JP5546938B2 - 観察点特定機能付きの工作機械 - Google Patents

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Description

本発明は、顕微鏡システムを用いて観察対象物(例えばワーク)を観察する機能を有する工作機械(スライサー、ダイシングマシン、旋盤、フライス盤)に関している。
チャック上面にセットされるワークに対して、回転する研削砥石を相対移動させることで当該ワークを研削する研削盤は、従来より広く知られている。そして、従来の研削盤では、研削砥石とワークとの相対的な座標値決定のために、図7に示すように、研削砥石を軽く回転させながら、手動で徐々に砥石軸(Z軸)を下降させて研削砥石とワークとを接触させ、当該接触点をゼロ点とすることが行われている(接触の有無は作業者が感覚に基づいて判断する)。このゼロ点を基準にして、例えばワークの切込量などが決定(設定)されている。
あるいは、従来の研削盤において、研削砥石とワークとがそれぞれ導電性を持つ場合には、それらの相対的な座標値決定のために、それらの間に所定の電圧をかけておいて、自動で徐々に砥石軸(Z軸)を下降させて研削砥石とワークとを接触させ、当該接触点をゼロ点とすることが行われている(接触の有無は通電の有無に基づいて判断する)。
しかしながら、研削砥石とワークとを手動で接触させる前記の方法では、当該接触によってワークに傷が付く可能性があるという問題点がある。また、研削砥石とワークとを自動で接触させる前記の方法は、研削砥石とワークとが共に電導性を持つ場合にしか適用できないという問題点がある。
本件発明者は、特願2010− 49407において、チャック上面にセットされるワークに対して、回転する研削砥石を相対移動させることで当該ワークを研削する研削盤であって、鉛直方向に移動可能な顕微鏡システムと、前記顕微鏡システムの画像を撮影するCCDカメラと、前記CCDカメラで撮影された画像を処理することによって前記顕微鏡システムの基準面と当該顕微鏡システムの観察対象物との鉛直方向距離を測定する画像処理装置と、を備え、前記画像処理装置は、前記顕微鏡システムのピントが合っているか否かの程度である鮮鋭度に基づいて、当該顕微鏡システムの基準面と観察対象物との鉛直方向距離を測定するようになっていることを特徴とする距離測定機能付きの研削盤を提案している。
このような距離測定機能付きの研削盤によれば、顕微鏡システムの画像に基づいて当該顕微鏡システムの基準面と当該顕微鏡システムの観察対象物との鉛直方向距離が測定されるため、例えば顕微鏡システムの基準面とワークとの鉛直方向距離を測定するにあたって、ワーク損傷のおそれがなく、また、導電性がないワークにも適用できる。そして、研削砥石と顕微鏡システムの基準面との相互の位置関係を利用することで、研削砥石とワークとの鉛直方向距離を得ることができる。
ここで、顕微鏡システムに関して、対物レンズ付き顕微鏡システムが用いられる場合には、図8に示すように、いわゆる落射照明用の光が観察対象物に対してスポット状の光として照射されることになるため、観察対象物のどこが観察点であるのかを比較的容易に判別することができる。しかしながら、対物レンズ付き顕微鏡システムが用いられる場合には、いわゆるワーキングディスタンス(W.D.)が小さく(×20の対物レンズで、通常20mm程度)、当該距離まで対物レンズを観察対象物に近づける必要があるため、クーラントやミストが対物レンズに付着してしまうという問題がある。
一方、図9に示すようなレンズ原理のテレセントリック光学系顕微鏡システムが用いられる場合には、ワーキングディスタンス(W.D.)が大きいため(通常50〜150mm程度)、前記のような問題は生じない。しかしながら、テレセントリック光学系顕微鏡システムが用いられる場合には、いわゆる落射照明用の光が平行光となるために、観察対象物のどこが観察点であるのかを容易に判別し難いという問題がある。
