JP5549094B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
従来、半導体装置のマクロ(回路ブロック)の設計時においては、製造時のトランジスタ特性などのばらつきに耐えられるように、十分広い動作マージンを確保した設計が行われている。
また、SRAM(Static Random Access Memory)のようなメモリマクロを含む半導体装置においても、製造不良のあるメモリセルが検出された場合、たとえば、ヒューズ回路を用いて、他のメモリセルに切り替えるような構成(冗長構成)が用いられている。
特開2008−53533号公報 特開平11−150010号公報 特開平7−302826号公報
しかしながら、このような、製造ばらつきや製造不良を考慮した設計を行うと、回路面積、動作速度、消費電力などの回路の性能を悪化させる問題がある。
上記の点を鑑みて、本発明は、高い回路性能と安定動作とを両立した半導体装置を製造することが可能な半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、以下のような半導体装置の製造方法が提供される。この半導体装置の製造方法は、試験結果に応じた調整を行う調整回路を含む半導体装置の製造途中において、当該半導体装置を試験する工程と、前記試験結果に応じて電子ビーム描画によって前記調整回路の回路パターンを確定させる工程と、を有する。
開示の半導体装置の製造方法によれば、高い回路性能と安定動作とを両立した半導体装置を製造することが可能となる。
本実施の形態の半導体装置の製造方法の概略の流れを説明する工程フローを示す図である。 半導体装置の製造システムの一部を示す図である。 調整回路の一例を示す図である。 トランジスタのゲート電圧−ドレイン電流特性と、そのばらつきの一例を示す図である。 半導体装置の特性ばらつきを模式的に示した図である。 半導体製造工程の1工程時における半導体装置の一部を示す断面模式図である。 試験工程の様子を示す模式図である。 電位測定用パッドを設けた調整回路の例を示している。 電子ビーム描画装置で描画された回路パターンの例を示す図である。 調整回路の変形例を示す図である。 調整回路の変形例を示す図である。 パルス幅を調整する調整回路の一例を示す図である。 電子ビーム描画により回路パターンが確定したパルス幅の調整回路の一例を示す図である。 ビット冗長方式のSRAMマクロの一部の構成を示す図である。 ワード冗長方式のSRAMマクロの概略の構成を示す図である。 ワード冗長方式のSRAMマクロの他の例と、アドレス変換表を示す図である。 ワード線ごとにワード線電位を調整可能なSRAMマクロの一例の構成を示す図である。 ワード線ドライバ回路の回路構成例を示す図である。 調整回路の入出力の例である。 パルス幅の調整回路を具備したSRAMマクロの一例の構成を示す図である。 調整回路の入出力の例である。 SRAMマクロにおける書き込み処理を示すタイミングチャートである。 SRAMマクロにおける読み出し処理を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の半導体装置の製造方法の概略の流れを説明する工程フローを示す図である。
本実施の形態の半導体装置の製造方法は、設計工程(ステップS1)、半導体製造工程(ステップS2)、試験工程(ステップS3)、電子ビーム描画工程(ステップS4)、残りの半導体製造工程(ステップS5)と、を有する。
各工程の詳細を説明する前に、上記の半導体装置の製造方法を実施する製造システムの一例を説明する。
図2は、半導体装置の製造システムの一部を示す図である。
ここで示す半導体装置の製造システムは、制御用コンピュータ1、データベース2、設計装置3、試験装置(テスタ)4、電子ビーム描画装置5を有している。その他にも、成膜装置や、マスクを用いた露光を行う露光装置などがあるが、これらについては図示を省略している。
制御用コンピュータ1は、半導体装置の製造時において各装置を制御する。
データベース2は、設計データなどを格納している。データベース2は、たとえば、制御用コンピュータ1と接続された外部記憶装置、または、コンピュータにて実現される。なお、データベース2は、制御用コンピュータ1に内蔵されていてもよい。
設計装置3は、設計者による入力のもと、製造する半導体装置の設計を行う。設計装置3は、1または複数のコンピュータにより構成される。
試験装置4は、製造中または製造後の半導体装置の試験を行う。
電子ビーム描画装置5は、電子ビーム直描方式により、配線パターンやビアパターンなどの回路パターンを、マスクを用いずに電子ビームで直接描画して作成する。
次に、図1で示した各工程の詳細を説明する。
設計工程(ステップS1)において、設計装置3は、設計者による入力のもと、製造する半導体装置の論理設計及び物理設計を行う。
ここで、設計装置3は、後述の試験工程で得られる試験結果に応じて回路を調整するための調整回路を、設計工程の段階で各チップの回路ブロックに作成しておく。
図3は、調整回路の一例を示す図である。
ここでは、たとえば、SRAMマクロにおいて、インバータ回路11に接続されたワード線WLの電位を調整する調整回路10を示している。
