装置11は、付着物が除去された感光体ドラム1の表面に光を照射して静電履歴を消去するための装置である。
中間転写クリーニング装置55は、トナー像を記録材Pに転写した後の中間転写ベルト51の表面の付着物を中間転写ベルト51の表面から除去するための装置である。また、搬送ベルト58は、トナー像が転写された記録材Pを搬送し、定着装置9は、搬送ベルト58で搬送された記録材Pのトナー像を記録材Pに定着させるための装置である。
より具体的に説明する。図2は、露光装置3の構成を示す断面模式図である。図2に示すように、露光装置3は、発光信号発生器33、固体レーザ34、コリメータレンズ系35、回転多面鏡(ポリゴンミラー)31、f/θレンズ群32、及び反射ミラー群36を有している。
発光信号発生器33は、リーダ部100Aで読み取られた画像信号に基づいて照射する光の発光信号を発生し、固体レーザ34は、発光信号発生器33からの発光信号に応じてレーザ光を発生するためのものである。コリメータレンズ系35は、発生したレーザ光の光路幅を規定するためのレンズ系である。回転多面鏡(ポリゴンミラー)31は、光路幅が規定されたレーザ光を反射するための装置であり、回転多面鏡31で反射したレーザ光は、f/θレンズ群32及び反射ミラー群36を介して感光体ドラム1に走査されるようになっている。
現像装置4は、例えば複数の現像器とこれらを円周部に有するロータリー部とから構成されている。そして、各現像器はそれぞれ、シアントナーを有する現像剤、マゼンタトナーを有する現像剤、イエロートナーを有する現像剤、及びブラックトナーを有する現像剤を収容する。現像装置4は、これら各現像器を、ロータリー部を矢印B方向に回転させることにより現像位置に移動するように構成されている。また、消費されたトナーに見合った新規のトナーが、各現像器内に補給される仕組みとなっている。
転写装置5は、中間転写ベルト51、一次転写ローラ53及び二次転写ローラ57を有している。中間転写ベルト51は、矢印C方向に走行する無端状の中間像担持体である。一次転写ローラ53は、中間転写ベルト51と感光体ドラム1との一次転写ニップ部において中間転写ベルト51の背面から電圧を印加するためのローラである。二次転写ローラ57は、中間転写ベルト51と記録材Pが当接する二次転写ニップ部において記録材Pの背面から電圧を印加するためのローラである。
また、感光体ドラム1の外周側で現像装置4の上流側には、感光体ドラム1の表面電位を検出するための表面電位センサ12が配置されている。さらに、プリンタ部100Bには、本実施の形態における特徴的な構成の一部分を成すトナー像高さセンサが設置されている。このトナー像高さセンサは、度重なる静電潜像の現像や現像剤交換に起因する、トナーの帯電量の変動、感光体の感度の変動、或いは転写効率の変動と、温湿度等の環境条件の変動により変化したトナー像の高さを検出するためのセンサ装置である。
具体的には、トナー像高さセンサ21,22,23のいずれか少なくとも1つが設けられている。トナー像高さセンサ21は、感光体ドラム1上に現像されたトナー像の高さを検出するためのセンサ装置であり、トナー像高さセンサ22は、中間転写ベルト51上に一次転写されたトナー像の高さを検出するためのセンサ装置である。また、トナー像高さセンサ23は、記録材P上に二次転写されたトナー像の高さを検出するためのセンサ装置である。
これらセンサを用いて、感光体ドラム1や、中間転写ベルト51、記録材P上で現像されたトナー像の濃度または高さを検出する。この検出結果に基づき、トナーの補給や帯電電位、像露光光量、或いは現像バイアス等の各種画像形成パラメータにフィードバック制御するようになっている。
また、プリンタ部100Bは,これらのほかにも、プリンタ部100B全体の動作を制御するプリンタ制御部109や、記録材Pを収容する給紙カセット7、給紙ローラ71,72、排紙ローラ74、及び排紙トレイ75等を有する。給紙ローラ71,72は、給紙カセット7から記録材Pを一枚ずつ搬送し、レジストローラ73は、トナー像の転写のタイミングに合わせて記録材Pを二次転写部に向けて搬送するためのローラである。また、排紙ローラ74は、定着装置9から排出された記録材Pを機外に排出するためのローラであり、機外に排出された記録材Pは、排紙トレイ75に収容される。
(B)画像形成装置の全体的動作
次に、本実施の形態における画像形成装置の全体的な動作について説明する。
まず、リーダ部100Aの動作について説明する。
