JP5548658B2 - マルチ型冷凍サイクル装置 - Google Patents

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本発明は、マルチ型冷凍サイクル装置に関する。
本発明の背景技術としては、特許文献1に示すように各利用側ユニットに流量制御弁を備え、流量制御弁の開度を調節することで各利用側ユニットに流れる冷媒循環量を調整することで個別に発停または能力調整することができるマルチ型冷凍サイクルにおいて、複数の利用側ユニットにおいて負荷が大きなユニットがあった場合、他のユニットの流量制御弁開度目標を変更し負荷の大きなユニットの能力を調整する、または負荷変動の大きなユニットがあった場合、負荷変動の大きさによって負荷変動の大きなユニットの能力を調整することで複数の利用側ユニットの能力を確保し、安定化する技術がある。
特開2000−266388号公報
前記特許文献1には、マルチ型冷凍サイクル装置において複数の負荷側ユニットに対し、負荷の大きい負荷側ユニットにより多くの能力を供給できる制御方法および制御装置が記載されている。しかし、特許文献1の冷凍サイクル装置においては、ある利用側ユニットの設定能力に対して極端に負荷が大きくなった場合に、過剰に冷媒が流れ、その他の利用側ユニットに対する冷媒循環量が不足してしまう虞がある。
たとえば、マルチ型冷凍サイクル装置においてはエレベーターホール等の間仕切りのない開放空間に設置された利用側ユニットと間仕切りのある空間に設置された利用側ユニットが存在した場合、開放空間に設置された利用側ユニットは、他のものに対して吸込み温度または設置された室内の空気温度が上がりにくい。このような場合には、開放空間に設置される利用側ユニットの流量制御弁が過度に開いてしまうため、同一熱源側ユニットに接続された他の利用側ユニットへの冷媒供給量が減ってしまい、これらの利用側ユニットで能力不足を引き起こす虞がある。あるいは特定の利用側ユニットの近傍の窓、居室出入り口またはショーケース等の扉が頻繁に開閉されるような場合、または開け放された状態にも同様の問題が生じ得る。
このように、開放空間に設置されたことで利用側ユニットの設定能力に対し極端に負荷が大きくなるケースでは、負荷が大きいことから、さらに能力が必要と判断してしまい、他の利用側ユニットの流量制御弁を閉じ、当該利用側ユニットの流量制御弁をさらに開き能力を出す方向に制御してしまう。このようなケースでは従来機器で想定されているような一時的な負荷増大でないため、効率の悪く、快適性の劣る運転となってしまう。
本発明においては、複数の利用側ユニットの中に通常負荷変動の範囲を超えたユニットが存在する場合であっても、他の利用側ユニットへの冷媒不足が生じないようにすることで効率の良い運転を行うことが可能な冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、1台の熱源側ユニットと、熱源側ユニットに接続された複数の利用側ユニットと、を備えた冷凍サイクル装置において、利用側ユニットはそれぞれ、冷媒が流れることにより熱交換を行う利用側熱交換器と、利用側熱交換器に流れる冷媒の流量を制御する流量調整弁と、を備え、利用側ユニットのうち特定の利用側ユニットは、特定の利用側ユニットが備える流量調整弁の開度の上限値として第1の設定開度が設定され、特定の利用側ユニットの吸込み温度が、特定の利用側ユニットに設定される目標温度よりも低い設定温度以下となっている状態が設定時間継続した場合に、流量調整弁の開度の上限値を第1の設定開度よりも小さい第2の設定開度に設定することを特徴とする。
本発明によれば、複数の利用側ユニットの中に通常負荷変動の範囲を超えたユニットが存在する場合であっても、他の利用側ユニットへの冷媒不足が生じないようにすることで効率の良い運転を行うことが可能な冷凍サイクル装置を提供できる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本実施例による冷凍サイクル系統図である。 本実施例の暖房運転時の冷凍サイクル系統図である。 本実施例のエレベーターホールにおける空調のイメージ図である。 本実施例の各利用側ユニットにおける、利用側ユニット吸込み空気温度の経時変化の概念図である。 本実施例の利用側ユニットにおける流量制御弁開度上限値の経時変化を示す図である。 本実施例の冷媒流量制御運転の設定方法を説明するための図である。 本実施例の、各利用側ユニットの室内熱交換器12の出口側の経時変化を示す図である。