調整回路10は、ワード線WLにドレイン端子を接続し、ソース端子をGND(接地端子)に接続した、nチャネル型MOSFET(Metal-Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)Tr1,Tr2,Tr3,…,Trnを有する。なお、以下では、nチャネル型MOSFETを、単にトランジスタと記す。
設計工程で作成する調整回路10は、後の試験工程で得られる試験結果に応じて調整可能なように、回路パターンを確定していない。図3の例では、トランジスタTr1〜Trnのゲート端子は、電源線Vddに接続されておらず、接続先が未確定の状態となっている。
詳細は後述するが、電子ビーム描画装置5を用いて、たとえば、試験結果に応じた個数のトランジスタTr1〜Trnのゲート端子を、電源線Vddに接続する配線パターンを形成する。つまり、ワード線WLとGND間を電気的に接続させるトランジスタTr1〜Trnの個数を決定する。これにより、ワード線WLの電位を調整することができる。
なお、各トランジスタTr1〜Trnのサイズ(ゲート長L、ゲート幅W)は等しくする必要はない。ゲート幅Wの比率が1,2,4,8の4個のトランジスタTr1〜Tr4を用いた場合、どのトランジスタTr1〜Tr4をオンさせるかによって、1〜15レベルでワード線WLの電位を調整することが可能である。
設計装置3は、このような調整回路10を作成するとともに、試験結果に応じてどのような接続を行えばよいかを特定する設定情報を、予めシミュレーションの結果や試作品に対する試験結果などを参照して作成する。そして、設計装置3は、その設定情報を、たとえば、データベース2に格納する。
試験結果の一例として、たとえば、以下のようなトランジスタ特性のばらつきがある。
図4は、トランジスタのゲート電圧−ドレイン電流特性と、そのばらつきの一例を示す図である。
図4(A)では、1つのトランジスタTrのドレイン電流−ゲート電圧特性(以下Id−Vg特性という。)を示している。
これに対し、図4(B)では、複数枚のウェハ20における全チップ21内のトランジスタTrのId−Vg特性である。試験時には、各チップ21上のモニタ回路22を、試験装置4に接続することで測定が行われる。
すべてのトランジスタTrについて設計条件が同じでも、製造ばらつきなどの要因により、図4(B)で示すように、Id−Vg特性はばらつく。また、トランジスタTrが、チップ21内でどの場所にあるか、チップ21がウェハ20内のどの場所にあるか、または、チップ21がどのウェハ20からとれたか、などの要因によっても、ばらつき具合は異なる。そのため、製造された全チップ21についてみると、ばらつきの範囲は図4(B)のグラフのように大きく広がる。
図4(C)では、1枚のウェハ23内の、チップ24a,24bごとにId−Vg特性をモニタ回路25a,25bで測定したものである。この場合、1チップ24a,24b内に複数のトランジスタTrがあるため、やはりばらつきは生じるが、図4(B)の場合よりは、ばらつきの範囲は狭くなる。同じウェハ23内であるため、ばらつきを生じる原因が少なくなるためである。
図4(B),(C)のようなばらつきを、模式的に示すと以下のようになる。
図5は、半導体装置の特性ばらつきを模式的に示した図である。
図の横軸は、ばらつきの指標値(たとえば、閾値電圧Vth)であり、縦軸はばらつきの度数を示している。上側のグラフは、たとえば、前述した図4(B)で示したような広いばらつきを示している。しかしながら、図4(C)で示したようなチップごとのトランジスタ特性のばらつきのように、局所的に見るとばらつきの中心は異なる。図5の下側のグラフは、その局所的なばらつきを示している。ここでは、広いばらつきの範囲を分割する5つのエリア(1),(2),(3),(4),(5)において、局所的なばらつきの中心がある場合について示している。
半導体装置の設計の際に、図5の上側のグラフのような広いばらつきに耐えられるように、大きなマージンを確保して設計を行うと、回路面積、動作速度、消費電力などの回路の性能を悪化させる。
そこで、設計工程では、図5の下側のグラフのように、局所的なばらつきの範囲において、十分な動作マージンが確保できるように、後の工程で回路を調整するための設定情報を予め作成する。
たとえば、測定したチップにおけるトランジスタ特性のばらつきが、図5のエリア(1)のようなばらつきであった場合、このばらつきの範囲で、よい特性を示す調整回路の設定を、予めシミュレーションなどで検討する。たとえば、図3で示したような調整回路10のトランジスタTr1〜Trnをいくつオンすれば、よい特性が得られるかを検討し、その検討結果を、エリア(1)における設定情報とする。設計装置3は、このような設定情報をエリア(1)〜(5)ごとに作成して、データベース2に格納する。
以上のような設計工程が終わると、次に、半導体製造工程(ステップS2)が実施される。
半導体製造工程では、設計データをもとに、図示しない露光装置や成膜装置などの半導体製造装置により、フォトリソグラフィ処理、エッチング処理、不純物注入処理、成膜処理などを行い、トランジスタなどの素子を半導体基板上に作成する。
図6は、半導体製造工程の1工程時における半導体装置の一部を示す断面模式図である。
