JP5545348B2 - 懸濁重合トナー製造用の重合開始剤組成物と、これを用いた懸濁重合トナー製造用の重合性単量体組成物、懸濁重合組成物、及び懸濁重合物 - Google Patents

懸濁重合トナー製造用の重合開始剤組成物と、これを用いた懸濁重合トナー製造用の重合性単量体組成物、懸濁重合組成物、及び懸濁重合物 Download PDF

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本発明は、懸濁重合トナーの製造に有用な重合開始剤組成物と、これを用いた懸濁重合トナー製造用の重合性単量体組成物、懸濁重合組成物、及び懸濁重合物に関する。
トナーとは、プリンターや複写機等で使用され、帯電性を持った結着樹脂に、着色剤や離型剤等を含有させた粒子である。トナーの製造方法には、粉砕法トナーおよび重合トナーの2種類がある。重合トナーは、球状粒子を得やすく、かつ粒径制御が容易であり、生産性向上および高解像度形成が可能となる点で注目を集めている。重合トナーには懸濁重合トナー、溶解懸濁トナー、乳化重合凝集トナーがあるが、懸濁重合トナーは、一般的に水系媒体中に、重合性単量体と、有機過酸化物からなる重合開始剤と、着色剤,帯電制御剤,離型剤等の添加剤とを含有する重合性単量体組成物を加えて微滴形成した後、重合反応を行うことで得られる。
このような懸濁重合トナーの製造に求められる項目としては、トナー中の揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic compounds)が少ないことが挙げられる。VOCとは、常温で気化・蒸発する揮発性有機化合物の総称で、沸点が260℃以下のもの(WHO基準)をさす。また、日本では建築材料向けではあるが、厚生労働省生活衛生局生活化学安全対策室から2000年に出された空気質指針策定で、TVOC=n−ヘキサンからn−ヘキサデカンまでの間に見られる化合物となっている。また、必須VOCsリスト化合物及び検出上位10化合物を定量すること、他VOCはトルエン量に換算して定量することとなっている。
懸濁重合トナー中のVOC残留量が多いと、トナー性能を悪化させるばかりか、印刷時にVOCが揮発して人体に悪影響を及ぼす危険性があるからである。そこで、懸濁重合トナー中のVOC残留量を低減する技術として、下記特許文献1が提案されている。
特許文献1は、少なくとも着色剤、重合性単量体、有機過酸化物からなる重合開始剤、および25℃における水への溶解度が0.18〜5.0質量%である芳香属化合物としてトルエンを含有する重合性単量体組成物から懸濁重合法によりトナーを製造する方法であって、下記一般式(100)で示される有機過酸化物のうち、構造式(II)に示すようにRおよびR’がt−Buである実施例が記載されている。
Figure 0005545348

Figure 0005545348
また、トナーの高温保存性に優れ、印字を行なった際に悪臭を発生し難い懸濁重合トナーとして、下記特許文献2も提案されている。特許文献2は、重合性単量体及び着色剤を含有する重合性単量体組成物を、水系媒体中で、重合開始剤として有機過酸化物の存在下に重合し、着色重合体粒子を含む水系分散液を得る工程と、気相部の圧力が5〜80kPaである蒸発器内において、攪拌しながら水系分散液の液面下に空気又は不活性ガスを注入するストリッピング工程とを経て重合トナーを製造しており、エーテル成分含有量を500ppm未満としている。特許文献2では、重合開始剤として純度90%以上、より好ましくは92%以上、さらに好ましくは95%以上であって、上記一般式(100)で示される有機過酸化物のうち、下記構造式(III)に示すようにRがt−BuでR’がCH(Cである有機過酸化物を重合開始剤として実施例で使用している。
Figure 0005545348
