JP5549620B2 - 太陽電池裏面保護シートならびに太陽電池モジュール - Google Patents
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Description
太陽電池素子には様々な形態があり、その代表的なものとして、結晶シリコン太陽電池素子、多結晶シリコン太陽電池素子、非晶質シリコン太陽電池素子、銅インジウムセレナイド太陽電池素子、化合物半導体太陽電池素子等が知られている。この中で薄膜結晶太陽電池素子、非晶質シリコン太陽電池素子、化合物半導体太陽電池素子は比較的低コストであり、また大面積化が可能であるため、各方面で活発に研究開発が行われている。またこれらの太陽電池素子の中でも、導体金属基板上にシリコンを積層し、更にその上に透明導電層を形成した非晶質シリコン太陽電池素子に代表される薄膜太陽電池素子は軽量であり、また耐衝撃性やフレキシブル性に富んでいるので、太陽電池における将来の形態として有望視されている。
多層構成の裏面保護シートは、その多層構造により、さまざまな性能を付与することができる。例えば、ポリエステルフィルムを用いることで絶縁性を、アルミニウム箔を用いることで水蒸気バリア性を付与することができる(特許文献1〜3参照)。
どのような裏面保護シートを用いるかは、太陽電池モジュールが用いられる製品・用途によって、適宜選択され得る。
前記耐候性樹脂層(1)が、アクリル系共重合体(A)、ポリエステル系またはウレタン系樹脂(B)、ポリイソシアネート化合物(C)、顔料(D)、を含有する耐候性樹脂組成物(1’)から形成されてなるものであり、
前記アクリル系共重合体(A)のガラス転移温度が0〜70℃、重量平均分子量が30,000〜150,000、水酸基価が20〜150(mgKOH/g)、芳香環含有量が、最大50重量%であり、
前記ポリエステル系またはウレタン系樹脂(B)のガラス転移温度が−30〜20℃、重量平均分子量が5,000〜30,000、水酸基価が3〜30(mgKOH/g)、芳香環含有量が、最大50重量%であり、
前記アクリル系共重合体(A)および前記ポリエステル系またはウレタン系樹脂(B)の水酸基の総和に対して、前記ポリイソシアネート化合物(B)中のイソシアネート基が0.1〜5倍であり、
アクリル系共重合体(A)と前記ポリエステル系またはウレタン系樹脂(B)の割合が90/10〜30/70(重量比)であることを特徴とする太陽電池裏面保護シートに関する。
また、ポリエステル系またはウレタン系樹脂(B)は、ポリエステル樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、ポリカーボネートウレタン樹脂、ポリエーテルウレタン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種であることが好ましく、更にこれらの樹脂は、一分子中に有するOH末端官能基数が平均2.1〜5であることが好ましい。
また、耐候性樹脂層(1)の膜厚tは5〜30μmであることが好ましい。
また、上記太陽電池裏面保護シートは、耐候性樹脂層(1)とプラスチックフィルム(2)の間にアルミ箔または蒸着フィルムからなる水蒸気バリア層(2)を有することができる。
上記接着剤層(3)が、前記非受光面側封止剤層(IV)に接している、ことを特徴とする太陽電池モジュールに関する。
本発明における耐候性樹脂層(1)は、太陽電池裏面保護シートの内部、さらには太陽電池モジュールを紫外線や物理的衝撃等の外的要因から保護し、太陽電池セルの出力劣化を抑制する役割を担っている。
耐候性樹脂層(1)の膜厚tが5μ未満であると、隠蔽性や耐擦傷性が十分でなく、30μmを超えると均一な膜を形成することが困難となる。
アクリル系共重合体(A)は、耐候性樹脂層(1)に強靭性、耐候性、耐湿熱性、耐薬品性を付与するために用いられ、ガラス転移温度が0〜70℃、重量平均分子量が30,000〜150,000、水酸基価が20〜150(mgKOH/g)、芳香環含有量が、最大50重量%であることを必須とする。なお、ここでのガラス転位温度とは、アクリル系共重合体(A)を乾燥させて固形分100%にした樹脂について、示差走査熱量分析(DSC)によって計測したガラス転位温度のことを示す。
アクリル樹脂は耐候性が高く、樹脂としての強度も高い為、耐候性樹脂層(1)の形成に用いるのに適している。
(メタ)アクリル系モノマーは、要求性能に応じて、1種、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、
ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの炭化水素類、
ベンゼン、トルエン、キシレン、クメンなどの芳香族類、
酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類などの使用が可能である。
溶剤は2種以上を混合して使用してもよい。
重合開始剤としては、過酸化物またはアゾ化合物を使用することができ、それらの例として、例えば、過酸化ベンゾイル、アゾイソブチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルペルベンゾエート、t−ブチルペルオクトエート、クメンヒドロキシペルオキシド等を挙げることができる。
重合温度は、50〜200℃、特に70〜140℃が好ましい。
ポリエステル系またはウレタン系樹脂(B)は、耐候性樹脂層(1)に強靭性、成型加工性、耐湿熱性を付与するために用いられ、ガラス転移温度が−30〜20℃、重量平均分子量が5,000〜30,000、水酸基価が3〜30(mgKOH/g)、芳香環含有量が最大50重量%であることを必須とする。
常法に従いこれらのカルボン酸成分と水酸基成分とを重合させて所定のポリエステル樹脂としたものが本発明で使用できる。
ポリカーボネートウレタン樹脂のイソシアネート化合物としては、ポリエステルウレタン樹脂のイソシアネート化合物と同様のものを使用することができる。
ポリエステル系またはウレタン共重合体(B)が分岐を有していることによって、耐候性樹脂層(1)がさらに高密度の架橋を有することになり、耐候性樹脂層(1)に更に高い耐溶剤性を付与することができる。
具体的には、ポリエステル系またはウレタン系樹脂(B)の一分子中に有するOH末端官能基数が2.1〜5であることが好ましい。OH末端官能基数が5以上であると、樹脂合成反応中あるいは塗工時にゲル化してしまう可能性が高い。
多官能性ポリイソシアネートの形成に用いられるジイソシアネートとしては、ポリエステルウレタン樹脂のイソシアネート化合物として例示したものと同様のものが例示できる。
ポリイソシアネート化合物(C)は、アクリル系共重合体(A)、ポリエステル系またはウレタン系樹脂(B)同士を互いに架橋させ、強靱で且つ伸張性、柔軟性、成形加工性、耐擦傷性、長期耐候性、長期耐湿熱性、耐薬品性を有する耐候性樹脂層を形成するために用いられる。
得られる耐候性樹脂層が経時で黄色から褐色に変色することを防ぐために、脂環族または脂肪族の化合物のみを用いることが好ましい。
特に、ポリイソシアネート化合物(C)がイソシアヌレート変性体、特にイソシアヌレート環含有トリイソシアネートを含む場合には、より強靱、且つ伸張性を有する耐候性樹脂層を得ることができるため好ましい。イソシアヌレート環含有トリイソシアネートとして具体的には、イソシアヌレート変性イソホロンジイソシアネート(例えば、住友バイエルウレタン株式会社製のデスモジュールZ4470)、イソシアヌレート変性ヘキサメチレンジイソシアネート(例えば、住友バイエルウレタン株式会社製のスミジュールN3300)、イソシアヌレート変性トルイレンジイソシアネート(例えば、住友バイエルウレタン株式会社製のスミジュールFL−2、FL−3、FL−4、HL BA)が挙げられる。また、イソシアヌレート環をさらに反応可能な官能基を2個以上有するポリエステル(c)と反応させて、1分子中のイソシアネート基を増やしても良いし、生成したウレタン結合とさらに1等量のイソシアネート基を反応させてアロファネート化して、さらに1分子中のイソシアネート基を増やしても良い。イソシアネート基と反応可能な官能基を2個以上有するポリエステル(c)としては、周知のポリエステル樹脂を用いることができる。