ここでは、半導体基板30に、素子分離領域31によって画定された範囲にトランジスタ32を作成した場合について示している。トランジスタ32は、ソース領域33、ドレイン領域34、ゲート絶縁膜35、ゲート電極36、サイドウォール37を有している。
また、半導体基板30上には層間絶縁膜38が形成されており、層間絶縁膜38中には、ソース領域33、ドレイン領域34と接続するビア39,40が形成されている。そして、このビア39,40に接続するように、配線層41,42が形成されている。
半導体製造工程が、たとえば、この図6で示したような段階まで進んだ後、制御用コンピュータ1は、試験装置4に試験工程(ステップS3)を実施させる。
図7は、試験工程の様子を示す模式図である。
試験装置4は、たとえば、ウェハ50に形成されるチップ51ごとに、各チップ51のモニタ回路52にプローブ4aを接続して、試験を行う。試験結果は、制御用コンピュータ1に送られる。
なお、予め設計段階で、たとえば、調整回路10に測定用のパッドを設けるようにして、モニタ回路52ではなく、実際の回路のトランジスタを測定できるようにしてもよい。
図8は、電位測定用パッドを設けた調整回路の例を示している。
図3で示した構成と同じものについては同一の符号を付している。
この調整回路10aでは、ワード線WLの電位を測定可能なパッドPxが、ワード線WLに接続されている。また、各トランジスタTr1〜Trnのゲート端子に、入出力端子P1,P2,P3,…,Pnが接続され、トランジスタTr1〜Trnをオン・オフできるような構成としている。
試験工程後、制御用コンピュータ1は、試験結果と、データベース2に格納されている設定情報とを照合し、試験結果に適した設定情報を特定する。たとえば、試験工程によって得られたある測定値が、図5で示したエリア(1)にばらつきの中心を示す場合に、前述したように、エリア(1)に対応した設定情報が予めデータベース2に格納されているので、それを特定する。そして、制御用コンピュータ1は、特定した設定情報を電子ビーム描画装置5に設定する。
次に、電子ビーム描画工程(ステップS4)が実施される。
電子ビーム描画装置5は、設定された設定情報をもとに、調整回路10の回路パターンを、電子ビーム描画によって確定する。
具体的には、図6で示したような製造途中の試料に対して、図示しない成膜装置でレジストを塗布したのち、電子ビーム描画装置5は、電子銃によって、たとえば、50〜100keV程度に加速された電子ビームを、磁界レンズにより絞り、試料に照射する。そして、設定情報をもとに、電子ビームを走査して、レジスト上に回路パターンを描画する。
図9は、電子ビーム描画装置で描画された回路パターンの例を示す図である。
図9では、電子ビーム描画装置5が描画する回路パターンを太線にて示している。
図9(A)では、トランジスタTr1,Tr2のゲート端子を電源線Vddに接続する配線パターンと、トランジスタTr3〜Trnのゲート端子をGNDに接続する配線パターンが描画された調整回路10を示している。
図9(B)では、トランジスタTr1,Tr2のゲート端子をワード線WLに接続する配線パターンと、トランジスタTr3〜Trnのゲート端子をGNDに接続する配線パターンが描画された調整回路10を示している。
このような回路パターンをもとに形成される配線は、たとえば、図6で示した半導体装置の第1層の配線層41,42よりも上層に形成される。また、図9で示したような配線パターンを描画する代わりに、トランジスタTr1〜Trnのゲート端子と電源線Vddまたはワード線WLとを接続するビアパターンを、電子ビーム描画装置5により描画するようにしてもよい。
このように、本実施の形態の半導体装置の製造方法では、設定情報に基づいた調整回路の調整を、ヒューズ回路などを用いずに、電子ビーム描画により行うので、回路面積を増大することがない。
また、予め形成された回路の電気的接続を確定する短い配線のパターンを、電子ビーム描画により描画するので、スループットの悪化を招かない。一般的に電子ビーム描画法は、描画に時間がかかるが、本実施の形態の半導体装置の製造方法では描画箇所を短くできるので、短時間で描画が可能である。
チップごとに、設定情報にもとづいた電子ビーム描画が行われると、残りの半導体製造工程(ステップS5)が実施される。
残りの半導体製造工程では、エッチング処理、CMP(Chemical Mechanical Polishing)を用いて、確定した調整回路10の回路パターンに応じたビアや配線の形成などが行われる。その後、電極パッドの形成や、パッケージの組立などを行い、半導体装置を完成させる。
以上のように、本実施の形態の半導体装置の製造方法では、調整回路を含んだ半導体装置を設計し、半導体装置の製造途中において試験を行い、試験の結果に応じて電子ビーム描画によって調整回路の回路パターンを確定させる。
これにより、回路面積が小さく高性能で安定動作が可能な半導体装置を製造できる。
また、図5で示したように、トランジスタ特性などの局所的なばらつきのパターンごとに、調整回路の回路パターンを決定することで、確保すべき動作マージン幅を狭められ、個々の半導体装置の回路性能を、さらに向上できる。
<調整回路の変形例1>
図10、図11は、調整回路の変形例を示す図である。