なお、懸濁重合トナーの製造に求められる項目としては、懸濁重合トナー中のVOC残留量低減の他に、乳化微粒子の生成が少ないことも挙げられる。重合トナーの製造過程における乳化微粒子の生成は重合開始剤である有機過酸化物の水への溶解性に起因しており、重合反応後の脱水・濾過工程などに悪影響を及ぼすため、その生成量を低く抑える必要がある。
特開2005−106939号公報 特開2007−232775号公報
特許文献1では、特定の有機過酸化物を重合開始剤として使用しながら、トルエンも添加することで、懸濁重合トナー中のVOC残留量の低減を図っている。しかしながら、重合開始剤として上記一般式(100)のR及びR’が第三級アルキル基である、上記構造式(II)で示される有機過酸化物を使用している。当該R及びR’が第三級アルキル基の有機過酸化物は、10時間半減期温度が比較的低い。そのため、重合温度も比較的低く設定する必要がある。具体的には、初期の重合温度を65℃に設定し、続いて重合後期に80℃まで昇温することでさらに重合を行う、2段階重合反応を行っている。なお、10時間半減期温度とは、熱分解により10時間で半分になる温度をいう。
一般的に重合温度が高いほど重合速度は増加し、重合温度が低いと重合速度は低下することが知られている。重合温度が低いと、重合時間を長くしたり、重合の前後半で温度を変える必要があり、生産性および作業性の面で難がある。よって、懸濁重合トナーの生産性を上げるためには、重合温度をできるだけ高くして1生産当たりの所要時間を短縮することが求められる。しかしながら、特許文献1では有機過酸化物の10時間半減期温度が比較的低いため、重合温度を上げると重合初期に有機過酸化物が多量に分解することでラジカル失活が起こり、開始剤効率が低下してしまう。これにより、重合開始剤量が減少し、十分にモノマーを重合させることができなくなる。このため、残存モノマー量が増加し、その結果VOC残留量が増加してしまう。
一方、特許文献2では、有機過酸化物の分子量が比較的小さいことで、有機過酸化物由来の副生成物の分子量も小さくなり、重合後の乾燥工程におけるVOCの除去が比較的容易になる。しかしながら、有機過酸化物の分子量を単に小さくするだけでは、有機過酸化物の水への溶解性が増し、水層中に溶けた有機過酸化物によって乳化重合が起こってしまう。このため、本来目的としない粒径を持つ微粒子の生成が多くなり、重合反応後の脱水・濾過工程に影響を及ぼす。
そこで、本発明は上記課題を解決するものであって、その目的は、比較的高い温度で重合してもVOCとなる残留物が少なく、且つ有機過酸化物の水への溶解性に起因する乳化微粒子の生成も少ない懸濁重合トナー製造用の重合開始剤組成物と、これを用いた懸濁重合トナー製造用の重合性単量体組成物、懸濁重合組成物、及び懸濁重合物を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は次の手段を採る。
(1)下記構造式(I)で表される有機過酸化物100質量部に対してトルエンを5〜40質量部含む重合開始剤組成物と、重合性単量体としてスチレンおよびn−ブチルアクリレートと、を含有し、前記重合開始剤組成物の含有量が、前記重合性単量体100質量部に対して0.5〜15質量部である、懸濁重合トナー製造用の重合性単量体組成物。
Figure 0005545348

)()に記載の重合性単量体組成物と、水系媒体とを含有する、懸濁重合トナー製造用の懸濁重合組成物。
)()に記載の懸濁重合組成物を重合して得られる、懸濁重合トナー製造用の懸濁重合物。
)70℃以上の温度で重合して得られる、()に記載の懸濁重合トナー製造用の懸濁重合物。