両末端にイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物(e)としては、例えば、トルイレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、o−トルイレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、水添4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート等が挙げられる。
耐候性樹脂層(I)は顔料(D)を含有することで、意匠性と隠蔽性を有する耐候性樹脂層を形成するために用いられる。また紫外線をカットすることで、太陽電池裏面保護シートの内部を保護する役割を有する。
顔料としては、従来公知のものを用いることができるが、意匠性の観点から黒色または白色であることが好まれる。着色性の観点から、黒色顔料としてはカーボンブラック、白色顔料としては酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉛、硫化亜鉛、リトボンが好ましい。
太陽電池モジュールは、太陽電池表面封止シート(I)、受講面側封止材(II)、太陽電池セル(III)、非受講面側封止材(IV)及び太陽電池裏面保護シート(V)をこの順番で加熱・減圧下に接触させ、貼り合せて作成する(以下、この真空ラミネートともいう)。真空ラミネート時の温度は、受講面側封止材(II)及び非受講面側封止材(IV)の軟化温度および架橋温度の点から、通常、120〜160℃程度である。
融点が120℃未満の粒子を用いると、太陽電池モジュール作成時の真空ラミネート時の熱により、粒子が溶融してしまうため、耐候性樹脂層(1)の耐擦傷性を低下させたり、基材への密着性を低下させたりする。そこで、耐候性樹脂層(1)には、融点が120℃以上であるか、もしくは融点を有しないものを用いる。
耐熱性の点から、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、尿素樹脂等の窒素含有樹脂粒子であることが好ましい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルペンテン、アイオノマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリアミド樹脂、ポリアセタール、エポキシ樹脂等が挙げられる。
溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル等のアルコール類、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の炭化水素類、
ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン等の芳香族類、
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類などの内から樹脂組成物の組成に応じ適当なものを使用する。溶剤は2種以上用いてもよい。
分散樹脂としては、アクリル系共重合体(A)またはポリエステル系またはウレタン系樹脂(B)そのものを用いるのが好ましいが、特に限定はなく、顔料分散性に優れた極性基、例えば水酸基、カルボキシル基、チオール基、アミノ基、アミド基、ケトン基等を有する、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリエステル樹脂等を用いることができる。
分散剤としては、例えば、顔料誘導体、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、チタンカップリング剤、シランカップリング剤等が挙げられる。また、金属キレート、樹脂コートなどにより、顔料表面の改質を行うこともできる。
本発明の太陽電池裏面保護シートは、耐候性樹脂組成物(1’)から形成される耐候性樹脂層(1)と、プラスチックフィルム(2)及び接着剤層(3)を具備し、耐候性樹脂層(1)、プラスチックフィルム(2)、接着剤層(3)の順に積層されて構成される。
本発明で用いるプラスチックフィルム(2)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリシクロペンタジエンなどのオレフィンフィルム、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、エチレン‐テトラフルオロエチレン共重合体フィルムなどのフッ素系フィルム、アクリルフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、を用いることができる。フィルム剛性、コストの観点からポリエステル系樹脂フィルムであることが好ましく、ポリエチレンテレフタラートフィルムであることが好ましい。
またこれらのフィルムは、1層または2層以上の複層構造でも構わない。
本発明における接着剤層(3)は、プラスチックフィルム(3)と非受光面側封止材(IV)との接着性を向上するために設けられた樹脂層である。
そして、太陽電池モジュールを形成する際、非受光面側封止材(IV)と本発明の太陽電池裏面保護シート(V)とを、接着剤層(3)とが接するようにして貼着することによって、太陽電池モジュールに太陽電池裏面保護シートが装着される。
常法に従いこれらのカルボン酸成分と水酸基成分とを重合させて所定のポリエステル樹脂としたものが本発明で使用できる。
水酸基成分としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加したポリエーテル系ポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエン系ポリオールなどのポリマーポリオールなどが使用できる。
ポリイソシアネート化合物としては、ポリイソシアネート化合物(C)で例示したものと同様のものを使うことができる。
両者の積層には、従来公知の種々の接着剤を用いることができる。
これらの金属酸化物もしくは非金属無機酸化物は、従来公知の真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリングなどのPVD方式や、プラズマCVD、マイクロウェーブCVDなどのCVD方式を用いて蒸着することができる。
本発明の太陽電池裏面保護シートは、耐候性樹脂組成物(1’)から形成される耐候性樹脂層(1)と、プラスチックフィルム(2)及び接着剤層(3)を具備し、前記太陽電池裏面保護シートの一方の面を前記耐候性樹脂層(1)が構成し、前記太陽電池裏面保護シートの他方の面を前記接着剤層(3)が構成する。
図2(a)は、耐候性樹脂層(1)、プラスチックフィルム(2)、接着剤層(3)が積層されてなる、本発明の太陽電池裏面保護シートのさらに別の態様を示す模式的断面図である。
本発明の太陽電池裏面保護シートは、その他に水蒸気バリア層(4)、層間接着剤層(5)等を具備することができる。
例えば、図2(b)は、耐候性樹脂層(1)、水蒸気バリア層(4)、層間接着剤層(5)、プラスチックフィルム(2)、接着剤層(3)が積層されてなる、本発明の太陽電池裏面保護シートのさらに別の態様を示す模式的断面図である。
また、図2(c)は、耐候性樹脂層(1)、プラスチックフィルム(2)、層間接着剤層(5)、水蒸気バリア層(4)、接着剤層(3)が積層されてなる、本発明の太陽電池裏面保護シートの別の態様を示す模式的断面図である。
本発明の太陽電池モジュールは、太陽電池の受光面側に位置する太陽電池表面封止シート(I)と、太陽電池の受光面側に位置する封止材層(II)、太陽電池素子(III)と、太陽電池の非受光面側に位置する封止材層(IV)と、詳述した本発明の太陽電池裏面保護シートを必須の構成層とし、前記非受光面側封止材層(IV)に、本発明の太陽電池裏面保護シートを構成する接着剤層(3)が接するように、太陽電池裏面封止シートを積層することによって、得ることができる。非受光面側封止材層(IV)と太陽電池裏面保護シートとを積層する際、減圧下に両者を接触させ、次いで加熱・加圧下に重ね合わせることによって得ることができる。接着剤層(3)が熱硬化性の場合、常圧に戻した後、さらに高温条件下に置いて、接着剤層(3)の硬化を進行させることもできる。
