JP5545744B2 - 操作画面設計支援プログラム、操作画面設計支援装置および操作画面設計支援方法 - Google Patents

操作画面設計支援プログラム、操作画面設計支援装置および操作画面設計支援方法 Download PDF

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Description

本発明は、操作画面設計支援プログラム、操作画面設計支援装置および操作画面設計支援方法に関する。
コンピュータと利用者の間での情報をやりとりするためのインタフェースとしてユーザインタフェース(以下、UI(User Interface)という)がある。UIの操作画面では、例えば、画面に表示されたメニューがマウスやキーボード等によって選択されると、表示画面を遷移させ各種アプリケーションが実行される。また、このようなUIの操作画面を開発する際には、操作画面のレイアウトやUI部品の動作などが開発者によって設定される。
このようなUIの開発は、開発者がUIの操作を決定して仕様を記述する「UI仕様作成工程」、ソースコードを作成する「開発工程」、生成されたソースコードを用いて実際にUI動作させて操作性の検証を行う「テスト工程」の順に行われる。
具体的には、UI仕様工程において、開発者が自然言語で自由に画面上の処理内容を記述してUIの仕様を作成する。そして、開発工程において、仕様工程で記述された処理内容を開発者が見て、プログラミング言語を用いてソースコードを記述するコーティングを手作業で行ってソースコードを生成する。その後、テスト工程において、生成されたソースコードをオブジェクトコードに変換し、実際にUIを動作させてUIの操作性を検証する。
特開2000−99317号公報 特開平9−237181号公報
しかしながら、上記したUIを開発する手法では、UIの操作を決定するUI仕様工程において、UIの操作性を検証することができず、UIの開発を迅速に行うことができないという課題があった。つまり、UI仕様工程では、自然言語で画面上の処理内容を記述するのみであり、開発工程でソースコードを生成した後にテスト工程で実際に動作させて操作性の検証を行う。その後に、操作性の検証において問題が生じた場合には、UI仕様工程でUIの仕様を変更し、再度ソースコードの生成をするので、大きな手戻りが発生し、UIの開発に遅延が生じる。
一つの側面では、UIの開発を迅速に行う操作画面設計支援プログラム、操作画面設計支援装置および操作画面設計支援方法を提供することを目的とする。
第一の案では、ユーザインタフェースの操作画面に表示される部品が動作する条件に関する情報と、前記部品が動作する処理の内容に関する情報とを所定の形式で記述させるフォーマットを表示し、該フォーマットを基に前記部品が動作する条件に関する情報と前記部品が動作する処理の内容に関する情報を受け付け、受け付けた前記部品が動作する条件に関する情報と前記部品が動作する処理の内容に関する情報とに基づいて、ユーザインタフェースの操作画面を表示し、該ユーザインタフェースの操作画面に表示される部品の動作のシミュレーションを行う。
UIの開発を迅速に行うことができる。
図1は、実施例に係るUI仕様作成装置の構成を示すブロック図である。 図2は、画面編集ビューの表示例を示す図である。 図3は、部品の表示設定ビューの表示例を示す図である。 図4は、動作定義フォーマット選択ビューの表示例を示す図である。 図5は、動作定義フォーマット選択ビューの表示例を示す図である。 図6は、動作定義フォーマット選択ビューの表示例を示す図である。 図7は、部品属性選択ビューの表示例を示す図である。 図8は、部品属性選択ビューの表示例を示す図である。 図9は、部品属性選択ビューの表示例を示す図である。 図10は、リスト表示部品の上スクロール動作を示す図である。 図11は、UI動作の具体例を示す図である。 図12は、リスト表示部品のデータ構造具体例を示す図である。 図13は、リスト表示部品のデータ構造具体例を示す図である。 図14は、上スクロールを実行する動作定義例を示す図である。 図15は、動作定義フォーマットの例を示す図である。 図16は、動作定義フォーマットおよびリスト表示部品のデータ構造を示す図である。 図17は、ツリー構造の仕様データの一例を示す図である。 図18は、ツリー構造の仕様データの一例を示す図である。 図19は、シミュレーション操作画面の一例を示す図である。 図20は、シミュレーション履歴情報の例を示す図である。 図21は、シミュレーション実行処理を説明する図である。 図22は、ベリファイア実行画面の例を示す図である。 図23は、UI操作のメトリクス例を示す図である。 図24は、テスト制限情報の一例を示す図である。 図25は、ソースコードの構成を示す図である。 図26は、実施例に係るUI仕様作成装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。 図27は、実施例に係るUI仕様作成装置の機能検証処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。 図28は、実施例に係るUI仕様作成装置の操作基準検証処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。 図29は、実施例に係るUI仕様作成装置のテスト項目出力処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。 図30は、実施例に係るUI仕様作成装置のソースコード出力処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。 図31は、UI設計支援プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る操作画面設計支援プログラム、操作画面設計支援装置および操作画面設計支援方法の実施例を詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
以下の実施例では、UI仕様作成装置の構成および処理の流れを順に説明し、最後に実施例による効果を説明する。
[UI仕様作成装置の構成]
まず最初に、図1を用いて、UI仕様作成装置10の構成を説明する。図1は、実施例に係るUI仕様作成装置10の構成を示すブロック図である。図1に示すように、このUI仕様作成装置10は、入力部11、出力部12、制御部13、記憶部14を有する。以下にこれらの各部の処理を説明する。