以下、本発明の複数の実施形態について図を用いて説明する。実施形態の図における同一符号は同一物または相当物を示す。また、本発明においては、冷房運転時、暖房運転時のどちらの条件下においても適応可能だが、本実施形態においては暖房運転時を用いて説明する。
図1の冷凍サイクル系統図を用いて本実施例のマルチ型空調システム(冷凍サイクル装置)について説明する。本実施例におけるマルチ型空調システム100(冷凍サイクル装置)は、熱源側ユニット11と、複数台の利用側ユニット15a、15b、15cから構成されている。なお、図1には、3台の利用側ユニットの設置となっているが、本来は、熱源側ユニットの容量にもよるが、さらに多くの利用側ユニットが接続可能である。また、アルファベットの添え字に関しては、基本的には各利用側ユニットの個々の部品であるという意味で用いているが、各部品を代表的に取り扱う場合においては、省略する場合がある。
熱源側ユニット11は、圧縮機1、四方弁4、電動膨張弁5、室外熱交換器6から構成されており、四方弁4により、暖房・冷房運転を切り替え可能である。また、熱源側ユニット11と利用側ユニット15とは、ガス配管16、液配管17の現地配管にて接続されている。また、利用側ユニットは、流量制御弁14、室内熱交換器12、送風機13から構成されており、各利用側ユニットは、流量制御弁14の開度を制御することで、各部屋の室内温度を個別に制御している。
図2に本実施例の暖房運転における冷媒の流れについて示す。冷媒は矢印方向に流れ、圧縮機1から突出されたガス冷媒は、気液分離器2を抜けて、ガス阻止弁18を介してガス配管16より各利用側ユニット15a、15b、15cへと送られる。利用側ユニット15では、複数の冷媒通路から構成する室内熱交換器12にて凝縮し、その後、任意の過冷却度を確保すべく、流量制御弁14にて絞り量を任意に調整する。このとき、利用側ユニットにおける熱交換器12にて冷媒の凝縮潜熱が放出されることで、温風が各部屋に送られ、暖房運転を行う。なお、図示していないが、それぞれの利用側ユニット15は、送風機から室内熱交換器12へ送風される空気の温度(吸込み温度)を検出する温度センサ30a、30b、30cを備えている。
凝縮された液冷媒は、熱源側ユニット11と利用側ユニット15とを接続する液配管17を通り、液阻止弁19を介して過冷却器8を通過し、電動膨張弁5に入る。電動膨張弁5は任意の絞り量に設定可能な膨張装置であり、膨張弁5にて減圧された液冷媒は、室外熱交換器6にて蒸発する。蒸発したガス冷媒は、四方弁4を経由し、アキュームレータ10にて適切な吸入かわき度に調整され圧縮機1の吸入側へと戻る。通常、冷凍サイクル装置100としては、各利用側ユニットの吸込み温度Tiあるいは冷媒温度Trと各部屋の設定温度Tsとの差より、利用側ユニットの流量制御弁14の開度あるいは圧縮機周波数を制御して、任意の冷媒量を熱源側ユニットから各利用側ユニットに循環させることで、温度コントロールを行っている。
いま、図2に示す利用側ユニット15cが図3に示すような条件にある場合を考える。
図3は利用側ユニット15a、15b、15c(室内機)が設置されている各部屋の状態を示す。エレベーターホールに設置されている利用側ユニット15cについて考える。一見すると、狭空間にさえ見えるが、階段20で他のフロアーと繋がっていて空気は常に他のフロアーと熱交換してしまうことや、エレベーターの扉21の開閉による熱交換等により、空調の難しい空間である。このため、この部屋は暖房運転の負荷が非常に大きく、容易には室温が設定温度Tsまで到達することが難しい空間である。