リーダ部100Aにおいて、原稿台ガラス81の上面に、複写すべき面を下面にして原稿80を置き、その上に原稿板(不図示)を被せてセットする。画像走査ユニット85は、コピー・キー(不図示)が押されることで、原稿台ガラス81の下側において、この原稿台ガラス81の、図1における紙面に対して左辺側のホームポジションから右辺側にガラス下面に沿って往動駆動される。そして、所定の往復終点に達すると復動駆動されて始めのホームポジションに戻される。
画像走査ユニット85の往動駆動過程において、原稿台ガラス81上の載置された原稿80の下向き画像面が、画像走査ユニット85内の露光ランプにより左辺側から右辺側にかけて順次照明走査される。その照明走査光の原稿面の反射光が短焦点レンズアレイによってフルカラーセンサ84に結像入射する。
フルカラーセンサ84は、その受光部において光信号を電荷信号に変えて、出力部において電荷信号を電圧信号に変換して出力する。このようにして得られたアナログ信号を画像処理部108へ出力し、周知の画像処理によりデジタル信号に変換してプリンタ部100Bのプリンタ制御部109に出力する。即ち、リーダ部100Aにより原稿80の画像情報が時系列電気デジタル画素信号(画像信号)として光電読み取りされる。
次に、プリンタ部100Bの動作について説明する。
露光装置3により感光体ドラム1の表面をレーザ走査露光する場合には、図2に示すように、まずフルカラーセンサ84から入力された画像信号に基づき、発光信号発生器33により固体レーザ34を所定タイミングで明滅(ON/OFF)させる。そして、固体レーザ34から放射された光信号であるレーザ光を、コリメータレンズ系35によりほぼ平行な光束に変換し、さらに矢印a方向に高速回転する回転多面鏡31により感光体ドラム1を矢印b方向(長手方向)に走査する。これによって、f/θレンズ群32及び反射ミラー群36を通して感光体ドラム1表面にレーザスポットが結像される。
このようなレーザ走査により、感光体ドラム1表面には走査分の露光分布が形成され、さらに、各走査毎に、感光体ドラム1の表面に対して垂直に所定量だけスクロールさせれば、感光体ドラム1の表面に画像信号に応じた露光分布が得られる。
感光体ドラム1は、中心支軸を中心に所定の周速度(プロセススピード)、例えば300mm/secで矢印A方向(反時計方向)に回転駆動される。その回転過程において除電装置11により均一に除電を受けた後、一次帯電器2により負極性の一様なコロナ帯電処理を受ける。この一次帯電器2の処理によって感光体ドラム1の外周面がほぼ−700Vに一様に帯電される。
そして、感光体ドラム1の一様帯電面に対して、露光装置3から出力される画像信号に応じてON/OFF発光される固体レーザ34の光を高速で回転する回転多面鏡31によって走査する。その結果、感光体ドラム1表面には走査露光パターンに対応した各色の静電潜像が順次形成されていく。
感光体ドラム1上に形成された静電潜像は、現像装置4を回転させて感光体ドラム1に対向した現像位置へ所定の現像器を移動させ、二成分磁気ブラシ法によって、現像器により反転現像されて第一色目のトナー像として可視像化される。
感光体ドラム1上に形成されたトナー像が、感光体ドラム1の回転に伴って、感光体ドラム1と中間転写ベルト51とが当接する一次転写部に到来すると、一次転写ローラ53によって、前記トナー像が中間転写ベルト51上へ転写される。中間転写ベルト51は矢印C方向に回転駆動される。トナー像を担持した中間転写ベルト51は、次のトナー像の一次転写を行うために移動していく。一次転写終了後、感光体ドラム1は、表面の残留トナーをクリーニング装置6で除去され、この後、感光体ドラム1の表面は除電装置11で除電され、再度画像形成工程に供される。
こうして、中間転写ベルト51上に所望数の色のトナー像を重畳転写し終えると、この時までに、給紙カセット7から取り出された記録材Pは、一度レジストローラ73にその先端を停止させる。そして、中間転写ベルト51上に形成された画像が記録材の所定の位置に転写されるようにタイミングを合わせる。レジストローラ73から所定のタイミングで給紙された記録材Pは、二次転写部に達し、二次転写ローラ57に印加される二次転写バイアスによって上述のトナー像が記録材P上に転写される。
二次転写を終了した記録材Pは搬送ベルト58を介して定着装置9に搬送される。定着装置9に搬送された記録材Pは、加熱、加圧され、記録材Pの表面にフルカラー画像が定着される。その後、記録材Pは排紙ローラ74により排紙トレイ75上に排紙される。