入力部11は、仕様に関する記述などを入力するものであり、キーボードやマウス、マイクなどを有する。また、出力部12は、後述するように、画面編集ビュー、部品表示設定ビュー、動作定義関係のビューなどを表示するものであり、モニタ(若しくはディスプレイ、タッチパネル)やスピーカを有する。
制御部13は、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、種々の処理を実行し、仕様記述編集部13a、検証部13b、ベリファイア部13c、テストケース生成部13d、ソースコード生成部13eを有する。
仕様記述編集部13aは、UIの操作画面に表示される部品が動作する条件に関する情報と、部品が動作する処理の内容に関する情報とを所定の形式で記述させる動作定義フォーマットを表示し、動作定義フォーマットを基に部品の仕様に関する記述を受け付ける。具体的には、仕様記述編集部13aは、画面上の部品の配置を編集する画面編集ビューと、画面上のUI部品や様々な機能を操作する機能部品を設定する部品表示設定ビューと、動作定義に関係する動作定義関係のビューとを出力部12に表示する。また、仕様記述編集部13aは、入力部11を介して作業者からの操作指示を受け付けて、動作定義フォーマット記憶部14aに記憶された動作定義フォーマットの選択や部品の属性の編集を行う。
ここで、以下に図を用いて、仕様記述編集部13aが表示する画面編集ビュー、部品表示設定ビュー、動作定義関係のビューについてそれぞれ説明する。図2は、画面編集ビューの表示例を示す図である。図2に示すように、画面編集ビューは、編集する画面についての管理情報を表示する「管理情報表示」と、画面に表示することができるUI部品(通常、システム内のDBなどに存在する)の一覧を表示する「部品一覧」と、画面のレイアウトを表示する「画面レイアウト表示」が表示されている。UI仕様作成者から入力部11を介して操作指示を受け付け、部品一覧から設定したい部品をドラッグ&ドロップして画面レイアウトに配置し、画面を生成する。図2の例では、部品一覧表示部からラベル部品とリスト表示部品を取り出し、画面Aに配置している。
続いて、部品表示設定ビューについて説明する。部品表示設定ビューは、例えば、画面編集ビューの「画面レイアウト表示」において、所定の部品をダブルクリックすることで表示される。図3に示すように、部品表示設定ビューでは、配置したUI部品の属性(形・色・表示条件など)が指定される。図3は、部品の表示設定ビューの表示例を示す図である。
続いて、動作定義関係のビューについて説明する。動作定義関係のビューでは、各UI部品の動きの設定を受け付ける。UI部品の動きの設定においては、動作の条件および動作の処理という統一した形式であるUI動作定義として、ユーザからの指示の形態や処理動作・処理を実行するかどうかの条件動作を作成する。その際には、動作条件および処理動作の言語表現が付随された形の動作定義フォーマットを利用する。動作定義関係のビューは、動作定義フォーマット選択ビューと部品属性選択ビューから構成される。まず、動作定義フォーマット選択ビューによって、動作定義を作成するための動作定義フォーマットを作業者が選択する。
ここで、図4〜図6を用いて、動作定義フォーマット選択ビューについて説明する。図4〜6は、動作定義フォーマット選択ビューの表示例を示す図である。まず、仕様記述編集部13aは、ビューの左側のカテゴリウィンドウにおいて動作定義フォーマットのカテゴリから条件動作なのか、処理動作なのか、どのような型のプロパティを操作するのか選択指示を受け付ける。そして、仕様記述編集部13aは、ビューの左側のカテゴリウィンドウから1つのカテゴリをマウスクリックで選択されると、ビューの右側に、選択したカテゴリに属する動作定義フォーマット一覧を表示する。その中で、仕様記述編集部13aは、動作定義フォーマットの選択を受け付けると、部品属性選択ビューを画面上に表示する。
そして、部品属性選択ビューにおいて、選択した動作定義フォーマット内にセットする部品と、部品の属性として、プロパティ、イベント、メソッドを指定する。図7〜図9は、部品属性選択ビューの表示例を示す図である。例えば、部品属性選択ビューでは、図7〜図9に例示されるように、ビューの左側に現在仕様を考察している画面上に存在する部品一覧が展開される。この中で対象とする部品の選択を受け付けると、その部品に登録されている属性一覧が右側のビューに展開される。右側の画面で属性を選択することによって、部品および属性を指定することができる。なお、図7〜図9の例では、属性名一覧のうち、太字になっているものが選択可能な属性であることを示している。これにより、最終的に動作定義を作成することができる。例えば、図10に示すように、画面上の動作として表示データが上方向にスクロールされる処理の動作定義を作成する。図10は、リスト表示部品の上スクロール動作を示す図である。なお、図4〜図10に示す動作定義フォーマット選択ビューや部品属性選択ビュー、処理の動作定義については、後に詳述する。
ここで、UI仕様記述の具体的な作成方法を説明する。まず、図11を用いてUI動作の具体例を説明する。図11は、UI動作の具体例を示す図である。以下では、図11に例示したUI動作の仕様を作成する場合を例にして説明する。図11では、リスト表示部品を用いて、画面上に地名のリストが表示されている。リスト表示部品は、組み合わせ部品であり、3つのラベル部品の右側に、下方の項目を参照するためのボタン部品(下スクロール指示用▽)および上にスクロールさせるボタン部品(上スクロールキー△)が配置されている。
図11のリスト表示部品の内部データ構造を図12および図13に示す。図12および図13は、リスト表示部品のデータ構造具体例を示す図である。図12に例示するように、属性情報として、子部品リスト、3つのラベル部品に表示する文字列データと表示するデータを持ってくるリストに関するプロパティを示す情報を保持している。子部品としては、文字列データを表示するためのラベル部品、上下スクロールを指示するためのボタン部品、および3つのラベル部品で表示しているデータがリストのどの位置なのかを示すバーチャート部品からなる。なお、図13では、バーチャート部品の説明は省略している。
ここで、ユーザが上スクロールのためのボタン部品を押下した際のUI動作仕様を例にして、UI動作仕様を設定する手順について説明する。UI動作仕様を設定する手順として、部品の配置を設定し、部品の属性を設定し、部品の動作定義を設定する。具体的には、部品の配置の設定として、画面編集ビューを用いて、ラベル部品・上下スクロール用のボタン部品・バーチャート部品を配置し、位置および大きさを設定する。また、部品の属性の設定として、部品表示設定ビューを用いて、各部品の表示色・大きさ・形状を指定する。例えば、上下スクロール用のボタン部品として、三角形の形状を設定する。