<アクリル系共重合体溶液A1>
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メチルメタクリレート15部、n−ブチルメタクリレート67部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート16部、ペンタメチルビピペリジニルメタクリレート(日立化成製、ファンクリルFA−711MM)2部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.15部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.07部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.07部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が32,000、重量平均分子量が68,000、水酸基価が70.1(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが35℃のアクリル系共重合体A1の溶液(固形分50%)を得た。
<数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)の測定>
数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)の測定はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いた。GPCは溶媒(THF;テトラヒドロフラン)に溶解した物質をその分子サイズの差によって分離定量する液体クロマトグラフィーであり、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)の決定はポリスチレン換算で行った。
ガラス転移温度の測定は、示差走査熱量測定(DSC)により求めた。
アルミニウムパンに試料約10mgを秤量してDSC装置にセットし(リファレンス:試料を入れていない同タイプのアルミニウムパンとした。)、300℃の温度で5分間加熱した後、液体窒素を用いて−120℃まで急冷処理した。その後10℃/分で昇温し、得られたDSCチャートからガラス転移温度(Tg)を算出した(単位:℃)。
なお、Tg測定用の試料は、上記のアクリル系共重合体溶液を150℃で約15分、加熱し、乾固させたものを用いた。
共栓三角フラスコ中に試料(樹脂の溶液:約50%)約1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容量比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解する。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間保持する。その後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定する。
酸価は次式により求めた。酸価は樹脂の乾燥状態の数値とした(単位:mgKOH/g)。
酸価(mgKOH/g)={(5.611×a×F)/S}/(不揮発分濃度/100)
ただし、S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
共栓三角フラスコ中に試料(樹脂の溶液:約50%)約1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容量比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解する。更にアセチル化剤(無水酢酸25gをピリジンで溶解し、容量100mlとした溶液)を正確に5ml加え、約1時間攪拌した。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間持続する。その後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定する。
水酸基価は次式により求めた。水酸基価は樹脂の乾燥状態の数値とした(単位:mgKOH/g)。
ただし、S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
b:空実験の0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
D:酸価(mgKOH/g)
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メチルメタクリレート35部、n−ブチルメタクリレート27部、2−エチルヘキシルメタクリレート28部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート8部、ペンタメチルビピペリジニルメタクリレート2部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.15部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.07部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.07部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が40,000、重量平均分子量が84,000、水酸基価が34.5(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが36℃のアクリル系共重合体A2の溶液(固形分50%)を得た。
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、イソボルニルメタクリレート48部、n−ブチルメタクリレート40部、4−ヒドロキシブチルアクリレート10部、ペンタメチルビピペリジニルメタクリレート2部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.15部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.07部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.07部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が33,000、重量平均分子量が65,000、水酸基価が48.3(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが50℃のアクリル系共重合体A3の溶液(固形分50%)を得た。
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、シクロヘキシルメタクリレート53部、n−ブチルメタクリレート40部、4−ヒドロキシブチルアクリレート5部、ペンタメチルビピペリジニルメタクリレート2部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.12部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.06部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.06部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が44,000、重量平均分子量が91,000、水酸基価が25.2(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが15℃のアクリル系共重合体A4の溶液(固形分50%)のを得た。
<アクリル系共重合体A5の溶液>