図4に、図3の状態における各利用側ユニット15a、15b、15cの設定温度Ts、利用側ユニット吸込み温度Ti、流量制御弁開度を抑制する限界温度Tb、および限界時間t0(以下限界温度Tb、限界時間t0と略す)について示す。この図から、利用側ユニット15a、15bについては、吸込み温度Tiが設定温度Tsに収束していることより、温度制御としては良好であることがわかる。しかしながら、利用側ユニット15cに関しては、時間が経過しても吸込み温度Tiが一向に上昇せず、温度制御がうまく作用していない。従ってこのことは、利用側ユニット15cの冷媒循環量は多いが、開放的な部屋の環境から利用側ユニット吸込み温度は設定温度に達しにくく、さらに、残りの利用側ユニット15a,15bは冷媒循環量が少なくなり、暖房能力が低下することを助長してしまうことを示唆している。結果としてユーザーの快適性を損ない、また省エネルギー性の観点からも暖房運転の省エネルギー性が悪化することになる。
そこで、本実施例においては以下に説明する運転モードで運転することにより、上記の問題を解消するものである。再度、図4を用いて本実施例の運転モードを説明する。図4に示すように、利用側ユニット15cは吸込み温度Tiが、限界時間t0を超えても、限界温度Tb以上に上昇しない場合において、流量制御弁開度を抑制する運転モードが開始される。この限界温度Tbは任意に設定が可能であり、たとえば利用側ユニットに設定される目標温度に対し「限界温度Tb=目標温度−10℃」として設定する。なお、10℃に限定されるわけではなく、利用側ユニットが設置される状況に応じて適当な値となるように任意に変えるようにすることができる。
すなわち本実施例の冷凍サイクル装置は暖房運転を行う場合、1台の熱源側ユニット11と、熱源側ユニット11に接続された複数の利用側ユニット(15a、15b、15c)と、を備えた冷凍サイクル装置において、利用側ユニット(15a、15b、15c)はそれぞれ、冷媒が流れることにより熱交換を行う利用側熱交換器(室内熱交換器12)と、利用側熱交換器(室内熱交換器12)に流れる冷媒の流量を制御する流量制御弁(14a、14b、14c)と、を備えている。そして、利用側ユニット(15a、15b、15c)のうち特定の利用側ユニット15cは、特定の利用側ユニット15cが備える流量制御弁(14c)の開度の上限値として第1の設定開度が設定され、特定の利用側ユニット(15c)の吸込み温度が、特定の利用側ユニット(15c)に設定される目標温度(Tsc)よりも低い設定温度(Tbc)以下となっている状態が設定時間(t0)継続した場合に、流量制御弁(14c)の開度の上限値を第1の設定開度よりも小さい第2の設定開度に設定することを特徴とするものである。
図5を用いて前記運転モードに切り替わった場合について説明する。以下においては、利用側ユニット15cが上記したような流量調整弁の開度の上限値を小さくすることによる冷媒流量制限運転を行う場合について説明する。このとき流量制御弁(14c)の開度上限値Emaxは図5に示すようにステップ状に抑制される。このことで、利用側ユニット15cは暖房運転能力が抑制されるため、過剰に冷媒が流れることを防止することができる。よって、他の利用側ユニット15a、15bに対しても冷媒が不足することなく運転能力を維持するこすることができる。
図6は、前述に説明した最大能力を抑制する機能(冷媒流量制限運転)の設定方法を説明するための図である。この図は、図1に示すような一台の熱源側ユニットに利用側ユニットが多数接続され、各部屋に一台ずつ設置されている状態を表している。前記機能(冷媒流量制限運転)の設定は、図6に示す各利用側ユニットに設置されたリモコンスイッチ22によって、あるいは図6の下図に示すような、各利用側ユニットの設定を個別に設定できる集中管理システム23によって、ユーザーの判断によって自由に設定可能である。
すなわち、複数の利用側ユニット(15a、15b、15c)はそれぞれ、上記した冷媒流量制限運転を行うか否かを設定する設定手段(22a、22b、22c)を備えているか、あるいは、上記した集中管理システム23により個別に流量制限運転を行うか否か設定が可能である。なお、利用側ユニットの吸込み温度は、利用側熱交換器に対して送風される空気の温度を検出する温度センサにより検出される。