また、部品の動作定義として、発生イベントを設定する場合には、例えば、上スクロールボタンを押下した時に発生するボタン押下イベントを、発生イベントとして設定する。図4に例示するように、動作定義フォーマット選択ビューのカテゴリ表示部(図4の左側)において、イベントのカテゴリの選択を受け付ける。そして、動作定義フォーマット一覧表示部(図4の右側)にイベントのカテゴリに属するフォーマットのリストが表示される(イベントの場合は1種類)ので、表示されたフォーマットが選択される。
フォーマットが選択されると、図7に例示するように、その中に記述されている部品と属性を指定するための部品属性選択ビューが表示される。部品属性選択ビューの左側には、この画面に属する部品のリストが表示されているので、上スクロールボタンが選択される。画面右側に上スクロール部品に属する属性一覧が表示されるので、その中から「ボタン押下イベント」が選択される。ここで、上スクロールボタンの属性には、ボタン表示色やボタン形状などのプロパティも存在するが、フォーマットとしてイベントに関する動作定義フォーマットを既に指定しているので、ここではイベント属性しか表示されない。
また、部品の動作定義として、条件動作を設定する場合について説明する。例えば、条件動作として、リスト表示においてリスト上部のデータを見る時に、現在既に最上位のデータを表示している場合には、上スクロールできない。この条件動作は、リスト表示部品の現表示ポインタが、表示リスト先頭ポインタより大きいかどうかで判断される。このような条件動作を設定するためには、図5に示すように、動作定義フォーマットビューにおいて、カテゴリとして数値比較を選択する。そして、動作定義フォーマット一覧ビューに複数の数値比較フォーマットが表示されるので、部品同士の数値型のプロパティの大小を比較するフォーマットを選択する。
フォーマットが選択されると、図8に示すように、発生イベント設定の場合と同様に、部品と属性を設定するための部品属性選択ビューを表示する。今回は部品が2つ存在するフォーマットが選択されたため、部品属性選択ビューを2度表示する。最初に表示される部品属性選択ビューにおいて、部品一覧からリスト表示部品が選択される。すると、リスト表示部品に含まれる属性が表示される。今回は数値型のプロパティに関するフォーマットを選択したので、”ラベル#1文字列”といった文字型のプロパティは表示しない。表示されている属性の中から「現表示ポインタ」が選択される。2度目に表示される部品属性選択ビューでは、同様にしてリスト表示部品の「表示リスト先頭ポインタ」プロパティが選択される。以上により、「リスト表示部品の現表示ポインタ(数値型)がリスト表示部品の表示リスト先頭ポインタ(数値型)より大きい時、」という条件を設定する。
また、部品の動作定義として、処理動作を設定する場合について説明する。例えば、図10に示すように、画面上の動作として表示データが上方向にスクロールされる処理は、以下のようになる。つまり、(1)ラベル#2部品の地名#2文字列を、ラベル#3部品の地名#3文字列へ代入する。(2)ラベル#1部品の地名#1文字列を、ラベル#2部品の地名#2文字列へ代入する。(3)現表示ポインタを1だけ減算し、リスト表示部品に表示される文字列のデータであるリストデータから読み込んだ文字列を、ラベル#1部品の地名#1文字列へ代入する。
上記した(1)〜(4)の処理を実現するためのツール上での設定内容は、以下のようになる。(1)リスト表示部品の「ラベル#2表示文字列」プロパティを、リスト表示部品の「ラベル#3表示文字列」プロパティへ代入する。(2)リスト表示部品の「ラベル#1表示文字列」プロパティを、リスト表示部品の「ラベル#2表示文字列」プロパティへ代入する。(3)リスト表示部品の「現表示ポインタ」プロパティを−1する。(4)リスト表示部品のメソッド#1を実行する。(5)リスト表示部品の「メソッド#1結果格納」プロパティを、リスト表示部品の「ラベル#1表示文字列」プロパティに代入する。(6)リスト表示部品の「ラベル#1表示文字列」プロパティを、ラベル#1部品の「地名#1文字列」プロパティへ代入する。(7)リスト表示部品の「ラベル#2表示文字列」プロパティを、ラベル#2部品の「地名#2文字列」プロパティへ代入する。(8)リスト表示部品の「ラベル#3表示文字列」プロパティを、ラベル#3部品の「地名#3文字列」プロパティへ代入する。
以上、(1)〜(8)の処理を、順に動作定義フォーマット選択ビューと部品属性選択ビューを用いて設定する。一例として、(7)の処理動作を設定する操作を図6、図9に示す。図6に示すように、動作定義フォーマット選択ビューにおいて、カテゴリとして文字列セットを選択する。動作定義フォーマット一覧表示ビューに文字列セットに関係する複数のフォーマットが表示されるので、部品同士の文字列型のプロパティを代入するフォーマットを選択する。続いて、図9に示すように、部品属性選択ビューにおいて、フォーマット内で設定する部品1としてリスト表示部品を選択し、プロパティ1として、ラベル#2表示文字列を選択する。以上により、上記した(7)の処理動作を設定する。
このように設定された上スクロールを実行する動作定義の例を図14に示す。図14は、上スクロールを実行する動作定義例を示す図である。図14に示すように、動作定義として、部品の動作が発生するイベントを示す「起動イベント」、部品の動作の条件を示す「条件動作」、部品の動作内容を示す「処理動作」が設定されている。
例えば、図14に例示するように、「起動イベント」として、画面上のボタン部品が押下される等の部品の動作が発生することが設定されている。また、「条件動作」として、リスト表示部品の現表示ポインタがリスト表示部品の表示リスト先頭ポインタより大きいことを条件に処理動作を行うことが設定されている。また、「処理動作」として、例えば、「リスト表示部品のラベル#2表示文字列をリスト表示部品のラベル#3表示文字列へ代入する」こと等が設定されている。
また、動作定義フォーマットの例を図15に示す。図15は、動作定義フォーマットの例を示す図である。図15に示すように、カテゴリ別に動作定義フォーマットが用意されている。カテゴリとして、条件動作および処理動作がある。また、条件動作のカテゴリとして、イベント、数値比較、文字列比較があり、処理動作のカテゴリとして、数値セット、文字列セット、メソッド実行、画面遷移がある。例えば、UI仕様作成装置10は、条件動作のイベントのカテゴリでは、「部品のイベントが発生した時」の動作定義フォーマットを記憶している。