図10(A)で示す調整回路10bでは、トランジスタTr1〜Trnのゲート端子とドレイン端子とを予め接続している。図10(B)では、電子ビーム描画後の回路パターンを示している。電子ビーム描画装置5で描画される配線パターンは、太線で示している。
図10(A)のように、ゲート端子とドレイン端子とを予め接続したトランジスタTr1〜Trnを、複数配置した構成とすることで、図10(B)のように、電子ビーム描画装置5で描画する箇所を少なくすることができる。これにより、スループットを向上できる。
また、図11の調整回路10cでは、図10(A)の調整回路10bと同様にトランジスタTr1〜Trnのゲート端子とドレイン端子とを予め接続しているが、トランジスタTr1のゲート端子及びドレイン端子は、既にワード線WLに接続されている。
事前にシミュレーションや試作によって、常にオンすべきトランジスタがあることがわかっている場合には、このような調整回路10cの構成が適用可能であり、電子ビーム描画装置5で描画する箇所を少なくすることができる。これにより、スループットを向上できる。
なお、上記では、ワード線WLの電位を調整する調整回路を説明してきたが、これに限定されず、ビット線の電位を調整したり電源電圧の調整を行うような調整回路としてもよい。
また、たとえば、SRAMマクロ内の、パルスを発生させる回路において、パルス幅を調整するような調整回路を、設計段階からSRAMマクロ内に組み込んでおくようにしてもよい。以下、パルス幅を調整する調整回路の例を示す。
<調整回路の変形例2>
図12は、パルス幅を調整する調整回路の一例を示す図である。
図12で示す調整回路60は、直列に接続された複数のインバータ回路61aからなる遅延回路61−1〜61−nと、ExOR回路62を有している。初段の遅延回路61−1の一端は、ExOR回路62の一方の入力端子と接続されており、矩形波である入力信号INが入力される。遅延回路61−1の他端と、他の遅延回路61−nの両端は開放されている。ExOR回路62の他端は開放されており、出力端子からは、パルス信号OUTが出力されるような構成となっている。
このような調整回路60を用いる場合の、半導体装置の製造方法を以下に簡単に説明する。
設計工程において、設計装置3は、シミュレーションや試作などの結果に応じて、トランジスタ特性などの局所的なばらつきごと、適切なパルス幅となるための遅延回路61−1〜61−nの段数を、設定情報としてデータベース2に登録しておく。
試験工程では、制御用コンピュータ1は、試験結果で得られたトランジスタ特性などのばらつきから、対応する設定情報をデータベース2から特定し、特定された設定情報を電子ビーム描画装置5に設定する。
なお、試験工程において、図12のような調整回路60から直接パルス幅を測定できるように、ExOR回路62や、遅延回路61−1〜61−nの両端にパッドを設けてもよい。また、遅延回路61−nの両端のみにパッドを設け、遅延回路61−nによる遅延時間を求め、そこから、段数を増やしたときの遅延時間を推測するようにしてもよい。
図13は、電子ビーム描画により回路パターンが確定したパルス幅の調整回路の一例を示す図である。
ここでは、2つの遅延回路61−1,61−2のみを図示している。
太線が、電子ビーム描画装置5で描画される配線パターンである。
図13(A)では、遅延回路61−1の他端をExOR回路62の他端に接続するような、配線パターンが描画された調整回路60を示している。この場合、遅延時間が小さくなり、パルス幅が狭くなる。
一方、図13(B)では、ExOR回路62の両端に、遅延回路61−1と遅延回路61−2とを接続するように配線パターンが描画された調整回路60を示している。この場合、遅延時間が大きくなり、パルス幅を広くすることができる。
以上のような工程により、試験工程で得られたトランジスタ特性などの、局所的な(たとえば、チップごとの)ばらつきに応じて、パルス幅が調整可能になる。
これにより、局所的なばらつきの範囲で動作するように動作マージン幅を決めればよいので、動作マージン幅を狭めることができ、半導体装置の性能を向上できる。
<SRAMマクロの冗長方式への適用例>
以上説明したような、試験結果をもとに電子ビーム描画で回路を調整する手法は、SRAMマクロの冗長方式においても適用可能である。
図14は、ビット冗長方式のSRAMマクロの一部の構成を示す図である。
この例では、SRAMマクロは、メモリセルアレイ70と、調整回路71を有している。また、SRAMマクロは、4つの入出力端子P10,P11,P12,P13に対して、5本のビット線BL1,BL2,BL3,BL4,BL5を有している。すなわち、冗長ビットが1ビットある例を示している。
なお、ワード線などについては図示を省略している。
メモリセルアレイ70には、ビット線BL1〜BL5ごとに複数のメモリセル70aが接続されている。
調整回路71では、入出力端子P10〜P13とビット線BL1〜BL5との接続が、試験結果に応じて電子ビーム描画により調整される。
たとえば、設計工程では、設計装置3は、ビット線BL1〜BL5のいずれかのメモリセル70aに不良があった場合、そのビット線を、どのビット線と入れ替えるかを示す設定情報をあらかじめデータベース2に格納しておく。