一方、二次転写終了後、中間転写ベルト51は、中間転写クリーニング装置55で清掃され、再度画像形成工程に供される。
(C)プリンタ制御部及びプリンタエンジン部の構成
図3は、プリンタ部100Bのプリンタ制御部109及びプリンタエンジン部120の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、プリンタ制御部109は、CPU128、ROM130、RAM132、及びLUT(Look Up Table)125を有している。さらに、PWM(パルス幅変調)回路126、発光信号発生器33、パターンジェネレータ129、テストパターン記憶部131、及びトナー量換算回路142を備えている。また、トナー像高さセンサ21の出力信号を処理する信号処理系として、A/Dコンバータ707、光量変化時間検出部901、トナー像高さ演算部903、及びトナー量演算部905を備えている(これらについては図12で詳述する)。そして、プリンタ制御部109は、プリンタ部100Bのプリンタエンジン部120、リーダ部100Aの画像処理部108とそれぞれ通信を行うことができる。
CPU128は、プリンタ制御部109の各部の制御を司るものである。ROM130は、CPU128で実行するプログラムを格納する。RAM132は、CPU128の作業領域や、データの一次記憶領域を提供する。LUT125は、プリンタの出力特性が格納される。PWM回路126は、濃度信号をドット幅に対応した信号に変換する回路である。パターンジェネレータ129は、所定の発振周波数を生成する回路である。テストパターン記憶部131は、テストパッチ用のパターンを記憶し、トナー量換算回路142は、原稿読み取りに基づく画像信号を画像濃度に変換する回路である。
プリンタエンジン部120は、上述した一次帯電器2、現像装置4、表面電位センサ12、及び露光装置3のほか、固体レーザ及びフォトダイオードからなるトナー像高さセンサ21、及び環境センサ13を備えている。プリンタエンジン部120はプリンタ制御部109によって制御される。なお、プリンタ部100Bには、トナー像高さセンサ21,22,23のいずれか少なくとも1つが設けることができるが、以下では、このうちのトナー像高さセンサ21を例にとって説明することにする。
一次帯電器2のグリッドバイアスと現像装置4の現像バイアスは、表面電位センサ12によって検出された感光体ドラム1の表面電位に基づき、CPU128により制御される。環境センサ13は、画像形成装置内部の空気中の水分量を測定する。
リーダ部100Aは、前述のように原稿から読み取った画像の輝度信号(アナログ信号)がフルカラーセンサ84により得られ、画像処理部108により面順次の画像信号に変換される。この画像信号は、初期設定時のプリンタ部100Bのγ特性が入力された画像信号により表される、原画像の濃度と出力画像の濃度が一致するように、LUT125によって濃度特性が変換される。
<トナー像高さ測定原理>
次に、本実施の形態で用いる、像担持体上に形成されたトナー像の高さを測定するトナー像高さ測定方法の原理について、図4〜図10を参照して説明する。
図4は、本実施形態に係るトナー像高さ測定装置のセンサ部の構成例を示す断面模式図である。
本実施の形態に係るトナー高さ測定方法を実行するための装置であるトナー高さ測定装置は、図4に示すように、固体レーザ701、集光レンズ702、受光レンズ703、及びフォトダイオード704(反射光検知手段)を備えている。
固体レーザ701は、レーザ光を発光し、そのレーザ光が、像担持体1、及び像担持体1上に形成されたトナー像に照射される。フォトダイオード704は、その像担持体1及びトナー像で反射もしくは散乱された光を検知する。集光レンズ702は、固体レーザ701から発光されたレーザ光を集光するためのレンズである。受光レンズ703は、前記像担持体1及びトナー像から反射・散乱された光を集光するためのレンズである。
なお、図4の例では、説明を容易にするために、フォトダイオード704の位置は、固体レーザ701から像担持体1に照射されたレーザ光のうちの、正反射光を検知する位置に配置する場合を想定している。
図5は、本実施の形態のトナー像高さセンサの測定原理を説明するための断面模式図である。この図5(a),(b),(c)を用いて、像担持体1上に、ある高さのトナー像50が形成されたとき、固体レーザ701から照射されたレーザ光の反射光量が像担持体1の移動とともにどのように変化するかを説明する。