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メチルメタクリレート53部、n−ブチルアクリレート35部、4−ヒドロキシブチルアクリレート10部、ペンタメチルビピペリジニルメタクリレート2部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.12部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.06部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.06部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が54,000、重量平均分子量105,000、水酸基価が47.8(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが6℃のアクリル系共重合体A5の溶液(固形分50%)を得た。
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メチルメタクリレート19部、n−ブチルメタクリレート64部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート15部、ペンタメチルビピペリジニルメタクリレート2部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.22部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.07部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.07部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が18,000、重量平均分子量が39,000、水酸基価が65.2(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが35℃のアクリル系共重合体A6の溶液(固形分50%)を得た。
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、シクロヘキシルメタクリレート53部、n−ブチルメタクリレート19部、2−エチルヘキシルアクリレート20部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート6部、ペンタメチルビピペリジニルメタクリレート2部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.10部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.08部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.08部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が63,000、重量平均分子量が136,000、水酸基価が26.2(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが32℃のアクリル系共重合体A7の溶液(固形分50%)を得た。
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メチルメタクリレート22部、n−ブチルメタクリレート46部、2−エチルヘキシルメタクリレート10部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20部、ペンタメチルビピペリジニルメタクリレート2部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.15部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.07部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.07部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が30,000、重量平均分子量が65,000、水酸基価が80.2(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが33℃のアクリル系共重合体A8の溶液(固形分50%)を得た。
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メチルメタクリレート70部、4−ヒドロキシブチルアクリレート30部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.12部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.06部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.06部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が45,000、重量平均分子量が94,000、水酸基価が115.2(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが21℃のアクリル系共重合体溶液A9の溶液(固形分50%)を得た。
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メチルメタクリレート43部、n−ブチルアクリレート52部、4−ヒドロキシブチルアクリレート3部、ペンタメチルビピペリジニルメタクリレート2部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.15部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.07部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.07部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が42,000、重量平均分子量が86,000、水酸基価が13.8(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが7℃のアクリル系共重合体A10の溶液(固形分50%)を得た。
<アクリル系共重合体A11の溶液>
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メチルメタクリレート40部、n−ブチルメタクリレート28部、2−エチルヘキシルメタクリレート28部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート2部、ペンタメチルビピペリジニルメタクリレート2部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.15部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.07部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.07部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が35,000、重量平均分子量が73,000、水酸基価が9.4(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが37℃のアクリル系共重合体A11の溶液(固形分50%)を得た。