半導体製造工程の途中における試験工程で、試験装置4により、たとえば、図14に示すように、ビット線BL3のメモリセル70axが不良と判定された場合には、制御用コンピュータ1は、データベース2に格納された設定情報を検索して特定する。そして、特定した設定情報を電子ビーム描画装置5に設定する。これにより、電子ビーム描画装置5は、設定情報に基づき、調整回路71において、図14の太線で示したように、たとえば、ビット線BL1,BL2,BL4,BL5を入出力端子P10〜P13に接続するような配線パターンを描画する。これにより調整回路71の回路パターンを確定する。
その後は、エッチング処理、CMP処理やパッケージ処理など、前述したような半導体製造工程の続きを行い、半導体装置を完成させる。
以上のように、本実施の形態の半導体装置の製造方法では、試験結果に応じて、調整回路71にて、不良のメモリセル70axを選択しないような調整を行うので、半導体装置の動作を安定化することができる。また、試験結果に応じて、ビット線BL1〜BL5と、入出力端子P10〜P13とを接続する際に、ヒューズ回路を用いず、電子ビーム描画を用いるので、回路面積の増加や遅延時間の増加などの回路性能の悪化を招かない。
上記では冗長ビットが1ビットのビット冗長方式に、本実施の形態の半導体装置の製造方法を適用した場合について説明したが、ワード冗長方式にも適用できる。
図15は、ワード冗長方式のSRAMマクロの概略の構成を示す図である。
図15で示すSRAMマクロは、メモリセルアレイ80、アドレスデコーダ81、セレクタ82、冗長用メモリセルアレイ83、調整回路84、を有している。
メモリセルアレイ80は、ビット線BL1〜BL4とワード線WL1,WL2,…,WLnの各交点に配置されたメモリセル80aを有している。
アドレスデコーダ81は、入力されたアドレスに応じて、ワード線WL1〜WLnのいずれかを選択する。
セレクタ82は、メモリセルアレイ80と、冗長用メモリセルアレイ83のどちらを使用するか選択し、選択した方を入出力端子P20,P21,P22,P23と接続する。
冗長用メモリセルアレイ83は、ビット線BL1〜BL4と、複数のワード線WLn+1〜WLn+mの交点に接続されたメモリセル83aを有している。
調整回路84では、メモリセルアレイ80で用いられるワード線WL1〜WLnと、冗長用メモリセルアレイ83で用いられるワード線WLn+1〜WLn+m間の接続と、セレクタ82への配線接続などが試験結果に応じて調整される。
このようなSRAMマクロの製造途中の試験工程にて、ワード線WL2,WLnに接続されているメモリセル80ax,80ayが不良と判定された場合、電子ビーム描画装置5は、予め登録された設定情報に基づいて配線パターンを描画する。
図15の例では、太線で示した配線パターンは、ワード線WL2とワード線WLn+1及びセレクタ82を接続するように描画され、ワード線WLnとワード線WLn+m及びセレクタ82を接続するように描画されている。
このような配線パターンをもとに配線が形成された場合、アドレスデコーダ81でワード線WL2が選択されると、セレクタ82は、冗長用メモリセルアレイ83のワード線WLn+1を選択する。アドレスデコーダ81で、ワード線WLnが選択された場合には、セレクタ82は、冗長用メモリセルアレイ83のワード線WLn+mを選択する。
以上のように、試験結果に応じて、調整回路84にて、不良のメモリセル80ax,80ayを選択しないような調整を行うので、半導体装置の動作を安定化することができる。また、本実施の形態の半導体装置の製造方法では、ヒューズ回路を用いず、電子ビーム描画を用いるので、回路面積の増加や遅延時間の増加などの回路性能の悪化を招かない。
なお、以下のような変形例も考えられる。
図16は、ワード冗長方式のSRAMマクロの他の例と、アドレス変換表を示す図である。
図15のSRAMマクロと同様の構成要素については同一符号を付し、説明を省略する。
図16(A)で示されているSRAMマクロは、図15で示したSRAMマクロの調整回路84に相当する部分として、アドレス変換回路85を有している。
このアドレス変換回路85は、たとえば、組み合わせ論理回路によって構成されており、試験工程にて不良のあったメモリセルのアドレス1を、冗長用メモリセルアレイ83のアドレス2に変換する。
アドレスデコーダ86は、アドレス変換回路85から出力されたアドレス2に応じて、冗長用メモリセルアレイ83のワード線WLn+1,WLn+2,…,WLn+mを選択する。
このようなSRAMマクロを製造する際、試験工程で、不良のメモリセルが検出された場合、電子ビーム描画工程では、そのメモリセルのアドレス1を、冗長用メモリセルアレイ83のアドレス2に変換するような、アドレス変換回路85を作成する。
アドレス変換回路85は、図16(B)で示されているようなアドレス変換表にしたがってアドレス変換を行う。
このアドレス変換表では、不良メモリセルのアドレス1と、その代替となる冗長用メモリセルアレイ83のアドレス2を示している。図16の例では、不良のメモリセル80ax,80azがあるアドレス1“0001”,“0007”を、それぞれアドレス2“00”,“01”に変換する。