このように、仕様記述編集部13aは、動作定義フォーマットに従って起動イベント、条件動作および処理動作を記述させ、記述されたデータを仕様データとして仕様データ記憶部14bに記憶させる。ここで、図16を用いて、動作定義フォーマットに従って起動イベント、条件動作および処理動作を記述させ、記述されたデータを仕様データとして記憶する一連の処理を説明する。図16は、動作定義フォーマットおよびリスト表示部品のデータ構造を示す図である。
図16の(a)に示すように、UI部品の動作を条件と処理に分けており、仕様記述編集部13aは、UI部品の条件の定義として、起動イベントおよび条件動作の仕様定義が記述される。起動イベントは、例えばユーザが画面上の部品を押下することや、前もって動作している機能の実行が終了したことなどが考えられる。いずれもイベントという形でシステムに通知される。また、条件動作は、起動イベントが起きた時にUI動作が起こる条件を記述する。なお、条件動作が存在せず、起動イベントが発生したら無条件にUI動作が起こる場合もある。また、UI部品の動作は、処理動作の形式で記述される。処理動作は、画面上の部品の変化や画面遷移の他、あるいはシステム内で動作する機能(アプリケーション)などを指定する。例えば、画面上のボタンを押下した時に、画面上ではなく組込みシステム本体の動作が実行されるといった動きである。
また、仕様記述編集部13aは、上記のようなUI部品の動作や条件について、図16の(b)に示すような動作定義フォーマットに従って記述を受け付ける。図16(b)に示すように、動作定義フォーマットは、起動イベント、条件動作、処理動作を指定するために用意したUI部品および機能部品とそのパラメータの雛型であり、部品およびパラメータを設定する枠と動作を示す言語表現からなる。言語表現を利用することによって、UI動作のソフト構造を把握していない作業者においても、UI動作の仕様を作成することができる。
例えば、起動イベントを指定する場合には、「UI部品/機能部品のイベントが発生した時」という動作定義フォーマットを利用する。このフォーマットにおいて、「UI部品/機能部品」の部分に起動イベントを設定したい部品を作業者が指示し、イベントの部分にどのイベントを利用したいかを作業者が指定する。
条件動作を指定する動作定義フォーマットは、UI部品のプロパティがどんな状態かを示す記述であり、プロパティの種類およびその比較の方法によって様々なフォーマットが用意されている。例えば、作業者は、ボタンの色が黒かどうかを判断するなら、「UI部品/機能部品のプロパティ(整数型)が定数(整数型)と等しいなら」という動作定義フォーマットを利用し、UI部品/機能部品としてボタン部品を設定し、プロパティ(整数型)として表示色プロパティを設定する。さらに、作業者は、比較を行う整数値を指定する。また、処理動作を設定するフォーマットには、UI部品のメソッド実行を指定するフォーマットや、「UI部品/機能部品のプロパティ(整数型)に他のUI部品/機能部品のプロパティ(整数型)を代入する」といったプロパティデータの代入や演算を行うためのフォーマットも存在する。
また、図16の(c)において、リスト表示部品の例を示す。図16に示すように、リスト表示部品は、UI部品および機能部品と言語表現部から構成される。また、図16の(c)に示すように、UI部品のデータ構造には、部品の表示内容や動作を指定するデータとして、表示内容を示すものとして「プロパティ」、動作を指定する情報として「メソッド」および「イベント」がある。プロパティは、部品の各種の属性値や部品が有するデータである。例えば、部品の形状・画面上の位置・通常色・押下した際の色や、部品上に表示する文字列データなどである。各プロパティには、格納するデータの属性や設定する値の範囲を指定する情報が含まれる。メソッドとは、その部品に付随する動作である。例えば、リスト表示部品の現表示ポインタ値を+1する処理などである。イベントは、その部品が発行する各種のイベントを表す。例えば、ボタンが押されたことを通知するボタン押下イベントなどである。
また、部品のデータ構造は、画面上のUI部品からの指示を受けて組込みシステム内で動作する様々な機能を操作する機能部品においても共通である。メソッドとしては、例えばエアコンのオン/オフを指示する動作などが定義される。イベントとしては、メソッドで指定した動作が正常終了した時に発行するイベントなどが定義される。例えば、起動メソッドが実行され、正常に立ち上がった時に発行される起動完了イベントなどである。プロパティとしては、メソッドを呼び出す時のパラメータや動作中の状態を通知するデータなどが設定される。
さらに、UI部品および機能部品には、図示を省略するが、シミュレータで実行するために一定のインタフェースを備えた実行可能なソフトモジュールと、ソースコードを生成するためのソースコード情報が付随されている。また、UI部品および機能部品には、UI動作のソフト構造を把握していないような仕様検討担当者がUI動作仕様を作成する際に利用する言語情報も付随されている。
ここで、図17および図18を用いて、動作定義フォーマットに従って入力された仕様データの構成を説明する。図17および図18は、ツリー構造の仕様データの一例を示す図である。仕様記述編集部13aは、図17および図18に示すように、仕様データをツリー構造のデータに変換する。図17に示すように、画面Aをトップのノードとし、部品#1と組み合わせ部品である部品#2が下位のノードとして接続されている。また、組み合わせ部品である部品#2には、子部品#1〜5が下位のノードとして接続されている。
また、子部品には、条件動作や処理動作が定義されている。例えば、子部品#1であるラベル#1は、条件動作として、「子部品#1のボタン押下イベントが発行されたら、」が定義され、処理動作として、「画面Bへ遷移する」が定義されている。このように、画面遷移がある場合には、図18に例示するように、画面Aから画面Bに遷移するようなツリー構造のデータとする。
検証部13bは、部品が動作する条件に関する情報と部品が動作する処理の内容に関する情報とに基づいて、ユーザインタフェースの操作画面を表示し、ユーザインタフェースの操作画面に表示される部品の動作の検証を行う。具体的には、検証部13bは、ツリー構造になっている各画面の仕様データに対してトップノードからスキャンし、イベントが設定されている部品を抽出する。そして、検証部13bは、図19に例示するように、シミュレーション操作画面に、実行中の画面と共にイベントリストを表示する。図19は、シミュレーション操作画面の一例を示す図である。