本発明は、当該問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、テレセントリック光学系顕微鏡システムを用いながらも、観察対象物のどこが観察点であるのかを容易に特定(判別)できるような観察点特定機能付きの工作機械を提供することである。
本発明は、落射照明用の光源と光路とが設けられたテレセントリック光学系顕微鏡システムと、前記テレセントリック光学系顕微鏡システムの画像を撮影するCCDカメラと、前記CCDカメラで撮影された画像を処理することによって前記テレセントリック光学系顕微鏡システムの観察対象物を観察する画像処理装置と、前記落射照明用の光路にスポット光を合流させるスポット光源と、を備え、前記スポット光の前記観察対象物上の照射位置を当該観察対象物の観察点として特定できるようになっていることを特徴とする観察点特定機能付きの工作機械である。
本発明によれば、テレセントリック光学系顕微鏡システムが用いられてワーキングディスタンス(W.D.)が大きいため、クーラントやミストが顕微鏡システムのレンズに付着するおそれが小さい一方で、スポット光源によるスポット光が落射照明用の光路に合流されることにより、当該スポット光の観察対象物上の照射位置を識別することで、観察対象物の観察点を容易に特定(判別)することができる。
好ましくは、前記落射照明用の光路に、プリズムが設けられており、前記スポット光源は、前記プリズムを介して前記落射照明用の光路にスポット光を合流させるようになっている。この場合、落射照明用の光路にスポット光を合流させる構成を、比較的シンプルに実現することができる。もっとも、少なくとも本件出願の時点においては、他の光学素子を用いて落射照明用の光路にスポット光を合流させる構成も、排除されない。
前記スポット光は、スポット径が小さいレーザ光であることが好ましい。また、前記スポット光は、識別がより容易であるように、可視の有色光であることが好ましい。具体的には、例えば赤色のレーザ光が好ましい。
あるいは、本発明は、落射照明用の光源と光路とが設けられたテレセントリック光学系顕微鏡システムと、前記テレセントリック光学系顕微鏡システムの画像を撮影するCCDカメラと、前記CCDカメラで撮影された画像を処理することによって前記テレセントリック光学系顕微鏡システムの観察対象物を観察する画像処理装置と、前記落射照明用の光路に設けられたプリズムと、前記プリズムを介して前記落射照明用の光路にスポット光を合流させるスポット光源と、を備えた工作機械において、前記観察対象物の観察点を特定するための方法であって、前記スポット光を前記プリズムを介して前記落射照明用の光路に合流させて、前記観察対象物上に照射させる工程と、前記観察対象物上の前記スポット光の照射位置を当該観察対象物の観察点として特定する工程と、を備えたことを特徴とする観察点特定方法である。
本発明によれば、テレセントリック光学系顕微鏡システムが用いられてワーキングディスタンス(W.D.)が大きいため、クーラントやミストが顕微鏡システムのレンズに付着するおそれが小さい一方で、スポット光源によるスポット光が落射照明用の光路に合流され、当該スポット光の観察対象物上の照射位置を識別することで、観察対象物の観察点を容易に特定(判別)することができる。
本発明によれば、テレセントリック光学系顕微鏡システムが用いられてワーキングディスタンス(W.D.)が大きいため、クーラントやミストが顕微鏡システムのレンズに付着するおそれが小さい一方で、スポット光源によるスポット光が落射照明用の光路に合流されることにより、当該スポット光の観察対象物上の照射位置を識別することで、観察対象物の観察点を容易に特定(判別)することができる。
本発明の一実施の形態における観察点特定機能付きの研削盤(工作機械)の概略図である。 図1のテレセントリック光学系顕微鏡システムとその周辺要素を示す概略図である。 チャック上面を観察対象物とした状態を示す図1と同様の図である。 ダイシングテープを説明するための概略断面図である。 鮮鋭度パターンの一例を示す図である。 鮮鋭度パターンの他の一例を示す図である。 従来のゼロ点検知の状態を説明するための概略図である。 対物レンズから出るスポット光を説明するための概略図である。 テレセントリックレンズの原理を説明するための概略図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態における観察点特定機能付きの研削盤(工作機械)の概略図である。図2は、図1のテレセントリック光学系顕微鏡システムとその周辺要素を示す概略図である。