このようなアドレス変換表は、試験装置4からの試験結果を受けて、たとえば、制御用コンピュータ1が作成する。また、このようなアドレス変換表が得られた場合に、アドレス変換回路85をどのような回路構成とすればよいかを示す設定情報が、予め設計装置3により求められて、データベース2に登録されている。
制御用コンピュータ1は、アドレス変換表から設定情報を特定し、その設定情報を電子ビーム描画装置5に設定することで、図16(B)のアドレス変換表を満たすようなアドレス変換回路85の回路パターンを描画させる。なお、AND回路やインバータ回路などの素子は予め製造しておき、各素子間の接続を電子ビーム描画装置5による配線パターンの描画により決定すれば、描画時間を短縮することができる。
このようなSRAMマクロでは、アドレス1として、たとえば、不良のあるメモリセル80axのアドレスである“0001”が入力された場合、アドレス変換回路85は、冗長用メモリセルアレイ83のアドレス2である“00”に変換する。なお、セレクタ82は、アドレス変換回路85にてアドレス変換が行われた場合には、冗長用メモリセルアレイ83を選択して、入出力端子P20〜P23に接続させる。
これによって、不良のメモリセル80aが選択されることを防止でき、半導体装置の動作を安定化することができる。また、ヒューズ回路を用いず、電子ビーム描画を用いるので、回路面積の増加や遅延時間の増加を少なくすることができ、高性能な半導体装置を製造できる。
<ワード線電位を調整可能なSRAMマクロの製造例>
図17では、ワード線ごとにワード線電位を調整可能なSRAMマクロの一例の構成を示す図である。
図16で示したSRAMマクロと同様の構成要素については同一符号を付し、説明を省略する。
図17で示すSRAMマクロは、調整回路87と、ワード線WL1〜WLnと接続されたワード線ドライバ回路88−1,88−2,…,88−8,…,88−nを有している。
調整回路87は、特定のアドレス入力された場合、そのアドレスで指定されるワード線WL1〜WLnの電位を調整するための制御信号を出力する。
ワード線ドライバ回路88−1〜88−nは、調整回路87からの制御信号を入力し、制御信号に応じて、ワード線WL1〜WLnの電位を調整する。
図18は、ワード線ドライバ回路の回路構成例を示す図である。
ここでは、調整回路87からの4ビットの制御信号に応じて、ワード線WL1の電位を変更するワード線ドライバ回路88−1の回路構成を示している。他のワード線ドライバ回路88−2〜88−nも、これと同様の回路構成である。
ワード線ドライバ回路88−1は、ワード線WL1に接続され、アドレスデコーダ81からの信号を反転するインバータ回路88aと、4ビットの制御信号を分配するデマルチプレクサ88bを有している。また、トランジスタT1,T2,T3,T4,T5,T6,T7,T8を有している。トランジスタT1,T2はドレイン端子をワード線WL1に接続しており、トランジスタT1のソース端子は、トランジスタT2のゲート端子に接続され、トランジスタT2のソース端子はGNDに接続されている。トランジスタT1のゲートには、デマルチプレクサ88bで分配された1ビットの信号が入力される。
他のトランジスタT3,T4、トランジスタT5,T6及びトランジスタT7,T8も、トランジスタT1,T2と同様に接続されている。
たとえば、制御信号が“0001”の場合、トランジスタT1,T2のみがオンして、ワード線WL1の電位を下げる。また、制御信号が“0011”の場合、トランジスタT1〜T4がオンし、ワード線WL1の電位を大きく下げる。制御信号が“0000”の場合には、どのトランジスタT1〜T8もオンせず、ワード線WL1の電位は変化しない。
このようなSRAMマクロを製造する際、設計装置3は、設計工程にて、たとえば、チップごとに、試験時に得られるトランジスタ特性のばらつきに応じたワード線WL1〜WLnの適切な電位を求めておく。そして、その電位を得るための制御信号を生成できるような調整回路87の回路パターンを設定情報として求め、データベース2に登録しておく。
図19は、調整回路の入出力の例である。
調整回路87は、アドレスを入力して、4ビットの制御信号を出力する。
設計装置3は、シミュレーションなどにより、図19で示す動作を満たすような、調整回路87の回路パターンを、設定情報としてデータベース2に登録する。電子ビーム描画装置5は、試験結果に応じた設定情報をもとに、たとえば、図19で示すような動作を満たすような調整回路87の回路パターンを描画する。なお、AND回路やインバータ回路などの素子は予め製造しておき、各素子間の接続を電子ビーム描画装置5による配線パターンの描画により決定すれば、描画時間を短縮することができる。
このようなSRAMマクロにおいて、アドレスとして、“0007”が入力された場合、調整回路87は、制御信号“0011”を出力する。これにより、ワード線ドライバ回路88−8において、図18のワード線ドライバ回路88−1のトランジスタT1〜T4に対応するトランジスタがオンし、ワード線WL8の電位が引き下げられる。
以上のような調整回路87を、たとえば、チップごとに、試験工程後に作成することで、確保すべき動作マージン幅を狭められ、半導体装置の回路性能を向上できる。
<パルス幅の調整回路を具備したSRAMマクロの製造例>
図20は、パルス幅の調整回路を具備したSRAMマクロの一例の構成を示す図である。