当初固体レーザ701から発せられたレーザ光は、像担持体1上に照射されている(図5(a))。このとき、フォトダイオード704は像担持体1からの反射光を検出している。像担持体1が移動し、入射光がトナー像50に照射されるところまで来ると、入射光はトナー像50の表層で反射或いは散乱されるために、フォトダイオード704により検出される反射光量は減少する(図5(b))。そして、像担持体1がさらに移動し、トナー像50が反射光を遮らないところまで来ると、フォトダイオード704により検出される光量は再び増加する(図5(c))。
図6(a),(b)は、本実施の形態における、トナー像の高さの違いを検知する原理を説明する断面模式図である。
像担持体1上の決められた位置に、副走査方向に対して決められた長さのトナー像50を形成し、フォトダイオード704による光量検出を行う。そのとき、入射光がトナー像50に照射されて検出光量が減少するタイミング、或いはトナー像50が反射光を遮らないところまで移動することにより検出光量が増加するタイミングについては、像担持体1上に作成されたトナー像50の高さによって異なる。これは、図6(a),(b)からも明らかである。つまり、トナー像50の高さが高いほど、反射光量が減少するタイミングは早く、再び反射光量が増加するタイミングは遅くなる。
上述したように、本実施の形態のトナー高さ測定方法では、フォトダイオード704によって検出される反射光の強度が変化するタイミング(即ちある基準点からの時間)によって、トナー像50の高さを検出する。
また実際、固体レーザ701とフォトダイオード704との位置関係により、フォトダイオード704で検出される反射光光量が変化するタイミングは異なる。図7は、本実施の形態のトナー高さ測定方法におけるフォトダイオードの角度依存性を説明するための断面模式図である。
図7に示すように、像担持体1上のレーザ光照射点を原点とし、像担持体1がその進行方向と逆向きの方向に成す角度を0°とし、固体レーザ701の位置の角度をα°(但しα<90)、フォトダイオード704の位置の角度をβ°とする。この場合、βの位置に応じてフォトダイオード704が検出する光量の変化するタイミングは異なる。具体的には、0<β<αのケース(以下、第1のケースと記す)、α<β<90のケース(以下、第2のケースと記す)、90≦β<180のケース(以下、第3のケースと記す)、の3通りに区分される。
図8は、トナー像先端部の高さを検知する際のフォトダイオードの角度依存性を説明するための断面模式図である。
図8に示すように、まず,像担持体1上に固体レーザ701からレーザ光が照射された状態から,像担持体1の動きによりトナー像50が照射位置へと近づいてくる場合について考える。
第1のケースの場合、固体レーザ701からの入射光がトナー像50に照射される前に、トナー像50が反射光とフォトダイオード704との間を遮り、フォトダイオード704の検出光量変化が起こる(図8(a))。一方、第2のケース、第3のケースの場合は、固体レーザ701からの入射光がトナー像50に照射されるタイミングでフォトダイオード704の検出する反射光の変化が生じる(図8(b))。
像担持体1上のトナー像50の先端部の高さがh1、像担持体1の移動速度がv、であるとすると、トナー高さh1は、α或いはβを用いて、第1のケースの場合は以下の式1で、第2のケース、第3のケースの場合は式2でそれぞれ表される。
h1=v・Δt1・tanβ ・・・(式1)
h1=v・Δt1・tanα ・・・(式2)
ここでΔt1は、次式3で表される時間差である。
Δt1=ta−t1 ・・・(式3)
但し、taは、ある基準時間から、トナー像書き出し位置、即ちh1=0を仮定した場合にレーザ光照射位置にトナー像50の先端部が来るまでの時間であり、t1は、トナー像50が入射光を遮るまでの時間である。
実際、トナー像50の高さを測定する場合は、taを既知の値とし、t1を検出して差分(Δt1)を求め、フォトダイオード704の位置に応じて式1或いは式2を用いることにより、トナー像50の高さを算出することができる。
次に、副走査方向に対して決められた長さのトナー像50に照射されていた状態から、像担持体1上に再び照射されるときの、フォトダイオード704の検出光量変化について図9を参照して説明する。図9(a),(b)は、トナー像後端部の高さを検知する際のフォトダイオードの角度依存性を説明するための断面模式図である。