ここで、図2において、利用側ユニット15cのみが冷媒流量制限運転の機能が設定され、他の利用側ユニット15a、15bには冷媒流量制限運転の機能が設定されていない場合を考える。暖房運転中において、冷媒流量制限運転の機能が設定されていない利用側ユニット15aあるいは15bが能力不足となった場合、冷媒流量制限運転の機能を設定した利用側ユニット15aの流量制御弁開度を絞り、能力を抑制する。このことで、能力不足を引き起こした利用側ユニット15aあるいは15bの能力を改善するものである。
なお、前記能力設定を行った利用側ユニット15cの状態にかかわらず、能力を制限するものである。
すなわち冷媒流量制限運転を行うように設定されていない利用側ユニット(15a又は15b)の吸込み温度が、利用側ユニット(15a又は15b)に設定される目標温度Tscよりも低い設定温度以下となっている状態が設定時間継続した場合に、冷媒流量制限運転を行うように設定されている利用側ユニット(15c)の流量調整弁(14c)の開度の上限値を設定されている第1の設定開度から該第1の設定開度より小さい第2の設定開度に設定することを特徴とするものである。なお、この設定温度とは、限界温度Tbaよりも高く設定した方がよく、また、この設定時間は限界時間t0よりも短く設定した方がよい。
図2において、利用側ユニット15bと利用側ユニット15cには冷媒流量制限運転の機能が設定され、残りの利用側ユニット15aには冷媒流量制限運転の機能が設定されていない場合を考える。暖房運転中において、利用側ユニット15aが能力不足になった際、上記したように、冷媒流量制限運転の機能が設定されている利用側ユニット15b、15cが能力抑制される。この際、図6に示すリモコンスイッチ22、あるいは各利用側ユニットの設定を個別に設定できる集中管理システム23によって、あらかじめ能力抑制機能を設定した15b、15cには能力抑制を行う優先順位がつけられている。優先順位が高い方の利用側ユニット15が、流量制御弁開度を絞り、能力が抑制される。このことで、利用側ユニット15aは能力改善されるものである。なお、前記能力設定を行った利用側ユニット15b、15cの状態にかかわらず、能力を制限するものである。すなわち、複数の利用側ユニット(15b、15c)に対し冷媒流量制限運転を行うように設定した場合、冷媒流量制限運転を行う順番を設定可能である。これにより、特定の利用側ユニットに対して冷媒流量制限運転を行うことで冷媒不足が解消する可能性があるため、この場合には全て利用側ユニットについて冷媒流量制限運転を行う前に冷媒不足を解消することができる。
さらに具体的に説明すると、複数の利用側ユニット(15b、15c)に対し前記冷媒流量制限運転を行うように設定した場合で、冷媒流量制限運転を行うように設定されていない特定の利用側ユニット(15a)の吸込み温度が、該特定の利用側ユニット(15a)に設定される目標温度(Tsa)よりも低い設定温度(Tba)以下となっている状態が設定時間(t0)継続した場合に、複数の利用側ユニット(15b、15c)のうち予め設定された利用側ユニット(たとえば15b)が冷媒流量制限運転を行う。また、予め設定された利用側ユニット(15b)が冷媒流量制限運転を行った場合に、さらに特定の利用側ユニット(15a)の吸込み温度が、該特定の利用側ユニット(15a)に設定される目標温度(Tsa)よりも低い設定温度(Tba)以下となっている状態が設定時間(t0)継続した場合に、複数の利用側ユニット(15c及びその他の利用側ユニット)が予め設定された順番に応じて冷媒流量制限運転を行う。
以上に説明したように本実施例の冷凍サイクル装置によれば、マルチ型冷凍サイクル装置において、最大能力を制限した運転をする制御機能の設定を各利用側ユニットに接続された操作部またはそれぞれの利用側ユニットの設定を個別に設定することができる遠隔操作部から利用側ユニット毎に設定し、設定された目標温度または設定温度毎または冷媒温度と目標冷媒温度に決められた目標温度を、1または複数の閾値を与えることにより上限開度を通常より少なく設定できる機能を備えることで、設定された利用側ユニットは最大能力を制限した運転をすることが可能である。よって、エレベーターホール等の間仕切りのない開放空間に当該設定を設定することで、前記空間以外の空間に設置された室内機の能力劣化を緩和することができる。また、利用側ユニットにおける吸込み温度または冷媒温度が利用側ユニット設定温度にある一定時間近づかない場合において、自動的に運転モードが切り替わり、そのような前記温度状況になった利用側ユニットの流量制御弁の開度を調節する機能であるので、ユーザーが自ら利用側ユニットを特定し設定する必要はない。