シミュレーション操作画面を表示後、シミュレーション操作者は、イベント表示画面に表示されるイベントのリストであるイベントリストを参考に、実行画面内のイベントを発行させてUI動作の検証を行う。このようにして、全イベントに対する動作確認をもれなく行うことができる。そして、検証部13bは、シミュレーション実行画面においてボタン押下などのイベントを発生させることによってシミュレーションの実行を開始すると、各部品へ操作を通知する。各部品には、実行モジュールが付随されており、このモジュールが起動されて条件動作/処理動作が実行される。処理動作の内容によっては、他の部品の動作が指定されている場合があり、その際は別部品の実行モジュールへ通知する。例えば、図19に例示するように、部品#6の上スクロール部品を押下した時の処理内容をシミュレーション操作画面で確認できる。
シミュレーションの各動作・操作は、動作定義によって処理されるので、シミュレーションの履歴情報は、実行された動作定義と、その前後における部品のプロパティ値を蓄積することができる。例えば、図20の例では、画面Aにおいて上スクロール部品を押下した時の動作定義と、シミュレーションで設定できる動作定義の実行通過の様子とプロパティ値の変更の様子を示す。なお、UI動作実行の詳細履歴を抽出しようとすると、設定が複雑になるが、動作定義にブレイクポイントを張るなどして、簡単な設定操作で詳細動作を確認することができるようにしてもよい。図20は、シミュレーション履歴情報の例を示す図である。
ここで、図21を用いて、シミュレーション実行処理について説明する。図21は、シミュレーション実行処理を説明する図である。ユーザ操作によってUI部品Aの押下があると(図21の(1)参照)、部品A起動イベントをシミュレータに通知し、シミュレータの実行可能モジュールが、UI動作定義の記述に従って動作を実行し、部品A処理結果を出力する(図21の(2)参照)。また、同様に、ユーザ操作によってUI部品Bの押下があると(図21の(3)参照)、部品B起動イベントをシミュレータに通知し、シミュレータの実行可能モジュールが、UI動作定義の記述に従って動作を実行する。
ベリファイア部13cは、部品の属性に関する情報を基に、ユーザインタフェースの操作画面を表示し、ユーザインタフェースの操作画面から操作画面の特徴量を抽出し、特徴量が所定の基準を満たしているかを検証する。具体的には、ベリファイア部13cは、UI操作に関する基準達成検証を行う。ベリファイア部13cは、画面を操作する上で部品の見易さや誤認識や誤った操作を起こさせないための仕組みとして、画面に関する指標(メトリクス)を記憶している(後述する図23参照)。UI操作に関する基準達成検証とは、指標を測定することによって可能な限り定量的にUI操作に関する画面の性質を抽出する手法を利用し、効率的なUI操作を実現する基準をクリアできているか確認する検証である。
ベリファイア部13cは、画面表示の際に文字列型、整数型で画面に情報を表示する部品のプロパティに対して、言語表現部の文言を表示できるようにデータ変換する。つまり、仕様データのデータ構造では、言語表現部において、各部品が有するプロパティに対して言語表現・型・制限という情報を付与している。このため、画面表示の際に文字列型・整数型で画面に情報を表示する部品のプロパティに対して、言語表現の文言を表示できるようにデータ変換する。そして、ベリファイア実行画面として、部品と共に文言を画面上に表示する。
図22において、ベリファイア実行画面を例示する。図22は、ベリファイア実行画面の例を示す図である。図22の例では、部品ID#1に地名リストが表示され、子部品#1〜#3に地名#1〜#3文字列がそれぞれ表示される。このように、部品と共にこの文言を画面上に表示することで、どのような情報が画面のどこに表示されるかについて判断し易くすることができる。
その後、ベリファイア部13cは、メトリクスを1つ呼び出し、1つのメトリクスについて、全画面または画面同士の関係から特徴量を抽出し、特徴量を蓄積する。その後、ベリファイア部13cは、操作基準の検証を全ての指標について行った場合には、特徴量を出力する。図23において、UI操作のメトリクスを例示する。図23は、UI操作のメトリクス例を示す図である。図23に例示するように、UI操作のメトリクスの例として、操作性のメトリクスおよび視認性のメトリクスがある。例えば、操作性のメトリクスとして、目的までの画面遷移数、ボタン種別およびボタン配置が規定されている。また、視認性のメトリクスとして、部品形状の大きさ、表示一貫性、文字の見易さおよび配色が規定されている。
例えば、ベリファイア部13cは、言語表現に「地名」という文言が存在するラベル部品を抽出し位置を算出することで、文字の見易さのメトリクスに関する特徴量を自動的に計数することができる。なお、各部品の言語表現は、動作定義によってUI動作を記述する際にも用いられる。この仕組みによって、本ツール以外の環境でもUI仕様を伝えることができる。さらに、仕様検討者(UI操作のソフト構成の知識を有するソフト開発者以外の担当者)もUI仕様を検討することができる。
テストケース生成部13dは、仕様データから制限情報を抽出し、テストケースであるテスト制限情報を生成する。具体的には、テストケース生成部13dは、全画面上に存在する全UI部品について、制限情報が付随しているプロパティがあるかチェックし、制限情報が付随しているプロパティが存在する場合には、テストケースであるテスト制限情報を抽出する。ここでテスト制限情報とは、UI部品内の各プロパティに付与された条件である。例えば、現表示ポインタについては、「表示リスト先頭ポインタ以上、かつ表示リスト最終ポインタ以下の値でなければならない。」という条件や、ラベル#1〜#3表示文字列については、「文字数制限あり」の条件がある。
その後、テストケース生成部13dは、組み合わせ部品のように子ノードが存在する場合には、子ノードについても、制限情報が付随しているプロパティが存在すればテスト制限情報として抽出する。つまり、UI部品内の各プロパティには、プロパティ値の属性やプロパティ値の取りうる範囲といった条件が付与されており、テストケース生成部13dは、各画面の全UI部品に対してこれらの条件を抽出し、テストの際の制限情報チェック項目として集計する。
テスト制限情報の例を図24に示す。図24は、テスト制限情報の一例を示す図である。図24の例では、画面Aのリスト表示部品のプロパティ「現表示ポインタ」の制限内容として、「先頭ポインタ以上&最終ポインタ以下」が記述されている。このように、テストケースを生成して記憶させておくことで、UI仕様工程の後段のソフト開発工程において、ソフト開発者がテストケースを参照して参考にすることができる。ソフト開発者が仕様に精通しているとは限らないからである。