まず第1のケース及び第2のケースの場合(図9(a))、固体レーザ701からのレーザ光が、トナー像50を照射し終えて像担持体1を照射し始めたタイミングで、フォトダイオード704の検出光量は変化する。このとき、トナー像50の上面に照射されていたレーザ光がその側面に照射され、像担持体1上に照射されるまでにかかる時間は、トナー像50の高さに応じて異なるが、像担持体1にレーザ光が照射されるタイミングは、トナー像50の高さによらず常に一定である。この場合、第1のケース或いは第2のケースのような場合には、トナー像50の後端部は高さ検出には用いない。これは、本実施の形態のような、反射光の光量変化のみを検出する構成ではレーザ光がトナー像50の側面に照射されている時間を検出することは容易ではないためである。
一方、第3のケースの場合(図9(b))は、トナー像50に照射されていたレーザ光が像担持体1上に照射されるようになってからも、トナー像50が反射光を照射点とフォトダイオード704との間で遮る時間が生じる。この時間をΔt2とすると、トナー像50の後端部の高さh2は、像担持体1の移動速度v、フォトダイオードの位置の角度βを用いて、以下の式4で表される。
h2=v・Δt2・tan(180−β) ・・・(式4)
この場合も、Δt2がトナー像50の後端部の高さh2に応じて異なるために、Δt2を検出して式4を用いることで、トナー像50の高さを算出することが可能である。
図10は、フォトダイオード704の位置の違いによる検出光量変化の違いを示す図である。
上述したように、第1のケース、第2のケース、及び第3のケースによって、トナー高さ測定方法に用いられるトナー像50の位置や、計算方法が異なる。そのため、実際の画像形成装置においては、目的や用途に応じて、フォトダイオード704の適切な位置を選択し、実装する。
上述したように、像担持体1が移動すると、第1のタイミングと第2のタイミングで、フォトダイオード704によって検出される光量が変化する。第1のタイミングとは、像担持体1に照射されていたレーザ光がトナー像50に照射される(或いはトナー像50に遮られる)タイミングである。第2のタイミングとは、トナー像50に照射されていたレーザ光が再び像担持体1に照射されるタイミングである。
トナー像50の高さが異なると、フォトダイオード704で検出している光量が変化するタイミングが異なってくる。本実施の形態では、この原理を利用して、光量が変化する時間を利用してトナーの高さを検出するものである。
<第1の実施の形態に係るトナー像高さ測定方法>
上記の測定原理を踏まえて、前述した画像形成装置を用いて、像担持体1上に形成されたトナー像50の高さを測定するトナー像高さ測定方法の実施の一例について、図11及び図12を参照して詳細に説明する。
図11は、本実施の形態に用いたトナー像高さセンサ21の構成を示す概略断面図である。
このトナー像高さセンサ21は、固体レーザ701、集光レンズ702、受光レンズ703、及びフォトダイオード704を有する。本実施の形態では、像担持体1である感光体ドラム1のレーザ光照射点を原点とし、感光体ドラム1がその進行方向と逆向きに成す角度を0°としたとき、固体レーザ701の位置の角度α=45°、フォトダイオード704の位置の角度β=135°である。
図11において、固体レーザ701から射出されたレーザ光(測定光)は、レーザ光を対象物に集光する集光レンズ702を介して、感光体ドラム1及びトナー像50を照射する。感光体ドラム1またはトナー像50からの反射光(散乱光)は、受光レンズ703によってフォトダイオード704上に結像する。フォトダイオード704から出力される反射光量を示す信号は、A/Dコンバータ707(図12参照)によってデジタル信号に変換され、後述する信号処理を経てトナー量が算出される。
図12は、トナー像高さセンサ21の出力信号を処理する信号処理系の構成を示すブロック図である。
図12において、フォトダイオード704から出力される反射光量を示す信号は、A/Dコンバータ707によってデジタル信号に変換される。トナー像高さセンサ21は、トナー像50が形成されていない感光体ドラム1の表面上の基準位置に、測定光を照射して、感光体ドラム1の反射光量のデータ測定を開始する。
感光体ドラム1が移動すると、ある瞬間にトナー像50に固体レーザ701から射出されたレーザ光が照射され、フォトダイオード704から出力される反射光量を示す信号が小さくなる。光量変化時間検出部901においては、固体レーザ701から射出されたレーザ光(測定光)が基準位置に照射されてから検出光量が一定量減少するまでの時間t1を検出し、CPU128を介してRAM132に格納する。