図1及び図2に示すように、本実施の形態による研削盤10は、ワークWがセットされるチャック上面11を備えている。チャック上面11は、X方向(図1の左右方向)及びY方向(図1の紙面に垂直な方向)にそれぞれ平行移動可能となっている。さらに、チャック上面11は、XY平面内において、不図示の回転軸まわりに回転可能となっている(Rの自由度をも有している)。
そして、本実施の形態による研削盤10は、回転する研削砥石12を備えており、当該回転する研削砥石12の回転軸を相対移動させることによって、ワークWを研削することができるようになっている。
また、本実施の形態による研削盤10は、鉛直方向に移動可能なテレセントリック光学系顕微鏡システム21を備えている。テレセントリック光学系顕微鏡システム21には、当該テレセントリック光学系顕微鏡システム21の画像を撮影するCCDカメラ22が接続されている。そして、CCDカメラ22には、当該CCDカメラ22で撮影された画像を処理することによって観察対象物、ここではワークWの上面、を観察する画像処理装置23が接続されている。画像処理装置23は、ここでは、観察対象物(ワークWの上面)の観察の結果として、テレセントリック光学系顕微鏡システム21の基準面21sと観察対象物(ワークWの上面)との鉛直方向距離を測定するようになっている。
テレセントリック光学系顕微鏡システム21は、固有のワーキングディスタンス(W.D.)が大きいという特徴を有する。また、テレセントリック光学系顕微鏡システム21は、固有の被写界深度において、オートフォーカス機能を有する。
また、図2に示すように、テレセントリック光学系顕微鏡システム21には、落射照明用の光源21aが設けられており、当該光源21aから第1プリズム21pを経て観察対象物(ワークWの上面)に至る光路21wが形成されている。さらに図2に示すように、当該光源21aと第1プリズム21pとの間の光路21w内に、第2プリズム61が設けられている。そして、第2プリズム61を介して落射照明用の光路21wにスポット光を合流させるスポット光源62が設けられている。
スポット光源62は、スポット径が小さいレーザ光のレーザ光源であることが好ましい。また、スポット光は、識別がより容易であるように、可視の有色光であることが好ましい。これらを踏まえて、本実施の形態では、スポット光源62として赤色のレーザ光源が採用される。
画像処理装置23は、本実施の形態では、パネルPC23aと、画像入力ボード23bと、を有している。CCDカメラ22からの映像(画像)は、画像入力ボード23bを介してパネルPC23aに取り込まれ、当該パネルPC23aによって各種演算処理がなされるようになっている。具体的には、パネルPC23aは、画像処理プログラムによって、各取得画像の鮮鋭度を評価するようになっている。画像の鮮鋭度とは、ピントが合っているか否かの程度を示す指標であり、画像とその画像を上下右左にわずかにオフセットした画像との絶対差や相関係数などによって評価できることがレンズ関連業者に知られている。ここでは、テレセントリック光学系顕微鏡システム21の取得画像の鮮鋭度が評価される。テレセントリック光学系顕微鏡システム21の取得画像の鮮鋭度が最も高い状態である時こそ、テレセントリック光学系顕微鏡システム21の基準面とテレセントリック光学系顕微鏡システム21の観察対象物(ここではワークWの上面)との距離が、テレセントリック光学系顕微鏡システム固有のワーキングディスタンス(W.D.)に一致している状態に対応する。すなわち、そのような状態が得られる時のテレセントリック光学系顕微鏡システム21の鉛直方向位置において、パネルPC23aは、テレセントリック光学系顕微鏡システム21の基準面21sとワークWの上面との鉛直方向距離を、テレセントリック光学系顕微鏡システム固有のワーキングディスタンス(W.D.)として測定する(対応付ける)ようになっている。