また、前記機能を設定した利用側ユニットと同一熱源側ユニットに接続された、当該機能を設定されていない利用側ユニットの吸込み温度または設置された室内の空気温度が設定された目標温度または設定温度毎に決められた目標温度との差から判断される空調能力が不足している場合に、当該利用側ユニットの最大能力を制限した運転することが可能であるので、当該機能を設定していない利用側ユニットにおいて室温が上がりにくくなる場合に対応できる。
また、当該機能を備えている利用側ユニットは、他の当該機能を備えていない利用側ユニットの吸込み温度あるいは冷媒温度と設定温度との差より、その値が十分に満足している。つまり、余剰の能力がある場合においてはその利用側ユニットの能力を抑制し、当該機能を設定した利用側ユニットの能力を補うことができる。また、複数台の利用側ユニットに当該機能が設定された場合、最大能力を制限する機能を実行させる優先順位を設定し、当該機能を設定されていない利用側ユニットの空調能力が不足の量により、優先順位の高い利用側ユニットから最大能力を制限した運転することが可能である。このことにより、ユーザーが自由に一番能力を抑制させても良い室内機を選択できること、あるいは自動的に優先順位を判断することで、ユーザーの利便性の向上、また省エネ性にも貢献できる。
図7は、図4においては、各利用側ユニットの吸込み温度に応じて制御を行っていたのに対し、室内熱交換器12の出口側の冷媒温度に応じて制御を行うことを示した図である。図7のTrsは図3の状態における各利用側ユニット15a、15b、15cの設定温度Tsに応じて決まる室内熱交換器12a、12b、12cの出口側の目標冷媒温度を示す。これに対してそれぞれの室内熱交換器の出口側冷媒温度はTra、Trb、Trc、、流量制御弁開度を抑制する限界温度Tl、および限界時間t0(以下限界温度Tl、限界時間t0と略す)について示す。この図から、利用側ユニット15a、15bについては、それぞれの出口側冷媒温度Tra、Trbが目標温度Trsに収束していることより、冷媒温度制御としては良好であることがわかる。しかしながら、利用側ユニット15cに関しては、時間が経過しても出口側冷媒温度Trcが一向に上昇せず、温度制御がうまく作用していない。従ってこのことは、利用側ユニット15cの冷媒循環量は多いが、開放的な部屋の環境から出口側冷媒温度Trcは目標温度Trsに達しにくく、さらに、残りの利用側ユニット15a、15bは冷媒循環量が少なくなり、暖房能力が低下することを助長してしまうことを示唆している。結果としてユーザーの快適性を損ない、また省エネルギー性の観点からも暖房運転の省エネルギー性が悪化することになる。
そこで、以下に説明する運転モードで運転することにより、上記の問題を解消するものである。図7に示すように、利用側ユニット15cは出口側冷媒温度Trcが、限界時間t0を超えても、限界冷媒温度Tlc以上に上昇しない場合において、流量制御弁開度を抑制する運転モードが開始される。この限界冷媒温度Tlcは任意に設定が可能であり、たとえば利用側ユニットに設定される目標冷媒温度に対し「限界冷媒温度Tl=目標冷媒温度−10℃」として設定する。なお、10℃に限定されるわけではなく、利用側ユニットが設置される状況に応じて適当な値となるように任意に変えるようにすることができる。すなわち利用側ユニット(15a、15b、15c)のうち特定の利用側ユニット15cは、特定の利用側ユニット15cが備える流量制御弁(14c)の開度の上限値として第1の設定開度が設定され、特定の利用側ユニット(15c)の室内熱交換器12cの出口側冷媒Trcが、特定の利用側ユニット(15c)に設定される目標冷媒温度(Trs)よりも低い冷媒限界温度(Tlc)以下となっている状態が設定時間(t0)継続した場合に、流量制御弁(14c)の開度の上限値を第1の設定開度よりも小さい第2の設定開度に設定することを特徴とするものである。