本発明によれば、重合開始剤として上記構造式(I)で示される有機過酸化物、すなわち一般式(100)で示される構造中のRが第三級のアルキル基、R’が第二級のアルキル基で構成される有機過酸化物を使用しているので、これの10時間半減期温度は比較的高い。したがって、比較的高い温度(例えば70℃以上)で重合しても、本発明における有機過酸化物は急速に分解し難く、ラジカル失活に起因する開始剤効率の低下を避けることができる。これにより、比較的高い温度で重合することで重合速度を向上しながらVOC残留量の増大を避けることができ、懸濁重合トナーの生産性を向上することができる。また、一般式(100)で示される構造中のRがt−アミル基であるため、ラジカル生成後のβ分解が起きやすい。よって、副反応である再結合(VOCとなるエーテルの生成を引き起こす)が起こりにくくなるため、ラジカルの開始剤効率が高まるとともに、生成するVOCを低減することが可能となる。
また、本発明によれば、分子量の比較的低い特定の有機過酸化物を使用するが、同時にトルエンを使用することで、有機過酸化物の水への溶解を抑制することができる。これにより、水層中に溶けた有機過酸化物による乳化重合も抑制され、本来目的としない粒径を持つ乳化微粒子の生成が抑制できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
[I]重合開始剤組成物
本発明の(B)重合開始剤組成物は、プリンターや複写機等で使用されるトナーを懸濁重合法により製造する際に使用されるものであって、(A)有機過酸化物と、トルエンとを含有する。詳しくは、有機過酸化物にトルエンを混合分散してなる。その含有割合は、有機過酸化物100質量部に対してトルエンを5〜40質量部とし、好ましくは10〜35質量部とする。有機過酸化物100質量部に対してトルエンの含有量が5質量部未満では、有機化酸化物の水への溶解性が高くなり過ぎて、乳化微粒子が生じやすくなる。一方、有機過酸化物100質量部に対してトルエンの含有量が40質量部を超えると、VOC残存量が増える傾向にある。
有機過酸化物としては、下記構造式(I)に示す構造を持つt−アミルパーオキシイソブチレートを用いることができる。
Figure 0005545348
[II]重合性単量体組成物
上記(B)重合開始剤組成物に対して(C)重合性単量体を混合分散することで、(D)重合性単量体組成物とすることができる。(C)重合性単量体とは、重合可能な化合物を指し、主成分としてモノビニル単量体を使用する。本発明では、(C)重合性単量体としてスチレンおよびn−ブチルアクリレートを使用する。
(B)重合開始剤組成物と(C)重合性単量体との混合割合(含有割合)は、(C)重合性単量体100質量部に対して(B)重合開始剤組成物を0.5〜15質量部とする。(C)重合性単量体100質量部に対して(B)重合開始剤組成物の含有量が0.5質量部未満では、重合不足となってVOC残存量が増加する。一方、(C)重合性単量体100質量部に対して(B)重合開始剤組成物の含有量が15質量部を超えると、過剰な重合開始剤が残存することで、VOC残存量が増加する傾向にある。また、スチレンおよびn−ブチルアクリレートの含有割合は、両者の合計が100質量部となる範囲で、スチレンの含有量を70〜90質量部とし、n−ブチルアクリレートの含有量を10〜30質量部とすることが好ましい。
[III]懸濁重合組成物
さらに、予め調整してある水系媒体に対して上記(D)重合性単量体組成物を混合分散することで、(F)懸濁重合組成物とすることができる。水系媒体とは、水を主成分とする媒体であって、これに分散安定剤を添加して成る。分散安定剤としては、酸又はアルカリ金属塩、金属酸化物、水溶性高分子、および各種界面活性剤が単独または2種以上を組み合わせて用いられる。
酸又はアルカリ金属塩としては、例えばリン酸カルシウム等のリン酸塩、硫酸バリウム等の硫酸塩、炭酸マグネシウム等の炭酸塩、水酸化マグネシウム等のアルカリ金属塩などが挙げられる。
金属酸化物としては、例えば酸化チタン、酸化アルミニウムなどが挙げられる。
水溶性高分子としては、例えばポリビニルアルコール、デンプン、ヒドロキシエチルセルロースなどが上げられる。
