JP5548515B2 - 車両用シート - Google Patents
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Description
サイドエアバッグ装置は、衝撃を感知してガスを発生するインフレータと、このインフレータのガス圧を受けて展開する折り畳まれたエアバッグがモジュールとして組み付けられ、そのモジュールがシートバックフレームの側部フレーム部に取り付けられている。
具体的にはシートバックフレームの側部フレーム部の幅方向外側面に、サイドエアバッグ装置のインフレータとエアバッグが、エアバッグをインフレータの前方側に配置して設けられている(特許文献1参照)。
また、衝撃荷重の入力時にエアバッグが側部フレーム部の前方に展開して、エアバッグの展開によりシート表皮が所望の位置でスムーズに破断できるように、エアバッグの周囲に力布を併設したものもある(特許文献2参照)。
図1は車両の前席左側に設置された車両用シート1を前部側斜め上から見た斜視図であり、図2は図1を骨格部で示した斜視図である。
車両用シート1は、乗員の臀部を支持するシートクッション2と、このシートクッション2の後端部に連結されて、乗員の腰部及び背部を支持するシートバック3と、このシートバック3の上部に支持されて、乗員の頭部及び首部を支持する図示しないヘッドレストとを備えている。
図2〜図4に示すように、シートバック3は、上部フレーム部13aと左右の側部フレーム部13c,13dと下部フレーム部13bとからなる略矩形枠形状のシートバックフレーム13を備え、シートバックフレーム13の下端がクッションフレーム7の後端部に傾動可能に結合されている。
上部フレーム部13aはパイプ材からなり、シート幅方向に延出する上辺部の中央に図示しないヘッドレストを昇降可能に支持する支持パイプ44が取り付けられている。
バックパン47とバックプレート46は、下部フレーム部13bと共に両側の側部フレーム部13c,13d間でシート幅方向に延出する閉断面を形成し、側部フレーム部13c,13d間の荷重伝達に寄与する。
側部フレーム部13cの車幅方向外側に臨む側壁30には、略方形状の三つの貫通孔32が上下に並んで設けられ、これらの各貫通孔32に角筒状のガイドパイプ33が嵌合状態で固定されている。3つの貫通孔32は、側壁30の上下方向の略中央の車体後方側に偏倚した領域に設けられており、貫通孔32に嵌入された各ガイドパイプ33の基端部は、側部フレーム部13cの側壁30の後端から車幅方向内側に延出する後壁31bに溶接固定されている。具体的には、ガイドパイプ33の基端部は偏平な後部壁が側部フレーム部13cの後壁31bの前面に重合され、その状態で両者が溶接固定されている。そして、側壁30から車幅方向外側に突出した3つのガイドパイプ33には荷重伝達ブロック21が嵌合状態で固定されている。
そして、サポートプレート49と側部フレーム部13cの側壁30には、乗員保護用のサイドエアバッグ装置51が取り付けられている。
これらパッド材55の側面と前面、サイドエアバッグ装置51の側面と荷重伝達ブロック21の側端を覆うと共にバックプレート46を被覆する表皮材56が設けられている。
表皮材56には車幅方向外側に向いた側面58と側部前面59との稜線部分にティアライン60が形成されている。このティアライン60はサイドエアバッグ装置51のエアバッグ53の展開範囲に沿う上下方向の幅に合わせて形成され、バッグケース54のケースティア57から展開し後述する内側力布61と外側力布との間を案内されたエアバッグ53が表皮材56を破断して外側に展開する起点となる。
バッグケース54の後面63と車幅方向外側の側面64との角部は斜めにカットされ、このカット部65と荷重伝達ブロック21の前面66との間に断面三角形状の空間部67が形成されている。この空間部67に端を発し、バッグケース54の車幅方向外側の側面64の外側から表皮材56の側面58の裏面と内側力布61との間に表皮材56のティアライン60に至る外側力布70が設けられている。
したがって、内側力布61の折れ部は外側力布70との隙間部分にバッグケース54のケースティア57が対向する。
上部取付部72と下部取付部73に内側力布61を支持する内側力布ワイヤ74の上部フック75と下部フック76が係止されている。
外側力布ワイヤ85は荷重伝達ブロック21の前面66から僅かに離れて上下方向に延びる前側ワイヤ部86を備え、前側ワイヤ部86の上端は、荷重伝達ブロック21の上面80を車幅方向斜め内側後方に向かって屈曲して、荷重伝達ブロック21の背面84の係止孔87に係止し、前側ワイヤ部86の下端は荷重伝達ブロック21の下部81を後方に向かって屈曲して、荷重伝達ブロック21の背面84の係止孔88に係止している。
また、外側力布ワイヤ85の前側ワイヤ部86の上下端を各々屈曲させて荷重伝達ブロック21の背面84に係止される上部フック82と下部フック83とを設けたことにより、別途部品を使用することなく外側力布70を支持することができる。
また、内側力布ワイヤ74および外側力布ワイヤ85の形状、および、取り付け位置は上記実施形態に限られるものではなく、例えば内側力布ワイヤ74をシートバックフレーム13の背面に連結し、内側力布ワイヤ74を前方に延ばし、上記実施形態に記載の前側ワイヤ部77の位置で第1の力布としての内側力布61を支持するようにしてもよい。このように構成することにより、内側力布ワイヤ74をシートバックフレーム13の背面側から連結させることができるので、連結作業が容易となる。
21 荷重伝達ブロック(荷重伝達部材)
33 ガイドパイプ(荷重伝達部材)
57 ケースティア(展開口)
51 サイドエアバッグ装置(エアバッグ装置)
56 表皮材
53 エアバッグ
60 ティアライン(破断部)
61 内側力布(第1の力布)
66 前面
70 外側力布(第2の力布)
74 内側力布ワイヤ(第1の支持部材)
86 前側ワイヤ部
84 背面
82 上部フック(係止部)
83 下部フック(係止部)
85 外側力布ワイヤ(第2の支持部材)
Claims (1)
- シートバックフレームと、該シートバックフレームの幅方向外側に突設された荷重伝達部材と、該荷重伝達部材よりも前方位置に展開口を有するエアバッグ装置と、前記シートバックフレーム、前記荷重伝達部材及び前記エアバッグ装置を覆う表皮材とを備えた車両用シートにおいて、前記表皮材に設けられて前記エアバッグ装置のエアバッグの展開により破断される破断部と、前記エアバッグの展開経路における前記破断部の内側位置と前記シートバックフレームとを連結する第1の力布と、前記エアバッグの展開経路における前記破断部の外側位置と前記荷重伝達部材の前面側とを連結する第2の力布とを備え、前記荷重伝達部材の前面側で前記第2の力布を支持するワイヤ部材は、前記荷重伝達部材の後部側に回り込んで当該荷重伝達部材に係止されていることを特徴とする車両用シート。
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