ソースコード生成部13eは、部品が動作する条件に関する情報と、部品が動作する処理の内容に関する情報と、部品の属性に関する情報とを用いて、ソースコードを生成する。具体的には、ソースコード生成部13eは、全画面上に存在する全UI部品について、まず画面部品のデザイン関連の仕様情報をプロパティから抽出してコード化する。そして、ソースコード生成部13eは、UI部品に動作定義が存在する場合には、動作定義の仕様情報をソースコード変換する。続いて、ソースコード生成部13eは、組み合わせ部品のように子ノードが存在する場合には、子ノードについても、デザイン関連のコードと動作定義に関するコードを生成し、ソースコード記憶部14dに記憶させる。
このようにして生成されたコードは、図25に示すような機能を実現するコードとなる。図25は、ソースコードの構成を示す図である。すなわち、図25に示すように、各画面の部品構成とデザインを指定する「画面構成を表すコード」と、各画面内に含まれる表示処理と画面間の遷移を表す「画面動作を表すコード」である。これらのソースコードは、画面上に存在する全ての部品について、UI部品自体の意匠を指定している仕様情報と、UI部品のUI動作を指定している制御情報からソースコードを生成する。
記憶部14は、制御部13による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納しており、動作定義フォーマット記憶部14a、仕様データ記憶部14b、テストデータ記憶部14c、ソースコード記憶部14dを有する。
動作定義フォーマット記憶部14aは、動作定義フォーマットを記憶する。例えば、動作定義フォーマット記憶部14aは、図15に示すように、カテゴリ別に動作定義フォーマットを記憶している。カテゴリとして、条件動作および処理動作がある。また、条件動作のカテゴリとして、イベント、数値比較、文字列比較があり、処理動作のカテゴリとして、数値セット、文字列セット、メソッド実行、画面遷移がある。例えば、動作定義フォーマット記憶部14aは、条件動作のイベントのカテゴリでは、「部品のイベントが発生した時」の動作定義フォーマットを記憶している。
仕様データ記憶部14bは、仕様データを記憶する。例えば、仕様データ記憶部14bは、図17に示すように、ツリー構造の仕様データを記憶している。図17の例では、画面Aをトップのノードとし、部品#1と組み合わせ部品である部品#2が下位のノードとして接続されている。また、組み合わせ部品である部品#2には、子部品#1〜5が下位のノードとして接続されている。また、仕様データ記憶部14bは、各子部品についての条件動作および処理動作を記憶している。
テストデータ記憶部14cは、テストケース生成部13dによって生成されたテストケースであるテスト制限情報を記憶する。例えば、テストデータ記憶部14cは、図24に示すように、画面Aのリスト表示部品のプロパティ「現表示ポインタ」の制限内容として、「先頭ポインタ以上&最終ポインタ以下」を記憶している。
ソースコード記憶部14dは、ソースコード生成部13eによって生成されたソースコードを記憶する。例えば、ソースコード記憶部14dは、図25に示すように、画面の部品構成とデザインを指定する「画面構成を表すコード」と、各画面内に含まれる表示処理と画面間の遷移を表す「画面動作を表すコード」とを記憶する。
[UI仕様作成装置による処理]
次に、図26〜図30を用いて、実施例に係るUI仕様作成装置10による処理を説明する。図26は、実施例に係るUI仕様作成装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。図27は、実施例に係るUI仕様作成装置の機能検証処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。図28は、実施例に係るUI仕様作成装置の操作基準検証処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。図29は、実施例に係るUI仕様作成装置のテスト項目出力処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。図30は、実施例に係るUI仕様作成装置のソースコード出力処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
図26に示すように、UI仕様作成装置10は、画面に表示されるメニューを構成するために必要なUI部品が選択され、画面上に配置され、大きさ・形・色(通常色、押下色)・表示条件などの設定を受け付ける(ステップS101)。そして、UI仕様作成装置10は、各々のUI部品に対して、動作定義フォーマットを利用してUI動作定義の起動イベント、条件動作、処理動作を設定する(ステップS102)。そして、UI仕様作成装置10は、UI部品・機能部品の動作を全て設定した後、シミュレータによって設定した部品レイアウトやUI部品の動作が要求仕様を満たしているか検証する(ステップS103)。
その結果、UI仕様作成装置10は、要求仕様を満たしていない場合には(ステップS104否定)、ステップS101に戻って、UI部品の設定を再度受け付ける。また、UI仕様作成装置10は、要求仕様を満たした場合には(ステップS104肯定)、各指標について基準を満たしているかを検証する(ステップS105)。その結果、UI仕様作成装置10は、基準を満たしていない場合には(ステップS106否定)、ステップS101に戻って、UI部品の設定を再度受け付ける。また、UI仕様作成装置10は、基準を満たした場合には(ステップS106肯定)、処理を終了する。
次に、図27を用いて、UI仕様作成装置の機能検証処理について説明する。図27に示すように、UI仕様作成装置10は、仕様データをトップノードからスキャンし、イベントが設定されている部品を抽出する(ステップS201)。そして、UI仕様作成装置10は、画面または部品が操作されたか判定し(ステップS202)、画面または部品が操作された場合には(ステップS202肯定)、UI部品にUI動作を通知し(ステップS203)、部品に動作が定義されているか判定する(ステップS204)。
この結果、UI仕様作成装置10は、部品に動作が定義されていないと判定された場合には(ステップS204否定)、ステップS202に戻って、画面または部品が操作されるのを待つ。また、UI仕様作成装置10は、部品に動作が定義されていると判定された場合には(ステップS204肯定)、UI部品に付随されている実行可能モジュールを用いて動作を実行し(ステップS205)、動作および操作の履歴を蓄積する(ステップS206)。