ROM130には、感光体ドラム1の移動速度v、固体レーザ701の角度位置情報α、及びレーザ光照射点が基準位置からトナー像50の書き出し位置に移動するまでの時間taが格納されている。トナー像高さ演算部903には、ROM130に格納されたv、α、taの情報、及びRAM132に格納された時間t1(第1の時間)の情報が、それぞれCPU128を介して送付される。送付されたv、α、ta、t1を用いて、以下の式5,6とを用いて、トナー像50の先端部の高さh1を算出する。
Δt1=ta−t1 ・・・(式5)
h1=v・Δt1・tanα=v・Δt1 ・・・(式6)
また、感光体ドラム1の移動が進むと、トナー像50に照射されていた固体レーザ701から射出されたレーザ光が再び感光体ドラム1に照射される瞬間がある。さらに感光体ドラム1が移動すると、感光体ドラム1のレーザ光照射位置とフォトダイオード704との間をトナー像50が再び遮らなくなる瞬間がある。図12に示された光量変化時間検出部901では、固体レーザ701から射出されたレーザ光(測定光)が基準位置に照射されてから検出光量が一定量時間減少した後、再び検出光量が回復するまでの時間t2(第2の時間)を検出する。t2は、CPU128を介してRAM132に格納される。
ROM130には、レーザ光照射点が基準位置からトナー像50の書き出し終わり位置に移動するまでの時間tbが格納されている。トナー像高さ演算部903には、ROM130に格納されたv、α、tbの情報及び、RAM132に格納された時間t2の情報が、それぞれCPU128を介して送付される。送付されたv、α、tb、t2を用いて、以下の式7,8により、トナー像50の後端高さh2を算出する。
Δt2=tb−t2 ・・・(式7)
h2=v・Δt2・tan(180−β)=v・Δt2 ・・・(式8)
トナー像高さ演算部903では、上記の流れで得られたトナー像50の先端部の高さh1、後端高さh2を式9により相加平均し、トナー像50の高さhをより正確に求める。
h=(h1+h2)/2 ・・・(式9)
トナー像高さ演算部903で求められたトナー像50の高さhは、CPU128を介してRAM132に格納される。
ROM130には、トナー像50の高さに対応したトナー量のテーブルと、トナー量に応じたトナー濃度のテーブルとが格納されている。トナー量演算部905では、RAM132に格納されたトナー像高さhとこれらのテーブルとから、感光体ドラム1上に形成されたトナー像の濃度を算出する。
<第1の実施の形態に係る利点>
第1の実施の形態のような、トナー像高さセンサ21の構成及びトナー像の高さの算出方法は、特に次のような場合に有効に用いられる。即ち、像担持体1上に形成されたトナー像50の高さを検出するに際し、光量変化を十分に稼いだ測定を行いたい場合(つまりトナー像の高さが比較的高い場合)に有効に用いることができる。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態は、前述した第1の実施の形態に対して、下記に示す点において相違する。本実施の形態のその他の要素は、上述した第1の実施の形態の対応するものと同一なので説明を省略する。
図13は、第2の実施の形態におけるトナー像高さセンサ21の構成を示す概略断面図である。
図13に示すように、トナー像高さセンサ21は、固体レーザ701、集光レンズ702、受光レンズ703、及びフォトダイオード704を有する。第2の実施の形態では、像担持体である感光体ドラム1のレーザ光照射点を原点とし、感光体ドラム1がその進行方向と逆向きに成す角度を0°としたとき、固体レーザ701の位置の角度α=45°、フォトダイオード704の位置の角度β=25°である。なお、信号のフローについては、第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
感光体ドラム1が移動すると、ある瞬間にトナー像50が、感光体ドラム1表面に対するレーザ光の照射を遮る位置に来るため、フォトダイオード704から出力される反射光量を示す信号が小さくなる。
ROM130には、感光体ドラム1の移動速度v、フォトダイオード704の角度位置情報β、及びレーザ光照射点が基準位置からトナー像50の書き出し位置に移動するまでの時間taが格納されている。トナー像高さ演算部903には、ROM130に格納されたv、β、taの情報と、RAM132に格納された時間t1の情報とがそれぞれCPU128を介して送付される。時間t1は、固体レーザ701から射出されたレーザ光(測定光)が基準位置に照射されてから検出光量が一定量減少するまでの時間である。そして、これらの情報を用いて以下の式10,11により、トナー像50の先端部の高さh1を算出する。