界面活性剤としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸塩等のアニオン界面活性剤、アルキルアミン塩等のカチオン界面活性剤、多価アルコール誘導体等の非イオン界面活性剤、アラニン等の両性界面活性剤などが上げられる。
分散安定剤は、水100質量部に対して0.2〜20.0質量部程度混合すればよい。また、水系媒体と(D)重合性単量体組成物との混合割合(含有割合)としては、質量基準で(D)重合性単量体組成物:水系媒体=1:1〜1:10が好ましく、重合中粒子同士の凝集が起こらないように設定する必要がある。
[IV]懸濁重合物
本発明の懸濁重合物は、上記(F)懸濁重合組成物を所定温度で重合し、次いで重合体粒子を含む水系分散液を酸洗浄、水洗浄、濾過および乾燥を行うことで得ることができる。詳しくは、(B)重合開始剤組成物、(C)重合性単量体、水系媒体とを混合し、TKホモミキサーなどによって液滴形成させる。その後、反応容器内を窒素置換した後、所定の重合温度まで昇温して重合を行い、得られた重合体粒子を含む水系分散液を洗浄、濾過など行えばよい。
本発明において、重合温度は好ましくは70℃以上であり、さらに好ましくは80〜120℃である。一般的に、重合温度が高いほど重合速度が増加するからである。但し、重合温度が120℃を超えると、有機過酸化物が急激に分解することによる製造時の危険性、ラジカルの失活による重合効率の低下、又は生成ポリマー分子量の低下等を招く可能性がある。重合時間は2〜20時間が好ましく、さらに好ましくは3〜15時間である。重合時間を長くし過ぎると生産性を落とすため、大きなメリットはない。
以下、本発明を実施例に基づき説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例中に記載される「部」および「%」は、全て質量基準である。また、有機過酸化物(A)としては、次のものを使用した。
有機過酸化物(I):t-アミルパーオキシイソブチレート、構造式(I)
有機過酸化物(II):t-ブチルパーオキシピバレート(日油製「パーブチルPV」、構造式(II))
有機過酸化物(III):t-ブチルパーオキシ−2−エチルブタノエート(日油製「パーブチルEB」、構造式(III))
<重合開始剤組成物(B)の製造>
(実施例I-1〜I-4)
表1に示す有機過酸化物(A)100質量部に対して、表1に示す量(質量部)のトルエンを加え、混合分散させ重合開始剤組成物(B)を製造した。
(比較例I-1〜I-2、II-1、III-1)
表2に示す有機化酸化物を使用して、表2に示すトルエン量(質量部)に変更したこと以外は、実施例I−1と同様にして重合開始剤組成物(B)を製造した。
<懸濁重合物の製造>
(実施例IV-1)
室温下にて、重合反応容器中にイオン交換水148質量部、1wt%ポリビニルアルコール溶液40質量部、10%リン酸カルシウム溶液15質量部を加えた後、TKホモミキサーを用いて11000rpmにて30秒間撹拌し、水系媒体(E)を調整した。この水系媒体(E)203質量部中に、重合性単量体組成物(D)として、実施例I−1の重合開始剤組成物(B)5.0質量部と、重合性単量体(C)であるスチレン80質量部及びn−ブチルアクリレート20質量部とを加えた後、TKホモミキサーを用いて11000rpmにて1分間撹拌し、懸濁重合組成物(F)を得た。その後、反応容器内を窒素置換し、90℃まで昇温した後、10時間重合反応を行った。反応終了後に冷却した後、pHが酸性になるまで硝酸を加え洗浄を行った。さらに、水300質量部を用いて洗浄・濾過を行った後、乾燥させ懸濁重合物を得た。
(実施例IV-2〜IV-6)
実施例I-2〜I-4の重合開始剤組成物(B)を、表1に示す種類と量(質量部)で使用したこと以外は、実施例IV-1と同様にして懸濁重合物を得た。なお、表1の上段に示す実施例I-2〜I-4は、表1の下段に示す実施例IV-2〜IV-6において使用した重合開始剤組成物(B)を示している。