本実施の形態の画像処理装置23は、NC装置31に接続されている。そして、画像処理装置23は、NC装置31から、テレセントリック光学系顕微鏡システム21の基準面に関する座標値を取得するようになっている。そして、画像処理装置23は、当該テレセントリック光学系顕微鏡システム21の基準面21sに関する座標値と、前記測定された鉛直方向距離(テレセントリック光学系顕微鏡システム固有のワーキングディスタンス(W.D.))とに基づいて、ワークWの上面の座標値を決定するようになっている。そして、画像処理装置23は、当該ワークWの上面の座標値をNC装置31に送るようになっている。
また、本実施の形態のテレセントリック光学系顕微鏡システム21は、研削砥石12の回転軸(主軸)を軸支する固定部材13に(少なくともZ軸方向において)固定されており、当該固定部材13と一体に鉛直方向移動するようになっている。これにより、テレセントリック光学系顕微鏡システム21の基準面21sとワークWの上面との鉛直方向距離を、直接的に、研削砥石12の基準面(例えば下限)とワークWの上面との鉛直方向距離に換算することができる。
そして、NC装置31は、研削砥石12の回転軸(主軸)を軸支する固定部材13及びテレセントリック光学系顕微鏡システム21の鉛直方向の移動を制御する駆動制御部41に接続されていて、当該駆動制御部41を制御するようになっている。
具体的には、NC装置31は、駆動制御部41を介して、固定部材13及びテレセントリック光学系顕微鏡システム21を鉛直方向に連続的に走査させるようになっている。そして、画像処理装置23が、当該走査中のテレセントリック光学系顕微鏡システム21の画像を所定の時間間隔で連続的に取得すると共に、取得した各画像の鮮鋭度に基づいて鮮鋭度のピークを示す画像を特定することによって、テレセントリック光学系顕微鏡システム21の基準面21sとワークWの上面との鉛直方向距離を測定するようになっている。具体的には、当該走査中の鮮鋭度のピークをもたらすテレセントリック光学系顕微鏡システム21の位置において、テレセントリック光学系顕微鏡システム21の基準面とワークWの上面との鉛直方向距離=テレセントリック光学系顕微鏡システム固有のワーキングディスタンス(W.D.)を決定(測定)するようになっている。
次に、以上のような本実施の形態の作用について説明する。
まず、研削砥石12の回転軸(主軸)を軸支する固定部材13及びテレセントリック光学系顕微鏡システム21が、NC装置31の制御に従って、駆動制御部41を介して鉛直方向に移動(走査)される。当該走査中、所定の時間間隔で、テレセントリック光学系顕微鏡システム21の画像がCCDカメラ22を介して画像処理装置23に取得される。そして、画像処理装置23は、得られた各画像について、COGNEXというプログラムで処理して、テレセントリック光学系顕微鏡システム21のピントが合っているか否かの程度である鮮鋭度を把握する。そして、鮮鋭度のピークを示す画像を特定することによって、テレセントリック光学系顕微鏡システム21の基準面とワークWの上面との鉛直方向距離が測定される。具体的には、当該走査中の鮮鋭度のピークをもたらすテレセントリック光学系顕微鏡システム21の位置において、テレセントリック光学系顕微鏡システム21の基準面21sとワークWの上面との鉛直方向距離を、テレセントリック光学系顕微鏡システム固有のワーキングディスタンス(W.D.)として決定(測定)する。
そして、画像処理装置23は、当該測定時点におけるテレセントリック光学系顕微鏡システム21の基準面21sに関する座標値を、NC装置31からを取得する。そして、当該基準面の座標値と前記測定された鉛直方向距離(テレセントリック光学系顕微鏡システム固有のワーキングディスタンス(W.D.))とに基づいて、ワークWの上面の座標値を決定する。さらに、画像処理装置23は、決定したワークWの上面の座標値をNC装置31に送る。これにより、自動的にNC加工制御用のデータ(座標値)を作成することができる。