Δt1=ta−t1 ・・・(式10)
h1=v・Δt1・tanβ ・・・(式11)
第2の実施の形態のトナー像高さセンサ21の形態では、原理で説明したように、トナー像50の後端部の高さを測定することはできない。そのため、トナー像50の先端部の高さh1を、トナー像50の高さとして、トナー像の濃度を求める。トナー像算出のプロセスは、第1の実施の形態と同様であるので、説明は省略する。
<第2の実施の形態に係る利点>
第2の実施の形態のような、トナー像高さセンサ21の構成及びトナー像の高さの算出方法は、特に次のような場合に有効に用いられる。即ち、像担持体1上に形成されたトナー像50の高さを検出するに際し、高さ変化に敏感な場合(即ち高分解能での計測が必要な場合、トナー像の高さが比較的低い場合など)に、有効に用いることができる。
[他の実施の形態]
上記各実施の形態では、トナー像の高さを測定するに際し、測定対象物であるトナー像が担持された像担持体として、感光体ドラム1を例にとって説明した。そのほかに、感光体ドラム1が担持するトナー像が一次転写された中間転写ベルト51や、中間転写ベルト51上のトナー像が二次転写された記録材を本発明の像担持体としても良い。
また、画像形成装置として、上述の感光体や、現像手段、クリーニング手段等の構成要素のうち、複数のものを装置ユニットとして一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着脱自在のカートリッジに構成しても良い。例えば、感光体ドラム1とクリーニング装置6とを一体化して1つの装置ユニットとし、装置本体のレール等の案内部材を用いて着脱自在に構成しても良い。この時、上記の装置ユニットの方に帯電手段及び/または現像手段を伴って構成しても良い。
また、本発明における露光手段、現像手段、転写手段等の、通常の電子写真プロセスを行うために必要な手段は何ら限定されるものでなく、装置構成上クリーニング装置を除いたクリーナーレスシステムでの画像形成装置の構成要素を利用することなども可能である。
また、本発明は、上記感光体及び帯電手段等を備えた画像形成装置として構成され、電子写真複写機に利用するのみならず、レーザビームプリンタ、CRTプリンタ、LEDプリンタ、液晶プリンタ、レーザ製版等の電子写真応用分野にも広く用いることができる。さらに、本発明はリモート端末からの画像情報を受信する受信手段を有するファクシミリで構成することもできる。
1 感光体ドラム
51 中間転写ベルト
21 トナー像高さセンサ
128 CPU
701 固体レーザ
704 フォトダイオード
707 A/Dコンバータ
901 光量変化時間検出部
903 トナー像高さ演算部
905 トナー量演算部

Claims (10)

  1. トナー像を形成する像形成手段と、
    前記像形成手段により形成された前記トナー像を担持して搬送する像担持体と、
    前記像担持体上の照射位置に向けて光を照射する照射手段と、
    前記照射手段から照射されて前記像担持体又は前記トナー像により反射された光を受光する受光手段と、
    前記像担持体上の前記トナー像が所定速度で搬送されている間に前記受光手段により受光された反射光の強度に基づいて、前記照射手段からの光が前記像担持体により反射して前記受光手段に受光された状態が、前記照射手段から前記照射位置へ照射された光、又は、前記像担持体により反射された光を前記トナー像が遮った状態に切り替わった第1のタイミングを検知するタイミング検知手段と、
    前記第1のタイミングと、前記第1のタイミングよりも後の前記照射位置に前記トナー像が到達すべき第2のタイミングとの差に基づいて、前記トナー像の厚みを検知する厚み検知手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1のタイミングは、前記照射手段から照射されて前記像担持体により反射された光が前記像担持体上のトナー像に照射されるタイミングであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記タイミング検知手段は、前記受光手段により受光される前記反射光の強度が前記トナー像からの反射によって減少したタイミングを、前記第1のタイミングとして検知することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記タイミング検知手段は、前記受光手段により受光される前記反射光の強度が一定量減少するタイミングを、前記第1のタイミングとして検知することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  5. トナー像を形成する像形成手段と、