1 圧縮機
2 気液分離器
3 逆止弁
4 四方弁2
5 電動膨張弁1
6、12a、12b、12c 熱交換器
7、13a、13b、13c 送風機
8 過冷却器
9 電動膨張弁2
10 アキュームレータ
11 熱源側ユニット
14a、14b、14c 流量制御弁
15a、15b、15c 利用側ユニット
16 ガス配管
17 液配管
18 ガス阻止弁
19 液阻止弁
20 階段
21 エレベーターの扉
22a、22b、22c リモコンスイッチ
23 集中管理システム
100 マルチ型空調システム(冷凍サイクル装置)

Claims (8)

  1. 1台の熱源側ユニットと、
    該熱源側ユニットに接続された複数の利用側ユニットと、を備えた冷凍サイクル装置において、
    前記利用側ユニットはそれぞれ、
    冷媒が流れることにより熱交換を行う利用側熱交換器と、
    該利用側熱交換器に流れる冷媒の流量を制御する流量調整弁と、を備え、
    前記利用側ユニットのうち特定の利用側ユニットは、
    該特定の利用側ユニットが備える前記流量調整弁の開度の上限値として第1の設定開度が設定され、
    前記特定の利用側ユニットの吸込み温度が、該特定の利用側ユニットに設定される目標温度よりも低い設定温度以下となっている状態が設定時間継続した場合に、前記流量調整弁の開度の上限値を前記第1の設定開度よりも小さい第2の設定開度に設定することを特徴とするマルチ型冷凍サイクル装置。
  2. 請求項1に記載のマルチ型冷凍サイクル装置において、
    前記流量調整弁の開度の上限値を前記第1の設定開度から前記第2の設定開度に設定することによる冷媒流量制限運転を行うか否かは、前記複数の利用側ユニット毎に設定可能であることを特徴とするマルチ型冷凍サイクル装置。
  3. 請求項2に記載のマルチ型冷凍サイクル装置において、前記複数の利用側ユニットはそれぞれ、冷媒流量制限運転を行うか否かを設定する設定手段を備えたことを特徴とするマルチ型冷凍サイクル装置。
  4. 請求項1に記載のマルチ型冷凍サイクル装置において、
    前記利用側ユニットの吸込み温度は、前記利用側熱交換器に対して送風される空気の温度を検出する温度センサにより検出されることを特徴とするマルチ型冷凍サイクル装置。
  5. 請求項2に記載のマルチ型冷凍サイクル装置において、
    前記冷媒流量制限運転を行うように設定されていない前記利用側ユニットの吸込み温度が、該利用側ユニットに設定される目標温度よりも低い設定温度以下となっている状態が設定時間継続した場合に、前記冷媒流量制限運転を行うように設定されている前記利用側ユニットの前記流量調整弁の開度の上限値を前記第1の設定開度から前記第2の設定開度に設定することを特徴とするマルチ型冷凍サイクル装置。
  6. 請求項2に記載のマルチ型冷凍サイクル装置において、
    複数の利用側ユニットに対し前記冷媒流量制限運転を行うように設定した場合、前記冷媒流量制限運転を行う順番を設定可能であることを特徴とするマルチ型冷凍サイクル装置。
  7. 請求項2に記載のマルチ型冷凍サイクル装置において、
    複数の利用側ユニットに対し前記冷媒流量制限運転を行うように設定した場合で、前記冷媒流量制限運転を行うように設定されていない特定の利用側ユニットの吸込み温度が、該特定の利用側ユニットに設定される目標温度よりも低い設定温度以下となっている状態が設定時間継続した場合に、
    前記複数の利用側ユニットのうち予め設定された利用側ユニットが前記冷媒流量制限運転を行うことを特徴とするマルチ型冷凍サイクル装置。
  8. 請求項7に記載のマルチ型冷凍サイクル装置において、
    前記予め設定された利用側ユニットが前記冷媒流量制限運転を行った場合に、さらに前記特定の利用側ユニットの吸込み温度が、該特定の利用側ユニットに設定される目標温度よりも低い設定温度以下となっている状態が設定時間継続した場合に、
    前記複数の利用側ユニットが予め設定された順番に応じて前記冷媒流量制限運転を行うことを特徴とするマルチ型冷凍サイクル装置。
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