ここで、本実施の形態によれば、スポット光源62によるスポット光(赤色レーザ光)が落射照明用の光路21wに合流されることにより、当該スポット光の観察対象物(ワークWの上面)における照射位置を識別することで、観察対象物の観察点を容易に特定(判別)することができる。すなわち、ワークWのどの位置について距離測定がなされているのかを、容易に識別することができる。従って、識別結果に応じて、XY平面内においてワークWを平行移動することが容易である。
なお、スポット光源62によるスポット光(赤色レーザ光)の照射は、観察点の特定が必要な時にのみ行われることが好ましい。例えば、図2に示すように、スポット光源62からのスポット光の照射を遮断するための開閉可能なシャッタ63が設けられることが好ましい。
以上のように、本実施の形態によれば、テレセントリック光学系顕微鏡システム21の画像に基づいて、テレセントリック光学系顕微鏡システム21の基準面21sとワークWの上面との鉛直方向距離が測定されるため、ワークWの損傷のおそれがなく、また、導電性がないワークWにも適用できる。そして、研削砥石12とテレセントリック光学系顕微鏡システム21の基準面21sとの相互の位置関係を利用することで、研削砥石12とワークWとの鉛直方向距離を得ることができる。
特に、テレセントリック光学系顕微鏡システム21は、駆動制御部41を介して鉛直方向に移動(走査)されるようになっており、鮮鋭度のピークをもたらすテレセントリック光学系顕微鏡システム21の位置におけるテレセントリック光学系顕微鏡システム21の基準面21sとワークWの上面との鉛直方向距離が測定されるようになっているため、測定を半自動的に行うことができる。
数値例を挙げれば、例えば、研削砥石12の主軸中心とテレセントリック光学系顕微鏡システム21の基準面21sとの相互の位置関係について、Z軸方向(図1の上下方向)のオフセットが−16mmであり(この値は固定値である)、研削砥石12の半径が49mmである場合(この値は研削砥石12を交換することで変わり得る)、研削砥石12の加工側面(下面)とテレセントリック光学系顕微鏡システム21の基準面21sとのZ軸方向(図1の上下方向)の面間ギャップは、33mmである。そして、テレセントリック光学系顕微鏡システム21のワーキングディスタンス(W.D.)が60mmであり、当該ワーキングディスタンスに相当する鮮鋭度ピークをもたらした時のテレセントリック光学系顕微鏡システム位置(Z軸方向)が+11mmである場合には、
(+11)+60−(33)=+38 (mm)
という値が、Z軸方向において研削砥石12がワークWと接触する時の、研削砥石12の駆動制御部41を介してのZ軸方向制御位置ということになる。一般化すれば、
テレセントリック光学系顕微鏡システム位置(Z軸方向)+テレセントリック光学系顕微鏡システムW.D.−テレセントリック光学系顕微鏡システム基準面・砥石加工面ギャップ
である。
このような演算が画像処理装置23によってなされ、得られたZ軸方向制御位置(Z軸座標値)がNC装置31に送られる。NC装置31は、例えば当該値に基づいて、溝入れ加工時の溝深さ等を好適に設定することができ、結果的に好適な加工を実現することができる。
また、本実施の形態の研削盤10によれば、ワークWの上面のみならず、例えば研削砥石12がチャック上面11と接触してしまうZ軸方向制御位置(Z軸座標値)をも得ることができる。このことについて、図3を参照して説明すれば、チャック上面11を観察対象物とした時に、ワーキングディスタンスに相当する鮮鋭度ピークをもたらした時のテレセントリック光学系顕微鏡システム位置(Z軸方向)が+21mmである場合には、
(+21)+60−(33)=+48 (mm)
という値が、Z軸方向において研削砥石12がチャック上面11と接触する時の、研削砥石12の駆動制御部41を介してのZ軸方向制御位置ということになる。