そして、UI仕様作成装置10は、シミュレーション終了指示があったかを判定し(ステップS207)、シミュレーション終了指示があった場合には(ステップS207肯定)、動作および操作の履歴を出力する(ステップS208)。また、UI仕様作成装置10は、シミュレーション終了指示がない場合には(ステップS207否定)、ステップS202に戻って画面または部品が操作されるのを待つ。その後、ユーザは、出力された履歴を分析し、要件が満足されているかどうか確認する。
次に、図28を用いて、UI仕様作成装置の操作基準検証処理について説明する。図28に示すように、UI仕様作成装置10は、画面表示の際に文字列型、整数型で画面に情報を表示する部品のプロパティに対して、言語表現部の文言を表示できるようにデータ変換する(ステップS301)。そして、UI仕様作成装置10は、操作基準の検証を行っていない指標がまだあるか判定し(ステップS302)、指標がまだある場合には(ステップS302肯定)、指標を1つ呼び出し、操作基準の検証を行っていない画面がまだあるか判定する(ステップS303)。
この結果、操作基準の検証を行っていない画面がまだある場合には(ステップS303肯定)、1つの指標について、全画面または画面同士の関係から画面の特徴量を抽出し(ステップS304)、特徴量を蓄積する(ステップS305)。また、ステップS303において、操作基準の検証を行っていない画面がない場合には(ステップS303否定)、ステップS302に戻って、操作基準の検証を行っていない指標がまだあるか判定する。この結果、操作基準の検証を行っていない指標がない場合には(ステップS302否定)、特徴量を出力し(ステップS306)、処理を終了する。
次に、図29を用いて、テスト制限情報の出力処理について説明する。図29に示すように、UI仕様作成装置10は、UIの操作画面として出力される出力対象画面が存在するか判定し(ステップS401)、存在しない場合には(ステップS401否定)、処理を終了する。また、UI仕様作成装置10は、出力対象画面が存在する場合には(ステップS401肯定)、部品ノードが存在するか判定する(ステップS402)。この結果、UI仕様作成装置10は、部品ノードが存在しないと判定した場合には(ステップS402否定)、ステップS401に戻る。また、UI仕様作成装置10は、部品ノードが存在すると判定した場合には(ステップS402肯定)、制限情報が付随しているプロパティが存在するか判定する(ステップS403)。この結果、UI仕様作成装置10は、制限情報が付随しているプロパティが存在する場合には(ステップS403肯定)、テスト制限情報を出力する(ステップS404)。
その後、UI仕様作成装置10は、子ノードが存在するか判定し(ステップS405)、子ノードが存在する場合には(ステップS405肯定)、ステップS403に戻って、子ノードについても、制限情報が付随しているプロパティが存在すればテスト制限情報として抽出する。また、UI仕様作成装置10は、子ノードが存在しない場合には(ステップS405否定)、ステップS401に戻って、テスト項目出力を行っていない出力対象画面が存在するか判定する。ステップS401において、出力対象画面が存在しないと判定された場合には(ステップS401否定)、処理を終了する。
次に、図30を用いて、ソースコード出力処理について説明する。図30に示すように、UI仕様作成装置10は、出力対象画面が存在するか判定する(ステップS501)。この結果、UI仕様作成装置10は、出力対象画面が存在する場合には(ステップS501肯定)、UI部品ノードが存在するか判定し(ステップS502)、UI部品ノードが存在しない場合には(ステップS502否定)、ステップS501に戻る。また、UI仕様作成装置10は、UI部品ノードが存在する場合には(ステップS502肯定)、画面部品のデザイン関連の仕様データをプロパティから抽出してコード化し、ソースコードを出力する(ステップS503)。
そして、UI仕様作成装置10は、動作定義が存在するか判定し(ステップS504)、動作定義が存在する場合には(ステップS504肯定)、動作定義の仕様情報をソースコード変換してソースコードを出力する(ステップS505)。その後、UI仕様作成装置10は、子ノードが存在するか判定し(ステップS506)、子ノードが存在する場合には(ステップS506肯定)、ステップS503に戻って、子ノードについても、デザイン関連のコードと動作定義に関するコードを生成する。その後、UI仕様作成装置10は、子ノードが存在しない場合には(ステップS506否定)、ステップS501に戻る。UI仕様作成装置10は、S501において、ソースコード出力を行っていない画面が存在しない場合には(ステップS501否定)、処理を終了する。
[実施例の効果]
上述してきたように、UI仕様作成装置10は、UIの操作画面に表示される部品の動作条件に関する情報と、部品の処理動作に関する情報とを所定の形式で記述させるフォーマットを表示し、フォーマットを基に部品の仕様に関する記述を受け付ける。そして、UI仕様作成装置10は、受け付けた部品が動作する条件に関する情報と部品が動作する処理の内容に関する情報とに基づいて、ユーザインタフェースの操作画面を表示し、ユーザインタフェースの操作画面に表示される部品の動作のシミュレーションを行う。このため、仕様作成者が部品の仕様を修正しながらUI部品の検証を行えることができる結果、UIの開発を迅速に行うことが可能である。
また、実施例によれば、ユーザインタフェースの操作画面に表示される部品の属性に関する情報を所定の形式で記述させるフォーマットを表示し、フォーマットを基に部品の属性に関する情報を受け付ける。受け付けた部品の属性に関する情報を基に、ユーザインタフェースの操作画面を表示し、ユーザインタフェースの操作画面から操作性および視認性に関する特徴量を抽出し、特徴量を出力する。このため、UI操作に関する画面の操作性および視認性に関する特徴量を把握し、UI操作を実現する基準をクリアできているか開発者が検証することができる。この結果、画面を操作する上での見易さや、誤った操作を起こさせないように、ユーザインタフェースの操作画面を作成することが可能である。
また、実施例によれば、UI仕様作成装置10は、所定の形式で記述させるフォーマットを表示し、UIの操作画面に表示される部品が動作する条件に関する情報と、部品が動作する処理の内容に関する情報と、部品の属性に関する情報とを受け付ける。そして、部品が動作する条件に関する情報と、部品が動作する処理の内容に関する情報と、部品の属性に関する情報とを用いて、ソースコードを生成する。このため、正常動作を確認した仕様データから直接ソースコードを生成することができる結果、コード化に際して誤りや漏れを少なくすることが可能である。