図17で示したSRAMマクロと同様の構成要素については同一符号を付し、説明を省略する。
図20で示すSRAMマクロは、ワード線ドライバ回路90−1,90−2,…,90−nと、調整回路91と、パルス幅調整回路92と、動作完了信号生成回路93と、を有している。
ワード線ドライバ回路90−1〜90−nは、パルス幅調整回路92で調整されたパルス幅で、書き込み対象または読み出し対象のアドレスに対応したワード線WL1〜WLnを駆動する。
調整回路91は、試験工程後の電子ビーム描画工程時において、試験結果に応じた回路パターンが決定される回路であり、入力されるアドレスに応じた制御信号をパルス幅調整回路92に出力する。
パルス幅調整回路92は、調整回路91からの制御信号に応じたパルス幅を、ワード線ドライバ回路90−1〜90−nに設定する。
動作完了信号生成回路93は、書き込みまたは読み出し動作の完了を外部に通知するための動作完了信号を出力する。
製造ばらつきが生じると、特定のアドレスに含まれるメモリセル80aでのみ、通常のパルス幅の期間中に、書き込みまたは読み出し動作が完了しない、という場合がある。このようなタイミング起因の不良がある半導体装置を不良品とせずに、良品として救済して安定に動作させるために、本実施の形態の半導体装置の製造方法では、試験結果に応じて、書き込みまたは読み出し動作時に生成するパルス幅を調整する。ただし、パルス幅を長くすることにより、通常動作よりも動作完了に必要なクロック数が増えるために、動作完了信号生成回路93は、アドレスやデータを供給する図示しない外部回路に対して、動作完了信号を出力するようにしている。
このようなSRAMマクロを製造する際、設計装置3は、設計工程にて、たとえば、チップごとに、試験時に得られるトランジスタ特性などのばらつきに応じて、適切なパルス幅を求めておく。そして、そのパルス幅を得るための制御信号を生成できるような調整回路91の回路パターンを設定情報として求め、データベース2に登録しておく。
図21は、調整回路の入出力の例である。
図21(A)は、書き込み時の調整回路の入出力の例を示している。この例では、入力アドレスが“A2”の場合に、4ビットの制御信号“0001”を出力するようにしている。ここでは、“0001”を、パルス幅を通常のパルス幅よりも1クロックサイクル分、長くするための制御信号とする。他の入力アドレスに関しては、制御信号“0000”として、パルス幅の変更を行わせない。
図21(B)は、読み出し時の調整回路の入出力の例を示している。この例では、入力アドレスが“A6”の場合に、4ビットの制御信号“0001”を出力して、通常のパルス幅よりも1クロックサイクル分、パルス幅が広くなるようにしている。
設計装置3は、シミュレーションなどにより、図21で示す動作を満たすような調整回路91の回路パターンを、設定情報としてデータベース2に登録する。電子ビーム描画装置5は、試験結果に応じた設定情報をもとに、たとえば、図21で示すような動作を満たすような調整回路91の回路パターンを描画する。なお、AND回路やインバータ回路などの素子は予め製造しておき、各素子間の接続を電子ビーム描画装置5による配線パターンの描画により決定すれば、描画時間を短縮することができる。
図22は、SRAMマクロにおける書き込み処理を示すタイミングチャートである。
上からクロック信号、アドレス、書き込みデータ及び動作完了信号の様子を示している。
ここでは、入力アドレスに対して図21(A)で示した制御信号を出力する調整回路91を用いた場合の動作を示している。なお、1クロックサイクルが、書き込み時の通常のパルス幅とする。
アドレス“A1”のメモリセルにデータ“D1”を書き込む場合、調整回路91では通常のパルス幅を設定するための制御信号“0000”を出力する。そのため、1クロックサイクルで書き込み処理が完了し、図22中で示しているクロック信号のサイクル1の終了時に、動作完了信号が立ち上がる(時刻t1)。
クロック信号のサイクル2の開始時において、アドレス“A2”のメモリセルにデータ“D2”を書き込む場合、調整回路91では1クロックサイクル分、パルス幅を広くさせるための制御信号“0001”を出力する。そのため、書き込み完了まで2クロックサイクルかかる。これにより、動作完了信号は、通常よりも1クロックサイクル分遅れた、サイクル4の開始時に立ち上がる(時刻t2)。図示しない外部回路は、アドレス“A2”のメモリセルへの書き込み処理の完了を示す動作完了信号が、サイクル3の開始時に立ち上がらなかったため、書き込みが完了していないことを検知する。これにより、図示しない外部回路は、次のアドレス“A3”のメモリセルへのデータ“D3”の書き込みを遅らせる。
アドレス“A3”のメモリセルへのデータ“D3”の書き込み処理は、時刻t2のサイクル4の開始時から始まる。アドレス“A3”のメモリセルへの書き込み処理は、通常の1クロックサイクルのパルス幅で行われるので、サイクル5の開始時には、データ“D3”の書き込み処理が終了する(時刻t3)。このとき、動作完了信号が立ち上がっているので、アドレス“A4”のメモリセルへのデータ“D4”の書き込み処理が開始する。
アドレス“A4”のメモリセルへの書き込み処理も、通常の1クロックサイクルのパルス幅で行われるので、サイクル5の終了時には、データ“D4”の書き込み処理は終了する(時刻t6)。