このような演算が画像処理装置23によってなされ、得られたZ軸方向制御位置(Z軸座標値)はNC装置31に送られる。NC装置31は、例えば当該値に基づいて、切断加工時の切断深さ等を好適に設定することができ、結果的に好適な加工を実現することができる。
具体的には、切断加工時においては、チャック上面11とワークWとの間にダイシングテープ51を設置することが一般的であり、図4に示すように、ダイシングテープ51の厚みの半分くらいの位置を切断深さとすることが好適である。その場合、加工中に誤ってチャック上面11を損傷してしまう可能性を顕著に低減できる。例えば、ダイシングテープ51の厚みが0.1mmである場合には(図4では、理解の容易のため、ダイシングテープ51の厚みを誇大に表現している)、加工刃下端のZ軸方向制御位置を
48−0.1/2=47.95(mm)
とすることが好適である。
ダイシングテープ51の上面をテレセントリック光学系顕微鏡システム21の観察対象物とすることも、もちろん可能である。ダイシングテープとは、例えば、通常は粘着力を有していてワークを容易に固定することができ、UV照射を受けると当該粘着力が無くなってワークを容易に解放するというタイプのテープである。
なお、本実施の形態において、テレセントリック光学系顕微鏡システム21の観察対象物、すなわち、チャック上面11やワークWの上面に、鮮鋭度を判別し易くするための鮮鋭度パターンが描かれていることが好ましいことが知見されている。鮮鋭度パターンとは、ピントが合っているか否かの判別が容易なパターン(ピントが合っている時の見え方と合っていない時の見え方とが大きく異なるパターン)を意味する。典型的には、縞模様であるが、特に限定されない。例えば、図5に示すような文字入りマークであってもよいし、図6に示すような図形的マークであってもよい。このような鮮鋭度パターンを用いることで、テレセントリック光学系顕微鏡システム21の画像に関する鮮鋭度判別の精度が向上され、結果的に距離測定の精度が向上されることになる。
また、より正確に座標値データを得るためには、テレセントリック光学系顕微鏡システム21の鉛直方向の移動(走査)の回数を複数にすることが推奨される。もっとも、単に複数回の走査を行うより、例えば、NC装置31が、駆動制御部41を介して、テレセントリック光学系顕微鏡システム12を鉛直方向に1回粗く(速く)走査させ、画像処理装置23が、当該粗い走査中のテレセントリック光学系顕微鏡システム21の画像を所定の時間間隔で連続的に取得すると共に、取得した各画像の鮮鋭度に基づいて鮮鋭度のピークを示す画像を特定すると共に、当該画像に対応する鉛直方向位置を含む領域を抽出し、NC装置31が、再び駆動制御部41を介して、前記領域についてテレセントリック光学系顕微鏡システム21を鉛直方向に少なくとも1回微細に(ゆっくり)再走査させ、画像処理装置23が、当該微細な走査中のテレセントリック光学系顕微鏡システム21の画像を所定の時間間隔で連続的に取得すると共に、取得した各画像の鮮鋭度に基づいて鮮鋭度のピークを示す画像を特定することによって、テレセントリック光学系顕微鏡システム21の基準面21sと観察対象物との鉛直方向距離を測定するようになっていることが好ましい。このような態様により、半自動的に、正確かつ迅速に、テレセントリック光学系顕微鏡システム21の基準面と観察対象物との鉛直方向距離を測定することができる。
また、前記の実施の形態において用いられるテレセントリック光学系顕微鏡システム21の被写界深度については、浅い(小さい)値であることが好ましいことが、本件発明者による実際の実験で確認されている。具体的には、被写界深度が70μmであるテレセントリック光学系顕微鏡システムを用いた場合の距離測定誤差は、20μm〜30μmであったのに対して、被写界深度が17μmであるテレセントリック光学系顕微鏡システムを用いた場合の距離測定誤差は、5μm程度であった。従って、より高精度の加工が要求される研削盤では、被写界深度が浅いテレセントリック光学系顕微鏡システムを用いることが推奨される。具体的には、5μm〜20μm程度の被写界深度が好適である。