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、イソボルニルメタクリレート35部、n−ブチルメタクリレート59部、4−ヒドロキシブチルアクリレート4部、ペンタメチルビピペリジニルメタクリレート2部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.15部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.07部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.07部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が32,000、重量平均分子量が67,000、水酸基価が17.5(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが45℃のアクリル系共重合体A12の溶液(固形分50%)を得た。
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メチルメタクリレート62部、n−ブチルメタクリレート26部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10部、ペンタメチルビピペリジニルメタクリレート2部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.15部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.07部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.07部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が40,000、重量平均分子量が79,000、水酸基価が41.5(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが73℃のアクリル系共重合体溶液A13を得た。
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メチルメタクリレート80部、n−ブチルメタクリレート8部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10部、ペンタメチルビピペリジニルメタクリレート2部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.15部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.07部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.07部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が43,000、重量平均分子量が87,000、水酸基価が40.6(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが89℃、固形分50%のアクリル系共重合体A14の溶液(固形分50%)を得た。
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メチルメタクリレート32部、n−ブチルアクリレート32部、2−エチルヘキシルメタクリレート26部、4−ヒドロキシブチルアクリレート8部、ペンタメチルビピペリジニルメタクリレート2部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.15部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.07部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.07部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が35,000、重量平均分子量が70,000、水酸基価が38.8(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが−5℃のアクリル系共重合体A15の溶液(固形分50%)を得た。
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メチルメタクリレート30部、n−ブチルアクリレート30部、2−エチルヘキシルメタクリレート30部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート8部、ペンタメチルビピペリジニルメタクリレート2部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.15部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.07部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.07部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が40,000、重量平均分子量が81,000、水酸基価が34.6(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが−20℃のアクリル系共重合体A16の溶液(固形分50%)を得た。
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メチルメタクリレート40部、n−ブチルメタクリレート30部、2−エチルヘキシルメタクリレート20部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.45部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.07部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.07部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が10,000、重量平均分子量が21,000、水酸基価が33.9(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが24℃のアクリル系共重合体A17の溶液(固形分50%)を得た。
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メチルメタクリレート40部、n−ブチルメタクリレート30部、2−エチルヘキシルメタクリレート20部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.08部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.07部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.07部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が75,000、重量平均分子量が165,000、水酸基価が33.5(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが24℃のアクリル系共重合体A18の溶液(固形分50%)を得た。
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メチルメタクリレート22部、n−ブチルメタクリレート77.5部、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.5部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.15部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.07部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.07部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が35,000、重量平均分子量が73,000、水酸基価が1.9(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが35℃のアクリル系共重合体A19の溶液(固形分50%)を得た。