図23は、SRAMマクロにおける読み出し処理を示すタイミングチャートである。
上からクロック信号、アドレス、読み出しデータ及び動作完了信号の様子を示している。
ここでは、入力アドレスに対して図21(B)で示した制御信号を出力する調整回路91を用いた場合の動作を示している。
サイクル10の開始時に、アドレス“A5”が、図示しない外部回路により指定されると(時刻t10)、調整回路91では、通常のパルス幅を設定するための制御信号“0000”を出力する。そのため、1クロックサイクルで読み出し処理が完了し、サイクル11の開始時に、アドレス“A5”のメモリセルから読み出しデータ“D5”が読み出される(時刻t11)。また、それと同時に、動作完了信号が立ち上がるので、図示しない外部回路は、アドレス“A6”からの読み出しをリクエストする。このとき、調整回路91は、1クロックサイクル分、パルス幅を広くさせるための制御信号“0001”を出力する。そのため、サイクル12の開始時では読み出しデータが出力されず、サイクル13の開始時に、アドレス“A6”からの読み出しデータ“D6”が読み出され、動作完了信号が立ち上がる(時刻t12)。アドレス“A7”のメモリセルからの読み出しは、1クロックサイクルで行われ、サイクル14の開始時に、データ“D7”が読み出される(時刻t13)。
本実施の形態の半導体装置の製造方法では、上記のようなパルス幅の変更を制御する調整回路91を、たとえば、チップごとに、試験工程後に試験結果に応じて作成することで、確保すべき動作マージン幅を狭められ、半導体装置の回路性能を向上できる。
以上、本発明の半導体装置の一観点を、実施の形態とその複数の変形例に基づき説明してきたが、上記の記載に限定されず、他にも様々な変形が可能である。
上記の各種の変形例を互いに組み合わせてもよい。
以上の実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1) 試験結果に応じた調整を行う調整回路を含む半導体装置の製造途中において、当該半導体装置を試験する工程と、
前記試験結果に応じて電子ビーム描画によって前記調整回路の回路パターンを確定させる工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記2) 予め、設計工程時に、前記試験結果に応じて設定すべき前記調整回路の設定情報を記憶部に保持しておき、前記製造途中の試験時における前記試験結果をもとに前記設定情報を特定し、前記設定情報に応じて前記調整回路の前記回路パターンを、前記電子ビーム描画によって確定させることを特徴とする付記1記載の半導体装置の製造方法。
(付記3) 試験時に得られる製造ばらつきの範囲を複数のエリアに分割して、前記エリアごとの前記製造ばらつきに応じた前記設定情報を作成することを特徴とする付記2記載の半導体装置の製造方法。
(付記4) チップごとの前記製造ばらつきに応じて、前記チップごとに前記設定情報をもとにした前記電子ビーム描画を行うことを特徴とする付記2または3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記5) 複数のトランジスタを有する前記調整回路において、ワード線と接地端子間を電気的に接続させる前記トランジスタの数を決定する配線パターンを、前記試験結果に応じて前記電子ビーム描画により形成することで、前記ワード線の電位を調整することを特徴とする付記1乃至4のいずれか一項に記載に半導体装置の製造方法。
(付記6) 前記調整回路において、試験時で検出された不良のメモリセルを、正常なメモリセルに切り替えるための配線パターンを前記電子ビーム描画により形成することを特徴とする付記1乃至5のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記7) 前記調整回路において、複数の遅延回路間を接続する配線パターンを、前記試験結果に応じて前記電子ビーム描画により形成することで、パルス信号のパルス幅を調整することを特徴とする付記1乃至6のいずれか一項に記載に半導体装置の製造方法。
1 制御用コンピュータ
2 データベース
3 設計装置
4 試験装置
5 電子ビーム描画装置

Claims (1)

  1. SRAMマクロと前記SRAMマクロのワード線を駆動するワード線ドライバ回路と前記ワード線ドライバ回路に入力するパルス信号のパルス幅を調整するパルス幅調整回路とを含む半導体装置の製造途中において、当該半導体装置を試験して当該半導体装置に含まれるトランジスタの特性を得る工程と、
    前記試験によって得られた前記トランジスタの特性と、設計工程にてあらかじめ生成したデータベースとに基づいて前記パルス幅調整回路の回路パターンを電子ビーム描画によって確定させる工程と、を有し、
    前記データベースには、前記トランジスタの特性のばらつきに基づいて前記パルス幅が求まるデータと、前記パルス幅と前記パルス幅調整回路の回路パターンとの関係を示すデータとが登録されている、
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。


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