また、実施例によれば、UI仕様作成装置10は、UIの操作画面に表示される部品の属性に関する情報を所定の形式で記述させるフォーマットを表示し、フォーマットを基に前記部品の属性に関する情報とともに、該属性に関する情報に付与される条件情報を受け付ける。そして、受け付けた属性に関する情報に付与され条件情報を抽出し、条件情報を出力する。このため、UI仕様工程の後段のソフト開発工程において、ソフト開発者が条件情報を参照して参考にすることが可能である。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。以下では本発明に含まれる他の形態を説明する。
(1)システム構成等
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、仕様記述編集部13aと検証部13bを統合してもよい。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
(2)プログラム
ところで、上記の実施例で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図31を用いて、上記の実施例と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図31は、UI設計支援プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
図31に示すように、UI仕様作成装置としてのコンピュータ600は、HDD610、RAM620、ROM630およびCPU640をバス650で接続して構成される。
そして、ROM630には、上記の実施例と同様の機能を発揮するUI設計支援プログラム、つまり、図31に示すように、仕様記述編集プログラム631、検証プログラム632が予め記憶されている。なお、プログラム631、632については、図1に示したUI仕様作成装置の各構成要素と同様、適宜統合または分散してもよい。
そして、CPU640が、これらのプログラム631、632をROM630から読み出して実行することで、図31に示すように、各プログラム631、632は、仕様記述編集プロセス641および検証プロセス642として機能するようになる。
また、HDD610には、図31に示すように、動作定義フォーマット611および仕様データ612が記憶される。そして、CPU640は、動作定義フォーマット611および仕様データ612を読み出してRAM620に格納し、RAM620に格納された動作定義フォーマット611および仕様データ612に基づいて処理を実行する。
10 UI仕様作成装置
11 入力部
12 出力部
13 制御部
13a 仕様記述編集部
13b 検証部
13c ベリファイア部
13d テストケース生成部
13e ソースコード生成部
14 記憶部
14a 動作定義フォーマット記憶部
14b 仕様データ記憶部
14c テストデータ記憶部
14d ソースコード記憶部

Claims (7)

  1. コンピュータに、
    操作画面に表示される要素が動作する条件に関する情報と、前記要素が動作する処理の内容に関する情報とが自然言語表現の文章で記述され、前記要素および当該要素の属性が設定されるフォーマットであって、前記文章内で設定を受け付ける箇所ごとに設定される情報の種別が明示されたフォーマットを表示し、
    表示されたフォーマットに基づいて、前記文章内で設定を受け付ける箇所ごとに前記種別に応じて前記要素または属性に関する情報を受け付け、
    受け付けた情報が記述されたフォーマットに基づいて、操作画面を表示し、該操作画面に表示される要素の動作のシミュレーションを行う
    処理を実行させる操作画面設計支援プログラム。
  2. コンピュータにさらに、
    表示された操作画面から操作性および視認性に関する特徴量を抽出し、該特徴量を出力する
    処理を実行させる請求項1に記載の操作画面設計支援プログラム。
  3. コンピュータにさらに、
    受け付けた情報が記述されたフォーマットを用いて、ソースコードを生成する
    処理を実行させる請求項1または2に記載の操作画面設計支援プログラム。
  4. コンピュータにさらに、
    記要素の属性に関する情報とともに、該属性に関する情報に付与される条件情報を受け付け、
    受け付けた属性に関する情報に付与され条件情報を抽出し、該条件情報を出力する
    処理を実行させる請求項1〜3のいずれか一つに記載の操作画面設計支援プログラム
  5. 操作画面に表示される要素が動作する条件に関する情報と、前記要素が動作する処理の内容に関する情報とが自然言語表現の文章で記述され、前記要素および当該要素の属性が設定されるフォーマットであって、前記文章内で設定を受け付ける箇所ごとに設定される情報の種別が明示されたフォーマットを表示し、表示されたフォーマットに基づいて、前記文章内で設定を受け付ける箇所ごとに前記種別に応じて前記要素または属性に関する情報を受け付ける受付部と、
    受け付けた情報が記述されたフォーマットに基づいて、操作画面を表示し、該操作画面に表示される要素の動作のシミュレーションを行う検証部と
    を有することを特徴とする操作画面設計支援装置。
  6. コンピュータが操作画面の設計を支援する方法であって、
    操作画面に表示される要素が動作する条件に関する情報と、前記要素が動作する処理の内容に関する情報とが自然言語表現の文章で記述され、前記要素および当該要素の属性が設定されるフォーマットであって、前記文章内で設定を受け付ける箇所ごとに設定される情報の種別が明示されたフォーマットを表示し、
    表示されたフォーマットに基づいて、前記文章内で設定を受け付ける箇所ごとに前記種別に応じて前記要素または属性に関する情報を受け付け、
    受け付けた情報が記述されたフォーマットに基づいて、操作画面を表示し、該操作画面に表示される要素の動作のシミュレーションを行う
    とを特徴とする操作画面設計支援方法。
  7. コンピュータに、
    操作画面に表示される部品が動作する条件に関する情報と、前記部品が動作する処理の内容に関する情報とが自然言語表現の文章で記述され、前記部品および当該部品の属性が設定されたフォーマットに基づき、操作画面における部品ごとの動作定義を設定し、
    前記操作画面に設定された部品の配置および属性から画面のリスト表示部品を生成し、
    前記リスト表示部品に基づき操作画面を表示し、前記動作定義に基づき、操作画面における部品を動作させ
    処理を実行させる操作画面設計支援プログラム。
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