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、n−ブチルメタクリレート50部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート50部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.15部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.07部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.07部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が28,000、重量平均分子量が54,000、水酸基価が193.1(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが35℃のアクリル系共重合体A20の溶液(固形分50%)を得た。
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、スチレン55部、2−エチルヘキシルメタクリレート35部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10部、トルエン100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温し、アゾビスイソブチロニトリルを0.15部加えて2時間重合反応を行い、次に、アゾビスイソブチロニトリルを0.07部加えてさらに2時間重合反応を行い、更に0.07部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行い、数平均分子量が22,000、重量平均分子量が48,000、水酸基価が39.9(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが13℃、固形分50%のアクリル系共重合体A21の溶液(固形分50%)を得た。
ブチルエチルプロパンジオール40部、シクロヘキサンジメタノール40部、トリメチロールプロパン20部、アジピン酸33部、4-メチルヘキサヒドロ無水フタル酸およびヘキサヒドロ無水フタル酸混合物(新日本理化(株)製、リカシッド MH−700)67部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら140〜160℃まで徐々に加熱し、エステル化反応を行なった。160℃で3時間反応し、IR測定によりNCOピークがないことを確認した後、酢酸エチルを添加して、数平均分子量が5,500、重量平均分子量が12,000、水酸基価が13.5(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが6℃のポリエステル系樹脂B1の溶液(固形分50%)を得た。
ブチルエチルプロパンジオール40部、シクロヘキサンジメタノール40部、トリメチロールプロパン20部、アジピン酸67部、4-メチルヘキサヒドロ無水フタル酸およびキサヒドロ無水フタル酸混合物(新日本理化(株)製、リカシッド MH−700)33部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら140〜160℃まで徐々に加熱し、エステル化反応を行なった。160℃で3時間反応し、IR測定によりNCOピークがないことを確認した後、酢酸エチルを添加して、数平均分子量が6,700、重量平均分子量が22,000、水酸基価が6.9(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが−14℃のポリエステル系樹脂B2の溶液(固形分50%)を得た。
ポリカーボネートジオール(クラレ(株)製、C−590、数平均分子量500)80部、トリメチロールプロパン20部、イソホロンジイソシアネート82部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら140〜160℃まで徐々に加熱し、ウレタン化反応を行なった。160℃で3時間反応し、IR測定によりNCOピークがないことを確認した後、酢酸エチルを添加して、数平均分子量が5,500、重量平均分子量が12,000、水酸基価が14.7(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが4℃のウレタン系樹脂B3の溶液(固形分50%)を得た。
ポリカーボネートジオール(クラレ(株)製、C−590、数平均分子量500)80部、トリメチロールプロパン20部、イソホロンジイソシアネート86部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら140〜160℃まで徐々に加熱し、ウレタン化反応を行なった。160℃で3時間反応し、IR測定によりNCOピークがないことを確認した後、酢酸エチルを添加して、数平均分子量が5,500、重量平均分子量が15,000、水酸基価が8.9(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが8℃のウレタン系樹脂B4の溶液(固形分50%)を得た。
ポリカーボネートジオール(クラレ(株)製、C−590、数平均分子量500)80部、トリメチロールプロパン20部、イソホロンジイソシアネート90部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら140〜160℃まで徐々に加熱し、ウレタン化反応を行なった。160℃で3時間反応し、IR測定によりNCOピークがないことを確認した後、酢酸エチルを添加して、数平均分子量が10,500、重量平均分子量22,000、水酸基価が6.2(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが11℃のウレタン系樹脂B5の溶液(固形分50%)を得た。
ポリカーボネートジオール(クラレ(株)製、C−1090、数平均分子量1000)80部、トリメチロールプロパン20部、イソホロンジイソシアネート76部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら140〜160℃まで徐々に加熱し、ウレタン化反応を行なった。160℃で3時間反応し、IR測定によりNCOピークがないことを確認した後、酢酸エチルを添加して、数平均分子量が6,000、重量平均分子量が12,000、水酸基価が11.6(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが−20℃のウレタン系樹脂B6の溶液(固形分50%)を得た。
ポリカーボネートジオール(クラレ(株)製、C−1090、数平均分子量1000)80部、トリメチロールプロパン20部、イソホロンジイソシアネート86部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら140〜160℃まで徐々に加熱し、ウレタン化反応を行なった。160℃で3時間反応し、IR測定によりNCOピークがないことを確認した後、酢酸エチルを添加して、数平均分子量が8,500、重量平均分子量が20,000、水酸基価が7.4(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが−18℃ウレタン系樹脂B7の溶液(固形分50%)を得た。
ポリカーボネートジオール(クラレ(株)製、C−1090、数平均分子量1000)100部、イソホロンジイソシアネート82部、イソホロンジイソシアネートのヌレート化合物4部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら140〜160℃まで徐々に加熱し、ウレタン化反応を行なった。160℃で3時間反応し、IR測定によりNCOピークがないことを確認した後、酢酸エチルを添加して、数平均分子量が9,000、重量平均分子量が23,000、水酸基価が6.1(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが−22℃のウレタン系樹脂B8の溶液(固形分50%)を得た。