10 距離測定機能付きの研削盤
11 チャック上面
12 研削砥石
13 固定部材
21 テレセントリック光学系顕微鏡システム
21s 基準面
21a 落射照明用の光源
21p 第1プリズム
21w 落射照明用の光路
22 CCDカメラ
23 画像処理装置
23a パネルPC
23b 画像入力ボード
31 NC装置
41 駆動制御部
51 ダイシングテープ
61 第2プリズム
62 スポット光源(赤色レーザ光源)
63 シャッタ

Claims (5)

  1. 落射照明用の光源と光路とが設けられたテレセントリック光学系顕微鏡システムと、
    前記テレセントリック光学系顕微鏡システムの画像を撮影するCCDカメラと、
    前記CCDカメラで撮影された画像を処理することによって前記テレセントリック光学系顕微鏡システムの観察対象物を観察する画像処理装置と、
    前記落射照明用の光路にスポット光を合流させるスポット光源と、
    を備え、
    前記スポット光の前記観察対象物上の照射位置を当該観察対象物の観察点として特定できるようになっており、
    前記画像処理装置は、前記テレセントリック光学系顕微鏡システムのピントが合っているか否かの程度である鮮鋭度に基づいて、当該テレセントリック光学系顕微鏡システムの基準面と前記観察対象物との鉛直方向距離を測定するようになっており、
    前記画像処理装置は、NC装置に接続されていて、前記テレセントリック光学系顕微鏡システムの基準面に関する座標値を前記NC装置からを取得すると共に、当該座標値と前記測定された鉛直方向距離とに基づいて前記観察対象物の座標値を決定して、当該観察対象物の座標値を前記NC装置に送るようになっており、
    前記NC装置は、前記テレセントリック光学系顕微鏡システムの鉛直方向の移動を制御する駆動制御部に接続されていて、当該駆動制御部を制御するようになっており、
    前記NC装置は、前記駆動制御部を介して、前記テレセントリック光学系顕微鏡システムを鉛直方向に少なくとも1回粗く走査させるようになっており、
    前記画像処理装置は、当該粗い走査中の前記テレセントリック光学系顕微鏡システムの画像を所定の時間間隔で連続的に取得すると共に、取得した各画像の鮮鋭度に基づいて鮮鋭度のピークを示す画像を特定し、当該画像に対応する鉛直方向位置を含む領域を抽出するようになっており、
    前記NC装置は、前記駆動制御部を介して、前記領域について前記テレセントリック光学系顕微鏡システムを鉛直方向に少なくとも1回微細に走査させるようになっており、
    前記画像処理装置は、当該微細な走査中の前記テレセントリック光学系顕微鏡システムの画像を所定の時間間隔で連続的に取得すると共に、取得した各画像の鮮鋭度に基づいて鮮鋭度のピークを示す画像を特定することによって、前記テレセントリック光学系顕微鏡システムの基準面と前記観察対象物との鉛直方向距離を測定するようになっている
    ことを特徴とする観察点特定機能付きの工作機械。
  2. 前記落射照明用の光路に、プリズムが設けられており、
    前記スポット光源は、前記プリズムを介して前記落射照明用の光路にスポット光を合流させるようになっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の観察点特定機能付きの工作機械。
  3. 前記スポット光源は、レーザ光源である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の観察点特定機能付きの工作機械。
  4. 前記スポット光源は、可視の有色光の光源である
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の観察点特定機能付きの工作機械。
  5. 前記スポット光源は、赤色光の光源である
    ことを特徴とする請求項4に記載の観察点特定機能付きの工作機械。
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