JP5545205B2 - 積層シートの製造装置および製造方法 - Google Patents
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Description
ここで、積層フィルムは物性の異なるシート材料を積層するために、単層では見られなかった積層独自の不良現象が発生することがある。その代表的な不良現象の一つに、界面不安定現象がある。この現象は、積層されたシート材料の界面に波状の凹凸が発生し、外観不良と厚み斑を生じるというものである。図12は、界面不安定現象が発生した場合のフィルム表面の外観を表す概念図である。この現象の形態は様々で、図12に示すようにフィルム全体に発生するものから一部にしか発生しないものまであり、またその強弱によって、フィルムに厚み斑を引き起こすものから引き起こさないものまである。ここで、この現象を不良と判断する範囲は各フィルムの要求機能に応じて異なるため、どの程度の外観、厚み斑ならば不良であると一概に言うことは出来ない。この現象の主な原因として、積層体の界面にかかる法線応力が知られている。これまでにも、この界面不安定現象を抑制する方法がいくつか提案されている。
本実施形態、すなわち図2に示す積層シートの製造装置および図3、4に示す積層装置3を用いて、実際に多層フィルムを製造し積層精度を評価した結果を説明する。本実施形態における具体的な多層フィルムの製造方法は以下の通りである。
(1)シート材料:シート材料A;ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂(東レ(株)製熱可塑性樹脂F20S)、シート材料B;シクロヘキサンジメタノール共重合PET(イーストマン社製熱可塑性樹脂PETG6763)
(2)仕込み:各シート材料およびエッジ材料を乾燥後、押出機に供給。押出機は280℃に設定し、ギヤポンプ、フィルターを介した後、各シート材料を積層装置に供給し積層、またエッジ材料をエッジ部付加装置に供給し付加させた。
(3)積層装置:スリット幅100mm、図4に示すスリットの拡幅部の各寸法は表1に示した通りに設定し、スリットから上記樹脂を吐出させ、シート材料Aの流量が100kg/h、シート材料Bの流量が20kg/hで、目標積層比はA:B=5:1となるようにした。
(4)吐出:導管を経た積層体をTダイに供給しシート状に押出した後、静電印加(直流電圧8kV)にて表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、成形した。
(5)表面処理:成形した未延伸フィルムをロールで搬送し、コーティング装置において、未延伸フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、濡れ張力を55mN/mとし、その処理面にガラス転移温度Tg18℃のポリエステル樹脂/Tg82℃のポリエステル樹脂/平均粒径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜を塗布し、透明、易滑、易接着層を形成した。
(6)熱処理:続いて逐次二軸延伸機に導き、95℃の熱風で予熱後、縦方向(フィルム長手方向)および横方向(フィルム幅方向)にそれぞれ3.5倍に延伸した。さらに230℃の熱風にて熱処理を行うと同時に縦方向に5%の弛緩処理を行い、引き続き横方向にも5%の弛緩処理を行って、室温まで除冷後巻き取った。
(7)外観評価:得られた積層フィルムの外観を目視で確認し、界面不安定現象の有無を調べた。認識できない場合は○、わずかに確認できる場合は△、明確に認識できる場合は×とし、結果を表1に示す。
(8)厚み斑評価:界面不安定現象が顕著な場合、その影響でフィルムに厚み斑が生じる。そこで、フィルムの幅方向にほぼ等分に10区分する点におけるフィルム厚みの最大値から最小値を引いて平均値で割った値を厚み斑とし、界面不安定現象の評価基準として結果を表1に示す。ここで、同設備を用いて製造した単層フィルムでの厚み斑は10%である。
[実施例2]
図4の各寸法を表1に示したように変更した以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを製造した。結果を表1に示す。このスリット拡幅部は請求項2の条件を満足する。
[実施例3]
図4の各寸法を表1に示したように変更した以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを製造した。結果を表1に示す。このスリット拡幅部は請求項3の条件を満足する。
[実施例4]
図4の各寸法を表1に示したように変更した以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを製造した。結果を表1に示す。このスリット拡幅部は請求項4の条件を満足する。
[比較例1]
図4の各寸法を表1に示したように変更した以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを製造した。
[比較例2]
図4の各寸法を表1に示したように変更した以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを製造した。
3:多層積層装置
4:導管
5:口金
6:積層シート
7:キャスティングドラム
11、12、22、91、92:スリット
13、94:合流部
14:流路
93:拡幅部
101、102:シート材料A、Bが供給される流路
Claims (5)
- 複数種類のシート材料を下流へと導く前記種類の数以上の複数のスリットと、前記複数のスリットと接続して前記シート材料を積層方向に積層した積層体を形成する合流部と、前記合流部と接続して前記積層体を下流へと導く流路と、前記流路と接続して前記積層体をシート状に成形する口金とを有する積層シートの製造装置であって、前記複数のスリットの少なくとも一つのスリットが前記合流部より上流で積層方向に拡幅し、かつ、前記合流部より上流で拡幅が完了している拡幅部を有することを特徴とする積層シートの製造装置。
- 前記拡幅部の拡幅開始点での前記スリットの積層方向寸法をT1、拡幅完了点での前記スリットの積層方向寸法をT2とすると、T2/T1が1.5以上10.0以下であることを特徴とする請求項1に記載の積層シートの製造装置。
- 前記拡幅部の拡幅開始点での前記スリットの積層方向寸法をT1、拡幅完了点での前記スリットの積層方向寸法をT2、前記拡幅開始点と前記拡幅完了点との流路方向距離をE1とすると、(T2−T1)/E1が0.5以上4.0以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の積層シートの製造装置。
- 前記拡幅部の拡幅完了点での前記スリットの積層方向寸法をT2、前記拡幅完了点と前記合流部との流路方向距離をE2とすると、E2/T2が0.5以上20.0以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の積層シートの製造装置。
- 複数種類のシート材料を前記種類の数以上の複数のスリットにより下流へと導き、前記複数のスリットと接続している合流部により前記シート材料を積層方向に積層して積層体を形成し、前記合流部と接続している流路により前記積層体を下流へと導き、前記流路と接続している口金により前記積層体をシート状に成形する積層シートの製造方法であって、前記複数のスリットのいずれか一つのスリットが、前記合流部より上流で積層方向に拡幅し、かつ、前記合流部より上流で拡幅が完了している拡幅部を有する前記スリットを用いることを特徴とする積層シートの製造方法。
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JP2010292166A JP5545205B2 (ja) | 2010-12-28 | 2010-12-28 | 積層シートの製造装置および製造方法 |
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JP2012139831A JP2012139831A (ja) | 2012-07-26 |
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