ポリカーボネートジオール(クラレ(株)製、C−1090、数平均分子量1000)100部、イソホロンジイソシアネート77部、イソホロンジイソシアネートのヌレート化合物9部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら140〜160℃まで徐々に加熱し、ウレタン化反応を行なった。160℃で3時間反応し、IR測定によりNCOピークがないことを確認した後、酢酸エチルを添加して、数平均分子量が9,000、重量平均分子量が25,000、水酸基価が5.6(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが−12℃のウレタン系樹脂B9の溶液(固形分50%)を得た。
ポリカーボネートジオール(クラレ(株)製、C−590、数平均分子量500)80部、1,5−ペンタンジオール20部、イソホロンジイソシアネート78部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら140〜160℃まで徐々に加熱し、ウレタン化反応を行なった。160℃で3時間反応し、IR測定によりNCOピークがないことを確認した後、酢酸エチルを添加して、数平均分子量が6,000、重量平均分子量が10,000、水酸基価が11.3(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが−2℃のウレタン系樹脂B10の溶液(固形分50%)を得た。
ポリカーボネートジオール(クラレ(株)製、C−1090、数平均分子量1000)80部、1,5−ペンタンジオールを20部、イソホロンジイソシアネート80部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら140〜160℃まで徐々に加熱し、ウレタン化反応を行なった。160℃で3時間反応し、IR測定によりNCOピークがないことを確認した後、酢酸エチルを添加して、数平均分子量が8,500、重量平均分子量が19,000、水酸基価が6.1(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが−19℃のウレタン系樹脂B11の溶液(固形分50%)を得た。
ポリカーボネートジオール(クラレ(株)製、C−590、数平均分子量500)70部、トリメチロールプロパンを30部、イソホロンジイソシアネート86部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら140〜160℃まで徐々に加熱し、ウレタン化反応を行なった。160℃で3時間反応し、IR測定によりNCOピークがないことを確認した後、酢酸エチルを添加して、数平均分子量が7,000、重量平均分子量が21,000、水酸基価が9.6(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが−17℃のウレタン系樹脂溶液B12の溶液(固形分50%)を得た。
ポリカーボネートジオール(クラレ(株)製、C−590、数平均分子量500)80部、トリメチロールプロパンを20部、イソホロンジイソシアネート70部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら140〜160℃まで徐々に加熱し、ウレタン化反応を行なった。160℃で3時間反応し、IR測定によりNCOピークがないことを確認した後、酢酸エチルを添加して、数平均分子量が2,000、重量平均分子量が4,000、水酸基価が34.6(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが−5℃のウレタン系樹脂B13の溶液(固形分50%)を得た。
ポリカーボネートジオール(クラレ(株)製、C−590、数平均分子量500)80部、トリメチロールプロパンを20部、イソホロンジイソシアネート78部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら140〜160℃まで徐々に加熱し、ウレタン化反応を行なった。160℃で3時間反応し、IR測定によりNCOピークがないことを確認した後、酢酸エチルを添加して、数平均分子量が4,500、重量平均分子量が9,000、水酸基価が17.5(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが0℃のウレタン系樹脂B14の溶液(固形分50%)を得た。
ポリカーボネートジオール(クラレ(株)製、C−590、数平均分子量500)80部、トリメチロールプロパンを20部、イソホロンジイソシアネート92部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら140〜160℃まで徐々に加熱し、ウレタン化反応を行なった。160℃で3時間反応し、IR測定によりNCOピークがないことを確認した後、酢酸エチルを添加して、数平均分子量が15,000、重量平均分子量が32,000、水酸基価が4.3(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが13℃のウレタン系樹脂溶液B15の溶液(固形分50%)を得た。
ブチルエチルプロパンジオール30部、シクロヘキサンジメタノール30部、トリメチロールプロパン40部、イソフタル酸1部、4-メチルヘキサヒドロ無水フタル酸およびヘキサヒドロ無水フタル酸混合物(新日本理化(株)製、リカシッド MH−700)99部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら140〜160℃まで徐々に加熱し、ウレタン化反応を行なった。160℃で3時間反応し、IR測定によりNCOピークがないことを確認した後、酢酸エチルを添加して、数平均分子量が2,500、重量平均分子量が7,000、水酸基価が20.8(mgKOH/g)、酸価が0(mgKOH/g)、Tgが30℃のウレタン系樹脂B16の溶液(固形分50%)を得た。
ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体を酢酸エチルで希釈して、固形分70%の樹脂溶液としてポリイソシアネート化合物(C)の溶液を得た。
アクリル系共重合体(A)溶液、ポリエステル系またはウレタン系樹脂(B)溶液、ポリイソシアネート化合物(C)溶液、顔料(D)、粒子(E)を表3〜5に示す組成にて混合し、耐候性樹脂層形成用塗液1〜40を得た。なお、表中の組成は固形分換算である。
また、表中、各記号は以下の通りである。
タイペークCR−97:石原産業製 白色顔料用酸化チタン
エポスターMS:日本触媒性 ベンゾグアナミン粒子
TEXTURE 5378W:SHAMROCK製 結晶性ポリエチレン粒子
S362N1:SHAMROCK製 オレフィン系ワックス
ポリエステルフィルム(帝人(株)製、テトロンS、厚み188μm、以下「透明基材A」という)の両面にコロナ処理し、一方の面にポリエステル接着剤「ダイナレオVA−3020/HD−701」(東洋インキ製造(株)製、配合比100/7、以下同)をグラビアコーターによって塗布し、溶剤を乾燥させ、塗布量:10g/平方メートルの接着剤層を設け、該接着剤層に、下記の蒸着PET(三菱樹脂(株)製、テックバリアLX、厚み12μm)の蒸着面を重ね合わせた。その後、50℃、4日間、エージング処理し、接着剤層を硬化させ、ポリエステルフィルム−蒸着PET積層体を作成した。
太陽電池裏面保護シート1と同様にして、表3〜5に示す耐候性樹脂層形成用塗液2−40を用いて、太陽電池裏面保護シート2−40を作成した。
太陽電池裏面保護シート1と同様の作成方法で、耐候性樹脂層を設けない、ポリエステルフィルム−蒸着PET−接着剤層の層構成となる太陽電池裏面保護シート41を作成した。