    前記像形成手段により形成された前記トナー像を担持して搬送する像担持体と、
    前記像担持体上の照射位置に向けて光を照射する照射手段と、
    前記照射手段から照射されて前記像担持体又は前記トナー像により反射された光を受光する受光手段と、
    前記像担持体上の前記トナー像が所定速度で搬送されている間に前記受光手段により受光された前記反射光の強度に基づいて、前記照射手段から照射されて前記像担持体により反射された光が前記トナー像によって遮られた状態が、前記照射手段からの光が前記像担持体により反射して前記受光手段に受光された状態に切り替わった第1のタイミングを検知するタイミング検知手段と、
    前記第1のタイミングと、前記第1のタイミングよりも前の前記照射位置を前記トナー像が通過し終える第2のタイミングとの差に基づいて、前記トナー像の厚みを検知する厚み検知手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記タイミング検知手段は、前記受光手段により受光される前記反射光の強度が前記像担持体からの反射によって増加したタイミングを、前記第1のタイミングとして検知することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記タイミング検知手段は、前記受光手段により受光される前記反射光の強度が一定量増加するタイミングを、前記第1のタイミングとして検知することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  8. 前記トナー像は、黒のトナーを用いて形成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. トナー像を形成する像形成手段と、前記像形成手段により形成された前記トナー像を担持して搬送する像担持体と、前記像担持体上の照射位置に向けて光を照射する照射手段と、前記照射手段から照射されて前記像担持体又は前記トナー像により反射された光を受光する受光手段と、を有する画像形成装置の制御方法であって、
    前記像担持体上の前記トナー像が所定速度で搬送されている間に前記受光手段により受光された前記反射光の強度に基づいて、前記照射手段からの光が前記像担持体により反射して前記受光手段に受光された状態が、前記照射手段から前記照射位置へ照射された光、又は、前記像担持体により反射された光を前記トナー像が遮った状態に切り替わった第1のタイミングを検知する第1の検知工程と、
    前記第1のタイミングと、前記第1のタイミングよりも後の前記照射位置に前記トナー像が到達すべき第2のタイミングとの差に基づいて、前記像担持体上に形成された前記トナー像の厚みを検知する第2の検知工程と、を有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  10. トナー像を形成する像形成手段と、前記像形成手段により形成された前記トナー像を担持して搬送する像担持体と、前記像担持体上の照射位置に向けて光を照射する照射手段と、前記照射手段から照射されて前記像担持体又は前記トナー像により反射された光を受光する受光手段と、を有する画像形成装置の制御方法であって、
    前記像担持体上の前記トナー像が所定速度で搬送されている間に前記受光手段により受光された前記反射光の強度に基づいて、前記照射手段から照射されて前記像担持体により反射された光が前記トナー像によって遮られた状態が、前記照射手段からの光が前記像担持体により反射して前記受光手段に受光された状態に切り替わった第1のタイミングを検知する第1の検知工程と、
    前記第1のタイミングと、前記第1のタイミングよりも前の前記照射位置を前記トナー像が通過し終える第2のタイミングとの差に基づいて、前記像担持体上に形成された前記トナー像の厚みを検知する第2の検知工程と、を有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
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