(比較例IV-1〜IV-6)
各実施例及び比較例の重合開始剤組成物(B)を、表2に示す種類と量(質量部)に変更したこと以外は、実施例IV-1と同様にして懸濁重合物を得た。なお、表2の上段に示す実施例及び比較例は、表2の下段に示す比較例IV-1〜IV-6において使用した重合開始剤組成物(B)を示している。
続いて、上記各実施例及び比較例の懸濁重合物の各物性を評価した。その結果も表1,2に示す。なお、各物性の測定方法及び評価方法は、次の通りである。
<VOC測定>
スクリュー管瓶中に懸濁重合物を0.1g(1mgまで精秤)入れた後、塩化メチレン18mlを加え一晩抽出した。抽出終了後の溶液に、塩化メチレンで希釈したクメン(内部標準物質)を2ml加え、0.45μlのメンブランフィルターで濾過した後、測定した。検量線は、トルエンと内部標準物質クメンを塩化メチレンで希釈し5点で求めた。
<分析条件>
GC :Shimadzu GC-17A
カラム :HR−1、信和化工社製、15m 内径0.53mm 膜厚1.0μm
カラム温度:40℃で10分間保持→190℃まで毎分10℃の昇温→190℃到達後5分間保持
INJ :100℃
DET :250℃
<VOC評価基準>
本評価における評価基準は、厚生労働省生活衛生局生活化学安全対策室から2000年に出された空気質指針策定に基づき、n−ヘキサンからn−ヘキサデカンまでの間に見られるVOC量をトルエン量に換算し、定量された値に応じて下記のように評価した。
0.00%以上0.20%未満の場合:◎
0.20%以上0.30%未満の場合:○
0.30%以上0.40%未満の場合:△
0.40%以上の場合:×
<乳化微粒子測定>
懸濁重合終了後の水系分散液を酸洗浄した後、300gのイオン交換水を用いて洗浄・濾過(140mesh)を行っている。この時、得られる分離液について粒度分布測定を行った(使用装置:Shimadzu SALD-2100)。なお、測定によって得られた結果の中で、5μm以下の粒子の全体に占める割合が多い程、乳化微粒子が多いと判断できる。
<乳化微粒子評価基準>
全体に占める5μm以下の粒子割合に応じて下記のように評価した。
40.0%未満 の場合:◎
40.0%以上47.5%未満の場合:○
47.5%以上50.0%未満の場合:△
50.0%以上の場合:×
Figure 0005545348
Figure 0005545348
表1及び表2の結果から、重合開始剤として比較的分子量の低い特定の有機化酸化物を使用しなければ、懸濁重合トナーの生産性に悪影響があることが確認された。また、当該有機過酸化物100質量部に対してトルエンを5〜40質量部含む重合開始剤組成物を使用すれば、重合温度70℃以上にて生産性良く懸濁重合トナーを製造できることが確認された。そのためには、重合性単量体100質量部に対して重合開始剤組成物を0.5〜15質量部としなければならないことも確認された。

Claims (4)

  1. 下記構造式(I)で表される有機過酸化物100質量部に対してトルエンを5〜40質量部含む重合開始剤組成物と、重合性単量体としてスチレンおよびn−ブチルアクリレートと、を含有し、前記重合開始剤組成物の含有量が、前記重合性単量体100質量部に対して0.5〜15質量部である、懸濁重合トナー製造用の重合性単量体組成物。
    Figure 0005545348
  2. 請求項に記載の重合性単量体組成物と、水系媒体とを含有する、懸濁重合トナー製造用の懸濁重合組成物。
  3. 請求項に記載の懸濁重合組成物を重合して得られる、懸濁重合トナー製造用の懸濁重合物。
  4. 70℃以上の温度で重合して得られる、請求項に記載の懸濁重合トナー製造用の懸濁重合物。
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