太陽電池裏面保護シート1を用い、後述する方法で、耐候性樹脂層のプラスチックフィルム(2)へのクロスカット密着性、耐擦傷性、耐熱性、耐溶剤性、耐湿熱性、耐候性の評価を行った。
クロスカット密着性は、太陽電池裏面保護シート1の耐候性樹脂層にカッターでクロス状に傷をつけ、セロハンテープ剥離試験を行い、セロハンテープ剥離後の残存塗膜の様子を目視で観察して、クロスカット密着性を評価した。
○:クロスカットで入れた部分が剥がれない。
△:クロスカットで入れた部分にやや剥離の傾向が見られる。
×:クロスカットで入れた部分に明確な剥離が見られる。
耐擦傷性は、任意の硬度の鉛筆を用い、750g荷重下、100mm/minで、耐候性樹脂層表面上を滑らせ、耐候性樹脂層とプラスチックフィルム間にハガレが生じないかを目視で評価した。
○:2Hでハガレなし
△:HBでハガレなし
×:HBでハガレあり
耐熱性は、温度150℃の条件で60分後のクロスカット密着性を測定した。
耐溶剤性は、溶剤(酢酸エチル(以下、EACという)、メチルエチルケトン(以下、MEKという)、イソプロピルアルコール(以下、IPAという))を十分に含ませたウエスで塗工面を擦り、塗工面の外観とウエスの着色度で評価した。
○ウエスが着色せず、塗工面に溶剤で擦った跡が残らない。
△塗工面に溶剤で擦った跡は残らないが、ウエスがやや着色する
×塗工面に溶剤で擦った跡が残り、ウエスが黒く着色する。
耐湿熱性は、温度85℃、相対湿度85%RHの環境条件で1000時間、2000時間、3000時間後のクロスカット密着性と黄変度を測定した。
黄変度は、JIS−Z8722記載の方法に従って、色彩色差計CR−300(コニカミノルタ製)を用いて、太陽電池裏面保護シート1の耐候性樹脂層側から測定し、L*a*b*表色系で表したときのΔb値で評価した。
○:Δb値2未満
△:Δb値2以上4未満
×:Δb値4以上
××:Δb値10以上
耐候性はスーパーキセノンウェザーメーター(スガ試験機製)を用いて、以下の条件で500cy、1000cy後の、クロスカット密着性と黄変度と膜減りを測定した。
1)63℃ 95% 160W/m2 照射+降雨12min
2)63℃ 50% 160W/m2 照射108min
3)1)、2)を1cyとして繰り返す。
膜減りは、耐候テープで保護した部分と未保護の部分の段差を測定することで、評価した。
○:膜減りが1μm未満
△:膜減りが1μm以上5μm以下
×:膜減りが5μm以上10μm以下
××:膜減りが10μm以上
実施例1と同様にして、太陽電池裏面保護シート2−41を用い、耐候性樹脂層のポリエステルフィルムへのクロスカット密着性、耐擦傷性、耐熱性、耐湿熱性、耐溶剤性、耐候性の評価を行った。以上の結果を表6に示す。
比較例19〜21はアクリル系共重合体(A)が少なすぎるか入っていないため、十分な架橋系を構築できず、耐溶剤性ならびに耐候性が著しく劣る。
比較例22はポリイソシアネート化合物(C)が入っていないため、初期から基材への密着性が十分でないため、ハガレが生じる。比較例23はポリイソシアネート化合物(C)の量が多すぎて、硬化収縮が大きく、湿熱径時での密着性に著しく劣る。比較例24は顔料(D)が入っていないため、隠蔽性が十分でなく意匠性を付与することができない他、耐候性樹脂層が劣化するため、耐候性は不十分である。
なお、実施例10および11はポリエステル系またはウレタン系樹脂(B)が分岐鎖を有していないため、耐溶剤性がやや劣り、実施例14は平均粒子径が1μm〜1.1×t(μm)の粒子(E)が入っていない為、耐擦傷性がやや劣り、実施例15は粒子(E)が膜厚より大きい為、隠蔽性不良によって耐候性がやや劣り、実施例16は粒子(D)の融点が120℃未満であるため、高温時に溶融して、密着性の低下の原因となる。
(II):太陽電池の受光面側に位置する封止材層
(III):太陽電池セル
(IV):太陽電池の非受光面側に位置する封止剤層
(V):太陽電池裏面保護シート
(1):耐候性樹脂層
(2):プラスチックフィルム
(3):接着剤層
(4):水蒸気バリア層
(5):層間接着剤層
Claims (11)
- 膜厚t(μm)の耐候性樹脂層(1)、プラスチックフィルム(2)及び接着剤層(3)の順に積層されてなる太陽電池裏面保護シートであって、
前記耐候性樹脂層(1)が、アクリル系共重合体(A)、ポリエステル系またはウレタン系樹脂(B)、ポリイソシアネート化合物(C)、顔料(D)、を含有する耐候性樹脂組成物(1’)から形成されてなるものであり、
前記アクリル系共重合体(A)において、
ガラス転移温度が0〜70℃、
重量平均分子量(Mw)が30,000〜150,000、
水酸基価が20〜150(mgKOH/g)、
芳香環含有量が、最大50重量%であり、
前記ポリエステル系またはウレタン系樹脂(B)において、
ガラス転移温度が−30〜20℃、
数平均分子量(Mn)が5,000〜12,000
水酸基価が3〜30(mgKOH/g)、
芳香環含有量が、最大50重量%であり、
前記アクリル系共重合体(A)および前記ポリエステル系またはウレタン系樹脂(B)の水酸基の総和に対して、前記ポリイソシアネート化合物(C)中のイソシアネート基が0.1〜5倍であり、
前記アクリル系共重合体(A)と前記ポリエステル系またはウレタン系樹脂(B)の割合が90/10〜30/70(重量比)であることを特徴とする太陽電池裏面保護シート。 - ポリエステル系またはウレタン系樹脂(B)が、ポリエステル樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、ポリカーボネートウレタン樹脂、ポリエーテルウレタン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1記載の太陽電池裏面保護シート。
- ポリエステル系またはウレタン系樹脂(B)が、一分子中に有するOH末端官能基数が平均2.1〜5であることを特徴とする請求項2記載の太陽電池裏面保護シート。
- 耐候性樹脂組成物(1’)が、融点が120℃以上であるか、もしくは融点を有しない、平均粒子径が1μm〜1.1×t(μm)の粒子(E)をさらに含有することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の太陽電池裏面保護シート。
- アクリル系共重合体(A)が、ベンゾトリアゾール基を有しないことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の太陽電池裏面保護シート。
- 顔料(D)が、カーボンブラック、ペリレンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉛、硫化亜鉛、リトボンからなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の太陽電池裏面保護シート。
- 平均粒子径が1μm〜1.1×t(μm)の粒子(E)が、窒素含有樹脂粒子であることを特徴とする請求項4〜6いずれか記載の太陽電池裏面保護シート。
- プラスチックフィルム(3)が、ポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1〜7いずれか記載の太陽電池裏面保護シート。
- 耐候性樹脂層(1)とプラスチックフィルム(2)の間にアルミ箔または蒸着フィルムからなる水蒸気バリア層(2)を有することを特徴とする請求項1〜8いずれか記載の太陽電池裏面保護シート。
- 耐候性樹脂層(1)の膜厚tが5〜30μmであることを特徴とする請求項1〜9いずれか記載の太陽電池裏面保護シート。
- 太陽電池の受光面側に位置する太陽電池表面封止シート(I)、太陽電池の受光面側に位置する封止材層(II)、太陽電池セル(III)、太陽電池の非受光面側に位置する封止剤層(IV)、及び前記非受光面側封止剤層(IV)に接してなる、請求項1〜10いずれか記載の太陽電池裏面保護シート(V)を具備してなる太陽電池モジュールであって、
前記接着剤層(3)が、前記非受光面側封止剤層(IV)に接している、ことを特徴とする太陽電池モジュール。
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